JP3601764B2 - 誘電体分離ウェーハの製造方法 - Google Patents

誘電体分離ウェーハの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は誘電体分離ウェーハおよびその製造方法、詳しくは誘電体分離シリコン島と誘電体分離シリコン島との間の表面を平坦化した誘電体分離ウェーハおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
張り合わせシリコンウェーハの一種として、張り合わせ誘電体分離ウェーハが知られている。従来の張り合わせ誘電体分離ウェーハは、図6に示す各工程を経て製造されていた。
まず、活性層用ウェーハとなる、表面を鏡面加工したシリコンウェーハ10を用意する(図6(a))。次いで、このシリコンウェーハ10の表面に、マスク酸化膜11を形成する(図6(b))。その後、この酸化膜11表面をフォトレジスト12で覆い、さらにフォトリソグラフ法によってこのレジスト膜12に窓を形成する。そして、この窓を介して酸化膜11に所定パターンの窓を形成し、シリコンウェーハ10表面の一部を露出させる。
次に、レジスト膜12を除去した後、このシリコンウェーハ10をエッチング液(IPA/KOH/HO)に浸漬して、ウェーハ表面の窓内部を異方性エッチングする(図6(c))。このようにして、ウェーハ表面に断面V字形状の誘電体分離用溝13が形成される。
異方性エッチングとは、シリコンウェーハ10の結晶面方位に起因し、深さ方向のエッチング速度が水平方向よりも大きく、エッチング速度が方向依存性を持ったエッチングのことである。
【0003】
次に、マスク酸化膜11を希HF液で洗浄除去する(図6(d))。その後、ウェーハ表面に、酸化熱処理によって誘電体分離酸化膜(誘電体分離絶縁膜)14を形成する(図6(e))。この結果、誘電体分離用溝13表面にも所定厚さの酸化膜14が形成される。そして、このウェーハ表面を洗浄する。
続いて、シリコンウェーハ10の表面上に、約1200〜1300℃の高温CVD法で、高温ポリシリコン層16を厚めに成長させる(図6(f))。その後、ウェーハ外周部を面取りし、必要に応じてウェーハ裏面を平坦化する。次いで、ウェーハ表面の高温ポリシリコン層16を厚さ約10〜80μmまで研削・研磨する(図6(g))。
または、この後、必要に応じて、ウェーハ表面に550〜700℃の低温CVD法で厚さ1〜5μmの低温ポリシリコン層17を形成してから、張り合わせ面の鏡面化を図る目的で、低温ポリシリコン層17の表面をポリッシングする。
【0004】
一方、このシリコンウェーハ10とは別に支持基板用ウェーハとなるシリコンウェーハ20を準備する(図6(h))。このシリコンウェーハ20も表面は鏡面研磨してある。
そして、このシリコンウェーハ20上に、上記活性層用ウェーハのシリコンウェーハ10を、その鏡面同士を接触させて張り合わせる(図6(i))。その後、この張り合わせウェーハ30について、その張り合わせ強度を高めるための熱処理を施す。
次に、図6(j)に示すように、この活性層用ウェーハの外周部を面取りし、活性層用ウェーハ表面を研削・研磨する。この活性層用ウェーハの研削量は、誘電体分離酸化膜14が外部に露出し、高温ポリシリコン層16の表面上に、誘電体分離酸化膜14で絶縁分離された誘電体分離シリコン島10Aが現出されるまでとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の誘電体分離ウェーハの製造方法によれば、張り合わせ誘電体分離ウェーハの仕上げ工程において、活性層用ウェーハ10の表面を研削し、この研削面をアルカリ系の研磨剤を使って、誘電体分離酸化膜14で絶縁分離された誘電体分離シリコン島(シリコンアイランド)10Aが露呈するまで、研磨している。
図3は誘電体分離ウェーハの表面研磨量と、隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離との関係を示す説明図である。図4は従来手段に係る研磨量を少なくして作製された誘電体分離ウェーハの要部拡大断面図である。図5は従来手段に係る研磨量を多くして作製された誘電体分離ウェーハの要部拡大断面図である。
【0006】
図3において、Dは誘電体分離用溝13の全体の深さ(例えば70μm)、L1は誘電体分離シリコン島10Aの研磨量、L2は誘電体分離シリコン島10Aの研磨残量、Wは隣接する誘電体分離シリコン島10Aと誘電体分離シリコン島10Aとの間の距離を示す。誘電体分離用溝13の側壁面の角度θは54.7度とする。
図3に示すように、活性層用ウェーハ10は、その表面研磨時に、誘電体分離溝13の底部分を研磨することになるので、研磨量L1が大きくなるほど、誘電体分離シリコン島10A間の距離Wが長くなる。反対に、研磨量L1が小さくなるほど、距離Wは短くなる。
【0007】
ところで、実際に活性層用ウェーハ10を表面研磨してみたところ、研磨量L1の大きさによって、誘電体分離シリコン島10A間で露呈した高温ポリシリコン層16の表面の断面形状が異なることがわかった。
すなわち、研磨量L1を例えば10μmくらいの少量にすると、距離Wが狭まり、この露呈部分、すなわちV溝状の誘電体分離酸化膜14に沿って成長した、高温ポリシリコン層16が合わさる境界部に、隆起部16bが発生する(図4参照)。また、この研磨量L1を例えば25μmくらいに増大させると、距離Wが長くなって、この境界部に窪み16aが発生する(図5参照)。
【0008】
一般的に、研磨量L1を小さくすれば、その分だけ、デバイスを作製可能な誘電体分離シリコン島10Aの表面積が拡張されるので好ましい。しかしながら、その一方では、この研磨量L1を小さくすることで、触針式段差計で測定した場合その最大値と最小値との差値が、絶対値で0.3μm程度の隆起部16bが発生し、例えばデバイス製造プロセスでのコンタクト露光時に、このウェーハ表面を被う図外のマスクが傷ついたり、この隆起部16bの元部付近にレジストが付着して残りやすい。これは、また、パターン不良、解像度不良、マスク剥がれなどを引き起こすという問題を生じる。
【0009】
他方、研磨量L1を大きくすれば、活性層用ウェーハ10の表面には、この面を構成するそれぞれの層10A,14,16の研磨速度の違いによって窪み16aが生じることがある。とりわけ、上記境界部においては、他の誘電体分離シリコン島10A,誘電体分離酸化膜14の部分に比べて、エッチングの進行速度が速くなり、前記触針式段差計で測定した場合その最大値と最小値との差値が、絶対値で0.3μm程度の窪み16aにもなることがある。
このような深い段差が形成されると、例えば製品出荷後、ユーザ側でデバイスを作製するときのフォトリソグラフ工程においては、ウェーハ表面へのレジストの均一な塗布の妨げとなったり、回路断線や解像度の劣化が起きるなどの問題が生じ、さらに露光後のレジスト膜除去時においては、この膜の一部がウェーハ表面上に残ってしまうおそれがあった。また、これ以外の工程でも、この窪み16aがごみの吸着サイトとなっていた。しかも、窪み16aに吸着されたごみは、通常、窪み16aの幅が狭いために、容易に除去することができないという問題点があった。
【0010】
そこで、発明者は、誘電体分離ウェーハの表面研磨時に、このウェーハ表面の研磨量を適切な値にすれば、誘電体分離シリコン島と、誘電体分離シリコン島との間のウェーハ表面(具体的にはポリシリコン層の表面の一部)を平坦にすることができることに着目し、この発明を完成させた。
【0011】
【発明の目的】
この発明は、誘電体分離ウェーハでのシリコン島間の表面を平坦化することができる誘電体分離ウェーハおよびその製造方法を提供することを、その目的としている。
この発明は、平坦化の結果、ウェーハ表面に比較的表面積が大きな誘電体分離シリコン島の現出と、コンタクト露光工程におけるマスクの損傷防止と、誘電体分離シリコン島間へのごみの付着防止と、ウェーハ表面へのレジストの均一な塗布の実現と、レジスト膜のウェーハ表面上への残存防止とを、同時に図ることができる誘電体分離ウェーハおよびその製造方法を提供することを、その目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、シリコンウェーハ表面に異方性エッチングを施すことにより、誘電体分離用溝を形成する工程と、この誘電体分離用溝を含むシリコンウェーハの表面に誘電体分離絶縁膜を被着する工程と、この誘電体分離絶縁膜上に高温CVD法によりポリシリコン層を堆積する工程と、このシリコンウェーハのポリシリコン層を堆積した面とは反対側のシリコン面を分離研磨することにより、誘電体分離絶縁膜によって絶縁分離された複数の誘電体分離シリコン島を設ける工程とを含む誘電体分離ウェーハの製造方法において、上記誘電体分離酸化膜の厚さが0.2〜1.3μmで、かつ、隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離でそれらの間の誘電体分離酸化膜の厚さを除いた値が11〜21μmのときは、上記分離研磨での上記誘電体分離用溝の底面からの研磨量を8〜15μmとし、誘電体分離酸化膜の厚さが1.3〜2.0μmで、かつ、隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離でそれらの間の誘電体分離酸化膜の厚さを除いた値が21〜35μmのときは、上記分離研磨での上記誘電体分離用溝の底面からの研磨量を15〜25μmとし、誘電体分離酸化膜の厚さが2.0〜3.0μmで、かつ、隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離でそれらの間の誘電体分離酸化膜の厚さを除いた値が35〜57μmのときは、上記分離研磨での上記誘電体分離用溝の底面からの研磨量を25〜40μmとすることにより、隣り合う誘電体分離シリコン島と誘電体分離シリコン島との間の表面を平坦にする誘電体分離ウェーハの製造方法である。
【0013】
誘電体分離シリコン島は、通常、ポリシリコン層をベースにして形成される。このポリシリコン層はCVD法で形成される。CVD法は、シリコンを含んだソースガス(原料ガス)を希釈用ガス(通常はNガス)とともに反応炉内へ導入し、高温に熱せられたシリコンウェーハ上に、原料ガスの熱分解または還元によって生成されたシリコンを析出させる方法である。シリコンを含んだ化合物としては、トリクロルシラン(SiHCl)、四塩化珪素(SiCl)以外にも、例えばモノシラン(SiH),ジクロルシラン(SiHCl)などが挙げられる。また、このCVD法としては、加熱温度が1200〜1300℃の高温CVD法,550〜700℃の低温CVD法などが挙げられる。
反応炉としては、例えば横長の石英管内に固定されたボート上のシリコンウェーハを、ガス導入しながら誘導加熱する横型炉がある。また、梵鐘形の石英(SiC)ベルジャー内で、シリコンウェーハを載せた縦型石英(SiC)ボートを回転させながらガス導入して抵抗加熱する縦型炉がある。
【0014】
ここでいう誘電体分離シリコン島間の表面が平坦であることは、例えば触針式段差計の測定最大値と最小値との差値の絶対値が、0.2μm未満であることを意味する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、上記誘電体分離シリコン島間の表面の平坦度は、その表面を触針式段差計で測定した場合その最大値と最小値との差値が、絶対値で0.2μm未満である請求項1に記載の誘電体分離ウェーハの製造方法である。
この差値の絶対値が0.2μmを超えると、その表面の凹凸により、コンタクト露光でのマスク損傷、レジスト付着、解像度むら、レジスト残り、汚染などの上記不都合が生じる。
【0016】
【0017】
ここで、ポリシリコン層の耐食性は、例えばソースガスの種類、低温CVD法または高温CVD法の区別など、そのポリシリコン層の粒径や成長速度と関連するものである。
また、誘電体分離絶縁膜の厚さは、デバイスの耐圧要求により決定される。一般的な厚さは0.7〜3.0μmである。0.7μm未満では高耐圧用基板としての要求が少ない。また、3.0μmを超えると生産性が悪くなったり、反りが大きくなるなどの問題が現れる。また、転位ピットが発生し易くなる。
さらに、誘電体分離用溝を形成するためのエッチング深さは、作り込まれる素子の耐圧要求や、光素子では光の減衰深さにより決定される。例えば10〜70μmである。
隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離は、チップサイズと回路構成要求および加工精度により決定され、例えば0〜40μmとする。この距離が0μmとは、シリコン島同士が分離酸化膜のみで絶縁されている場合である。
シリコン面の分離研磨の条件としては、例えば誘電体分離ウェーハの表面研磨に用いられる研磨剤の条件が挙げられる。研磨剤としては、例えばNaOHによるアルカリ性のエッチング液中に、平均粒径20〜100nm程度の研磨砥粒(SiO)を2〜5重量%加えたものなどを使用することができる。研磨剤の好ましいpHは9〜11である。
ポリシリコン層を形成する方法としては、例えば減圧CVD法,常圧CVD法などが採用できる。減圧CVD法による成膜中の圧力は、10〜80Pa程度である。
【0018】
【0019】
【作用】
この発明によれば、誘電体分離ウェーハの表面を、誘電体分離シリコン島と誘電体分離シリコン島との間に、隆起部または窪みがない平坦な表面となる量だけ研磨する。
その結果、ウェーハ表面に比較的表面積が大きな誘電体分離シリコン島を現出させることができる。しかも、これと同時に、デバイス製造のコンタクト露光工程におけるレジスト膜の損傷防止と、誘電体分離シリコン島間へのごみの付着防止と、ウェーハ表面へのレジストの均一な塗布の実現と、レジスト膜除去時におけるこの膜のウェーハ表面上への残存防止とを図ることができる。
【0020】
特に、請求項2に記載の発明では、誘電体分離シリコン島間の表面の平坦度を、触針式段差計で測定した最大値と最小値との差値の絶対値が、0.2μm未満とする。
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例に係る誘電体分離ウェーハおよびその製造方法を説明する。なお、ここでは従来技術の欄で説明した張り合わせ誘電体分離ウェーハを例にとって説明する。したがって、図6のものと同一部分には同一符号を付している。
まず、活性層用ウェーハとなる表面を鏡面加工したシリコンウェーハ10を作製、準備する(図1(a))。
次いで、このシリコンウェーハ10の表面に、マスク酸化膜11を形成する(図1(b))。
【0023】
次に、酸化膜11上にレジスト膜12を被着する。そして、このレジスト膜12に所定パターンの窓を形成する。
続いて、この窓を介して、酸化膜11に同じパターンの窓を形成し、ウェーハ表面の一部を露出させる。
次いで、レジスト膜12を除去する。
さらに、このシリコンウェーハ10をエッチング液(IPA/KOH/HO)に所定時間浸漬する。この結果、シリコンウェーハ10の表面には、所定パターンでの凹部(窪み)が形成されることになる。ウェーハ表面に異方性エッチングが施され(図1(c))、断面V字形状の誘電体分離溝13が形成される。
【0024】
次いで、マスク酸化膜11を希HF液で洗浄除去する(図1(d))。例えばディッピングによる。
次にまた、シリコンウェーハ10の表面に、酸化熱処理によって厚さ1〜3μmの誘電体分離酸化膜14を形成する(図1(e))。
それから、このシリコンウェーハ10の表面を純水で洗浄する。
【0025】
続いて、シリコンウェーハ10の表面上に、約1250℃の高温CVD法で、高温ポリシリコン層16を所定厚さに成長させる(図1(f))。なお、このポリシリコン層の成長時には、トリクロルシランまたは四塩化珪素をソースガスとする。
次に、ウェーハ外周部を面取りし、必要に応じてウェーハ裏面を平坦化する。
続いて、ウェーハ表面の高温ポリシリコン層16を厚さ30μmまで研削・研磨する。またはこの後、必要に応じて、ウェーハ表面に600℃の低温CVD法で、厚さ3μmの低温ポリシリコン層17を堆積し、その表面をポリッシングする(図1(g))。
【0026】
一方、支持基板用シリコンウェーハ20を準備する(図1(h))。
次に、このシリコンウェーハ20上に、上記活性層用ウェーハ用のシリコンウェーハ10を、その鏡面同士を重ね合わせて張り合わせる(図1(i))。
そして、この張り合わせウェーハ30について所定の張り合わせ熱処理を施す。
次に、図1(j)に示すように、この活性層用ウェーハ側の外周部を面取りし、活性層用ウェーハ表面を研削・研磨する。このときの研磨剤には、pH9〜11のNaOH製の砥液中に、粒径20〜100nmのSiOからなる研磨砥粒を2〜5重量%添加したものを用いる。また、研磨温度は20〜35℃、研磨時間は5〜10分間とする。
【0027】
活性層用ウェーハの研削量は、図2に示すように、誘電体分離酸化膜14で絶縁分離された誘電体分離シリコン島10Aが現出され、かつ隣接した誘電体分離シリコン島10Aと誘電体分離シリコン島10Aとの間の表面の平坦度が、その表面を触針式段差計で測定した場合に、その最大値と最小値との差値の絶対値が0.2μm未満となる量である。したがって、誘電体分離シリコン島10A間の表面に、隆起部16b(図4参照)または窪み16a(図5参照)がほとんど発生しない。
なお、ここで具体例を挙げると、例えば(1)研磨量L1(図3参照)=8〜15μm、誘電体分離酸化膜の厚さ=0.2〜1.3μm、誘電体分離シリコン島10A間の距離W=11〜21μmという条件のとき、ウェーハ表面の平坦度が高まる。すなわち、上記絶対値で0.2μm未満となる。
また、(2)研磨量L1=15〜25μm、誘電体分離酸化膜の厚さ=1.3〜2.0μm、誘電体分離シリコン島10A間の距離W=21〜35μmという条件のときも、同様に、ウェーハ表面の平坦度が高まる。
さらに、(3)研磨量L1=25〜40μm、誘電体分離酸化膜の厚さ=2.0〜3.0μm、誘電体分離シリコン島10A間の距離W=35〜57μmという条件のときにも、ウェーハ表面の平坦度が高まる。
【0028】
その結果、誘電体分離シリコン島10A間に窪み16aが形成される従来の誘電体分離ウェーハに比べて、比較的表面積が大きな誘電体分離シリコン島10Aを現出させることができる。しかも、これと同時に、上記隆起部16bの発生を原因とする、例えばデバイス製造プロセスにおけるコンタクト露光時のウェーハ表面を被うレジスト膜の損傷防止と、ウェーハ洗浄後の隆起部16bの元部付近へのごみの残存防止を図ることができる。
一方、これらと同時に、上記窪み16aの発生を原因とする、例えばデバイス製造時のフォトリソグラフ工程において、ウェーハ表面へのレジストの均一塗布の実現と、この工程における露光時の解像度の劣化防止と、露光後のレジスト膜除去時におけるこの膜の残存防止と、各種の工程における窪み16aのごみの吸着サイト化を完全に防止することができる。
【0029】
その後、実際に、この誘電体分離ウェーハの活性層用ウェーハ側の表面の平坦度を、比較例とともに、触針式段差計により測定してみた。その測定試験結果を比較例とともに記載する。
(実施例1〜4,比較例1,2)
研磨砥粒の主原料がSiOであり、砥粒濃度が2〜5重量%で、しかもpHが10.0±1.0である研磨剤を用いて、表1に示す研磨条件でもって、活性層用ウェーハ側のポリシリコン層を堆積した面とは反対側の面を研磨した。これにより、多数の誘電体分離シリコン島を分離形成した。
次に、触針式段差計(WYKO社製、型式TOPO−3D)を用いて、活性層用ウェーハの誘電体分離シリコン島間の表面の段差を測定した。このときの最大値と最小値との差値を、同じく表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003601764
【0031】
この表1から明らかなように、研磨量L1(図3参照)が8μmまたは14μmで、しかも誘電体分離酸化膜厚が0.8μmまたは1.3μmである実施例1〜実施例4の研磨条件では、段差測定値は±0.2μm以内の適正値であった。これに対して、研磨量L1が9μmまたは12μmで、誘電体分離酸化膜が何れも1.5μmの場合では、段差測定値は±0.2μmを超えていた。
【0032】
(実施例5〜8,比較例3,4)
実施例1と同じ研磨剤を用い、表2に示す研磨条件で、活性層用ウェーハ側のポリシリコン層を堆積した面とは反対側の面を研磨した。そして、誘電体分離シリコン島を多数分離した。
その後、同じ触針式段差計により、誘電体分離シリコン島間の表面の段差を測定した。この際の最大値と最小値との差値を表2に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0003601764
【0034】
表2から明らかなように、研磨量L1が15μmまたは24μmで、誘電体分離酸化膜厚が1.4μmまたは2.0μmの実施例5〜実施例8の研磨条件では、段差測定値は±0.2μm以内の適正値に納まった。これに対して、研磨量L1が18μmまたは20μmで、誘電体分離酸化膜が1.0μmまたは2.3μmの場合には、この段差測定値は±0.2μmを超えてしまった。
【0035】
(実施例9〜12,比較例5,6)
実施例1と同じ研磨剤を用い、表3に示す研磨条件で、活性層用ウェーハ側のポリシリコン層を堆積した面とは反対側の面を研磨し、誘電体分離シリコン島を分離形成した。
その後、同一の触針式段差計を用いて、誘電体分離シリコン島間の表面の段差を測定した。最大値と最小値との差値を表3に示す。
【0036】
【表3】
Figure 0003601764
【0037】
この表3から明らかなように、研磨量L1が25μmまたは39μmで、誘電体分離酸化膜厚が2.1μmまたは2.8μmの実施例9〜実施例12の研磨条件では、段差測定値は±0.2μm以内の適正値に納まった。これに対して、研磨量L1が何れも35μmで、誘電体分離酸化膜が1.8μmまたは3.1μmの場合、この段差測定値は±0.2μmを超えてしまった。
【0038】
【発明の効果】
この発明によれば、誘電体分離シリコン島間の表面に、隆起部または窪みがない平坦な表面を現出させることができる。これにより、ウェーハ表面に比較的大きな誘電体分離シリコン島を現出と、デバイスの各種製造工程におけるウェーハ表面への均一な塗布と、そのレジスト膜の損傷防止と、誘電体分離シリコン島間へのごみおよび洗浄後の残存レジストの付着防止とを、同時に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る誘電体分離ウェーハの製造工程を示す説明図である。
【図2】この発明の一実施例に係る誘電体分離ウェーハの要部拡大断面図である。
【図3】誘電体分離ウェーハの表面研磨量と、誘電体分離シリコン島間の距離との関係を示す説明図である。
【図4】従来手段に係る研磨量を少なくして作製された誘電体分離ウェーハの要部拡大断面図である。
【図5】従来手段に係る研磨量を多くして作製された誘電体分離ウェーハの要部拡大断面図である。
【図6】従来手段に係る誘電体分離ウェーハの製造工程を示す説明図である。
【符号の説明】
10 シリコンウェーハ、
10A 誘電体分離シリコン島、
13 誘電体分離用溝、
14 誘電体分離酸化膜(誘電体分離絶縁膜)、
16 高温ポリシリコン層(ポリシリコン層)。

Claims (2)

  1. シリコンウェーハ表面に異方性エッチングを施すことにより、誘電体分離用溝を形成する工程と、
    この誘電体分離用溝を含むシリコンウェーハの表面に誘電体分離絶縁膜を被着する工程と、
    この誘電体分離絶縁膜上に高温CVD法によりポリシリコン層を堆積する工程と、
    このシリコンウェーハのポリシリコン層を堆積した面とは反対側のシリコン面を分離研磨することにより、誘電体分離絶縁膜によって絶縁分離された複数の誘電体分離シリコン島を設ける工程とを含む誘電体分離ウェーハの製造方法において、
    上記誘電体分離酸化膜の厚さが0.2〜1.3μmで、かつ、隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離でそれらの間の誘電体分離酸化膜の厚さを除いた値が11〜21μmのときは、上記分離研磨での上記誘電体分離用溝の底面からの研磨量を8〜15μmとし、誘電体分離酸化膜の厚さが1.3〜2.0μmで、かつ、隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離でそれらの間の誘電体分離酸化膜の厚さを除いた値が21〜35μmのときは、上記分離研磨での上記誘電体分離用溝の底面からの研磨量を15〜25μmとし、誘電体分離酸化膜の厚さが2.0〜3.0μmで、かつ、隣り合う誘電体分離シリコン島間の距離でそれらの間の誘電体分離酸化膜の厚さを除いた値が35〜57μmのときは、上記分離研磨での上記誘電体分離用溝の底面からの研磨量を25〜40μmとすることにより、隣り合う誘電体分離シリコン島と誘電体分離シリコン島との間の表面を平坦にする誘電体分離ウェーハの製造方法。
  2. 上記誘電体分離シリコン島間の表面の平坦度は、その表面を触針式段差計で測定した場合その最大値と最小値との差値が、絶対値で0.2μm未満である請求項1に記載の誘電体分離ウェーハの製造方法。
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