JPH09147413A - 光情報記録媒体及び記録再生方法 - Google Patents

光情報記録媒体及び記録再生方法

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JPH09147413A
JPH09147413A JP7326459A JP32645995A JPH09147413A JP H09147413 A JPH09147413 A JP H09147413A JP 7326459 A JP7326459 A JP 7326459A JP 32645995 A JP32645995 A JP 32645995A JP H09147413 A JPH09147413 A JP H09147413A
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JP7326459A
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Tsutomu Sato
勉 佐藤
Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Noboru Sasa
登 笹
Yasunobu Ueno
泰伸 植野
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のシステムに比べて、短波長に発振波長
を有する半導体レーザを用いる高密度光ディスクシステ
ムに適用可能な高感度光情報記録媒体用の記録材料並び
に本記録媒体を用いる記録再生方法を提供する。 【解決手段】 基板/記録層/金属反射層/保護層構成
とし、記録層の複素屈折率の虚数部の絶対値が波長67
0〜690nmで1.0以上であり且つ630〜640
nm0.1以下とした光情報記録媒体並びに本記録媒体
を用い、波長670〜690nmのレーザ光により記録
し、その熱又は光の影響により誘起された波長630〜
640nm及び670〜690nmの光学的変化をそれ
ぞれの波長のレーザで再生する記録再生方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報記録媒体に関す
るものであって、特に光ビームを照射することにより、
記録材料に透過率、反射率等の光学的な変化を生じさ
せ、情報の記録、再生を行ない、且つ追記が可能な光情
報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の追記光型ディスクシステム(WO
RM、CD−R)では、使用レーザの発振波長が770
nm〜790nmにあり、記録媒体は上記波長で記録、
再生が可能なように構成されている。今後、情報量の増
大に伴い記録媒体の大容量化への流れは必然であり、そ
れに伴って、記録、再生に用いるレーザ波長が短波長化
することも必須である。たゞ、データ用追記光型ディス
クとして、シアニン色素やフタロシアニン色素を記録材
として用いた数多くの提案がなされているが、耐光性、
保存安定性に優れ、且つ700nm以下のレーザを用い
た光ピックアップで記録、再生が可能な記録材料は、未
だ開発されていないのが現状である。
【0003】更には、現在のCD−Rはその光学特性の
制約から記録波長での虚数部の絶対値が0.1以下であ
る(光吸収係数が小さい)ため、高感度化が難しいとい
った問題点もある。また、レーザの発振波長の問題もあ
る。波長が短い程記録密度は上がるが、技術的なバリヤ
ーが高く、記録に使用出来る程度の高出力で品質上安定
して得られるのは、650〜690nmの発振波長のレ
ーザである。しかしながら、再生に使用する程度の出力
であれば、630〜640nmのレーザが実用化されつ
つあり、CD−ROMの再生にこの波長を用いることは
ほぼ同意が得られている。そこで、追記光型ディスクで
現実的な大容量記録再生方法として、650〜690n
mの発振波長のレーザで書き込み、650〜690nm
及び630〜640nmのレーザで再生する方式が提案
できるが、それに適用できる記録方式、記録材料も、未
だ開発されていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
のような状況に鑑みてなされたものであって、上記従来
システムに比べて、短波長に発振波長を有する半導体レ
ーザを用いる高密度光ディスクシステムに適用可能な高
感度光情報記録媒体用の記録材料を提供すること、特に
は650〜690nmの発振波長のレーザで書き込み、
650〜690nm及び630〜640nmのレーザで
再生可能な記録方式、記録材料を提供すること目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定な光学特性を有する色素を主成分とす
る記録層とすること、具体的には複素屈折率の虚数部の
絶対値が波長670〜690nmで1.0以上であり且
つ630〜640nmで0.1以下である記録層とする
ことにより、発振波長700nm以下の半導体レーザを
用いる高密度光ディスクシステム、特に650〜690
nmの発振波長のレーザで書き込み、650〜690n
m及び630〜640nmのレーザで再生する高感度、
高密度光ディスクシステムに適用可能なことを見出し、
更には複素屈折率の虚数部の絶対値が波長670〜69
0nmで1.5以上であり且つ630〜640nmで
0.1以下である記録層とすることにより、波長670
〜690nmでより高い反射光再生が可能であることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明によれば、第一に、基板上に
直接又は下引き層を介して記録層、金属反射層及び保護
層をその順に設けてなる光情報記録媒体において、前記
記録層の複素屈折率の虚数部の絶対値が波長670〜6
90nmで1.0以上であり且つ630〜640nmで
0.1以下であることを特徴とする光情報記録媒体が提
供される。第二に、上記第一に記載した光情報記録媒体
において、前記記録層がその最大吸収帯域に波長670
〜690nmを含み且つその最大吸収帯短波長吸収端が
波長630〜640nmにある有機色素からなる光情報
記録媒体が提供される。第三に、上記第一又は第二に記
載した光情報記録媒体において、前記記録層がシアニン
色素、フタロシアニン色素及びアゾ金属キレート色素の
少なくとも1種からなる光情報記録媒体が提供される。
第四に、基板上に直接又は下引き層を介して記録層、金
属反射層及び保護層をその順に設けてなる光情報記録媒
体において、前記記録層の複素屈折率の虚数部の絶対値
が波長670〜690nmで1.5以上であり且つ63
0〜640nmで0.1以下であることを特徴とする光
情報記録媒体が提供される。第五に、上記第四に記載し
た光情報記録媒体において、前記記録層がその最大吸収
帯域に波長670〜690nmを含み且つその最大吸収
帯短波長吸収端が波長630〜640nmにあるフタロ
シアニン色素からなる光情報記録媒体が提供される。第
六に、上記第一〜第五のいずれかに記載した光情報記録
媒体において、前記金属反射層の金属が、金、銀及びア
ルミニウムの少なくとも1種を主成分とするものである
光情報記録媒体が提供される。第七に、上記第一〜第五
のいずれかに記載した光情報記録媒体において、前記保
護層が、紫外線硬化型樹脂からなる光情報記録媒体が提
供される。第八に、上記第一〜第七のいずれかに記載し
た光情報記録媒体を用い、波長670〜690nmのレ
ーザ光により記録し、その熱又は光の影響により誘起さ
れた波長630〜640nm及び670〜690nmの
光学的変化をそれぞれの波長のレーザで再生することを
特徴とする記録再生方法が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の光情報記録媒体の構造について述べる。
本発明の記録媒体の構造は、データ用追記型の光ディス
クとしては図1〜4で示されるものであり、これらの2
枚を貼り合わせたサンドイッチ構造としてもよい。ま
た、追記型コンパクトディスクとしては図3、4の構造
が適用できる。すなわち、図1は、基板1の上に記録層
2を設け、その上に金属反射層5が設けられている。図
2は、図1の構成の基板1と記録層2の間に、下引き層
3が設けられている。図3は、図1の構成の金属反射層
5の上に、更に保護層4が設けられている。また、図4
は、図2の構成の金属反射層5の上に、更に保護層4が
設けられた構成となっている。
【0008】次に、本発明の情報記録再生方法及びそれ
に適用できる記録材料特性について具体的に説明する。
本発明の主目的は、前述したように従来システムに比べ
て、短波長に発振波長を有する半導体レーザを用いる高
密度光ディスクシステムに適用可能な高感度光記録媒体
用の記録材料を提供することにあり、特に記録に使用出
来る程度の高出力で品質上安定して得られる発振波長6
50〜690nmのレーザで記録再生し、高出力は得ら
れていないものの高密度再生が可能な発振波長630〜
640nmのレーザで再生可能な高感度記録方式、記録
材料を提供することにある。
【0009】そのために必要な記録材料特性としては、
波長650〜690nmで所定の反射率(複素屈折率の
絶対値が高い方が好ましい)及び高い吸収率(複素屈折
率の虚数部の絶対値が大きい方が好ましい)を、更には
波長630〜640nmで高い反射率(複素屈折率の実
数部の絶対値が大きく且つ虚数部の絶対値が小さい方が
好ましい)を有することである。本発明はこの要求を記
録体として基板/記録層/金属反射層/保護層構成と
し、記録層の複素屈折率の虚数部の絶対値が波長670
〜690nmで1.0以上で且つ630〜640nmで
0.1以下とし、発振波長650〜690nmのレーザ
で記録し、発振波長650〜690nm及び630〜6
40nmのレーザで再生すること、更には複素屈折率の
虚数部の絶対値が波長670〜690nmで1.5以上
で且つ630〜640nmで0.1以下とすることによ
り波長650〜690nmでの高反射光再生を可能とし
た。
【0010】F.W.Spongモデルによる上記記録
体構成(表1参照)の記録層光学定数と、それから得ら
れる最大反射率(膜厚変化)の関係を、図5(λ=68
0nm)及び図6(λ=635nm)に示す。
【表1】 図から明らかな様に、波長650〜690nmでの複素
屈折率の虚数部の絶対値が1.0以上あれば、反射率1
0%以上が、更には複素屈折率の虚数部の絶対値が1.
5以上あれば、反射率20%以上が可能で且つ十分大き
な光吸収率が得られ(高感度化が可能)、波長630〜
640nmで0.1以下で反射率30%以上が可能とな
る。
【0011】更には、この様な光学特性を示す材料は、
記録層がその最大吸収帯域に波長670〜690nmを
含み且つその最大吸収帯短波長吸収端が波長630〜6
40nmにある有機色素により容易に達成できる。図7
はその1例である特定構造のフタロシアニンの溶液及び
膜の分光特性を示す。図7において曲線1(点線)は下
記式(I)で示されるフタロシアニンのトリクロロメタ
ン溶液の光吸収スペクトル(λmax=754nm)で
あり、曲線2(実線)は同上フタロシアニンのトリクロ
ロメタン溶液を基板上にスピンコートして得られた膜の
光吸収スペクトル(λmax=767nm)である。
【化1】 この様な記録層材料は、上記フタロシアニン色素以外の
色素によっても可能で、特にはシアニン色素、アゾ金属
キレート色素が好ましい。
【0012】次に、本発明の光情報記録媒体を構成する
各層について、その必要特性及び構成材料例を説明す
る。 〈基板〉基板の必要特性としては、基板側より記録再生
を行なう場合のみ使用レーザ光に対して透明でなければ
ならず、記録層側から行なう場合は透明である必要はな
い。基板材料としては例えば、ポリエステル、アクリル
樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド
などのプラスチック、ガラス、セラミックスあるいは金
属などを用いることができる。なお、基板の表面にトラ
ッキング用の案内溝や案内ピット、更にアドレス信号な
どのプレフォーマットが形成されていてもよい。
【0013】〈下引き層〉下引き層は、(a)接着性の
向上、(b)水又はガスなどのバリヤー、(c)記録層
の保存安定性の向上、(d)反射率の向上、(e)溶剤
からの基盤の保護、(f)案内溝、案内ピット、プレフ
ォーマットの形成などを目的として使用される。(a)
の目的に対しては、高分子材料、例えば、アイオノマー
樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然
高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子物質
及びシランカップリング剤などを用いることができ、
(b)及び(c)の目的に対しては、上記高分子材料以
外に無機化合物、例えば、SiO2、MgF2、SiO、
TiO2、ZnO、TiN、SiNなど、金属又は半金
属、例えば、Zn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、A
u、Ag、Alなどを用いることができる。また、
(d)の目的に対しては、金属、例えば、Al、Ag等
や、金属光沢を有する有機薄膜、例えば、メチン染料、
キサンテン染料等を用いることができ、(e)及び
(f)の目的に対しては、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。下引き層の
膜厚は、0.01〜30μm、好ましくは0.05〜1
0μmが適当である。
【0014】〈記録層〉記録層に必要な特性としては、
記録再生レーザ波長域の光学特性が、記録時のレーザ照
射による影響(光、熱)による変化することが必要であ
る。更には、発振波長650〜690nmのレーザで高
感度に記録に、発振波長650〜690nm、630〜
640nmのレーザで再生可能とするために、記録層の
複素屈折率の虚数部の絶対値が波長670〜690nm
で1.0以上であり且つ630〜640nmで0.1以
下であることが必要で、更には波長650〜690nm
のレーザで高反射光再生を可能とするためには、記録層
の複素屈折率の虚数部の絶対値が波長670〜690n
mで1.5以上が必要である。
【0015】このような光学特性を示すものとしては、
その具体的な例として以下の材料が挙げられる。有機色
素としては、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フ
タロシアニン系、スクアリリウム系、コロコニウム系、
ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン(イン
ダンスレン)系、キサンテン系、トリフェニルメタン
系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレ
ン系、トリフェノチアジン系染料、及び金属錯体化合物
などが挙げられ、また金属、金属化合物例としては、I
n、Te、Bi、In、Se、Sb、Ge、Sn、A
l、Be、TeO2、SnO、As、などが挙げられ、
それぞれを分散混合あるいは積層の形態で用いることが
できる。特に光学特性上、シアニン色素、フタロシアニ
ン色素、アゾ金属キレート色素が最も好ましい。光学特
性、記録感度、信号特性の向上のため他の有機色素及び
金属、金属化合物と混合又は積層化して用いてもよい。
更には特性改良の目的で、安定剤(例えば遷移金属錯
体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性
剤、可塑剤などと一緒に用いることができる。膜形成法
としては溶剤キャスト法が使用でき、膜厚としては10
0Å〜5μm、好ましくは300Å〜2μmである。
【0016】シアニン色素の好ましい例としては、下記
一般式(II)で示されるものが挙げられる。
【化2】 式中、R11、R12は炭素数1〜3のアルキル基、R13
14は炭素数1〜6の置換又は未置換のアルキル基、X
は酸アニオンを表わす。なお、芳香族環は他の芳香族環
と縮合されていてもよく、また、アルキル基、ハロゲン
原子、アルコキシ基又はアシル基で置換されていてもよ
い。
【0017】フタロシアニン色素の好ましい例として
は、下記一般式(III)若しくは(IV)で示されるもの
が挙げられる。
【化3】 式中、M1はNi、Pb、Cu、Zn、Co、Mn、F
e、TiO又はVOを、X5〜X8はそれぞれ独立に置換
位置α位の−OR又は−SRを、Rは置換されていても
よい炭素数3〜12の直鎖、分岐若しくは脂環式アルキ
ル基又は同じく置換されていてもよいアリール基を表わ
す。X5〜X8以外のベンゼン環の置換基は水素原子又は
ハロゲン原子である。
【0018】
【化4】 式中、M2は、Si、Ge、In、又はSnを、X9〜X
12はそれぞれ独立に置換位置α位の−OR又は−SR
を、Rは置換されていてもよい炭素数3〜12の直鎖、
分岐若しくは脂環式アルキル基又は同じく置換されてい
てもよいアリール基を、Y3、Y4は−OSiR1516
17、−OCOR151617、又は−OPOR151617
を表わし、R15〜R17はそれぞれ独立に炭素数1〜10
のアルキル基又はアリール基を表わす。X9〜X12以外
のベンゼン環の置換基は、水素原子又はハロゲン原子で
ある。
【0019】また、アゾ金属キレート色素の好ましい例
としては、下記一般式(V)で示されるアゾ系化合物と
金属とのアゾ金属キレート化合物の一種又は二種以上が
挙げられ、、金属の好ましい例としては、Ni、Pt、
Pd、Co、Cu、Znなどが挙げられる。
【化5】 式中、Aはそれが結合している炭素原子及び窒素原子と
一緒になって複素環を形成する残基を表わし、Bはそれ
が結合している二つの炭素原子と一緒になって芳香環又
は複素環を形成する残基を表わし、またXは活性水素を
有する基を表わす。
【0020】〈金属反射層〉反射層は単体で高反射率の
得られる腐食されにくい金属、半金属等が挙げられ、材
料例としては、Au、Ag、Cu、Cr、Ni、Alな
どが挙げられるが、反射率、生産性の点から、Au、A
g、Alが最も好ましい。これらの金属、半金属は単独
で使用してもよく、2種以上の合金としてもよい。膜形
成法としては、蒸着、スパッタリングなどが挙げられ、
膜厚としては50〜5000Å、好ましくは100〜3
000Åである。
【0021】〈保護層〉保護層は、(a)記録層(反射
吸収層)を傷、ホコリ、汚れ等から保護する、(b)記
録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(c)反射率
の向上等を目的として使用される。これらの目的に対し
ては、前記下引き層に示した材料を用いることができ
る。また、無機材料として、SiO、SiO2なども用
いることができ、有機材料としてポリメチルアクリレー
ト、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、
ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭
化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレン
ブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキ
ッド樹脂、乾性脂、ロジン等の熱軟化性又は熱溶融性樹
脂も用いることができる。上記材料のうち、保護層に最
も好ましい物は、生産性にすぐれた紫外線硬化樹脂であ
る。保護層の膜厚は0.01〜30μm、好ましくは
0.05〜10μmが適当である。本発明において、前
記下引き層、保護層、及び基板表面ハードコート層に
は、記録層の場合と同様に、安定剤、分散剤、難燃剤、
帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることが
できる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0023】実施例1 深さ700Å、半値巾0.35μm、ピッチ1.3μm
の案内溝を有する厚さ1.2mmの射出成形ポリカーボ
ネート基板上に、下記化合物(VI)の2,2,3,3−
テトラフルオロプロパノール溶液をスピンナー塗布し、
厚さ1000Åの有機色素層を形成し、次いでスパッタ
法により金、2000Åの反射層を形成し、更にその上
にアクリル系フォトポリマーで厚さ2μmの保護層を設
け、記録媒体とした。
【0024】
【化6】
【0025】実施例2〜4 実施例1における化合物(VI)のかわりに、それぞれ化
合物(VII)、(VIII)、(IX)を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして記録媒体を形成した。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】 〔上式中、M=Pt、R=−OCH2Si(CH33
ある。〕
【0028】
【化9】
【0029】〈評価〉上記のようにして作製した実施例
1〜4の記録媒体について、反射率並びに記録及び再生
特性について評価を行なった。結果を表2に示す。 〈測定方法〉この記録媒体に発振波長680nm、ビー
ム径1.4μmの半導体レーザを用い、トラッキングし
ながらEFM信号を記録し(線速2.1m/sec)、
発振波長635nm及び680nmレーザの連続光で再
生し、再生波形を観察した。
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】請求項1〜3の光情報記録媒体は、基板
上に直接又は下引き層を介して記録層、金属反射層及び
保護層をその順に設けてなる光情報記録媒体において、
前記記録層の複素屈折率の虚数部の絶対値が波長670
〜690nmで1.0以上であり且つ630〜640n
mで0.1以下であること、具体的には記録層がその最
大吸収帯域に波長670〜690nmを含み且つその最
大吸収帯短波長吸収端が波長630〜640nmにある
有機色素からなること、より具体的にはシアニン色素、
フタロシアニン色素及びアゾ金属キレート色素の少なく
とも1種からなることという構成としたことから、70
0nm以下の波長域のレーザ光で記録、再生が可能(特
に650〜690nmの発振波長のレーザで書き込み、
650〜690nm及び630〜640nmのレーザで
再生)で、高感度なものとなる。
【0032】請求項4の光情報記録媒体は、前記記録層
の複素屈折率の虚数部の絶対値が波長670〜690n
mで1.5以上であり且つ630〜640nmで0.1
以下であるものとしたことから、波長650〜690n
m(即ち記録波長と同一の波長)でのより高反射光再生
が可能なものとなる。
【0033】請求項5の光情報記録媒体は、前記記録層
がその最大吸収帯域に波長670〜690nmを含み且
つその最大吸収帯短波長吸収端が波長630〜640n
mにあるフタロシアニン色素からなるものとしたことか
ら、高品位の信号特性が記録可能となる。
【0034】請求項6の光情報記録媒体は、前記金属反
射層の金属が金、銀及びアルミニウムの少なくとも1種
を主成分とするものとしたことから、生産性の良い高反
射率化、CD−Rメディア化が可能となる。
【0035】請求項7の光情報記録媒体は、前記保護層
が紫外線硬化型樹脂からなるものとしたことから、生産
性の良い保護層化したメディア化が可能となる。
【0036】請求項8の記録再生方法は、前記請求項1
〜7のいずれかの光情報記録媒体を用いることから、波
長670〜690nmのレーザ光により記録し、その熱
又は光の影響により誘起された波長630〜640nm
及び670〜690nmの光学的変化をそれぞれの波長
のレーザで再生するという高密度化記録再生システムを
可能なものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体の一例を示す概略断面図であ
る。
【図2】本発明の記録媒体の別の一例を示す概略断面図
である。
【図3】本発明の記録媒体の更に別の一例を示す概略断
面図である。
【図4】本発明の記録媒体の更に別の一例を示す概略断
面図である。
【図5】記録層光学定数と最大反射率との関係を示す図
である(λ=680nm)。
【図6】記録層光学定数と最大反射率との関係を示す図
である(λ=635nm)。
【図7】本発明の記録層で用いられるフタロシアニン色
素の溶液及び膜の光吸収スペクトルである。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 下引き層 4 保護層 5 金属反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植野 泰伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に直接又は下引き層を介して記録
    層、金属反射層及び保護層をその順に設けてなる光情報
    記録媒体において、前記記録層の複素屈折率の虚数部の
    絶対値が波長670〜690nmで1.0以上であり且
    つ630〜640nmで0.1以下であることを特徴と
    する光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記記録層がその最大吸収帯域に波長6
    70〜690nmを含み且つその最大吸収帯短波長吸収
    端が波長630〜640nmにある有機色素からなる請
    求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録層がシアニン色素、フタロシア
    ニン色素及びアゾ金属キレート色素の少なくとも1種か
    らなる請求項1又は2に記載の光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 基板上に直接又は下引き層を介して記録
    層、金属反射層及び保護層をその順に設けてなる光情報
    記録媒体において、前記記録層の複素屈折率の虚数部の
    絶対値が波長670〜690nmで1.5以上であり且
    つ630〜640nmで0.1以下であることを特徴と
    する光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記記録層がその最大吸収帯域に波長6
    70〜690nmを含み且つその最大吸収帯短波長吸収
    端が波長630〜640nmにあるフタロシアニン色素
    からなる請求項4に記載の光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記金属反射層の金属が、金、銀及びア
    ルミニウムの少なくとも1種を主成分とするものである
    請求項1〜5のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記保護層が、紫外線硬化型樹脂からな
    る請求項1〜5のいずれかに記載の光情報記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の光情報
    記録媒体を用い、波長670〜690nmのレーザ光に
    より記録し、その熱又は光の影響により誘起された波長
    630〜640nm及び670〜690nmの光学的変
    化をそれぞれの波長のレーザで再生することを特徴とす
    る記録再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001047719A1 (en) * 1999-12-28 2001-07-05 Mitsui Chemicals, Incorporated Optical recording medium and novel azaporphyrin compounds
KR100316772B1 (ko) * 1998-04-09 2002-01-16 윤종용 광기록 매체

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