JP4258096B2 - 光記録媒体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク上に紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布した後に、紫外線を照射することにより、当該紫外線硬化性樹脂を硬化させる光記録媒体の製造装置及び製造方法関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザービームの照射により情報の記録再生が行われる光ディスクとしては、光磁気ディスク、各種追記型光ディスク、デジタルオーディオディスク(コンパクトディスク)、光学式ビデオディスク(レーザーディスク)等が実用化されている。これら光ディスクは、いずれもポリカーボネート等のプラスチック材料或いはガラスからなる透明基板上に、記録膜や反射膜等の機能膜が信号記録層として形成された構成とされる。
【0003】
このような光ディスクは、コンパクトディスク(CD)やレーザーディスク等のように再生専用のROM(Read Only Memory)型ディスクと、光磁気ディスクのように、任意の情報を記録し、必要に応じて再生や追記、書き換え等が可能なRAM(Random Access Memory)型ディスクとに大きく分類される。
【0004】
ROM型ディスクでは、透明基板上に再生光の1/4波長程度の深さに凹凸プリピットが形成され、その上を覆うように反射膜が成膜されており、プリピットで生じる光の干渉による反射率変化を検出することで情報の再生が行われる。
【0005】
一方、RAM型ディスクでは、例えば、相変化材料からなる信号記録層を備えた相変化型ディスクの場合、記録情報に応じて信号記録層に相変化を生じさせることにより情報の記録又は消去が行われ、それに伴う光の反射率変化を検出することにより情報の再生が行われる。また、磁性材料からなる信号記録層を備えた光磁気ディスクの場合、信号記録層に集光されたレーザービームを照射しながら、局所的にキュリー温度以上に加熱された部分に、磁気ヘッドを用いて記録情報に応じて変調された外部磁界を印加することにより、情報の記録又は消去が行われ、カー(Kerr)効果による磁化方向に応じた光の反射率変化を検出することにより情報の再生が行われる。
【0006】
ところで、最近、CDと同じ直径120mmのディスクに現行テレビ並の画質で、映画1本を収めることのできるデジタルバーサタイルディスク(DVD)の開発が進められている。このDVDでは、記録容量がCDの6〜8倍まで高められており、現行レーザの波長である780nmよりも短い635nm〜650nmの波長のレーザを記録再生に用いている。
【0007】
また、DVDでは、厚さ0.6mmの2枚の単板ディスクを信号記録層が内側となるように貼り合わせた構造のものが考案されている。例えば、再生専用のROM型ディスクには、信号記録層が両方のディスクに形成されているSD−10型ディスクと、一方のディスクにのみ信号記録層が形成され、他方のディスクは信号記録層が形成されてないダミーディスクとなるSD−5型ディスクとがある。同様に、書き込み可能なRAM型ディスクにも、信号記録層が両方のディスクに形成されているものと、片方のディスクにのみ信号記録層が形成されているものとがある。
【0008】
上述したように、光ディスクには、透明基板として、ガラスの他に、ポリカーボネート、アクリル、エポキシ樹脂等のプラスチック材料が用いられている。その中でも成形性、寸法安定性、低吸収性等で優れていることからポリカーボネートが最も使用されている。
【0009】
また、これらディスクの貼り合わせには、一般に、ホットメルト型接着剤、紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤等が用いられ、これら接着剤をロールコート法やスピンコート法、シルクスクリーン印刷法等によりディスクの貼り合わせ面上に接着層として形成し、或いはディスクの貼り合わせ面上に両面接着シートを貼り付けて、これらディスクを貼り合わせる方法が用いられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような光ディスクでは、図10に示すように、ディスク100の貼り合わせ面側に保護層101が形成されている。この保護層101は、ディスク基板102の信号記録層103が形成された面上に、例えば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布した後に、紫外線を照射し、この紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成される。
【0011】
具体的に、この保護層101を形成する際は、例えば4500rpmで所定時間だけディスク100を回転させながら、このディスク100の内周部に所定量の紫外線硬化樹脂を滴下する。これにより、紫外線硬化樹脂が外周部へと延伸されて、ディスク100の全面に塗膜が形成される。そして、ディスク100の回転を止めて2〜3秒経過した後に、この塗膜が形成されたディスク100に対して紫外線を所定時間だけ照射し、この紫外線硬化型樹脂を硬化させる。これにより、ディスク基板102の信号記録層103が形成された面上に、保護層101が形成されることになる。
【0012】
しかしながら、上述した従来の手法により保護層101を形成すると、ディスク100の外周縁部に、図10に示すような保護層101の盛り上がり部分101aが形成されてしまうために、これらディスクの貼り合わせを行った際に、この盛り上がり101a部分が干渉してしまい、ディスク100が不均一に貼り合わされてしまうといった問題があった。
【0013】
この保護層101の盛り上がり部分101aは、以下のように形成されると考えられる。すなわち、上述したスピンコート法により、ディスク100を回転させながら、ディスク100の内周部に紫外線硬化樹脂が滴下されると、この紫外線硬化樹脂は、遠心力によりディスク100の外周部へと延伸され、ディスク100の外周縁部にて振り切られながら、このディスク100の全面に塗布される。このとき、ディスク100の外周縁部に紫外線硬化樹脂の盛り上がりが形成される。この紫外線硬化樹脂の盛り上がりは、ディスクの回転を止めて放置すると、徐々にディスク100の内周側へと流動するものの、この紫外線硬化樹脂の粘性及び表面張力により、完全に平坦とはならず、ディスク100の外周縁部にて盛り上がったままとなる。そして、紫外線が照射されると、紫外線硬化樹脂が硬化されて、ディスク100の外周縁部に、上述したような保護層101の盛り上がり部分101aが形成されることとなる。
【0014】
この保護層101の盛り上がり部分101aは、紫外線硬化樹脂の粘性及び表面張力によっても異なるが、通常は1〜2mm程度の幅で形成され、その盛り上がり量は、平均膜厚の約2〜3倍となる。
【0015】
このため、上述した貼り合わせ光ディスクでは、保護層101の盛り上がり部分101aが大きくなり過ぎると、周波数の高い変形が生じて、フォーカス加速度の悪化等を招いてしまい、その結果、品質の大幅な低下を招いてしまうといった問題があった。
【0016】
そこで、本発明はこのような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、ディスクの外周縁部に紫外線硬化樹脂の盛り上がりが形成されるのを防止した光記録媒体の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする
【0017】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成する本発明に係る光記録媒体の製造装置では、紫外線硬化樹脂が塗布されたディスクを回転させる回転部と、ディスクの上方に設けられ、当該ディスクに対して紫外線を照射する光源と、ディスクの外周縁部に当接され、当該ディスクの主面と連続した主面を形成する略円環状の外周リングと、紫外線が照射されるディスクの周囲を覆う遮光マスクとを備えることを特徴とする。
【0018】
この製造装置では、ディスクの外周縁部に略円環状の外周リングが当接され、当該ディスクの主面と連続した主面が形成された後に、この外周リングが当接されたディスクが回転部により回転されながら、紫外線硬化樹脂が塗布されることにより、当該ディスクの主面と連続した主面上に塗膜が形成される。そして、この塗膜が形成されたディスクの周囲を遮光マスクで覆いながら、光源により紫外線が照射されることにより、当該ディスクの主面上の紫外線硬化樹脂のみを硬化させることができる。これにより、ディスクの外周縁部に紫外線硬化樹脂の盛り上がり形成されるのを防ぐことができる。
【0019】
また、本発明に係る光記録媒体の製造方法は、ディスクの外周縁部に略円環状の外周リングを当接させて、当該ディスクの主面と連続した主面を形成する工程と、外周リングが当接されたディスクを回転させながら、紫外線硬化樹脂を塗布することにより、当該ディスクの主面と連続した主面上に塗膜を形成する工程と、塗膜が形成されたディスクの周囲を遮光マスクで覆いながら、紫外線を照射することにより、当該ディスクの主面上の紫外線硬化樹脂のみを硬化させる工程とを有することを特徴とする。
【0020】
この製造方法では、ディスクの外周縁部に略円環状の外周リングを当接させ、当該ディスクの主面と連続した主面を形成した後に、この外周リングが当接されたディスクを回転させながら、紫外線硬化樹脂を塗布することにより、当該ディスクの主面と連続した主面上に塗膜を形成する。そして、この塗膜が形成されたディスクの周囲を遮光マスクで覆いながら、紫外線を照射することにより、当該ディスクの主面上の紫外線硬化樹脂のみを硬化させることができる。これにより、ディスクの外周縁部に紫外線硬化樹脂の盛り上がり形成されるのを防ぐことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
先ず、本発明を適用して作製される光記録媒体について説明する。
【0025】
この光記録媒体は、図1に示すように、中心部に中心孔を有する略円盤状の光ディスク1であり、ディスク基板2aの一主面上に信号記録層3a及び保護層4aが順次積層されてなる第1のディスク5と、ディスク基板2bの一主面上に信号記録層3b及び保護層4bが順次積層されてなる第2のディスク6とが、互いの保護層4a,4bを対向させて接着層7a,7bを介して貼り合わされた構成とされる。
【0026】
ディスク基板2a,2bは、光透過性を有する材料が略円盤状に形成された透明基板であり、その材料として、例えば、ガラスの他に、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMMA)、アクリル、エポキシ樹脂等のプラスチック材料が用いられている。その中でも、成型性、寸法安定性、低吸水性等の観点から、ポリカーボネートを用いることが望ましい。
【0027】
信号記録層3a,3bは、例えば、再生専用のROM型ディスクの場合、上述した透明基板上に再生光の1/4波長程度の深さに凹凸プリピットが形成され、その上を覆うようにAl、Au、Pt、Cu等が真空薄膜形成技術により、例えば19〜60nmの膜厚で反射膜が成膜されてなる。そして、このROM型ディスクでは、照射されたレーザービームが反射膜で反射される際に、プリピットで生じる光の干渉による反射率変化を検出することにより情報の再生が行われる。
【0028】
また、信号記録層3a,3bは、例えば、光磁気ディスクの場合、SiN等からなる透明な第1の誘電体膜と、TbFeCo等の磁性材料からなる磁性記録膜と、SiN等からなる透明な第2の誘電体膜と、Al等からなる反射膜とが、スパッタリング等によりこの順に積層された4層構造からなる。そして、この光磁気ディスクでは、信号記録層3a,3bに集光されたレーザービームを照射しながら、局所的にキュリー温度以上に加熱された部分に、磁気ヘッドを用いて記録情報に応じて変調された外部磁界を印加することにより、情報の記録又は消去が行われ、カー(Kerr)効果による磁化方向に応じた光の反射率変化を検出することにより情報の再生が行われる。
【0029】
また、信号記録層3a,3bは、例えば相変化型ディスクの場合、ZnS−SiO2等からなる透明な第1の誘電体膜と、GeSbTe等の相変化材料からなる相変化記録膜と、ZnS−SiO2等からなる透明な第2の誘電体膜と、Al等からなる反射膜とが、スパッタリング等によりこの順に積層された4層構造からなる。そして、この相変化型ディスクでは、信号記録層3a,3bに集光されたレーザービームを照射しながら、結晶状態からアモルファス状態といった相変化を生じさせることにより情報の記録又は消去が行われ、それに伴う光の反射率変化を検出することにより情報の再生が行われる。
【0030】
なお、誘電体膜は、磁性記録膜或いは相変化記録膜の酸化防止と、多重干渉による光磁気信号のエンハンス効果を図るためのものである。
【0031】
また、信号記録層3a,3bは、例えば追記型ディスクの場合、シアニン系又はフタロシアニン系等の有機色素膜と、Au、Al等からなる反射膜とが、スパッタリング等によりこの順に積層されてなる。そして、追記型ディスクでは、信号記録層3a,3bに記録パワーでレーザービームが照射され、このレーザービームが照射された位置に記録マークが形成されることにより、情報の記録が行われ、記録マークが形成された信号記録層3a,3bに再生パワーでレーザービームが照射され、記録マークの有無に応じた戻り光の反射率変化を検出することにより、情報の再生が行われる。
【0032】
保護層4a,4bは、信号記録層3a,3bをそれぞれ保護するためのものであり、例えば紫外線硬化型樹脂等からなる。
【0033】
接着層7a,7bは、例えば、ホットメルト型接着剤、紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、ラジカル系接着剤、カチオン系接着剤等からなる。この接着層7の形成方法としては、ロールコート法やスピンコート法、シルクスクリーン法等のようにディスク5,6の貼り合わせ面上に薄膜形成する方法や、両面接着シートをディスク5,6の貼り合わせ面上に貼り付ける方法等を挙げることができる。なお、接着層7a,7bは、第1のディスク5及び第2のディスク6のうち、少なくとも一方のディスクの貼り合わせ面上に形成された構成であればよい。
【0034】
なお、本発明を適用して作製される光ディスク1は、上述した2枚のディスク5,6を互いの信号記録層3a,3bが内側となるように貼り合わされたものに必ずしも限定されるものではない。例えば、一方のディスクにのみ信号記録層が形成され、他方のディスクは信号記録層が形成されてないダミーディスクであるものや、さらに複数枚のディスクが貼り合わされてなるものであってもよい。
【0035】
また、本発明を適用して作製される光ディスク1は、上述したような貼り合わせディスクに必ずしも限定されるものではなく、図2に示すようなディスク基板2の一主面上に信号記録層3及び保護層4が順次積層されてなる単板ディスクであってもよい。
【0036】
また、光ディスク1は、保護層4の代わりに光透過層4とし、この光透過層4側から信号記録層3に対してレーザービームが照射されるような構成であってもよい。この場合、ディスク基板2として、ガラス板や、セラミック板、シリコンウェハ等を研削加工したものを用いることができる。
【0037】
なお、光透過層4は、保護層4と同じ材料及び同じ手法により形成されることから、以下の説明では、便宜上、これらを保護層4としてまとめて扱うものとする。
【0038】
以上のような光ディスク1において、保護層4は、ディスク基板2の信号記録層3が形成された面上に、例えば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布した後に、紫外線を照射し、この紫外線硬化樹脂を硬化させることにより形成される。
【0039】
具体的には、図3及び図4に示すような本発明を適用した光ディスク1の製造装置を用いることにより、保護層4を形成している。なお、図3は、この製造装置の構成を示す概略側面図であり、図4は、この製造装置の構成を示す概略平面図である。なお、以下の説明では、信号記録層3が形成されたディスク基板2のことを、単にディスク10とする。
【0040】
この製造装置は、回転部11と、紫外線照射ランプ12と、外周リング13と、遮光マスク14とを備えている。
【0041】
回転部11は、ディスク10が載置されるターンテーブル15と、このターンテーブル15上に載置されたディスク10を所定の回転数で図4中矢印A方向に回転駆動するスピンドルモータ16とを有している。また、ターンテーブル15の中央部には、ボス部17が突設されており、このボス部17にディスク10の中心孔が嵌合されることにより、ディスク10が正確に位置決めされる。
【0042】
紫外線照射ランプ12は、ターンテーブル15の上方に配設され、ターンテーブル15上に載置されたディスク10の主面10aに対して、紫外線13を照射する。
【0043】
外周リング13は、略円環状を呈し、ディスク10の外径と略一致した内径とされた内周部に、ディスク10の外周縁部に当接される段差部18を有している。
【0044】
この段差部18は、外周リング13の主面13aよりもディスクの厚みだけ低く形成されており、ディスク10の外周縁部に当接された際に、外周リング13の主面13aがディスク10の主面10aと連続した主面を形成するようになされている。
【0045】
また、段差部18には、外周リング13をディスク10の外周縁部に装着するための粘着テープ19が設けられている。この粘着テープ19は、回転時のディスク10の外周縁部から脱落しない程度の粘着力とされ、段差部18をディスク10の下方側外周縁部に密着させる。
【0046】
この外周リング13は、ターンテーブル15上に載置されたディスク10よりも下方に配置されており、複数の突き上げピン20により、図3中矢印B方向に突き上げられると、段差部18がディスク10の下方側外周縁部に密着される。これにより、外周リング13がディスク10に装着される。一方、ディスク10に装着された外周リング13は、複数の突き下げピン21により、図3中矢印C方向に突き下げられることにより、ディスク10から取り外され、再びディスク10の下方へと戻される。
【0047】
なお、外周リング13は、その主面13aがディスク10の主面10aと同じ表面張力を有するような材料により形成されることが望ましい。また、外周リング13の幅は、後述する紫外線硬化樹脂の粘度や表面張力等により任意に設定することができる。
【0048】
遮光マスク14は、紫外線硬化樹脂を塗布されたディスク10の周囲を覆うためのものであり、ディスク10の外径と略一致した内径とされた略円環状を呈している。また、遮光マスク14は、2分割とされており、互いに当接されることで上述した略円環状を呈するようになされている。
【0049】
この遮光マスク14は、ディスク10に装着された外周リング13と近接する高さに設けられている。また、2分割された遮光マスク14は、図3及び図4中矢印D方向に互いに接離自在とされており、離間時には、外周リング13の外周よりも外側に配置され、当接時には、ディスク10の周囲を覆う位置、すなわち外周リング13の主面13aと相対向する位置にて当接される。
【0050】
なお、遮光マスク14は、紫外線を透過させない材料、例えばステンレス等の金属材料により形成されることが望ましく、ここでは、ステンレスSUS304を用いている。
【0051】
以上のように構成された製造装置を用いて保護層4を形成する際は、先ず、図3に示すように、回転部11のターンテーブル15上にディスク10を載置する。
【0052】
次に、図5に示すように、ターンテーブル15上に載置されたディスク10に外周リング13を装着する。このとき、外周リング13は、複数の突き上げピン20により、図中矢印B方向に突き上げられ、段差部18がディスク10の下方側外周縁部に密着される。これにより、外周リング13がディスク10に装着され、この外周リング13の主面13がディスク10の主面10aと連続した主面を形成することになる。
【0053】
次に、図6に示すように、外周リング13が装着されたディスク10をスピンドルモータ16により、例えば4500rpmで所定時間だけ回転させながら、このディスクの内周部に所定量の紫外線硬化樹脂を滴下する。これにより、紫外線硬化樹脂が、遠心力によりディスク10及び外周リング13の外周部へと延伸され、これらディスク10及び外周リング13からなる連続した主面上に塗布された塗膜22が形成される。
【0054】
次に、図7及び図8に示すように、外周リング13が装着されたディスク10の回転を止めて2〜3秒経過した後に、ディスク10の周囲を遮光マスク14で覆いながら、紫外線照射ランプ12により、この塗膜22が形成されたディスク10の主面10aに対して、紫外線を所定時間だけ照射し、この塗膜22を硬化させる。
【0055】
このとき、2分割された遮光マスク14は、外周リング13の主面13aと相対向する位置にて当接され、ディスク10の周囲を覆うことになる。これにより、紫外線は、ディスク10の主面10aのみに照射され、この主面10a上に塗布された紫外線硬化樹脂のみを硬化させる。
【0056】
なお、遮光マスク14は、この遮光マスク14の直下に位置する塗膜22、すなわち外周リング13の主面13a上に塗布された紫外線硬化樹脂に、紫外線が照射されるのを防ぐため、ディスク10に装着された外周リング13と可能な限り近接していることが望ましい。
【0057】
次に、図9に示すように、ディスク10から外周リング13を取り外す。このとき、外周リング13は、複数の突き下げピン21より、図中矢印C方向に突き下げられ、段差部18がディスク10の外周縁部から離間される。
【0058】
以上により、ディスク10上、すなわちディスク基板2の信号記録層3が形成された面上に、紫外線硬化樹脂からなる保護層4が形成される。
【0059】
本手法では、ディスク10の外周縁部に略円環状の外周リング13が装着されることにより、この外周リング13の主面10aがディスク10の主面10aと連続した主面を形成している。
【0060】
このため、外周リング13が装着されたディスク10を回転させながら、紫外線硬化樹脂を塗布すると、上述した紫外線硬化樹脂の盛り上がりは、ディスク10の外周縁部ではなく、このディスク10の主面10aと連続した主面を形成する外周リング13の外周縁部に形成されることになる。
【0061】
ここで、外周リング13の幅は、塗布される紫外線硬化樹脂の粘性及び表面張力によっても異なるが、紫外線硬化樹脂の盛り上がりが1〜2mm程度の幅で形成されることから、この幅よりも大きくすることが望ましい。
【0062】
これにより、ディスク10の外周縁部に紫外線硬化樹脂の盛り上がりが形成されるのを防ぐことができる。
【0063】
そして、本手法では、紫外線硬化樹脂が塗布されたディスク10の周囲を遮光マスク14で覆いながら、紫外線を照射し、このディスク10の主面10a上に塗布された紫外線硬化樹脂のみを硬化させている。
【0064】
これにより、ディスク10の外周縁部に紫外線硬化樹脂の盛り上がりのない均一な膜厚とされた保護層4を形成することができる。
【0065】
ここで、上述した従来の手法により形成された保護層101の盛り上がり量は、紫外線硬化型樹脂の粘度や表面張力により異なるものの、およそ平均膜厚の2〜3倍程度である。例えば平均膜厚を8μmとすると、その盛り上がり量は20μm程度となる。また、保護層の代わりに光透過層とした場合には、例えば平均膜厚を100μmとすると、その盛り上がり量は200〜300μm程度となる。
【0066】
それに対して、本手法では、上述したように、ディスク10の主面10a上に紫外線硬化樹脂の盛り上がりが形成されることはなく、ディスク10の全面に亘って均一な厚みの保護層4或いは光透過層4を形成することができる。
【0067】
したがって、これらディスク10を互いの保護層4を対向させながら均一に貼り合わせることができる。
【0068】
以上のようにして、信頼性の向上した高品質の光ディスク1を製造することが可能となる。
【0069】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ディスクの外周縁部に紫外線硬化樹脂の盛り上がりが形成されるのを防ぐことができ、これらディスクを貼り合わせた際に、均一に貼り合わせることができる。したがって、信頼の向上した高品質の光記録媒体を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して作製される光ディスクの一例を示す要部断面図である。
【図2】上記光ディスクの他の一例を示す要部断面図である。
【図3】本発明を適用した光ディスクの製造装置の一例を示す概略側面図である。
【図4】上記製造装置の一例を示す概略平面図である。
【図5】上記製造装置の動作を説明するための図であり、ディスクに外周リングが装着された状態を示す概略側面図である。
【図6】上記製造装置の動作を説明するための図であり、外周リングが装着されたディスク上に紫外線硬化樹脂が塗布された状態を示す概略側面図である。
【図7】上記製造装置の動作を説明するための図であり、ディスクの周囲を遮光マスクで覆いながら、紫外線を照射させた状態を示す概略側面図である。
【図8】上記製造装置の動作を説明するための図であり、ディスクの周囲を遮光マスクで覆いながら、紫外線を照射させた状態を示す概略平面図である。
【図9】上記製造装置の動作を説明するための図であり、ディスクから外周リングが取り外された状態を示す概略側面図である。
【図10】従来の手法により保護層が形成されたディスクを示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 光ディスク、2 ディスク基板、3 信号記録層、4 保護層、5 第1のディスク、6 第2のディスク、10 ディスク、11 回転部、12 紫外線照射ランプ、13 外周リング、14 遮光マスク、15 ターンテーブル、16 スピンドルモータ、17 ボス部、18 段差部、19 粘着テープ、20 突き上げピン、21 突き下げピン、22 塗膜

Claims (4)

  1. 紫外線硬化樹脂が塗布されたディスクを回転させる回転部と、
    上記ディスクの上方に設けられ、当該ディスクに対して紫外線を照射する光源と、
    上記ディスクの外周縁部に当接され、当該ディスクの主面と連続した主面を形成する略円環状の外周リングと、
    上記紫外線が照射されるディスクの周囲を覆う遮光マスクと
    を備え光記録媒体の製造装置。
  2. 上記外周リングは、ディスクの外周縁部に装着され、このディスクとともに回転され請求項1記載の光記録媒体の製造装置。
  3. ディスクの外周縁部に略円環状の外周リングを当接させて、当該ディスクの主面と連続した主面を形成する工程と、
    上記外周リングが当接されたディスクを回転させながら、紫外線硬化樹脂を塗布することにより、当該ディスクの主面と連続した主面上に塗膜を形成する工程と、
    上記塗膜が形成されたディスクの周囲を遮光マスクで覆いながら、紫外線を照射することにより、当該ディスクの主面上の紫外線硬化樹脂のみを硬化させる工程と
    を有す光記録媒体の製造方法。
  4. 上記外周リングを上記ディスクの外周縁部に装着し、このディスクとともに回転させ請求項3記載の光記録媒体の製造方法。
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