JPH10209408A - Soi基板の製造方法 - Google Patents

Soi基板の製造方法

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JPH10209408A
JPH10209408A JP2841797A JP2841797A JPH10209408A JP H10209408 A JPH10209408 A JP H10209408A JP 2841797 A JP2841797 A JP 2841797A JP 2841797 A JP2841797 A JP 2841797A JP H10209408 A JPH10209408 A JP H10209408A
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JP
Japan
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wafer
active layer
peripheral portion
chamfering
substrate
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JP2841797A
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English (en)
Inventor
Toru Taniguchi
徹 谷口
Etsuro Morita
悦郎 森田
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性層用ウェーハの周縁部の機械的面取り時
にウェーハ側へのダメージをより小さくでき、かつ比較
的この作業を容易とする。エッチングによる溶失を活性
層用ウェーハの周縁部で止める。オリエンテーションフ
ラット付き張り合わせ基板にも適用できる。 【解決手段】 活性層用ウェーハ1と支持基板用ウェー
ハ2とを重ねて張り合わせた後、活性層用ウェーハ1の
周縁部をバイト6の切削で機械的面取りする。小ダメー
ジの機械的面取りが1回で済み、作業性が向上する。活
性層用ウェーハ1の周縁部を滑らかに削ることができ、
支持基板用ウェーハ2を被う酸化膜2aを傷つけること
がない。周縁部の切削残部1aをエッチングで簡単に除
去できる。酸化膜2aでエッチストップされる。支持基
板用ウェーハの面取り部をそのまま使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はSOI(Sili
con on Insulator)基板の製造方法、
詳しくは活性層用ウェーハの周縁部の機械的面取り時に
ウェーハ側へのダメージをより小さくできるSOI基板
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SOI基板の製造方法としては、まず、
絶縁膜を挟んで、支持基板用シリコンウェーハおよび活
性層用シリコンウェーハを室温で重ね合わせ、その後、
所定の熱処理を行う。そして、この張り合わせ基板のう
ちの活性層用ウェーハの周縁部を面取りした後、その活
性層用ウェーハの表面を研削、研磨する。なお、両ウェ
ーハのうちの少なくともいずれか一方のウェーハの表面
は、絶縁膜により被われている。このようなSOI基板
の製造方法としては、従来より、例えば特開平7−45
485号公報に記載された方法が知られている。この方
法では、活性層用ウェーハの面取り工程において、活性
層用ウェーハの周縁部を砥石により、支持基板用ウェー
ハにダメージが達しない厚さまで研削する(1段面取
り)。
【0003】この1段面取りに用いる砥石としては、例
えば#1500〜#2000の高番手の砥粒を有するも
のや、#500〜#900の低番手の砥粒を有するもの
が考えられる。ただし、高番手のものでは研削に時間が
かかり過ぎる。このため、通常は低番手の砥石が用いら
れる。その後、研削されたウェーハ周縁部の研削残部
を、化学的に除去する。具体的にはKOHやNaOHな
どのエッチング液を用いたギャザーしてのエッチングに
より、研削で残ったシリコン部分を除去するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法では、活性層用ウェーハの周縁部の機械
的面取りが1段面取りであるので、以下の不都合があっ
た。すなわち、#500〜#900の低番手の砥粒を有
する砥石では、研削が粗くなることから、支持基板用ウ
ェーハ側がダメージを受け易かった。このダメージ発生
を阻止するには、活性層側として20μm以上の厚さを
残す必要があった。この残部を除去するには張り合わせ
基板を厚さ方向に複数枚重ね合わせたギャザーしてのエ
ッチングが必要となっていた。したがって、ギャザーし
てのエッチング時に、支持基板側の角部にチッピングが
発生することがあった。また、エッチング液による溶失
が活性層用ウェーハの残存周縁部に止まらず、支持基板
用ウェーハ自体にも及ぶおそれがあった。さらに、ギャ
ザーするエッチングではその工程数が増加し、煩雑であ
るという問題もあった。
【0005】
【発明の目的】そこで、この発明は、活性層用ウェーハ
の周縁部の機械的面取り時にウェーハ側へのダメージを
より小さくでき、かつ機械的面取りの時間短縮および簡
易化が図れるSOI基板の製造方法を提供することを、
その目的としている。さらに、この発明は、エッチング
による溶失を活性層用ウェーハの周縁部で止め易く、か
つ、エッチング時間を短縮することができるSOI基板
の製造方法を提供することを、その目的としている。さ
らにまた、この発明は、オリエンテーションフラット付
きのウェーハ同士を張り合わせた場合にも適用すること
ができるSOI基板の製造方法を提供することを、その
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、張り合わされる支持基板用ウェーハおよび活性層用
ウェーハのうち、少なくともいずれか一方のウェーハが
絶縁膜により被覆されたSOI基板の製造方法におい
て、前記活性層用ウェーハと前記支持基板用ウェーハと
を張り合わせた後、前記活性層用ウェーハの周縁部を所
定厚さまで切削工具により切削する工程と、該活性層用
ウェーハの周縁部の切削残部をエッチングにより除去す
る工程と、前記活性層用ウェーハの表面部分を研削する
工程と、この研削面を研磨する工程とを備えたSOI基
板の製造方法である。
【0007】支持基板用ウェーハの周縁部の切削に使用
される切削機械としては、汎用されている精密加工用の
切削盤などが使用できる。また、切削工具としては、バ
イトなどの一般的な切削工具が使用できる。この切削に
よる機械的面取りは、平面形状が略円形のノッチ付きの
ウェーハを張り合わせるSOI基板に、特に適してい
る。
【0008】請求項2に記載の発明は、前記活性層用ウ
ェーハの周縁部の面取り時に、前記支持基板用ウェーハ
のオリエンテーションフラット部分を、フライス加工に
より所定厚さまで切削する請求項1に記載のSOI基板
の製造方法である。フライス加工時のフライスの回転数
は、活性層用ウェーハのオリエンテーションフラット部
分を円滑に切削できれば任意の回転数でよい。
【0009】さらに、フライス加工後のオリエンテーシ
ョンフラット部分の厚さは、支持基板用ウェーハの外周
部の切削残部の厚さと同じかまたはそれに近い方が、後
工程のエッチングの条件を決定する際に都合がよい。
【0010】請求項3に記載の発明は、張り合わされる
支持基板用ウェーハおよび活性層用ウェーハのうち、少
なくともいずれか一方のウェーハが絶縁膜により被覆さ
れたSOI基板の製造方法において、前記活性層用ウェ
ーハと前記支持基板用ウェーハとを張り合わせた後、前
記活性層用ウェーハの周縁部を所定厚さまで粗研削する
工程と、該粗研削後、前記活性層用ウェーハの周縁部を
細研削する工程と、該活性層用ウェーハの周縁部の研削
残部をエッチングにより除去する工程と、前記活性層用
ウェーハの表面部分を研削する工程と、この研削面を研
磨する工程とを備えたSOI基板の製造方法である。
【0011】ここでいう粗研削に使用される砥石として
は、#500〜#900、特に#600〜#800のも
のが好ましく、#500未満では加工ダメージが大きく
なり、研削後に残す活性層ウェーハの厚さを厚くする必
要がある。このため、エッチングに時間がかかり、スル
ープットが低くなる。#900を超えると目詰まり等の
原因から、適当な加工スピードが得られない。また、細
研削に使用される砥石としては、#1000〜#200
0、特に#1200〜#1500のものが好ましく、#
1000未満では細研削でダメージが生じることとな
り、#2000を超えると目詰まりで研削不能となる。
【0012】粗研削後のウェーハ周縁部の研削残部の厚
さは、20〜30μmが好ましく、20μm未満では加
工ダメージが支持基板側までおよぶこととなる。30μ
mを超えると細研削時の負荷が大きくなる。また、細研
削後のウェーハ周縁部の研削残部の厚さは、1〜5μm
が好ましく、1μm未満では現在の機械・装置での加工
精度により、支持側ウェーハにダメージを付加するおそ
れがあり、5μmを超えるとエッチング時間が長くな
る。
【0013】
【作用】請求項1、請求項2に記載のSOI基板の製造
方法によれば、支持基板用ウェーハに活性層用ウェーハ
を張り合わせ、熱処理の終了した後、活性層用ウェーハ
の周縁部を面取りする。この場合、先に施される機械的
面取りが、比較的時間のかからない切削工具を用いた切
削により行われるので、面取りの作業性が向上する。し
かも、切削工具が、活性層用ウェーハの周縁部を高い加
工精度で滑らかに削り取るので、ウェーハ側、特に支持
基板用ウェーハを被う絶縁膜へのダメージを比較的小さ
くしながら、活性層用ウェーハの周縁部の切削残部を、
後工程のエッチング負荷が小さくなる厚さ(例えば1〜
2μm)まで、安定的に減少できる。この脆性材料の高
精密切削技術としては、具体的には、装置の固有振動数
に合わせて切削工具を振動させることにより、相対的に
振動を抑えるドイツのクグラー社の技術が採用すること
ができる。
【0014】その後、この周縁部の僅かな切削残部をエ
ッチングにより除去して、絶縁膜を露出する。この際、
前工程の機械的面取りに切削を採用しているので、支持
基板用ウェーハの絶縁膜を傷付けることがなく、エッチ
ングが絶縁膜を介して支持基板まで及ぶことがない。こ
れにより、エッチングは活性層用ウェーハの周縁部で完
全に停止させることができる。また、機械的ダメージ層
が除去されるので、ギャザーしてのエッチングや、CC
R(Chemical Cornor Roundin
g)は不必要となる。次に、この活性層用ウェーハを所
定の厚さになるまで表面側から研削し、さらに、研磨す
る。これにより、絶縁膜を介して、所定厚さの活性層が
支持基板用ウェーハ上に積層されたSOI基板が得られ
る。
【0015】特に、請求項2に記載のSOI基板の製造
方法によれば、活性層用ウェーハの周縁部の切削による
機械的面取りの前か後に、切削工具であるフライスを用
いて、支持基板用ウェーハのオリエンテーションフラッ
ト部分を所定厚さまでフライス加工する。これにより、
この発明の好ましい適用範囲を、前記ノッチ付きのウェ
ーハを張り合わせたSOI基板だけでなく、一般的なオ
リエンテーションフラット付きのSOI基板まで拡大で
きる。
【0016】また、請求項3に記載のSOI基板の製造
方法によれば、活性層用ウェーハの面取り工程におい
て、活性層用ウェーハの周縁部を、まず粒径の大きな砥
粒を有する砥石により粗研削し、次いで粒径の小さい砥
粒を有する砥石により細研削する。これにより、従来手
段の1回だけの研削に比べて、ウェーハ周縁部の研削と
いう機械的面取りにかかる時間が比較的短くて、しかも
支持基板用ウェーハへのダメージを小さくできる。した
がって、その後、細研削された周縁部の研削残部を、エ
ッチングにより化学的に除去する際に、エッチング液に
よる溶失が活性層用ウェーハ側に止まり、支持基板用ウ
ェーハの端部側へ及びにくい。次に、この活性層用ウェ
ーハを所定の厚さになるまで表面側から研削し、さらに
研磨して、SOI基板が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1〜図3はこの発明の第1実施例
を示している。なお、この第1実施例では、平面形状が
略円形のノッチ付きウェーハを張り合わせたSOI基板
を例にとる。図1(a)はこの発明の第1実施例に係る
SOI基板の製造方法における支持基板用ウェーハと活
性層用ウェーハとの張り合わせ工程を示す説明図、図1
(b)は同活性層用ウェーハの周縁部の機械的面取り工
程を示す説明図、図2(a)は同エッチングによる化学
的面取り工程後の張り合わせ基板を示す説明図、図2
(b)は同活性層用ウェーハの表面の研削工程を示す説
明図、図2(c)は同活性層用ウェーハの表面の研磨工
程を示す説明図、図3は同活性層用ウェーハの周縁部の
他の機械的面取り工程を示す説明図である。
【0018】第1実施例によれば、予め単結晶シリコン
製の活性層用ウェーハ1(鏡面研磨ウェーハ)を用意
し、また活性層用ウェーハ1と同一素材および同一口径
の支持基板用ウェーハ2(鏡面研磨ウェーハ)の表面
に、絶縁膜である熱酸化膜(SiO2)2aを形成して
おく。次に、図1(a)に示すように、これらの活性層
用ウェーハ1および支持基板用ウェーハ2同士を室温下
で重ね合わせ、所定の熱処理を施すことにより、張り合
わせ基板3を形成する。ここで、この張り合わせ基板3
において、活性層用ウェーハ1の周縁部に所定の面取り
を施す。すなわち、まず、図1(b)に示す切削盤4を
用いた機械的面取りを行う。
【0019】図1(b)に示すように、切削による機械
的面取りは、張り合わせ基板3の支持基板用ウェーハ2
側の面を、切削盤4の縦向きの回転テーブル5の吸着面
に吸着させる。この状態のまま回転テーブル5を所定速
度で回転する。そして、活性層用ウェーハ1の周縁部
に、切削工具の一例であるバイト6をその表面側から押
し当て切削する。最終的な切削残部1aの厚さは1μm
である。図1(b)に示すように、周縁部切削時、バイ
ト6は回転テーブル5のウェーハ吸着面に対して垂直の
方向(水平方向)に所定速度で移動させる。これによ
り、この切削は厚さ方向に沿った直線的な切削となって
いる。ただし、これに限定する必要はなく、例えば図3
に示すように、バイト6を回転テーブル5のウェーハ吸
着面に対し傾めに移動させてもよい。これにより、断面
(面取り面)が台形状の活性層用ウェーハ1を形成する
ことができる。
【0020】このように、機械的面取りを、バイト6を
使用する比較的時間がかからない切削により実施するよ
うにしたので、この機械的な面取り工程が1回で済み、
かつ面取りの作業性が向上できる。しかも、第1実施例
の製造方法は、バイト6を用いた切削による機械的面取
りであるので、活性層用ウェーハ1の周縁部は、高い加
工精度で滑らかに削り取られる。これにより、ウェーハ
側、特に支持基板用ウェーハ2を被う熱酸化膜2aへの
ダメージを抑えながら、活性層用ウェーハ1の周縁部の
切削残部1aを、後工程のエッチング負荷が小さくなる
厚さ(ここでは1μm)まで、安定的に減少できる。
【0021】その後、図2(a)に示すように、活性層
用ウェーハAの周縁部の僅かな切削残部1aをエッチン
グにより除去する。これにより、支持基板用ウェーハ2
の熱酸化膜2aが露出される。エッチング液としては、
シリコンのみを選択的にエッチングするもの(例えばK
OH系のエッチング液)を使用する。なお、エッチング
時には、前工程の機械的面取りがダメージの小さな切削
により行われているので、支持基板用ウェーハ2の表面
に形成された熱酸化膜2aへのダメージも抑えられてい
る。これにより、エッチング液は熱酸化膜2aの表面を
濡らすだけで、その内部までは浸透せず、したがってエ
ッチングが活性層用ウェーハ1の周縁部で完全に停止す
る。
【0022】次に、図2(b)に示すように、活性層用
ウェーハ1を所定の厚さになるまで表面側から研削す
る。さらに、研削された活性層用ウェーハ1の表面を研
磨する(図2(c)参照)。これにより、熱酸化膜2a
を介して、所定厚さ(例えば10μm)の活性層1′が
支持基板用ウェーハ2上に積層されたSOI基板が得ら
れる。このSOI基板は、エッチングにより支持基板用
ウェーハ2の熱酸化膜2aが浸食されていない良品であ
る。
【0023】次に、図4および図5に基づいて、この発
明の第2実施例を説明する。図4(a)はこの発明の第
2実施例に係るSOI基板の製造方法における支持基板
用ウェーハと活性層用ウェーハとの張り合わせ工程を示
す説明図、図4(b)は同活性層用ウェーハの周縁部の
機械的面取り工程を示す説明図、図5は同活性層用ウェ
ーハのオリエンテーションフラット部の機械的面取り工
程を示す拡大斜視図を示している。この第2実施例のS
OI基板の製造方法は、活性層用ウェーハ1Aおよび支
持基板用ウェーハ2の外周部の一部にオリエンテーリン
グフラット部7が形成され、しかも活性層用ウェーハ1
Aの表面には、熱酸化膜1bが形成されているSOI基
板を製造する例である。
【0024】図4(a)に示すように、それぞれ表面が
熱酸化膜1b,2aにより被われている活性層用ウェー
ハ1Aおよび支持基板用ウェーハ2同士を重ね合わせ
て、張り合わせ基板3Aを形成する。次に、図4(b)
に示すように、張り合わせ基板3Aの活性層用ウェーハ
1Aの周縁部に、切削盤4を用いた機械的面取りを行
う。その後、図5に示すように、切削工具の他の例であ
るフライス8を有するフライス盤9を用いて、活性層用
ウェーハ1Aのオリエンテーションフラット部分7を水
平に切削する。切削残部の厚さは、切削盤4により切削
された活性層用ウェーハ1Aの周縁部の厚さと同じ例え
ば1μmである。
【0025】このように、フライス盤9により、活性層
用ウェーハ1Aのオリエンテーションフラット部分7を
フライス加工するようにしたので、この発明の好ましい
適用範囲が、第1実施例のノッチ付きのウェーハを張り
合わせたSOI基板だけに止まらず、オリエンテーショ
ンフラット付きのSOI基板にまで拡大できる。なお、
その他の構成および作用は第1実施例と同様である。
【0026】次に、図6に基づいて、この発明の第3実
施例を説明する。図6(a)はこの発明の第3実施例に
係るSOI基板の製造方法における活性層用ウェーハの
周縁部の粗面取り工程を示す説明図、図6(b)は同活
性層用ウェーハの周縁部の細面取り工程を示す説明図で
ある。この第3実施例のSOI基板の製造方法は、横置
きの研削盤4′を用いて、活性層用ウェーハ1の周縁部
の機械的面取り工程を、粗研削と細研削からなる2段面
取りとした例である。
【0027】図6(a)に示すように、まず#800の
粗い砥粒の砥粒部20aを有する砥石20により活性層
用ウェーハ1の周縁部を、研削残部が20μmになるま
で粗面取りする。その後、#1500の細かい砥粒の砥
粒部21aを有する砥石21により粗面取り後のウェー
ハ周縁部を、研削残部が3μmになるまで細面取りす
る。このように、ウェーハ周縁部を2段面取りすること
で、従来の粗い砥粒の砥石により1回だけ研削するもの
に比べ、支持基板用ウェーハ2へのダメージもなくな
る。このダメージがなくなることで、後工程のエッチン
グ時に、エッチング液による溶失が活性層用ウェーハ1
に止まり、支持基板用ウェーハ2の端部側へ及びにくく
なる。なお、その他の構成および作用は第1実施例と同
様である。
【0028】次に、図7に基づいて、この発明の第4実
施例を説明する。図7(a)はこの発明の第4実施例に
係るSOI基板の製造方法における活性層用ウェーハの
周縁部の粗面取り工程を示す説明図、図7(b)は同活
性層用ウェーハの周縁部の細面取り工程を示す説明図で
ある。この第4実施例のSOI基板の製造方法は、活性
層用ウェーハ1の周縁部の機械的2段面取りを、粗い砥
粒部30aと細かい砥粒部30bの両方を備えた砥石3
0により行う例である。
【0029】図7(a)に示すように、使用する砥石3
0は、図において砥石本体31の外周下部に、♯800
の粗いダイヤモンド砥粒の砥粒部30aが電着されてい
る。また、砥石本体31の外周上部に、この砥粒部30
aより半径方向外側へ突出した状態で、♯1500の細
かいダイヤモンド砥粒の砥粒部30bが電着されてい
る。使用に際しては、まず粗い砥粒部30aを活性層用
ウェーハ1の周縁部に上方よりまたは横方向より押し当
てて粗面取りする。次いで、砥石30を横方向へシフト
させて、細かい砥粒部30bを活性層用ウェーハ1の外
周部の上方へ配置し、その後、細かい砥粒部30bをウ
ェーハ外周部に押し当てて細面取りする。このように、
ウェーハ周縁部の2段面取りを、粗い砥粒部30aおよ
び細かい砥粒部30bを兼ね備えた砥石30により行う
ようにしたので、機械的面取り装置がコンパクトとな
り、設備コストが低減でき、作業性も向上できる。な
お、その他の構成および作用は第3実施例と同様であ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明に係
るSOI基板の製造方法によれば、活性層用ウェーハの
周縁部の機械的面取りを、切削工具を用いた切削により
行うようにしたので、活性層用ウェーハの周縁部の機械
的面取り時にウェーハ側へのダメージをより小さくで
き、しかも機械的面取り作業が容易になる。また、この
ように機械的面取り時におけるウェーハ側へのダメージ
が小さいので、支持基板用ウェーハの絶縁膜の損傷が抑
えられ、これによりエッチング液が支持基板用ウェーハ
の絶縁膜に浸透し難くなり、したがってエッチングを活
性層用ウェーハの周縁部で止め易い。さらに、この面取
りによれば、支持基板用ウェーハに施した面取りをその
ままの状態で以後の工程で使用することができる。
【0031】特に、請求項2に記載のSOI基板の製造
方法によれば、フライス盤により支持基板用ウェーハの
オリエンテーションフラット部分を所定厚さまでフライ
ス加工するので、この発明の好ましい適用範囲を、ノッ
チ付きのウェーハを張り合わせたSOI基板だけでな
く、一般的なオリエンテーションフラット付きのSOI
基板まで拡大できる。
【0032】また、請求項3に記載のSOI基板の製造
方法によれば、活性層用ウェーハの周縁部の機械的面取
りに、研削による2段面取りを採用したので、従来の粗
い砥粒または細かい砥粒の何れかの砥石により1回だけ
研削するものに比べ、機械的面取りにかかる時間が比較
的短くでき、かつ支持基板用ウェーハへのダメージを小
さくできる。この支持基板用ウェーハへのダメージが小
さくなることにより、後工程のエッチング時に、エッチ
ング液による溶失が活性層用ウェーハに止まり易くな
り、支持基板用ウェーハの端部側への影響を低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、この発明の第1実施例に係るSOI
基板の製造方法における支持基板用ウェーハと活性層用
ウェーハとの張り合わせ工程を示す説明図である。
(b)は、同活性層用ウェーハの周縁部の機械的面取り
工程を示す説明図である。
【図2】(a)は、この発明の第1実施例に係るエッチ
ングによる化学的面取り工程後の張り合わせ基板を示す
説明図である。(b)は、同活性層用ウェーハの表面の
研削工程を示す説明図である。(c)は、同活性層用ウ
ェーハの表面の研磨工程を示す説明図である。
【図3】この発明の第1実施例に係る活性層用ウェーハ
の周縁部の他の機械的面取り工程を示す説明図である。
【図4】(a)は、この発明の第2実施例に係るSOI
基板の製造方法における支持基板用ウェーハと活性層用
ウェーハとの張り合わせ工程を示す説明図である。
(b)は、同活性層用ウェーハの周縁部の機械的面取り
工程を示す説明図である。
【図5】この発明の第2実施例に係る活性層用ウェーハ
のオリエンテーションフラット部の機械的面取り工程を
示す拡大斜視図である。
【図6】(a)は、この発明の第3実施例に係るSOI
基板の製造方法における活性層用ウェーハの周縁部の粗
面取り工程を示す説明図である。(b)は、同活性層用
ウェーハの周縁部の細面取り工程を示す説明図である。
【図7】(a)は、この発明の第4実施例に係るSOI
基板の製造方法における活性層用ウェーハの周縁部の粗
面取り工程を示す説明図である。(b)は、同活性層用
ウェーハの周縁部の細面取り工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1A 活性層用ウェーハ、 1′ 活性層、 1a 切削残部、 2 支持基板用ウェーハ、 2a 熱酸化膜、 4 切削盤、 4′ 研削盤、 6 バイト(切削工具)、 7 オリエンテーションフラット部分、 8 フライス盤(切削工具)、 20 粗研削用の砥石、 20a 粗研削用の砥粒部、 21 細研削用の砥石、 21a 細研削用の砥粒部、 30 粗研削用の砥石、 30a 粗研削用の砥粒部、 30b 細研削用の砥粒部、 31 砥石本体。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 張り合わされる支持基板用ウェーハおよ
    び活性層用ウェーハのうち、少なくともいずれか一方の
    ウェーハが絶縁膜により被覆されたSOI基板の製造方
    法において、 前記活性層用ウェーハと前記支持基板用ウェーハとを張
    り合わせた後、前記活性層用ウェーハの周縁部を所定厚
    さまで切削工具により切削する工程と、 該活性層用ウェーハの周縁部の切削残部をエッチングに
    より除去する工程と、 前記活性層用ウェーハの表面部分を研削する工程と、 この研削面を研磨する工程とを備えたSOI基板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記活性層用ウェーハの周縁部の面取り
    時に、前記支持基板用ウェーハのオリエンテーションフ
    ラット部分を、フライス加工により所定厚さまで切削す
    る請求項1に記載のSOI基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 張り合わされる支持基板用ウェーハおよ
    び活性層用ウェーハのうち、少なくともいずれか一方の
    ウェーハが絶縁膜により被覆されたSOI基板の製造方
    法において、 前記活性層用ウェーハと前記支持基板用ウェーハとを張
    り合わせた後、前記活性層用ウェーハの周縁部を所定厚
    さまで粗研削する工程と、 該粗研削後、前記活性層用ウェーハの周縁部を細研削す
    る工程と、 該活性層用ウェーハの周縁部の研削残部をエッチングに
    より除去する工程と、 前記活性層用ウェーハの表面部分を研削する工程と、 この研削面を研磨する工程とを備えたSOI基板の製造
    方法。
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