JP3973927B2 - 光ファイバ接続器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバの突き合わせ接続に用いられる光ファイバ接続器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ベースと押さえ蓋との間に光ファイバを挟み込みバネの力によってクランプすることで光ファイバ同士の突き合わせ接続状態を維持するタイプの光ファイバ接続器が幾つか提案されている。
図11は従来例の光ファイバ接続器の一例を示す図(図11中符号51は光ファイバ接続器)であって、(a)は断面図、(b)は長手方向一端側から見た側面図、図12は光ファイバ接続器51のベース53を示す平面図、図13は接続工具60を示す正断面図、図14は接続工具60を示す平面図である。
図11(a)、(b)、図12において、この光ファイバ接続器51は、単心の光ファイバ52a、52b(ここでは光ファイバ単心線)同士の接続に対応するものであり、ベース53と押さえ蓋54とによって構成された二つ割り構造の細長の素子59を、断面コ字状のバネ58の内側に挟み込んで一体化した構造であり、素子59の長手方向に沿った細長形状の外形を有している。
【0003】
光ファイバ52a、52bは、その先端に露出させた裸ファイバ57a、57bを、素子59の長手方向両端に開口させてベース53と押さえ蓋54との間に形成された導入溝55a、55bから、光ファイバ接続器51の中央部の調心機構56に挿入し、精密に位置決め調心して突き合わせ接続される。光ファイバ52a、52bの前記裸ファイバ57a、57b以外の部分、すなわち、被覆材によって被覆されている部分は、調心機構56よりも調心の低い導入溝55a、55b内に収納される。調心機構56は、ベース53の長手方向中央部に形成されたV溝、丸溝等の調心溝である(図11(b)ではV溝)。
【0004】
素子への光ファイバ52a、52bの挿入、接続時には、専用の工具(接続工具)を用いる場合が多い。
図13、図14中、符号60は接続工具であり、光ファイバ接続器51をほぼ水平に支持する支持台61と、支持台61に支持される光ファイバ接続器51の長手方向両側となるように、支持台61の両側に対向配置されたホルダ台64とを、プレート状の工具ベース63上に搭載した構成になっている。
【0005】
この接続工具60を用いて光ファイバ52a、52b同士を接続するには、支持台61に光ファイバ接続器51を支持して、図示しない開放状態維持工具によってこの光ファイバ接続器51の素子59の開放(ベース53と押さえ蓋54との間の開放)状態を維持しておき、この状態で、両側のホルダ台64上のファイバホルダ65をホルダ台64のスライド面64a上で支持台61に向けてスライド移動させることで、各ファイバホルダ65にクランプ固定された光ファイバ52a、52bの前記ファイバホルダ65から突出された先端を、光ファイバ接続器51の素子の長手方向端部に開口されている挿入溝55a、55bに挿入する。光ファイバ接続器51への光ファイバ52a、52bの押し込みによって、各光ファイバ52a、52b先端の被覆を除去して露出しておいた光ファイバ(裸ファイバ等)を、前記導入溝55a、55bを介して調心機構56(図11(a)、図12参照)に到達させ、この調心機構56にて位置決め調心して突き合わせ接続する。次いで、光ファイバ57a、57b同士の接続後、開放工具による素子59の開放を解除する。これにより、バネ58のクランプ力によって素子59が閉じられて、ベース53と押さえ蓋54との間に光ファイバ52a、52bがクランプ固定され、接続状態が維持される。裸ファイバ57a、57bの接続位置(調心機構56内)には、屈折率整合剤が塗布され、低接続損失が確保される。
【0006】
なお、この接続工具60では、ホルダ台64のスライド面64a上に突出されたプッシャ64bが、ホルダ台64上にセットされたファイバホルダ65を、ホルダ台64に組み込まれたスプリング64cの付勢力によって支持台61方向に押圧するようになっているため、この押圧力が、光ファイバ52a、52b間の突き合わせ力として作用して、目的の低接続損失を確保できる。前記プッシャ64bは、ホルダ台64のスライド面64aに、該スライド面64a上でのファイバホルダ65の支持台61に対する進退動方向に沿って開口されたガイド溝64d(図14参照)に挿入されており、このガイド溝64dに沿って移動してファイバホルダ64を押圧するようになっている。
【0007】
単心用の光ファイバ接続器51は、図12に示すように、ベース53上面の長手方向(図12左右)に直交する幅方向の中央部に導入溝55a、55bおよび調心機構56が、調心機構56の調心軸線(およびその延長)と一致する直線(以下「基準線A」)上に設けられている。また、例えば2心、4心等の多心用の光ファイバ接続器では、図15に示すように(図15は2心用の光ファイバ接続器のベース66を示す平面図)、細長形状のベース66上面の長手方向中央部に、調心機構67である調心溝が該ベース66の長手方向に沿って互いに平行に複数本(図15では2本)形成され、導入溝68が、各調心機構67(調心溝)の長手方向両端から連続して、ベース66上面の長手方向両端部に開口させて延在形成されている。調心機構67は、多心光ファイバ69(ここでは多心(2心)光ファイバテープ心線)の先端の被覆を除去して露出させた複数本の裸ファイバ69aを収納して位置決め調心し、導入溝68は、多心光ファイバ69の被覆部69bを収納するようになっている。多心用の光ファイバ接続器のベース以外の構成は、単心用の光ファイバ接続器51と同様である。多心用の光ファイバ接続器のベース66に形成された調心機構67である複数本(偶数本である場合が多い)の調心溝は、ベース66上面の長手方向(図15左右)に直交する幅方向(図15上下)の中央部を通る前記基準線Aを中心としてその両側に対称に振り分け配置されて、それぞれ前記基準線Aと平行な調心軸線を以て形成されることが一般的である。
なお、単心用、多心用の光ファイバ接続器のベース53、66の幅寸法t0は一致しており、いずれの光ファイバ接続器も基準線Aを支持台61に対する同位置に位置決めして、支持台61の収納溝61aに収納、支持することができる。
【0008】
図16は単心用のファイバホルダ65を示す。このファイバホルダ65は、プレート状のベース65aと、このベース65a上を平面視直線状に貫通して形成された位置決め溝65bに収納して位置決めされた光ファイバを押さえ込む開閉自在の押さえ蓋65cとを備えた構成になっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図14に示すように、接続工具60の支持台61に単心用の光ファイバ接続器51を支持して、単心の光ファイバ52a、52b同士を接続する場合は、両側のホルダ台64上にセットされた各ファイバホルダ65の位置決め溝65bが、平面視直線上の基準線B上に位置し、支持台61に支持された光ファイバ接続器51もその基準線A(図12参照)が基準線Bに一致されるため、光ファイバを保持したファイバホルダ65をホルダ台64にセットして、支持台61に支持した光ファイバ接続器51に向けてホルダ台64上をスライド移動させていけば、位置決め溝65bによって位置決めされてファイバホルダ65から突出状態になっている光ファイバ52a、52bの先端を、光ファイバ接続器51の導入溝55a、55bに素子の長手方向端部から円滑に押し込んでいくことができる。
【0010】
一方、図17(a)、(b)に示すように、例えば2心、4心等の多心用のファイバホルダ70は、プレート状のベース71と、このベース71上に貫通して形成され、多心の光ファイバ69(図15参照。ここでは光ファイバテープ心線)を収納して位置決めする位置決め溝72と、この位置決め溝72に収納された光ファイバ69をベース71に押さえ込む開閉自在の蓋73とを備えている。前記ベース71は、単心用のファイバホルダ65のベース65と同じ幅方向寸法t(ホルダ台64上でのスライド移動方向に直交する方向の寸法)を有しており、このファイバホルダ70は、ホルダ台64へのセットを、単心用のファイバホルダ65と同様に行えるようになっている。
【0011】
しかしながら、このファイバホルダ70の位置決め溝72は、ベース71の平面視幅方向中央を該ベース71の長手方向(ホルダ台64上にて支持台61に対して進退動される方向)に沿って延在する基準線Cからベース71の幅方向にずれた位置で前記基準線Cに並行して形成されていることが一般的である。このため、多心の光ファイバ69同士の接続を行うべく、接続工具60の両側のホルダ台64上に、それぞれ多心光ファイバ69を突出状態に保持した多心用のファイバホルダ70をセットし、支持台61に多心用の光ファイバ接続器を支持する場合、平面視において(図14参考)、支持台61の両側に対向するファイバホルダ70の位置決め溝72の位置は、ホルダ台64に対するファイバホルダ70の設置向きを相対的に逆にするだけで同一直線上に簡単に揃えることができるものの、仮に支持台61における多心用の光ファイバ接続器の基準線A(図15参照)の位置が単心用の光ファイバ接続器51と同じであれば、この基準線Aが、位置決め溝72同士を揃えた直線からずれてしまうことになる。従来は、この基準線Aの位置合わせのために、支持台61の工具ベース63上での設置位置を調整したり、支持台の選択使用によって光ファイバ接続器の支持位置を変更する等、手間の掛かる作業を要するといった問題があった。このため、ファイバホルダの対応心数毎の位置決め溝の形成位置に簡便かつ低コストで対応して光ファイバ同士を接続できる技術の開発が求められていた。
【0012】
なお、例えば、前述のファイバホルダ以外、光ファイバ接続工具の所定位置に光ファイバの支持用に取り付けられるホルダや、光ファイバを光ファイバ接続器に誘導するガイド機構等にも、対象となる光ファイバの心数に応じて、光ファイバの支持位置が異なるものが存在する。このようなホルダやガイド機構についても、目的の挿入位置に対する光ファイバの支持位置の調整の問題は、前述のファイバホルダと同様に生じる。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑み、素子の端部から調心機構に光ファイバを導く導入溝の開口位置を素子の幅方向中央からずらしたことにより、前記導入溝に挿入する光ファイバを支持するホルダや光ファイバを導くガイド機構における光ファイバの支持位置に対応して、前記導入溝の素子端部での開口位置の位置合わせを簡単に行える光ファイバ接続器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、光ファイバの突き合わせ接続に用いられる光ファイバ接続器であって、ベースおよび押さえ蓋を長手方向を揃えて配置してなる二つ割り構造の素子と、この素子の外側に装着されて前記ベースおよび前記押さえ蓋を内側に挟み込んで互いに接合させる方向に押圧する断面C形またはコ字状のバネと、前記ベースおよび前記押さえ蓋の間において、素子の長手方向両側の端部からベースおよび押さえ蓋の間に挿入された光ファイバをそれぞれ突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心機構と、この調心機構から前記素子の長手方向両側の端部にわたって、前記ベースおよび押さえ蓋の一方または両方の対向する相手側に臨む接合面に延在形成され、前記素子の長手方向端部から挿入される光ファイバを前記調心機構へ導くとともに前記光ファイバの被覆部を収納する導入溝とを備え、前記素子の長手方向両側の端部では、前記導入溝が、前記ベースまたは前記押さえ蓋の接合面の前記長手方向に対して直交する幅方向の中心位置から前記幅方向の一方の側にずれた位置に開口されていることを特徴とする。
【0015】
素子の長手方向両側の各端部での導入溝の開口位置は、いずれも接合面の幅方向中央から同じ側にずれていることを基本とする。
光ファイバ接続器に挿入される光ファイバの移動経路に対して該光ファイバ接続器の支持位置が決まっている場合、光ファイバの挿入時の移動経路が素子の幅方向中央からずれていても、素子の長手方向両側の端部における導入溝の開口位置が素子の接合面の幅方向で異なる光ファイバ接続器の選択使用によって、導入溝の前記開口位置を、この光ファイバ接続器に挿入される光ファイバの移動経路に位置決めすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
なお、図11〜図17と同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を簡略化する。
【0017】
図1および図2に示すように、本実施の形態の光ファイバ接続器1は、ロッド状のベース2および該ベース2に沿って配置される押さえ蓋3からなる二つ割り構造の素子1Aと、該素子1Aの全体をほぼ収納可能な断面コ字状のバネ4とを備えており、全体としても細長形状に形成されている。
【0018】
本実施の形態で取り扱う光ファイバ7は、図2に示すように、二本の光ファイバ7a(裸ファイバ、光ファイバ素線等)が被覆部7bによって一体的に被覆された、いわゆる2心の光ファイバテープ心線を構成しているものである。なお、光ファイバ7先端に露出された光ファイバ7aは、少なくとも先端部に裸ファイバが露出されており、光ファイバ接続器1に対向する両側から挿入された光ファイバ7同士は、該光ファイバ接続器1の調心機構8(後述)にて、光ファイバ7aの先端部の裸ファイバ同士を突き合わせ接続することで光接続される。
【0019】
図3に示すように、ベース2および押さえ蓋3は、プラスチック等のように光ファイバ(特に光ファイバ7a先端の裸ファイバ)を傷めない程度の硬さを有する材料によって形成されており、互いの接合面5、6を重ね合わせることにより一体化されるようになっている。
図1に示すように組み立てられた光ファイバ接続器1では、バネ4のバネ力によってベース2と押さえ蓋3とが互いに接近する方向に押圧されている。
【0020】
図3、図6等に示すように、ベース2の接合面5の長手方向両端部には光ファイバ7が挿入される導入溝9が形成されている。そして、接合面5の長手方向中央部には、光ファイバ7同士を突き合わせて接続可能に位置決め調心する調心溝(ここではV溝)である調心機構8が、両側の導入溝9に連通させて複数本(ここでは2本)並列に形成されている。調心機構8は、光ファイバ7の先端側の被覆を除去して露出させた複数本(ここでは2本)の光ファイバ7aを収納して突き合わせ接続可能に位置決め調心し、導入溝9は、前記光ファイバ7a以外の部分である光ファイバ7の被覆部7bを収納する。
なお、図7〜図9等に示すように、押さえ蓋3の前記導入溝9に対面する部分には導入補助溝91が形成されており、この光ファイバ接続器1の素子1Aでは、光ファイバ7の被覆部7bが、導入溝9と導入補助溝91とによって構成される導入溝に収納される。
【0021】
図6に示すように、導入溝9は、ベース2の長手方向に沿った同一直線(基準線D)上に配置され、調心機構8は基準線Dに沿ってその対向する両側に等距離に配置されている。但し、基準線Dは、ベース2の接合面5においてベース2の長手方向に直交する幅方向中央(中央線E)からずらされている。中央線Eに対する基準線Dのずれ方向は、ここでは、断面コ字状のバネ4の両フランジ26を連結するウェブ部41(図4参照)の側へ若干(数百〜数千μm)である。
【0022】
バネ4は、例えばベリリウム銅等の材料で形成されている。ベリリウム銅の場合、目的形状に成形後、時効硬化処理を行ったものや、熱処理後フッ素樹脂等でコーティングしたもの等がより好ましい。バネ4は、一対のフランジ部26の間に素子1Aを挟み込んで、ベース2と押さえ蓋3とを圧接状態にクランプ保持する。
【0023】
光ファイバ接続器1にて光ファイバ7同士を突き合わせ接続するには、専用の工具等によって光ファイバ接続器1の素子1Aを開放(ベース2と押さえ蓋3との間を開放)し、この素子1Aの開放状態を維持したまま、図8に示すように、予め光ファイバ7aを露出させておいた光ファイバ7の先端を素子1Aの長手方向端部に露出されている導入溝9へ押し込んで、各光ファイバ7aを調心機構8(調心溝)に挿入し(図4参照)、素子1Aに対向する両側(長手方向両端)から挿入された光ファイバ7先端の各光ファイバ7a同士を、調心機構8にて突き合わせ接続する。図4、図5に示すように、素子1Aは、ベース2及び押さえ蓋3の一方又は両方が、バネ4のウェブ41付近におけるベース2と押さえ蓋3との接合部分を中心として回転することで開閉される。
【0024】
図8に示すように、素子1Aの長手方向両端では、端部壁18に比べてベース2の長手方向端部が突き出されており(以下、この突出部分を「ファイバ挿入台部21」と称する)、開放した素子1Aへの光ファイバ7の挿入は、具体的には、光ファイバ7aを露出させておいた光ファイバ7の先端を、前記ファイバ挿入台部21上にまで延在されて露出された導入溝9に斜めに突き当てるようにして光ファイバ接続器1内に挿入していくことで、簡単に行うことができる。
【0025】
図8、図9に示すように、導入溝9の底部には、調心機構8よりも調心精度が低いV溝等の位置決め溝である内部導入溝9aがそれぞれ前記調心機構8である調心溝に個別に連通させて該導入溝9の全長にわたって複数本延在形成されており、光ファイバ7は、その先端に露出された複数本の光ファイバ7aをそれぞれ前記内部導入溝9aに個別に挿入して、調心機構8に向けて押し込んでいく。これにより、光ファイバ7先端側の光ファイバ7aは、導入溝9と調心機構8との間に形成された調心精度移行部10(図6参照)を介して、調心機構8へ挿入される。そして、両側の導入溝9から挿入された光ファイバ7a(具体的には先端の裸ファイバ)同士を調心機構8にて突き当てることで、調心機構8の調心精度によって精密に位置決め調心された光ファイバ7a同士が突き合わせ接続され、多心の光ファイバ7同士が光接続される。
【0026】
前記調心精度移行部10は、導入溝9から調心機構8に向かって次第に調心精度が高まるテーパ状に形成されており、導入溝9から調心機構8への光ファイバ7aの挿入が円滑になされるようになっている。前記調心精度移行部10は、具体的には、図3、図6等に示すように、導入溝9側の第1移行部10aと、調心機構8側の第2移行部10bとからなり、調心機構8と導入溝9との間にて調心精度が二段階に変化するようになっている。これら第1、第2移行部10aは、それぞれ導入溝9側から調心機構8側に行くにしたがって調心精度が次第に高まるテーパ状の溝である。
【0027】
調心機構8にて光ファイバ7先端の光ファイバ7a同士が突き合わせ接続されると、光ファイバ7の被覆部7bが導入溝9に収納される。そして、光ファイバ7同士の接続状態を維持したまま、素子1Aの開放維持を解除すると、バネ4の力によってベース2と押さえ蓋3との間に一対の光ファイバ7が挟み込まれ、接続状態が維持される。
【0028】
次に、接続工具60に光ファイバ接続器1をセットして多心の光ファイバ7同士を接続する場合を説明する。
この場合、図10に示すように、光ファイバ接続器1を、接続工具60の支持台61の収納溝61aに収納して位置決めし、図示しない開放状態維持工具によって素子1Aの開放を維持しておき、支持台61の両側のホルダ台64上に載せたファイバホルダ65を光ファイバ接続器1に向けてスライド移動させることで、各ファイバホルダ65に突出状態に支持された光ファイバ7を、その先端から光ファイバ接続器1の素子1Aの導入溝9から調心機構8に挿入して行き、調心機構8にて、対向する両光ファイバ7先端の光ファイバ7a同士を突き合わせ接続する。そして、ファイバ7a同士を突き合わせ状態を維持したまま、開放状態維持工具による素子1Aの開放を解除して素子1Aを閉じる。これにより、バネ4のクランプ力によってベース2と押さえ蓋3との間に光ファイバ7をクランプ保持されて、光ファイバ7同士の接続状態が維持される。
【0029】
図6および図10に示すように、ここで用いられる光ファイバ接続器1は、支持台61の収納溝61aに収納して位置決めされた際に、調心機構8や導入溝9の形成の基準線Dが、丁度、両ホルダ台64上にセットされた多心用のファイバホルダ70(図17(a)、(b)に示すベース71と開閉自在の押さえ蓋65cとの間に光ファイバを挟み込む構成のファイバホルダ)の位置決め溝72を結ぶ平面視直線の基準線Fに一致しており、ベース2の接合面5の中央線Eからずらされている。したがって、支持台61の収納溝61aに収納されて位置決めされた光ファイバ接続器1の素子1Aの長手方向両端での導入溝9の開口位置(詳細にはファイバ挿入台部21上に露出する導入溝9)は、両ホルダ台64上のファイバホルダ70に支持された光ファイバ7の延長上に位置するため、ホルダ台64上にてファイバホルダ70を光ファイバ接続器1に向けて移動させると、このファイバホルダ70に支持されている光ファイバ7を導入溝9に円滑に挿入することができる。
【0030】
この光ファイバ接続器1によれば、支持台61にセットして位置決めするだけで、該光ファイバ接続器1の素子1Aの長手方向端部での導入溝9の開口位置が、両ホルダ台64上にセットされたファイバホルダ70の位置決め溝72を結ぶ平面視直線の基準線F上に位置決めされるから、素子1Aの長手方向端部での導入溝9の開口位置を基準線Fに合わせるために支持台61の設置位置を変更する等の対策に比べて、低コストかつ簡単に導入溝9の開口位置の調整を図ることができる。また、ファイバホルダの位置決め溝の位置が対応心数に対応して異なることに対応して、それに適合するように中心線Eからずらされた基準線D上に導入溝9が形成されている光ファイバ接続器を選択使用することで、支持台61の設置位置を変更すること無く、各ファイバホルダの位置決め溝が位置する平面視直線の基準線上に、光ファイバ接続器の素子の長手方向両端部における導入溝の開口位置を簡単に位置決めすることができ、優れた汎用性を確保できる。
【0031】
なお、本発明の光ファイバ接続器としては、前記実施の形態に限定されず、以下の変更も含まれる。
(a)調心機構としては、V溝以外の位置決め溝や、マイクロキャピラリーが設置された位置決め溝、精密ロッド、精密ボールの適用も可能である。
(b)前記実施の形態では、2心用の光ファイバ接続器を例示したが、本発明に係る光ファイバ接続器の対応心数はこれに限定されず、2心よりもさらに多心に対応するものであって良い。この場合、調心機構の設置数は対応心数に対応させる。
(c)素子の断面形状としては、前記実施の形態で例示した角形断面に限定されず、例えば円形断面や、楕円形断面等も採用できる。円形断面や楕円形断面の場合、バネとして、C形のものを採用することがより好ましい。また、素子を形成するベースや押さえ蓋の具体的形状に適宜変更可能である。
(d)本発明では、素子の長手方向両端部での導入溝の開口位置が、接続工具等において導入溝への光ファイバの挿入が円滑になされるように調整されていれば良く、導入溝の前記開口部以外の構成は、適宜変更可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の光ファイバ接続器によれば、前記ベースまたは前記押さえ蓋に形成された導入溝の素子の長手方向端部での開口位置が、前記ベースまたは前記押さえ蓋の接合面の幅方向の中心位置から前記幅方向の一方の側にずらされているから、光ファイバ接続器への光ファイバの挿入のための移動経路が素子の幅方向中心からずれていても、素子の長手方向端部での前記導入溝の開口位置が異なる光ファイバ接続器を選択的に所定位置に支持することで、例えば光ファイバ接続器の支持位置を該光ファイバ接続器に挿入する光ファイバの移動経路に対応させて変更するといった面倒な作業を行うことなく、光ファイバ接続器に挿入するための光ファイバの移動経路や光ファイバの支持位置に対して、導入溝の開口位置を光ファイバの挿入が容易な位置に簡単に位置決めすることができるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバ接続器の一実施の形態を示す全体斜視図である。
【図2】 図1の光ファイバ接続器を示す分解斜視図である。
【図3】 図1の光ファイバ接続器のA−A線断面矢視図である。
【図4】 図1の光ファイバ接続器のB−B線断面矢視図であり、素子を閉じて光ファイバをクランプ保持した状態を示す。
【図5】 図1の光ファイバ接続器のB−B線断面矢視図であり、素子を開放した状態を示す。
【図6】 図1の光ファイバ接続器のベースを示す平面図である。
【図7】 図1の光ファイバ接続器の端部蓋をその接合側から見た斜視図である。
【図8】 光ファイバの挿入時の状態を示す素子の端部側の説明用断面図である。
【図9】 素子をその長手方向一端部から見た図である。
【図10】 図1の光ファイバ接続器を接続工具の支持台に支持した状態を示す平面図である。
【図11】 従来例の光ファイバ接続器を示す図であって、(a)は断面図、(b)は長手方向一端から見た側面図である。
【図12】 図11の光ファイバ接続器のベースを示す平面図である。
【図13】 図11の光ファイバ接続器への光ファイバの挿入に用いられる接続工具を示す正断面図である。
【図14】 図13の接続工具を示す平面図である。
【図15】 多1心用の光ファイバ接続器のベースを示す平面図である。
【図16】 単心用のファイバホルダを示す斜視図である。
【図17】 多心用のファイバホルダのベースを示す平面図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ接続器、1A…素子、2…ベース、3…押さえ蓋、4…バネ(コ字状バネ)、5、6…接合面、7…光ファイバ(光ファイバテープ心線)、7a…光ファイバ、8…調心機構(V溝)、9…導入溝。

Claims (1)

  1. 光ファイバの突き合わせ接続に用いられる光ファイバ接続器であって、
    ベース(2)および押さえ蓋(3)を長手方向を揃えて配置してなる二つ割り構造の素子(1A)と、この素子の外側に装着されて前記ベースおよび前記押さえ蓋を内側に挟み込んで互いに接合させる方向に押圧する断面C形またはコ字状のバネ(4)と、前記ベースおよび前記押さえ蓋の間において、素子の長手方向両側の端部からベースおよび押さえ蓋の間に挿入された光ファイバ(7、7a)をそれぞれ突き合わせ接続可能に位置決め調心する調心機構(8)と、この調心機構から前記素子の長手方向両側の端部にわたって、前記ベースおよび押さえ蓋の一方または両方の対向する相手側に臨む接合面(5、6)に延在形成され、前記素子の長手方向端部から挿入される光ファイバを前記調心機構へ導くとともに前記光ファイバの被覆部を収納する導入溝(9)とを備え、前記素子の長手方向両側の端部では、前記導入溝が、前記ベースまたは前記押さえ蓋の接合面の前記長手方向に対して直交する幅方向の中心位置から前記幅方向の一方の側にずれた位置に開口されていることを特徴とする光ファイバ接続器(1)。
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