JPH10211423A - 目的成分の分離・回収方法 - Google Patents

目的成分の分離・回収方法

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JPH10211423A
JPH10211423A JP9277881A JP27788197A JPH10211423A JP H10211423 A JPH10211423 A JP H10211423A JP 9277881 A JP9277881 A JP 9277881A JP 27788197 A JP27788197 A JP 27788197A JP H10211423 A JPH10211423 A JP H10211423A
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正臣 岡崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発酵ブロス等から製品液を分離した後に、な
お残留している目的成分である有価物の回収率を改善
し、高濃度で回収する方法、あるいは、染料原液等に含
まれる塩等の不純物を除去する際の除去率を改善し、残
存する塩等の不純物を少なくする方法を提供する。ま
た、洗浄水の使用量を低減し、廃水量を少なくすること
が可能な、効率的で経済的な方法を提案する。回収液中
の有価物濃度を高濃度とすることで、その後の濃縮等に
要するスチーム等の節減を図る。 【構成】 目的成分を含有している処理原液に洗浄液を
添加し混合しながら、膜処理によって目的成分を透過液
側に回収するセミバッチシステムであって、別途用意さ
れた洗浄液を、目的成分濃度の高い順番に洗浄に使用
し、最終の洗浄には水等の洗浄媒液のみを使用し、前記
の洗浄操作に並行して膜処理を行う目的成分の分離・回
収方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、発酵工業、製薬工業、
製糖工業、蛋白質アミノ酸工業、食品工業、染料工業、
顔料工業、化学工業等において、広く行われている目的
成分である有価物や不純物である塩等を分離・回収する
方法に係るものである。より詳しくは、目的成分を含有
している処理原液から、洗浄操作と膜処理とを組み合せ
て、効率的に目的成分を分離・回収する方法である。
【0002】
【従来の技術】前述した各種の工業では、例えば発酵工
業、蛋白質アミノ酸工業、製薬工業の場合には微生物を
培養してアミノ酸の製造、醸造、抗生物質の製造等が行
われ、発酵ブロス等から、分離膜、遠心分離機等を用い
てアミノ酸等の有価物の含有されている製品液を分離
し、さらに製品液からスチームを用いた蒸発操作等の方
法により目的物質(有価物)を製造する一方で、分離さ
れた微生物菌体が残渣として残される。また、染料工
業、顔料工業、化学工業等において、製造工程で塩析操
作が行われており、その後に不純物となる塩分を除去す
ることが必要となる。分離残渣中に残留する有価物を回
収するに際しては、従来の濾過分離等の方法に代わっ
て、膜処理を適用することが多くなっている。前述した
塩分の除去に際しても膜処理が利用されている。
【0003】以下に発酵工業、蛋白質アミノ酸工業を例
に説明すると、発酵ブロスから製品液(有価物含有液)
を分離した後に、残された分離残渣である濃縮菌体と共
に残留している有価物を回収するためには、分離膜を用
いて加圧操作により有価物を透過液側に移行させ、先に
分離した製品液と併せて、後工程として蒸発操作等によ
り製品(有価物)を取り出すための処理を施すことが行
われる。尚、本明細書では前記した各種産業において発
酵液等から分離して取り出すべきアミノ酸等の有用な物
質が有価物であり、当該有価物は最終的な製品のみなら
ず、中間体であってもよい。そして、以下の説明では、
有価物を含有する液体を製品液と称する場合もある。
【0004】しかしながら、濃縮菌体は最初に製品液
(有価物含有液)を分離する過程で、既に濃縮され、粘
度が高くなっているのが普通である。このため、そのま
ま膜処理を行うことが困難であり、水を加えて液の粘度
を低下させ、製品液として取り出す際のフラックス値
(リットル/m・hr)を考慮し、好ましい粘度に調
整すると共に、菌体と混在している有価物を液中に拡散
・希釈させて、膜処理を行うようにする。膜処理を利用
して濃縮菌体中に残留している有価物を回収する場合に
用いられる装置としては、図5−(1)のバッチ式と図
6−(1)のような連続式がある。
【0005】図図5−(1)のバッチ式では、攪拌機構
を備えた容器1内に、有価物が残留している濃縮菌体を
処理原液2としてバッチ式にて一定量供給し、これに連
続的に洗浄水を添加する。洗浄工程では、容器内の液の
一部をポンプ3を介して容器外に送り出し膜分離装置4
に供給し、回収した製品液を透過液(回収製品液)とし
て分離し、膜分離の残りは容器1内へ還流させる。この
ため回収製品液の分離に伴って容器1内の液量が減少
し、液面レベルが低下するので、容器内の液面を図示し
ていない液面レベル計で監視し、一定の水位を維持する
ように洗浄水が追加・供給される。このようにして濃縮
菌体中の有価物は、大部分が液中に移り、膜分離装置に
より透過液側に取り出される。尚、図5−(1)の場合
は、処理原液はバッチ方式で供給されるが、洗浄水が連
続的に供給されるため、厳密な意味ではバッチ式ではな
く、いわゆるセミバッチ式の概念に分類されるものであ
る。
【0006】液中の有価物を精製するために、膜処理設
備を多段に設置して処理することは、例えば特公昭59
−18088号公報等に記載されているごとく、かなり
以前から知られている。図6−(1)は多段連続式の一
例で、攪拌機構を備えた容器1と、容器1内の液の一部
を容器外に取り出すと共に液を循環させるためのポンプ
3、および膜分離装置4をセットとして、複数セット備
え、この間の通液を直列多段に行うものである。連続式
は同一段数においては、セミバッチ式に比べると、製品
(有価物)の回収効率が低く、洗浄水の使用量が多くな
るため、回収製品液中の有価物濃度が低くなり、その後
工程で製品(有価物)製造のための濃縮等にエネルギー
を要することになる。
【0007】一方、染料工業、顔料工業、化学工業等に
おいて、製造工程で塩析操作が行われ、その後に不純物
となる塩分を除去する場合にも、前述の濃縮菌体中に残
留している有価物を回収する場合と原理的には同じこと
が行われている。すなわち、塩分を含んでいる染料原液
等に洗浄水を加えて、塩分を液中に拡散・希釈させた状
態で、膜処理を行い塩分を除去している。濃縮菌体液中
に残留している有価物を回収する場合と異なることは、
膜処理によって透過液側に移行するものが、有価物では
なく塩等の不純物であって、これらが原則的には廃棄物
として処理されることになり、膜処理により濃縮側の残
留液となるものが、染料原液を処理する場合には有価物
(染料)であることである。したがって、このような場
合に膜処理を行うには、前述の従来の方法と同様に、セ
ミバッチ式と連続式がある。しかしこれまでの方法で
は、洗浄水の量が多くなるために廃水量が増大し、廃水
処理設備が大規模となり、また透過液側に染料等の有価
物が移行するために染料等のロスが多く問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発酵ブロス
等から製品液(有価物含有液)を分離した後に、残され
た分離残渣である濃縮菌体のように有価物が混在してい
る処理原液から、有価物を回収する際の回収率を改善
し、できるだけ高濃度で有価物を分離・回収する方法、
あるいは、染料原液等のように塩析により含まれる塩等
の不純物を除去する際の除去率を改善し、有価物に残存
する塩等の不純物を少なくして分離・回収する方法を提
供するものである。また、本発明では、使用する水等の
洗浄媒液の使用量を低減し、廃水の量を少なくすること
が可能な、効率的で経済的な方法を提案するものであ
る。本発明の別の目的は、目的成分の回収率を良好にす
ることで経済性の向上を図ると共に、回収製品液におけ
る有価物の濃度を高濃度とすることで、その後の製品と
するために濃縮等に要するスチーム等のエネルギーの低
減を意図したものである。装置としては、連続式のよう
に設置に場所を要するものではなく、コンパクトで簡易
なものを狙いとしている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、目的成分を含
有している処理原液を用い、該処理原液を貯留した容器
内に洗浄液を添加し混合しながら、膜処理によって目的
成分を透過液側に移行させるセミバッチシステムであっ
て、別途用意された一または複数の目的成分濃度の異な
る洗浄液を、目的成分濃度の高い順番に洗浄に使用し、
最終の洗浄には水等の洗浄媒液のみを使用する時間差的
な多段向流洗浄操作を行い、前記の洗浄操作に並行して
膜処理を行うことを特徴とする目的成分の分離・回収方
法である。さらには、前記の方法において、最も目的成
分濃度の高い洗浄液を用いた際の膜処理によって得られ
る透過液を系外に取り出し、最終の水等の洗浄媒液のみ
を使用した洗浄の際の膜処理によって残留液を得、途中
の膜処理による透過液を洗浄液として利用することを特
徴とする処理原液を透過液と残留液とに分離する目的成
分の分離・回収方法である。上記の目的成分の分離・回
収方法においては、目的成分である有価物を含有してい
る処理原液から、有価物を含む透過液を系外に取り出す
ケースと、目的成分と共に有価物を含有している処理原
液から、有価物を多く含む残留液を分離するケースとが
ある。尚、各種の物質の洗浄等に水を用いることが多
く、本発明においても洗浄媒液としては水の利用が望ま
しい。
【0010】
【作用】本発明では、前記課題を解決するために製品
(有価物)の回収率および塩分等の除去率を考慮して、
処理原液をバッチ式に供給し、洗浄液を連続的に供給す
るセミバッチ式を採用し、洗浄工程に改良を加えたもの
である。すなわち、セミバッチ式の操作において、これ
までのように洗浄の開始時に水等の洗浄媒液を直接・大
量に用いるのではなく、目的成分濃度の異なる複数の洗
浄液を準備しておき、目的成分濃度の高い順番に洗浄液
として用い、最終の洗浄には水等の洗浄媒液のみを使用
するようにしたことが特徴である。これにより、使用す
る水等の洗浄媒液の使用量を低減することができ、製品
(有価物)の回収率または塩分等の除去率を高めること
ができる。さらには、廃水の発生量を少なくすることが
可能である。尚、本発明では、膜を用いた洗浄操作にお
いて、有価物が透過液側に移行する場合と、塩分のよう
な不純物等が透過液側に移行し、濃縮される残留液側に
有価物が残る場合があるが、いずれの場合にも原理的に
は同じ現象として説明できる。このため、本明細書で
は、膜分離操作によって透過液側に移行させる成分を目
的成分と称している。前者の例としては、発酵ブロスか
らアミノ酸等の有価物の回収が挙げられ、この場合には
透過液側にアミノ酸等を移行させており、処理原液中の
目的成分と回収すべき有価物とが一致しているケースで
ある。後者の例となる染料原液等からの脱塩の場合に
は、膜処理により透過液側に移行させるべき目的成分が
塩分であり、残留液中に残る染料が有価物ということに
なる。
【0011】本発明の操作について、発酵ブロス等から
アミノ酸等の目的成分を回収する場合を例として、図面
を基に詳細に説明する。図1は本発明を実施するための
装置の一例で、3段処理の場合の説明図である。図1の
中央部にある容器Aは、洗浄操作を行うための攪拌機構
を備えており、別工程で発酵原液から製品液(有価物含
有液)を回収された後の濃縮液となっている処理原液と
洗浄液をこの容器に供給し、容器内で混合させながら、
ポンプP−1で膜処理装置Gに送り、ここで回収される
べき製品液は透過液側に移行する。一方、前記の膜処理
によって透過されずに残った分の液は、容器Aへ戻され
る。尚、この説明における処理原液は、発酵に使用され
た菌体の分離残渣と残留している有価物(目的成分)と
水からなり、流動性を有しスラリー状を呈することが普
通である。
【0012】具体的な操作手順を、図1によって容器A
が空の状態から説明する。スタートの際には、弁i,
k,lは開、その他の弁は全て閉の状態である。また、
ポンプP−1は、膜分離装置の洗浄や故障等の際に停止
するだけで、原則的には停止することはなく、連続して
稼働させている。これは、一旦ポンプP−1を停止する
と、チキソトロピー現象により液の粘度が増大し、膜分
離装置につながっているポンプの再起動が困難になるお
それがあるためである。この際にポンプP−1を連続稼
働させるように、容器A内にごく少量の液を残すように
してもよいし、制御系の操作によって容器A内には液が
ほとんど残らないように制御することも可能である。ま
た、処理原液は容器Bに供給され貯留されるが、処理原
液の容器Bへの供給は、連続的であっても、間歇的であ
ってもよい。
【0013】最初に弁nを開として、膜分離装置Gの分
離膜にショックを与え破損することがないように弁aを
ゆっくりと開としながら、弁kをゆっくりと閉として、
容器Bに貯留されている処理原液をポンプP−1を経由
して供給し、膜分離装置内の残留液や配管内に残ってい
る目的成分濃度が低くほとんど固形物と水分となったホ
ールドアップ分を容器A内に押出すようにする。この操
作により、処理原液の供給に見合う分の液量が、容器A
からオーバーフローして、残留液貯槽に送り込まれ、ホ
ールドアップ分と処理原液とが置換される。前述の置換
操作は、処理原液がホールドアップ分によって希釈さ
れ、本発明の効果が低下するようになることを防止する
ために行うものである。予めホールドアップ液量を実測
しておき、それに見合った処理原液量を液面制御または
タイマーで制御して供給することで、ホールドアップ分
の置換操作は完了する。
【0014】次いで、弁kを開、弁nを閉として、処理
原液が供給され、容器A内の液量が所定量に達した時点
で、弁aは閉となる。この後、弁lを閉、弁mを開と
し、もしも予備濃縮を行う場合には、この状態で洗浄液
を加えずに、液を膜分離装置Gへ送って処理し、目的成
分を透過液側に移行させる。予備濃縮を行えばそれだけ
洗浄液の量を低減できるため、この操作の適用は、全体
の効率性を考慮して決定すればよい。
【0015】次に、弁bを操作して中濃度洗浄液の供給
を開始し、容器AからはポンプP−1を介して膜分離装
置Gへ液が送られて、膜処理され、高濃度の目的成分を
含む透過液すなわち回収製品液が分離され、回収製品液
貯槽に送られる。膜処理により透過液が分離されると容
器A内の液面が低下するために液面制御弁LCが作動し
て、透過液量に見合う量の中濃度の洗浄液が容器Cから
容器Aに補給される。このように目的成分濃度の高い洗
浄液で洗浄することにより、膜処理された透過液側の目
的成分濃度を高め、水等の洗浄媒液の使用量が少なくと
も、目的成分(有価物)の高い回収率が実現できる。
尚、図1では容器A内の攪拌装置を図示していないが、
ポンプの稼働により、処理原液と洗浄液との混合が十分
に行うことが可能であれば攪拌装置を省略することは可
能であるし、他の攪拌装置を使用してもよいことは当然
である。
【0016】容器Cが空になると、弁b,弁mは閉、弁
g,弁cが開となり、容器Dから低濃度の洗浄液が容器
Aに供給され、膜分離装置Gを透過した中濃度の透過液
は、これを利用するため容器Cに送られ中濃度の洗浄液
として溜められる。
【0017】膜処理された透過液の容量が、供給された
低濃度の透過液に相当する量になり、容器Dが空になる
と、弁c,弁gは閉、弁d,弁fが開となり、最終の洗
浄として容器Eの洗浄水が容器Aに供給され、膜分離装
置Gを透過した低濃度の透過液が容器Dに送られ低濃度
の洗浄液として溜められる。
【0018】容器Eが空になると、弁d,弁fは閉、弁
eは開となり、洗浄水Wmと容器Bに貯留されていた
処理原液Vmとの容積比であるR=W/Vで定義され
るR値により定められた量の洗浄水が供給される。その
後、弁hを開とし、洗浄工程を経て残された菌体等を主
とする残留液は、残留液貯槽に送られ、ポンプP−1に
よる空引きを防止するために容器Aに液が少し残るよう
に容器Aの底部のレベルスイッチLSまで液面が下がっ
た時点で弁hを閉じる。尚、前記のR値は任意の値に設
定することが可能であり、処理原液の特性、分離・回収
する目的成分の物性、処理時間等の操作条件や設計仕様
等を考慮して決定すればよい。また、膜分離装置として
は、透過液側のホールドアップ分の極力少ない構造のも
のを用いることが望ましい。上記のようにホールドアッ
プ分を処理原液で置換する代わりに、ホールドアップ分
と処理原液を一旦混合し、洗浄液を加える前に予備濃縮
し、その際の透過液を容器Cに送って洗浄液として利用
してもよい。尚、残溜液の排出に先立って、回収率を上
げるために必要に応じて後濃縮を行ってもよい。容器A
がほぼ空になった時点で最初の状態に戻り、以後は同様
のサイクルが繰返される。
【0019】本発明では、上述のように目的成分濃度の
高い順に洗浄液が時間差をおいて順次供給されること
と、途中の過程の透過液が次工程で洗浄に使用されるこ
とを併せ、本発明における特徴であり、これを時間差的
な多段向流洗浄操作と表現している。尚、膜処理装置G
を透過した透過液を洗浄液として利用する際に、直接容
器に戻すように説明したが、装置の設計上の都合や、後
工程の都合により、一旦貯留槽に入れてから、各洗浄液
の容器に移すようにしてもよいし、その際に濃度調整を
行ってもよいことは当然である。前述の図1では、洗浄
液の目的成分濃度として、中濃度の洗浄液(容器C),
低濃度の洗浄液(容器D)および洗浄媒液の水のみ(容
器E)の3段処理を説明したが、処理段数を多くするほ
ど理論的には洗浄液を少なくすることができる。しかし
ながら、処理段数を多くすることは現実には困難な部分
があるので、これに代えて、容器内に保持されている透
過液に濃度勾配をつけることによって、効率を改善する
ことができる。例えば、洗浄液を貯留している容器の壁
面に沿って液をゆっくりと供給する、鎖に沿わせて液を
ゆっくりと貯留容器内に供給する、さらには貯留容器内
を板により仕切る方法等を適用したり、貯留容器を縦長
にすることで実現可能である。
【0020】以上の説明から理解されるように、本発明
で対象とする処理原液とは、発酵工業、製薬工業、製糖
工業、蛋白質アミノ酸工業、食品工業等において、目的
成分である有価物を、各種の固液分離工程を経て取り出
した後に残ったもので、分離残渣等と共に目的成分を含
むものや、染料工業、顔料工業、化学工業等において、
塩析を経た不純物となる塩分等と共に有価物を含むよう
なもの、さらにはそれらと類似のものである。本発明を
適用することが可能な処理原液は、これまでの説明から
当業者に容易に理解されるものである。処理原液中の目
的成分を分離・回収するために使用する膜分離装置とし
ては、公知の各種分離膜、例えば精密濾過膜、限外濾過
膜、ルーズRO膜(ナノフイルトレーション膜)等を用
いることができる。
【0021】洗浄媒液は、目的成分および処理原液の特
性、物性等によって適宜選択することが望ましく、各種
の有機性,無機性の溶液が利用可能であり、水、アルコ
ール、酸、アルカリ液等を例示でき、多くの場合には水
の使用が効果的で好ましいものである。また、洗浄媒液
には、回収する有価物に悪影響を及ぼすことがなけれ
ば、凝集剤、分散剤、界面活性剤、pH調整剤、消泡剤
等を添加し併用してもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】次に実施例を挙げるが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0023】実施例1 リジンを生産する能力のある微生物を培養することによ
りアミノ酸の一種であるリジンを含有する発酵ブロスを
得、精密濾過膜処理により発酵ブロスの5倍濃縮を行
い、透過液側に菌体を含有しない清澄なリジン含有液
(製品液)を取り出した。前記膜処理により濃縮液側に
残る発酵ブロスの5倍濃縮液(リジン濃度6.8g/d
l)を、本発明の処理原液として用いた。本実施例では
図1の装置を使い、限外濾過膜(日東電工(株)社製、
NTU−3250,分画分子量;20,000)を用い
て、前記処理原液50リットルよりリジンの回収を行っ
た。尚、本実施例において処理原液中に含有されている
目的成分は、有価物のリジンであり、洗浄媒液としては
水を使用している。
【0024】図1の容器A(内容積7リットル)に、容
器Bに貯留されていたリジン濃度6.8g/dlの処理
原液5リットルを移し、ポンプP−1と容器Aの液面制
御弁LCが作動している状態で、容器Cから処理原液5
リットルの1.33倍量(R=1.33)に相当するリ
ジン濃度2.35g/dlの中濃度の洗浄液が容器Aに
徐々に供給され、容器AからはポンプP−1を介して膜
分離装置Gへ混合液が送られて、膜処理される。膜処理
により透過液側に取り出された回収製品液は、回収製品
液貯槽に送られる。前記の回収製品液におけるリジンの
平均濃度は4.81g/dlとなる。この時には、液面
制御弁LCにより容器A内の液量が一定容積に保つよう
に、透過液量と同一容量の中濃度の洗浄液が追加・供給
される。(第1段階)
【0025】膜分離装置Gによって膜処理された透過液
量が、供給された中濃度の洗浄液に相当する6.65リ
ットルになり、容器Cが空になると、容器Dからリジン
濃度0.88g/dlの低濃度の洗浄液6.65リット
ルが容器Aに徐々に供給され、膜分離装置Gを透過した
リジンの平均濃度2.35g/dlの液は容器Cに送ら
れ溜められる。この液は、次の洗浄操作において、中濃
度の洗浄液として利用される。(第2段階)
【0026】第2段階と同様に膜処理された透過液量
が、供給された低濃度の透過液に相当する6.65リッ
トルになり、容器Dが空になると、容器Eより最終の洗
浄として6.65リットルの洗浄水が容器Aに徐々に供
給され、膜分離装置Gを透過したリジンの平均濃度0.
88g/dl濃度の液は容器Dに送られ溜められる。こ
の液は、次の洗浄操作において、低濃度の洗浄液として
利用される。(第3段階) 6.65リットルの洗浄水が供給されると、残された菌
体等の残留物は、残留物貯槽に送られる。この時の残留
物中のリジン濃度は0.42g/dlであった。尚、全
ての段階において、液面コントローラーにより容器A内
の液量を定められた一定容積に保つように、膜分離装置
の透過液量に相当する予め貯留されていた洗浄液及び洗
浄水が追加・供給される。
【0027】以上のサイクルを各バッチ毎に10回繰返
して、処理原液50リットルをR=1.33の条件で処
理した。その結果、処理原液からの有価物であるリジン
の回収率は93.8%である。尚、上記の本発明の3段
処理で使用された新しい洗浄水は、第3段階で使用され
た洗浄水の合計66.5リットルであり、中濃度と低濃
度の洗浄液は透過液が順次入れ替わりつつ洗浄液として
再利用されている。また、R値(=洗浄水/処理原液)
を種々変化させて、同様の膜処理を行った結果をまとめ
て図3に◇印で示した。図3の横軸はR=洗浄水/処理
原液で示されるR値で、縦軸はリジンの回収率である。
【0028】比較例1 比較のために、実施例1と同様の処理原液50リットル
を使用して、図5−(1)の装置を用い、1段セミバッ
チ式によりリジンの回収を行った。尚、膜分離装置には
実施例1と同じ限外濾過膜を用いた。容器1にリジン濃
度6.8g/dlの処理原液50リットルを仕込み、R
=2の条件で処理した。すなわち、処理原液の2倍量の
100リットルの洗浄水を徐々に供給し、2.94g/
dlのリジン含有液を回収した。その結果、残された菌
体等の残留物中のリジン濃度は0.92g/dlであ
り、処理原液からのリジン回収率は86.4%であっ
た。また、R値(=洗浄水/処理原液)を種々変化させ
て、同様の膜処理を行った結果をまとめて図3に□印で
示した。
【0029】さらに比較のために図6−(1)の装置
で、膜分離装置には実施例1と同じ限外濾過膜を用い
て、上記と同様の処理原液50リットルを使用して、連
続3段の向流処理を行いリジン含有液を回収した。この
場合には、R=1.5の条件でリジンの回収率は87.
7%であった。また、R値(=洗浄水/処理原液)を種
々変化させて、同様の膜処理を行った結果をまとめて図
3に△印で示した。
【0030】図3は、上記の実施例1,比較例1の結果
を示したグラフであり、この図からも明らかなように、
代表的な従来法である1段セミバッチ式や、3段連続向
流処理に比べ、本発明の方法は高い有価物回収率が得ら
れることが判る。しかも、本発明の方法による回収液中
の有価物濃度が高く、新たに使用する洗浄水を少なくす
ることができる。
【0031】本発明では、回収液中の有価物濃度が高い
ため、これから有価物を取り出すために、後工程でスチ
ーム等を使用して水分を蒸発させ濃縮する場合、従来の
方法に比較してスチーム等の使用量を節減でき、その経
済的な効果にも大なるものがある。
【0032】実施例2 デキストラン(Dextran、分子量2百万)と塩化
ナトリウム(NaCl)の混合水溶液を処理原液とし
て、有価物であるデキストランを分離・回収し、不純物
である塩化ナトリウムの除去を行った。尚、この場合に
は、膜処理により透過液側に取り出すべき処理原液中の
目的成分は、塩化ナトリウムであり、有価物であるデキ
ストランは濃縮液側に回収される。実施例1と基本的な
部分が同様な図2の装置で、実施例1と同じ限外濾過膜
を用いて、アミノ酸の回収と同様の操作手順により、処
理原液であるデキストラン(2mg/dl)−NaCl
(2g/dl)混合水溶液から不純物であるNaClの
除去を行った。尚、本実施例は、洗浄媒液として水を使
用した。
【0033】図2の容器A(内容積7リットル)に、容
器Bに貯留されていたNaCl濃度2g/dlの処理原
液5リットルを移し、ポンプP−1と容器Aの液面制御
弁LCが作動している状態で、容器Cから処理原液5リ
ットルの1.33倍量(R=1.33)に相当するNa
Cl濃度0.69g/dlの中濃度の洗浄液(6.65
リットル)が容器Aに徐々に供給され、容器Aからはポ
ンプP−1を介して膜分離装置Gへ混合液が送られて、
膜処理される。膜処理により透過液側に取り出されたN
aCl含有透過液は、廃液槽に送られる。前記のNaC
l含有透過液のNaCl平均濃度は1.42g/dlで
あった。この時には、液面制御弁LCにより容器A内の
液量が一定容積を保つように、透過液量と同一容量の中
濃度の洗浄液が追加・供給される。(第1段階)
【0034】膜分離装置Gによって膜処理された透過液
量が、供給された中濃度の洗浄液に相当する6.65リ
ットルになり、容器Cが空になると、容器DからNaC
l濃度0.26g/dlの低濃度の洗浄液6.65リッ
トルが容器Aに徐々に供給され、膜分離装置Gを透過し
たNaClの平均濃度0.69g/dlの液は容器Cに
送られ溜められる。この液は、次の洗浄操作において、
中濃度の洗浄液として利用される。(第2段階)
【0035】第2段階と同様に膜処理された透過液量
が、供給された低濃度の洗浄液に相当する6.65リッ
トルになり、容器Dが空になると、容器Eより最終の洗
浄として6.65リットルの洗浄水のみが容器Aに徐々
に供給され、膜分離装置Gを透過したNaClの平均濃
度0.26g/dl濃度の液は容器Dに送られ溜められ
る。この液は、次の洗浄操作において、低濃度の洗浄液
として利用される。(第3段階) 6.65リットルの洗浄水が供給されると、デキストラ
ンを含む残留物は製品として、回収製品貯槽に送られ
る。この時の製品中のNaCl濃度は0.12g/dl
であった。尚、全ての段階において、液面コントローラ
ーにより容器A内の液量を定められた一定容積に保つよ
うに、膜分離装置の透過液量に相当する予め貯留されて
いた洗浄液及び洗浄水が追加・供給される。
【0036】以上のサイクルを各バッチ毎に10回繰返
して、処理原液50リットルをR=1.33の条件で処
理した。その結果、処理原液(デキストラン−NaCl
混合水溶液)からの不純物であるNaClの除去率は9
3.2%であった。尚、上記の本発明の3段処理で使用
された新しい洗浄水は、第3段階で使用された洗浄水の
合計66.5リットルであり、中濃度と低濃度の洗浄液
は透過液が順次入れ替わりつつ洗浄液として再利用され
ている。また、R値(=洗浄水/処理原液)を種々変化
させて、同様の膜処理を行った結果をまとめて図4に◇
印で示した。図4の横軸はR=洗浄水/処理原液で示さ
れるR値で、縦軸は不純物除去率である。
【0037】比較例2 比較のために、実施例2と同様の処理原液(デキストラ
ン−NaCl混合水溶液)50リットルを使用して、図
5−(2)の装置を用い、1段セミバッチ式によりNa
Clの除去を行った。尚、膜分離装置には実施例1と同
じ限外濾過膜を用いた。容器1にデキストラン(2mg
/dl)−NaCl(2g/dl)混合水溶液の処理原
液50リットルを仕込み、R=2の条件で処理した。す
なわち、処理原液の2倍量の100リットルの洗浄水を
徐々に供給し、不純物濃度の低いデキストラン含有液を
回収した。その結果、回収されたデキストラン含有液中
のNaCl濃度は0.27g/dlであり、処理原液か
らの不純物除去率は85.5%であった。また、R値
(=洗浄水/処理原液)を種々変化させて、同様の膜処
理を行った結果をまとめて図4に□印で示した。
【0038】さらに比較のために、図6−(2)の装置
で、膜分離装置には実施例1と同じ限外濾過膜を用い
て、上記と同様の処理原液50リットルを使用して、連
続3段の向流処理を行った。R=1.5の条件で不純物
であるNaClの除去を行ったところ、不純物除去率は
87.2%であった。また、R値(=洗浄水/処理原
液)を種々変化させて、同様の膜処理を行った結果をま
とめて図4に△印で示した。
【0039】図4は、上記の実施例2,比較例2の結果
を示したグラフであり、この図からも明らかなように、
代表的な従来法である1段セミバッチ式や、3段連続向
流処理に比べ、本発明の方法は高い不純物除去率が得ら
れることが判る。しかも、本発明の方法による回収液中
の有価物濃度が高く、新たに使用する洗浄水を少なくす
ることができる点で優れている。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法によれば、発酵ブロス等か
ら製品液(有価物含有液)を分離した後に、残された分
離残渣である濃縮菌体と共に残留している有価物を回収
する際の回収率を改善し、高濃度の有価物含有液を回収
することができる。あるいは、染料原液等のように含ま
れる塩等の不純物を除去する際の除去率を改善し、有価
物に残存する塩等の不純物を少なくして分離・回収する
ことができる。
【0041】また、本発明では、使用する水等の洗浄媒
液の使用量が低減できると共に、廃水の量を少なくでき
るため、効率的で経済的な方法である。本発明では、回
収液中の有価物が高濃度であり、その後の工程で濃縮等
に要するスチーム等のエネルギーの節減ができ、その効
果も大きなものである。最も普通の連続式膜処理に改良
が加えられ、最近普及し始めた方式である一段セミバッ
チ式に比べて、本発明の場合にはスチーム代を半分に低
減することが可能である。さらには、システム全体とし
て有価物回収率が良好になるため、排出される排液中の
有機物等を低減することになり、その後の排水処理の負
担の軽減に寄与することは、当業者にとって容易に理解
できるところである。装置としても、連続式に比べ設置
場所が少なく、コンパクトで簡易なものとすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる装置の一例を示す概略図であ
る。
【図2】本発明に用いる装置の一例を示す概略図であ
る。
【図3】R値とリジン回収率との関係を示すグラフであ
る。
【図4】R値と不純物除去率との関係を示すグラフであ
る。
【図5】従来法のセミバッチ式の処理装置の説明図であ
る。
【図6】従来法の多段連続向流式の装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 容器 2 処理原液 3 ポンプ 4 膜分離装置 A,B,C,D,E 容器 a,b,c,d,e,f,g,h,i,k,l,m,n
弁 P−1,2 ポンプ G 膜分離装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 正臣 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1味の素 株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 菅沼 隆夫 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1味の素 株式会社生産技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目的成分を含有している処理原液を用
    い、該処理原液を貯留した容器内に洗浄液を添加し混合
    しながら、膜処理によって目的成分を透過液側に移行さ
    せるセミバッチシステムであって、別途用意された一ま
    たは複数の目的成分濃度の異なる洗浄液を、目的成分濃
    度の高い順番に洗浄に使用し、最終の洗浄には洗浄媒液
    のみを使用する時間差的な多段向流洗浄操作を行い、前
    記の洗浄操作に並行して膜処理を行うことを特徴とする
    目的成分の分離・回収方法。
  2. 【請求項2】 最も目的成分濃度の高い洗浄液を用いた
    際の膜処理によって得られる透過液を系外に取り出し、
    最終の水等の洗浄媒液のみを使用した洗浄の際の膜処理
    によって残留液を得、途中の膜処理による透過液を洗浄
    液として利用することを特徴とする処理原液を透過液と
    残留液とに分離する請求項1記載の目的成分の分離・回
    収方法。
  3. 【請求項3】 目的成分である有価物を含有している処
    理原液から、有価物を含む透過液を系外に取り出す請求
    項1または2記載の目的成分の分離・回収方法。
  4. 【請求項4】 目的成分と共に有価物を含有している処
    理原液から、有価物を含む残留液を分離する請求項1ま
    たは2記載の目的成分の分離・回収方法。
  5. 【請求項5】 洗浄媒液が水である請求項1〜4のいづ
    れかに記載の目的成分の分離・回収方法。
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