JP3945130B2 - 張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法、詳しくはウェーハ張り合わせ以降の工程で、支持基板用ウェーハのオリエンテーションフラットを基準としたオートアライメントを行なえる張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の張り合わせ誘電体分離ウェーハは、図4に示す各工程を経て製造されていた。
まず、活性層用ウェーハとなる表面を鏡面加工したシリコンウェーハ10を用意する(図4(a))。次いで、シリコンウェーハ10の表面に、マスク酸化膜11を形成する(図4(b))。さらに、ホトレジスト12をマスク酸化膜11上に被着し、フォトリソグラフ法によって所定位置に開口を形成する。続いて、この開口を介して露出した酸化膜11を除去し、酸化膜11に所定パターンの窓を形成する。その結果、シリコンウェーハ10の表面の一部が露出する。次に、ホトレジスト12の除去後、シリコンウェーハ10をアルカリ性のエッチング液(IPA/KOH/H2O)に浸漬して、ウェーハ表面の窓内部を異方性エッチングする(図4(c))。こうして、ウェーハ表面に断面V字形状の誘電体分離用溝13が形成される。
【0003】
次に、このマスク酸化膜11を希HF液(希フッ酸液)またはバッファフッ酸液で洗浄除去する(図4(d))。それから、ウェーハ表面に、酸化熱処理によって誘電体分離酸化膜14を形成する(図4(e))。その結果、誘電体分離用溝13表面を含むシリコンウェーハ表面に所定厚さの誘電体分離酸化膜14が形成される。
続いて、シリコンウェーハ10の表面、すなわち誘電体分離酸化膜14上に、種ポリシリコン層15を所定の厚さに被着し、その後、約1200〜1300℃の高温CVD法で、高温ポリシリコン層(ポリシリコン層)16を150μm程度の厚さに成長させる(図4(f))。それから、ウェーハ外周部を面取り砥石
により機械的に面取りし、そしてウェーハ裏面を研磨して、ウェーハ裏面に回り込んだ不要なポリシリコンの部分を除去して平坦化する。次に、ウェーハ表面の高温ポリシリコン層16を厚さ約10〜80μmまで研削、研磨し、その後、このシリコンウェーハ10を表面研磨装置のウェーハ保持板から剥がし、脱ろうして洗浄する(図4(g))。
このあと、ウェーハ表面に550〜700℃の低温CVD法で、厚さ1〜5μmの低温ポリシリコン層17を成長させる。それから、張り合わせ面の平坦化を図る目的で、この低温ポリシリコン層17の表面をポリッシングする(同じく図4(g))。
【0004】
一方、上記シリコンウェーハ10とは別の、支持基板用ウェーハとなるシリコン酸化膜21で被覆されたシリコンウェーハ20を準備する(図4(h))。このウェーハ表面は鏡面加工してある。次に、シリコンウェーハ20上に、上記活性層用ウェーハ用のシリコンウェーハ10を、この鏡面同士を接触させて張り合わせる(図4(i))。
その後、張り合わせウェーハの張り合わせ強度を高める熱処理が施される。
次に、図4(j)に示すように、この張り合わせウェーハの活性層用ウェーハ側の外周部を面取りする。すなわち、シリコンウェーハ10の表面から斜めに研削し、張り合わせ界面を通り越してシリコンウェーハ20の表層部に達するまで面取りする。
そして、張り合わせウェーハの活性層用ウェーハの表面を研削・研磨する(図4(k))。この活性層用ウェーハの研削量は、誘電体分離酸化膜14の一部が外部に露出し、高温ポリシリコン層16の表面上に、誘電体分離酸化膜14で区画された誘電体分離シリコン島10Aが現出されるまでとする。なお、シリコン酸化膜21は、HF洗浄により適時除去される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術では、前述したように、シリコンウェーハ10の表面に高温ポリシリコン層16を成長させた後、面取り砥石によって機械的に面取りすることにより、ウェーハ外周部に堆積したポリシリコンを除去している。ところが、この除去作業を完璧に実施することは現実的に不可能である。そこで通常、削り過ぎによるシリコンウェーハ10の小径化を避けるため、ウェーハ外周部にポリシリコンを一部残している。
これは、シリコンウェーハ10のオリエンテーションフラット(以下、OFと略す場合がある)部分においても例外ではない。したがって、シリコンウェーハ10の本来のOFは、堆積したポリシリコンにより隠蔽され、目視することができなかった。これにより、従来法では、高温ポリシリコン層16のOF部分を、シリコンウェーハ10のOFと平行に面取りすることは困難であった。
【0006】
ところで、通常、ウェーハの張り合わせは、活性層用ウェーハのOFと支持基板用ウェーハのOFとを合致させ、次に、例えば両ウェーハの中央部からウェーハ外周部に向かって徐々に接触面積を広げるようにして張り合わされる。このようにすれば、支持基板用ウェーハのOFと、活性層用ウェーハに形成された誘電体分離溝の格子状のパターン(以下、単にパターンという場合がある)とを、比較的位置ずれが少なく、一様な位置関係を保って張り合わせることができる。具体的には、この格子状のパターンを構成する横方向の誘電体分離用溝(図3のY方向に沿った溝)と、支持基板用ウェーハのOFとを平行にして張り合わせる。これにより、張り合わせ以降の各工程で、支持基板用ウェーハのOFを基準としたオートアライメントを行なうことができる。
【0007】
しかしながら、このオートアライメントが実施できるのは、活性層用ウェーハのOF部分において、高温ポリシリコン層のOFと、この活性層用ウェーハの本来のOFとが平行であることを条件としている。これは、誘電体分離溝のパターンが高温ポリシリコン層で被覆されており、例えばモニタ画面上で支持基板用ウェーハのOFと上記パターンの横溝とを視認しながら、両者を平行状態にしたまま張り合わせることができないためである。
すなわち、従来技術にあっては、前述したように、ポリシリコン成長後の面取り時において、高温ポリシリコン層16のOFとシリコンウェーハ10のOFとを平行に面取りすることは困難であるという現状から、正確なオートアライメントはほとんどなされていないという問題があった。
【0008】
【発明の目的】
そこで、この発明は、ウェーハ張り合わせ以降の工程で、支持基板用ウェーハのオリエンテーションフラットを基準としたオートアライメントを行なうことができる張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法を提供することを、その目的としている。
また、この発明は、工程数を削減することができる張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法を提供することを、その目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、オリエンテーションフラットを基準とする誘電体分離溝のパターンが形成された活性層用ウェーハの表面に誘電体分離酸化膜を介してポリシリコン層を成長させ、このポリシリコン層の表面を研削・研磨後、活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの重ね合わせ位置決めを行なってから、この研磨面を張り合わせ面として、活性層用ウェーハを支持基板用ウェーハの表面に張り合わせ、この張り合わせウェーハの外周部を面取りし、その後、活性層用ウェーハを裏面側から研削・研磨して、この研磨面に誘電体分離酸化膜で分離された複数の誘電体分離シリコン島を現出させる張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法において、上記ウェーハ重ね合わせ位置決めを行なう前に、上記ポリシリコン層の外周部のうち、少なくともオリエンテーションフラット部分のポリシリコンを、アルカリ性エッチング液を含むスポンジの接触によるエッチングによって除去する張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法である。
【0010】
ポリシリコン層は、どのような条件で成長させてもよい。例えば、高温CVD法によって得られた高温ポリシリコン層でも、低温CVD法による低温ポリシリコン層でもよい。ここでいう高温CVD法とは、シリコンを含んだ原料ガスをキャリアガス(H2 ガスなど)とともに反応炉内へ導入し、高温に熱せられたシリコンウェーハ上に原料ガスの熱分解または還元により生成されたシリコンを析出させる方法である。シリコンを含む化合物としては、通常、SiCl2 H2 ,SiHCl3 ,SiCl4 などが用いられる。
高温CVD法に用いられる反応炉としては、例えばパンケーキ型炉、シリンダ型炉なども採用することができる。その場合、ポリシリコンの成長温度は炉の加熱方式で異なる。この用途に用いる縦型炉では、1200〜1290℃、特に1230〜1280℃が好ましい。1200℃未満ではシリコンウェーハが割れやすいという不都合が生じる。また、1290℃を超えるとスリップが発生し、シリコンウェーハが異常に反ったり、また割れやすいという不都合が生じる。
【0011】
ポリシリコン層の厚さは限定されない。ただし、誘電体分離溝を形成するための異方性エッチングの深さの2〜3倍の厚さに対して、残したいポリシリコン層の厚さを付加した厚さが好ましい。ポリシリコン層の厚さが異方性エッチングを行った深さの2倍以下では、エッチング溝が充分に埋まらないことがある。一方、3倍以上では、不要に厚く成長させることとなり、不経済である。
異方性エッチング液には、KOH(IPA/KOH/H2 O),KOH(KOH/H2 O),KOH(ヒドラジン/KOH/H2 O)を使用することができる。異方性エッチングの条件は、通常の条件を適用することができる。
また、ウェーハ表面側のレジスト膜に、異方性エッチング用の窓部を形成するための各工程の条件は、一般的な条件を採用することができる。
【0012】
ここでいう重ね合わせ位置決めとは、平面視して、活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとを、例えば互いのオリエンテーションフラットを合致させた状態で重ね合わせることを意味する。
また、ポリシリコンのエッチング時に除去されるのは、ポリシリコン層の外周部の全域でもよいし、その一部でもよい。ただし、この一部を除去する場合には、少なくともオリエンテーションフラット部分を含んでいなければならない。したがって、オリエンテーションフラット部分だけのエッチングもあり得る。
【0013】
ポリシリコンのエッチングの、最終段階は少なくとも、アルカリエッチングが望ましい。また酸エッチを併用しても良いが、最初酸エッチで行い、最終段階はアルカリエッチングを行っても良い。酸性エッチング液では、例えば各種の混酸などを採用することができる。一方、アルカリ性エッチング液では、例えばKOH,NaOHなどを採用することができる。ポリシリコンと酸化シリコンとのエッチレートの比率がおよそ100:1と極端に異なる条件を選ぶことが出来る。これを利用して、誘電体分離酸化膜をストッパにしてエッチングすれば、エッチングの制御を簡単に行なうことができる。
さらに、エッチング方法も限定されない。例えばあらかじめ面取り砥石で機械的な面取りを行い、その後、エッチングをしてもよい。使用されるエッチング装置も限定されない。例えば、エッチング槽の液面下に支持基板用ウェーハを浸漬させる装置でもよいし、エッチング液を含んだスポンジを、回転中の支持基板用ウェーハの外周部に押し付ける装置でもよい。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上記ポリシリコンのエッチング時に、活性層用ウェーハの裏面に付着したポリシリコンもエッチングする請求項1に記載の張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法である。
ポリシリコンをエッチングする際、これに使用されるエッチング液によって、ウェーハ裏面のポリシリコンも除去させられる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、上記ポリシリコンのエッチングは、あらかじめ面取り砥石を用いてエッチング部分を面取りしてから行なわれる請求項1または請求項2に記載の張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法である。
面取り砥石の種類は限定されない。例えば、ビトリファイド面取り砥石でもよいし、レジノイド面取り砥石でもよい。また、メタルボンド面取り砥石でもよい。
面取り後、ポリシリコン層の外周部において、ウェーハ半径方向の残り長さ(以下、単に残長という場合がある)は限定されない。ただし、通常は50μm以下である。50μmを超えるとエッチング時間が長くなる。
面取り後のエッチングは、エッチング面があれにくいアルカリエッチングが好ましい。
【0016】
【作用】
この発明によれば、ポリシリコンの成長後、活性層用ウェーハの外周部にエッチングが施される。具体的には、ポリシリコン層のうち、少なくともオリエンテーションフラット部分が、アルカリ性エッチング液を含んだスポンジを接触させるエッチングによって除去される。これにより、活性層用ウェーハの本来のオリエンテーションフラットが露出するとともに、ウェーハ外周部に残ったわずかなポリシリコンを完全に除去することができる。
その後、活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの重ね合わせ位置決めを行なう。この重ね合わせ位置決めは、露出した活性層用ウェーハのオリエンテーションフラットと、支持基板用ウェーハのオリエンテーションフラットとを合致させることで行なわれる。その結果、ウェーハ張り合わせ以降の工程で、支持基板用ウェーハのオリエンテーションフラットを基準としたオートアライメントを行なうことができる。
【0017】
特に、請求項2の発明によれば、ポリシリコンのエッチングと同時に、活性層用ウェーハの裏面に付着したポリシリコンもエッチングするので、工程数が削減される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例に係る張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法を説明する。なお、ここでは従来技術の欄で説明した張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法を例に説明する。したがって、同一部分には同一符号を付す。説明の都合上、水平面内の一方向をX方向、これに直交する水平面内の方向をY方向、上下方向をZ方向とする。
まず、活性層用ウェーハとなる表面を鏡面加工した直径4〜6インチのシリコンウェーハ10を作製、準備する(図1(a))。面方位は(100)とする。
次に、このシリコンウェーハ10を洗浄する。それから、このシリコンウェーハの表面に、例えば厚さ1μmのマスク酸化膜11を形成する(図1(b))。マスク酸化膜11に代えて、CVD法によりチッ化膜(SiNx )を成長させてもよい。
【0019】
次に、公知のフォトリソ工程により、このマスク酸化膜11上にフォトレジスト膜12を被着する。そして、通常の通りフォトレジスト膜12に所定パターンの窓を形成する(図1(c))。
続いて、この窓を介して、エッチングにより酸化膜11に同じパターンの窓を形成し、シリコンウェーハ10表面の一部を露出させる。その後、フォトレジスト膜12を除去する(同じく図1(c))。そして、このウェーハ表面を洗浄する。
さらに、この酸化膜11をマスクとして、シリコンウェーハ10を異方性エッチング液(IPA/KOH/H2 O)に所定時間だけ浸漬する。その結果、シリコンウェーハ表面には所定パターンでの凹部(窪み)が形成されることになる。すなわち、ウェーハ表面に異方性エッチングが施され、断面V字形状の誘電体分離用溝13が形成される(同じく図1(c))。
【0020】
次いで、このマスク酸化膜11は、例えば希HF液により洗浄除去される(図1(d))。
その後、必要に応じて、シリコン内部にドーパントを注入し、それからウェーハ表面(裏面も)に、酸化熱処理によって所定厚さの誘電体分離酸化膜14を形成する(図1(e))。このとき、誘電体分離用溝13上にも、誘電体分離酸化膜14が形成される。そして、このウェーハ表面を洗浄する。
続いて、このシリコンウェーハ10の表面、すなわち表面側の誘電体分離酸化膜14上に、種ポリシリコン層15を所定の厚さに被着する(図1(f))。被着後その表面を洗浄する。
【0021】
次に、約1200〜1300℃の高温CVD法で、種ポリシリコン層15の表面に、高温ポリシリコン層(ポリシリコン層)16を150μmくらいの厚さに成長させる(同じく図1(f))。
その後、シリコンウェーハ10の外周部を、#800(粒径15〜25μm)のメタルボンド砥石22を用いて100μm面取りする(図1(g))。このとき、高温ポリシリコン層16の外周部の残長は50μmである。
続いて、上記フォトリソ工程により、高温ポリシリコン層16上にフォトレジスト膜23を被着する。その後、KOH(アルカリ性エッチング液)を含むスポンジ24を、回転中のシリコンウェーハ10の外周部に接触させる。これにより、ウェーハ外周部に残ったわずかなポリシリコンと、ウェーハ裏面に回り込んだ不要なポリシリコン突起16aとを完全に除去する(図1(h1))。エッチング面が荒れやすい酸エッチングに比べて、シリコンウェーハ10の露出された面取り面の平滑度は高い。なお、このエッチングは、エッチングレートがきわめて小さい誘電体分離酸化膜14まで達したときに中止される。この一実施例では、エッチング時にポリシリコン突起16aも除去するので、製造工程数の削減が図れる。
【0022】
なお、これ以外のエッチング法を採用してもよい。すなわち、例えばシリコンウェーハ10を、エッチング槽25のエッチング液に所定時間だけ浸漬して、ウェーハ外周部に残存するポリシリコンなどを除去してもよい(図1(h2))。なお、このエッチングを酸とアルカリの2種類のエッチング液を使用して、効率良く行なうこともできる。すなわち、まずフッ酸/硝酸(1:1〜1:5)の混酸を用いて、室温で酸エッチングする。これにより、ウェーハ外周部のポリシリコンおよびポリシリコン突起16aの大半が除去される。そして、アルカリ性エッチング液によって、残った若干のポリシリコンが除去される。アルカリ性エッチング液としては80℃、10重量%のKOH液が用いられる。このエッチング時、シリコンウェーハ10は10〜60rpmの低速でモータにより回転させられる。
【0023】
次に、高温ポリシリコン層16上から、周知の方法によってフォトレジスト膜23を除去する(図1(i))。
続いて、ウェーハ表面の高温ポリシリコン層16を厚さ約10〜80μmまで研削、研磨する。その後、このシリコンウェーハ10を表面研磨装置のウェーハ保持板から剥がし洗浄する(図1(j))。
このあと、ウェーハ表面に550〜700℃の低温CVD法で、厚さ1〜5μmの低温ポリシリコン層17を成長させる。そして、張り合わせ面の平坦化を図る目的で、この低温ポリシリコン層17の表面をポリッシングする(同じく図1(j))。
【0024】
一方、支持基板用ウェーハとなる、シリコン酸化膜21で被覆された直径4〜6インチの鏡面仕上げされたシリコンウェーハ20を準備する(図1(k))。次いで、その鏡面同士を対峙させて、シリコンウェーハ20と活性層用ウェーハ用のシリコンウェーハ10との重ね合わせの位置決めを行う(図1(l))。具体的には、両ウェーハ10,20を平行配置し、この状態で両ウェーハ10,20をX,Y方向に移動させて、シリコンウェーハ10のOF10aと、シリコンウェーハ20のOF20aとを合致させる(図2および図3参照)。
前述したように、誘電体分離用溝13の異方性エッチング時、横方向(Y方向)の各誘電体分離用溝13は、シリコンウェーハ10のOF10aを基準にしてOF10aと平行に異方性エッチングされる。これにより、両OF10a,20aを合致させるだけで、シリコンウェーハ10の横方向の誘電体分離用溝13と、シリコンウェーハ20のOF20aとを平行に配置することができる。その結果、張り合わせ以降の各工程で、シリコンウェーハ20のOF20aを基準としたオートアライメントを行なうことができる。
【0025】
続いて、両ウェーハ10,20をZ方向に移動させて張り合わせ、その後、通常の張り合わせ熱処理をして、張り合わせ強度を高める(同じく図1(l))。
次に、図1(m)に示すように、張り合わせウェーハの活性層用ウェーハ側の外周部の面取りを行なう。
そして、この張り合わせウェーハの活性層用ウェーハ側表面を研削・研磨する(図1(n))。活性層用ウェーハの研削量は、誘電体分離酸化膜14の一部が外部に露出し、高温ポリシリコン層16の表面上に、誘電体分離酸化膜14で区画された誘電体分離シリコン島10Aが現出するまでとする。なお、シリコン酸化膜21は、HF洗浄により適時除去される。こうして、張り合わせ誘電体分離ウェーハが作製される。
【0026】
【発明の効果】
この発明によれば、ポリシリコンの成長後、活性層用ウェーハの外周部にエッチングが施される。具体的には、ポリシリコン層のうち、少なくともオリエンテーションフラット部分が、アルカリ性エッチング液を含むスポンジを接触させるエッチングによって除去される。これにより、露出した活性層用ウェーハのオリエンテーションフラットと、支持基板用ウェーハのオリエンテーションフラットとを合致させて張り合わせ位置決めをすることができる。その結果、ウェーハ張り合わせ以降の工程で、支持基板用ウェーハのオリエンテーションフラットを基準としたオートアライメントを行なうことができる。しかも、上述したスポンジを接触させるエッチングを行うことで、ウェーハ外周部に残ったわずかなポリシリコンをも完全に除去することができる。
【0027】
特に、請求項2の発明によれば、ポリシリコンのエッチングと同時に、活性層用ウェーハの裏面に付着したポリシリコンもエッチングすることができるので、張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造工程数の削減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法を説明するための断面図である。
【図2】 この発明の一実施例に係る張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法に用いられるウェーハ張り合わせ装置を示す説明図である。
【図3】 この発明の一実施例に係る張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法におけるウェーハ重ね合わせ工程を示す説明図である。
【図4】 従来の張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
10 シリコンウェーハ(活性層用ウェーハ)、
10A 誘電体分離シリコン島、
10a OF(オリエンテーションフラット)、
13 誘電体分離溝、
14 誘電体分離酸化膜、
16 ポリシリコン層、
16a ポリシリコン突起(ポリシリコン)、
20 シリコンウェーハ(支持基板用ウェーハ)、
22 メタルボンド砥石。
Claims (3)
- オリエンテーションフラットを基準とする誘電体分離溝のパターンが形成された活性層用ウェーハの表面に誘電体分離酸化膜を介してポリシリコン層を成長させ、
このポリシリコン層の表面を研削・研磨後、活性層用ウェーハと支持基板用ウェーハとの重ね合わせ位置決めを行なってから、この研磨面を張り合わせ面として、活性層用ウェーハを支持基板用ウェーハの表面に張り合わせ、
この張り合わせウェーハの外周部を面取りし、
その後、活性層用ウェーハを裏面側から研削・研磨して、この研磨面に誘電体分離酸化膜で分離された複数の誘電体分離シリコン島を現出させる張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法において、
上記ウェーハ重ね合わせ位置決めを行なう前に、上記ポリシリコン層の外周部のうち、少なくともオリエンテーションフラット部分のポリシリコンを、アルカリ性エッチング液を含むスポンジの接触によるエッチングによって除去する張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法。 - 上記ポリシリコンのエッチング時に、活性層用ウェーハの裏面に付着したポリシリコンもエッチングする請求項1に記載の張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法。
- 上記ポリシリコンのエッチングは、あらかじめ面取り砥石を用いてエッチング部分を面取りしてから行なわれる請求項1または請求項2に記載の張り合わせ誘電体分離ウェーハの製造方法。
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