JP2011071283A - 貼合せsoiウェーハ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚さが数μm〜数百μmであって、テラスフリーでかつデバイス形成面積が広いSOI層を有し、通常の表裏対称なウェーハと同様の取扱いが可能な、貼合せSOIウェーハ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】支持用ウェーハの上に埋込み酸化膜を介してSOI層が形成された貼合せSOIウェーハにおいて、SOI層の端面及び支持用ウェーハの端面が断面方向に連続したラウンド端面又はテーパ付き端面に形成され、支持用ウェーハの裏面に酸化膜を有し、かつSOI層の端面及び支持用ウェーハの端面がそれぞれ加工歪みを有さず、それぞれの端面の表面粗さRaが0.1μm以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、SOI層の厚さが数μm〜数百μmの厚膜貼合せSOIウェーハ及びその製造方法に関するものである。
SOIウェーハを貼合せ法により製造する場合、図2に示すように、用意した活性層用ウェーハ及び支持用ウェーハのいずれかの全面に酸化膜を形成し、2枚のウェーハを酸化膜を介して重ね合せ、重ね合せ界面の接着強度を高めるために、重ね合せウェーハに貼合せ熱処理を施す。そして、重ね合せウェーハの活性層用ウェーハ側を表面研削により減肉化してSOI層を形成することで、貼合せSOIウェーハが製造される。
しかし、使用する活性層用ウェーハ及び支持用ウェーハには、研磨起因によって外周ダレが形成されてしまう。そのため、この研磨起因による外周ダレや外周の面取り加工の影響により、2枚のウェーハを重ね合わせた重ね合せウェーハには、重ね合せ界面に未接着領域が発生していた。発生する未接着領域は最外周よりおよそ0.3mm程度である。未接着領域はSOI層の薄膜化が進むことにより、欠けや割れの原因となり製造歩留まり低下の原因となる。
従って、通常貼合せSOIウェーハの製造では、重ね合せウェーハの活性層用ウェーハを外周研削や面取り加工によってその径を小さくすることで上記原因をなくしていた。具体的には、図2(e)〜図2(g)に示すように、重ね合せウェーハの未接着領域に隣接する活性層用ウェーハの下部外周が一部残存するように活性層用ウェーハの中央部分から上部の外周を研削し、続いてエッチングでこの残存部を除去し、残留している酸化膜のへりを取ってテラス部を形成することで未接着領域を除去していた。
また、表面研削によって重ね合せウェーハの活性層用ウェーハを減肉化してSOI層を形成した後に、SOI層外周にテラス研磨法を施すことで上記原因をなくしていた。具体的には、図3(e)に示すように、重ね合せウェーハの活性層用ウェーハ側を表面研削により減肉化してSOI層を形成した後、凹型形状の保持板に支持用ウェーハ側を当てた状態でSOIウェーハを吸着して、SOIウェーハを強制的に反らせながらSOI層側から外周部のみを研磨することにより、図3(f)に示すように、テラス部を形成することで未接着領域を除去していた。
しかし、上記活性層用ウェーハの径を小さくする加工による未接着領域の除去方法では、支持用ウェーハに比べて、SOI層の直径が数mmほど小さくなり、SOI層厚さと埋込み酸化膜厚さ分のテラス段差が形成される。この方法では、バイポーラデバイスやパワーデバイス用として有用なSOI層厚さが数μm〜数百μm程度の厚膜SOIウェーハを得る場合、表面をクランプした際、段差部でチャッキングエラーが発生したり、割れなどが発生するおそれがあった。
また、上記テラス研磨法を用いた未接着領域の除去方法では、端面に段差は生じずスムーズな端面形状となるが、ウェーハを反らせての浅い角度での研磨しかできない研磨法であるため、SOI層が厚くなるほど、テラスがSOI層内周にまで及びSOI層の直径が小さくなってしまい、結果としてデバイス形成可能な有効エリアが狭くなるため、比較的SOI層厚が薄いものにしか適用することができなかった。
また、図2(i)や図3(g)に示されるようなSOIウェーハでは、外周部形状が表裏非対称になるため、デバイス製造プロセスによっては特殊なハンドリング治具が必要になるなど、通常の表裏対称なウェーハと同じプロセスでは流通できない可能性を有している。
特許第2604488号公報(請求項1、第3頁左欄24行〜29行目,第3頁右欄第23行〜第4頁左欄26行目、図1) 特開2006−100406号公報(請求項1、段落[0032]、図1,図2)
一方、表面研削によって重ね合わせウェーハの活性層用ウェーハを減肉化してSOI層を形成した後に、SOIウェーハの端面を断面方向に連続した曲面を持つように研削及び研磨することにより、端面に鋭角な段差が生じることによるSOIウェーハの欠けや割れを抑制できることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記特許文献1では、面取り部形成のためにウェーハ端面をグラインダーで研削した際、ウェーハ内に加工歪みが導入されることになるが、この加工歪みを除去する操作は実施されていない。従って、完成したSOIウェーハの面取り部には加工歪みが残留することになる。同様に、SOI層表面も加工歪みが残留している。また、活性層用ウェーハ表面を研削して減肉化させSOI層を形成した後で、端面の研削加工を行うものであるため、端面の研削加工時にSOI層が割れてしまうおそれがあった。
また、未接着領域を除去するように重ね合せウェーハの外周部を外周研削することでウェーハの径を小さくし、所望の厚さまで表面研削により減肉化し、面取り加工し、続いて表面外周部にダレを生じさせるように研磨し、再度径小化した後、更に表面を研磨することで、活性層厚さが面内均一化を図ることができることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、上記特許文献2では、ウェーハの径を小さくする工程が多いため、出発材料である活性層用ウェーハ及び支持用ウェーハの直径に比べて、得られるSOIウェーハの直径が小さくなりすぎる問題がある。また、減肉化する際に支持用ウェーハの裏面に形成した酸化膜は全てエッチング処理により除去されるため、最終製品であるSOIウェーハ裏面には酸化膜を備えておらず、SOIウェーハに反りが発生する問題がある。
本発明の目的は、厚さが数μm〜数百μmであって、テラスフリーでかつデバイス形成面積が広いSOI層を有し、通常の表裏対称なウェーハと同様の取扱いが可能な、貼合せSOIウェーハ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、支持用ウェーハの上に埋込み酸化膜を介してSOI層が形成された貼合せSOIウェーハにおいて、SOI層の端面及び支持用ウェーハの端面が断面方向に連続したラウンド端面又はテーパ付き端面に形成され、支持用ウェーハの裏面に酸化膜を有し、かつSOI層の端面及び支持用ウェーハの端面がそれぞれ加工歪みを有さず、それぞれの端面の表面粗さRaが0.1μm以下であることを特徴とする。
本発明の第2の観点は、活性層用ウェーハ又はこのウェーハを支持するための支持用ウェーハのいずれか一方又は双方の全面に酸化膜を形成し、活性層用ウェーハを支持用ウェーハに酸化膜を介して重ね合せ、重ね合せウェーハを熱処理して貼合せ、これにより重ね合せウェーハの間に介在する酸化膜を埋込み酸化膜にするとともに重ね合せウェーハの全面に酸化膜を形成し、熱処理を終えた重ね合せウェーハの活性層用ウェーハをその厚みが減少するように減肉化処理して支持用ウェーハの上に埋込み酸化膜を介してSOI層を形成し、SOI層の表層を鏡面研磨することにより、貼合せSOIウェーハを製造する方法において、減肉化処理する前の重ね合せウェーハの端面をこの端面における未接着領域を取除くように砥石を用いて外周研削し、続いて面取りすることにより、重ね合せウェーハの活性層用ウェーハの端面及び支持用ウェーハの端面をそれぞれラウンド端面又はテーパ付き端面にし、かつ支持用ウェーハの裏面に酸化膜を有する端面処理したウェーハを得る工程と、端面処理した複数の重ね合せウェーハを支持用ウェーハの裏面に形成された酸化膜同士が対向する配置、並びに、活性層用ウェーハの表面に形成された酸化膜同士が対向する配置が、それぞれ交互に位置するように積層圧締してフッ酸を含むエッチング液中でウェーハ軸を中心に回転することにより積層圧締した各ウェーハの端面をエッチングする工程と、エッチングを終えた積層圧締されている各ウェーハから重ね合せ単位で1枚ずつ分離する工程と、分離した1枚の重ね合せウェーハの活性層側の表面のみを研削して減肉化処理することにより埋込み酸化膜上にSOI層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更にSOI層の端面及び支持用ウェーハの端面がそれぞれ酸エッチング処理された端面であることを特徴とする。
本発明の第4の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更にSOI層の端面及び支持用ウェーハの端面がそれぞれ鏡面研磨された端面であることを特徴とする。
本発明の第5の観点は、第1、第3又は第4の観点に基づく発明であって、更に埋込み酸化膜の端面がSOI層の端面及び支持用ウェーハの端面に面一であることを特徴とする。
本発明の第6の観点は、第2の観点に基づく発明であって、更にSOI層の表層を鏡面研磨する前に、減肉化処理によりSOI層が形成されたSOIウェーハの端面を鏡面研磨する工程を更に含むことを特徴とする。
本発明の第7の観点は、第2の観点に基づく発明であって、更にフッ酸を含むエッチング液がフッ酸濃度0.5〜25質量%のフッ酸水溶液であることを特徴とする。
本発明の製造方法では、厚さが数μm〜数百μmであって、テラスフリーでかつデバイス形成面積が広いSOI層を有し、通常の表裏対称なウェーハと同様の取扱いが可能な、貼合せSOIウェーハが得られる。
本発明の貼合せSOIウェーハの製造方法を示す工程図である。 従来の貼合せSOIウェーハの製造方法を示す工程図である。 従来の貼合せSOIウェーハの製造方法を示す別の工程図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の貼合せSOIウェーハの製造方法では、先ず、図1(a)に示すように、活性層用ウェーハ11及びこのウェーハを支持するための支持用ウェーハ12を用意する。この活性層用ウェーハ11及び支持用ウェーハ12は、ともに鏡面加工されたものを用いる。また、活性層用ウェーハ11及び支持用ウェーハ12は、2枚のウェーハを重ね合せたときに重ね合せ界面に生じる未接着領域を極力減らすように、従来の貼合せ方法で使用していたウェーハよりも直径が大きくかつ面取り幅を狭くしたものを用いる。具体的には、従来ウェーハの直径を150.0±0.2mm、面取り幅を300±100μmとしていたものを、本発明ではウェーハの直径を従来よりも大きい150.3±0.1mm、面取り幅を従来よりも狭くした150±100μmとする。このような直径が大きくかつ面取り幅を狭くしたウェーハの使用により、2枚のウェーハを重ね合せたときに重ね合せ界面に生じる未接着領域を極力減らすことができる。
次いで、図1(b)に示すように、活性層用ウェーハ11の全面に酸化膜11aを形成する。ここで形成する酸化膜11aの上面側のいずれかが、最終的に得られるSOIウェーハの埋込み酸化膜15となる。形成する酸化膜11a厚さは0.001〜10μmが好適である。また、酸化膜11aの形成は、水素及び酸素混合ガス雰囲気下で熱処理を行うことが好適である。なお、この形態では活性層用ウェーハ11のみに酸化膜11aを形成したが、支持用ウェーハ12のみに酸化膜を形成してもよいし、活性層用ウェーハ11及び支持用ウェーハ12の双方に酸化膜を形成してもよい。なお、双方に酸化膜を形成する場合、最終的に得られるSOIウェーハの埋込み酸化膜の厚さが0.001〜10μmとなるようにそれぞれの厚さが調整される。
続いて、全面に酸化膜11aを形成した活性層用ウェーハ11と支持用ウェーハ12をSC−1洗浄、純水リンス及びフッ酸有機酸洗浄をこの順に行い、各ウェーハ表面を水素終端させる。その後に、図1(c)に示すように、活性層用ウェーハ11を支持用ウェーハ12に酸化膜11aを介して重ね合せ、重しを乗せて加圧することによって2枚のウェーハ11,12を酸化膜11aを介して接着する。接着した重ね合せウェーハ13の重ね合せ界面には未接着領域13aが発生するが、従来よりも直径が大きくかつ面取り幅を狭くしたウェーハを活性層用ウェーハ11及び支持用ウェーハ12として使用しているため、未接着領域13aは従来よりも減少する。
次に、図1(d)に示すように、貼合せ熱処理することにより、水素結合によって接着されていた重ね合せ界面の接着強度を高める。貼合せ熱処理は、水素及び酸素混合ガス雰囲気中、800℃以上、例えば1150℃の温度で120分間保持することにより行われる。なお、重ね合せた2枚のウェーハ11,12の間に介在する酸化膜11aは埋込み酸化膜15になる。また、この貼合せ熱処理により、熱処理後の重ね合せウェーハ14の全面には酸化膜15aが形成される。ここで形成される酸化膜15aの厚さは0.001〜10μmが好ましい。なお、支持用ウェーハ12の裏面に位置する酸化膜15aは、SOIウェーハ18の酸化膜12aとなる。
次に、貼合せ熱処理後の重ね合せウェーハ14の端面をこの端面における未接着領域13aを取除くように端面処理する。ここでの端面処理では、砥石を用いて外周研削し、続いて面取りすることにより、図1(e)に示すように、重ね合せウェーハ16の活性層用ウェーハ11の端面及び支持用ウェーハ12の端面が断面方向に連続したラウンド端面又はテーパ付き端面16aにする。なお、活性層用ウェーハ11の表面には酸化膜11aを、支持用ウェーハ12の裏面には酸化膜12aをそれぞれ残留させる。ここでの外周研削、面取りは、外周全体を研削可能な平面砥石やテーパー部と端面部を形成し得るMT砥石などを用いることにより行われる。例えば、上述した直径を従来よりも大きい150.3±0.1mm、面取り幅を従来よりも狭くした150±100μmのウェーハを活性層用ウェーハ11及び支持用ウェーハ12に使用した場合では、重ね合せウェーハ14の端面処理を0.3mmで外周研削し、続いて面取り幅400μmで端面形成することが好ましい。このような端面処理を施すことで、得られる重ね合せウェーハ16の端面16aには加工歪みが導入される。
続いて、端面処理した重ね合せウェーハ16の端面16aをエッチングする。ここでのエッチングでは、先ず、端面処理した複数の重ね合せウェーハ16,16,・・を用意し、次いで、図1(f)に示すように、複数の重ね合せウェーハ16,16,・・を支持用ウェーハ12の裏面に形成された酸化膜12a同士が対向する配置、並びに、活性層用ウェーハ11の表面に形成された酸化膜11a同士が対向する配置が、それぞれ交互に位置するように積層圧締する。次に、積層圧締した状態の各ウェーハ16,16,・・を、フッ酸を含むエッチング液中でウェーハ軸を中心に回転させることにより、各ウェーハ16,16,・・の端面16aをエッチングする。なお、この図1(f)では、エッチング液は図示していない。
この複数の重ね合せウェーハを積層圧締した状態でのエッチングにより、端面処理によって生じた加工歪みが除去され、エッチング後の端面の表面粗さRaは0.1μm以下となる。この積層圧締した状態でのエッチングによって、複数の重ね合せウェーハを一度に処理できるので、低コスト処理となる。ここで、端面処理による加工歪みを除去しない場合、得られるSOIウェーハは、デバイス製造工程でこの加工歪みを起因とする不具合を生じるおそれがある。
なお、シリコンウェーハのエッチング液として一般的に使用されているフッ酸及び硝酸混合液のみをこのエッチング工程のエッチング液として用いた場合、活性層用ウェーハ11の端面及び支持用ウェーハ12の端面は容易にエッチングされるが、埋込み酸化膜15の端面はエッチングが進行しないため、重ね合せウェーハの端面を断面方向からみた場合に、このエッチング速度差によって、埋込み酸化膜15のみが突起状に残留し、端面に段差が形成されてしまう不具合を生じる。またアルカリをこのエッチング工程のエッチング液として用いた場合、エッチングした端面にピットが発生する不具合を生じる。
そのため、このエッチング工程のエッチング液として、濃度が0.5〜25質量%に調整されたフッ酸水溶液を使用することが好適である。エッチング液にフッ酸水溶液を使用することで、積層圧締した重ね合せウェーハ16の活性層用ウェーハ11の端面及び支持用ウェーハ12の端面だけでなく、埋込み酸化膜15の端面も速度は遅いがエッチングされるためである。フッ酸水溶液の濃度が下限値未満ではエッチング速度低下による生産性低下の不具合を生じ、上限値を越えるとエッチング速度が速すぎ、SOI層直下の埋込み酸化膜までエッチングが進行し、SOI層の剥がれ発塵によるデバイス収率低下の不具合を生じる。
なお、エッチング液にフッ酸水溶液を使用することで、酸化膜もエッチングされるため、積層圧締しない、例えば、複数枚のウェーハを垂直にかつそれぞれのウェーハが間隔を空けてホルダに配置し、ホルダごとエッチング液中に浸漬するエッチングでは、端面だけでなく表裏面にもエッチング液が接触してしまうので、裏面酸化膜12aがエッチングされ、その厚さが薄くなって、埋込み酸化膜15厚みに対応する所定厚みが得られないため、得られるSOIウェーハに反りが発生する不具合を生じる。
しかしながら本発明の製造方法では、支持用ウェーハ12の裏面に形成された酸化膜12a同士が対向する配置で積層圧締しているため、裏面酸化膜12aがエッチング液に晒されず、裏面酸化膜12aの厚さが薄くなることもない。
ここでのエッチングでは、フッ酸水溶液によるエッチングに続いて、フッ酸及び硝酸混合液によるエッチングを施すことが積層圧締工程が一度で済み生産性の観点から好適である。具体的には、質量比がHF:H2O=1:5のフッ酸水溶液によるエッチングに続いて、質量比がHF:HNO3=1:10のフッ酸及び硝酸混合液によるエッチングが行われる。
また、エッチングによる取り代は、端面処理による加工歪みを除去し、かつエッチング後の端面の表面粗さRaが0.1μm以下となる程度であればよい。具体的には、5〜50μmが好ましく、20μmが特に好ましい。
次に、エッチングを終えた積層圧締した状態の各ウェーハを洗浄して表層に残留するエッチング液を洗い流した後、積層圧締されている各ウェーハ16,16,・・から重ね合せ単位で1枚ずつ分離する。1枚ずつの分離は、積層圧締されているウェーハホルダを流水中の純水に浸液して自然脱離により行われる。
次に、図1(g)に示すように、分離した1枚の重ね合せウェーハ16の活性層側の表面のみを研削して減肉化処理する。更に、SOI層17の表層を鏡面研磨して膜厚調整する。ここでの減肉化処理及び鏡面研磨は、公知の方法を用いた平面研削、鏡面研磨により行われる。これにより、支持用ウェーハ12の上に埋込み酸化膜15を介してSOI層17が形成される。形成されるSOI層の厚みは、厚膜SOIウェーハとなる数μm〜数百μm程度が好適である。
なお、SOI層17の表層を鏡面研磨する前に、減肉化処理によりSOI層17が形成されたSOIウェーハ18の端面18aを鏡面研磨してもよい。
以上のように、上記工程を経ることで、図1(h)に示すように、支持用ウェーハ12の上に埋込み酸化膜15を介してSOI層17が形成され、SOI層17の端面及び支持用ウェーハ12の端面が断面方向に連続したラウンド端面又はテーパ付き端面に形成され、支持用ウェーハ12の裏面に酸化膜12aを有し、かつSOI層17の端面及び支持用ウェーハ12の端面がそれぞれ加工歪みを有さず、それぞれの端面の表面粗さRaが0.1μm以下である本発明の貼合せSOIウェーハ18が得られる。また、得られる貼合せSOIウェーハ18のSOI層17の端面及び支持用ウェーハ12の端面がそれぞれ酸エッチング処理された端面であり、埋込み酸化膜15の端面がSOI層17の端面及び支持用ウェーハ12の端面に面一である。更に、SOIウェーハ18の端面18aを鏡面研磨した場合には、SOI層17の端面及び支持用ウェーハ12の端面がそれぞれ鏡面研磨された端面となる。
このように構成された貼合せSOIウェーハでは、厚さが数μm〜数百μmであって、テラスフリーでかつデバイス形成面積が広いSOI層を有し、通常の表裏対称なウェーハと同様の取扱いが可能となる。ここで、テラスフリーとは、端面に段差がなく、SOI層のデバイス形成可能な有効エリアが十分に確保されていることをいう。また、支持用ウェーハ12裏面に埋込み酸化膜15厚みに対応する所定厚みの酸化膜12aを有しているため、SOIウェーハ18に反りが生じることもない。更に、SOI層17の端面及び支持用ウェーハ12の端面には、加工歪みが無いため、加工歪みに起因する不具合は生じない。
本発明の厚膜貼合せSOIウェーハは、バイポーラデバイスやパワーデバイス用途に利用できる。
11 活性層用ウェーハ
11a 酸化膜
12 支持用ウェーハ
12a 酸化膜
13 重ね合せウェーハ
13a 未接着領域
14 熱処理後の重ね合せウェーハ
15 埋込み酸化膜
16 端面処理後のウェーハ
16a 断面方向に連続したラウンド端面又はテーパ付き端面
17 SOI層
18 貼合せSOIウェーハ

Claims (7)

  1. 支持用ウェーハの上に埋込み酸化膜を介してSOI層が形成された貼合せSOIウェーハにおいて、
    前記SOI層の端面及び前記支持用ウェーハの端面が断面方向に連続したラウンド端面又はテーパ付き端面に形成され、
    前記支持用ウェーハの裏面に酸化膜を有し、かつ前記SOI層の端面及び前記支持用ウェーハの端面がそれぞれ加工歪みを有さず、それぞれの端面の表面粗さRaが0.1μm以下であることを特徴とする貼合せSOIウェーハ。
  2. 活性層用ウェーハ又はこのウェーハを支持するための支持用ウェーハのいずれか一方又は双方の全面に酸化膜を形成し、前記活性層用ウェーハを前記支持用ウェーハに前記酸化膜を介して重ね合せ、前記重ね合せウェーハを熱処理して貼合せ、これにより重ね合せウェーハの間に介在する酸化膜を埋込み酸化膜にするとともに重ね合せウェーハの全面に酸化膜を形成し、前記熱処理を終えた重ね合せウェーハの活性層用ウェーハをその厚みが減少するように減肉化処理して前記支持用ウェーハの上に前記埋込み酸化膜を介してSOI層を形成し、前記SOI層の表層を鏡面研磨することにより、貼合せSOIウェーハを製造する方法において、
    前記減肉化処理する前の重ね合せウェーハの端面をこの端面における未接着領域を取除くように砥石を用いて外周研削し、続いて面取りすることにより、前記重ね合せウェーハの活性層用ウェーハの端面及び支持用ウェーハの端面が断面方向に連続したラウンド端面又はテーパ付き端面にし、かつ前記支持用ウェーハの裏面に酸化膜を有する端面処理したウェーハを得る工程と、
    前記端面処理した複数の重ね合せウェーハを前記支持用ウェーハの裏面に形成された酸化膜同士が対向する配置、並びに、前記活性層用ウェーハの表面に形成された酸化膜同士が対向する配置が、それぞれ交互に位置するように積層圧締してフッ酸を含むエッチング液中でウェーハ軸を中心に回転することにより前記積層圧締した各ウェーハの端面をエッチングする工程と、
    前記エッチングを終えた積層圧締されている各ウェーハから重ね合せ単位で1枚ずつ分離する工程と、
    前記分離した1枚の重ね合せウェーハの活性層側の表面のみを研削して減肉化処理することにより前記埋込み酸化膜上にSOI層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする貼合せSOIウェーハの製造方法。
  3. SOI層の端面及び支持用ウェーハの端面がそれぞれ酸エッチング処理された端面である請求項1記載の貼合せSOIウェーハ。
  4. SOI層の端面及び支持用ウェーハの端面がそれぞれ鏡面研磨された端面である請求項1記載の貼合せSOIウェーハ。
  5. 埋込み酸化膜の端面がSOI層の端面及び支持用ウェーハの端面に面一である請求項1,3又は4いずれか1項に記載の貼合せSOIウェーハ。
  6. SOI層の表層を鏡面研磨する前に、減肉化処理によりSOI層が形成されたSOIウェーハの端面を鏡面研磨する工程を更に含む請求項2記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
  7. フッ酸を含むエッチング液がフッ酸濃度0.5〜25質量%のフッ酸水溶液である請求項2記載の貼合せSOIウェーハの製造方法。
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