JPH10203930A - 育毛剤 - Google Patents

育毛剤

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JPH10203930A
JPH10203930A JP978097A JP978097A JPH10203930A JP H10203930 A JPH10203930 A JP H10203930A JP 978097 A JP978097 A JP 978097A JP 978097 A JP978097 A JP 978097A JP H10203930 A JPH10203930 A JP H10203930A
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hair
oligosaccharide
alginate
salt
alteromonas
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JP978097A
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Hidenari Takahara
英成 高原
Akira Kawada
暁 川田
Nozomi Hiura
望 樋浦
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Maruha Nichiro Corp
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Maruha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アルギン酸オリゴ糖又はその塩を有効成
分として含む育毛剤。 【効果】 発毛効果及び毛母細胞活性化作用を有する育
毛剤が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルギン酸オリゴ
糖又はその塩を有効成分として含む育毛剤に関する。本
発明は、ヒトを始めとする動物(種々のペット動物、ミ
ンク等)において毛母細胞活性化に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】毛母細胞活性化(ないし発毛、育毛)に
関しては、従来より数多くの育毛剤、養毛剤(多くは組
成物)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来の育毛剤
ないし養毛剤においては、脱毛防止や育毛促進にある程
度の効果を発揮するものも見られるが、その効果の程度
は必ずしも満足できるものではなかった。これは、例え
ば男性型脱毛の原因としては、性ホルモンのアンバラン
ス、血行の不全、毛母細胞活性の低下等の種々の要因が
複雑に絡み合っているためと考えられている。従って、
より効果的な育毛・発毛処方剤が更に望まれているのが
現状である。
【0004】また、従来の育毛・養毛剤においては、ヘ
アーサイクルの休止期を成長期に転換させる作用(休止
期打破)、即ち発毛効果を証明した例は稀であった。本
発明の目的は、発毛効果及び毛母細胞活性化作用を有す
る育毛剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
に基づいて鋭意研究を行った結果、アルギン酸オリゴ糖
又はその塩が育毛剤として期待されるほどの発毛効果及
び毛母細胞活性化作用を有することを見出し、本発明を
完成するに至った。即ち、本発明は、アルギン酸オリゴ
糖又はその塩を有効成分として含む育毛剤である。
【0006】本発明において、オリゴ糖とは、2糖〜1
0糖をいい、好ましくは2糖〜4糖が挙げられる。アル
ギン酸オリゴ糖又はその塩としては、アルギン酸又はそ
の塩をアルテロモナス属に属する微生物の培養物(例え
ば培養液)、菌体又は菌体処理物(例えば菌体破砕物、
菌体抽出物、粗酵素、精製酵素)で処理したものが挙げ
られる。また、アルギン酸オリゴ糖又はその塩は、単独
で又は2種以上を任意に組み合わせて用いることができ
る。
【0007】アルギン酸オリゴ糖又はその塩としては、
好ましくは、末端が4,5−不飽和ウロン酸であり、D
−マンニュロン酸及びL−グルロン酸を構成糖とするオ
リゴ糖が挙げられ、更に好ましくは、次式(I):
【0008】
【化4】
【0009】[式中、Rは水素原子又は金属イオンを表
し、R’はG、M、G−G、M−G、M−M、G−G−
G、G−G−M、G−M−G、G−M−M、M−G−
G、M−M−G、M−M−M又はM−G−M(Mは次式
(II):
【0010】
【化5】
【0011】(Rは前記と同様である。)で示されるD
−マンニュロン酸を表し、Gは次式(III) :
【0012】
【化6】
【0013】(Rは前記と同様である。)で示されるL
−グルロン酸を表し、各単糖間の結合はα−又はβ−
1,4結合である。)を表す。]で示される化合物のう
ちの少なくとも1つが挙げられる。
【0014】前記式(I)においてRで表される金属イ
オンとしては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属イオン、カルシウム、マグネシウム等のアルカ
リ土類金属イオン、Zn2+、Fe2+、Fe3+が挙げられる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
の一例を示す。本発明に用いるアルギン酸オリゴ糖又は
その塩は、アルギン酸又はその塩に、アルテロモナス属
に属する微生物が生産するアルギン酸又はその塩の分解
酵素、即ちアルギン酸リアーゼを作用させて得ることが
できる。アルギン酸とは、D−マンニュロン酸とL−グ
ルロン酸を構成糖とする多糖類の一つであり、その塩と
しては、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリ
ウム又はその混合物が挙げられる。また、アルギン酸オ
リゴ糖の塩としては、例えばアルギン酸ナトリウムオリ
ゴ糖、アルギン酸カリウムオリゴ糖、アルギン酸カルシ
ウムオリゴ糖又はその混合物が挙げられる。
【0016】前記アルギン酸リアーゼを生産する微生物
としては、アルテロモナス属に属する微生物が挙げら
れ、アルテロモナス・エスピー(Alteromonas sp.) No.1
786 を例示することができる。アルテロモナス・エスピ
ーNo.1786 は、魚介類の腸及びその内容物よりアルギン
酸ナトリウムを唯一の炭素源としてスクリーニングを実
施した結果、カブトガニの腸より分離されたものであ
り、その形態学的性質及び生理学的性質は下記の通りで
ある。
【0017】(菌株の性質) ・形態学的性質 1)グラム染色性・・・・・・・陰性 2)細胞の形状・・・・・・・・桿菌 3)コロニーの色調・・・・・・乳白色 4)運動性の有無・・・・・・・有り 5)鞭毛の有無・・・・・・・・極鞭毛 ・生理学的性質 1)O−Fテスト・・・・・・・酸化 2)オキシダーゼテスト・・・・陽性 3)ゼラチンの分解・・・・・・陽性 4)DNAの分解・・・・・・・陽性 5)好塩性・・・・・・・・・・陽性 ・GC含量・・・・・・・・・49.1 mol%
【0018】前記の菌株の性質に基づいて清水らの方法
[海洋微生物研究法、学会出版センター、p.228 〜239
(1985) 参照]に従って同定を試みた結果、前記微生物
(本菌株)は、アルテロモナス属に属することが判明し
た。尚、本菌株は、通商産業省工業技術院生命工学工業
技術研究所に、FERM BP-5201(原寄託日:平成2年8月
28日)として寄託されている。前記の性質を有する菌株
を培養し、得られた培養物から通常の精製手法によって
アルギン酸リアーゼを分離精製する。
【0019】本菌株の培養に用いる培地としては、例え
ば、アルギン酸ナトリウム(1.00%)、硫酸ナトリウム
(1.00%)、塩化カリウム(0.08%)、硫酸マグネシウ
ム(7水和物)(1.24%)、リン酸水素二カリウム(3
水和物)(0.01%)、塩化アンモニウム(0.10%)、ク
エン酸アンモニウム鉄(III) (緑色)(0.01%)及び塩
化カルシウム(0.15%)を含む培地が挙げられる。培養
は、例えば、凍結乾燥菌体アルテロモナス・エスピーN
o.1786 を2回前培養(各々25℃、2日)後、本培養(2
5℃、1日)することにより行う。
【0020】このようにして前記微生物を培養すること
によって、アルギン酸リアーゼが蓄積された培養上清又
は微生物を含む培養物が得られる。次に、該培養物を材
料にして、蛋白質の分離、精製に用いられる方法により
アルギン酸リアーゼを得ることができる。例えば、前記
培養液から分画分子量500,000 の限外濾過膜(ロミコン
社製)により菌体を取り除いて粗アルギン酸リアーゼ溶
液とするほか、更に、該アルギン酸リアーゼ溶液につい
て、塩析法、遠心分離法、各種クロマトグラフィー、電
気泳動法等を適当に組み合わせて精製を行ってもよい。
クロマトグラフィーとしては、疎水、ゲル濾過、イオン
交換、逆相、アフィニティークロマトグラフィー等が挙
げられる。また、精製品の純度及びその分子量の確認の
ため、SDS (ラウリル硫酸ナトリウム)ポリアクリルア
ミド電気泳動法やゲル濾過法等を用いることもできる。
【0021】このようにして得られたアルギン酸リアー
ゼの酵素的性質は、次の通りである。 作用:アルギン酸又はその塩を基質として前記微生物
の生産するアルギン酸リアーゼを反応させた時、反応生
成物であるアルギン酸オリゴ糖又はその塩の二重結合に
特異的な吸収波長である230nm における吸光度の増加、
及び生じるオリゴ糖による還元力の増加が確認された。
【0022】至適pH:前記微生物の生産するアルギン
酸リアーゼは、pH7.0 〜7.5 の範囲で相対活性量が高
く、相対活性量が最大になるpH7.0 が至適pHである。 至適温度及び熱安定性:前記微生物の生産するアルギ
ン酸リアーゼの相対活性量は、45〜55℃の範囲で高く、
相対活性量が最大になる50℃が至適温度であった。ま
た、室温での濃縮を行っても失活しなかった。
【0023】酵素活性:下記組成の反応液を用い、ア
ルギン酸ナトリウムとアルギン酸リアーゼを50℃にて10
分間反応させ、生成したオリゴ糖量をネルソン・ソモギ
ー法により測定することにより、アルギン酸リアーゼの
酵素活性を測定できる。この酵素活性は、1μmoleのマ
ンニュロン酸に相当するアルギン酸ナトリウムオリゴ糖
を生成する酵素量を1単位として示す。酵素活性測定に
は、アルギン酸カリウムを用いてもよい。
【0024】(反応液の組成) ・0.5 %アルギン酸ナトリウム(和光純薬製)を含む0.
05Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0 ) 0.45ml ・酵素液 0.05ml
【0025】尚、アルギン酸オリゴ糖又はその塩を製造
するためには、前記菌株を通常の変異手段を適用して得
られる変異株であってアルギン酸リアーゼ産生能を有す
る菌株を培養して得られるアルギン酸リアーゼも使用す
ることができる。次に、原料のアルギン酸又はその塩
に、アルギン酸リアーゼを反応させてアルギン酸オリゴ
糖又はその塩を得る。
【0026】尚、この場合、アルギン酸又はその塩とア
ルギン酸リアーゼとの反応温度は45〜55℃、反応時のpH
が7.0 〜7.5 の条件が好ましく、50℃、pH7.0 の条件で
行うのが更に好ましい。以下のようにして得られるアル
ギン酸オリゴ糖又はその塩は、そのまま本発明の育毛剤
の有効成分として用いることができ、また凍結乾燥、噴
霧乾燥、熱風乾燥等の方法で乾燥しておくことができ
る。
【0027】有効成分であるアルギン酸オリゴ糖又はそ
の塩は人体に対して毒性を示さないので、本発明の育毛
剤における配合量について特に制限はないが、インビボ
での使用、即ちヒトの頭皮又は動物の皮膚への適用の場
合では、育毛剤中のアルギン酸オリゴ糖又はその塩の配
合量は、育毛剤全量に対して、通常0.001 〜5重量%、
好ましくは0.01〜5重量%であり、1日1回から数回、
2日以上投与される。
【0028】本発明の育毛剤の投与形態としては、育毛
トニック、ヘアクリーム、シャンプー、軟膏、ローショ
ン剤等が挙げられる。本発明の育毛剤に用いる基剤とし
ては、化粧品組成物に常用されている任意のものを用い
ることができ、例えば水、エタノール等の一価アルコー
ル類、グリセリン、エチレングリコール等の多価アルコ
ール類、油脂類、界面活性剤などを用いることができ
る。
【0029】本発明の育毛剤には、その効果を損なわな
い限りにおいて、育毛作用を有する他の成分や育毛剤又
は整髪料に用いることができる成分を含有せしめること
ができ、これらの成分としては、例えばホルモン類、ビ
タミン類、アミノ酸類、生薬エキス類、色素、レゾルシ
ン、メントール、湿潤剤、香料、油性成分、界面活性剤
等が挙げられる。本発明の育毛剤は、ヒトの頭皮又は動
物の皮膚に適用した場合、発毛効果及び毛母細胞活性化
作用を発揮する。
【0030】
【実施例】以下、本発明を調製例、参考例、実施例によ
り更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらによ
り限定されるものではない。
【0031】(調製例1)アルギン酸塩オリゴ糖の調製 (1)アルギン酸リアーゼの調製 (培地組成) ・アルギン酸ナトリウム・・・・・・・・・・1.00% ・硫酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・1.00% ・塩化カリウム・・・・・・・・・・・・・・0.08% ・硫酸マグネシウム(7水和物)・・・・・・1.24% ・リン酸水素二カリウム(3水和物)・・・・0.01% ・塩化アンモニウム・・・・・・・・・・・・0.10% ・クエン酸アンモニウム鉄(III) (緑色)・・0.01% ・塩化カルシウム・・・・・・・・・・・・・0.15%
【0032】前記組成の培地を用い、凍結乾燥菌体アル
テロモナス・エスピーNo.1786 を2回前培養 (25℃、2
日) 後、本培養 (25℃、1日) を行った。その結果、酵
素活性が培養液1ml当たり、0.90単位であるアルギン酸
リアーゼ培養液が生産された。前記培養液から分画分子
量500,000 限外濾過膜 (ロミコン社製) により菌体を取
り除いて粗アルギン酸リアーゼ溶液とした。
【0033】(2) アルギン酸ナトリウムオリゴ糖及びア
ルギン酸カリウムオリゴ糖の製造アルギン酸ナトリウム
(10.0kg) を90L の脱塩水に溶解後、前記(1) で得られ
た粗アルギン酸リアーゼ溶液 (50,000U)を加え、40℃で
6時間撹拌しながら反応させた。反応液を除蛋白、脱塩
後、凍結乾燥してアルギン酸ナトリウムオリゴ糖粉末を
4.2kg 得た。
【0034】尚、同様にしてアルギン酸カリウム、又は
アルギン酸カリウムとアルギン酸ナトリウムとの混合物
を用いれば、それぞれアルギン酸カリウムオリゴ糖、又
はアルギン酸カリウムオリゴ糖とアルギン酸ナトリウム
オリゴ糖との混合物が得られる。
【0035】(3) アルギン酸カルシウムオリゴ糖の製造 (2) で得られたアルギン酸ナトリウムオリゴ糖及びアル
ギン酸カリウムオリゴ糖を、酢酸カルシウムをはじめと
する各種の水溶性のカルシウム塩と一緒に電気透析装置
(旭化成工業 (株) 製、商品名、マイクロアシライザ
ー) で処理することによりアルギン酸カルシウムオリゴ
糖が得られた。
【0036】(参考例1)本参考例は、本発明に用いる
アルギン酸ナトリウムオリゴ糖の重合度の分析例を示す
ものである。重合度の決定は、マス分析及びNMR分析
により行った。マス分析には、ジャスコインタナショナ
ル(株)製の液体クロマトグラフ質量分析装置を用い、
NMR分析には日本電子(株)製を用いた。
【0037】次に、調製例1で得たアルギン酸ナトリウ
ムオリゴ糖をDEAE GLASS(ナカライテスク社製)を用い
たNaClによる0〜0.25M グラジエント溶出による高速液
体クロマトグラフィー(HPLC) に供し、フラクションコ
レクターで分画した。この溶出パターンを図1に示す。
230nm に吸収のある画分1〜8(以下、それぞれ「P−
1」、「P−2」、・・・「P−8」とする。)を回収
し、それぞれの画分を電気透析装置 (旭化成工業 (株)
製、商品名、マイクロアシライザー) で脱塩した。ま
た、その画分を同じクロマト条件で再びクロマトグラフ
ィーに付すると、表1に示す性質を有するオリゴ糖を得
ることができた。そのオリゴ糖をマス分析に供した結
果、表1に示すようなm/zのピークが検出され、その
m/z値よりそれぞれ重合度を推定した。更に、NMR
分析を行ったところ、図2に示すように、当該アルギン
酸ナトリウムオリゴ糖の構造が示された。図2中、△は
4,5−不飽和ウロン酸を表し、M及びGは、それぞれ
前記式(II)で示されるD−マンニュロン酸、式(III) で
示されるL−グルロン酸を表す。また、本参考例では、
式(I) 、(II)及び(III) 中Rがナトリウムである化合物
を用いた。なお、アルギン酸カリウムオリゴ糖及びアル
ギン酸カルシウムオリゴ糖の構造も同一の構造であっ
た。また、各単糖間の結合は、α−又はβ−1,4結合
である。
【0038】
【表1】
【0039】(実施例1)発毛効果試験 試験区あたり、各10匹のC3H/NeH マウス(雄、8週齢)
の背部の皮膚を電気バリカンで刈り込んで除毛(大き
さ:2.5cm × 5.5cm程度)し、該背部の皮膚が休止期で
あることを確認した。この実験系では、除毛した皮膚
は、薬剤未塗布、水及びアルコール塗布では、約14週間
発毛がまったく見られない。
【0040】除毛の翌日から3%アルギン酸オリゴ糖水
溶液 0.1ml(アルギン酸オリゴ糖としては調製例1で得
たアルギン酸ナトリウムオリゴ糖を使用)の塗布を開始
し、28日目に発毛面積を測定し、発毛面積率(発毛部分
の面積/ 塗布した面積)を計算し、発毛効果を判定し
た。なお、水だけを塗布する群を対照群とした。その結
果、表2に示すようにアルギン酸オリゴ糖群は対照群に
比較して明らかに発毛面積率が高かった。このことよ
り、アルギン酸オリゴ糖が発毛作用を有することが明ら
かになった。
【0041】
【表2】
【0042】(実施例2)毛母細胞培養試験 手術的に採取したヒト頭部皮膚より調製した毛母細胞を
用いた。無血清培地として各種の成長因子を加えたMCDB
153 (極東)を用い、5%炭酸ガス存在下で37℃で24時
間培養後、培地を除去し、 MCDB153に更に所定量のアル
ギン酸オリゴ糖(調製例1で得たアルギン酸ナトリウム
オリゴ糖を使用)を加えた培地を加え培養した。48時間
後に3H−チミジンのDNAへの取り込み量を測定した。
その結果、表3に示すようにアルギン酸オリゴ糖に細胞
増殖活性が顕著に認められた。なお、数値は、アルギン
酸オリゴ糖無添加の培地で培養した場合の細胞数を100
とした数値である。
【0043】
【表3】
【0044】 (実施例3) 処方例(育毛トニック) 調製例1で得たアルギン酸ナトリウムオリゴ糖 1.0重量% 塩化ベンザルコニウム 0.1重量% メントール 0.3重量% 精製水 残部
【0045】 (実施例4)処方例(育毛トニック) 調製例1で得たアルギン酸ナトリウムオリゴ糖 2.0重量% エタノール 60.0重量% ポリオキシエチレン(50EO)硬化ヒマシ油 0.5重量% プロピレングリコール 2.0重量% 香料 0.5重量% 色素 0.5重量% 精製水 残部
【0046】 (実施例5)処方例(シャンプー) 調製例1で得たアルギン酸ナトリウムオリゴ糖 3.5重量% アルキルエーテル硫酸ナトリウム 16.0重量% ラウリン酸ジエタノールアミド 4.0重量% プロピレングリコール 2.0重量% 香料 1.0重量% 色素 1.0重量% 精製水 残部
【0047】 (実施例6)処方例(ヘアクリーム) 調製例1で得たアルギン酸ナトリウムオリゴ糖 2.0重量% 蜜ロウ 3.0重量% 流動パラフィン 50.0重量% ステアリン酸 3.0重量% ポリグリセリン脂肪酸エステル 2.5重量% ソルビタン脂肪酸エステル 1.5重量% 香料 0.5重量% 色素 微量 精製水 残部
【0048】
【発明の効果】本発明により、発毛効果及び毛母細胞活
性化作用を有する育毛剤が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルギン酸ナトリウムオリゴ糖のHPLCの結果を
示す図である。
【図2】図1に示すHPLCの各ピークより単離されたアル
ギン酸ナトリウムオリゴ糖の構造を示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸オリゴ糖又はその塩を有効成
    分として含む育毛剤。
  2. 【請求項2】 アルギン酸オリゴ糖又はその塩が、アル
    ギン酸又はその塩をアルテロモナス属に属する微生物の
    培養物、菌体又は菌体処理物で処理したものである請求
    項1記載の育毛剤。
  3. 【請求項3】 アルテロモナス属に属する微生物がアル
    テロモナス・エスピーNo.1786 である請求項2記載の育
    毛剤。
  4. 【請求項4】 アルギン酸オリゴ糖又はその塩が、単独
    又は2種以上の混合物である請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の育毛剤。
  5. 【請求項5】 アルギン酸オリゴ糖又はその塩が、次式
    (I): 【化1】 [式中、Rは水素原子又は金属イオンを表し、R’は
    G、M、G−G、M−G、M−M、G−G−G、G−G
    −M、G−M−G、G−M−M、M−G−G、M−M−
    G、M−M−M又はM−G−M(Mは次式(II): 【化2】 (Rは前記と同様である。)で示されるD−マンニュロ
    ン酸を表し、Gは次式(III) : 【化3】 (Rは前記と同様である。)で示されるL−グルロン酸
    を表し、各単糖間の結合はα−又はβ−1,4結合であ
    る。)を表す。]で示される化合物のうちの少なくとも
    1つである請求項1〜3のいずれか1項に記載の育毛
    剤。
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