JPH10199031A - 光情報記録媒体及び記録再生方法 - Google Patents

光情報記録媒体及び記録再生方法

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JPH10199031A
JPH10199031A JP8357303A JP35730396A JPH10199031A JP H10199031 A JPH10199031 A JP H10199031A JP 8357303 A JP8357303 A JP 8357303A JP 35730396 A JP35730396 A JP 35730396A JP H10199031 A JPH10199031 A JP H10199031A
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JP8357303A
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Tsutomu Sato
勉 佐藤
Noboru Sasa
登 笹
Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Yasunobu Ueno
泰伸 植野
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現状システムで記録、再生が可能で且つ次世
代の高密度光ディスクシステムにおいても再生のみは可
能なCD−R媒体用の記録媒体並びに本記録媒体を用い
る記録再生方法を提供する。 【解決手段】 基板/第一記録層/第二記録層/金属反
射層/保護層を基本構成とし、記録層が波長630〜6
40nmに吸収能を有する有機色素を主成分とする第一
記録層と波長770〜800nmに吸収能を有する有機
色素を主成分とする第二記録層との積層からなるものと
した光情報記録媒体並びに本記録媒体を用い、波長77
0〜800nmのレーザ光により記録し、その熱又は光
の影響により誘起された波長630〜640nm及び7
70〜800nmの光学的変化をそれぞれの波長のレー
ザで再生する記録再生方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報記録媒体に関す
るものであって、特に光ビームを照射することにより、
記録材料に透過率、反射率等の光学的な変化を生じさ
せ、情報の記録、再生を行ない、且つ追記が可能な光情
報記録媒体及びそれを用いた記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の追記光型ディスクシステム(WO
RM、CD−R)では、使用レーザの発振波長が770
nm〜790nmにあり、記録媒体は上記波長で記録、
再生が可能なように構成されている。今後、情報量の増
大に伴い記録媒体の大容量化への流れは必然であり、そ
れに伴って、記録、再生に用いるレーザ波長が短波長化
することも必須である。既に、次世代大容量光ディスク
システムの開発が着手されているが、使用する記録再生
波長については、未だ確定されてはいないのが現状であ
る。
【0003】波長が短い程記録密度は上がるが、技術的
なバリヤーが高く、記録に使用出来る程度の高出力で品
質上安定して得られるのは、650〜690nmの発振
波長のレーザである。しかしながら、再生に使用する程
度の出力であれば、630〜640nmのレーザが実用
化されつつあり、次世代−ROMの再生にこの波長を用
いることはほぼ同意が得られている。また、現在の追記
光型ディスクシステムで記録されたデータが次世代シス
テムで再生されることを要求することは必然である。し
かしながら、CD−Rは記録層に690nm〜730n
mに最大吸収波長を有する色素を用い、その光学定数及
び膜厚構成から770nm〜790nmに高い反射率が
得られる様設計してあるため、700nm以下の波長域
では反射率は極めて低く、レーザ波長の短波長化に対応
できず、現在のCD−Rシステムで記録、再生している
情報が次世代のシステムでは再生不可能な状態にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
のような状況に鑑みてなされたものであって、現状シス
テムで記録、再生が可能で且つ次世代の高密度光ディス
クシステムにおいても再生可能なCD−R媒体用の記録
材料を提供すること目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定な光学特性を有する色素を主成分とす
る記録層を積層すること、具体的には記録層が波長63
0〜640nmに吸収能を有する有機色素を主成分とす
る第一記録層と波長770〜800nmに吸収能を有す
る有機色素を主成分とする第二記録層との積層からな
り、第一記録層の膜厚と波長770〜800nmでの消
衰係数の関係において消衰係数の絶対値が図8に示され
る曲線と同等あるいはそれより大きい範囲内とすること
により、発振波長770〜800nmの半導体レーザを
用いた現在のCD−Rシステムで記録再生が可能で、且
つ発振波長630〜640nmの半導体レーザを用いた
次世代高密度光ディスクシステムでも再生可能なことを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明によれば、第一に、基板上に
直接又は下引き層を介して記録層、金属反射層及び保護
層をその順に設けてなる光情報記録媒体において、前記
記録層が波長630〜640nmに吸収能を有する有機
色素を主成分とする第一記録層と波長770〜800n
mに吸収能を有する有機色素を主成分とする第二記録層
との積層からなることを特徴とする光情報記録媒体が提
供される。第二に、上記第一に記載した光情報記録媒体
において、第一記録層の膜厚と波長630〜640nm
における消衰係数との関係で消衰係数の絶対値が図8に
示される曲線と同等あるいはそれより大きい範囲内にあ
ることを特徴とする光情報記録媒体が提供される。第三
に、上記第一又は第二に記載した情報記録媒体におい
て、第一記録層が波長770〜800nmに吸収能を有
さない有機色素を主成分とするものであることを特徴と
する光情報記録媒体が提供される。第四に、上記第一〜
第三のいずれかに記載した光情報記録媒体において、第
二記録層がフタロシアニン色素を主成分とするものであ
ることを特徴とする光情報記録媒体が提供される。第五
に、上記第一〜第四のいずれかに記載した光情報記録媒
体を用い、波長770〜800nmのレーザ光により記
録し、その第二記録層の熱又は光の影響により誘起され
た第一記録層及び第二記録層の波長630〜640nm
及び770〜800nmの光学的変化をそれぞれの波長
レーザで再生することを特徴とする記録再生方法が提供
される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の光情報記録媒体の構造について述べる。
本発明の記録媒体の構造は、データ用追記型の光ディス
クとしては図1〜4で示されるものであり、これらの2
枚を貼り合わせたサンドイッチ構造としてもよい。ま
た、追記型コンパクトディスクとしては図3、4の構造
が適用できる。すなわち、図1は、基板1の上に第一記
録層2−1及び第二記録層2−2を設け、その上に金属
反射層5が設けられている。図2は、図1の構成の基板
1と第一記録層2−1の間に、下引き層3が設けられて
いる。図3は、図1の構成の金属反射層5の上に、更に
保護層4が設けられている。また、図4は、図2の構成
の金属反射層5の上に、更に保護層4が設けられた構成
となっている。
【0008】次に、本発明の情報記録再生方法及びそれ
に適用できる記録材料特性について具体的に説明する。
本発明の主目的は、前述したように現状システム(使用
レーザの発振波長が770nm〜790nm)で記録、
再生が可能で、且つ次世代の高密度光ディスクシステム
(再生用レーザの発振波長が630nm〜640nm)
においても再生可能なCD−R媒体用の記録方式、記録
材料を提供することにある。
【0009】そのために必要な記録材料特性としては、
波長770〜790nmでは従来のCD−R同様の反射
率、変調度等オレンジブックに準拠することはもちろん
のこと、更には波長630〜640nmでも高い反射率
を有することが必要である(反射率20%以上、好まし
くは30%以上)。本発明はこの要求を記録体として基
板/第一記録層/第二記録層/金属反射層/保護層を基
本構成とし、記録層を波長630〜640nmに吸収能
を有する有機色素を主成分とする第一記録層と波長77
0〜800nmに吸収能を有する有機色素を主成分とす
る第二記録層との積層からなり、その第一記録層の膜厚
と波長630〜640nmにおける消衰係数で消衰係数
の絶対値が図8に示される曲線と同等あるいはそれより
大きい範囲内にあるものとすることにより可能とした。
【0010】F.W.Spongモデルによる基板/記
録層/金属反射層/保護層という記録体構成(表1参
照)での記録材(現在実用化されている記録材例)の光
学定数と、それから得られる反射率(膜厚依存性)の関
係を、図5(λ=790nm)に示す。通常、記録層膜
厚は反射率曲線の第2ピーク近傍となるよう設定され
る。
【0011】
【表1】
【0012】図6及び図7は、第二記録層として上記材
料を用い、基板/第一記録層/第二記録層/金属反射層
/保護層構成(それぞれ表2、表3参照)での第一記録
層の光学定数(屈折率、消衰係数:780nm及び63
5nm)と反射率の第2ピーク最大値(膜厚変化)との
関係を示す。
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】図7について具体的に説明すると、記録体
は表3に示される構成で、第一記録層の屈折率、消衰係
数をパラメータとして変化させたときの波長635nm
での反射率第2ピーク値で曲線はその等高線を示す。従
って、この構成で反射率20%以上得るためには、第一
記録層の消衰係数としては−1.8以下で、反射率30
%以上得るためには、第一記録層の消衰係数としては−
2.3以下であればよいことがわかる。(第一記録層は
有機材料であり、その取り得る屈折率は1.0〜3.0
内である。)
【0016】図8は、第一記録層の膜厚と反射率20%
以上得るために必要な第一記録層の消衰係数の関係を示
したものである。図8から明らかな様に、第一記録層の
波長630〜640nmにおける消衰係数が膜厚との関
係で、その絶対値が図8に示される曲線と同等あるいは
それより大きい範囲内であれば、反射率20%以上が可
能となり、本目的が達成される。
【0017】図6は波長780nmでの同様の関係で、
波長770〜800nmでの反射率は第一記録層の消衰
係数に大きく依存し、その絶対値が大きい程、反射率は
小さくなる。このような光学特性を示す第一記録材は、
更には波長770〜800nmでの信号特性を損なわな
いために、吸収帯長波長吸収端域が波長770〜800
nmに吸収能を有さないほうが好ましい。
【0018】次に、本発明の光情報記録媒体を構成する
各層について、その必要特性及び構成材料例を説明す
る。 1)基板 基板の必要特性としては、図1〜4に示されるような基
板側より記録再生を行なう場合のみ使用レーザ光に対し
て透明でなければならず、記録層側から行なう場合は透
明である必要はない。基板材料としては、例えば、ポリ
エステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリイミドなどのプラスチック、ガラス、セラ
ミックスあるいは金属などを用いることができる。な
お、基板の表面にトラッキング用の案内溝や案内ピッ
ト、更にアドレス信号などのプレフォーマットが形成さ
れていてもよい。
【0019】2)下引き層 下引き層は、(a)接着性の向上、(b)水又はガスな
どのバリヤー、(c)記録層の保存安定性の向上、
(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基盤の保護、
(f)案内溝、案内ピット、プレフォーマットの形成な
どを目的として使用される。(a)の目的に対しては、
高分子材料、例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹
脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコー
ン、液状ゴムなどの種々の高分子物質及びシランカップ
リング剤などを用いることができ、(b)及び(c)の
目的に対しては、上記高分子材料以外に無機化合物、例
えば、SiO2、MgF2、SiO、TiO2、ZnO、
TiN、SiNなど、金属又は半金属、例えば、Zn、
Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Alなど
を用いることができる。また、(d)の目的に対して
は、金属、例えば、Al、Ag等や、金属光沢を有する
有機薄膜、例えば、メチン染料、キサンテン染料等を用
いることができ、(e)及び(f)の目的に対しては、
紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用い
ることができる。下引き層の膜厚は、0.01〜30μ
m、好ましくは0.05〜10μmが適当である。
【0020】3)記録層 記録層に必要な特性としては、記録再生レーザ波長域の
光学特性が、記録時のレーザ照射による影響(光、熱)
により変化することが必要である。更には、発振波長7
70〜790nmのレーザで高感度に記録し、高反射
率、高コントラストで再生可能とするために、第二記録
層の複素屈折率が波長770〜800nmで実数部(屈
折率)が2.0以上且つ虚数部(消衰係数)の絶対値が
0.1以下であることが必要である。第一記録層は発振
波長630〜640nmのレーザで高反射率、高コント
ラストで再生可能とするために必要で、その膜厚と発振
波長630〜640nmでの消衰係数の関係は前記した
図8における範囲内にあることが必要で、且つ第一記録
層は記録時の第二記録層レーザ照射による影響(光、
熱)を受け、変化する必要がある。また、波長770〜
800nmでの信号特性を損なわないためには、第一記
録層は波長770〜800nmに吸収能を有さないほう
が好ましい。
【0021】このような光学特性を示すものとしては、
その具体的な例として以下の材料が挙げられる。第二記
録層としては、発振波長770〜790nmに吸収能を
有する有機色素が使用でき、ポリメチン色素、ナフタロ
シアニン系、フタロシアニン系、スクアリリウム系、コ
ロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アント
ラキノン(インダンスレン)系、キサンテン系、トリフ
ェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、
フェナンスレン系、トリフェノチアジン系染料、及び金
属錯体化合物などが挙げられ、また金属、金属化合物例
としては、In、Te、Bi、Se、Sb、Ge、S
n、Al、Be、TeO2、SnO、As、Cdなどが
挙げられ、それぞれを分散混合あるいは積層の形態で用
いることができる。特に光学特性及び安定性上、フタロ
シアニン色素が好ましい。第一記録層としては、発振波
長630〜640nmに吸収能を有する有機色素が使用
でき、上記の材料例の短波長化したものが使用できる。
【0022】光学特性、記録感度、信号特性の向上のた
め他の有機色素及び金属、金属化合物と混合又は積層化
して用いてもよい。更には特性改良の目的で、安定剤
(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電
防止剤、界面活性剤、可塑剤などと一緒に用いることが
できる。膜形成法としては溶剤キャスト法が使用でき、
膜厚としては100Å〜5μm、好ましくは300Å〜
2μmである。
【0023】フタロシアニン色素の好ましい例として
は、下記一般式(A)若しくは(B)で示されるものが
挙げられる。
【化1】 式中、M1はNi、Pb、Cu、Zn、Co、Mn、F
e、TiO又はVOを、X1〜X4はそれぞれ独立に置換
位置α位の−OR又は−SRを、Rは置換されていても
よい炭素数3〜12の直鎖、分岐若しくは脂環式アルキ
ル基又は同じく置換されていてもよいアリール基を表わ
す。X1〜X4以外のベンゼン環の置換基は水素原子又は
ハロゲン原子である。また、nは1〜4の整数を表わ
す。
【0024】
【化2】 式中、M2は、Si、Ge、In、又はSnを、X5〜X
8はそれぞれ独立に置換位置α位の−OR又は−SR
を、Rは置換されていてもよい炭素数3〜12の直鎖、
分岐若しくは脂環式アルキル基又は同じく置換されてい
てもよいアリール基を、Y1、Y2は−OSiR5
67、−OCOR567、又は−OPOR567を表
わし、R5〜R7はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアル
キル基又はアリール基を表わす。X5〜X8以外のベンゼ
ン環の置換基は、水素原子又はハロゲン原子である。ま
た、nは1〜4の整数を表わす。
【0025】4)金属反射層 反射層は単体で高反射率の得られる腐食されにくい金
属、半金属等が挙げられ、材料例としては、Au、A
g、Cu、Cr、Ni、Al、Fe、Snなどが挙げら
れるが、反射率、生産性の点から、Au、Ag、Alが
最も好ましい。これらの金属、半金属は単独で使用して
もよく、2種以上の合金としてもよい。膜形成法として
は、蒸着、スパッタリングなどが挙げられ、膜厚として
は50〜5000Å、好ましくは100〜3000Åで
ある。
【0026】5)保護層、基板表面ハードコード層 保護層又は基板表面ハードコード層は、(a)記録層
(反射吸収層)を傷、ホコリ、汚れ等から保護する、
(b)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、
(c)反射率の向上等を目的として使用される。これら
の目的に対しては、前記下引き層に示した材料を用いる
ことができる。また、無機材料として、SiO、SiO
2なども用いることができ、有機材料としてポリメチル
アクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリ
スチレン、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロー
ス、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、天然ゴ
ム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワッ
クス、アルキッド樹脂、乾性脂、ロジン等の熱軟化性又
は熱溶融性樹脂も用いることができる。上記材料のうち
最も好ましい物は、生産性にすぐれた紫外線硬化樹脂で
ある。保護層及び基板表面ハードコード層の膜厚は0.
01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当
である。
【0027】本発明において、前記下引き層、保護層、
及び基板表面ハードコート層には、記録層の場合と同様
に、安定剤、分散剤、難燃剤、帯電防止剤、界面活性
剤、可塑剤等を含有させることができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0029】実施例1 深さ1,000Å、半値巾0.45μm、ピッチ1.6
μmの案内溝を有する厚さ1.2mmの射出成形ポリカ
ーボネート基板上に、下記化合物(I)の2,2,3,
3−テトラフルオロプロパノール溶液をスピンナー塗布
し、厚さ1000Åの第一記録層を形成し、その上に下
記化合物(II)のヘキサン溶液をスピナー塗布し、厚さ
1,600Åの第二記録層を形成し、次いでスパッタ法
により金、2000Åの反射層を形成し、更にその上に
アクリル系フォトポリマーで厚さ2μmの保護層を設
け、記録媒体とした。
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】実施例2及び3 実施例1における化合物(I)のかわりに、それぞれ化
合物(III)、(IV)を用いたこと以外は、実施例1と
同様にして記録媒体を形成した。
【0033】
【化5】
【0034】
【化6】
【0035】比較例 実施例1において、第一記録層を設けなかったこと以外
は、実施例1と同様にして記録媒体を形成した。
【0036】〈評価〉上記のようにして作製した実施例
1〜3及び比較例の記録媒体について、反射率並びに記
録及び再生特性について評価を行なった。結果を表7に
示す。
【0037】〈測定方法〉この記録媒体に発振波長78
0nm、ビーム径1.6μmの半導体レーザを用い、ト
ラッキングしながらEFM信号を記録し(線速1.4m
/sec)、同じレーザ及び発振波長635nm、ビー
ム径1.2μmの半導体レーザの連続光で再生し、再生
波形を観察した。
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】請求項1〜2の光情報記録媒体は、基板
上に直接又は下引き層を介して記録層、金属反射層及び
保護層をその順に設けてなる光情報記録媒体において、
前記記録層が波長630〜640nmに吸収能を有する
有機色素を主成分とする第一記録層と波長770〜80
0nmに吸収能を有する有機色素を主成分とする第二記
録層との積層からなること、その第一記録層の膜厚と波
長630〜640nmにおける消衰係数との関係で消衰
係数の絶対値が図8に示される曲線と同等あるいはそれ
より大きい範囲内にあることから、発振波長770〜8
00nmの半導体レーザを用いた現在のCD−Rシステ
ムで記録再生が可能で、且つ発振波長630〜640n
mの半導体レーザを用いた次世代高密度光ディスクシス
テムでも再生可能なものとなる。
【0040】請求項3の情報記録媒体は、第一記録層が
波長770〜800nmに吸収能を有さない有機色素を
主成分とするものとしたことから、現状システム(波長
770〜800nm)での高品位の信号特性が記録可能
となる。
【0041】請求項4の光情報記録媒体は、第二記録層
がフタロシアニン色素を主成分とするものとしたことか
ら、現状システムでの高品位の信号特性が記録可能とな
る。
【0042】請求項5の記録再生方法は、前記請求項1
〜4のいずれかの光情報記録媒体を用いることから、波
長770〜800nmのレーザ光により記録し、その熱
又は光の影響により誘起された波長630〜640nm
及び770〜800nmの光学的変化をそれぞれの波長
のレーザで再生するという記録再生システムを可能なも
のとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体の一例を示す概略断面図であ
る。
【図2】本発明の記録媒体の別の一例を示す概略断面図
である。
【図3】本発明の記録媒体の更に別の一例を示す概略断
面図である。
【図4】本発明の記録媒体の更に別の一例を示す概略断
面図である。
【図5】記録層の光学定数と反射率(膜厚依存性)との
関係を示す図である(λ=790nm)。
【図6】第一記録層の光学定数と反射率の第2ピーク最
大値(記録層膜厚を変化させた時の)との関係を示す図
である(λ=780nm)。
【図7】第一記録層の光学定数と反射率の第2ピーク最
大値(記録層膜厚を変化させた時の)との関係を示す図
である(λ=635nm)。
【図8】第2ピーク反射率20%以上が得られる第一記
録層の消衰係数と膜厚との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2−1 第一記録層 2−2 第二記録層 3 下引き層 4 保護層 5 金属反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植野 泰伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に直接又は下引き層を介して記録
    層、金属反射層及び保護層をその順に設けてなる光情報
    記録媒体において、前記記録層が波長630〜640n
    mに吸収能を有する有機色素を主成分とする第一記録層
    と波長770〜800nmに吸収能を有する有機色素を
    主成分とする第二記録層との積層からなることを特徴と
    する光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光情報記録媒体におい
    て、第一記録層の膜厚と波長630〜640nmにおけ
    る消衰係数との関係で消衰係数の絶対値が図8に示され
    る曲線と同等あるいはそれより大きい範囲内にあること
    を特徴とする光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の情報記録媒体に
    おいて、第一記録層が波長770〜800nmに吸収能
    を有さない有機色素を主成分とするものであることを特
    徴とする光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の光情報
    記録媒体において、第二記録層がフタロシアニン色素を
    主成分とするものであることを特徴とする光情報記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の光情報
    記録媒体を用い、波長770〜800nmのレーザ光に
    より記録し、その第二記録層の熱又は光の影響により誘
    起された第一記録層及び第二記録層の波長630〜64
    0nm及び770〜800nmの光学的変化をそれぞれ
    の波長レーザで再生することを特徴とする記録再生方
    法。
JP8357303A 1996-12-26 1996-12-26 光情報記録媒体及び記録再生方法 Pending JPH10199031A (ja)

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US7821908B2 (en) 2004-11-30 2010-10-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical disc, optical disc apparatus, and optical disc reproducing method

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