JPH10252642A - アキシャルピストン型油圧ポンプ - Google Patents

アキシャルピストン型油圧ポンプ

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Publication number
JPH10252642A
JPH10252642A JP9074593A JP7459397A JPH10252642A JP H10252642 A JPH10252642 A JP H10252642A JP 9074593 A JP9074593 A JP 9074593A JP 7459397 A JP7459397 A JP 7459397A JP H10252642 A JPH10252642 A JP H10252642A
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JP
Japan
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cylinder
pressure
discharge port
port
switching valve
Prior art date
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Application number
JP9074593A
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English (en)
Inventor
Akira Nakayama
中山  晃
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10252642A publication Critical patent/JPH10252642A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸入行程から吐出行程への切換え時に発生す
る脈動を低減させ、脈動による振動や騒音等を小さく抑
えるようにする。 【解決手段】 弁板14の切換弁部17には、吸入ポー
ト15から遮断された直後のシリンダポート8Aと連通
する位置に第1の油穴26を形成する。そして、この油
穴26を第1の圧力調整路23によりチェック弁27を
介してパイロットポンプ19に接続する。また、吐出ポ
ート16の始端側に設けたノッチ16Aの長さ方向中間
部近傍には第2の油穴29を形成する。そして、シリン
ダ8のシリンダポート8Aが油穴29の位置に達したと
きには、このシリンダ8を第2の圧力調整路28により
チェック弁30を介して吐出ポート16に連通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に油圧源として好適に用いられる斜板型
または斜軸型等のアキシャルピストン型油圧ポンプに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械に油
圧源として搭載される斜板型または斜軸型等のアキシャ
ルピストン型油圧ポンプは、例えば実開平5−1456
8号公報等によって知られている。
【0003】この種の従来技術による油圧ポンプは、ケ
ーシングと、このケーシング内に回転自在に設けられ、
ディーゼルエンジン等の原動機によって回転駆動される
回転軸と、この回転軸と共に回転するように前記ケーシ
ング内に設けられ、周方向に離間して軸方向に延びる複
数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、このシ
リンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に挿嵌され、
このシリンダブロックの回転に伴なって各シリンダ内を
軸方向に摺動変位する複数のピストンと、前記ケーシン
グとシリンダブロックの端面との間に設けられ、前記各
シリンダと連通する吸入ポートと吐出ポートとが形成さ
れた弁板とから大略構成されている。
【0004】そして、ディーゼルエンジン等の原動機で
回転軸を回転駆動したときには、ケーシング内でシリン
ダブロックが回転軸と共に回転され、これに伴って各ピ
ストンがシリンダブロックの各シリンダ内を往復動する
ことにより、吸入ポートから各シリンダ内に吸込んだ作
動油を各ピストンで加圧しつつ、これを高圧の圧油とし
て吐出ポートから吐出させる。
【0005】ここで、シリンダブロックが1回転する間
において、各ピストンが各シリンダ内を上死点から下死
点位置へと摺動変位する半回転では吸入行程となり、各
ピストンが各シリンダ内を下死点から上死点位置へと摺
動変位する残りの半回転では吐出行程となる。
【0006】また、シリンダブロックには各シリンダを
弁板の吸入ポートと吐出ポートとに連通させるシリンダ
ポートが設けられ、弁板には前記吸入ポートと吐出ポー
トの間に前記回転軸を挟んで対向する一の切換弁部と他
の切換弁部とが形成されている。さらに、弁板には吐出
ポートの始端側から一の切換弁部側に向け予め決められ
た長さをもって延びる略三角形状のノッチが形成されて
いる。
【0007】そして、一の切換弁部側では各シリンダの
シリンダポートが吸入ポートから一時的に遮断され、そ
の後に吐出ポートに前記ノッチを介して連通するまでの
間が吸入行程から吐出行程への切換時期となり、他の切
換弁部側では各シリンダのシリンダポートが吐出ポート
から一時的に遮断され、その後に吸入ポートに連通する
までの間が吐出行程から吸入行程への切換時期となる。
【0008】即ち、前記吸入行程では各シリンダのシリ
ンダポートが、シリンダブロックの回転に伴い弁板上を
吸入ポートの始端から終端に沿って旋回移動し、この間
は各シリンダ内で各ピストンが上死点から下死点に向け
て摺動変位することにより、前記吸入ポートから該当す
るシリンダ内に作動油を吸込むようになる。そして、シ
リンダポートが吸入ポートの終端を過ぎ、前記一の切換
弁部上に達したときには、このシリンダポートが吸入ポ
ートと吐出ポートとの間で両者から共に遮断され、吸入
行程と吐出行程との切換えが行われる。
【0009】一方、前記吐出行程では各シリンダのシリ
ンダポートが、シリンダブロックの回転に伴い弁板上を
吐出ポートの始端から終端に沿って旋回移動し、この間
は各シリンダ内で各ピストンが下死点から上死点に向け
て摺動変位することにより、前記吸入行程で各シリンダ
内に吸込んだ作動油を圧油として吐出ポートに吐出させ
る。そして、このときの圧油は吐出ポート側に接続され
る油圧配管等を介して油圧シリンダや油圧モータ等の油
圧アクチュエータに向け供給される。また、シリンダポ
ートが吐出ポートの終端を過ぎ前記他の切換弁部上に達
したときには、このシリンダポートが吐出ポートと吸入
ポートとの間で両者から共に遮断され、吐出行程から吸
入行程への切換えが行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、シリンダブロックの回転に応じて各ピスト
ンをシリンダ内で往復動させることにより、吸入行程と
吐出行程とを順次繰返させると共に、例えばシリンダポ
ートが吸入ポートの終端を過ぎ一の切換弁部上に達した
ときには、このシリンダポートを吸入ポートと吐出ポー
トとの間で両者から共に遮断させ、一の切換弁部上で吸
入行程と吐出行程との切換えを行うようにしている。
【0011】しかし、シリンダブロックの各シリンダ内
では各ピストンが吸入行程を終えた後にも、このピスト
ンが下死点に達するまではシリンダ内の容積を僅かに増
大させるように動作するから、各シリンダ内の圧力は、
吸入行程を終えて下死点に達するまでの間にシリンダ内
の容積変化により負圧傾向になってしまう。
【0012】そして、各シリンダのシリンダポートがそ
の後に吐出ポートとノッチ等を介して連通し始めるとき
には、吐出ポート内の高圧な圧油がシリンダポートを介
して低圧のシリンダ内に急激に流入(逆流)するから、
前記一の切換弁部上で吸入行程から吐出行程への切換え
が行われるシリンダ内では、大きな圧力変動が生じるこ
とになり、この圧力変動によって吐出ポート側には脈動
が生じ、吐出ポートに接続された油圧配管等に騒音や振
動が発生すると共に、油圧ポンプのケーシングからも振
動や騒音が発生するという問題がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は吸入行程から吐出行程への切換
え時に発生する脈動を確実に低減でき、脈動による振動
や騒音等を小さく抑えることができると共に、耐久性や
寿命を延ばすことができるようにしたアキシャルピスト
ン型油圧ポンプを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ケーシングと、このケーシング内に回
転可能に設けられた回転軸と、この回転軸と共に回転す
るように前記ケーシング内に設けられ複数のシリンダが
形成されたシリンダブロックと、このシリンダブロック
の各シリンダ内に摺動可能に挿嵌されシリンダブロック
の回転に伴なって各シリンダ内を往復動する複数のピス
トンと、前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設
けられ吸入ポートおよび吐出ポートが形成された弁板と
からなり、この弁板には前記吸入ポートと吐出ポートの
間に前記回転軸を挟んで対向する一の切換弁部および他
の切換弁部を形成してなるアキシャルピストン型油圧ポ
ンプに適用される。
【0015】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、一端側が予め決められた圧力値の圧油を吐出す
る補助油圧源に接続され、他端側が前記各シリンダと連
通するように前記一の切換弁部に開口した第1の圧力調
整路と、この第1の圧力調整路の途中に設けられ、前記
補助油圧源側から一の切換弁部側に向けて圧油が流通す
るのを許し、逆向きの流れを阻止する第1のチェック弁
と、一端側が前記第1の圧力調整路の他端側と吐出ポー
トとの間に位置して前記各シリンダと連通するように前
記一の切換弁部に開口し、他端側が前記吐出ポートに接
続された第2の圧力調整路と、この第2の圧力調整路の
途中に設けられ、前記一の切換弁部側から吐出ポート側
に向けて圧油が流通するのを許し、逆向きの流れを阻止
する第2のチェック弁とを備える構成としたことにあ
る。
【0016】上記構成によれば、吸入行程を終えたシリ
ンダが一の切換弁部上に達し、第1の圧力調整路の他端
側に連通するようになると、このシリンダ内には補助油
圧源からの圧油が第1の圧力調整路を介して供給される
から、シリンダ内の圧力は前記補助油圧源による圧力値
まで昇圧される。そして、この状態でシリンダが第2の
圧力調整路の一端側に連通するようになると、第2の圧
力調整路はこのシリンダ内を吐出ポートに対し第2のチ
ェック弁を介して連通可能な状態とするから、例えばシ
リンダ内が吐出ポート側よりも高い圧力のときには、第
2のチェック弁が開弁することによりシリンダ内の圧油
は吐出ポート側に流出し、このシリンダは吐出ポートと
ほぼ等しい圧力状態になって吐出行程を開始するように
なる。
【0017】一方、前記補助油圧源による圧力値まで昇
圧されたシリンダが第2の圧力調整路の一端側に連通し
たときに、このシリンダ内が吐出ポート側よりも低い圧
力のときには、前記第2のチェック弁が閉弁することに
より吐出ポート側の圧油がシリンダ内に逆流するのを防
止できる。そして、このシリンダは前記補助油圧源によ
る圧力値に昇圧されたまま状態で吐出ポートに連通する
ので、吐出行程の開始時に吐出ポートからシリンダ側に
向けて逆流する圧油の流量を確実に減少させることがで
きる。
【0018】また、請求項2の発明では、前記一の切換
弁部を前記各シリンダ内を往復動する各ピストンが吸入
行程から吐出行程に切換わる下死点側に配設し、前記他
の切換弁部は各ピストンが吐出行程から吸入行程に切換
わる上死点側に配設してなる構成としている。
【0019】これにより、吸入行程を終えたシリンダが
一の切換弁部上で下死点に達するまでの間に、ピストン
の摺動変位によってシリンダ内の容積が僅かに増大した
としても、このときには第1の圧力調整路を介して補助
油圧源からの圧油をシリンダ内に供給でき、このシリン
ダ内を前記補助油圧源による圧力値まで昇圧させ、シリ
ンダ内が負圧傾向となるのを防止できる。
【0020】さらに、請求項3の発明では、前記第1の
圧力調整路の他端側は、前記吸入ポートと吐出ポートと
の間で前記一の切換弁部に開口するように前記弁板に形
成した第1の油穴からなり、前記第2の圧力調整路の一
端側は、この第1の油穴と前記吐出ポートとの間で前記
一の切換弁部に開口するように前記弁板に形成した第2
の油穴から構成している。
【0021】これにより、吸入行程を終えたシリンダが
一の切換弁部上に達して第1の油穴に連通したときに
は、前記補助油圧源からの圧油が第1の油穴を介してシ
リンダ内に供給され、シリンダ内の圧力を前記補助油圧
源による圧力値まで昇圧させることができる。次に、こ
の状態でシリンダ内が第2の油穴に連通するようになる
と、このシリンダ内を吐出ポートに対し第2のチェック
弁を介して連通または遮断させることができる。
【0022】そして、請求項4の発明では、前記第1の
油穴は、前記シリンダブロックの回転時に前記吸入ポー
トから遮断され前記吐出ポートに連通する前のシリンダ
に連通する構成としている。
【0023】これにより、吸入行程を終えたシリンダが
一の切換弁部上で下死点に達するまでの間に、このシリ
ンダを第1の油穴に連通させることができる。
【0024】また、請求項5の発明では、前記弁板に、
前記吐出ポートの端部から前記一の切換弁部側に向け予
め決められた長さをもって延びるノッチを形成し、前記
第2の油穴はこのノッチの長さ方向中間部近傍に配設し
てなる構成としている。
【0025】これにより、吸入行程を終えた後に補助油
圧源による圧力値まで昇圧されたシリンダは、まずノッ
チを介して吐出ポートに連通し始め、その後に第2の油
穴に連通した状態で吐出行程を実質的に開始するように
なる。そして、前記第2の油穴がシリンダ内と連通した
ときに、このシリンダ内が吐出ポート側よりも高い圧力
の場合には、第2のチェック弁が開弁することによりシ
リンダ内の圧油は吐出ポート側に流出し、このシリンダ
は吐出ポートとほぼ等しい圧力状態になって吐出行程を
開始する。
【0026】また、第2の油穴がシリンダ内に連通した
ときに、このシリンダ内が吐出ポート側よりも低い圧力
のときには、前記第2のチェック弁が閉弁することによ
り吐出ポート側の圧油が第2の油穴を介してシリンダ内
に逆流するのを防止できる。そして、このシリンダは前
記補助油圧源による圧力値に昇圧されたまま状態で吐出
ポートに連通するので、吐出行程の開始時に吐出ポート
からシリンダ側に向けて逆流する圧油の流量を確実に減
少させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0028】ここで、図1および図2は本発明の実施例
によるアキシャルピストン型油圧ポンプとして可変容量
式の斜板型油圧ポンプを例に挙げて示している。
【0029】図において、1は斜板型油圧ポンプのケー
シングで、このケーシング1は、有底筒状に形成された
ケーシング本体2と、このケーシング本体2の開口端側
を閉塞するフロントケーシング3とからなり、ケーシン
グ本体2の底部2Aとフロントケーシング3とは軸受
4,5を介して後述の回転軸6を回転可能に支持する構
成となっている。
【0030】6はケーシング1内に軸受4,5を介して
回転可能に設けられた回転軸で、この回転軸6は一端側
がフロントケーシング3から外部に突出し、その突出端
側はディーゼルエンジン等の原動機に減速装置(いずれ
も図示せず)等を介して連結されている。また、回転軸
6の他端側は後述するパイロットポンプ19の回転軸1
9Aに連結され、このパイロットポンプ19は回転軸6
と共に前記原動機により回転駆動される構成となってい
る。
【0031】7はケーシング1内に回転可能に設けたロ
ータとしてのシリンダブロックで、このシリンダブロッ
ク7は回転軸6にスプライン結合され、ケーシング1内
で回転軸6と一体回転するようになっている。そして、
シリンダブロック7にはその周方向に一定の間隔をもっ
て複数のシリンダ8,8,…が形成され、これらの各シ
リンダ8はそれぞれシリンダブロック7の軸方向に延び
ている。
【0032】また、シリンダブロック7の底部側には各
シリンダ8内に連通する複数のシリンダポート8A,8
A,…が形成され、これらの各シリンダポート8Aはシ
リンダブロック7の摺動面7A側に、図2中に点線で示
すように長円形状に開口している。そして、シリンダブ
ロック7は摺動面7Aが後述の弁板14に対して図2中
の矢示A方向へと旋回移動(摺動)し、このときに各シ
リンダポート8Aは後述の吸入ポート15と吐出ポート
16とに選択的に連通または遮断される構成となってい
る。
【0033】9,9,…は各シリンダ8内に摺動可能に
挿嵌された複数のピストンで、これらの各ピストン9は
シリンダブロック7の回転に伴って各シリンダ8内を往
復動し、各シリンダ8内で吸入行程と吐出行程とを繰返
すものである。また、各ピストン9は先端側が各シリン
ダ8から伸縮可能に突出し、その突出端側には球形の継
手部9Aが一体形成されている。
【0034】10,10,…は各ピストン9の継手部9
Aに揺動可能に連結された複数のシューで、これらの各
シュー10はシリンダブロック7の回転時に各ピストン
9の継手部9Aに対して揺動しつつ、後述する斜板11
の摺動面11A上を摺動し、これによって各シュー10
は各ピストン9がシリンダブロック7の各シリンダ8に
沿って円滑に往復動(摺動変位)するのを補償するもの
である。
【0035】11はケーシング1内に位置してフロント
ケーシング3とシリンダブロック7との間に配設された
斜板で、この斜板11は表面側(シリンダブロック7
側)が各シュー10に対する摺動面11Aとなり、裏面
側はフロントケーシング3に形成された凹湾曲状のガイ
ド溝12に傾転可能に係合する半円形状の傾転摺動部1
1Bとなっている。そして、斜板11は傾転駆動機構
(図示せず)により傾転摺動部11Bおよびガイド溝1
2を介して傾転駆動され、このときに各ピストン9のス
トローク量を変更することにより当該油圧ポンプの容量
(吐出量)を可変に制御するものである。
【0036】13は各シュー10を斜板11の摺動面1
1A上で摺動可能に保持する環状のシュー押えで、この
シュー押え13は各シュー10を斜板11の摺動面11
A側に向けて常時押圧し、各シュー10が斜板11の摺
動面11Aに沿って円運動を行うのを許す構成となって
いる。
【0037】14はケーシング本体2の底部2Aとシリ
ンダブロック7との間に位置して底部2A側に固着され
た弁板で、この弁板14には図2に示す如く、回転軸6
の中心Oに対して左右対称となるように吸入ポート15
と吐出ポート16とが形成され、これらの吸入ポート1
5および吐出ポート16は眉形状をなして弁板14の周
方向に延びている。また、弁板14には吐出ポート16
の始端側から後述の切換弁部17側に向けて予め決めら
れた長さをもって延びるノッチ16Aが形成され、この
ノッチ16Aは略三角形状をなして各シリンダ8のシリ
ンダポート8Aを吐出ポート16に徐々に連通させる構
成となっている。
【0038】ここで、弁板14には吸入ポート15と吐
出ポート16との間に、回転軸6の中心Oを挟んで対向
する一の切換弁部17と他の切換弁部18とが形成さ
れ、この他の切換弁部18は、各ピストン9が吐出行程
から吸入行程に切換わる上死点(T.D.C)側に配設
されている。
【0039】また、一の切換弁部17は、各ピストン9
が吸入行程から吐出行程に切換わる下死点(B.D.
C)側に配設され、切換弁部17,18は各シリンダポ
ート8Aよりも大なる表面積を有している。そして、シ
リンダブロック7が弁板14に沿って中心Oの周囲を回
転するときに、各シリンダポート8Aは切換弁部17上
に達すると、吸入ポート15との連通が絶たれ、切換弁
部18上に達したときには吐出ポート16との連通が絶
たれる。
【0040】また、吸入ポート15と吐出ポート16は
ケーシング本体2の底部2A側に形成された吸入通路と
吐出通路(いずれも図示せず)に常時連通し、吐出通路
は油圧配管等を介して油圧シリンダや油圧モータ等の油
圧アクチュエータ(いずれも図示せず)に接続される。
そして、吸入ポート15と吐出ポート16は、シリンダ
ブロック7が弁板14に対して矢示A方向に回転される
間、各シリンダ8のシリンダポート8Aと間欠的に連通
し、吸入通路からの油液を各シリンダ8内に吸入させつ
つ、各シリンダ8から吐出される圧油を吐出通路を介し
て前記油圧アクチュエータに供給するものである。
【0041】19はケーシング本体2の底部2A側に付
設されたパイロットポンプで、このパイロットポンプ1
9はタンク20と共に補助油圧源を構成し、その回転軸
19Aは回転軸6の他端側に一体回転するように連結さ
れている。そして、パイロットポンプ19はパイロット
配管21にパイロット圧を発生させ、このパイロット圧
は低圧リリーフ弁22によって予め決められた圧力値に
設定される。
【0042】ここで、パイロット配管21は図1に示す
ように、一端側がパイロットポンプ19の吐出部19B
に接続され、他端側が低圧リリーフ弁22を介してタン
ク20に接続されている。そして、パイロット配管21
の途中には分岐管21Aが接続され、この分岐管21A
は後述する圧力調整路23の一部を構成している。
【0043】23はケーシング本体2の底部2A等に設
けられた第1の圧力調整路で、この圧力調整路23は図
1に示す如く、ケーシング本体2の底部2A側に形成さ
れた油路24と、この油路24の一端側を分岐管21A
に接続するため底部2Aに外側から螺着されたジョイン
ト25と、図2に示す下死点(B.D.C)の近傍に位
置して弁板14の切換弁部17に穿設され、油路24の
他端側に常時連通した第1の油穴26とから大略構成さ
れている。
【0044】ここで、圧力調整路23は一端側が分岐管
21A等を介してパイロットポンプ19に接続され、そ
の他端側は弁板14の切換弁部17に開口する前記油穴
26となっている。そして、この油穴26は油路24よ
りも小径に形成され、吸入ポート15から遮断された直
後のシリンダポート8Aを介してシリンダ8内に、パイ
ロットポンプ19からの圧油(パイロット圧)を図1中
の矢示B方向に供給させるようになっている。
【0045】27は油路24の途中に設けられた第1の
チェック弁で、該チェック弁27はパイロットポンプ1
9からの圧油が油穴26側に向けて流通するのを許し、
逆向きの流れを阻止するものである。
【0046】28は第2の圧力調整路で、この圧力調整
路28は図2に示す如く、一端側が前記ノッチ16Aの
長さ方向中間部近傍で弁板14の切換弁部17に開口し
た第2の油穴29となり、この油穴29は第1の油穴2
6と吐出ポート16との間に位置してノッチ16Aから
弁板14の径方向に僅かに離間して配設されている。ま
た、圧力調整路28の他端側は吐出ポート16に接続さ
れ、圧力調整路28の途中位置には第2のチェック弁3
0が設けられている。そして、このチェック弁30は前
記シリンダ8内の圧油が吐出ポート16に向けて流通す
るのを許し、逆向きの流れを阻止するものである。
【0047】本実施例による斜板型油圧ポンプは上述の
如き構成を有するもので、次に、その作動について説明
する。
【0048】まず、原動機によって回転軸6を回転駆動
すると、シリンダブロック7が回転軸6と一体回転され
ることにより、各シリンダ8内に挿嵌されたピストン9
はシリンダブロック7と共に回転し、各ピストン9の継
手部9Aに装着された各シュー10が斜板11の摺動面
11A上に沿って回転する。
【0049】そして、斜板11の摺動面11Aは前記傾
転駆動機構により予め決められた傾転角に設定されてい
るから、シリンダブロック7が1回転する間に、ピスト
ン9はシリンダ8内に最も進入(縮小)した上死点位置
とシリンダ8から最も伸長した下死点位置との間をスト
ロークするようになる。
【0050】ここで、各ピストン9が上死点位置から下
死点位置までストロークする半回転のうち、シリンダポ
ート8Aが吸入ポート15と連通する間は、前記吸入通
路から吸入ポート15を介してシリンダ8内に油液を吸
込む吸入行程となる。一方、ピストン9が下死点位置か
ら上死点位置までストロークする半回転のうち、シリン
ダポート8Aが吐出ポート16と連通する間は、シリン
ダ8内に吸込んだ油液を加圧しつつ、これを吐出ポート
16を介して前記吐出通路から吐出する吐出行程とな
る。そして、シリンダブロック7の回転に伴ってピスト
ン9をシリンダ8内で往復動させることにより、吸込行
程と吐出行程とが繰返され、ポンプ作用が行われる。
【0051】また、ポンプの吐出容量を変える場合に
は、前記傾転駆動機構で斜板11をガイド溝12に沿っ
て所要の傾転角に傾転させることにより、各シリンダ8
内の押除け容量が傾転角を応じて調整され、吐出ポート
16から吐出される圧油の吐出量が可変に制御される。
【0052】ところで、シリンダブロック7の回転に伴
ってピストン9をシリンダ8内で往復動させることによ
り、吸込行程と吐出行程とを繰返してポンプ作用を行う
間、特に、各シリンダ8のシリンダポート8Aが吸入ポ
ート15から遮断され吐出ポート16に連通するとき
に、各シリンダ8内では大きな圧力変動が発生し易く、
これが油圧配管等に脈動が発生する原因となる。
【0053】そこで、本実施例では、吸入ポート15か
ら遮断された直後のシリンダポート8Aと連通するよう
に、弁板14の切換弁部17には第1の油穴26を形成
し、この油穴26を第1の圧力調整路23によりチェッ
ク弁27を介してパイロットポンプ19に接続すると共
に、吐出ポート16の始端側に設けたノッチ16Aの長
さ方向中間部近傍には第2の油穴29を形成し、ノッチ
16Aを介して吐出ポート16に連通し始めたシリンダ
8のシリンダポート8Aが油穴29の位置に達したとき
には、第2の圧力調整路28によりチェック弁30を介
して吐出ポート16に連通させる構成とすることによ
り、下記の如く脈動の発生を抑えるようにしている。
【0054】即ち、各シリンダ8はシリンダブロック7
と共に図2中の矢示A方向に回転し続けるときに、シリ
ンダポート8Aが吐出ポート16から遮断されてシリン
ダ8が吸入行程を終えると、このシリンダ8のシリンダ
ポート8Aは下死点(B.D.C)側の切換弁部17上
に達する。そして、このシリンダポート8Aが圧力調整
路23の油穴26に連通するようになると、シリンダ8
内はこのときに吸入ポート15とほぼ同圧で、パイロッ
トポンプ19のパイロット圧よりも低いから、チェック
弁27が前,後の差圧で開弁する。
【0055】この結果、シリンダ8内にはパイロットポ
ンプ19からのパイロット圧が圧力調整路23およびシ
リンダポート8Aを介して供給され、このシリンダ8内
は吐出ポート16に連通する前に予備加圧されることに
なる。そして、チェック弁27はシリンダ8内が前記パ
イロット圧に対応した圧力値に昇圧されるまで開弁し続
ける。
【0056】次に、この状態でシリンダ8のシリンダポ
ート8Aが吐出ポート16のノッチ16Aに連通するよ
うになる。そして、この場合にシリンダ8内は前記パイ
ロット圧による圧力値まで予備加圧されているが、例え
ば当該油圧ポンプの無負荷運転時等のように吐出ポート
16の圧力が低く、予備加圧されたシリンダ8内が吐出
ポート16側よりも高い圧力のときには、シリンダ8内
の圧油がノッチ16Aを介して吐出ポート16側に流出
しようとする。
【0057】しかし、この状態でノッチ16Aの開口面
積は小さいので、シリンダ8からノッチ16A側に流れ
る圧油は少量に抑えられ、シリンダ8内で大きな圧力変
動が生じることはない。また、この状態でシリンダポー
ト8Aが油穴26とノッチ16Aの両方に連通するとき
には、油穴26側からシリンダ8内にパイロットポンプ
19からのパイロット圧が供給され続けるので、このパ
イロット圧がノッチ16A側に徐々に流出しても、シリ
ンダ8内をパイロット圧に対応した圧力状態に保持する
ことができる。
【0058】そして、このシリンダ8がシリンダポート
8Aを介して圧力調整路28側の油穴29に連通するよ
うになると、前述の如く予備加圧されたシリンダ8内が
吐出ポート16側よりも高い圧力のときには、チェック
弁30が前,後の圧力差で開弁することにより、シリン
ダ8内の圧油はその一部が吐出ポート16側に流出す
る。そして、チェック弁30はシリンダ8内が吐出ポー
ト16とほぼ等しい圧力状態になるまで開弁し続け、吐
出ポート16とほぼ等しい圧力状態でシリンダ8はシリ
ンダポート8Aが吐出ポート16に連通しつつ、吐出行
程を開始するようになる。
【0059】この結果、当該油圧ポンプの無負荷運転時
等のように、吐出ポート16の圧力がパイロットポンプ
19のパイロット圧よりも低い場合には、各シリンダ8
のシリンダポート8Aが吐出ポート16に連通するとき
に、各シリンダ8内で大きな圧力変動が発生することは
なく、当該油圧ポンプに脈動等が発生するのを効果的に
抑制することができる。特に、ミニショベル等の油圧シ
ョベルに油圧源として使用する小型の油圧ポンプにあっ
ては、ポンプの無負荷運転時における脈動に起因した振
動や騒音等の不具合が生じる。しかし、本実施例の場合
には、前述の如く脈動を抑えることにより、振動や騒音
等の不具合を確実に防止できる。
【0060】一方、当該油圧ポンプの通常運転時にあっ
ては、例えば吐出ポート16側から200〜270kg
/cm2 以上の圧力値をもった圧油が吐出され、この場
合には吐出ポート16側の圧力がパイロットポンプ19
のパイロット圧よりも高くなる。しかし、この場合でも
シリンダポート8Aが圧力調整路23の油穴26に連通
するときには、シリンダ8内が吸入ポート15とほぼ同
圧でパイロットポンプ19のパイロット圧よりも低いた
めに、このシリンダ8内にはパイロットポンプ19から
のパイロット圧が圧力調整路23およびシリンダポート
8Aを介して供給され、このシリンダ8内は吐出ポート
16に連通する前に予備加圧されることになる。
【0061】次に、この状態でシリンダポート8Aがノ
ッチ16Aの位置に達すると、吐出ポート16からの高
圧がノッチ16Aを介してシリンダ8内に向け逆流しよ
うとする。しかし、この場合でもノッチ16Aの開口面
積は小さいので、シリンダ8内に逆流してくる圧油の流
量は大きく制限され、シリンダ8内で大きな圧力変動が
生じることはない。また、この状態でシリンダポート8
Aが油穴26とノッチ16Aの両方に連通したときに、
シリンダ8内がパイロットポンプ19のパイロット圧よ
りも高い圧力状態になったとしても、この場合にはチェ
ック弁27が閉弁することにより、シリンダ8からパイ
ロットポンプ19側に圧油が流れることはない。
【0062】そして、シリンダポート8Aが油穴29に
連通するようになると、この場合にシリンダ8内は吐出
ポート16側よりも低い圧力状態にあるから、チェック
弁30は閉弁状態を保つことにより、吐出ポート16側
の圧油が圧力調整路28を介してシリンダ8側に逆流す
るのを防止できる。そして、このシリンダ8は前述の如
く予備加圧されたまま状態で吐出ポート16に連通する
ので、吐出行程の開始時に吐出ポート16からシリンダ
8側に向けて逆流する圧油の流量を確実に減少させ、脈
動の発生を抑えることができる。
【0063】かくして、本実施例によれば、シリンダブ
ロック7の回転により各シリンダ8内を各ピストン9が
往復動しつつ、シリンダ8のシリンダポート8Aが弁板
14の切換弁部17上を通過するときに、パイロットポ
ンプ19からのパイロット圧でシリンダ8内を予備加圧
することができるので、各ピストン9の吸入行程から吐
出行程への切換え時に発生する脈動を確実に低減でき、
脈動による振動や騒音等を小さく抑えることができる。
そして、当該油圧ポンプの低騒音化を図ることができ、
耐久性や寿命を確実に延ばすことができる。
【0064】また、吸入ポート15から遮断された直後
のシリンダポート8Aと連通するように、弁板14の切
換弁部17には油穴26を形成すると共に、圧力調整路
23により油穴26をパイロットポンプ19に接続して
いるから、吸入行程を終えたシリンダ8が切換弁部17
上で下死点(B.D.C)に達するまでの間に、ピスト
ン9の摺動変位によってシリンダ8内の容積が僅かに増
大したとしても、このときには圧力調整路23を介して
パイロットポンプ19からの圧油をシリンダ8内に供給
でき、このシリンダ8内をパイロット圧に対応した圧力
値まで昇圧させ負圧傾向となるのを防止できる。
【0065】さらに、吐出ポート16の始端側には切換
弁部17側に向けて一定長さをもって延びるノッチ16
Aを形成し、このノッチ16Aの長さ方向中間部近傍に
油穴29を配設する構成としたから、例えば当該油圧ポ
ンプの無負荷運転時に、吸入行程を終えたシリンダ8が
予備加圧された状態でノッチ16Aを介して吐出ポート
16に連通し始めたときに、シリンダ8内の圧油を徐々
に吐出ポート16側に流すことができる。
【0066】そして、その後にシリンダ8が油穴29に
連通したときには、チェック弁30を開弁させることに
よって、シリンダ8内の圧油を吐出ポート16側に圧力
調整路28を介して流出させ、このシリンダ8と吐出ポ
ート16とを実質的に均等な圧力状態として吐出行程を
開始でき、脈動の発生を良好に低減させることができ
る。
【0067】なお、前記実施例では、アキシャルピスト
ン型ポンプとして可変容量式の斜板型油圧ポンプを用い
た場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限ら
ず、固定容量式の斜板型油圧ポンプに適用してもよく、
固定容量式または可変容量式の斜軸型油圧ポンプに適用
してもよい。
【0068】また、前記実施例では、各シリンダ8のシ
リンダポート8Aを長円形状に形成した場合を例に挙げ
て説明したが、これに替えて、シリンダポート8Aを楕
円形状または円形等、他の形状に形成してもよいもので
ある。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、一端側が補助油圧源に接続された第1の圧力調整
路の他端側を一の切換弁部に開口させ、この第1の圧力
調整路の途中には第1のチェック弁を設けると共に、一
端側が前記第1の圧力調整路の他端側と吐出ポートとの
間に位置して前記一の切換弁部に開口する第2の圧力調
整路の他端側を吐出ポートに接続し、この第2の圧力調
整路の途中には第2のチェック弁を設ける構成としたか
ら、シリンダブロックの回転によりシリンダが一の切換
弁部上を通過するときに、補助油圧源からの圧油でシリ
ンダ内を予備加圧でき、吐出行程の開始時にシリンダ内
の圧力変動を小さく抑えることができる。従って、吸入
行程から吐出行程への切換え時に発生する脈動を確実に
低減でき、脈動による振動や騒音等を小さくできると共
に、当該油圧ポンプの低騒音化を図ることができ、耐久
性や寿命を確実に延ばすことができる。
【0070】また、請求項2の発明では、各シリンダ内
を往復動する各ピストンが吸入行程から吐出行程に切換
わる下死点側に一の切換弁部を配設することにより、吸
入行程を終えたシリンダが一の切換弁部上で下死点に達
するまでの間に、ピストンの摺動変位によってシリンダ
内の容積が僅かに増大したとしても、第1の圧力調整路
を介して補助油圧源からの圧油をシリンダ内に供給で
き、このシリンダ内を前記補助油圧源による圧力値まで
昇圧させ、シリンダ内が負圧傾向となるのを防止でき
る。
【0071】さらに、請求項3の発明では、第1の圧力
調整路の他端側を、吸入ポートと吐出ポートとの間で一
の切換弁部に開口する第1の油穴とし、第2の圧力調整
路の一端側を、この第1の油穴と前記吐出ポートとの間
で前記一の切換弁部に開口する第2の油穴により構成し
たから、吸入行程を終えたシリンダが一の切換弁部上に
達して第1の油穴に連通したときには、前記補助油圧源
からの圧油を第1の油穴を介してシリンダ内に供給で
き、シリンダ内の圧力を前記補助油圧源による圧力値ま
で昇圧させることができる。また、この状態でシリンダ
内が第2の油穴に連通するようになると、このシリンダ
内を吐出ポートに対し第2のチェック弁を介して連通ま
たは遮断でき、シリンダ内の圧力変動を確実に小さくで
きる。
【0072】そして、請求項4の発明では、前記第1の
油穴を、前記シリンダブロックの回転時に前記吸入ポー
トから遮断され前記吐出ポートに連通する前のシリンダ
に連通させる構成としたから、吸入行程を終えたシリン
ダが一の切換弁部上で下死点を通過するまでの間に、こ
のシリンダを第1の油穴に連通させることができ、シリ
ンダ内を正圧状態に保持できる。
【0073】また、請求項5の発明では、吐出ポートの
端部から一の切換弁部側に向けて延びるノッチの長さ方
向中間部近傍に第2の油穴を配設する構成としたから、
例えば当該油圧ポンプの無負荷運転時に、吸入行程を終
えたシリンダが予備加圧された状態でノッチを介して吐
出ポートに連通し始めたときに、シリンダ内の圧油を徐
々に吐出ポート側に流すことができると共に、その後に
シリンダが第2の油穴に連通したときには、第2のチェ
ック弁を開弁させることによって、シリンダ内の圧油を
吐出ポート側に第2の圧力調整路を介して流出させ、こ
のシリンダと吐出ポートとを実質的に均等な圧力状態と
して吐出行程を開始でき、脈動の発生を良好に低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による斜板型油圧ポンプを示す
縦断面図である。
【図2】図1中の弁板に設けた吸入ポートおよび吐出ポ
ート等を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 6 回転軸 7 シリンダブロック 8 シリンダ 8A シリンダポート 9 ピストン 14 弁板 15 吸入ポート 16 吐出ポート 16A ノッチ 17 一の切換弁部 18 他の切換弁部 19 パイロットポンプ(補助油圧源) 23 第1の圧力調整路 26 第1の油穴 27 第1のチェック弁 28 第2の圧力調整路 29 第2の油穴 30 第2のチェック弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、このケーシング内に回転
    可能に設けられた回転軸と、この回転軸と共に回転する
    ように前記ケーシング内に設けられ複数のシリンダが形
    成されたシリンダブロックと、このシリンダブロックの
    各シリンダ内に摺動可能に挿嵌されシリンダブロックの
    回転に伴なって各シリンダ内を往復動する複数のピスト
    ンと、前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設け
    られ吸入ポートおよび吐出ポートが形成された弁板とか
    らなり、この弁板には前記吸入ポートと吐出ポートの間
    に前記回転軸を挟んで対向する一の切換弁部および他の
    切換弁部を形成してなるアキシャルピストン型油圧ポン
    プにおいて、 一端側が予め決められた圧力値の圧油を吐出する補助油
    圧源に接続され、他端側が前記各シリンダと連通するよ
    うに前記一の切換弁部に開口した第1の圧力調整路と、 この第1の圧力調整路の途中に設けられ、前記補助油圧
    源側から一の切換弁部側に向けて圧油が流通するのを許
    し、逆向きの流れを阻止する第1のチェック弁と、 一端側が前記第1の圧力調整路の他端側と吐出ポートと
    の間に位置して前記各シリンダと連通するように前記一
    の切換弁部に開口し、他端側が前記吐出ポートに接続さ
    れた第2の圧力調整路と、 この第2の圧力調整路の途中に設けられ、前記一の切換
    弁部側から吐出ポート側に向けて圧油が流通するのを許
    し、逆向きの流れを阻止する第2のチェック弁とを備え
    る構成としたことを特徴とするアキシャルピストン型油
    圧ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記一の切換弁部は前記各シリンダ内を
    往復動する各ピストンが吸入行程から吐出行程に切換わ
    る下死点側に配設し、前記他の切換弁部は各ピストンが
    吐出行程から吸入行程に切換わる上死点側に配設してな
    る請求項1に記載のアキシャルピストン型油圧ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記第1の圧力調整路の他端側は、前記
    吸入ポートと吐出ポートとの間で前記一の切換弁部に開
    口するように前記弁板に形成した第1の油穴からなり、
    前記第2の圧力調整路の一端側は、この第1の油穴と前
    記吐出ポートとの間で前記一の切換弁部に開口するよう
    に前記弁板に形成した第2の油穴から構成してなる請求
    項2に記載のアキシャルピストン型油圧ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記第1の油穴は、前記シリンダブロッ
    クの回転時に前記吸入ポートから遮断され前記吐出ポー
    トに連通する前のシリンダに連通する構成としてなる請
    求項3に記載のアキシャルピストン型油圧ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記弁板には、前記吐出ポートの端部か
    ら前記一の切換弁部側に向け予め決められた長さをもっ
    て延びるノッチを形成し、前記第2の油穴はこのノッチ
    の長さ方向中間部近傍に配設してなる請求項3または4
    に記載のアキシャルピストン型油圧ポンプ。
JP9074593A 1997-03-11 1997-03-11 アキシャルピストン型油圧ポンプ Pending JPH10252642A (ja)

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