JP2719276B2 - 張り合わせsoiウェーハの製法 - Google Patents

張り合わせsoiウェーハの製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は張り合わせSOIウェー
ハの製法に関するものであり、特に薄膜SOIウェーハ
を製造する際の、張り合わせウェーハの外周部の面取加
工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、SOI(Silicon On Insulator)
構造を有する半導体基板を製造する一般的な方法とし
て、2枚の鏡面処理したシリコンウェーハの少なくとも
一方の平面部を酸化処理してその面にSiO2からなる
酸化膜を形成し、この酸化膜を挟んで2枚のウェーハを
圧着して張り合わせ、その一方のウェーハ平面研削及び
研磨によって所定の厚さの薄膜とし、支持ウェーハの面
上に順次、酸化膜とシリコン膜層とからなる積層体を形
成する方法が知られている。この工程で使用するウェー
ハは、インゴットから薄く切り出したウェーハを面取後
に片面に鏡面研磨を施した状態で出荷されているので、
その外周部は一般に、搬送によるパーティクルの発生防
止と鏡面および裏面が傷付くのを防止するため表裏両面
が曲率半径を有するラウンド面取加工されている。従っ
て、このようなウェーハを2枚張り合わせするときは、
外周部に相互に張り合わせられないオーバーハング部が
生じる。また、張り合わせの最外周部は鏡面研磨のだれ
もあり未接着部が残る場合が多い。
【0003】このように張り合わされたウェーハ(以下
「張り合わせウェーハ」と称する)において、薄膜のデ
バイスを形成する活性層となる側のウェーハ(以下「活
性ウェーハ」と称する)を平面研削及び研磨して活性層
厚さ1μm程度の薄膜SOIとするとき、まず研削によ
って酸化膜上に2〜3μmの残厚を残すのであるが、こ
のときのオーバーハング部は鋭く尖った薄膜となってお
り、取り扱い及び次の研磨の際に細かく破砕され、パー
ティクル(小破片)となって飛び散り、これが研磨表面
に付着して、仕上げ研磨中にその仕上げ面を汚染または
擦傷するという問題があった。
【0004】この問題を回避するためには、ウェーハの
張り合わせ接着後、オーバーハング部を除去しておく必
要がある。ただし、薄膜化されない側のウェーハ(以下
「支持ウェーハ」と称する)の外周部も張り合わせ面の
未接着部を含めて同時に面取り除去してしまうと、直径
が小さくなり、以後の工程で搬送が不能になったり露光
装置に入らなくなったりして不都合である。
【0005】従来、このような張り合わせ面のオーバー
ハング部の除去(以下「面取り」と称する)の一方法と
して、活性ウェーハの外周部をNC面取加工機で研削に
よって除去する方法がある。その研削範囲は、概略を図
2(a)に示すように、平面図的にはウェーハ外周線w
から酸化膜20の外周線sの内側に設定した面取り線m
までであり、立断面図的には活性ウェーハ11の外表面
から酸化膜20を越えて支持ウェーハ12の厚みの一部
までである。このように研削によって面取りを行う場
合、元来酸化膜20は脆くかつシリコンにくらべ硬いた
め、研削が酸化膜層に及ぶと、カッタの刃圧や振動によ
って、面取り線mの内側の酸化膜にまで研削ダメージが
深く入り、面取によって外周部を取り除くことの効果が
なくなる。この研削ダメージを取り除くために、面取部
のみ10〜100μmのヂィープエッチングが行われ
る。ところが、通常のシリコンウェーハのエッチング液
はシリコンのみエッチングし酸化膜はエッチングしない
ので、図2(b)に示すように、厚さ数μmの薄膜酸化
膜が面取面に再び露出し、この脆くて硬い酸化膜は搬送
中や仕上げ研磨時に破損して、パーティクルとなって飛
散して仕上げ面を汚染または擦傷する現象を見いだし
た。この損傷は以後のデバイス工程でも生じ、パーティ
クル不良が多発する原因となる。
【0006】別の面取り方法として例えば特開平3−2
50616号公報には、張り合わせウェーハの一方のウ
ェーハを接合部の背面より平面研削した後、その研削さ
れたウェーハの表面に、該ウェーハの周縁を残してマス
キングテープを当該ウェーハの周縁よりも内側に貼着
し、他方のウェーハの露出面にも保護膜を形成し、この
ような張り合わせウェーハをエッチング液中に所定時間
だけ浸漬して前記研削ウェーハの周縁をエッチングする
方法が記載されている。また、特公平4−10736号
公報には、外周縁両面に面取り部が形成された半導体ウ
ェーハ全体をエッチング液に浸漬させてエッチング処理
を施す半導体ウェーハの表面処理方法において、上記エ
ッチング処理前に、上記ウェーハを複数枚重ね合わせ、
ウェーハの面取部だけをエッチング液に接触させるよう
にする表面処理方法が記載されている。しかし、これら
の方法においても、通常のシリコンウェーハのエッチン
グ液はシリコンのみエッチングし酸化膜はエッチングし
ないので、図2(b)に示すような酸化膜の露出を防ぐ
ことはできず、従って酸化膜の飛散によるパーティクル
不良を防止できなかった。シリコンと酸化膜を同時に溶
解するようなエッチング液を使用する方法も試みられた
が、この場合は溶解反応が過激でかつ不均一となり、面
取り面に陥没や波打ちを生ずるので、この方法は採用で
きない。
【0007】また、特開平4ー85827号公報では酸
化膜を支持ウェーハ側にのみ付け、活性ウェーハの鏡面
側を周縁部5mmを面取りした上で接着し、その後この
面取部まで研削除去することにより酸化膜の研削を回避
している。しかしこの方法では張り合わせ部周縁の接着
不整部分を除去できないばかりでなく、支持ウェーハに
は露出した酸化膜が残っているのでこれが後の工程で飛
散し、パーティクル不良の原因となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、面取り加工の仕上げ精度が
高く、張り合わせウェーハの層間の酸化膜が破壊され
ず、パーティクルによるシリコン膜層の汚染擦傷がな
く、かつ作業効率の高い張り合わせSOIウェーハの製
法を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、2枚のシ
リコンウェーハを酸化膜を介在させて張り合わせ、一方
のシリコンウェーハを活性層を残して除去した張り合わ
せSOIウェーハを製造するに際して、前記張り合わせ
SOIウェーハの活性層となる側のウェーハの外周部
を、酸化膜とは反対側の面から厚み方向に、酸化膜との
間に残厚を残す部位まで研削し、この研削された張り合
わせウェーハを酸化膜非溶解性のエッチング液に浸漬し
て酸化膜が露出するまでエッチングした後、酸化膜溶解
性のエッチング液に浸漬して露出した酸化膜を除去する
ことを特徴とする張り合わせSOIウェーハの製法を提
供することによって解決できる。上記において、酸化膜
を除去した後の張り合わせウェーハは、酸化膜が除去さ
れて露出したシリコンウェーハの面の不整部分を除去し
かつ酸化膜を除去する際に生じた酸化物パーティクルの
再付着を防止するために、シリコンエッチング液に浸漬
することが好ましい。上記において、研削に際しての酸
化膜との間の残厚は、3〜8μmとすることが好まし
い。上記において、酸化膜非溶解性のエッチング液は、
フッ酸と硝酸と酢酸の混合溶液であることが好ましい。
さらに、上記において、酸化膜溶解性のエッチング液
は、濃度1〜10重量%のフッ酸であることが好まし
い。
【0010】本発明の方法に使用されるウェーハは、少
なくとも片面に鏡面処理が施された2枚のシリコンウェ
ーハの、少なくとも一方の鏡面に酸化膜を設け、この酸
化膜を介在させてそれぞれの鏡面を向かい合わせて張り
合わせて得られるものである。これを以下、張り合わせ
ウェーハと称する。この張り合わせウェーハには、いわ
ゆるSOIを製造するために調製された張り合わせウェ
ーハであって、薄膜化しようとする側のウェーハ(活性
ウェーハ)の鏡面側にSiO2からなる酸化膜が形成さ
れ、ベースとなる側のウェーハ(支持ウェーハ)の鏡面
側にCVDポリシリコン層が形成され、この酸化膜とC
VDポリシリコン層との面が張り合わされて構成されて
いるものも含まれる。このような張り合わせウェーハの
周縁には、互いに張り合わされないオーバーハング部が
あって、平面図的に見るとき酸化膜が形成する酸化膜外
周線より外側に、各ウェーハの周縁部が形成するウェー
ハ外周線が形成されている。
【0011】本発明の製法は、上記のように第一工程と
して活性ウェーハの研削、第二工程として活性ウェーハ
の外周部エッチング、第三工程として酸化膜のエッチン
グから構成され、本発明の製法の別の態様においてはさ
らに第四工程として支持ウェーハの面取部エッチングの
工程が付加されている。
【0012】次に各工程を詳しく説明する。本発明の第
一工程では、上記張り合わせウェーハの活性層となる側
のウェーハ(活性ウェーハ)の外周部を、酸化膜とは反
対側の面から厚み方向に、酸化膜との間に残厚を残す部
位まで研削する。ここで、外周部とは、張り合わせウェ
ーハを平面図的に見たとき、活性ウェーハが形成するウ
ェーハ外周線から、酸化膜が形成する外周線(酸化膜外
周線)を越えた内側に設定された境界線までである。こ
の境界線を面取り線と称する。またこの研削は、張り合
わせウェーハを立断面図的に見るとき、酸化膜とは反対
側の面すなわち活性ウェーハの外表面から厚み方向に、
酸化膜との間に残厚を残す部位までとする。このように
研削が酸化膜にまで及ばず、酸化膜上にウェーハの残厚
を残すことによって、上記の面取り線の内側の酸化膜が
カッタの刃圧や振動などによってひび割れや剥離などの
ダメージを受けることが防止される。
【0013】ここで上記の残厚は3〜8μmとすること
が好ましい。残厚がこれ以下では、上記のカッタの刃圧
や振動によって酸化膜がひび割れたり剥離したりする可
能性が増大し、この残厚以上では後のエッチング工程に
必要以上の時間を要して作業効率が低下する。このよう
な研削は例えばダイヤモンドホイールなどの通常の研削
具を用いて行うことができる。
【0014】本発明の第二工程は活性ウェーハの外周部
エッチングである。この工程は研削によって活性ウェー
ハの外周部に残された残厚を、酸化膜非溶解性のエッチ
ング液に浸漬することによって化学的に除去し、面取り
線の外側の酸化膜を露出させることを目的としている。
この工程では、エッチングに先立って、研削した張り合
わせウェーハを複数枚、その中心軸線を一致させて同方
向に向けて筒状に重ね合わせ、その両側を塩化ビニール
板で挟み、ウェーハ集積体を形成することが好ましい。
これはマスキングなどの煩雑な工程なしに張り合わせウ
ェーハの面取り部以外の部分をエッチングから保護し、
同時にエッチングの生産性向上に役立つ。このようなウ
ェーハ集積体を酸化膜非溶解性エッチング液に浸漬し、
ウェーハの中心軸線を中心として回転させながらエッチ
ングを行う。
【0015】ここで用いる酸化膜非溶解性エッチング液
とは、シリコンを溶解するが酸化膜は実質的に溶解しな
いエッチング液である。このような酸化膜非溶解性エッ
チング液としては、アルカリ金属の水酸化物水溶液やフ
ッ酸と硝酸の混合溶液なども使用できるが、特にフッ
酸、硝酸、酢酸の混合溶液を使用することが好ましい。
この混合溶液は、短時間にシリコンウェーハの残厚を溶
解し酸化膜を露出させることができる。さらに、フッ
酸、硝酸、酢酸の混合比を1:6:3とすることが好ま
しい。この混合比はシリコンを溶解し、酸化膜を溶解し
ない選択性を向上する。この工程を採用することによっ
て、研削が酸化膜に及ぶことによって生ずる張り合わせ
ウェーハのダメージを回避することができる。
【0016】本発明の第三工程は、酸化膜溶解性のエッ
チング液に浸漬して露出した酸化膜を除去することを目
的とする。第二工程の処理を施したウェーハ集積体をそ
のまま(解体せずに)酸化膜エッチング液中に浸漬し、
酸化膜エッチングを行うことが好ましい。
【0017】酸化膜溶解性のエッチング液とは、シリコ
ン酸化物を溶解することのできるエッチング液であっ
て、このような酸化膜溶解性のエッチング液としては特
定濃度のアルカリ金属の水酸化物水溶液やフッ酸と硝酸
の混合溶液なども使用できるが、濃度1〜10重量%の
フッ酸を用いることが特に好ましい。この濃度範囲のフ
ッ酸はシリコン酸化物を選択的に溶解し、シリコンを溶
解しない。この浸漬時間は研削面幅や酸化膜厚さにもよ
るが15〜60秒あればよい。このように短時間で終了
するので集積体の液中での回転は必要ない。これにより
酸化膜は完全に除去される。この工程を採用することに
よって、前工程で露出した酸化膜が完全に除去され、し
かも面取り線の内側の酸化膜や露出したウェーハ面には
ダメージを与えることがない。
【0018】上記第三工程において酸化膜を除去した後
の張り合わせウェーハは、支持ウェーハの外周部の酸化
膜側の面に元来生じている不整部分を除去することと、
前工程の酸化膜除去工程において未溶解のままエッチン
グ液中に浮遊してウェーハ表面に付着していた酸化物パ
ーティクルの再付着を防止するために、シリコンエッチ
ング液に浸漬することが好ましい。また、使用される張
り合わせウェーハが例えばパターン付き薄膜SOIであ
れば、支持ウェーハと酸化膜との間にさらにCVDポリ
シリコン層が介在している。この場合、面取線の外側
(外周部)にある上記CVDポリシリコン層は溶解除去
することが好ましい。このCVDポリシリコン層も、上
記のシリコンエッチング液に浸漬することで除去するこ
とができる。この工程でも引続きウェーハ集積体をその
まま(解体せずに)シリコンエッチング液中に移して回
転し、エッチングを行うことが好ましい。
【0019】ここで用いるシリコンエッチング液とは、
実質的にシリコンを溶解するエッチング液である。この
ようなエッチング液としては、第二工程で用いた酸化膜
非溶解性エッチング液と同じものが使用可能である。す
なわちアルカリ金属の水酸化物水溶液やフッ酸と硝酸の
混合溶液なども使用できるが、特にフッ酸、硝酸、酢酸
の混合溶液を使用することが好ましい。この混合溶液
は、短時間に支持ウェーハの外周部の一定厚を均一に溶
解することができる。
【0020】特に、CVDポリシリコンは単結晶シリコ
ンにくらべてエッチングレートが高いので、エッチング
時間を厳密に管理し、CVDポリシリコン層の奥部まで
エッチオフしないように注意する必要がある。このよう
な本発明の第四工程によってCVDポリシリコン層の外
周部が効果的に除去できると共に面取り面全体のダメー
ジ層を除去し、仕上げ精度を向上することができる。
【0021】本発明の構成と作用は以上の通りである
が、これをさらに実施例によって、図1を用いて詳しく
説明する。
【実施例】図1(a)に示す張り合わせウェーハ10
は、いわゆるSOIを製造するために調製されたもので
あって、薄膜化しようとする活性ウェーハ11の鏡面側
にSiO2からなる酸化膜20が、ベースとなる側の支
持ウェーハ12の鏡面側にCVDポリシリコン層30が
形成され、この酸化膜20とCVDポリシリコン層30
との面が張り合わされて構成されている。活性ウェーハ
11はその周縁にオーバーハング部14を有していて、
酸化膜20の面が形成する酸化膜外周線sより外側に、
ウェーハの先端部が形成するウェーハ外周線wが形成さ
れている。
【0022】第一工程(面取研削工程)では、図1
(b)に示すように、活性ウェーハ11の外周部を、酸
化膜とは反対側の面から厚み方向に残厚zを残して研削
する。研削にはダイヤモンドホイールを使用する。この
ときの研削範囲は、平面図的には、ウェーハ外周線wか
ら、酸化膜外周線sの内側に設定された面取り線mまで
の範囲である。酸化膜外周線sは不整形であり、かつそ
の近傍の酸化膜は物性・形態的に不安定であるから、面
取り線mは例えば酸化膜外周線sより少なくとも3mm
以上離れた内側に設定する。ただし必要以上に内側に設
定することは基板の有効面積を減縮することになるので
避けるべきである。
【0023】この工程での厚み方向の研削範囲は、活性
ウェーハ11の外表面から酸化膜20の方向に向かっ
て、酸化膜と平行に、活性ウェーハ11の厚みの一部、
即ち残厚zを残すまでとする。この残厚zは例えば、3
〜8μmである。
【0024】第二工程では、まず図1(c)に示すよう
に、第一工程で得られた研削済みの張り合わせウェーハ
10を複数枚、その中心軸線を一致させて同方向に向け
て筒状に重ね合わせ、その両側を塩化ビニール板40で
挟み、ウェーハ集積体を形成する。この集積体を、フッ
酸、硝酸、酢酸を1:6:3の重量割合に混合したエッ
チング液の槽に浸漬し、ウェーハ集積体の中心軸線を中
心として回転させながらエッチングを行う。この場合の
エッチング温度は40℃である。浸漬時間は残厚zによ
って調節を要するが、30秒〜1分程度である。ウェー
ハ外周部の酸化膜が露出したときをもってエッチングの
終点とし(図1(d)参照)、張り合わせウェーハ集積
体をエッチング液から引き上げる。
【0025】第三工程では、第二工程の処理を終えた集
積体を1〜10重量%のフッ酸槽に浸漬し、酸化膜を溶
解除去する。この際は回転は不要である。この実施例
で、酸化膜エッチング液として5%フッ酸を使用した場
合、浸漬時間は常温で30秒〜1分程度である。
【0026】第四工程では、フッ酸で酸化膜を除去した
集積体を再び第二工程と同種のエッチング液を用いるエ
ッチングによって酸化膜下のCVDポリシリコン層を含
む部分をエッチオフする(図1(e)参照)。このとき
のエッチング温度は40℃である。浸漬時間は15〜3
0秒程度である。
【0027】その後超純水槽に浸漬しエッチングの進行
を止めた後、集積体を解体し、超純水またはRCAによ
る洗浄を行い、仕上げの研削および研磨を行って所定の
厚さの活性層を有する薄膜SOIを得る。
【0028】このような実施例によって形成されたSO
I半導体基板には、仕上げ研磨時にパーティクルが付着
していないから、汚染や擦傷を生じることがない。
【0029】
【発明の効果】本発明の張り合わせSOIウェーハの製
法は、請求項1において、張り合わせSOIウェーハの
活性層となる側のウェーハの外周部を、酸化膜とは反対
側の面から厚み方向に、酸化膜との間に残厚を残す部位
まで研削し、この研削された張り合わせウェーハを酸化
膜非溶解性のエッチング液に浸漬して酸化膜が露出する
までエッチングした後、酸化膜溶解性のエッチング液に
浸漬して露出した酸化膜を除去するものであるので、パ
ーティクルによるシリコン膜層の汚染擦傷がなく、酸化
膜の露出されない部分のダメージがなく、面取り部位の
仕上げ精度が高く、かつ作業効率が高いという効果があ
る。また本発明の請求項2の方法では、酸化膜を除去し
た後にシリコンエッチング液に浸漬するので、酸化膜が
除去されて露出した支持ウェーハの面の不整部分を除去
しかつ酸化膜を除去する際に生じた酸化物パーティクル
の再付着を防止することができる。また酸化膜下にCV
Dポリシリコン層が形成されている場合は、その外周部
を効果的に除去することができる。本発明の請求項3の
方法では、研削に際しての酸化膜との間の残厚を3〜8
μmとするので、酸化膜のダメージがなく、かつ作業効
率を一層高くすることができる。本発明の請求項4の方
法では、酸化膜非溶解性のエッチング液がフッ酸と硝酸
と酢酸の混合溶液であるので、仕上げ精度を維持しなが
ら作業効率を一層高くすることができる。本発明の請求
項5の方法では、酸化膜溶解性のエッチング液が濃度1
〜10重量%のフッ酸であるので、前工程で露出した酸
化膜が完全に除去され、しかもウェーハ面にはダメージ
を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は順次、本発明の張り合わせS
OIウェーハの製法の一実施例における張り合わせウェ
ーハの加工段階を示す部分立断面図である。
【図2】(a)は、従来の研削方法による張り合わせS
OIウェーハの製法例における張り合わせウェーハを示
す部分立断面図であり、(b)は、従来の研削後エッチ
ングを行う製法例における張り合わせウェーハを示す部
分立断面図である。
【符号の説明】
10…張り合わせウェーハ、11…活性ウェーハ、12
…支持ウェーハ、20…酸化膜、z…残厚。m…面取り
線。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のシリコンウェーハを酸化膜を介在
    させて張り合わせ、一方のシリコンウェーハを活性層を
    残して除去した張り合わせSOIウェーハを製造するに
    際して、前記張り合わせSOIウェーハの活性層となる
    側のウェーハの外周部を、酸化膜とは反対側の面から厚
    み方向に、酸化膜との間に残厚を残す部位まで研削し、
    この研削された張り合わせウェーハを酸化膜非溶解性の
    エッチング液に浸漬して酸化膜が露出するまでエッチン
    グした後、酸化膜溶解性のエッチング液に浸漬して露出
    した酸化膜を除去することを特徴とする張り合わせSO
    Iウェーハの製法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、酸化膜を除去した後
    の張り合わせウェーハを、酸化膜が除去されて露出した
    シリコンウェーハの面の不整部分を除去しかつ酸化膜を
    除去する際に生じた酸化物パーティクルの再付着を防止
    するために、シリコンエッチング液に浸漬することを特
    徴とする張り合わせSOIウェーハの製法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、研削
    に際しての酸化膜との間の残厚を3〜8μmとすること
    を特徴とする張り合わせSOIウェーハの製法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2において、酸化
    膜非溶解性のエッチング液がフッ酸と硝酸と酢酸の混合
    溶液であることを特徴とする張り合わせSOIウェーハ
    の製法。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2において、酸化
    膜溶解性のエッチング液が濃度1〜10重量%のフッ酸
    であることを特徴とする張り合わせSOIウェーハの製
    法。
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