JPH10196518A - 液圧回転機 - Google Patents

液圧回転機

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JPH10196518A
JPH10196518A JP9013080A JP1308097A JPH10196518A JP H10196518 A JPH10196518 A JP H10196518A JP 9013080 A JP9013080 A JP 9013080A JP 1308097 A JP1308097 A JP 1308097A JP H10196518 A JPH10196518 A JP H10196518A
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JP
Japan
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cylinder
discharge port
switching valve
notch
oil
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Application number
JP9013080A
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English (en)
Inventor
Masami Ochiai
正巳 落合
Akira Nakayama
中山  晃
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脈動による振動や騒音等を低減すると共に、
シリンダブロック等に浸食が発生するのを防止し、寿命
を向上させる。 【解決手段】 弁板12には吐出ポートから一側の切換
弁部16に向って延びる一対のノッチ部18,18を設
け、各ノッチ部18の中心線がその延長線上がシリンダ
ポート7A側で交差するようにする。そして、切換弁部
16上に達した各シリンダが吐出ポート15に連通する
ときに、吐出ポート15内の圧油が各ノッチ部18を介
してシリンダ内に噴出し、各ノッチ部18の中心線の延
長線が交差する位置付近で衝突する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば土木・建設
機械、その他の一般機械に油圧ポンプ、モータ等として
用いられる液圧回転機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建設機械等に搭載される油圧機
器の油圧源に用いられる油圧ポンプや、駆動源に用いら
れる油圧モータとして、斜板型や斜軸型の液圧回転機が
知られている。
【0003】この種の液圧回転機として、例えば油圧ポ
ンプは、ケーシングと、該ケーシング内に回転可能に設
けられた回転軸と、該回転軸と共に回転するように前記
ケーシング内に設けられ複数のシリンダが形成されたシ
リンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ内
に摺動可能に挿嵌され該シリンダブロックの回転に伴っ
て各シリンダ内を往復動する複数のピストンと、前記ケ
ーシングとシリンダブロックとの間に設けられ前記回転
軸を挟んで対向する一対の給排ポート(吸入ポート、吐
出ポート)間に一側の切換弁部、他側の切換弁部が形成
された弁板とから大略構成されている。
【0004】そして、上述のように構成された油圧ポン
プは、エンジン等の原動機で前記回転軸を回転駆動する
と、ケーシング内で該回転軸と共にシリンダブロックが
回転する。これにより、該シリンダブロックの各シリン
ダ内でピストンが往復動し、吸入ポートからシリンダ内
に吸込んだ作動油をピストンによって加圧して吐出ポー
トに圧油として吐出するようになっている。
【0005】ここで、シリンダブロック、ピストンおよ
び弁板の作動について説明すると、各シリンダのシリン
ダポートが弁板の吸入ポートと連通するときには、該吸
入ポートの始端から終端にかけてピストンがシリンダか
ら突出する方向に移動して前記吸入ポートから該シリン
ダ内に作動油を吸込む吸入行程となる。一方、前記各シ
リンダのシリンダポートが吐出ポートと連通するときに
は、該吐出ポートの始端から終端にかけてピストンがシ
リンダ内に進入する方向に移動して該シリンダ内の作動
油を吐出ポート内に吐出する吐出行程となる。そして、
このような吸入,吐出動作を繰返すようにシリンダブロ
ックを回転することにより、吸入行程で吸入ポートから
シリンダ内に吸込んだ作動油を吐出行程で加圧して吐出
ポートに吐出し、この圧油を油圧シリンダや油圧モータ
に供給するようになっている。
【0006】また、他の従来技術として、例えば実開昭
63−102975号公報等に記載された油圧ポンプで
は、各ピストンを吸入行程から吐出行程に切換える弁板
の切換弁部に吐出ポートから延びるノッチ部を設け、該
ノッチ部を介して各シリンダと吐出ポートとを徐々に連
通させることにより、シリンダ内の急激な圧力変動を防
止する構成が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による油圧ポンプでは、吸入行程で弁板の吸入ポ
ートを介して作動油を吸込んだシリンダ内の圧力は吐出
ポート内の圧力に比べて低圧になる。また、このシリン
ダ内の圧力は吸入行程を終えピストンが下死点に達する
までの間にシリンダ内の容積が僅かに拡張され負圧傾向
になる。そして、各シリンダのシリンダポートが吐出ポ
ートと連通し始めるときには、該吐出ポート内の高圧な
圧油がシリンダポートを介して低圧のシリンダ内に急激
に流入(逆流)して大きな圧力変動が生じるから、この
圧力変動によってピストンに脈動が生じ、ケーシングか
ら振動や騒音が発生する。また、吐出ポートに接続され
たホース配管等にも脈動が生じ、ホース配管側からも騒
音や振動が発生するという問題がある。
【0008】そこで、脈動の発生を防止するための対応
策として、前述した他の従来技術では、吐出ポートから
切換弁部に向って延びるノッチ部が設けられ、該ノッチ
部を介して各シリンダと吐出ポートとを徐々に連通さ
せ、吐出ポート内の高圧の圧油僅かずつシリンダ内に逆
流させ、シリンダ内の急激な圧力変動を防止する構成と
なっている。
【0009】しかし、この場合にはノッチ部を介して吐
出ポートからシリンダ内に逆流する圧油は、高速流体と
なってシリンダ内に急激に噴出するから、この高速流体
が各シリンダポートの内壁部に衝突することによってシ
リンダ内を浸食することがある。この結果、各シリンダ
の内壁部が浸食されるだけでなく、浸食によって発生し
た金属片が作動油内に混入することにより、弁板とシリ
ンダブロックとの間やその他の摺動部にかじりを発生さ
せ、摩擦の増大によって機械効率が低下すると共に、当
該油圧ポンプの寿命が低下するという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ノッチ部を介した噴流によりシリンダ側
の壁面に浸食等が起きるのを防止でき、耐久性や寿命を
向上できるようにした液圧回転機を提供することを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ケーシングと、該ケーシング内に回転
可能に設けられた回転軸と、該回転軸と共に回転するよ
うに前記ケーシング内に設けられ複数のシリンダが形成
されたシリンダブロックと、該シリンダブロックの各シ
リンダ内に摺動可能に挿嵌され該シリンダブロックの回
転に伴って各シリンダ内を往復動する複数のピストン
と、前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設けら
れ一側の切換弁部と他側の切換弁部との間に一対の給排
ポートが形成された弁板とからなる液圧回転機に適用さ
れる。
【0012】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記弁板には、前記各給排ポートのうち高圧側
となる給排ポートから一側の切換弁部に向って延びる複
数のノッチ部を設け、該各ノッチ部は、前記高圧側の給
排ポートから該各ノッチ部を介して前記シリンダ側に向
け圧油が噴出するときに該各ノッチ部を介した圧油を前
記シリンダ側で互いに衝突させる構成としたことにあ
る。
【0013】上記構成により、各シリンダが高圧側の給
排ポートと連通するときに、高圧側の給排ポートからの
圧油が各ノッチ部を介してシリンダ側に向け噴出したと
しても、この噴出油をその途中で互いに衝突させること
ができ、このときの噴出油がシリンダ側の壁面に強く衝
突するのを防止できる。
【0014】また、請求項2の発明では、前記各ノッチ
部は、前記高圧側の給排ポートから切換弁部に向けてそ
の深さおよび幅が漸次減少するように略三角形状に形成
している。
【0015】このように構成することにより、前記各ノ
ッチ部を介して各シリンダと吐出ポートとを徐々に連通
させることができ、高圧側の給排ポート内の高圧の圧油
を僅かずつシリンダ内に逆流させ、シリンダ内の急激な
圧力変動を防止することができる。
【0016】さらに、請求項3の発明では、前記各ノッ
チ部は、該各ノッチ部の中心線が前記切換弁部側に延び
る延長線上で互いに交差するように形成している。
【0017】上記構成により、高圧側の給排ポートから
シリンダ側に各ノッチ部を介して噴出する圧油を、各ノ
ッチ部の中心線が互いに交差する延長線上で互いに衝突
させ、圧油の噴出エネルギを相殺させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0019】ここで、図1ないし図5は本発明の実施例
による液圧回転機として斜軸型油圧ポンプを例に挙げて
示している。
【0020】図中、1はケーシングを示し、該ケーシン
グ1は略「く」字状に形成され、筒形状をなすケーシン
グ本体1Aと、該ケーシング本体1Aのヘッド側端面に
固着されたヘッドケーシング1Bとからなっている。2
は前記ケーシング本体1Aの一側に軸受3,3を介して
回転自在に軸支された回転軸を示し、該回転軸2の一端
側には図示しないエンジン等の回転源が連結され、ケー
シング本体1A内に延びる他端側にはドライブディスク
4が一体的に設けられている。
【0021】5はケーシング1内に回転軸2と共に回転
するように設けられたシリンダブロックを示し、該シリ
ンダブロック5には後述のセンタシャフト9を挿通する
ための挿通穴6が中心軸に沿って穿設されると共に、該
挿通穴6を中心に軸方向に複数本(通常5本、7本など
奇数本)のシリンダ7,7,…が穿設され、他側の端面
は凹球面状の摺動面8となっている。そして、シリンダ
ブロック5には該摺動面8に開口し、各シリンダ7に連
通する複数のシリンダポート7A(1本のみ図示)が形
成される。
【0022】9はシリンダブロック5のセンタリングを
行うために挿通穴6に挿通されたセンタシャフトを示
し、該センタシャフト9の一端側は球形部9Aを介して
ドライブディスク4に対して揺動自在に連結され、その
他端側は後述の弁板12に挿入されている。そして、シ
リンダブロック5とセンタシャフト9との間にはばね1
0が張設され、該ばね10はシリンダブロック5に弁板
12側への初期荷重を与えている。
【0023】11,11,…はシリンダブロック5の各
シリンダ7内に往復動可能に挿嵌されたピストンを示
し、該各ピストン11の一端側には球形部11Aが設け
られ、該球形部11Aはドライブディスク4に揺動可能
に連結される。
【0024】12は前面側が凸湾曲状の切換面13とな
った弁板を示し、該弁板12の切換面13に対して前記
シリンダブロック5の摺動面8が摺接しつつ回転するよ
うになる。また、該弁板12の背面側は平坦面となり、
ヘッドケーシング1Bに固着されている。さらに、前記
切換面13の中心には前記センタシャフト9の先端側が
挿入される挿入穴12Aが形成されている。
【0025】また、前記弁板12には、低圧側の給排ポ
ートとしての吸入ポート14と高圧側の給排ポートとし
ての吐出ポート15とが眉形状をなして周方向に延びる
ように形成されている。そして、該吸入ポート14と吐
出ポート15とはシリンダブロック5の回転によって各
シリンダ7のシリンダポート7Aと間欠的に連通するも
のである。
【0026】16,17は弁板12の吸入ポート14と
吐出ポート15との間にセンタシャフト9を挟んで設け
られた一対の切換弁部を示し、一側の切換弁部16は、
シリンダブロック5が図3中の矢示A方向に回転すると
きに、各シリンダ7が吸入ポート14上から吐出ポート
15上に切換わる下死点(B.D.C.)側に配設さ
れ、他側の切換弁部17は、各シリンダ7が吐出ポート
15上から吸入ポート14上に切換わる上死点(T.
D.C.)側に配設されている。
【0027】18,18は吐出ポート15から切換弁部
16に向って延びる切欠状のノッチ部を示し、該各ノッ
チ部18は各シリンダブロック5が矢示A方向に回転す
るときに、回転方向上流側となる吐出ポート15の始端
側に配設され、各ノッチ部18はそれぞれ径方向に離間
して設けられている。
【0028】そして、各ノッチ部18は、吐出ポート1
5側の基端部18Aが広く、切換弁部16側の先端部1
8Bに向って漸次狭くなるようにくさび状に形成されて
いる。また、各ノッチ部18の先端部18Bは、図4中
に二点鎖線で示す各シリンダポート7Aとほぼ同時に接
触するように形成され、各シリンダ7と吐出ポート15
とが連通し始めるときに、各先端部18Bからほぼ同時
に各シリンダ7内に圧油が図5中の矢示B方向へと噴出
するようになる。
【0029】また、該各ノッチ部18は図4に示すよう
に、その中心線C1 ,C2 が切換弁部16側に向けて延
びる延長線上で互いに交差するように形成されている。
そして、該各ノッチ部18は図5に示す如く、吐出ポー
ト15から切換弁部に向けてその深さが漸次減少するよ
うに略三角形状に形成され、各シリンダ7のシリンダポ
ート7Aと吐出ポート15とを徐々に連通させるもので
ある。
【0030】ここで、各ノッチ部18の中心線C1 ,C
2 の延びる方向は、各ノッチ部18を介して吐出ポート
15から各シリンダ7内に圧油が噴出する方向にほぼ一
致し、各中心線C1 ,C2 の延長線は切換弁部16上の
点Pで交差している。
【0031】そして、圧油が吐出ポート15から各ノッ
チ部18を介して各シリンダポート7A内に向けて噴出
するときに、この噴出油は、各シリンダポート7A側の
点P付近で互いに衝突するようになっている。このと
き、シリンダポート7Aが各ノッチ部18に連通し始め
るときに、噴出油が該シリンダポート7Aの内壁面には
接触しないように点Pは配置されている。
【0032】19は吸入ポート14から他側の切換弁部
17に向って延びる他のノッチ部を示し、該ノッチ部1
9は各シリンダ7のシリンダポート7Aと吸入ポート1
4とを徐々に連通させるべく略三角形状に形成されてい
る。
【0033】20,21はヘッドケーシング1Bに形成
された吸入通路,吐出通路を示し、吸入通路20はタン
ク(図示せず)等に接続され、吐出通路21は吐出管路
(図示せず)等に接続されるものである。
【0034】本実施例による斜軸型油圧ポンプは、上述
の如き構成を有するもので、次にその作動について説明
する。
【0035】まず、エンジン等の回転源によって、回転
軸2を例えば図1中の矢示A方向に回転駆動すると、回
転軸2のドライブディスク4とピストン11とは球形部
11Aを介して連結されているから、回転軸2の回転に
追従してシリンダブロック5が回転する。そして、この
シリンダブロック5の回転中心と回転軸2の回転中心と
は所定角度だけ傾斜した状態となっているから、該シリ
ンダブロック5の回転により、各ピストン11はシリン
ダ7内に最も進入(縮小)した上死点とシリンダ7から
最も伸長した下死点との間をストロークするようにな
る。
【0036】ここで、シリンダ7が上死点から下死点ま
でストロークする半回転のうちシリンダポート7Aが吸
入ポート14と連通する間は、該吸入ポート14を介し
て吸入通路(図示せず)からシリンダ7内に油液を吸込
む吸入行程となり、一方、シリンダ7が上死点から下死
点までストロークする半回転のうちシリンダ7が吐出ポ
ート15と連通する間は、シリンダ7内に吸込んだ油液
を加圧しつつ吐出ポート15を介して吐出通路(図示せ
ず)から吐出する吐出行程となる。このように、回転軸
2を回転駆動してピストン11をシリンダ7内で往復動
させることにより、吸入行程と吐出行程とが繰返され、
ポンプ作用が行われる。
【0037】次に、各ノッチ部18の作用について、図
4を参照しつつ詳述する。まず、各シリンダ7のシリン
ダポート7Aはシリンダブロック5と共に矢示A方向に
回転し続けるが、このときに吸入行程を終えた各シリン
ダ7は下死点側である切換弁部16上に達することによ
って吸入ポート14との連通が絶たれる。
【0038】そして、各シリンダ7は切換弁部16上か
ら矢示A方向に移動すると、シリンダポート7Aの開口
端部は各ノッチ部18の先端部18Bとほぼ同時に接触
し、シリンダ7と吐出ポート15とは各ノッチ部18を
介して連通する。このとき、切換弁部16上のシリンダ
7内の圧力は、吸入ポート14内とほぼ等しい圧力であ
るのに対し、吐出ポート15内の圧力は吐出通路21と
連通することにより高圧となっている。このため、吐出
ポート15内の高圧の圧油は、各ノッチ部18を介して
シリンダ7内に向って逆流し、高速流体として噴出す
る。
【0039】そして、各ノッチ部18を介した噴出油
は、各ノッチ部18の各中心線C1 ,C2 に沿って噴き
出し、各中心線C1 ,C2 がその延長線上で交差する点
P付近で衝突する。これによって、噴出油のエネルギは
互いに相殺され、高速の噴出油がシリンダポート7Aの
内壁面に衝突するのを防止でき、シリンダブロック5に
浸食等が発生するのを防止することができる。
【0040】そして、シリンダブロック5がさらに矢示
A方向に回転し、シリンダポート7Aの内壁面が点Pに
達するときには、シリンダ7内と吐出ポート15内との
圧力差は小さくなっているから、シリンダ7内に逆流す
る圧油の速度は低下し、シリンダポート7Aの内壁面が
浸食されることはない。
【0041】また、シリンダ7内には各ノッチ部18を
介して吐出ポート15内の圧油が徐々に逆流するから、
シリンダ7内の圧力は吐出ポート15内の圧力まで徐々
に上昇し、シリンダ7内の急激な圧力変動を防止するこ
とができる。
【0042】かくして、本実施例では、吐出ポート15
から切換弁部16に向って延びる一対のノッチ部18,
18を弁板12に設け、各シリンダ7が吐出ポート15
に各ノッチ部18を介して連通し始めるときに、各ノッ
チ部18を介してシリンダポート7A側に逆流する噴出
油を互いに衝突させる構成としたから、この噴出油のエ
ネルギを互いに相殺させることができ、噴出油がシリン
ダポート7Aの内壁部に衝突するのを防止できる。そし
て、シリンダブロック5がこの噴出油で浸食されるのを
抑えることができ、油圧ポンプの耐久性や寿命を延ばす
ことができると共に、ポンプ性能や信頼性を確実に向上
できる。
【0043】また、各ノッチ部18を吐出ポート15か
ら切換弁部16に向けてその深さが漸次減少する略三角
形状に形成したから、各ノッチ部18を介して吐出ポー
ト15内の圧油をシリンダ7内に徐々に逆流させること
ができ、シリンダ7内の急激な圧力変動を防止すること
ができ、圧力変動による振動や騒音を確実に低減するこ
とができる。
【0044】さらに、各ノッチ部18の中心線C1 ,C
2 を切換弁部16側に延びる延長線上の点Pで互いに交
差させる構成としたから、各ノッチ部18からの噴出油
をこの点P付近で衝突させることができ、このときに噴
出油のエネルギを相殺させ、噴出油によってシリンダポ
ート7Aの内壁部が浸食されたりするのを防止すること
ができる。
【0045】なお、前記実施例では、吐出ポート15か
ら切換弁部16に向って延びる2個のノッチ部18,1
8を設けるものとしたが、本発明はこれに限らず、3個
以上のノッチ部を設けてもよい。
【0046】また、前記実施例では、液圧回転機として
斜軸型油圧ポンプを用いた場合について説明したが、本
発明は斜軸型油圧モータ、斜板型油圧ポンプまたは斜板
型油圧モータ等を適用してもよい。
【0047】また、前記実施例では、容量固定式の斜軸
型液圧ポンプについて説明したが、シリンダブロックを
弁板と共に傾転させる容量可変式の斜軸型液圧ポンプ、
または斜板を傾転させる容量可変式の斜板型液圧ポンプ
等に用いてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、高圧側の給排ポートから一側の切換弁部に向って
延びる複数のノッチ部を設け、各ノッチ部を介してシリ
ンダ側に噴出する圧油を互いに衝突させる構成としたか
ら、噴出油のエネルギを相殺させ、噴出油がシリンダ側
の内壁部に衝突するのを防止できると共に、液圧回転機
の寿命を延ばし、信頼性や耐久性を向上させることがで
きる。
【0049】また、請求項2の発明によれば、各ノッチ
部を高圧側の給排ポートから一側の切換弁部に向けてそ
の深さと幅が漸次減少する略三角形状に形成したから、
各ノッチ部を介して高圧側の給排ポート内の圧油をシリ
ンダ内に徐々に逆流させることができ、シリンダ内の急
激な圧力変動を防止することができ、圧力変動による振
動や騒音を確実に低減することができる。
【0050】さらに、請求項3の発明によれば、各ノッ
チ部をその中心線が切換弁部側に延びる延長線上で互い
に交差するように形成したから、各ノッチ部からの噴出
油を中心線の延長線上で互いに衝突させ、そのエネルギ
を相殺できると共に、高速の噴出油によってシリンダ側
の内壁部が浸食されるのを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による斜軸型油圧ポンプの縦断
面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた断面図であ
る。
【図3】図1中の矢示 III−III 方向からみた断面図で
ある。
【図4】一対のノッチ部を示す図3中の要部拡大図であ
る。
【図5】図3中の矢示V−V方向からみた断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 回転軸 5 シリンダブロック 7 シリンダ 11 ピストン 12 弁板 14 吸入ポート(給排ポート) 15 吐出ポート(給排ポート) 16 一側の切換弁部 17 他側の切換弁部 18 ノッチ部 C1 ,C2 中心線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に回転可
    能に設けられた回転軸と、該回転軸と共に回転するよう
    に前記ケーシング内に設けられ複数のシリンダが形成さ
    れたシリンダブロックと、該シリンダブロックの各シリ
    ンダ内に摺動可能に挿嵌され該シリンダブロックの回転
    に伴って各シリンダ内を往復動する複数のピストンと、
    前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設けられ一
    側の切換弁部と他側の切換弁部との間に一対の給排ポー
    トが形成された弁板とからなる液圧回転機において、 前記弁板には、前記各給排ポートのうち高圧側となる給
    排ポートから一側の切換弁部に向って延びる複数のノッ
    チ部を設け、該各ノッチ部は、前記高圧側の給排ポート
    から該各ノッチ部を介して前記シリンダ側に向け圧油が
    噴出するときに該各ノッチ部を介した圧油を前記シリン
    ダ側で互いに衝突させる構成としたことを特徴とする液
    圧回転機。
  2. 【請求項2】 前記各ノッチ部は、前記高圧側の給排ポ
    ートから切換弁部に向けてその深さおよび幅が漸次減少
    するように略三角形状に形成してなる請求項1に記載の
    液圧回転機。
  3. 【請求項3】 前記各ノッチ部は、該各ノッチ部の中心
    線が前記切換弁部側に延びる延長線上で互いに交差する
    ように形成してなる請求項1または2に記載の液圧回転
    機。
JP9013080A 1997-01-08 1997-01-08 液圧回転機 Pending JPH10196518A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108644104A (zh) * 2018-05-17 2018-10-12 徐工集团工程机械有限公司 柱塞式流体机械的配流盘和柱塞式流体机械
CN113906212A (zh) * 2019-06-26 2022-01-07 丹佛斯动力系统Ii技术有限公司 用于流体泵的阀板

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