JP4178821B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、本発明は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法によって平坦化処理を行なう半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体基板及び半導体基板上に形成された膜の表面平坦化処理を行う方法として、CMP法がある。この方法による平坦化処理は、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)技術による素子分離形成工程、高アスペクト比の拡散層を形成する工程(特開2001−196573号公報参照)、ダマシンプロセスと呼ばれるCu、W等を用いた多段配線形成工程(特開昭62−102543号公報等参照)、層間膜の平坦化工程(特開平3−148155号公報等参照)、又は半導体ウェハの研削及び面取り後の鏡面仕上げ工程等にて行われている。
【0003】
図26にCMP法による研磨時の概略図を示す。このCMP法は、半導体ウェハ65の研磨面を下向きにして半導体ウェハ保持部61に固定し、例えば、シリカ粒子を含んだ研磨液62を流しながら、半導体ウェハ65の研磨面をポリシング・プレート63表面上の研磨布64に接触させて研磨する方法である。
【0004】
しかしながら、CMP法による研磨工程において、硬度の低い研磨布を使用すると研磨布の入り込みが大きいため研磨面が凹形状となるディッシングが発生するという問題がある。
【0005】
そこで、このディッシングを回避するために、従来では硬度の高い研磨布が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、硬度の高い研磨布を用いた場合でも、研磨を行うにつれて研磨レートが低下するという問題がある。
【0007】
このことを高アスペクト比の拡散層を有する半導体装置を形成する場合を例にして説明する。トレンチが形成された半導体基板において、トレンチ内部を含む半導体基板上にエピタキシャル膜(埋込材)を形成する。そして、半導体基板上のエピタキシャル膜をCMP法にて研磨し、トレンチ内部にこのエピタキシャル膜を残すことで、トレンチ内部に高アスペクト比の拡散層を形成している。
【0008】
この場合において、硬度の高い研磨布を用いたCMP法による研磨を行ったときの研磨前の半導体基板上のエピタキシャル膜の平均膜厚と研磨レートとの関係を図27に示す。これは、研磨前と、15分間研磨した後とにエピタキシャル膜の膜厚を測定し、これらの測定値より研磨レートを算出したものである。
【0009】
なお研磨条件は、Platen Speed:100r.p.m.、Carrier Speed:60r.p.m.、Down force:2.0p.s.i.(約13.8kPa)、Back pressure:1.0p.s.i.(約6.9kPa)である。なお、Platen Speed、Carrier Speedはそれぞれ、ポリシング・プレート63、半導体ウェハ保持部61の回転速度である。また、Down forceは、半導体ウェハ保持部61が半導体ウェハ65を押しつける力であり、Back pressureは、半導体ウェハ保持部61の中央部から半導体ウェハ65に対して、空気を当てることによって加える応力である(図26参照)。
【0010】
また、参考として、硬度の低い研磨布を用いた場合の結果も示している。
【0011】
硬度の高い研磨布を用いた場合、このように膜厚が薄くなるに従い、研磨レートが低下する。このため、硬度の高い研磨布を用いて、膜厚が数μm以下となるように薄く研磨することが困難、若しくはできなかった。なお、図26に示す結果は硬度の高い研磨布を一層で用いた場合の結果であるが、硬度の低い研磨布の上に硬度の高い研磨布を積層したものを用いた場合も同様の結果である。
【0012】
また、このような現象は、高アスペクト比の拡散層を形成するときに限らず、一般的にCMP法による研磨を行う場合においてもみられる。
【0013】
本発明は上記点に鑑みて、硬度の高い研磨布を用いてCMP法による研磨を行う際に、研磨レートを低下させることなく、研磨を行うことができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者らは、研磨レートが低下する原因とその解決手段を鋭意検討した。
【0015】
まず、原因を検討するために行った調査結果を図28に示す。図28(a)は硬度の高い研磨布を用いた研磨を行った後、図28(b)に示す半導体ウェハのY軸上の各点での膜厚をプロットしたものである。なお、研磨条件は、図27と同様である。また、図28(a)中の平均膜厚は研磨前の膜厚(板厚)である。この結果から、硬度の高い研磨布を用いた場合には、研磨後、研磨面において、中心の膜厚(板厚)が厚く、外周に向かうにつれ薄くなっていた。
【0016】
一方、図27に示すように、硬度の低い研磨布を用いた場合では、膜厚が薄くなっても研磨レートは低下しない。
【0017】
また、通常、研磨時において、研磨面内の各部位によって、研磨レートにはばらつきがある。図26に示すように、半導体ウェハ保持部61が自転していることから、研磨面の周辺部での研磨レートは研磨面の中央での研磨レートよりも高い。
【0018】
以上のことから、図29(a)に示すように、研磨時に研磨レートのばらつきにより、埋込材であるエピタキシャル膜66の研磨面の中央が凸形状になる。そして、硬度の高い研磨布64aを用いた場合では、弾力性が低いため研磨面全面に研磨布64aが接触しない。そのため、図29(b)、(c)に示すように、駒運動の中心がぶれるようになり、研磨面の外周部が片当たりした状態で研磨されると考えられる。このように研磨を行うと、埋込材の研磨面が凸形状となり、研磨布64aに接触する面積が減少するため、研磨レートが低下すると考えられる。
【0019】
これに対して、硬度の低い研磨布の場合では、研磨布は弾力性を有するため、研磨面が凸形状となっても、図30に示すように、研磨布64bが研磨面全面に当たる。このため、研磨レートが低下せずに研磨できると考えられる。
【0020】
そこで、本発明者らは、研磨時に研磨面が凸形状となるのを抑制できる方法を検討した結果、以下に示す本発明を得た。
【0028】
請求項1〜8、10、11、13、14に記載の発明では、半導体基板(1)を用意する工程と、前記半導体基板(1)の表面上に、溝を形成するためのマスク材(14、21、42、43、45)を、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるように形成し、前記マスク材(14、21、42、43、45)をパターニングする工程と、パターニングされた前記マスク材(14、21、42、43、45)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(1)上に前記溝(2)を形成する工程と、溝(2)の内部を含むマスク材(14、21、42、43、45)上に埋込材(5)を堆積する工程と、CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(1)の表面を研磨する工程とを有することを特徴としている。
【0029】
このように外周部の表面が凸形状となるようにマスク材を形成し、マスク材を除去しないで、このマスク材の上に埋込材を形成することで、研磨時に半導体基板(1)の研磨面の中央が凸形状になるのを抑制することができる。この場合、半導体基板(1)表面全体が平坦な状態となるように外周部にマスク材を形成する場合と比較して、より研磨面の中央が凸形状になるのを抑制する効果がある。
【0030】
マスク材を形成する具体例として、例えば、請求項1に示すように、半導体基板(1)の外周部の表面上に第1のマスク材(13、21)を形成する工程と、第1のマスク材(13、21)を含む半導体基板(1)の表面上に第2のマスク材(14、22)を形成することで、外周部(14a)の表面が凸形状となるようにマスク材(14、21)を形成することができる。
【0031】
また、第1のマスク材(13)を形成する工程において、例えば、請求項2に示すように、第1のマスク材(11)を半導体基板(1)表面の全面に形成した後、半導体基板(1)の外周部における第1のマスク材(11)の上にテープ(16)を貼り、このテープ(16)をマスクとして、エッチングすることで、外周部に第1のマスク材を形成することもできる。
【0032】
また、請求項3に示すように、前記半導体基板として、Siウェハ上の埋込酸化膜(42)上にSOI層(43)が形成されているSOIウェハ(44)を用い、埋込酸化膜(42)とSOI層(43)とをマスクとして利用することもできる。この場合、前記埋込酸化膜(42)上の外周部に前記SOI層(43)を残すようにパターニングすることで、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるようにしている。
【0033】
また、請求項4、5に示すように、外周部での表面が凸形状となるように半導体基板(1)の表面上にマスク材(14、21、42、43、45)を形成する工程では、外周部における複数の領域(51)が中央部よりも凸形状となるようにマスク材を形成することもできる。
【0034】
このように外周部の全領域において、中央部よりも凸形状となっていなくても、外周部の複数の領域が凸形状となるように、マスク材を形成することで、このマスク材の上に形成された埋込材の表面のうち、外周部の複数の所定領域を中央部よりも凸形状とすることができる。これにより、研磨面の中央が凸形状となるのを抑制することができる。また、研磨面と研磨布との間に間隙が生じることから、これらの間に研磨液が入りやすくなる。
【0035】
さらに、請求項6に示すように、複数の凸形状の領域(51)同士の外周に沿った方向の間隔が一定となるようにマスク材を形成することもできる。
【0036】
これにより、請求項4、5の発明の効果に加えて、研磨面の全域において、研磨液を均等に入り込ませることができる。
【0037】
請求項9、10、12〜14に記載の発明では、中央部の表面が外周部よりも低い構造となっている半導体基板(31)を用意する工程と、前記溝を形成するためのマスク材(32)を、前記外周部での表面を中央部よりも凸形状とするように、前記半導体基板(31)の表面上に形成し、前記マスク材(32)をパターニングする工程と、パターニングされた前記マスク材(32)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(31)上に前記溝(2)を形成する工程と、前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(32)上に埋込材(5)を堆積する工程と、CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(31)の表面を研磨する工程とを有することを特徴としている。
【0038】
このようにして、外周部の表面が凸形状となるようにマスク材を形成することもできる。例えば、半導体基板表面の中央部をエッチングポットにてエッチングすることで、中央部の表面が外周部よりも低い半導体基板(31)を用意することができる。
【0039】
また、請求項13に示すように、溝(2)を形成するためのマスク材をストッパ材として使用することもできる。この場合、ストッパ材とマスク材とを別々に形成する場合に比べて、製造工程の数を減少させることができる。
【0040】
請求項7〜9に記載の発明では、マスク材をパターニングする工程は、フォトリソグラフィ工程にて、マスク材(14、21、32、42、43、45)上にフォトレジストを形成した後、このフォトレジスト材をパターニングすると共に、フォトレジストの半導体基板(1)外周端から3mmまでの領域を除去することで、マスク材のうち半導体基板(1)の外周端から3mmまでの領域のマスク材を除去することを特徴としている。
【0041】
このように外周部に形成されているマスク材のうち、外周端から3mmまでの領域のマスク材を除去しても、研磨時に半導体基板(1)の研磨面が凸状になるのを抑制することができる。また、フォトリソグラフィ工程において、外周端周辺のフォトレジスト材を除去していることから、半導体基板(1)の搬送の際にフォトレジスト材が装置に付着し、汚染することを防止することができる。
【0042】
また、請求項10〜12に示すように、マスク材を形成する工程において、マスク材の外周部を除く領域での膜厚(14、21、32、42、45)が4μm以下となるように形成することが好ましい。
【0043】
これにより、研磨時に半導体基板(1)が割れるのを防ぐことができる。
【0044】
また、CMP法にて研磨するときに用いられる研磨布として、請求項14に示すように、硬度がAsker−C82度以上の研磨布を用いることができる。
【0045】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を適用した第1実施形態における半導体装置の製造方法を図面に従って説明する。
【0047】
図1(a)〜(c)、図2(a)〜(c)、図3に本実施形態における半導体装置の製造工程を示す。なお、これらの図は高アスペクト比の拡散層を有する半導体装置の製造工程である。
【0048】
まず、図2(c)を参照して、本実施形態での製造方法により形成される高アスペクト比の拡散層を有する半導体装置の構造を説明する。
【0049】
この半導体装置は、半導体基板(半導体ウェハ)1の表層部にトレンチ2が形成されている。このトレンチ2は酸化膜3をマスクとしたエッチングにより形成されたものである。そして、トレンチ2を含む半導体基板1上にエピタキシャル膜を形成し、このエピタキシャル膜の表面に対して、酸化膜3をストッパとした平坦化処理をすることで形成された拡散層4を備えている。
【0050】
次にこの半導体装置の製造方法を図1、2を参照して説明する。
【0051】
〔図1(a)に示す工程〕
まず、シリコンウェハ等の半導体ウェハ1を用意する。
【0052】
〔図1(b)に示す工程〕
そして、半導体ウェハ1表面上に、後の工程にてトレンチを形成するためのマスク材としての酸化膜3を、例えば、CVD法、若しくは、熱酸化法により形成する。図3は、酸化膜3を形成した後の半導体ウェハ1の表面を上から見たときの図である。斜線の領域は酸化膜3が形成されている領域を示している。このように、酸化膜3を半導体ウェハ1全面に形成する。
【0053】
このとき、後の研磨工程において、半導体ウェハ1が割れないように、酸化膜3の膜厚は4μm以下とする。なお、マスク材としては、その他に窒化膜又は、酸化膜と窒化膜との積層構造のものを用いることもできる。
【0054】
〔図1(c)に示す工程〕
次に、図示しないが、フォトリソグラフィ工程により、フォトレジストを形成し、レジストパターンを形成する。このとき、従来では、半導体ウェハ1の外周部のフォトレジストを除去しているが、本実施形態では、除去しない。なお、ここでいう外周部とは、半導体ウェハ1の外周端より中心側6mmまでの領域である。また、これよりも中心側の領域が中央部であり、この中央部では半導体素子が形成される。
【0055】
続いて、パターニングしたフォトレジストを用いて、酸化膜3をエッチングしマスクパターンを形成する。このときのエッチング方法としては、例えば、HF、若しくはBHFを用いたウェットエッチングを行う。また、ウェットエッチングの代わりにドライエッチングを行うこともできる。
【0056】
さらに、パターニングした酸化膜3をマスクとして、エッチングを行い、トレンチ2を形成する。このときのエッチング方法としては、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液を用いて、90℃、28分にてウェットエッチングを行う。
また、ウェットエッチングの代わりにドライエッチングを行うこともできる。
【0057】
トレンチ2を形成した後、エッチングの際の反応生成物及び自然酸化膜の除去用の洗浄を行う。
【0058】
〔図2(a)に示す工程〕
続いて、トレンチ2の内部を含む半導体ウェハ1上にエピタキシャル成長法により、埋込材としてのエピタキシャル膜5を形成する。
【0059】
〔図2(b)に示す工程〕
次に、硬度の高い研磨布を用いたCMP法により、半導体ウェハ1上のエピタキシャル膜5を研磨する。このとき、酸化膜3をストッパとして用いる。本実施形態では、研磨布として、例えば、ポリウレタン製のものを使用している。なお、研磨布の硬度がAsker−C(日本ゴム協会標準規格(SRIS))82度以上のものであれば、他の材質のものを使用することもできる。
【0060】
研磨の条件としては、例えば、Platen Speed:100r.p.m.、Carrier Speed:60r.p.m.、Down force:2.0p.s.i.(約13.8kPa)、Back pressure:1.0p.s.i.(約6.9kPa)とする。
【0061】
このようにして、図2(c)に示すように、トレンチ2に埋め込まれた拡散層4を有する構造の半導体装置が得られる。
【0062】
本実施形態では、図1(c)に示す工程にて、外周部のフォトレジストを除去しないようにしている。従来では外周部のフォトレジストは除去され、外周部にはマスク材が形成されていなかったが、本実施形態では、外周部までマスク材を形成している。
【0063】
これにより、図2(b)に示す工程において、研磨面の中央が凸形状になるのを防ぐことができる。したがって、半導体基板の研磨面全体を研磨することができる。この結果、半導体基板上の埋込材の膜厚が薄くなっても、研磨レートを低下させることなく、埋込材を研磨することができる。
【0064】
図4に本実施形態のときの研磨前の半導体ウェハ1上のエピタキシャル膜5の平均膜厚と研磨レートとの関係を示す。参考として、図27に示される従来での結果も示す。なお、測定条件は、図27のときと同様である。図中の外周部マスクありと示されているのが、本実施形態での測定結果であり、外周部マスクなしと示されているのが従来の結果である。この結果から、エピタキシャル膜5の膜厚が薄くなっても、研磨レートが低下しないことがわかる。
【0065】
なお、図3に示すように、酸化膜3を半導体ウェハ1の表面全体に形成していたが、外周部のうち、外周端から3mm以下の領域に酸化膜3を形成しないようにすることもできる。
【0066】
図5(a)〜(d)、図6にこの場合の製造工程を示す。
【0067】
図5(a)の工程では、図1(b)の工程と同様に、半導体ウェハ1表面に酸化膜3を形成する。
【0068】
続いて、図5(b)の工程において、図1(c)の工程と同様に、フォトリソグラフィ工程とエッチングにより、酸化膜3をパターニングする。その後、パターニングされた酸化膜3をマスクとしたエッチングを行い、トレンチ2を形成する。
【0069】
ただし、ここでは、このフォトリソグラフィ工程において、酸化膜3の上に形成されたフォトレジストのうち、外周端から3mm以下の領域を露光し、除去する。これにより、酸化膜3をパターニングしたとき、図6に示すように、外周端から3mm以下の領域に、酸化膜3は形成されない。図6はこのときの半導体ウェハ1の表面を上から見たときの図である。図中の斜線領域が酸化膜3が形成されている領域である。なお、トレンチ2を形成するための酸化膜3のパターンは省略している。
【0070】
その後、図5(c)、(d)に示す工程においては、図2(a)〜(c)に示す工程と同様に、埋込材を形成し、研磨する。
【0071】
このように、外周部のうち、外周端から3mm以下の領域を除いてマスク材を形成しても、研磨時に研磨面の中央が凸形状になるのを防ぐことができる。この結果、半導体基板上の埋込材の膜厚が薄くなっても、研磨レートを低下させることなく、埋込材を研磨することができる。
【0072】
また、この場合、フォトリソグラフィ工程において、外周端の近辺のフォトレジスト材が除去されているので、基板搬送の際に、フォトレジスト材が装置に付着し、装置及び他の半導体ウェハが汚染されるのを防ぐことができる。
【0073】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態における半導体装置の製造方法を説明する。第1実施形態にてマスク材を外周部まで形成していたのを、さらにマスク材の外周部の表面を中央部よりも凸形状とすることもできる。
【0074】
図7(a)〜(c)、図8(a)〜(d)、図9に本実施形態における半導体装置の製造方法を説明する図を示す。
【0075】
〔図7(a)に示す工程〕
半導体ウェハ1を用意し、半導体ウェハ1上に第1のマスク材を形成する。第1のマスク材として、例えば、酸化膜11を形成する。なお、第1実施形態での図1(b)の工程と同様に、例えば、CVD法、若しくは、熱酸化により、膜厚が4μm以下となるように形成する。また、マスク材としては、その他に窒化膜又は、酸化膜と窒化膜との積層構造のものを用いることもできる。
【0076】
〔図7(b)に示す工程〕
次に、フォトリソグラフィ工程により、外周部にのみフォトレジスト12を形成する。
【0077】
〔図7(c)に示す工程〕
続いて、フォトレジスト12をマスクとして、半導体ウェハ1表面の中央部に位置する酸化膜11をエッチングする。エッチング方法としては、ドライエッチング又は、HFを用いたウェットエッチングを行う。図9は外周部に酸化膜13を形成した後の半導体ウェハ1表面を上から見たときの図である。斜線領域は酸化膜13が形成されている領域である。このように、酸化膜11をエッチングして、外周部に酸化膜13を形成する。
【0078】
〔図8(a)に示す工程〕
そして、後の工程にてトレンチを形成するための第2のマスク材を形成する。ここでは、例えば、CVD法により膜厚が1μmとなるように、酸化膜13を含む半導体ウェハ1上に酸化膜14を形成する。これにより、半導体ウェハ1の外周部における酸化膜14a表面は中央部の酸化膜14表面より凸形状となる。
【0079】
〔図8(b)、(c)、(d)に示す工程〕
以下の工程では、第1実施形態と同様に行う。図8(b)の工程にてトレンチ2を形成する。そして、図8(c)の工程にてエピタキシャル膜5を形成する。続いて、図8(d)の工程にて酸化膜14をストッパとしたCMP法による平坦化工程を行う。
【0080】
このように、本実施形態では、半導体ウェハ1の外周部におけるマスク材が中央部に比べて凸形状となるようにマスク材を形成している。そして、このマスク材の上にエピタキシャル膜5を形成している。このとき、一般的な条件にて、エピタキシャル膜5を形成することで、エピタキシャル膜5の表面において、外周部を中央部よりも凸形状とすることができる。
【0081】
これにより、研磨中では、研磨面の外周部が中央部よりも凸形状となって研磨されるので、研磨面の中央部が凸形状となるのを抑制することができる。
【0082】
また、図8(d)に示すように、エピタキシャル膜5の研磨終了予定時の表面(拡散層4の表面)よりも上側に突出するように、外周部にてマスク材を形成している。ここで、平坦化される材料としてのエピタキシャル膜5と、酸化膜14から構成されているマスク材とでは、マスク材の方が研磨され難い。このため、エピタキシャル膜5とマスク材とが同時に研磨される状態の時では、マスク材よりもエピタキシャル膜5の方が優先的に研磨される。
【0083】
以上のことから本実施形態では、第1実施形態よりも、研磨時に研磨面の中央が凸形状となるのを抑制する効果がある。したがって、半導体ウェハ1の研磨面全体を研磨することができる。この結果、研磨レートを低下させることなく、半導体ウェハ1表面に堆積された埋込材5を研磨することができる。
【0084】
なお、本実施形態では、図7(b)に示すように、フォトレジスト12を形成し、これをマスクとしたエッチングにより、第1のマスク材としての酸化膜13を外周部に形成していたが、フォトレジスト12に代えてテープを用いることもできる。
【0085】
図10にこの場合の製造工程を示す。図7(a)の工程の後、図10(a)に示すように、酸化膜11の上にテープ15を貼る。そして、図10(b)に示すように、テープ15をカットし、外周部にのみテープ16を残す。
【0086】
その後、図7(c)の工程では、テープ16により外周部の酸化膜11を保護して、中央部の酸化膜11のみをエッチングする。このようにして、外周部に第1のマスク材としての酸化膜13を形成することもできる。なお、テープ16としては、エッチングにて用いる薬品に対して耐性のある材質のものを用いる。
【0087】
これにより、フォトリソグラフィ工程を無くすことができるので、低コストで、外周部に凸形状のマスク材を形成することができる。
【0088】
また、本実施形態では、第1のマスク材と第2のマスク材とを酸化膜にて形成していたが、第1のマスク材を例えば窒化膜とし、第2のマスク材を酸化膜とすることもできる。
【0089】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を説明する。図11(a)〜(c)、図12(a)、(b)、図13に本実施形態における半導体装置の製造工程を示す。
【0090】
〔図11(a)に示す工程〕
半導体ウェハ1を用意する。そして、半導体ウェハ1上に、後の工程にて、トレンチ2を形成するためのマスク材としての酸化膜21を熱酸化により形成する。なお、熱酸化膜21の膜厚は400〜700Åとする。
【0091】
続いて、熱酸化膜21上に例えば、CVD法により膜厚が1500Åとなるように窒化膜22を形成する。
【0092】
〔図11(b)に示す工程〕
次に、フォトリソグラフィ工程により、窒化膜22上にフォトレジスト23を形成する。そして、フォトレジスト23の外周部を露光し、外周部のフォトレジスト23を除去する。
【0093】
〔図11(c)に示す工程〕
そして、フォトレジスト23をマスクとしたドライエッチングにより、外周部における窒化膜22を除去する。なお、ドライエッチングの代わりにリン酸を用いたウェットエッチングを行うこともできる。
【0094】
その後、フォトレジスト23を除去する。
【0095】
〔図12(a)に示す工程〕
続いて、LOCOS酸化を行う。例えば、950℃、620分にて熱酸化することで、窒化膜22に覆われていない外周部に、中央部よりも膜厚が厚い酸化膜21aを形成する。
【0096】
〔図12(b)に示す工程〕
次に、例えば、リン酸を用いて、180℃、65分にてウェットエッチングを行い、窒化膜22を除去する。図13は、このときの半導体ウェハ1表面を上から見たときの図である。斜線領域が酸化膜21が形成されている領域である。このようにして、半導体ウェハ1表面の全面に酸化膜21を形成し、かつ、外周部の表面を中央部よりも凸形状となるようにする。
【0097】
その後は、第1、第2実施形態と同様に、マスク材をパターニングし、トレンチ2を形成する。続いて、トレンチ2の内部を含む半導体ウェハ1上にエピタキシャル膜5を形成する。その後、マスク材をストッパとしたCMP法による平坦化工程を行う。
【0098】
このように、外周部の表面が中央部に比べて凸形状となるマスク材を形成することで、第2実施形態と同様の効果を有する。
【0099】
また、本実施形態では、図11(b)に示す工程において、フォトレジスト23の外周部は除去している。これにより、半導体ウェハ1を搬送するときに、レジスト材が装置に付着して、装置及び他の半導体ウェハが汚染されるのを防ぐことができる。
【0100】
(第4実施形態)
第2、第3実施形態では、平坦な半導体ウェハ1上にマスク材を形成し、外周部におけるマスク材を凸形状となるように形成していたが、半導体ウェハ1表面の中央部を凹形状にして、その半導体ウェハ上にマスク材を形成することで、外周部におけるマスク材を中央部に対して凸形状とすることもできる。
【0101】
図14(a)、(b)、図15(a)〜(c)、図16、図17に第4実施形態における半導体装置の製造工程を示す。
【0102】
〔図14(a)に示す工程〕
半導体ウェハ31を用意し、例えば、エッチングポットを用いたウェットエッチング(特願2000−124166号公報参照)を行い、半導体ウェハ31の表層部に凹部31aを形成する。エッチング液としては、TMAH又はフッ硝酸を用いることができる。また、凹部31aの深さは1〜3μmとする。
【0103】
図16はエッチング後の半導体ウェハ31表面を上から見たときの図である。このように、半導体ウェハ31の外周部に凹部31aと凸部31bとを形成する。
【0104】
その後、不活性ガスによるアニール処理を行い、半導体ウェハ31表面のエッチングにより受けたダメージを回復させる。例えば、1150℃、10分にて水素アニール処理を行う。
【0105】
〔図14(b)に示す工程〕
次に凸部31bを含む半導体ウェハ31上に、後の工程にて、トレンチを形成するためのマスク材を形成する。例えば、CVD法により、膜厚が1μmとなるように酸化膜32を形成する。図17は酸化膜32を形成した後の半導体ウェハ31表面を上から見たときの図である。斜線領域は酸化膜32が形成された領域である。このようにして、外周部におけるマスク材を中央部よりも凸形状とすることができる。
【0106】
〔図15(a)、(b)、(c)に示す工程〕
その後は、第1、第2実施形態と同様に、マスク材をパターニングし、トレンチ2を形成する。そして、トレンチ2の内部を含む半導体ウェハ31上にエピタキシャル膜5を形成する。その後、マスク材をストッパとしたCMP法による平坦化工程を行う。
【0107】
このように、本実施形態では、半導体ウェハ31自体の構造において、外周部での表面構造を中央部より凸形状とすることで、この半導体ウェハ31上に形成したマスク材の外周部表面を中央部よりも凸形状とすることができる。これにより、第2実施形態と同様の効果を有する。
【0108】
また、本実施形態では、図14(a)、(b)に示す工程にて、フォトリソグラフィ工程を行う必要がないので、第2実施形態のようにフォトリソグラフィ工程がある場合に比べて、コストを低下させることができる。
【0109】
また、図14(a)の工程において、半導体ウェハ31の表層部に凹部31aを形成している。このため、研磨後の工程において、配線及び保護膜を形成した後、半導体ウェハの裏面を研削する際に、半導体ウェハが割れるのを防止することができる。
【0110】
このことを説明するために、図18、図19に半導体ウェハ上に配線及び保護膜を形成したときの断面図を示す。従来では、図18に示すように、研磨後の工程で、半導体ウェハ33上に配線34と保護膜35とを形成する際に、フォトリソグラフィ工程にて、周辺露光を行い、半導体ウェハ33の端部周辺の領域のフォトレジスト材を除去している。これにより、フォトレジスト塗布装置等の汚染を防いでいる。
【0111】
その後、パッケージに実装するために、半導体ウェハ33の裏面を研削して、半導体基板を薄くしている。しかしながら、周辺領域のフォトレジストを除去していることから、周辺領域において、半導体ウェハ33と保護膜35との間で段差が生じている。このため、この段差により、研削時に半導体ウェハ32が割れやすいという問題があった。
【0112】
これに対して、本実施形態では、半導体ウェハ31の表層部に凹部31aを形成していことから、図19に示すように、この凹部31aに配線36と保護膜37とを形成することができる。この結果、半導体ウェハ31の裏面の研削時に、半導体ウェハ31が割れるのを防止することができる。
【0113】
(第5実施形態)
また、上記した各実施形態の他に、SOIウェハを用いることもできる。
【0114】
図20(a)〜(c)、図21(a)、(b)、図22に第5実施形態における半導体装置の製造方法を示す。
【0115】
〔図20(a)に示す工程〕
Siウェハ41上に埋込酸化膜42を有し、この埋込酸化膜42上にSi単結晶が形成されたSOI層43を備えるSOIウェハ44を用意する。なお、埋込酸化膜42の膜厚は1μmであり、SOI層43の膜厚は4ミクロン以下とする。
【0116】
〔図20(b)に示す工程〕
次に、フォトリソグラフィ工程により、外周部にSOI層43を残すようにエッチングする。エッチング方法として、例えば、Siと酸化膜との選択性のあるTMAHを用いたウェットエッチングを行う。図22はエッチング後のSiウェハ41表面を上から見たときの図である。中央部の斜線領域は埋込酸化膜42が形成されている領域であり、外周部の斜線領域はSOI層43が形成されている領域である。このように、外周部にのみ埋込酸化膜42上にSOI層43を残す。
【0117】
〔図20(c)に示す工程〕
続いて、この埋込酸化膜42をフォトリソグラフィ工程によりパターニングし、このパターニングされた埋込酸化膜42をマスクとしたエッチングにより、トレンチ2を形成する。このときのエッチング方法は、上記した各実施形態と同様である。
【0118】
〔図21(a)、(b)に示す工程〕
その後の工程は、第2実施形態と同様に、トレンチ2の内部を含む半導体ウェハ1上にエピタキシャル膜5を形成する。その後、マスク材をストッパとしたCMP法による平坦化工程を行う。
【0119】
本実施形態では、このようにSOIウェハ44の埋込酸化膜42をトレンチ2を形成するためのマスク材として使用する。また、このマスク材の外周部における形状が凸形状となるようにSOI層43を外周部にのみ残している。このため、エピタキシャル膜5の表面のうち、外周部が中央部よりも凸形状となるように、エピタキシャル膜5を形成することができる。
【0120】
これにより、研磨中では、研磨面の外周部が中央部よりも凸形状となって研磨されるので、研磨面の中央部が凸形状となるのを抑制することができる。
【0121】
本実施形態では、図21(b)の工程での平坦化工程において、外周部におけるSOI層43も最終的に研磨により除去される。
【0122】
なお、本実施形態では、図21(b)に示す工程において、エッチングにより外周部に形成されたSOI層43をそのまま平坦化工程におけるストッパとして用いていたが、SOI層43を酸化させて酸化膜とすることもできる。
【0123】
図23(a)にSOI層43を酸化させたときの半導体ウェハの断面を示す。図20(b)に示すSOI層43のエッチング工程の後、例えば、1150℃、10時間にて熱酸化を行う。これにより、外周部が凸形状となっている酸化膜45を形成することもできる。このようにして、外周部が中央部よりも凸形状となっているマスク材を形成することができる。このことから、第2実施形態と同様の効果を有する。
【0124】
(他の実施形態)
第2実施形態において、図9に示すように、外周部に第1のマスク材を形成していた。続いて、この第1のマスク材の上に第2のマスク材を形成することで、外周部が中央部に対して凸形状である構造のマスク材を形成していた。この第1のマスク材を外周部に形成する際に、図24に示すように、マスク材を形成する場所51とマスク材を形成しない場所52とを設けることもできる。
【0125】
この場合の製造工程は、第2実施形態では図7(b)、(c)又は図10(b)に示す工程において、図24に示す構造となるように、フォトリソグラフィ工程にて、フォトレジストを形成し、エッチングする。
【0126】
また、第3実施形態では図11(b)に示す工程において、第5実施形態では図20(b)に示す工程において、同様に図24に示す構造となるように行う。
【0127】
このようにして、外周部の複数の所定領域が凸形状となるように、ストッパ用のマスク材を形成しても、埋込材の研磨時において、研磨面の中央が凸形状になるのを防ぐことができる。したがって、半導体基板の研磨面全体を研磨することができる。この結果、半導体基板上の埋込材の膜厚が薄くなっても、研磨レートを低下させることなく、埋込材を研磨することができる。
【0128】
また、本実施形態では、マスク材の外周部の複数の所定領域が凸形状となっていることから、このマスク材の上に形成された埋込材の表面のうち、外周部の複数の所定領域が中央部よりも凸形状となる。このため、図9に示すように、外周部の全領域が中央部に比べ凸形状となるようにマスク材を形成した場合に比べ、研磨時に研磨液が研磨面の中心側に入り込み易くなる。
【0129】
さらに、外周部において、凸形状となっている領域同士の外周に沿った方向での間隔を一定にする。これにより、研磨面の外周部における凸形状の領域の間隔が一定となるので、研磨時において、研磨面全域に研磨液を均等に供給することができる。
【0130】
また、このように形成されているマスク材を、研磨時のストッパとして用いるためには、研磨される埋込材とストッパ材との研磨レートが異なることが要求される。図25に凸形状となっている領域の幅(外周方向での長さ)が各値の時の研磨レート値を示す。このときの研磨条件は、図2(b)に示す工程の時と同じ条件である。
【0131】
埋込材が例えば、エピタキシャル成長法によるSiの場合では、同一の研磨条件時の研磨レートは、5000Å/minである。したがって、ストッパ材の研磨レートはこれよりも10倍以上遅い、500Å/min以下であることが好ましいことから、凸形状となっている領域51の幅は10μm以上とするのが好ましい。
【0132】
なお、上記した各実施形態では、トレンチ2を形成するためのマスク材をストッパとして、研磨時に使用していたが、このマスク材とは別にストッパ材を形成することもできる。
【0133】
例えば、各実施形態での工程において、半導体ウェハ1上にトレンチを形成する為のマスク材を形成していたが、このマスク材と半導体ウェハ1との間にストッパ材を形成しておく。そして、マスク材を残したまま、若しくは、マスク材を除去した後、ストッパ材をストッパとして研磨することもできる。
【0134】
また、第1実施形態では、マスク材を外周部にも形成し、且つ、外周部のうち、外周端から3mm以下の領域にはマスク材を形成しないようにしていたが、第1実施形態以外の各実施形態においても同様に行うことができる。
【0135】
また、上記した各実施形態では、高アスペクト比の拡散層を有する半導体装置を形成するときの製造方法を例として説明したが、他のCMP法による研磨を行う場合、例えば、STI技術による素子分離形成工程、ダマシンプロセスと呼ばれるCu、W等を用いた多段配線形成工程、層間膜の平坦化工程、又は半導体ウェハの研削及び面取り後の鏡面仕上げ工程等においても本発明を適用することができる。
【0136】
なお、半導体ウェハの鏡面仕上げ工程においては、溝を形成する工程と、溝の中央部に埋込材を形成する工程を有していないが、第2実施形態での図7(c)に示す工程までを行い、ストッパ材としての酸化膜13を外周部に形成する。その後、CMP法による研磨を行う。これにより、研磨時において、硬度の高い研磨布を用いても、研磨面の中央が凸形状になるのを抑制することができる。この結果、研磨を行う時間が進むにつれ研磨レートが低下するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における半導体装置の製造方法における製造工程を示す図である。
【図2】図1に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図3】図1(b)の工程での半導体ウェハを上から見たときの図である。
【図4】第1実施形態における埋込材の研磨前の各膜厚での研磨レートを示す図である。
【図5】第1実施形態における半導体装置の製造方法の変形例を示す図である。
【図6】図5(b)の工程での半導体ウェハを上から見たときの図である。
【図7】本発明の第2実施形態における半導体装置の製造方法における製造工程を示す図である。
【図8】図7に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図9】図7(c)の工程での半導体ウェハを上から見たときの図である。
【図10】第2実施形態における半導体装置の製造方法の変形例を示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態における半導体装置の製造方法における製造工程を示す図である。
【図12】図11に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図13】図12(b)の工程での半導体ウェハを上から見たときの図である。
【図14】本発明の第4実施形態における半導体装置の製造方法における製造工程を示す図である。
【図15】図14に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図16】図14(a)の工程での半導体ウェハを上から見たときの図である。
【図17】図14(b)の工程での半導体ウェハを上から見たときの図である。
【図18】従来の製造方法における配線とパッシベーション保護膜が形成された半導体ウェハの断面図である。
【図19】第3実施形態における製造方法における配線とパッシベーション保護膜が形成された半導体ウェハの断面図である。
【図20】本発明の第5実施形態における半導体装置の製造方法における製造工程を示す図である。
【図21】図20に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図22】図20(b)の工程での半導体ウェハを上から見たときの図である。
【図23】第5実施形態における半導体装置の製造方法の変形例を示す図である。
【図24】本発明の他の実施形態における半導体装置の製造方法における製造工程の一部を示す図である。
【図25】他の実施形態における凸形状となっている領域の各幅における研磨レートを示す図である。
【図26】CMP法による研磨時の概略図である。
【図27】従来の製造方法において、CMP法による研磨を行ったときの研磨前の埋込材の各膜厚での研磨レートを示す図である。
【図28】従来の製造方法において、硬度の高い研磨布を用いたCMP法による研磨を行った後の研磨面の各位置における膜厚を測定した結果を示す図である。
【図29】CMP法による研磨において、硬度の高い研磨布を用いて研磨している時の概略図である。
【図30】CMP法による研磨において、低硬度の研磨布を用いて研磨している時の概略図である。
【符号の説明】
1、31…半導体ウェハ(半導体基板)、2…トレンチ、
3、14、21、32、42、45…酸化膜(マスク材)、
4、5…エピタキシャル膜(埋込材)、15、16…テープ、
42…埋込酸化膜、43…SOI層。
Claims (14)
- 半導体基板に形成された溝と、この溝に形成された埋込材とを有する半導体装置の製造方法において、
半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板(1)の表面上に、前記溝を形成するためのマスク材(14、21)を、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるように形成し、前記マスク材(14、21)をパターニングする工程と、
パターニングされた前記マスク材(14、21)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(1)上に前記溝(2)を形成する工程と、
前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(14、21)上に埋込材(5)を堆積する工程と、
CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(1)の表面を研磨する工程とを有し、
前記マスク材(14、21)を形成する工程は、
前記半導体基板(1)の外周部の表面上に第1のマスク材(13、21)を形成する工程と、
前記第1のマスク材(13、21)を含む前記半導体基板(1)の表面上に第2のマスク材(14、22)を形成することで、前記外周部(14a、21a)の表面が凸形状となるように前記マスク材(14、21)を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第1のマスク材(13)を形成する工程にて、前記第1のマスク材(11)を半導体基板(1)表面の全面に形成した後、前記半導体基板(1)の外周部における前記第1のマスク材(11)の上にテープ(16)を貼り、当該テープ(16)をマスクとして、エッチングすることで、前記半導体基板(1)の外周部の表面上に第1のマスク材(13)を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板に形成された溝と、この溝に形成された埋込材とを有する半導体装置の製造方法において、
半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板(1)の表面上に、前記溝を形成するためのマスク材(42、43、45)を、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるように形成し、前記マスク材(42、43、45)をパターニングする工程と、
パターニングされた前記マスク材(42、43、45)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(1)上に前記溝(2)を形成する工程と、
前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(42、43、45)上に埋込材(5)を堆積する工程と、
CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(1)の表面を研磨する工程とを有し、
前記半導体基板として、Siウェハ上の埋込酸化膜(42)上にSOI層(43)が形成されているSOIウェハ(44)を用い、前記埋込酸化膜(42)上の外周部に前記SOI層(43)を残すようにパターニングすることで、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるように前記マスク材(42、43、45)を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 外周部での表面が凸形状となるように半導体基板(1)の表面上に前記マスク材(14、21、42、43、45)を形成する工程では、外周部における複数の領域(51)が中央部よりも凸形状となるように前記マスク材を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板に形成された溝と、この溝に形成された埋込材とを有する半導体装置の製造方法において、
半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板(1)の表面上に、前記溝を形成するためのマスク材(14、21、42、43、45)を、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるように形成し、前記マスク材(14、21、42、43、45)をパターニングする工程と、
パターニングされた前記マスク材(14、21、42、43、45)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(1)上に前記溝(2)を形成する工程と、
前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(14、21、42、43、45)上に埋込材(5)を堆積する工程と、
CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(1)の表面を研磨する工程とを有し、
外周部での表面が凸形状となるように半導体基板(1)の表面上に前記マスク材(14、21、42、43、45)を形成する工程では、外周部における複数の領域(51)が中央部よりも凸形状となるように前記マスク材を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記複数の凸形状の領域(51)同士の外周に沿った方向の間隔が一定となるように前記マスク材を形成することを特徴とする請求項4または5に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記マスク材をパターニングする工程は、
フォトリソグラフィ工程にて、前記マスク材(14、21、42、43、45)上にフォトレジストを形成した後、このフォトレジスト材をパターニングすると共に、前記フォトレジストの前記半導体基板(1)外周端から3mmまでの領域を除去することで、前記マスク材のうち前記半導体基板(1)の外周端から3mmまでの領域のマスク材を除去することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。 - 半導体基板に形成された溝と、この溝に形成された埋込材とを有する半導体装置の製造方法において、
半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板(1)の表面上に、前記溝を形成するためのマスク材(14、21、42、43、45)を、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるように形成し、前記マスク材(14、21、42、43、45)をパターニングする工程と、
パターニングされた前記マスク材(14、21、42、43、45)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(1)上に前記溝(2)を形成する工程と、
前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(14、21、42、43、45)上に埋込材(5)を堆積する工程と、
CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(1)の表面を研磨する工程とを有し、
前記マスク材をパターニングする工程は、
フォトリソグラフィ工程にて、前記マスク材(14、21、42、43、45)上にフォトレジストを形成した後、このフォトレジスト材をパターニングすると共に、前記フォトレジストの前記半導体基板(1)外周端から3mmまでの領域を除去することで、前記マスク材のうち前記半導体基板(1)の外周端から3mmまでの領域のマスク材を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 半導体基板に形成された溝と、この溝に形成された埋込材とを有する半導体装置の製造方法において、
中央部の表面が外周部よりも低い構造となっている半導体基板(31)を用意する工程と、
前記溝を形成するためのマスク材(32)を、前記外周部での表面を中央部よりも凸形状とするように、前記半導体基板(31)の表面上に形成し、前記マスク材(32)をパターニングする工程と、
パターニングされた前記マスク材(32)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(31)上に前記溝(2)を形成する工程と、
前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(32)上に埋込材(5)を堆積する工程と、
前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(31)の表面をCMP法により研磨する工程とを有し、
前記マスク材をパターニングする工程は、
フォトリソグラフィ工程にて、前記マスク材(32)上にフォトレジストを形成した後、このフォトレジスト材をパターニングすると共に、前記フォトレジストの前記半導体基板(1)外周端から3mmまでの領域を除去することで、前記マスク材のうち前記半導体基板(1)の外周端から3mmまでの領域のマスク材を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記マスク材を形成する工程において、前記マスク材の中央部の膜厚(14、21、32、42、45)が4μm以下となるように前記マスク材を形成することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板に形成された溝と、この溝に形成された埋込材とを有する半導体装置の製造方法において、
半導体基板(1)を用意する工程と、
前記半導体基板(1)の表面上に、前記溝を形成するためのマスク材(14、21、42、43、45)を、前記半導体基板(1)の外周部での表面が中央部よりも凸形状となるように形成し、前記マスク材(14、21、42、43、45)をパターニングする工程と、
パターニングされた前記マスク材(14、21、42、43、45)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(1)上に前記溝(2)を形成する工程と、
前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(14、21、42、43、45)上に埋込材(5)を堆積する工程と、
CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(1)の表面を研磨する工程とを有し、
前記マスク材を形成する工程において、前記マスク材の中央部の膜厚(14、21、43、42、45)が4μm以下となるように前記マスク材を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 半導体基板に形成された溝と、この溝に形成された埋込材とを有する半導体装置の製造方法において、
中央部の表面が外周部よりも低い構造となっている半導体基板(31)を用意する工程と、
前記溝を形成するためのマスク材(32)を、前記外周部での表面を中央部よりも凸形状とするように、前記半導体基板(31)の表面上に形成し、前記マスク材(32)をパターニングする工程と、
パターニングされた前記マスク材(32)をマスクとしたエッチングにより、前記半導体基板(31)上に前記溝(2)を形成する工程と、
前記溝(2)の内部を含む前記マスク材(32)上に埋込材(5)を堆積する工程と、
前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(31)の表面をCMP法により研磨する工程とを有し、
前記マスク材を形成する工程において、前記マスク材の中央部の膜厚(32)が4μm以下となるように前記マスク材を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記CMP法により前記埋込材(5)が堆積された前記半導体基板(1)の表面を研磨する工程にて、前記マスク材をストッパとして研磨を行うことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つ記載の半導体装置の製造方法。
- CMP法にて研磨するときに用いられる研磨布は硬度がAsker−C82度以上であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
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