JP3725637B2 - アキシャルピストン型油圧ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば斜板型ポンプ、斜軸型ポンプ等として用いられるアキシャルピストン型油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の作業装置用油圧シリンダや旋回用,走行用の油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプとしては、ケーシングと、このケーシング内に回転自在に設けられた回転軸と、前記ケーシング内に位置して回転軸と一体に回転するように設けられ、周方向に離間して軸方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、このシリンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に挿嵌され、このシリンダブロックの回転に伴なって軸方向に移動して作動油を吸入,吐出する複数のピストンと、前記ケーシングとシリンダブロックの端面との間に設けられ、前記各シリンダと連通する吸入ポートと吐出ポートとが形成された弁板とからなるアキシャルピストン型油圧ポンプが広く知られている。
【0003】
そして、この種の従来技術による油圧ポンプは、エンジン等の駆動源で前記回転軸を回転駆動すると、ケーシング内で回転軸と共にシリンダブロックが回転される。これにより、シリンダブロックの各シリンダ内でピストンが往復動され、吸入ポートからシリンダ内に吸込んだ作動油をピストンによって加圧して吐出ポートに圧油として吐出するようになっている。
【0004】
ここで、シリンダブロック、ピストンおよび弁板の作動について説明すると、各シリンダのシリンダポートが弁板の吸入ポートと連通するときには、この吸入ポートの始端から終端にかけてピストンがシリンダから突出する方向に移動して前記吸入ポートからシリンダ内に作動油を吸込む吸入行程となる。一方、前記各シリンダのシリンダポートが吐出ポートと連通するときには、吐出ポートの始端から終端にかけてピストンがシリンダ内に進入する方向に移動してシリンダ内の作動油を吐出ポート内に吐出する吐出行程となる。そして、この動作(行程)を繰返すようにシリンダブロックを回転することにより、吸入行程で吸入ポートからシリンダ内に吸込んだ作動油を吐出行程で加圧して吐出ポートに吐出し、この圧油を油圧シリンダや油圧モータに供給するようになっている。
【0005】
また、他の従来技術として、例えば実開平4−95671号公報等に記載された油圧ポンプでは吸入ポートや吐出ポートの始端側に切欠溝を設け、シリンダポートが吸入ポートや吐出ポートに連通するときに発生する圧油の急激な圧力変動を緩和する構成としている。
【0006】
さらに、別の従来技術として、例えば実開平6−18465号公報等に記載された油圧ポンプでは、吐出ポートに接続された吐出管に脈動吸収器としてのサイドブランチを分岐して設け、吐出管内の圧油の脈動を低減している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術によるアキシャルピストン型油圧ポンプでは、吸入行程で弁板の吸入ポートを介して作動油を吸込んだシリンダ内の圧力は吐出ポート内の圧力に比べて低圧になる。そして、各シリンダのシリンダポートが吐出ポートと連通し始めるときには、この吐出ポート内の高圧な圧油がシリンダポートを介して低圧のシリンダ内に急激に流入(逆流)して大きな圧力変動が生じるから、この圧力変動によって吐出ポートから吐出される圧油の吐出流量に脈動が生じ、圧油の脈動が吐出ポートに接続された吐出管等を介して他の構造物に伝わり騒音や振動が発生するという問題ある。
【0008】
そこで、脈動の発生を防止するための対応策として、前述した他の従来技術では、吸入ポートや吐出ポートの始端側に切欠溝を設け、シリンダポートがこの切欠溝を介して吸入ポートや吐出ポートに徐々に連通する構成としている。しかし、この場合には、吐出ポート内の圧力変動を緩和できるが、圧油の脈動は防止できず、吐出管等からの振動や騒音を必ずしも十分に低減することができないという問題ある。
【0009】
また、別の従来技術としてサイドブランチ等の脈動吸収器を吐出管から分岐して設ける構成においては、一般に脈動は複数の周波数成分をもつのに対し、脈動吸収器で低減できる脈動は一部の周波数成分に限られるため、低減できない周波数成分からなる脈動によって振動や騒音が発生するという問題がある。
【0010】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、脈動を抑制し、振動、騒音等を効果的に防止できるようにしたアキシャルピストン型油圧ポンプを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、ケーシングと、このケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、この回転軸と一体に回転するように前記ケーシング内に設けられ複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、このシリンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に挿嵌され前記シリンダブロックの回転に伴なって各シリンダ内を往復動する複数のピストンと、前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設けられ吸入ポートと吐出ポートとの間には前記回転軸を挟んで対向するように一対の切換弁部が形成された弁板とからなるアキシャルピストン型油圧ポンプに適用される。
【0012】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記弁板には前記吐出ポートの始端から切換弁部側に向けて周方向に長さL1をもって延びる切欠溝を設け、前記回転軸の軸中心に対し前記切欠溝のなす角度をほぼπ/Nとすると、前記切欠溝の長さL1はこの角度π/Nに対応する長さに設定し、前記吐出ポートには吐出ポートからの圧油を吐出する吐出管を接続し、この吐出管には圧油の脈動を低減する脈動吸収器を設け、この脈動吸収器は一端が閉塞された筒体により構成すると共に、この筒体の長さS 1 は、圧油中での音速V、回転軸の回転数M、ピストン本数Nに対しほぼ長さ15V/(M×N)の奇数倍に設定する構成としたことにある。
【0013】
このように構成することにより、吸入行程を終え切換弁部上に達したシリンダは内部が低圧の作動油で満たされる。そして、このシリンダが吐出ポートと連通したときに高圧の圧油がシリンダに向って流入(逆流)する。しかし、このときにシリンダが角度π/Nに対応する長さL1に亘って切欠溝を介して吐出ポートと連通することにより、吐出ポート内の圧油はシリンダ内に徐々に流入し、シリンダ内に急激な圧力変動が生じるのを防止できる。
また、吐出ポートには回転数M(rpm)でN本のシリンダが繰返し連通するから、基本周波数F 0 (F 0 =M×N/60)の脈動が生じる。このとき、角度π/Nに対応する長さL 1 に亘って切欠溝を介してシリンダが吐出ポートと連通する構成としたから、吐出ポートから吐出される圧油には、デュ−ティ比が約50%となる略矩形波状の脈動が生じる。このため、吐出ポートからの圧油は、基本周波数F 0 の奇数倍の周波数に対して流量の変動(脈動)が大きくなり、基本周波数F 0 に対し奇数倍以外となる偶数倍等の周波数の脈動は非常に小さくなる。
これに対し、圧油中の音速Vに対して、脈動吸収器をなす筒体の長さS 1 をほぼ15V/(M×N)の奇数倍に設定したから、脈動吸収器は、基本周波数F 0 の奇数倍の周波数に対して大きな脈動低減率特性をもつ。このため、吐出配管から供給される圧油は、切欠溝によって基本周波数F 0 の偶数倍等の周波数の脈動が低減されると共に、脈動吸収器によって基本周波数F 0 の奇数倍の周波数の脈動が低減されるから、圧油の脈動が大幅に減少する。
【0014】
また、請求項2発明が採用する構成の特徴は、前記弁板には前記吐出ポートの始端から切換弁部側に向けて周方向に長さL2をもって延びる切欠溝を設け、前記回転軸の軸中心に対し前記切欠溝のなす角度をほぼ2π/3Nとすると、前記切欠溝の長さL2はこの角度2π/3Nに対応する長さに設定し、前記吐出ポートには、吐出ポートからの圧油を吐出する吐出管を接続し、この吐出管には圧油の脈動を低減する脈動吸収器を設け、この脈動吸収器は一端が閉塞された筒体により構成すると共に、この筒体の長さS 2 は、圧油中での音速V、回転軸の回転数M、ピストン本数Nに対しほぼ長さ10V/(M×N)の奇数倍に設定する構成としたことにある。
【0015】
このように構成することにより、吸入行程を終え切換弁部上に達したシリンダは内部が低圧の作動油で満たされる。そして、このシリンダが吐出ポートと連通したときに高圧の圧油がシリンダに向って流入(逆流)する。しかし、このときにシリンダが角度2π/3Nに対応する長さL2に亘って切欠溝を介して吐出ポートと連通することにより、吐出ポート内の圧油はシリンダ内に徐々に流入し、シリンダ内に急激な圧力変動が生じるのを防止できる。
また、吐出ポートには回転数M(rpm)でN本のシリンダが繰返し連通するから、基本周波数F 0 (F 0 =M×N/60)の脈動が生じる。このとき、角度2π/3Nに対応する長さL 2 に亘って切欠溝を介してシリンダが吐出ポートと連通する構成としたから、吐出ポートから吐出される圧油には、デュ−ティ比が約67%となる略矩形波状の脈動が生じる。このため、吐出ポートからの圧油は、基本周波数F 0 、基本周波数F 0 の2倍の周波数2F 0 、基本周波数F 0 の4倍の周波数4F 0 、基本周波数F 0 の5倍の周波数5F 0 ,…の脈動が大きくなり、自然数nに対して基本周波数F 0 の(3×n)倍となる周波数の脈動は非常に小さくなる。
これに対し、圧油中の音速Vに対して、脈動吸収器をなす筒体の長さS 2 をほぼ110V/(M×N)の奇数倍に設定したから、脈動吸収器は、基本周波数F 0 の1.5倍の周波数F 1 に対して最大の脈動低減率を有すると共に、この周波数F 1 の奇数倍の周波数成分に対しても脈動低減率の大きい特性をもつ。このため、吐出配管から供給される圧油は、切欠溝によって基本周波数F 0 の(3×n)倍の周波数の脈動が低減されると共に、脈動吸収器によって基本周波数F 0 や周波数2F 0 等の脈動が低減されるから、圧油の脈動が大幅に減少する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
【0023】
ここで、図1ないし図7は本発明の第1の実施例を示している。図中、1はエンジン等の駆動源(図示せず)によって駆動されるアキシャルピストン型油圧ポンプで、油圧ポンプ1は可変容量式の斜板型油圧ポンプにより構成されている。そして、油圧ポンプ1は後述のタンク20から作動油を吸込みつつ、高圧の圧油を吐出するものである。
【0024】
2は油圧ポンプ1の外殻をなすケーシングを示し、ケーシング2は、筒状のケーシング本体3と、ケーシング本体3の一端側開口部を閉塞するフロントケーシング4と、前記ケーシング本体3の他端側開口部を閉塞するリヤケーシング5とから構成されている。また、前記フロントケーシング4には、後述の回転軸6が挿通される挿通穴4Aが軸方向に形成されている。
【0025】
6はケーシング2に軸受7を介して回転自在に支持された回転軸で、この回転軸6は例えばフロントケーシング4の挿通穴4Aを介して外部に突出し、エンジン等の駆動源(図示せず)によって回転駆動される。
【0026】
8はケーシング2内に位置して回転軸6とスプライン結合によって一体回転するように設けられたシリンダブロックを示し、このシリンダブロック8には、周方向に離間して複数(本例では9個)のシリンダ9,9,…が軸方向に穿設されると共に、各シリンダ9に連通し、前記シリンダブロック8の摺動面8A側に長円形状に開口するシリンダポート9Aが形成されている。
【0027】
ここで、シリンダブロック8は摺動面8Aが後述の弁板15に対して図3に示す矢示A方向で摺動し、このときに各シリンダポート9Aが後述の吸入ポート16および吐出ポート17に順次連通、遮断される。
【0028】
10,10,…は各シリンダ9内に摺動可能に挿嵌された複数のピストンを示し、各ピストン10はシリンダブロック8の回転に伴って各シリンダ9内を往復動し、各シリンダ9内で吸入行程と吐出行程とを繰返すものである。また、各ピストン10のシリンダブロック8から突出した先端部には球形部10Aが形成されている。
【0029】
11,11,…は各ピストン10の球形部10A外周側にそれぞれ設けられた複数個のシューで、各シュー11は球形部10Aに揺動可能に装着され、後述の斜板12上をシリンダブロック8の回転に伴って摺動するものである。
【0030】
12はフロントケーシング4とシリンダブロック8との間に設けられた斜板を示し、斜板12の表面側(シリンダブロック8側)は各シュー11が摺接しつつ回転する摺動面12Aとなり、裏面側はフロントケーシング4に形成された凹湾曲状のガイド溝13に摺動自在に嵌合する半円柱状の傾転摺動部12Bとなっている。
【0031】
また、斜板12には、中央部側に穿設され表面側から裏面側に向け拡径された挿通穴12Cと、前記傾転摺動部12Bの側面に形成され、図示しない傾転駆動機構の一部が挿着される傾転機構挿着穴12Dとが形成されている。そして、斜板12は前記傾転駆動機構で傾転角が変更されることにより、各ピストン10のストローク量を適宜調整して油圧ポンプの容量(吐出量)を可変に制御するものである。
【0032】
14は各シュー11の外周側に係合しつつ前記斜板12の摺動面12Aに固着された環状のシュー押えで、このシュー押え14は斜板12の摺動面12A上で各シューが円運動を行うのを許し、シリンダブロック8の回転に伴って各ピストン10が各シリンダ9内を往復動するのを補償するものである。
【0033】
15はケーシング2のリヤケーシング5に固定され、一側面が摺動面15Aとなった弁板を示し、弁板15には、眉形状の吸入ポート16と吐出ポート17とが略対称位置となるように周方向に伸長して設けられている。
【0034】
また、弁板15の吸入ポート16と吐出ポート17との間には、各ピストン10が吐出行程から吸入行程に切換わる上死点側に一側の切換弁部15Bが設けられると共に、一側の切換弁部15Bと回転軸6を挟んで対向し各ピストン10が吸入行程から吐出行程に切換わる下死点側に他側の切換弁部15Cが設けられている。そして、弁板15上を摺動する各シリンダ9は一側の切換弁部15B上に達したときに吐出ポート17との連通が断たれ、他側の切換弁部15C上に達したときに吸入ポート16との連通が断たれるようになっている。
【0035】
ここで、ピストン10が上死点位置から下死点位置へとストロークする吸入行程では、各シリンダポート9Aが吸入ポート16と連通し、吸入ポート16を介してシリンダ9内に作動油が吸込まれる。一方、ピストン10が下死点位置から上死点位置へとストロークする吐出行程では、各シリンダポート9Aが吐出ポート17と連通し、吐出ポート17を介してシリンダ9内の作動油を吐出する。
【0036】
18は吸入ポート16から一側の切換弁部15Bに向けて周方向に延びるノッチで、このノッチ18は、各シリンダ9のシリンダポート9Aと吸入ポート16とを徐々に連通させるべく略三角形状に形成されている。そして、ノッチ18は、吐出行程を終えた各シリンダ9内から高圧の圧油が吸入ポート16に向って急激に流入するのを緩和している。
【0037】
19は吐出ポート17から他側の切換弁部15Cに向けて長さL1 をもって延びる切欠溝としてのノッチを示し、このノッチ19は各シリンダ9のシリンダポート9Aと吐出ポート17とを徐々に連通させるべく略三角形状に形成されている。そして、吐出ポート17のノッチ19は、吸入行程を終えた各シリンダ9内に吐出ポート17内から高圧の圧油が急激に流入するのを緩和している。
【0038】
ここで、ノッチ19は、回転軸6の軸中心に対しピストン10の本数N(本例では9本)、円周率πとしたときにほぼ角度θ1 (θ1 =π/N)に亘って形成されている。また、ノッチ19の長さL1 は角度θ1 に対応し、
【0039】
【数1】
L1 ∝θ1
となる長さに設定されている。また、ノッチ19のなす角度θ1 は、隣合う各シリンダポート9Aの始端側同士がなす角度θ2 の約半分の角度(θ1 =θ2 /2)に設定されている。
【0040】
20は吸入ポート16と連通する油タンクで、このタンク20内には作動油が収容されている。そして、タンク20は、油圧ポンプ1の各シリンダポート9Aが吸入ポート16と連通し、吸入行程中のシリンダ9内に吸入ポート16を介して作動油を吸入させると共に、後述のアクチュエータ23等から排出される戻り油(作動油)を回収している。
【0041】
21は一端側が吐出ポート17に接続された吐出管としての吐出配管を示し、吐出配管21は、他端側が制御弁22を介して油圧シリンダ等のアクチュエータ23に接続され、油圧ポンプ1から吐出される圧油をアクチュエータ23側に向けて流通させている。
【0042】
24は吐出配管21の一端側から分岐して設けられた筒体としてのサイドブランチを示し、このサイドブランチ24は長さS1 の有底筒状体として形成され、その内部は共鳴室となると共に吐出ポート17に連通し、脈動吸収器として作動する。
【0043】
ここで、前記サイドブランチ24によって吸収できる圧油の脈動周波数Fは油中の音速V(m/s)とサイドブランチ24の長さS1 によって決定され、脈動周波数F、油中の音速V、サイドブランチ24の長さS1 との間には自然数nに対して
【0044】
【数2】
Figure 0003725637
の関係があり、
【0045】
【数3】
Figure 0003725637
の関係式が成立する。また、油圧ポンプ1の作動によって生じる圧油の脈動は、各シリンダポート9Aが吐出ポート17に連通する毎に発生するから、圧油の脈動の基本周波数F0 は、油圧ポンプ1の回転数M(rpm)、ピストン10の本数Nに対し、
【0046】
【数4】
Figure 0003725637
の関係がある。このため、サイドブランチ24の長さS1 は、n=1のとき、
【0047】
【数5】
Figure 0003725637
に設定している。
【0048】
本実施例による油圧ポンプは、上述の如き構成を有するもので、まず、原動機によって回転軸6を回転させると、回転軸6にスプライン結合されたシリンダブロック8が一体に回転される。これにより、各シリンダ9内に挿嵌されたピストン10はシリンダブロック8と共に回転し、その球形部10Aがシュー11を介してシュー押え14に案内されつつ、斜板12の摺動面12A上を回転する。この際、斜板12の摺動面12Aは所定の傾転角を有しているから、シリンダブロック8が1回転する間に、ピストン10はシリンダ9内に最も進入(縮小)した上死点位置とシリンダ9から最も伸長した下死点位置との間をストロークするようになる。
【0049】
ここで、前記各ピストン10が上死点位置から下死点位置までストロークする半回転のうちシリンダポート9Aが吸入ポート16と連通する間は、この吸入ポート16を介して吸入通路(図示せず)からシリンダ9内に油液を吸込む吸入行程となる。一方、ピストン10の下死点位置から上死点位置までストロークする半回転のうちシリンダポート9Aが吐出ポート17と連通する間は、シリンダ9内に吸込んだ油液を加圧しつつ吐出ポート17を介して吐出通路(図示せず)から吐出する吐出行程となる。このように、回転軸6を回転駆動してピストン10をシリンダ9内で往復動させることにより、吸込行程と吐出行程とが繰り返えされ、ポンプ作用が行われる。
【0050】
そして、ポンプの吐出容量を可変制御するには、傾転駆動機構によって斜板12をガイド溝13に沿って適宜に傾転させることにより、シリンダ9内の押しのけ容量を変更して制御するようになっている。
【0051】
次に、吐出ポート17側のノッチ19とサイドブランチ24の作動について、図3ないし図7を参照しつつ詳述する。
【0052】
まず、各シリンダ9はシリンダブロック8と共に矢示A方向に回転し、吸入行程を終えた各シリンダ9はシリンダポート9Aが吸入ポート16から遮断され、他側の切換弁部15C上に達する。このとき、切換弁部15C上のシリンダ9内の圧力は、吸入ポート16内の圧力とほぼ等しい低圧の圧力になる。
【0053】
次に、このシリンダ9がノッチ19を介して吐出ポート17と連通すると、吐出ポート17内の高圧の圧油は、ノッチ19等を通じてシリンダ9内へと流入(逆流)する。そして、吐出ポート17から吐出される圧油の流量は減少する。
【0054】
一方、シリンダブロック8がさらに回転し、前記シリンダ9が吐出ポート17の始端側に達すると、シリンダ9内の圧力は、吐出ポート17内の圧力とほぼ一致する。そして、シリンダ9内のピストン10が縮小し、シリンダ9内の圧油が吐出ポート17側に向けて流出することによって、吐出ポート17から吐出される圧油の流量は増加する。
【0055】
ここで、ノッチ19の長さL1 は、ノッチ19がなす角度θ1 が各シリンダポート9A間の角度θ2 の約半分の角度に対応するように設定したから、各シリンダポート9Aが吐出ポート17に連通する毎に要する時間のうち、半分の時間はノッチ19を介して各シリンダ9と吐出ポート17とが連通する。
【0056】
このため、吐出ポート17から吐出される圧油には図4中の特性線25に示すように、周期T1 (T1 =1/F0 )の脈動を生じ、各シリンダポート9Aは周期T1 なる時間毎に吐出ポート17に連通する。また、周期T1 のうち半分の時間T2 (T2 =T1 /2)ではノッチ19を介して各シリンダ9と吐出ポート17とが連通するから、圧油の流量は減少する。一方、他の時間(T1 −T2 )では各シリンダ9から吐出ポート17に向けて圧油が供給されるから、圧油の流量は増加する。
【0057】
また、吐出ポート17から各シリンダ9内に向って流入する圧油の量はノッチ19の流路断面積に比例して増減するから、各シリンダ9、吸入ポート16、吐出ポート17、ノッチ19の形状を任意に調整することにより脈動の波形を調整することができる。
【0058】
このように、吐出ポート17から吐出される圧油には、ほぼ周期T1 でデュ−ティ比が約50%となる略矩形波状の脈動が生じる。このため、吐出ポート17からの圧油は図5に示すように、基本周波数F0 の奇数倍の周波数に対して流量の変動(脈動)が大きくなり、基本周波数F0 に対し奇数倍以外となる偶数倍等の周波数の脈動は非常に小さくなる。
【0059】
次に、吐出ポート17から吐出された圧油は、吐出配管21内に供給されると共に、サイドブランチ24にも達する。ここで、サイドブランチ24内に達した圧油の脈動は、サイドブランチ24の内部を通り、閉塞端で反射され、再び吐出配管21内に戻る。このとき、吐出配管21内の圧油の脈動は、サイドブランチ24内で反射された脈動と干渉することによって低減され、脈動の少ない圧油が吐出配管21を介してアクチュエータ23等に供給される。
【0060】
ここで、サイドブランチ24は図6に示すように、基本周波数F0 の奇数倍の周波数に対して大きな脈動低減率特性をもつ。また、ノッチ19によって基本周波数F0 の偶数倍等の周波数の脈動は非常に小さくなっている。このため、吐出配管21から供給される圧油は図7に示すように、ノッチ19によって基本周波数F0 の偶数倍等の周波数の脈動が低減されると共に、サイドブランチ24によって基本周波数F0 の奇数倍の周波数の脈動が低減され、圧油の脈動が大幅に減少する。
【0061】
かくして、本実施例では吐出ポート17の始端側から切換弁部15Cに向って延びるノッチ19を設け、このノッチ19の長さL1 を各シリンダポート9A間の角度θ2 の半分の角度θ1 に対応して設定したから、吐出ポート17から各シリンダ9内に向って急激に圧油が流入するのを緩和できると共に、吐出ポート17から吐出される圧油の脈動をデュ−ティ比が約50%となる略矩形状の波形にすることができ、基本周波数F0 に対し奇数倍以外となる偶数倍等の周波数の脈動を非常に小さくすることができる。
【0062】
また、吐出配管21にはサイドブランチ24を設けたから、基本周波数F0 に対し奇数倍となる周波数の脈動は、1本のサイドブランチ24で効率的に吸収することができ、圧油の脈動を大幅に低減できると共に、圧油の脈動が吐出配管21等を介して制御弁22、アクチュエータ23および建屋等の構造物に伝達することによって発生する騒音や振動を確実に防止することができる。
【0063】
次に、図8ないし図13は本発明の第2の実施例を示し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。しかし、本実施例の特徴は、吐出ポート17側に設けられたノッチ31の長さL2 を各シリンダポート9A間の角度θ2 の1/3の角度θ3 に対応して設定したことにある。
【0064】
ここで、切欠溝としてのノッチ31は、吐出ポート17から他側の切換弁部15Cに向けて長さL2 をもって延び、各シリンダ9のシリンダポート9Aと吐出ポート17とを徐々に連通させるべく略三角形状に形成されている。そして、ノッチ31は、吸入行程を終えた各シリンダ9内に吐出ポート17内から高圧の圧油が急激に流入するのを緩和している。
【0065】
ここで、ノッチ31は、回転軸6の軸中心に対し前記ピストン10の本数(本例では9本)、円周率πとしたときに角度θ3 (θ3 =2π/3N)に亘って形成されている。また、ノッチ31の長さL2 は角度θ3 に対応し、
【0066】
【数6】
L2 ∝θ3
となる長さに設定されている。そして、ノッチ31のなす角度θ3 は、隣合う各シリンダポート9Aの始端側同士がなす角度θ2 の約1/3の角度(θ3 =θ2 /3)に設定されている。
【0067】
また、吐出配管21の一端側には筒体としてのサイドブランチ32が分岐して設けられ、このサイドブランチ32は長さS2 の有底筒状体として形成され、その内部は共鳴室となると共に吐出ポート17に連通する構成となっている。
【0068】
ここで、サイドブランチ32は脈動吸収器となり、サイドブランチ32の長さS2 は、圧油の基本周波数F0 の1.5倍の周波数で脈動低減量が最大となるように、油圧ポンプ1の回転数M(rpm)、ピストン10の本数Nに対し、
【0069】
【数7】
Figure 0003725637
に設定している。
【0070】
次に、吐出ポート17側のノッチ31とサイドブランチ32の作動について、図8ないし図13を参照しつつ詳述する。
【0071】
まず、各シリンダ9はシリンダブロック8と共に矢示A方向に回転し、吸入行程を終えた各シリンダ9はシリンダポート9Aが吸入ポート16から遮断され、他側の切換弁部15C上に達する。このとき、切換弁部15C上のシリンダ9内の圧力は、吸入ポート16内の圧力とほぼ等しい低圧の圧力になる。
【0072】
次に、このシリンダ9がノッチ31を介して吐出ポート17と連通すると、吐出ポート17内の高圧の圧油はノッチ31等を通じてシリンダ9内へと流入(逆流)すると共に、吐出ポート17から吐出される圧油の吐出流量は減少する。
【0073】
そして、シリンダブロック8がさらに回転し、シリンダ9が吐出ポート17の始端側に達すると、シリンダ9内の圧力は吐出ポート17内の圧力とほぼ一致する。そして、シリンダ9内のピストン10が縮小することによって、シリンダ9内の圧油が吐出ポート17側に向けて流出し、吐出ポート17から吐出される圧油の吐出流量は増加する。
【0074】
ここで、ノッチ31の長さL2 は、ノッチ31がなす角度θ3 が各シリンダポート9A間の角度θ2 の約1/3の角度に対応するように設定したから、各シリンダポート9Aが吐出ポート17に連通する毎に要する時間のうち、1/3の時間はノッチ31を介して各シリンダ9と吐出ポート17とが連通する。
【0075】
このため、吐出ポート17から吐出される圧油には図10中の特性線33に示すように、周期T1 (T1 =1/F0 )の脈動を生じ、各シリンダポート9Aは周期T1 なる時間毎に吐出ポート17に連通する。また、周期T1 のうち1/3の時間T3 (T3 =T1 /3)ではノッチ31を介して各シリンダ9と吐出ポート17とが連通するから、圧油の流量は減少する。一方、他の時間(T1 −T3 )では各シリンダ9から吐出ポート17に向けて圧油が供給されるから、圧油の流量は増加する。
【0076】
このように、吐出ポート17から吐出される圧油には、ほぼ周期T1 でデュ−ティ比が約67%となる略矩形波状の脈動が生じる。このため、吐出ポート17からの圧油は図11に示すように、基本周波数F0 、基本周波数F0 の2倍の周波数2F0 、基本周波数F0 の4倍の周波数4F0 、基本周波数F0 の5倍の周波数5F0 ,…の脈動が大きくなり、自然数nに対して基本周波数F0 の(3×n)倍となる周波数の脈動は非常に小さくなる。
【0077】
また、吐出ポート17から吐出された圧油は、吐出配管21内に供給されるとと共にサイドブランチ32にも達する。ここで、サイドブランチ32内に達した圧油の脈動は、サイドブランチ32の内部を通り、閉塞端で反射され、再び吐出配管21内に戻る。このとき、吐出配管21内の圧油の脈動は、サイドブランチ32内で反射された脈動と干渉することによって低減され、脈動の少ない圧油が吐出配管21を介してアクチュエータ23等に供給される。
【0078】
ここで、サイドブランチ32は図12に示すように、基本周波数F0 の1.5倍の周波数F1 に対して最大の脈動低減率を有し、周波数F1 の奇数倍の周波数成分に対しても脈動低減率の大きい特性をもつ。また、吐出ポート17から吐出された圧油には、基本周波数F0 、周波数2F0 、周波数4F0 、周波数5F0 ,…等の脈動が生じているが、これらの周波数の脈動は周波数F1 の奇数倍に近いため、サイドブランチ32によって吸収される。さらに、サイドブランチ32では低減できない基本周波数F0 の(3×n)倍となる周波数の脈動はノッチ31によって非常に小さくなる。
【0079】
このため、吐出配管21から供給される圧油は図13に示すように、ノッチ31によって基本周波数F0 の(3×n)倍の周波数の脈動が低減されると共に、サイドブランチ32によって基本周波数F0 や周波数2F0 等の脈動が低減され、圧油の脈動が大幅に減少する。
【0080】
かくして、このように構成された本実施例においても、前記第1の実施例と同様の作用効果を得ることができるが、特に本実施例では、吐出ポート17の始端側から切換弁部15Cに向って延びるノッチ31を設け、このノッチ31の長さL2 を各シリンダポート9A間の角度θ2 の1/3の角度θ3 に対応して設定したから、吐出ポート17から各シリンダ9内に向って急激に圧油が流入するのを緩和できると共に、吐出ポート17から吐出される圧油の脈動をデュ−ティ比が約67%となる略矩形状の波形にすることができ、基本周波数F0 に対し(3×n)倍となる周波数の脈動を非常に小さくすることができる。
【0081】
また、吐出配管21にはサイドブランチ32を設けたから、基本周波数F0 や周波数2F0 等の脈動は、1本のサイドブランチ32で効率的に吸収することができ、圧油の脈動を大幅に低減できると共に、圧油の脈動による騒音や振動を確実に防止することができる。
【0082】
なお、前記各実施例では、アキシャルピストン型ポンプとして可変容量式の斜板型油圧ポンプを用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、固定容量式の斜板型油圧ポンプに適用してもよく、可変容量式または固定容量式の斜軸型油圧ポンプ等に適用してもよい。
【0083】
また、前記各実施例では、シリンダブロック8に9個のシリンダ9およびシリンダポート9Aを形成した場合を例に挙げて図示したが、本発明はこれに限らず例えば8個以下でもよく、または10個以上のシリンダをシリンダブロックに形成するようにしてもよい。
【0084】
さらに、前記各実施例では、各シリンダ9のシリンダポート9Aを長円形状に形成した場合を例に挙げて図示したが、シリンダポート9Aの形状は楕円形状または円形等としてもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、弁板に吐出ポートから切換弁部に向って長さL1をもって延びる切欠溝を設け、この切欠溝の長さL1を切欠溝のなす角度π/Nに対応する長さに設定したから、吐出ポートから各シリンダ内に向って急激に圧油が流入するのを緩和できると共に、吐出ポートから吐出される圧油の脈動をデュ−ティ比が約50%となる略矩形状の波形にすることができ、基本周波数に対し奇数倍以外となる周波数の脈動を非常に小さくすることができる。
また、吐出ポートに設けた脈動吸収器を一端が閉塞された筒体により構成すると共に、この筒体の長さS 1 は圧油中での音速V、回転軸の回転数M、ピストン本数Nに対しほぼ長さ15V/(M×N)の奇数倍に設定したから、切欠溝では低減できない基本周波数に対し奇数倍となる周波数の脈動を、1個の筒体で効率的に吸収することができ、圧油の脈動を大幅に低減することができる。
【0086】
また、請求項2の発明によれば、弁板に吐出ポートから切換弁部に向って長さL2 をもって延びる切欠溝を設け、この切欠溝の長さL2 を切欠溝のなす角度2π/3Nに対応する長さに設定したから、吐出ポートから各シリンダ内に向って急激に圧油が流入するのを緩和できると共に、吐出ポートから吐出される圧油の脈動をデュ−ティ比が約67%となる略矩形状の波形にすることができ、自然数nに対し基本周波数の(3×n)倍となる周波の脈動を非常に小さくすることができる。
また、吐出ポートに設けた脈動吸収器を一端が閉塞された筒体により構成すると共に、この筒体の長さS 1 は圧油中での音速V、回転軸の回転数M、ピストン本数Nに対しほぼ長さ10V/(M×N)の奇数倍に設定したから、切欠溝では低減できない周波数の脈動を、1個の筒体で効率的に吸収することができ、圧油の脈動を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による油圧ポンプ等を示す全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例による油圧ポンプを示す縦断面図である。
【図3】吸入ポートおよび吐出ポートを有する弁板等を示す図2中の矢示 III−III 方向拡大断面図である。
【図4】図3中の吐出ポートから吐出される圧油の流量と時間との関係を示す特性線図である。
【図5】図3中の吐出ポートから吐出される圧油の流量と周波数との関係を説明する説明図である。
【図6】図1中のサイドブランチによる脈動低減率と周波数との関係を説明する説明図である。
【図7】図1中の吐出配管から供給される圧油の流量と周波数との関係を説明する説明図である。
【図8】本発明の第2の実施例による油圧ポンプ等を示す全体構成図である。
【図9】本発明の第2の実施例による油圧ポンプの弁板等を示す図3と同様の断面図である。
【図10】図9中の吐出ポートから吐出される圧油の流量と時間との関係を示す特性線図である。
【図11】図9中の吐出ポートから吐出される圧油の流量と周波数との関係を説明する説明図である。
【図12】図8中のサイドブランチによる脈動低減率と周波数との関係を説明する説明図である。
【図13】図8中の吐出配管から供給される圧油の流量と周波数との関係を説明する説明図である。
【符号の説明】
2 ケーシング
6 回転軸
8 シリンダブロック
9 シリンダ
9A シリンダポート
10 ピストン
15 弁板
15B,15C 切換弁部
16 吸入ポート
17 吐出ポート
19,31 ノッチ(切欠溝)
21 吐出配管
24,32 サイドブランチ(脈動吸収器)

Claims (2)

  1. ケーシングと、このケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、この回転軸と一体に回転するように前記ケーシング内に設けられ複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、このシリンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に挿嵌され前記シリンダブロックの回転に伴なって各シリンダ内を往復動するN本のピストンと、前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設けられ吸入ポートと吐出ポートとの間には前記回転軸を挟んで対向するように一対の切換弁部が形成された弁板とからなるアキシャルピストン型油圧ポンプにおいて、
    前記弁板には前記吐出ポートの始端から切換弁部側に向けて周方向に長さL1をもって延びる切欠溝を設け、前記回転軸の軸中心に対し前記切欠溝のなす角度をほぼπ/Nとすると、前記切欠溝の長さL1はこの角度π/Nに対応する長さに設定し
    前記吐出ポートには吐出ポートからの圧油を吐出する吐出管を接続し、
    この吐出管には圧油の脈動を低減する脈動吸収器を設け、
    この脈動吸収器は一端が閉塞された筒体により構成すると共に、この筒体の長さS 1 は、圧油中での音速V、回転軸の回転数M、ピストン本数Nに対しほぼ長さ15V/(M×N)の奇数倍に設定する構成としたことを特徴とするアキシャルピストン型油圧ポンプ。
  2. ケーシングと、このケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、この回転軸と一体に回転するように前記ケーシング内に設けられ複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、このシリンダブロックの各シリンダ内に摺動可能に挿嵌され前記シリンダブロックの回転に伴なって各シリンダ内を往復動する複数のピストンと、前記ケーシングとシリンダブロックとの間に設けられ吸入ポートと吐出ポートとの間には前記回転軸を挟んで対向するように一対の切換弁部が形成された弁板とからなるアキシャルピストン型油圧ポンプにおいて、
    前記弁板には前記吐出ポートの始端から切換弁部側に向けて周方向に長さL2をもって延びる切欠溝を設け、前記回転軸の軸中心に対し前記切欠溝のなす角度をほぼ2π/3Nとすると、前記切欠溝の長さL2はこの角度2π/3Nに対応する長さに設定し
    前記吐出ポートには、吐出ポートからの圧油を吐出する吐出管を接続し、
    この吐出管には圧油の脈動を低減する脈動吸収器を設け、
    この脈動吸収器は一端が閉塞された筒体により構成すると共に、この筒体の長さS 2 は、圧油中での音速V、回転軸の回転数M、ピストン本数Nに対しほぼ長さ10V/(M×N)の奇数倍に設定する構成としたことを特徴とするアキシャルピストン型油圧ポンプ。
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