JPH10199042A - 光ディスク及びその製造方法 - Google Patents

光ディスク及びその製造方法

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JPH10199042A
JPH10199042A JP9006334A JP633497A JPH10199042A JP H10199042 A JPH10199042 A JP H10199042A JP 9006334 A JP9006334 A JP 9006334A JP 633497 A JP633497 A JP 633497A JP H10199042 A JPH10199042 A JP H10199042A
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JP
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substrate
adhesive
outer peripheral
inner peripheral
functional layer
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JP9006334A
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Yoshihiro Hino
良宏 日野
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体裁面において優れているとともに、一対の
基板を貼り合わせても、反りの原因となるようなことが
ない光ディスク及びその製造方法を提案する。 【解決手段】 本発明にかかる光ディスクは、一対の基
板のうち、少なくとも一方の基板に対して信号が記録さ
れる機能層が成膜され、これら一対の基板が貼り合わさ
れてなる光ディスクにおいて、一対の基板を貼り合わせ
る接着剤が、機能層の外周縁部から内周縁部の範囲内に
塗布されている。また、この光ディスクの製造方法は、
一対の基板を成形する基板成形工程と、一対の基板のう
ち、少なくとも一方の基板上に信号が記録される機能層
を成膜する成膜工程と、一対の基板を貼り合わせる接着
剤を機能層の外周縁部から内周縁部の範囲内に塗布し
て、一対の基板を貼り合わせる貼り合わせ工程とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の基板を貼り
合わせてなる光ディスク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光が照射されることにより情報信
号の記録再生が行われる光ディスクとしては、光磁気デ
ィスク等の各種追記型光ディスクや、一方面に凹凸パタ
ーンが形成されたデジタル・オーディオ・ディスクや、
光学式ビデオディスク等の各種光ディスクが実用化され
ている。
【0003】これらの光ディスクは、いずれもポリカー
ボネート等のプラスチック或いはガラス製の単板の透明
基板上に記録膜や反射膜等の機能膜が形成された構成と
なっている。
【0004】従来、このような光ディスクの利用法とし
ては、表面に凹凸パターンが形成された光ディスクのよ
うに、再生専用として利用されるROM(Read Only Mem
ory)的な利用法と、光磁気ディスクや相変化ディスクの
ように、任意に情報信号の記録が可能で、必要に応じて
再生、追加記録、書換を行うRAM(Random Access Mem
ory)的な利用法が挙げられる。
【0005】上述のROM的に利用される光ディスクと
しては、表面に凹凸パターンが形成され、機能層として
反射膜が形成された光ディスクがある。この光ディスク
においては、基板上にレーザ光の波長の約1/4程度の
深さで情報信号に対応した凹凸状のプリピットが形成さ
れ、このプリピット上に反射膜が形成された構成となっ
ている。そして、この光ディスクは、プリピットにより
生ずる光の干渉による反射率変化が検出されて信号の再
生が行われる。
【0006】一方、RAM的に利用される光ディスクと
して、例えば上記の相変化ディスクがある。この相変化
ディスクでは、機能層として、レーザ光により昇温され
て、層状態が変化する材料を使用している。この相変化
ディスクにおいては、記録情報に応じて記録ピットを結
晶からアモルファス状態或いはアモルファス状態から結
晶に変化させることによって情報信号が記録され、結晶
とアモルファス状態との反射率変化を検出することによ
って情報信号の再生が行われる。
【0007】この相変化ディスクの機能層は、GeSb
Teからなる相変化膜の両面に、酸化防止と、多重干渉
による光信号のエンハンスの効果を目的として、透明性
を有する例えばZnS−SiO2からなる誘電体膜を積
層し、さらにAlからなる反射膜を積層して構成されて
いる。
【0008】ところで、近年、光ディスクとしては、上
述のような単板の透明基板上に機能層を形成する光ディ
スクのみならず、2枚の透明基板を貼り合わせてなる光
ディスクが提案されている。このような光ディスクとし
ては、120mmの直径の光ディスクに現行のテレビと
同等の画質で約120分の情報信号が記録可能な光ディ
スク(以下、DVDと称する。)の開発が進められてい
る。
【0009】このDVDは、記録容量を従来の光ディス
クより6倍〜8倍にまで高める必要があるため、現行の
レーザ光である780nmよりも短い635nm〜65
0nmの波長のレーザ光が用いられ、厚さ0.6mmの
単板ディスクの記録面同士を2枚貼り合わせた構造とな
っている。
【0010】このDVDは、ROM的に利用される光デ
ィスクとして、表面に機能層として反射膜が形成された
DVD−ROMが提案されている。このDVD−ROM
は、反射膜が双方の基板に形成され、これら双方の基板
を貼り合わせてなるSD−10型のDVDと、反射膜が
一方の基板のみに形成され、他方の基板がダミーディス
クとなっており、これら双方の基板を貼り合わせてなる
SD−5型のDVDが提案されている。
【0011】一方、DVDとしては、RAM的に利用さ
れ、機能層として記録膜が形成されたDVD−RAMも
提案されている。このDVD−RAMにおいても、記録
膜が一方の基板のみに形成されているものと、記録膜が
双方の基板に形成されているものとがあり、ともに、2
枚の基板を貼り合わせてなる。
【0012】これらの光ディスクに用いられる透明基板
の材料としては、ガラス、ポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂等が用いられている。光ディス
クには、これらの材料の中でも、成形性、寸法安定性、
低吸水性等で優れていることから、ポリカーボネート樹
脂が最も広く使用されている。
【0013】このポリカーボネート樹脂からなる透明基
板が用いられる光ディスクは、通常、ホットメルト型接
着剤、紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、或いは両
面接着シート等により2枚の基板を貼り合わせてなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来、上述したDVD
のように、機能層が形成された基板同士を貼り合わせる
場合においては、機能層の保護機能を兼ねた液状接着剤
を用いて、一方の基板の接着面に接着剤を塗布した後、
他方の基板を上から対向させて貼り合わせる。このと
き、接着剤は、一対の基板の接着強度を向上させるため
に、塗布範囲を基板の全面としている。
【0015】このように、基板の全面に接着剤を塗布す
ると、例えばゴム系ホットメルト接着剤やエポキシ系の
接着剤では、基板の成膜していない透明部分を通して網
目状の塗布パターンや、接着剤の色等が基板の機能層が
成膜されていない透明部分から見えてしまう。このよう
に、光ディスクにおいては、塗布パターンや接着剤の色
等が見えてしまうと、商品の体裁面としての価値が劣る
ものとなってしまう。
【0016】ここで、従来の5インチサイズの光磁気記
録方式の光ディスクにおいては、製造時おいて、貼り合
わせた光ディスクをカートリッジ内に入れるものとなっ
ており、光ディスクが外部から目視できなかった。した
がって、この光磁気記録方式の光ディスクでは、接着剤
が外部から見えてしまっても、商品的な体裁面が問題と
されるようなことがなかった。
【0017】一方、一対の基板が貼り合わされてなるD
VDにおいては、コンパクト・ディスクプレーヤーにお
いても再生可能とされることが提案され、光磁気記録方
式の光ディスクとは異なり、カートリッジ内に入れずに
扱われる場合があることとなる。したがって、DVDに
おいては、上述したように一対の基板の貼り合わせ強度
を向上させるために、基板の全面に接着剤を塗布する
と、基板の機能層が成膜されていない透明部分から接着
剤が見えてしてしまい、体裁面での問題となる。
【0018】また、機能層の表面に塗布された保護層
は、通常、内周部より外周部が厚く形成されてしまう。
特に、保護膜の外周縁部においては、保護膜形成時にお
いて表面張力も加わり、さらに厚く形成されてしまう。
このような光ディスクにおいては、接着剤を基板の全面
に均一に塗布すると、保護層の厚みが影響して、光ディ
スクの貼り合わせ面が平坦ではなくなってしまい、一対
の基板を貼り合わせると、反りの原因となる。
【0019】本発明は、上述のような実情に鑑みて提案
されたものであり、一対の基板を貼り合わせても、接着
剤が外部から見えてしまうようなことがなく、体裁面に
おいて優れた光ディスク及びその製造方法を提案するこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決する本
発明にかかる光ディスクは、一対の基板のうち、少なく
とも一方の基板に対して信号が記録される機能層が成膜
され、これら一対の基板が貼り合わされてなる光ディス
クにおいて、一対の基板を貼り合わせる接着剤が、機能
層の外周縁部から内周縁部の範囲内に塗布されているこ
とを特徴とするものである。
【0021】なお、上記の一対の基板の内周部及び/又
は外周部には、接着剤の塗布範囲を規制する溝が形成さ
れているものであっても良い。
【0022】このように構成された光ディスクは、接着
剤が不透明な機能層の外周縁部から内周縁部の範囲内に
塗布されて貼り合わされているので、光ディスクが貼り
合わされた状態において、接着剤が不透明な機能層に隠
れ、接着剤が基板の透明部分から見えてしまうようなこ
とがない。
【0023】また、本発明にかかる光ディスクの製造方
法は、一対の基板を成形する基板成形工程と、一対の基
板のうち、少なくとも一方の基板上に信号が記録される
機能層を成膜することによって機能層を形成する成膜工
程と、基板を貼り合わせる貼り合わせ工程とを有し、こ
の貼り合わせ工程は、一対の基板を貼り合わせる接着剤
を機能層の外周縁部から内周縁部の範囲内に塗布する工
程を有することを特徴とする。
【0024】なお、基板成形工程においては、一対の基
板の内周部及び/又は外周部に、接着剤の塗布範囲を規
制する溝を形成しても良い。
【0025】また、貼り合わせ工程おいては、スクリー
ン印刷により接着剤を塗布することが望ましい。
【0026】このような光ディスクの製造方法は、貼り
合わせ工程において、成膜工程によって形成された不透
明な機能層の外周縁部から内周縁部の範囲内に接着剤を
塗布して貼り合わせるので、一対の基板が貼り合わされ
た状態において、接着剤が不透明な機能層に隠れ、接着
剤が基板の透明部分から見えてしまうようなことがない
光ディスクを製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる光ディスク
及びその製造方法について図面を参照しながら詳細に説
明する。
【0028】本実施の形態にかかる光ディスク1は、図
1に示すように、第1の基板2と第2の基板3とが接着
剤4を介して貼り合わされてなり、これら第1の基板2
及び第2の基板3の少なくとも一方の基板上に機能層5
が形成されてなる。
【0029】第1の基板2及び第2の基板3は、透明性
を有する材料、例えばポリカーボネート樹脂からなり、
射出成形技術により直径が約120mmで円盤状に成形
されている。また、第1の基板2及び第2の基板3は、
それぞれの厚さが約0.6mmとなるように成形されて
いる。また、第1の基板2と第2の基板のうち、少なく
とも一方の基板上には、例えばスパッタリング法により
機能層5が形成されている。
【0030】この機能層5は、本実施の形態において、
スパッタリング装置によって形成される。また、この機
能層5は、スパッタリング装置によって形成されること
によって、図2に示すように、内周縁部5bから外周縁
部5aの範囲内に円環状に形成されている。そして、こ
の光ディスク1は、不透明な機能層5部分と、この機能
層5の内周縁部5bより内周側及び外周縁部5aより外
周側に透明部分とが形成されている。
【0031】すなわち、この機能層5を形成する際は、
上記第1の基板2もしくは第2の基板3をスパッタリン
グ装置内に固定して行う。このスパッタリング装置は、
内部に備えられている枠状の外周金具で基板の外周部を
固定し、内周金具により基板の内周部を固定して成膜す
る。そのため、第1の基板2及び第2の基板3には、内
周金具及び外周金型の裏側やターゲットから飛び出した
金属原子の進路の陰になる部分に金属原子が付着され
ず、内周部及び外周部において透明な部分が形成され
る。また、この機能層5上には、保護層が形成される。
この保護層は、例えば紫外線硬化樹脂からなり、機能層
5の酸化防止、防湿、耐食防止等の機能を有する。
【0032】なお、この機能層5は、再生専用の光ディ
スクとする場合にはAlやAu等の反射膜とする。ま
た、この機能層5は、信号が記録可能な光ディスクとす
る場合には記録膜とする。
【0033】ここで、第1の基板2の外周部及び内周部
には、溝部6a1,6b1が円環状に形成されている。ま
た、第2の基板3の外周部及び内周部には、溝部6
2,6b2が円環状に形成されている。この溝部6
1,6b1,6a2,6b2は、第1の基板2及び第2の
基板3を射出成形技術により成形する際に形成される。
この溝部6a1,6b1,6a2,6b2は、第1の基板2
と第2の基板3とを貼り合わせる際に、接着剤4が内周
側及び外周側の透明部分に広がるのを抑制するためのも
のである。すなわち、この溝部6a1,6b1,6a2
6b2は、接着剤4を塗布した後、第1の基板2と第2
の基板3とを対向させて貼り合わせる際、機能層5より
も内周側及び外周側の透明部分に広がる接着剤4を溜め
ておく機能を有する。
【0034】接着剤5は、例えばラジカル重合系硬化樹
脂やカチオン重合硬化樹脂を使用している。なお、本実
施の形態においては、シルク印刷装置で第1の基板2、
第2の基板3上に接着剤4を塗布するので、約5000
cps〜2000cps程度の粘度の接着剤を使用して
いる。
【0035】この接着剤4は、図2に示すように、シル
ク印刷装置により塗布範囲1aが限定されることによっ
て、機能層5の内周縁部5bから外周縁部5aの範囲内
に塗布される。このように、接着剤4は、不透明な機能
層5の内周縁部5bから外周縁部5aの範囲内に塗布さ
れることによって機能層5によって隠され、第1の基板
2及び第2の基板3の透明部分から接着剤4が第1の基
板2及び第2機の基板3の透明部分から見えてしまうよ
うなことがない。
【0036】ここで、第1の基板2及び第2の基板3に
は、内周側及び外周側に溝部6a1,6b1,6a2,6b2
が形成されている。この溝部6a1,6b1,6a2,6
2は、上記のシルク印刷装置によって、接着剤4が塗
布されて、第1の基板2と第2の基板3とを貼り合わせ
る際に、機能層5より外周部側及び内周部側の透明部分
にはみ出してしまう接着剤4が充填される。したがっ
て、この溝部6a1,6b1,6a2,6b2は、接着剤4
が機能層5より内周側及び外周側の第1の基板2及び第
2の基板3の透明部分にはみ出すことを防止し、接着剤
4の塗布範囲1aを機能層5の内周縁部5bから外周縁
部5aに規制する。
【0037】なお、本実施の形態において、溝部6
1,6b1,6a2,6b2は、半径方向の幅t1が約1
mm、深さt2が約0.1mm程度に形成されている。
また、この溝部6a1,6a2は、外周端を、大きくても
成膜時に外周金具の陰となり透明となる部分の最小径以
下とする。一方、この溝部6b1,6b2は、内周端を、
小さくても成膜時に内周金具の陰となり透明となる部分
の最大径以上とする。
【0038】また、この溝部6a1,6b1,6a2,6
2は、基板の内周部及び外周部に形成することによっ
て、第1の基板2もしくは第2の基板3の強度が劣化し
ない範囲内で大きくすることが望ましい。また、この溝
部6a1,6b1,6a2,6b2は、信号の記録再生時に
おいて、照射する光が信号記録部に干渉しなければ良
く、かつ、形成することによって生ずる複屈折が信号再
生時に誤差を与えないのであれば、大きいほうが望まし
い。さらに、この溝部6a1,6b1,6a2,6b2は、
第1の基板2及び第2の基板3の内周側又は外周側のい
ずれか一方のみに形成するだけでも良い。
【0039】このように構成された光ディスク1は、第
1の基板2及び第2の基板3上に成膜した機能層5上に
接着剤4を塗布して第1の基板2及び第2の基板3を貼
り合わせてなるので、不透明な機能層5に接着剤4が隠
れて、第1の基板2及び第2の基板3の透明部分から接
着剤4が見えてしまうようなことがない。また、光ディ
スク1を構成する第1の基板2及び第2の基板3は、内
周部及び外周部に溝部6a1,6b1,6a2,6b2が形
成されているので、貼り合わせても、接着剤4が第1の
基板2及び第2の基板3の内周部又は外周部の透明部分
にはみ出してしまうようなことがない。
【0040】つぎに、本実施の形態にかかる光ディスク
の製造方法について説明する。
【0041】本実施の形態にかかる光ディスクの製造方
法は、射出成形技術により第1の基板2及び第2の基板
3を成形する基板成形工程と、この第1の基板2もしく
は第2の基板3に対して成膜する成膜工程と、第1の基
板2と第2の基板3とを貼り合わせる貼り合わせ工程と
を有する。
【0042】基板成形工程は、射出成形技術により第1
の基板2及び第2の基板3を成形する。ここで、本実施
の形態にかかる光ディスク1を構成する第1の基板2及
び第2の基板3には、内周部及び外周部に溝部6a1
6b1,6a2,6b2を形成する。
【0043】成膜工程においては、第1の基板2又は第
2の基板3に対して機能層5を成膜する。ここで、機能
層5の成膜工程は、本実施の形態において、スパッタリ
ング装置で行っているので、第1の基板2の内周部及び
外周部を固定させる内周金具及び外周金具を使用する。
このように、スパッタリング装置の内周金具及び外周金
具で第1の基板の内周部及び外周部を固定すると、基板
の内周部及び外周部に機能層5が成膜されない透明部分
を形成してしまう。
【0044】貼り合わせ工程においては、第1の基板2
と第2の基板3とを接着剤4を介して貼り合わせること
によって一体化し、上述の光ディスクとする。この貼り
合わせ工程では、先ず、第1の基板2及び第2の基板3
上に接着剤4をシルク印刷機により塗布する。
【0045】ここで、シルク印刷機10は、図3に示す
ように、基板載置台11上に第1の基板2又は第2の基
板3が載置され、この基板載置台11上に配設されたス
クリーン12の上にペースト状の接着剤4がのせられ
る。そして、このシルク印刷機10は、スキージ13を
第1の基板2及び第2の基板3の半径方向Aに動かすこ
とによって、接着剤4を第1の基板2又は第2の基板3
の全面に塗布する。なお、スクリーン12は、図4に示
すように、ドーナツ形状に形成することによって、機能
層5が形成されている内周縁部5bから外周縁部5aの
範囲内、すなわち図2に示した塗布範囲1aに接着剤4
が塗布されるように規制する。
【0046】このスクリーン12は、接着剤4を塗布す
る領域である塗布部12aと、接着剤4を遮断する遮断
部12bとからなる。スクリーン12は、ステンレスメ
ッシュからなる基部と、この基部上に形成されたレジン
層と、例えばアルミからなる外枠とからなる。このスク
リーン12は、レジン層を除去することにより、この除
去された部分が塗布部12aを形成し、それ以外が遮断
部12bとなっている。ここで、この塗布部12aは、
大きくても成膜工程において形成した機能層5の外周縁
部5a以内、小さくても成膜工程において形成した機能
層5の内周縁部5b以上とする。
【0047】そして、第1の基板2又は第2の基板3に
接着剤4を塗布する際には、第1の基板2又は第2の基
板3を基板載置台11上に載置し、吸引することによっ
て、基板載置台11に載置した基板を固定する。そし
て、スクリーン12上にペースト状の接着剤4をのせ、
モータ14を駆動することによってスキージ13をA方
向に動かす。ここで、シルク印刷機10により、モータ
14による回転運動を直線往復運動に変換させることに
よって、スキージ13を半径方向Aに動かす。そして、
このスキージ13を半径方向Aに動かすことによって、
基板載置台11に載置した基板に接着剤4を塗布する。
【0048】なお、本実施の形態においては、スキージ
13の往復運動のストロークを約300mmとし、約5
sec/1ストロークで往復運動を行っている。また、
本実施の形態においては、直径が約120mmの光ディ
スクに対して接着剤4を塗布するように、スキージ13
の幅を約170mmとしている。
【0049】次に、貼り合わせ工程において、第1の基
板2及び第2の基板3上に塗布された接着剤4に対し
て、例えば紫外線を照射することによって活性化させ
る。次に、第1の基板2及び第2の基板3の接着剤4塗
布面を対向させてプレス機によってプレスする。ここ
で、このプレスにおいては、0.5kgf/cm2〜5
kgf/cm2の圧力で5秒〜1分程度の時間をかけて
行う。
【0050】このように、プレス機で第1の基板2と第
2の基板3とを対向させて貼り合わせる際、第1の基板
2及び第2の基板3上に塗布した接着剤4が外周部及び
内周部に広がる。ここで、上述の基板成形工程で成形し
た溝部6a1,6b1,6a2,6b2に、接着剤4が流し
込まれる。すなわち、この溝部6a,6bにより、接着
剤4の範囲を規制する。
【0051】なお、本実施の形態において、溝部6
1,6b1,6a2,6b2を、半径方向の幅t1が約1
mm、深さt2が約0.1mm程度に形成する。また、
この溝部6a1,6a2の外周端を、大きくても成膜時に
外周金具の陰となり透明となる部分の最小径以下とす
る。一方、この溝部6b1,6b2の内周端を、小さくて
も成膜時に内周金具の陰となり透明となる部分の最大径
以上とする。
【0052】このような光ディスク1の製造方法は、貼
り合わせ工程において、成膜工程で形成された機能層5
が成膜されている範囲内に接着剤4を塗布するので、第
1の基板2と第2の基板3とを貼り合わせた状態におい
て接着剤4が形成されている範囲を機能層5が成膜され
ている範囲内とすることが可能である。さらに、この光
ディスク1の製造方法は、基板成形工程において、基板
の内周部及び外周部に溝部6a1,6b1,6a2,6b2
を形成するので、貼り合わせ工程において、第1の基板
2及び第2の基板3上に塗布された接着剤4がプレスさ
れることによって内周部側及び外周部側に広がっても、
この溝部6a1,6b1,6a2,6b2に接着剤が流れ込
み、接着剤4の塗布範囲が規制される。したがって、こ
の光ディスク1の製造方法によれば、第1の基板2と第
2の基板3とを貼り合わせた状態において、不透明な機
能層5に接着剤4が隠れるので、第1の基板2及び第2
の基板3の透明部分から接着剤4が見えてしまうような
ことがなく、体裁面において、優れた光ディスクを製造
することが可能である。
【0053】また、この光ディスク1の製造方法は、機
能層5を構成する保護層の膜厚が外周縁部において厚く
形成されても、従来のように、基板の全面に接着剤を塗
布することによって、基板の接着面の外周部側が厚くな
ってしまうようなことがない。したがって、この光ディ
スクの製造方法は、光ディスクの反りの原因を生じてし
まうようなことがない。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる光ディスクは、機能層の外周縁部から内周縁部の範
囲内に接着剤が形成されているので、一対の基板が貼り
合わされた状態において、不透明な機能層に接着剤が隠
れ、基板の透明部分から接着剤が見えてしまうようなこ
とがなく、体裁的に優れている。また、この光ディスク
には、内周部及び外周部に溝が形成されているので、基
板を対向させて貼り合わせる際、接着剤が機能層の内周
縁部及び外周縁部からはみ出してしまうようなことがな
く、体裁的に優れている。
【0055】また、本発明にかかる光ディスクの製造方
法は、機能層を形成する成膜工程と、一対の基板を貼り
合わせる貼り合わせ工程とを有し、この貼り合わせ工程
において、接着剤を機能層の外周縁部から内周縁部の範
囲内に接着剤を塗布して一対の基板を貼り合わせるの
で、一対の基板が貼り合わされた状態において、不透明
な機能層に接着剤が隠れ、基板の透明部分から接着剤が
見えてしまうようなことがなく、体裁的に優れた光ディ
スクを製造することが可能である。また、この光ディス
クの製造方法は、内周部及び外周部に溝を形成するの
で、基板を対向させて貼り合わせる際、接着剤が機能層
の内周縁部及び外周縁部からはみ出させるようなことが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光ディスクの一例を示す断面図
である。
【図2】同光ディスクの一例を示す上面概略図である。
【図3】基板に対して接着剤を塗布するシルク印刷装置
を示す概略図である。
【図4】基板に対して接着剤を塗布するシルク印刷装置
に備えられるスクリーンを示す上面図である。
【符号の説明】
1 光ディスク、2 第1の基板、3 第2の基板、4
接着剤、5 機能層、6a1,6b1,6a2,6b2
溝部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板のうち、少なくとも一方の基
    板に対して信号が記録される機能層が成膜され、これら
    一対の基板が貼り合わされてなる光ディスクにおいて、 上記一対の基板を貼り合わせる接着剤が、機能層の外周
    縁部から内周縁部の範囲内に塗布されていることを特徴
    とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 上記一対の基板の内周部及び/又は外周
    部には、接着剤の塗布範囲を規制する溝が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
  3. 【請求項3】 一対の基板を成形する基板成形工程と、 一対の基板のうち、少なくとも一方の基板上に信号が記
    録される機能層を成膜する成膜工程と、 一対の基板を貼り合わせる接着剤を機能層の外周縁部か
    ら内周縁部の範囲内に塗布して、一対の基板を貼り合わ
    せる貼り合わせ工程とを有することを特徴とする光ディ
    スクの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記基板成形工程においては、一対の基
    板の内周部及び/又は外周部に、接着剤の塗布範囲を規
    制する溝を形成することを特徴とする請求項3記載の光
    ディスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記貼り合わせ工程おいては、スクリー
    ン印刷により接着剤を塗布することを特徴とする請求項
    3記載の光ディスクの製造方法。
JP9006334A 1997-01-17 1997-01-17 光ディスク及びその製造方法 Withdrawn JPH10199042A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000058068A1 (en) * 1999-03-30 2000-10-05 Fairchild Holding Corporation Method for making a substrate for a digital versatile disc and digital versatile disc including the substrate
JP2013131652A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Fujitsu Semiconductor Ltd 半導体装置の製造方法、半導体ウェハの加工方法、半導体ウェハ
JP2019121311A (ja) * 2018-01-11 2019-07-22 シャープ株式会社 基板、表示装置及び基板の製造方法

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