JPH0210312Y2 - - Google Patents

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JPH0210312Y2
JPH0210312Y2 JP1984189808U JP18980884U JPH0210312Y2 JP H0210312 Y2 JPH0210312 Y2 JP H0210312Y2 JP 1984189808 U JP1984189808 U JP 1984189808U JP 18980884 U JP18980884 U JP 18980884U JP H0210312 Y2 JPH0210312 Y2 JP H0210312Y2
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suction
piston
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dead center
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、液圧回転機械に関し、特に、アキシ
ヤル・プランジヤ型の油圧ポンプ・モータに係
り、例えば、土木建設機械等のような作業機械に
搭載される油圧機器の駆動源に利用して有効なも
のに関する。
〔従来の技術〕
一般的なアキシヤル・プランジヤ型の油圧ポン
プ・モータとして、回転するシリンダブロツク
と、シリンダブロツクに軸心と平行方向にそれぞ
れ形成されており、各端面に連絡路をそれぞれ開
設されている複数のシリンダ室と、各シリンダ室
に往復動するようにそれぞれ嵌装されているピス
トンと、シリンダブロツクの端面に摺接するよう
に配設されているバルブプレートと、バルブプレ
ートにそれぞれ開設されている一対の吸排ポート
とを備えており、前記シリンダブロツクをバルブ
プレートに摺接させながら回転させることによ
り、前記各シリンダと前記吸排ポートとを間欠的
に連通させて、ピストンの往復動によりポンプ・
モータ作用を行うように構成してなるものがあ
る。
しかし、このようなアキシヤル・プランジヤ型
の油圧ポンプ・モータにおいては、ピストンが上
死点または下死点を越える時にシリンダ室に閉じ
込められた高圧油が低圧側に噴出するために、キ
ヤビテーシヨンによる騒音が発生するという不具
合がある。
そこで、従来のこの種のアキシヤル・プランジ
ヤ型の油圧ポンプ・モータとして、前記吸排ポー
トの高圧油が上死点または下死点を越えた直後に
低圧側に流出する側の一端にVノツチ溝を切設す
ることにより、高圧から低圧に移行する際におけ
る圧力の急激な降下を緩和させてキヤビテーシヨ
ン現象を防止するようにしたものがある。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、このようなアキシヤル・プランジヤ型
の油圧ポンプ・モータにおけるキヤビテーシヨン
防止対策では、最近の土木建設機械に対する騒音
抑制の強い要望を充分に満足させることができ
ず、一層の騒音抑制対策が要求されている。
すなわち、近年、土木建設機械に使用されるア
キシヤル・プランジヤ型油圧ポンプ・モータにお
いては、高出力化の要求に応ずるために、高圧化
が推進されている。他方、都市の再開発等の事情
により、住宅近接地域においても大規模な土木建
設作業が施工される機会が多くなつて来ている。
したがつて、高出力、高圧化されたアキシヤル・
プランジヤ型油圧ポンプ・モータが使用されてい
る土木建設作業が住宅近接地域においても使用さ
れるため、一層の騒音抑制対策が要求されてい
る。
そして、土木建設機械の高出力化要求に対応し
て、高圧化されたアキシヤル・プランジヤ型油圧
ポンプ・モータにおいては、従来のようなVノツ
チ溝のままでは、キヤビテーシヨンが助長され、
騒音が大きくなつてしまうという問題点が発生す
る。
そこで、この問題点を解決する手段として、V
ノツチ溝を長く形成する手段、または、Vノツチ
溝の形状や構造をキヤビテーシヨンを抑制するよ
うに構成する手段が、一般的に考えられる。
しかし、このようにVノツチ溝自体を変更する
手段においては、キヤビテーシヨンによる騒音を
充分に抑制するためには、アキシヤル・プランジ
ヤ型油圧ポンプ・モータが大型大重量化されてし
まうという問題点が招来される。
本考案の目的は、大型大重量化を抑制しつつ、
キヤビテーシヨンによる騒音をより一層効果的に
防止することができる液圧回転機械を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る液圧回転機械は、回転するシリン
ダブロツク3と、シリンダブロツク3にその軸心
と平行方向にそれぞれ形成されており、各端面に
連絡路6がそれぞれ開設されている複数のシリン
ダ室5と、各シリンダ室5に往復動するようにそ
れぞれ嵌装されているピストン7と、シリンダブ
ロツク3の端面に摺接するように配設されている
バルブプレート15と、バルブプレート15にそ
れぞれ開設されている一対の吸排ポート18およ
び19とを備えている液圧回転機械において、 前記一対の吸排ポート18および19における
前記シリンダブロツク3の回転に伴つて前記ピス
トン7がシリンダ室5の底から最も離れることに
なる下死点側の一端であつて、少なくとも、ピス
トン7が下死点を越える時に連絡路6の先端部が
連通する側の吸排ポート18または19の一端
に、Vノツチ溝20が配設されている流体圧モー
タ、または、 前記一対の吸排ポート18および19における
前記シリンダブロツク3の回転に伴つて前記ピス
トン7がシリンダ室5の底に最も接近することに
なる上死点側の一端であつて、少なくとも、ピス
トン7が上死点を越える時に連絡路6の先端部が
連通する側の吸排ポート18または19の一端
に、Vノツチ溝20が配設されている流体圧ポン
プ、または、 前記一対の吸排ポート18および19における
前記シリンダブロツク3の回転に伴つて前記ピス
トン7がシリンダ室5の底から最も離れることに
なる下死点側の一端であつて、少なくとも、ピス
トン7が下死点を越える時に連絡路6の先端部が
連通する側の吸排ポート18または19の一端
に、および、前記一対の吸排ポート18および1
9における前記シリンダブロツク3の回転に伴つ
て前記ピストン7がシリンダ室5の底に最も接近
することになる上死点側の一端であつて、少なく
とも、ピストン7が上死点を越える時に連絡路6
の先端部が連通する側の吸排ポート18または1
9の一端に、Vノツチ溝20がそれぞれ配設され
ている流体圧ポンプ・モータ、であつて、 前記Vノツチ溝20は、その断面積が前記吸排
ポート端18,19から離れるにしたがつて次第
に小さくなるように形成されており、 前記バルブプレート15の内部であつて前記V
ノツチ溝20に対応する位置に、一対の縦通路2
2および23と横通路24とを備えている迂回路
21が前記Vノツチ溝20の小断面積側と大断面
積側とをそれぞれ接続するように、かつ、大断面
積側の接続部において、Vノツチ溝20における
流れの方向を変えるように開設されているととも
に、 両縦通路22および23は互いにそれぞれ平行
に穿設され、横通路24はVノツチ溝20の底か
ら若干離れた位置において両縦通路22および2
3に直交するように配されて接続されていること
を特徴とする。
〔作用〕
前記した手段によれば、ピストンが上死点また
は下死点を越える時にシリンダ室に閉じ込められ
た高圧油はその一部がVノツチ溝20を通過し、
その一部が迂回路21を通過することになる。そ
して、Vノツチ溝20を通る高圧油は迂回路21
を通つた高圧油に、迂回路21のVノツチ溝20
との低圧側の接続箇所においてその流れの方向を
変えられるため、その圧力降下を緩和されること
になる。他方、迂回路21を通過する高圧油は各
コーナ部においてそれぞれ圧力降下を起こした
後、Vノツチ溝20の大面積側における接続箇所
において、前述のようにVノツチ溝20を流れる
高圧油と合流し、低圧状態の吸排ポートへ排出さ
れることになる。
かくして、高圧油が低圧側のポート18または
19に開放される過程において、Vノツチ溝20
ばかりでなく、Vノツチ溝20と協働的に、およ
び単独で作用する迂回路21という緩衝的圧力ス
テツプが介在されることになるため、Vノツチ溝
20だけが切設されているものよりも、急激な圧
力降下が一層緩和されることになり、キヤビテー
シヨンによる騒音の発生がより一層効果的に防止
されることになる。
〔実施例 1〕 第1図は本考案の一実施例である液圧回転機械
を示す縦断面図、第2図は第1図の−線に沿
う断面図、第3図は第1図の−線に沿う断面
図、第4図は第3図の−線に沿う部分展開断
面図である。
本実施例において、この液圧回転機械は油圧ポ
ンプ・モータとして構成されており、略円筒形状
に形成されているケーシング1を備えている。ケ
ーシング1の軸心上には回転軸2が軸受を介して
回転自在に支承されて架設されている。ケーシン
グ1内には略円柱形状に形成されているシリンダ
ブロツク3が同心的に配されて収容されており、
シリンダブロツク3は回転軸2にスプライン4を
介して一体回転するように結合されている。
シリンダブロツク3の回転軸周りには複数のシ
リンダ室5が、同一半径上において周方向に等間
隔に配されて軸心と平行方向に穿設されており、
各シリンダ室5は一端面が閉塞し、他端面が開口
した円筒形状にそれぞれ形成されている。各シリ
ンダ室5の閉塞端面壁における略中央位置には連
通路6が、シリンダブロツク3と同心の円弧形状
の長孔に形成されてそれぞれ穿設されており、各
シリンダ室5内にはピストン7が往復摺動自在に
開口端からそれぞれ嵌入されている。
ケーシング1内におけるシリンダ室5の開口端
後方位置には斜板8が、回転軸2に対して所定の
角度傾斜するように配されて固定されており、斜
板8の斜面には複数のシユー9が、シリンダブロ
ツク3の一端部に支承されている保持部材10に
よりそれぞれ保持されて摺動自在に当接されてい
る。各シユー9にはピストン7が球面継手部11
を介してそれぞれ結合されており、これにより、
各ピストン7はシリンダブロツク3が回転する
と、シリンダ室5をそれぞれ往復動されるように
なつている。
ケーシング1の斜板8と反対側にはエンドプレ
ート12が端面開口を閉塞するように当接されて
おり、エンドプレート12には第1吸排路13お
よび第2吸排路14がそれぞれ開設されている。
エンドプレート12の内側端面には、略円板形状
に形成されているバルブプレート15がその一端
面を密着されるとともに、ピン16により位置決
めされた状態で配設されており、バルブプレート
15の他端面にはシリンダブロツク3の閉塞壁側
端面が、シリンダブロツク3と回転軸2との間に
蓄力状態で介設されている圧縮ばね17の付勢下
において、摺動自在に押接されている。
バルブプレート15には第1吸排ポート18お
よび第2吸排ポート19が、シリンダブロツク3
に開設された連通路6群と対向する同一半径上に
おいて互いに対称形に配されて略半円の円弧形状
にそれぞれ開設されており、第1吸排ポート18
には第1吸排路13が、第2吸排ポート19には
第2吸排路14がそれぞれ接続されている。
バルブプレート15におけるシリンダブロツク
3との当接端面には一対のVノツチ溝20が、第
1および第2吸排ポート18,19の互いに対向
する各一端であつて、シリンダブロツク3の回転
に伴つてピストン7がシリンダ室5の底から最も
離れることになる下死点が来る側の一端に、互い
に対称形にそれぞれ配されて切設されており、V
ノツチ溝20の形状はその断面積がポートから離
れるにしたがつて次第に小さくなるように形成さ
れている。
バルブプレート15の内部におけるVノツチ溝
20に対応する位置には、コ字形状の迂回路21
がVノツチ溝20の底における先端部と基端部と
を接続するように穿設されている。すなわち、V
ノツチ溝20の底における先端部および基端部に
は、縦通路22および23がピストン7の進退方
向と平行にそれぞれ穿設されており、両方の縦通
路22と23とはVノツチ溝20の底から若干離
れた位置において横通路24により連通するよう
に接続されている。また、迂回路21はその縦通
路22の入口付近において断面積を拡大されてい
る。
次に、前記構成にかかる油圧ポンプ・モータに
おける油圧モータとしての作用を説明する。
回転軸2を第2図において矢印Aで示されてい
る時計回り方向に回転駆動しようとする場合にお
いて、ピストン7が上死点から下死点に移行する
間に、シリンダ室5が連通路6を介して第1吸排
ポート18と連通するように、斜板8、シリンダ
ブロツク3、バルブプレート15等の相関関係が
設定されていると、高圧油はシリンダ室5に第1
吸排路13、第1吸排ポート18および連絡路6
を通じて流入することになる。
この高圧油のシリンダ室5への流入により、ピ
ストン7は押圧されるため、ピストン7の球面継
手部11はシユー9を介して斜板8に押圧される
ことになる。この押圧力の周方向ついての分力に
より、ピストン7、すなわち、これを支持してい
るシリンダブロツク3を回転させるトルクが発生
される。このシリンダブロツク3を回転させるト
ルクはスプライン4を介して回転軸2に伝達され
るため、回転軸2は矢印Aで示されている方向に
回転駆動されることになる。
そして、シリンダブロツク3の回転に伴つて、
ピストン7が下死点から上死点に移行する間に、
シリンダ室5が第2吸排ポート19と連通するこ
とになる。このとき、ピストン7は斜板8により
押し戻されるため、シリンダ室5の油をシリンダ
室5から第2吸排路14に連絡路6および第2吸
排ポート19を通じて排出させることになる。
このようにして、高圧油のシリンダ室5へ流
入、また、シリンダ室5からの排出が繰り返され
ることにより、モータ作用が行われる。
ところで、このモータ作用において、シリンダ
室5の連絡路6が第1吸排ポート18から第2吸
排ポート19に移行する時、シリンダ室5内に閉
じ込められた高圧油は急激に低圧部である第2吸
排ポート19に開放するため、キヤビテーシヨン
現象が発生し、それに伴い騒音が発生することに
なる。
しかし、本実施例においては、第2吸排ポート
19の流入開始側端にVノツチ溝20に加えて、
迂回路21が設けられていることより、圧力が急
激に降下してしまう現象は効果的に抑制されるた
め、キヤビテーシヨンによる騒音の発生はきわめ
て効果的に防止されることになる。
すなわち、ピストン7が下死点を越えるのと殆
ど同時に、シリンダ室5の連絡路6の先端部が第
2吸排ポート19におけるVノツチ溝20および
迂回路21の前側縦通路23に連通する。したが
つて、シリンダ室5に閉じ込められた高圧油はV
ノツチ溝20および迂回路21の両方を通つて低
圧状態の第2吸排ポート19に排出されることに
なる。このように、高圧油が低圧状態の第2吸排
ポート19に排出される過程において、Vノツチ
溝20ばかりでなく、Vノツチ溝20と協働的
に、および単独で作用する迂回路21における緩
衝的な圧力降下ステツプが介在されるため、圧力
降下は効果的に緩和され、急激的な圧力降下は回
避されることになる。
そして、キヤビテーシヨン現象は瞬時の急激な
圧力降下に起因するため、急激な圧力降下の回避
により、キヤビテーシヨン現象は抑止ないしは効
果的に抑制されることになり、高出力化、高圧化
されたアキシヤル・プランジヤ型油圧モータであ
つても、キヤビテーシヨンによる騒音は効果的に
防止されることになる。
すなわち、第4図に示されているように、連絡
路6がVノツチ溝20の小断面積側端(流入開始
側端)に重なつた際、シリンダ室5に閉じ込めら
れた高圧油はVノツチ溝20と迂回路21の両方
を通つて低圧状態の第2吸排ポート19に排出さ
れる。第4図に示されているように、このVノツ
チ溝20を通る高圧油X20と、迂回路21を通
る高圧油X21とは、Vノツチ溝20の大断面積
側における迂回路21とVノツチ溝20との接続
箇所において互いに合流することになる。この両
方向からの高圧油の合流により、高圧油は互いに
流れの方向を変えられるため、その圧力降下を効
果的に緩和される。
このとき、迂回路21を通過する高圧作動油
は、前側の縦通路22から横通路24に至る時、
続いて横通路24から下流側の縦通路23に至る
時にそれぞれ進行方向を変更されるため、急激な
圧力降下は効果的に緩和されることになる。した
がつて、迂回路21はキヤビテーシヨンによる騒
音の発生をきわめて効果的に防止することにな
る。
なお、回転軸2を前記とは逆方向の反時計回り
方向に回転させる場合には、第1吸排ポート18
におけるVノツチ溝20および迂回路21が騒音
防止作用を行うことになる。
また、この油圧ポンプ・モータは回転軸2が駆
動回転されると、油圧ポンプとして作用すること
になるが、第1および第2吸排ポート18および
19の上死点側端にVノツチ溝20および迂回路
21が配設されていないため、前述のような騒音
防止作用は発揮されない。
本実施例によれば、Vノツチ溝に加え、Vノツ
チ溝に迂回路を設けることより、高圧油を低圧側
ポートへ開放される段階において圧力の急激な降
下を効果的に緩和することができるため、油圧モ
ータとして使用される場合において、キヤビテー
シヨンによる騒音の発生を防止することができ
る。そして、Vノツチ溝の長さを長くさせずに、
キヤビテーシヨンによる騒音を抑制することがで
きるため、大型化大重量化をせずに高出力化、高
圧化を推進することができる。
このようにしてキヤビテーシヨンによる騒音の
発生を効果的に防止することができるため、土木
建設現場における土木建設機械に使用される油圧
モータによる騒音公害の発生を防止することがで
きる。また、騒音公害の発生を防止しつつ、土木
建設機械に使用される油圧モータの高出力化、高
圧化を推進することができ、しかも、その大型
化、大重量化を回避することができる。
一対の吸排ポートにおける下死点側端にVノツ
チ溝および迂回路を対称形に設けることにより、
正逆いずれの回転方向においても、騒音の発生を
防止することができるため、シリンダブロツクを
任意の方向に回転させることができる。
〔実施例 2〕 第5図は本考案の他の実施例を示す第3図に相
当する断面図である。
本実施例2が前記実施例1と異なる点は、Vノ
ツチ溝20および迂回路21が第1および第2吸
排ポート18,19の各両端のうち、上死点側の
各一端にそれぞれ配されている点である。
本実施例において、油圧ポンプとして使用され
る場合、回転軸2が第5図に矢印Bにより示され
ている反時計回り方向に回転駆動されると、シリ
ンダブロツク3が回転される。このとき、ピスト
ン7はその一端が斜板8に摺接されているため、
シリンダブロツク3の回転に伴つてシリンダ室5
を往復動されることになる。
そして、ピストン7が上死点から下死点に移行
する間に、作動油がシリンダ室5に低圧状態の第
1吸排ポート18から吸入される。続いて、ピス
トン7が下死点から上死点に移行する間に、シリ
ンダ室5内の作動油はピストン7により加圧され
て第2吸排ポート19に吐出される。
このようにして、ピストン7の往復動に伴う作
動油の吸入、吐出が繰り返されることにより、ポ
ンプ作用が行われる。
このポンプ作用において、ピストン7が上死点
を越える時、シリンダ室5内に閉じ込められた高
圧油が第1吸排ポート18に急激に吐出されるこ
とにより、圧力が急激に降下するため、キヤビテ
ーシヨン現象が発生することになる。
しかし、本実施例においては、第1吸排ポート
18の上死点側の一端にVノツチ溝20に加え
て、迂回路21が開設されているため、実施例1
において説明したのと同様な作用により、圧力が
急激に降下することを効果的に緩和されることに
なり、キヤビテーシヨン現象の発生は防止される
ことになる。
回転軸2が前記とは逆方向に回転される場合に
は、第2吸排ポート19に配設されているVノツ
チ溝20および迂回路21が急激な圧力降下の緩
和作用を行うことになる。
なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々変更可能であることはいうまでもない。
Vノツチ溝および迂回路は第1および第2吸排
ポートの片側一端にそれぞれ配設するに限らず、
両端にそれぞれ配設することができる。
このようにVノツチ溝、迂回路を吸排ポートの
全端に配設した液圧回転機械においては、この液
圧回転機械を油圧ポンプに使用した場合、および
油圧モータに使用した場合の双方について、しか
も、正逆の回転方向を問わず、Vノツチ溝および
迂回路によるキヤビテーシヨン現象の防止効果を
得ることができる。
斜板式のアキシヤル・プランジヤ型に限らず、
斜軸式にも適用することができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案によれば、Vノツ
チ溝に加えて迂回路を設けることより、高圧油の
急激な瞬時の圧力開放に起因するキヤビテーシヨ
ンによる騒音の発生を防止することができる。ま
た騒音の発生を防止しつつ、液圧回転機械の高出
力化、高圧化を推進することができ、しかも、液
圧回転機械の大型化、大重量化を回避することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である液圧回転機械
を示す縦断面図、第2図は第1図の−線に沿
う断面図、第3図は第1図の−線に沿う断面
図、第4図は第3図の−線に沿う部分展開断
面図である。第5図は本考案の他の実施例を示す
第3図に相当する断面図である。 1……ケーシング、2……回転軸、3……シリ
ンダブロツク、4……スプライン、5……シリン
ダ室、6……連絡路、7……ピストン、8……斜
板、9……シユー、10……保持部材、11……
球面継手部、12……エンドプレート、13……
第1吸排路、14……第2吸排路、15……バル
ブプレート、16……ピン、17……圧縮ばね、
18……第1吸排ポート、19……第2吸排ポー
ト、20……Vノツチ溝、21……迂回路、22
……前側縦通路、23……後ろ側縦通路、24…
…横通路。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 回転するシリンダブロツク3と、シリンダブ
    ロツク3にその軸心と平行方向にそれぞれ形成
    されており、各端面に連絡路6がそれぞれ開設
    されている複数のシリンダ室5と、各シリンダ
    室5に往復動するようにそれぞれ嵌装されてい
    るピストン7と、シリンダブロツク3の端面に
    摺接するように配設されているバルブプレート
    15と、バルブプレート15にそれぞれ開設さ
    れている一対の吸排ポート18および19とを
    備えている液圧回転機械において、 前記一対の吸排ポート18および19におけ
    る前記シリンダブロツク3の回転に伴つて前記
    ピストン7がシリンダ室5の底から最も離れる
    ことになる下死点側の一端であつて、少なくと
    も、ピストン7が下死点を越える時に連絡路6
    の先端部が連通する側の吸排ポート18または
    19の一端に、Vノツチ溝20が配設されてい
    る流体圧モータ、または、 前記一対の吸排ポート18および19におけ
    る前記シリンダブロツク3の回転に伴つて前記
    ピストン7がシリンダ室5の底に最も接近する
    ことになる上死点側の一端であつて、少なくと
    も、ピストン7が上死点を越える時に連絡路6
    の先端部が連通する側の吸排ポート18または
    19の一端に、Vノツチ溝20が配設されてい
    る流体圧ポンプ、または、 前記一対の吸排ポート18および19におけ
    る前記シリンダブロツク3の回転に伴つて前記
    ピストン7がシリンダ室5の底から最も離れる
    ことになる下死点側の一端であつて、少なくと
    も、ピストン7が下死点を越える時に連絡路6
    の先端部が連通する側の吸排ポート18または
    19の一端に、および、前記一対の吸排ポート
    18および19における前記シリンダブロツク
    3の回転に伴つて前記ピストン7がシリンダ室
    5の底に最も接近することになる上死点側の一
    端であつて、少なくとも、ピストン7が上死点
    を越える時に連絡路6の先端部が連通する側の
    吸排ポート18または19の一端に、Vノツチ
    溝20がそれぞれ配設されている流体圧ポン
    プ・モータ、であつて、 前記Vノツチ溝20は、その断面積が前記吸
    排ポート端18,19から離れるにしたがつて
    次第に小さくなるように形成されており、 前記バルブプレート15の内部であつて前記
    Vノツチ溝20に対応する位置に、一対の縦通
    路22および23と横通路24とを備えている
    迂回路21が前記Vノツチ溝20の小断面積側
    と大断面積側とをそれぞれ接続するように、か
    つ、大断面積側の接続部において、Vノツチ溝
    20における流れの方向を変えるように開設さ
    れているとともに、 両縦通路22および23は互いにそれぞれ平
    行に穿設され、横通路24はVノツチ溝20の
    底から若干離れた位置において両縦通路22お
    よび23に直交するように配されて接続されて
    いることを特徴とする液圧回転機械。 (2) 前記流体圧モータであつて、Vノツチ溝20
    および迂回路21が、一対の吸排ポート18お
    よび19の各一端に対称形に設けられているこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項
    記載の液圧回転機械。 (3) 前記流体圧ポンプであつて、Vノツチ溝20
    および迂回路21が、一対の吸排ポート18お
    よび19の各一端に対称形に設けられているこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項
    記載の液圧回転機械。 (4) 前記流体圧ポンプ・モータであつて、Vノツ
    チ溝20および迂回路21が、一対の吸排ポー
    ト18および19の各両端に対称形に設けられ
    ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の液圧回転機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS595778B2 (ja) * 1977-10-04 1984-02-07 日産自動車株式会社 デイ−ゼル機関の燃料噴射時期制御装置

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JPS595778U (ja) * 1982-07-02 1984-01-14 三菱重工業株式会社 ピストン型回転流体機械

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