JP2018182145A - 多層膜soiウェーハ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)支持基板の上に、第1酸化膜、第1活性層、第2酸化膜、および第2活性層が積層された多層膜SOIウェーハであって、
前記多層膜SOIウェーハの端面のうち、前記支持基板の端面と、前記第1酸化膜の端面と、前記第1活性層の端面とから構成される端面が、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状であることを特徴とする多層膜SOIウェーハ。
前記第1活性層の表面もしくは第2活性層用ウェーハの表面に、または、前記第1活性層の表面および第2活性層用ウェーハの表面に第2酸化膜を形成する第2工程と、
前記SOIウェーハと前記第2活性層用ウェーハとを前記第2酸化膜を介して重ね合せて、接合熱処理を施すことにより、前記SOIウェーハと前記第2活性層用ウェーハとを貼り合せて、貼合せウェーハを形成する第3工程と、
前記第2活性層用ウェーハ側から前記貼合せウェーハを減厚して、第2活性層を有する多層膜SOIウェーハを得る第4工程と、
を有することを特徴とする多層膜SOIウェーハの製造方法。
前記支持基板となる支持基板用ウェーハの表面もしくは一部が前記第1活性層となる第1活性層用ウェーハの表面、または、前記支持基板用ウェーハの表面および前記第1活性層用ウェーハの表面に前記第1酸化膜を形成する工程Aと、
前記支持基板用ウェーハと前記第1活性層用ウェーハとを前記第1酸化膜を介して重ね合せて、接合熱処理を施すことにより、前記支持基板用ウェーハと前記第1活性層用ウェーハとを貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成する工程Bと、
前記ウェーハ複合体の端面に面取り加工を施して、前記支持基板の端面と、前記第1酸化膜の端面と、前記第1活性層用ウェーハのうち前記第1活性層となる部分の端面とから構成される、前記ウェーハ複合体の端面の一部を、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状にする工程Cと、
前記工程Cの後に、前記第1活性層用ウェーハ側から前記ウェーハ複合体を減厚して、前記第1活性層を有する前記SOIウェーハを形成する工程Dと、
を有する、上記(4)または(5)に記載の多層膜SOIウェーハの製造方法。
まず、図1,2を参照して、本発明の一実施形態による多層膜SOIウェーハ100,200について説明する。多層膜SOIウェーハ100,200は、支持基板10の上に、第1酸化膜12、第1活性層22、第2酸化膜24,26、および第2活性層44が積層されている。また、多層膜SOIウェーハ100,200の端面のうち、支持基板10の端面と、第1酸化膜12の端面と、第1活性層22の端面とから構成される端面は、ウェーハ厚み方向において連続したラウンド状であることを特徴とする。また、多層膜SOIウェーハ100,200は、図1,2に示すように第1活性層22の外周領域上方にテラス部35を有する。ここで、テラス部35とは、第1活性層22の外周領域上方において、第2活性層44(第2活性層用ウェーハ40)が存在しないように第2活性層44(第2活性層用ウェーハ40)の外周領域が除去された領域を意味する。なお、本明細書における「第1活性層の外周領域」とは、第1活性層用ウェーハの最外周端から径方向内側に1〜3mmの領域を指し、「第2活性層(第2活性層用ウェーハ)の外周領域」とは、第2活性層用ウェーハの最外周端から径方向内側に1〜3mmの領域を指す。
以下では、上述した多層膜SOIウェーハ100,200の製造方法の一例を図1〜3を適宜参照して説明する。
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態による多層膜SOIウェーハ100の製造方法を説明する。本実施形態では、まず、支持基板10の上に第1酸化膜12と第1活性層22とが積層されたSOIウェーハ30を形成する。この時、支持基板10の端面と、第1酸化膜12の端面と、第1活性層22の端面とから構成される端面を、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状に加工する(第1工程)。次に、SOIウェーハ30の表面のうち第1活性層22側の表面22Aに第2酸化膜24を形成する(第2工程)。次に、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを第2酸化膜24を介して重ね合わせる。すなわち、第1活性層の表面22Aと第2活性層用ウェーハの表面40Aとの間に第2酸化膜24が位置するように、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを重ね合わせる。その後、接合熱処理を施すことにより、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを貼り合せて、貼合せウェーハ42を形成する(第3工程)。次に、第3工程によってSOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40との貼合せ面の外周より外側に生じた未接着領域を除去する。すなわち、第2活性層用ウェーハ40の外周領域を面取り加工により減厚する。これにより、第2活性層用ウェーハ40の外周領域の下部にはシリコン残渣部が残る。続いて、このシリコン残渣部をエッチング処理により除去する。このようにして未接着領域を除去すると、第1活性層22の外周領域上方には第2活性層用ウェーハ40が存在しないように第2活性層用ウェーハ40が除去されたテラス部35が形成される。次に、第2活性層用ウェーハ40側から貼合せウェーハ42を減厚して、第2活性層44を有する多層膜SOIウェーハ100を得る(第4工程)。
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施形態による多層膜SOIウェーハ200の製造方法を説明する。本実施形態では、まず、支持基板10の上に第1酸化膜12と第1活性層22とが積層されたSOIウェーハ30を形成する。この時、支持基板10の端面と、第1酸化膜12の端面と、第1活性層22の端面とから構成される端面を、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状に加工する(第1工程)。次に、第2活性層用ウェーハ40の表面40Aに第2酸化膜26を形成する(第2工程)。次に、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを第2酸化膜26を介して重ね合わせる。すなわち、第1活性層の表面22Aと第2活性層用ウェーハの表面40Aとの間に第2酸化膜26が位置するように、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを重ね合わせる。その後、接合熱処理を施すことにより、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを貼り合せて、貼合せウェーハ42を形成する(第3工程)。次に、第3工程によってSOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40との貼合せ面の外周より外側に生じた未接着領域を除去する。すなわち、第2活性層用ウェーハ40の外周領域を面取り加工により減厚する。これにより、第2活性層用ウェーハ40の外周領域の下部にはシリコン残渣部が残る。続いて、このシリコン残渣部をエッチング処理により除去する。このようにして未接着領域を除去すると、第1活性層22の外周領域上方には第2活性層用ウェーハ40が存在しないように第2活性層用ウェーハ40が除去されたテラス部35が形成される。次に、第2活性層用ウェーハ40側から貼合せウェーハ42を減厚して、第2活性層44を有する多層膜SOIウェーハ200を得る(第4工程)。
第1工程では、図1,2を参照して、支持基板10の上に第1酸化膜12と第1活性層22が積層されたSOIウェーハ30を形成する。この時、支持基板10の端面と、第1酸化膜12の端面と、第1活性層22の端面とから構成される端面を、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状に加工する。ここで、ウェーハ厚み方向断面とは、ウェーハ中心軸を通り、かつウェーハのノッチ部を通らない断面である。本明細書では、第1工程によって得られるSOIウェーハ30を「テラスフリーSOIウェーハ30」とも称する。以下では、図3を参照して、テラスフリーSOIウェーハ30を作製する方法の一例を説明する。
工程Aでは、支持基板用ウェーハ10の表面に第1酸化膜12を形成する。第1酸化膜12の厚さは、0.1μm以上3μm以下とすることが好ましい。ここで、第1酸化膜12の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の熱酸化法を好適に用いることができる。この場合の熱酸化条件は、酸素雰囲気中で、900℃以上1200℃以下、30分以上2時間以下とすることが好ましい。なお、第1酸化膜12は、第1活性層用ウェーハ20の表面に形成してもよく、また、支持基板用ウェーハ10および第1活性層用ウェーハ20の両方の表面に形成してもよい。支持基板用ウェーハ10および第1活性層用ウェーハ20の直径は、200mmとすることが好ましい。
工程Bでは、支持基板用ウェーハ10と第1活性層用ウェーハ20とを第1酸化膜12を介して重ね合わせる。すなわち、支持基板用ウェーハ10の表面と第1活性層用ウェーハ20の表面との間に第1酸化膜12が位置するように、支持基板用ウェーハ10と第1活性層用ウェーハ20とを重ね合わせる。その後、接合熱処理を施すことにより、支持基板用ウェーハ10と第1活性層用ウェーハ20とを貼り合わせて、ウェーハ複合体36を形成する。ここで、接合熱処理は、酸化性ガスまたは不活性ガス雰囲気中において、ウェーハ温度を400℃以上1200℃以下として、10分以上6時間以下の条件下で行うことが好ましい。ウェーハ温度を400℃以上とすることで、十分な接合強度を得ることができ、ウェーハ温度を1200℃以下とすることで、スリップの発生を抑制することができる。
工程Bを経ると、支持基板用ウェーハ10と第1活性層用ウェーハ20との間の貼合せ面の外周より外側には未接着領域が生じるが、この未接着領域を残したままにしていると、後の工程でウェーハが欠けたり割れたりする原因となる。そこで、工程Cでは、次の加工を行うことでこの未接着領域を除去する。すなわち、ウェーハ複合体36の端面に面取り加工を施して、支持基板10の端面と、第1酸化膜12の端面と、第1活性層用ウェーハ20のうち後に第1活性層22とする部分の端面とから構成される、ウェーハ複合体36の端面の一部を、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状にする。これにより、図5(D)〜(F)に示すテラス加工によらず未接着領域を除去することができる。このようにラウンド状の端面に面取り加工することによって未接着領域を除去することによって得られる作用効果については後述する。
まず、ウェーハ複合体36の端面の一部にアルカリエッチング処理を施す。ここで、工程Cにおける面取り加工によりウェーハ複合体36の端面には加工歪みが導入されてしまう。この加工歪みは、その後の工程においてウェーハの欠けや割れが生じる原因となる。そこで、ウェーハ複合体36の端面の一部にアルカリエッチング処理を施すことで、この加工歪みを除去する。さらに、アルカリエッチング処理によれば、酸エッチング処理による場合と異なり、シリコンのみを選択的にエッチングすることができる。すなわち、ウェーハ複合体36の表裏面に残存させた酸化膜にエッチング液が触れても、この酸化膜はエッチングされずに残留する。そのため、このエッチング処理に際し、ウェーハ複合体36の表裏面に残存させた酸化膜がエッチング液に曝されないように、この酸化膜を保護する必要がなく、ウェーハの端面に対する一般的なエッチング処理と同様の方法で容易に加工歪みを除去することができる。
アルカリエッチング処理を施すことによって、上記の加工歪みを除去することはできる。しかしながら、アルカリエッチングの異方性および選択性により、アルカリエッチング処理後のウェーハ複合体36の端面の形状は少し歪な形状となっており平坦性に劣る。そこで、アルカリエッチング処理後のウェーハ複合体36の端面の平坦性を向上させる観点から、ウェーハ複合体36の端面の一部にテープ面取り加工を施すことが好ましい。ここで、テープ面取り加工は、砥粒が取り付けられた面取り用テープをウェーハ複合体36の端面の一部に押し当てて、ウェーハ複合体36の端面に沿って摺動させることにより行う。砥粒の粒度は、♯1000〜♯3000とすることが好ましい。
テープ面取り加工によって生じるダメージを除去する観点から、追加のアルカリエッチング処理を施すことが好ましい。エッチングの取り代は3μm程度とすることが好ましい。
ウェーハ複合体36の端面の平坦性をさらに向上させる観点から、追加のエッチング処理の後に、ウェーハ複合体36の端面の一部を研磨することが好ましい。ここでの研磨には、任意または公知の研磨方法を好適に用いることができ、例えば鏡面研磨法が挙げられる。
次に、工程Dでは、第1活性層用ウェーハ20側からウェーハ複合体36を減厚して、第1活性層22を有するSOIウェーハ30を形成する。第1活性層22の厚さは1μm以上100μm以下とすることが好ましい。なお、減厚に際しては、任意または公知の研削方法や研磨方法を好適に用いることができ、平面研削法や鏡面研磨法が挙げられる。また、周知のスマートカット法(登録商標)等の他の技術を用いてもよい。図3を参照して、このようにして得られたSOIウェーハ30は、支持基板10の上に第1酸化膜12と第1活性層22とが積層された構造を有する。また、支持基板10の端面と、第1酸化膜12の端面と、第1活性層の端面とから構成される端面は、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状となっている。
第2工程では、図1に示すように、SOIウェーハ30の表面のうち第1活性層22側の表面22Aに第2酸化膜24を形成する。または、図2に示すように、第2活性層用ウェーハ40の表面40Aに第2酸化膜26を形成する。第2酸化膜24,26の厚さは、0.1μm以上3μm以下とすることが好ましい。ここで、第2酸化膜24,26の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の熱酸化法を好適に用いることができる。この場合の熱酸化条件は、酸素雰囲気中で、900℃以上1200℃以下、30分以上2時間以下とすることが好ましい。なお、本発明の他の実施形態として、第2酸化膜は、SOIウェーハ30の表面および第2活性層用ウェーハ40の表面の両方に形成してもよい。なお、第2活性層用ウェーハの直径は、200mmとすることが好ましい。
第3工程では、図1,2に示すように、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを第2酸化膜24,26を介して重ね合わせる。すなわち、第2酸化膜24,26は、第1活性層の表面22Aおよび第2活性層用ウェーハ40の表面40Aの間に位置している。その後、接合熱処理を施すことにより、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40とを貼り合せて、貼合せウェーハ42を形成する。接合熱処理は、酸化性ガスまたは不活性ガス雰囲気中において、ウェーハ温度を400℃以上1200℃以下として、10分以上6時間以下の条件下で行うことが好ましい。ウェーハ温度を400℃以上とすることで、十分な接合強度を得ることができ、ウェーハ温度を1200℃以下とすることで、スリップの発生を抑制することができる。
ここで、図1,2に示すように、第3工程によって貼合せウェーハ42の貼合せ面の外周より外側には未接着領域が生じており、これを残したままにしていると、後の工程でウェーハが欠けたり割れたりする原因となる。そこで、第4工程における減厚の前に以下に説明する方法により未接着領域を除去する。まず、第2活性層用ウェーハ40の外周領域を面取り加工により減厚する。これにより、第2活性層用ウェーハ40の外周領域の下部にはシリコン残渣部が残る。シリコン残渣部の厚さは、SOIウェーハ30と第2活性層用ウェーハ40との貼合せ面から第2活性層用ウェーハ40に向かって5〜50μm程度とすることが好ましい。続いて、このシリコン残渣部をエッチング処理により除去する。このようにして未接着領域を除去すると、第1活性層22の外周領域上方にはテラス部35が形成される。すなわち、テラス部35とは、第1活性層22の外周領域上方において、第2活性層用ウェーハ40が存在しないように、第2活性層用ウェーハ40の外周領域が除去された領域を意味する。なお、面取り加工には、公知の面取り加工装置を好適に用いることができ、エッチングには、任意または公知のエッチング液を好適に用いることができる。
第4工程では、図1,2に示すように、第2活性層用ウェーハ40側から貼合せウェーハ42を減厚して、所望厚さの第2活性層44を有する多層膜SOIウェーハ100,200を形成する。第2活性層44の所望厚さとしては1μm以上100μm以下とすることが好ましい。このようにして得られる多層膜SOIウェーハ100,200は、その端面のうち、支持基板10の端面と、第1酸化膜12の端面と、第1活性層22の端面とから構成される端面が、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状となっている。なお、減厚に際しては、任意または公知の研削方法や研磨方法を好適に用いることができ、平面研削法や鏡面研磨法が挙げられる。また、周知のスマートカット法(登録商標)等の他の技術を用いてもよい。
本発明の支持基板用ウェーハ10、第1活性層用ウェーハ20、および第2活性層用ウェーハ40としては、単結晶シリコンウェーハを用いることができる。単結晶シリコンウェーハには、チョクラルスキー法(CZ法)や浮遊帯域溶融法(FZ法)により育成された単結晶シリコンインゴットをワイヤーソー等でスライスしたものを使用することができる。さらに、これらのウェーハに対して、任意の不純物を添加してn型またはp型としてもよい。
図1,3に示す手順に従って、発明例1の多層膜SOIウェーハを作製した。
第2活性層の厚さを1μmとした以外は、発明例1と同様の方法で多層膜SOIウェーハを作製した。
次に、図4,5に示す手順に従って、比較例の多層膜SOIウェーハ300を作製した。
第2活性層の厚さを1μmとした以外は、比較例1と同様の方法で多層膜SOIウェーハを作製した。
各発明例1,2および比較例1,2について、第1活性層および第2活性層の面内の厚みばらつきを評価した。ここで「面内の厚みばらつき」とは、第1活性層および第2活性層の各活性層について、活性層の表面の中心点と、活性層の表面の半径をRとした場合に、上記中心点を中心とする半径R/2の円周を4等分する4点と、活性層の表面の外周を4等分する4点と、からなる9点における、活性層の厚みのうち最大値と最小値との差を意味する。ここで、各活性層の厚みは、フーリエ変換赤外分光法(FTIR:Fourier Transform Infrared Spectroscopy)を適用した膜厚計測器を用いて測定した。評価結果を表1に示す。また、各発明例1,2および比較例1,2について、第1活性層および第2活性層におけるデバイス形成可能な領域(有効エリア)の大きさを評価した。なお、第1活性層および第2活性層における有効エリアの直径を評価指標に用いた。評価結果を表1に示す。
発明例1,2では、比較例1,2よりも第1活性層の有効エリアの面積が大きく、第2活性層の有効エリアの面積も増大させることができた。また、発明例1,2では、比較例1,2よりも第1活性層の面内の厚みばらつきを抑制することができたため、第2活性層の面内の厚みばらつきを顕著に抑制することができた。
10 支持基板用ウェーハ(支持基板)
12 第1酸化膜
20 第1活性層用ウェーハ
22 第1活性層
22A 第1活性層の表面
24,26 第2酸化膜
30 テラスフリーSOIウェーハ
35 テラス部
36 ウェーハ複合体
40 第2活性層用ウェーハ
40A 第2活性層用ウェーハの表面
42 貼合せウェーハ
44 第2活性層
Claims (10)
- 支持基板の上に、第1酸化膜、第1活性層、第2酸化膜、および第2活性層が積層された多層膜SOIウェーハであって、
前記多層膜SOIウェーハの端面のうち、前記支持基板の端面と、前記第1酸化膜の端面と、前記第1活性層の端面とから構成される端面が、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状であることを特徴とする多層膜SOIウェーハ。 - 前記第1活性層の外周領域上方において前記第2活性層が存在しないテラス部を有する、請求項1に記載の多層膜SOIウェーハ。
- 前記第2活性層の面内の厚みばらつきが0.40μm以下である、請求項1または2に記載の多層膜SOIウェーハ。
- 支持基板の上に第1酸化膜と第1活性層とが積層され、かつ前記支持基板の端面と、前記第1酸化膜の端面と、前記第1活性層の端面とから構成される端面が、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状であるSOIウェーハを形成する第1工程と、
前記第1活性層の表面もしくは第2活性層用ウェーハの表面に、または、前記第1活性層の表面および第2活性層用ウェーハの表面に第2酸化膜を形成する第2工程と、
前記SOIウェーハと前記第2活性層用ウェーハとを前記第2酸化膜を介して重ね合せて、接合熱処理を施すことにより、前記SOIウェーハと前記第2活性層用ウェーハとを貼り合せて、貼合せウェーハを形成する第3工程と、
前記第2活性層用ウェーハ側から前記貼合せウェーハを減厚して、第2活性層を有する多層膜SOIウェーハを得る第4工程と、
を有することを特徴とする多層膜SOIウェーハの製造方法。 - 前記第4工程における前記減厚の前に、前記第3工程によって前記SOIウェーハと前記第2活性層用ウェーハとの貼合せ面の外周より外側に生じた未接着領域を除去するように、前記第2活性層用ウェーハの外周領域に面取り加工およびエッチング処理を施して、前記第1活性層の外周領域上方において前記第2活性層用ウェーハが存在しないテラス部を形成する工程をさらに有する、請求項4に記載の多層膜SOIウェーハの製造方法。
- 前記第1工程は、
前記支持基板となる支持基板用ウェーハの表面もしくは一部が前記第1活性層となる第1活性層用ウェーハの表面、または、前記支持基板用ウェーハの表面および前記第1活性層用ウェーハの表面に前記第1酸化膜を形成する工程Aと、
前記支持基板用ウェーハと前記第1活性層用ウェーハとを前記第1酸化膜を介して重ね合せて、接合熱処理を施すことにより、前記支持基板用ウェーハと前記第1活性層用ウェーハとを貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成する工程Bと、
前記ウェーハ複合体の端面に面取り加工を施して、前記支持基板の端面と、前記第1酸化膜の端面と、前記第1活性層用ウェーハのうち前記第1活性層となる部分の端面とから構成される、前記ウェーハ複合体の端面の一部を、ウェーハ厚み方向断面において連続したラウンド状にする工程Cと、
前記工程Cの後に、前記第1活性層用ウェーハ側から前記ウェーハ複合体を減厚して、前記第1活性層を有する前記SOIウェーハを形成する工程Dと、
を有する、請求項4または5に記載の多層膜SOIウェーハの製造方法。 - 前記工程Cの後であって、前記工程Dの前に、前記ウェーハ複合体の前記端面の一部にアルカリエッチング処理を施して、前記工程Cにおける前記面取り加工によって生じた加工歪みを除去する工程をさらに有する、請求項6に記載の多層膜SOIウェーハの製造方法。
- 前記加工歪みを除去する工程の後であって、前記工程Dの前に、砥粒が取り付けられた面取り用テープを前記ウェーハ複合体の前記端面の一部に押し当てて、前記ウェーハ複合体の前記端面に沿って摺動させることにより、前記ウェーハ複合体の前記端面の一部を研削するテープ面取り加工を施す工程をさらに有する、請求項7に記載の多層膜SOIウェーハの製造方法。
- 前記テープ面取り加工を施す工程の後であって、前記工程Dの前に、前記ウェーハ複合体の前記端面の一部に追加のアルカリエッチング処理を施す工程をさらに有する、請求項8に記載の多層膜SOIウェーハの製造方法。
- 前記追加のアルカリエッチング処理を施す工程の後であって、前記工程Dの前に、前記ウェーハ複合体の前記端面の一部を研磨する工程をさらに有する、請求項9に記載の多層膜SOIウェーハの製造方法。
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