JPH1020139A - 光ファイバ調心構造 - Google Patents

光ファイバ調心構造

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JPH1020139A
JPH1020139A JP17045696A JP17045696A JPH1020139A JP H1020139 A JPH1020139 A JP H1020139A JP 17045696 A JP17045696 A JP 17045696A JP 17045696 A JP17045696 A JP 17045696A JP H1020139 A JPH1020139 A JP H1020139A
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groove
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利行 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランプ力を正常な方向で安定して光ファイ
バに作用させて調心溝にて調心を行うには、クランプ部
材同士の対向面の平面度に加えて清浄度をも維持する必
要があり、調心作業に手間がかかるといった問題が生じ
ていた。 【解決手段】 ベース2と中央蓋17の対向面5、6間
に裸ファイバ7aの対向面5からの突出寸法に相当する
隙間が形成され、ベース2と中央蓋17との間のクラン
プ力が裸ファイバ7aに集中的に作用するようになって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メカニカルスプラ
イスなどに用いられる光ファイバ調心構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバ接続器等に設けられる
光ファイバの位置決め調心構造としては、プレート状の
一対のクランプ部材間に光ファイバをクランプし、これ
らクランプ部材の互いに向かい合う対向面の一方または
両方に形成した位置決め溝によって、光ファイバを位置
決め溝に押し付けるようにして位置決め調心する構造が
多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な光ファイバの調心構造の場合、光ファイバのクランプ
時に両クランプ部材の対向面同士が当接して、一体化し
たクランプ部材の内部に光ファイバを収納する構造にな
っていることから、対向面の形成精度が厳しくなってコ
スト上昇の原因になっていた上、クランプ力を正常な方
向で安定して光ファイバに作用させるには対向面全体の
平面度に加えて清浄度を維持する必要もあり、調心作業
に手間がかかるといった問題が生じていた。また、高い
調心精度を得るには、光ファイバの位置決め調心すべき
部分の全体にクランプ力を均等に作用させる必要がある
が、このような調心構造では高価なクランプ機構の使用
が必要になる。特に複数本の光ファイバを一度に位置決
め調心する場合には、各光ファイバにクランプ力を均等
に作用させなければばらず、全ての光ファイバを高精度
に位置決め調心するには、手間がかかるとともにコスト
も上昇するといった不満があった。また、前述のような
調心構造を有する光ファイバ接続器では、クランプ部材
の間で光ファイバを接続した後に接着固定することから
再使用が不可能となるため光ファイバの着脱ができず、
接続切り替え等には有効に利用できないといった不満が
あった。
【0004】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、クランプ力を確実かつ安定して光ファイバに作用
させることを可能にしたことにより、光ファイバをより
高精度かつ確実に位置決め調心することができ、しかも
低コスト化することができる光ファイバ調心構造を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光ファイ
バ調心構造では、光ファイバを挟み込む一対のクランプ
部材と、該クランプ部材の対を内側に挟み込むことによ
りクランプ部材同士を圧接させる方向の側圧を与えるク
ランプ手段と、クランプ部材相互の相手側に対向する対
向面の一方または両方に形成されて光ファイバを突き合
わせ接続可能に位置決め調心する調心溝とを備えてな
り、調心溝が収納した光ファイバの一部がクランプ部材
の対向面から突出する形状に形成され、対向面からの光
ファイバの突出部分によってクランプ部材間の非接触状
態を維持してクランプ部材の間に光ファイバが挟み込ま
れるようになっていることを前記課題の解決手段とし
た。
【0006】請求項2記載の光ファイバ調心構造では、
光ファイバを挟み込む一対のクランプ部材と、該クラン
プ部材の対を内側に挟み込むことによりクランプ部材同
士を圧接させる方向の側圧を与えるクランプ手段と、ク
ランプ部材相互の相手側に対向する対向面の一方または
両方に形成されて光ファイバを突き合わせ接続可能に位
置決め調心する調心溝とを備えてなり、調心溝は収納し
た光ファイバの一部がクランプ部材の対向面から突出す
る形状で形成され、一方または両方のクランプ部材ある
いは両クランプ部材の対向面の間には光ファイバの対向
面からの突出部分とともにクランプ力を支持して対向面
間の非接触状態を維持する離間距離維持部が調心溝の一
側方にのみ設けられていることを前記課題の解決手段と
した。
【0007】以下、各請求項記載の発明の作用を説明す
る。請求項1記載の発明によれば、調心溝に収納した光
ファイバをクランプ部材の間に挟み込んだ時にクランプ
部材間の非接触状態が維持されて、クランプ部材間にお
ける光ファイバのクランプ力が光ファイバに集中的に作
用する。これにより、クランプ力を光ファイバの位置決
め調心する部分全体に作用させることができ、光ファイ
バを高精度でしかも確実かつ簡便に調心することができ
る。特に、単心の光ファイバの調心では、光ファイバの
クランプ時に対向面間の非接触状態が維持されていさえ
すれば、光ファイバに正常にクランプ力を作用させるこ
とができ、常に高い調心精度を得ることができる。
【0008】請求項2記載の発明によれば、調心溝に収
納した光ファイバをクランプ部材の間に挟み込んだ時
に、光ファイバと離間距離維持部のみがクランプ部材間
に作用する光ファイバのクランプ力を支持して、対向面
間の他の部分は非接触状態が維持される。これにより、
クランプ力が光ファイバと離間距離維持部とに分散して
作用し、光ファイバにはクランプ力が常時正常かつ安定
に作用する。離間距離維持部を設置した領域では光ファ
イバにクランプ力を正常かつ安定に作用するので、光フ
ァイバの調心位置に沿って離間距離維持部を設置するこ
とにより、広範囲にわたって高い調心精度を得ることが
できる。特に、多心の光ファイバの調心では、各光ファ
イバに対応する調心溝を並列に形成し、これら調心溝の
形状を調整して、全ての光ファイバおよび離間距離維持
部の対向面間での露出寸法を等しくする。これにより、
クランプ部材間におけるクランプ力が、離間距離維持部
の作用で全ての光ファイバに均等に作用し、複数本の光
ファイバを同時に高精度に位置決め調心することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の光ファイバ調心構造
を光ファイバ接続器に適用した実施形態を説明する。図
1から図5は、本発明の第1実施形態の光ファイバ接続
器を示す。図中符号1は、本実施形態の光ファイバ接続
器である。この光ファイバ接続器1は、図1および図2
に示すように、一体化時に概略断面円形のロッド状とな
る二つ割り構造を構成するベース2および蓋体3からな
る素子1Aと、該素子1Aの全体をほぼ収納可能な細長
コ字状のC形バネ4とを備えている。
【0010】ベース2および蓋体3は、図2および図4
に示すように、ともに断面半円形のロッド状の部材であ
って、互いの対向面5、6を境にして分離されるように
なっている。本実施形態のベース2と蓋体3とは、共に
プラスチック等の適度な硬度を有する材料によって形成
されている。
【0011】図2および図3に示すように、ベース2の
対向面5の長手方向中央部には、単心の光ファイバ心線
7を突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心溝とし
てのV溝8が形成され、対向面5の長手方向両端部には
ベース2の外側から挿入される光ファイバ心線7をV溝
8の近傍に導く光ファイバガイド溝9が形成されてい
る。これらV溝8と光ファイバガイド溝9とは、ベース
2の長手方向に沿った同一直線上に配置されている。V
溝8には光ファイバ心線7の先端の被覆を除去して露出
させた裸ファイバ7aが収納され、光ファイバガイド溝
9には光ファイバ心線7の被覆部分が収納される。V溝
8は、光ファイバ心線7から露出させた裸ファイバ7a
を収納した時に該裸ファイバ7aを精密に調心するとと
もに、裸ファイバ7aが対向面5から30μm突出する
形状に形成されている。
【0012】図2に示すように、ベース対向面5の長手
方向3カ所には、蓋体対向面6に形成された係合凹部1
4と係合される係合凸部15と、蓋体対向面6に突設さ
れた係合凸部15と係合される係合凹部14とが形成さ
れている。係合凸部15の先端には、係合凹部14に対
する相対回転を可能とする湾曲面16が形成されてお
り、図4および図5に示すように、ベース2と蓋体3と
を一体化した時に係合した全ての係合凹部14と係合凸
部15の組の相対回転の軸線が素子1Aの幅方向(図3
中矢印C方向、図4、図5左右)一側部に沿った同一直
線上に配置されて、この直線を軸線としてベース2と蓋
体3の相対回転が可能になっている。ベース2と蓋体3
の相対回転の軸線は光ファイバ接続器1の軸線と平行で
あり、しかも光ファイバ接続器1の側部に位置されるの
で、互いに係合された係合凹部14と係合凸部15とは
ベース2と蓋体3の開閉用のヒンジの機能を果たす。
【0013】蓋体3は、図2および図3に示すように、
ベース2のV溝8に対応する中央蓋17と、光ファイバ
ガイド溝9に対応する端部蓋18の三つの部分を直列に
配列した構成になっている。中央蓋17と端部蓋18と
の間は、連結される相手側に向けて突設された連結端部
19同士を係合させるようにして直列に連結されるよう
になっている。図3に示すように、両端部蓋18には、
光ファイバガイド溝9に収納された光ファイバ心線7の
上部(図3上側)を収納する光ファイバ収納溝20が形
成されている。
【0014】中央蓋17の対向面6は平坦面であるが、
V溝8に対応する位置にV溝8に収納された裸ファイバ
7aの上部を収納する裸ファイバ収納溝を形成すること
も可能である。こうすることにより、より径の太い裸フ
ァイバ7aにも対応することが可能になる。但し、中央
蓋17の対向面6に裸ファイバ収納溝を形成した場合に
も、裸ファイバ7aの一部が両対向面5、6の間に露出
されるようにする。また、中央蓋17の対向面6は、V
溝8と対向する部分のみ高い平面度が得られていれば良
く、他の部分は、光ファイバ心線7のクランプ時にベー
ス2側の対向面5と容易には接触しない程度の平面度で
あれば良い。
【0015】素子1Aの長手方向両端部には、図1およ
び図3に示すように、光ファイバガイド溝9に光ファイ
バ心線7を挿入するための漏斗状の挿入凹部21が形成
されている。また、素子1Aの長手方向両端部の常時C
形バネ4の外側に露出する露出部22の側面には工具係
合面22aが形成されているので、工具等で固定するこ
とが簡便である。なお、素子1Aは、請求項1または2
記載のクランプ部材に相当する。
【0016】図1および図4に示すように、素子1Aの
幅方向他側部(係合凹部14や係合凸部15と対向する
反対側)には、ベース2と蓋体3との間を開放するため
の楔24が挿入される楔挿入溝25が開口されている。
楔挿入溝25は、素子1Aの長手方向4カ所でベース2
と蓋体3のそれぞれの対向面5、6をえぐって形成され
ており、C形バネ4のクランプ力に抗して楔24が圧入
されることによりベース2と蓋体3との間が押し開かれ
るようになっている。素子1Aは、楔挿入溝25がC形
バネ4の開口部23に露出する向きでC形バネ4に挿入
される。
【0017】なお、楔挿入溝25に楔24を圧入した時
には、係合された係合凹部14と係合凸部15とが構成
する回転軸線を中心としてベース2と蓋体3とが楔挿入
溝25を拡張する方向に相対回転して離間するようにな
っている。楔24は、平坦に形成された先端面24aを
楔挿入溝25の最奥部に突き当てるようにして圧入され
るようになっている。また、楔24は、楔挿入溝25の
目的開口幅に相当する厚さ寸法t1を有しているので、
圧入によって楔挿入溝25の最奥部に突き当てるだけで
常に一定の開口量で安定して楔挿入溝25を開口するこ
とができるようになっている。
【0018】C形バネ4は、素子1Aよりやや短い細長
スリーブ状であって、ベリリウム銅等の材料で形成され
ている。ベリリウム銅の場合、目的形状に成形後時効硬
化処理を行ったものや、熱処理後フッ素樹脂等でコーテ
ィングしたもの等がより好ましい。C形バネ4の開口部
23の、素子1Aの楔挿入溝25に対応する複数箇所に
は、楔挿入窓26が形成されている。図1中符号10は
分割スリット10であり、中央蓋17および端部蓋18
に対応する合計3っつの部分にC形バネ4を分割してい
る。したがって、素子1Aに作用するC形バネ4のクラ
ンプ力は、中央蓋17や端部蓋18にそれぞれ独立に作
用するようになっている。C形バネ4は、請求項1また
は2記載のクランプ手段に相当する。
【0019】以下、本実施形態の作用および効果を説明
する。本実施形態の光ファイバ接続器1は、楔挿入溝2
5に楔24を挿入してベース2と蓋体3との間のクラン
プ力を緩めておき(図5参照)、素子1Aの両挿入凹部
21から光ファイバ心線7を挿入してV溝8上で突き合
わせ状態にした後、素子1Aにクランプ力を与えること
により、光ファイバ心線7同士を精密に調心して突き合
わせ接続できるようになっている。
【0020】光ファイバ心線7同士を光ファイバ接続器
1内で突き合わせ状態にするには、素子1A両端の挿入
凹部21から光ファイバ心線7をV溝8に向けて押し込
む。これにより、予め光ファイバ心線7の先端に露出さ
せておいた裸ファイバ7aは光ファイバガイド溝9を経
由してV溝8に導入され、V溝8上で突き合わせ状態に
なる。突き合わせ状態になった裸ファイバ7aをクラン
プ固定するには、楔挿入溝25から楔24を引き抜き、
ベース2と中央蓋17との間に裸ファイバ7aを挟み込
む。この時、図4に示すように、中央蓋17の対向面6
は裸ファイバ7aとのみに当接して、ベース2と中央蓋
17の対向面5、6間に裸ファイバ7aの対向面5から
の突出寸法t2(=30μm)に相当する隙間が形成さ
れ、ベース2と中央蓋17との間のクランプ力が裸ファ
イバ7aに集中的に作用する。一方、ベース2と端部蓋
18との間は、光ファイバ心線7の被覆部分をクランプ
した時に互いの対向面5、6同士が圧接されるようにな
っている。なお、係合凹部14と係合凸部15とは、裸
ファイバ7aのクランプ時に係合凸部15の湾曲面16
が係合凹部14に接触しないようになっており、ベース
2と蓋体3間のクランプ力を負担しないとともに、ベー
ス2に対して中央蓋17や端部蓋18を相対位置決めす
る機能を果たす。
【0021】ここで、連結端部19の係合形態(図3参
照)によって中央蓋17は端部蓋18に対してベース2
方向への相対的な移動が許されていることから、例え
ば、光ファイバ心線7の被覆部分の径が大きくベース2
と端部蓋18の対向面5、6間に隙間が生じる場合であ
っても、ベース2と中央蓋17との間での裸ファイバ7
aのクランプが可能であり、C形バネ4の分割スリット
10によって仕切られた中央部分が与える側圧によっ
て、裸ファイバ7aのクランプ状態は光ファイバ心線7
の被覆部分のクランプ状態に関係無く常に正常に維持さ
れる。
【0022】よって、突き合わせられた両光ファイバ心
線7の裸ファイバ7aの全体に確実にクランプ力を作用
させることができ、精密に調心した両裸ファイバ7a同
士を接続するので、高い接続精度を確実に得ることがで
きる。また、ベース2と中央蓋17との間のクランプ力
を裸ファイバ7aのみで負担する構造であるため、ベー
ス2と中央蓋17とが裸ファイバ7aを中心として回転
して、対向面5、6間に相対的な回転がある程度存在し
ても、裸ファイバ7aにはクランプ力が正常な向きで作
用するので、調心精度を維持することができる。また、
ベース2および蓋体3は、裸ファイバ7aのクランプ時
に裸ファイバ7aと当接する限定された部分についての
みV溝8や対向面5、6の形成精度を確保すれば良く、
対向面5、6の他の部分は裸ファイバ7aのクランプ時
に発生する隙間t2の範囲で突出部分の存在が許され、
形成精度を緩和することができるので、素子1Aの製造
が容易になり、光ファイバ接続器1の低コスト化が可能
になる。
【0023】裸ファイバ7aのクランプ後に楔挿入溝2
5に再度楔24を圧入すれば、ベース2と蓋体3との間
での光ファイバ心線7のクランプを解除することがで
き、容易に光ファイバ心線7を接続切替することができ
る。また、楔24を挿入する楔挿入溝25を選択すれば
片側の光ファイバ心線7についてのみクランプを解除す
ることも可能であり、接続切替の作業性を向上すること
ができる。
【0024】図6から図8は本発明の第2実施形態の光
ファイバ接続器を示す。図中符号50はC形バネ4内に
挿入される素子、51はベース、52は蓋体である。な
お、本実施形態の光ファイバ接続器は、第1実施形態の
光ファイバ接続器に対して素子のみを変更しており、図
中図1から図5と同一の構成部分には同一の符号を付
し、その説明を簡略化する。
【0025】図6に示すように、素子50は断面円形の
二つ割りロッド状であって、共に断面半円形のベース5
1および蓋体52からなっている。ベース51の蓋体5
2と対向する対向面53の長手方向中央部には、光ファ
イバテープ心線(以下「テープ心線」)54の端末に露
出させた複数本の裸ファイバ54a同士を突き合わせ接
続可能に位置決め調心する調心溝としてのV溝55が複
数並列状態に形成され、各V溝55の長手方向両端から
ベース51の長手方向端部には、素子50の外側からV
溝55に裸ファイバ54aを導く光ファイバガイド溝5
6が形成されている。なお、V溝55は、裸ファイバ5
4aを収納した時に、裸ファイバ54aが対向面53か
ら25μm突出する形状に形成されている。
【0026】ベース51と蓋体52の対向面53、58
の幅方向(図6中矢印D方向)一側部外側には、第1実
施形態の係合凹部14および係合凸部15と同様に、ベ
ース51と蓋体52のヒンジ機構を構成する係合凹部5
9および係合凸部60が形成され、幅方向他側部には楔
挿入溝61が形成されている。ベース51の対向面53
の一側部外側には、係合凹部59および係合凸部60を
避けた位置に、対向面53、58の離間距離を維持する
離間距離維持部57が突設されている。離間距離維持部
57は、ベース51の肉盛りされた部分であって、V溝
55と平行に延在する突条であって、対向面53から2
5μm程度突出している。なお、離間距離維持部として
は、対向面53、58間に所望の隙間t3(図7参照)を
形成可能であれば、蓋体52にのみ突設した突起や、ベ
ース51と蓋体52の双方から突設した突起、ベース5
1と蓋体52の間に介挿した別部材等を適用することも
可能である。
【0027】また、光ファイバガイド溝56のベース5
1の長手方向両端部に開口する導入端部62は、ベース
51の外側に行くにしたがって対向面53からの深度が
増大するように傾斜されており、素子50の一体化時に
おいてもテープ心線54を容易に挿入できるようになっ
ている。なお、蓋体52は、C形バネ4の分割スリット
10に対応する二つの端部蓋52aおよび一つの中央蓋
52bからなる3分割体であって、素子50においては
C形バネ4の分割スリット10によって分割された各部
分のクランプ力が素子50の端部蓋52aおよび中央蓋
52bに対応する各部分に個別に作用するようになって
いる。
【0028】本実施形態の光ファイバ接続器に適用され
るテープ心線54は、光ファイバ接続器において突き合
わせ接続する際には、V溝55に収納する長さで裸ファ
イバ54aを先端部に露出させておき、各裸ファイバ5
4aをそれぞれ対応する光ファイバガイド溝56に添わ
せるようにして導入端部62から挿入することにより、
V溝55に挿入される。テープ心線54の被覆54b部
分は、裸ファイバ54aが所定長さV溝55に挿入され
ると光ファイバガイド溝56上に乗り上げ、この状態で
素子50のクランプ力を作用させることにより、ベース
51と端部蓋52aとの間にクランプされるようになっ
ている。
【0029】以下、本実施形態の光ファイバ接続器の作
用および効果を説明する。この光ファイバ接続器を使用
してテープ心線54同士を突き合わせ接続するには、楔
挿入溝61に楔24を挿入してベース51と蓋体52と
の間に作用するクランプ力を緩めておき(図8参照)、
テープ心線54の先端に露出させておいた裸ファイバ5
4aを素子50の両端の導入端部62から光ファイバガ
イド溝56に挿入してV溝55において突き合わせ、楔
24を引き抜いてC形バネ4のクランプ力を素子50に
作用させることによりテープ心線54をベース51と蓋
体52との間にクランプして、裸ファイバ54a同士の
突き合わせ状態を維持する。
【0030】図7に示すように、テープ心線54のクラ
ンプ時には、各裸ファイバ54aと離間距離維持部57
とによって、ベース51と中央蓋52bの対向面53、
58間にt3(=25μm)の隙間が均等に維持され、ク
ランプ力が各裸ファイバ54aに均等に作用するので、
全ての裸ファイバ54aを高精度に調心することがで
き、テープ心線54同士の接続精度が向上する。また、
楔挿入溝61から楔24を引き抜いた際に、離間距離維
持部57が中央蓋52bの対向面58に最初に当接し
て、ベース51および蓋体52の回転中心に最も近い裸
ファイバ54aにクランプ力が集中的に作用することを
防止し、クランプ力が全ての裸ファイバ54aにほぼ同
時に作用するようになっているので、全ての裸ファイバ
54aの光伝送特性を安定に維持することができる。
【0031】なお、本発明は光ファイバ接続器以外、位
置決め溝によって光ファイバを調心位置決めする機構を
有するものであれば、例えば、光ファイバを突き合わせ
接続可能に成端するフェルールやメカニカルクランプ等
にも適用することも可能である。本発明の各実施形態に
記載した光ファイバ接続器においては、V溝以外の例え
ばU溝等の調心溝や、C形バネ以外の例えばコ字状バネ
等のクランプ手段の適用も可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の光
ファイバ調心構造によれば、調心溝を収納した光ファイ
バの一部がクランプ部材の対向面から突出する形状に形
成し、対向面からの光ファイバの突出部分によってクラ
ンプ部材間の非接触状態を維持してクランプ部材の間に
光ファイバが挟み込まれるようにしたことにより、クラ
ンプ部材間における光ファイバのクランプ力が光ファイ
バに確実に作用するので、クランプ力が光ファイバの全
体に均等に作用し、光ファイバを簡便かつ高精度に調心
することができる。また、光ファイバのクランプ時に対
向面間の非接触状態が維持されることから、対向面の光
ファイバの調心に係る部分以外は形成精度が緩和される
ので、ベースや蓋体の製造が容易になり、低コスト化す
ることができるといった優れた効果を奏する。
【0033】請求項2記載の光ファイバ調心構造によれ
ば、調心溝を収納した光ファイバの一部がクランプ部材
の対向面から突出する形状に形成し、一方または両方の
クランプ部材あるいは両クランプ部材の対向面の間には
光ファイバの対向面からの突出部分とともに対向面間の
非接触状態を維持する離間距離維持部が調心溝の一側方
にのみ設けたことにより、調心溝に収納した光ファイバ
をクランプ部材の間に挟み込んだ時に、クランプ部材間
に作用する光ファイバのクランプ力を光ファイバと離間
距離維持部のみによって支持して、光ファイバにクラン
プ力が確実かつ正常に作用するので、調心精度を向上す
ることができる。また、離間距離維持部を光ファイバの
調心位置に沿った領域に設置すれば、クランプ力を光フ
ァイバの長手方向の広い範囲で均等に作用させることが
でき、光ファイバを一層確実かつ高精度に調心すること
ができる。特に、多心の光ファイバの調心では、各光フ
ァイバに対応する調心溝と離間距離維持部とを並列に形
成することにより、離間距離維持部の作用でクランプ力
を全ての光ファイバに均等に作用させることができ、全
ての光ファイバを高精度に調心することができるといっ
た優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバ調心機構の第1実施形態
を示す図であって、光ファイバ接続器を示す全体斜視図
である。
【図2】 図1の光ファイバ接続器を示す分解斜視図で
ある。
【図3】 図1の光ファイバ接続器のA−A線断面矢視
図である。
【図4】 図1の光ファイバ接続器のB−B線断面矢視
図である。
【図5】 図1の光ファイバ接続器の素子に楔を挿入し
て光ファイバ心線のクランプ力を解除した状態を示すB
−B線断面矢視図である。
【図6】 本発明の光ファイバ接続器の第2実施形態を
示す分解斜視図である。
【図7】 図6の光ファイバ接続器のV溝近傍における
断面図である。
【図8】 図6の光ファイバ接続器の素子に楔を挿入し
て光ファイバ心線のクランプ力を解除した状態を示すV
溝近傍の断面図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ接続器、1A…クランプ部材(素子)、
4…C形バネ(クランプ手段)、5…対向面、6…対向
面、7…光ファイバ(光ファイバ心線)、8…調心溝
(V溝)、50…クランプ部材(素子)、53…対向
面、54…光ファイバ(テープ心線)、55…調心溝
(V溝)、57…離間距離維持部、58…対向面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ(7、54)同士を精密に位
    置決め調心するための光ファイバ調心構造であって、 光ファイバを挟み込む一対のクランプ部材(1A、5
    0)と、該クランプ部材の対を内側に挟み込むことによ
    りクランプ部材同士を圧接させる方向の側圧を与えるク
    ランプ手段(4)と、クランプ部材相互の相手側に対向
    する対向面(5、6、53、58)の一方または両方に
    形成されて光ファイバを突き合わせ接続可能に位置決め
    調心する調心溝(8、55)とを備えてなり、 調心溝が収納した光ファイバの一部がクランプ部材の対
    向面から突出する形状に形成され、対向面からの光ファ
    イバの突出部分によってクランプ部材間の非接触状態を
    維持してクランプ部材の間に光ファイバが挟み込まれる
    ようになっていることを特徴とする光ファイバ調心構
    造。
  2. 【請求項2】 光ファイバ同士を精密に位置決め調心す
    るための光ファイバ調心構造であって、 光ファイバを挟み込む一対のクランプ部材(50)と、
    該クランプ部材の対を内側に挟み込むことによりクラン
    プ部材同士を圧接させる方向の側圧を与えるクランプ手
    段(4)と、クランプ部材相互の相手側に対向する対向
    面(53、58)の一方または両方に形成されて光ファ
    イバを突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心溝
    (55)とを備えてなり、 調心溝は収納した光ファイバの一部がクランプ部材の対
    向面から突出する形状で形成され、 一方または両方のクランプ部材あるいは両クランプ部材
    の対向面の間には光ファイバの対向面からの突出部分と
    ともにクランプ力を支持して対向面間の非接触状態を維
    持する離間距離維持部(57)が調心溝の一側方にのみ
    設けられていることを特徴とする光ファイバ調心構造。
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