JP2003321373A - 表皮細胞賦活剤、及びatp産生促進剤 - Google Patents

表皮細胞賦活剤、及びatp産生促進剤

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JP2003321373A
JP2003321373A JP2002129552A JP2002129552A JP2003321373A JP 2003321373 A JP2003321373 A JP 2003321373A JP 2002129552 A JP2002129552 A JP 2002129552A JP 2002129552 A JP2002129552 A JP 2002129552A JP 2003321373 A JP2003321373 A JP 2003321373A
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epidermal cell
glycogen
atp production
atp
production promoter
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JP2002129552A
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Atsuko Ogawa
篤子 小川
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Noevir Co Ltd
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Noevir Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表皮細胞のATP産生を促進する
ことにより表皮細胞を活性化する、表皮細胞賦活剤、及
びATP産生促進剤を提供する。 【解決手段】 ATPの産生を促進するATP産
生促進剤の有効成分として、グリコーゲンを用いる。ま
た表皮細胞に適用することにより、表皮細胞におけるA
TPの産生を促進する表皮細胞賦活剤有効成分として、
グリコーゲンを用いる。グリコーゲンとしては、イガイ
より抽出されたものを用いることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ATP産生を促進
するATP産生促進剤、並びに表皮細胞に適用すること
により、表皮細胞におけるATPの産生を促進する表皮
細胞賦活剤に関する。さらに詳しくは、グリコーゲンを
有効成分とする、表皮細胞賦活剤及びATP産生促進剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】加齢や紫外線等の外来ストレスにより生
じるシワや肌荒れの要因として、角質層のバリア機能の
低下や水分保持能力の低下が重要な要因となっているこ
とが知られている。これまでの皮膚外用剤の分野では、
かかる肌荒れを改善するために、グリセリン等のポリオ
ール類、ヒアルロン酸等のムコ多糖類、アミノ酸、有機
酸、尿素、無機イオン、動植物の抽出物等の成分を配合
した化粧料が用いられてきた。
【0003】しかし、すでに報告されている肌荒れ改善
用の成分は、肌荒れを本質的に改善するものとは言え
ず、保湿効果も一時的であり、表皮細胞自体を活性化す
るものは少なかった。また、作用効果が不十分であるた
め、皮膚外用剤基剤に配合した場合、有効な効果を得る
にはかなりの高濃度を配合しなければならず、製剤に好
ましくない色や臭いを付与してしまうなど、作用効果や
安定性の面ですべてを満足できるものが少ないのが現状
であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、機能の低下した
細胞や加齢した細胞では、エネルギー物質であるATP
量が正常細胞より減少することが報告され、老化の指標
として注目されつつある。このため、皮膚細胞における
ATPの産生を上昇させる物質は、老化改善や皮膚機能
の向上に有用であると考えられた。
【0005】そこで、本発明においては、表皮細胞のA
TP産生を促進することにより表皮細胞を活性化する、
表皮細胞賦活剤、及びATP産生促進剤を提供すること
を目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、ATP産生を促進し、表皮細胞
を活性化する成分について検討を行った。その結果、グ
リコーゲンがATP産生を促進するATP産生促進剤と
して機能すること、またグリコーゲンを表皮細胞に適用
することにより、表皮細胞におけるATPの産生を促進
し、表皮細胞賦活効果を発揮することを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる、グリコーゲン
は、デンプン,アミロペクチンと同様にD−グルコース
より構成されるホモ多糖であり、グルコースのα−1,
4結合の糖鎖から、グルコースおよそ3単位おきに1本
程度の割合に平均重合度12〜18の分枝をα−1,6
結合で出し、さらにそれも枝分かれした網状構造を形成
している。
【0008】本発明で使用するグリコーゲンの供給源と
しては、動物由来,植物由来の別を問わない。動物とし
ては、例えば、ホタテ,アワビ,牡蛎,イガイ,アコヤ
貝等の貝類、ウシ,豚の肝臓等が挙げられる。植物とし
ては、例えばトウモロコシ,オオムギ,米等の種子が挙
げられる。
【0009】本発明で用いるグリコーゲンの抽出方法
は、特に制限はなく、任意の方法を採用することができ
る。一般的な調製方法を示すと、グリコーゲンを含有す
る生物組織を粉砕などにより抽出しやすい状態とした
後、生物組織の固形分に対し3〜20重量倍の熱水を加
えて抽出し、蛋白質,その他の不溶物を遠心分離などで
除去する。得られた抽出液をそのまま若しくはトリクロ
ロ酢酸などで処理し蛋白質を除去した後、この処理液に
メタノール,エタノール,アセトン等の有機溶媒を添加
しグリコーゲンを沈殿させるか若しくはスプレードラ
イ,凍結乾燥などの手法を用いて乾燥し、粉末状のグリ
コーゲンを得る。
【0010】また、前記動植物等を基原とする市販品を
用いてもよい。それらの中でも、ムラサキイガイ(Myti
lus edulis)等イガイ類から抽出したグリコーゲンが優
れたATP産生促進作用及び表皮細胞賦活作用を発揮す
るため、最も好ましく使用できる。
【0011】本発明におけるATP産生促進剤、並びに
表皮細胞賦活剤は、グリコーゲンを有効成分とする。
【0012】
【実施例】
【0013】本発明の有効成分である、グリコーゲンの
調製例について示す。
【0014】[ムラサキイガイ由来グリコーゲン]ムラ
サキイガイ(Mytilus edulis)の貝肉10kgに熱水5
リットルを加え15分間静置した後、コロイド破砕機に
より破砕する。前記破砕液を放冷した後、4℃にて8,
000rpmで5分間遠心分離し、上清に5重量%にな
るまでトリクロロ酢酸を加えてタンパク質を沈殿させて
ろ過し、ろ液をさらにメンブランフィルターにて除菌ろ
過し、濃縮した後、スプレードライヤーにより噴霧,乾
燥して得た。
【0015】[トウモロコシ種子由来グリコーゲン]ト
ウモロコシ(Zea mays L.)の種子1kgを粉砕機で粉
砕し、精製水1リットルを加えて混合し、室温で15分
間撹拌抽出する。抽出液をろ過してろ液を8,500r
pmにて5分間遠心分離し、上清を95℃で20分間加
熱処理し、冷却後、5,000rpmで5分間遠心分離
して凝固したタンパク質を除去した。上清を4℃に冷却
し、5重量%になるまでトリクロロ酢酸を加えてタンパ
ク質を沈殿させてろ過し、ろ液を3倍量のメタノールに
注加して生じた沈殿物を5,000rpmで5分間遠心
分離して回収し、メタノール,エタノール,ジエチルエ
ーテルで順次洗浄した後、凍結乾燥して得た。
【0016】[米由来グリコーゲン]精白米1kgを破
砕機にて粉砕し、精製水10リットルを加えて20℃で
15分間撹拌抽出する。抽出液をろ過してろ液を8,5
00rpmにて5分間遠心分離し、上清を95℃で15
分間加熱処理し、冷却後、4,000rpmで5分間遠
心分離して凝固したタンパク質を除去した。上清を4℃
に冷却し、5重量%になるまでトリクロロ酢酸を加えて
タンパク質を沈殿させてろ過し、ろ液を3倍量のエタノ
ールに注加して生じた沈殿物を5,000rpmで5分
間遠心分離して回収し、メタノール,エタノール,ジエ
チルエーテルで順次洗浄した後、凍結乾燥して得た。
【0017】調製したグリコーゲンのATP産生促進作
用を示す。
【0018】評価は、以下の手順で行った。正常ヒト表
皮細胞を1ウェル当たり2.0×10個となるように
96穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、市
販のクラボウ社製Humedia−KG2を用いた。2
4時間培養後、グリコーゲン5g/Lを添加した試験培
地に交換し、さらに24時間培養した。
【0019】次いで96穴マイクロプレートから培地を
除去しリン酸緩衝生理食塩水で洗浄した後、5mM 硫
酸マグネシウム,100μM EDTA, 25mM トリ
シン緩衝液(pH7.8)を添加し、超音波処理にて細
胞を破砕した。この細胞破砕液を蛍光評価用96穴マイ
クロプレートに移し、更に0.5mM ルシフェリン,
1.25μg/ml ルシフェラーゼ,1mM DT
T,5mM 硫酸マグネシウム,100μM EDTA,
25mM トリシン緩衝液,pH7.8を添加して起こ
る化学発光を、発光スペクトル560nmにて測定し
た。細胞内で生合成されたATP量は、同時に測定した
標準線より算出し、試料の効果は未添加を100とした
際のインデックスで評価した。
【0020】
【表1】
【0021】表1より明らかなように、グリコーゲンを
添加して培養することにより、明らかな表皮細胞におけ
るATP産生促進作用が認められていた。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、A
TP産生を促進するATP産生促進剤、並びに表皮細胞
に適用することにより、表皮細胞におけるATPの産生
を促進する表皮細胞賦活剤を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 C08B 37/18 C08B 37/18 Fターム(参考) 4C083 AA072 AA112 AD211 AD212 CC02 EE12 FF01 4C086 AA01 AA02 EA20 MA01 MA04 MA63 NA14 ZA89 ZB22 ZC02 ZC19 ZC52 4C090 AA09 BA17 BC12 BC27 CA19 DA09 DA23 DA26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリコーゲンを有効成分とする表皮細胞
    賦活剤。
  2. 【請求項2】 グリコーゲンを有効成分とすることを特
    徴とするATP産生促進剤。
JP2002129552A 2002-05-01 2002-05-01 表皮細胞賦活剤、及びatp産生促進剤 Pending JP2003321373A (ja)

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