JP2006207501A - 油圧ピストン回転機 - Google Patents

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茂 篠原
Mitsuru Arai
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Abstract

【課題】 シリンダポートからの高圧油の逆流が衝突するケーシング表面にエロージョンが発生するのを防止し、しかも逆流の衝突による気泡の発生や油圧の脈動等を防止した油圧ピストン回転機を提供する。
【解決手段】 第1穴16をシリンダブロック3の摺動面に開口した開口16aと、他端を袋止まり形状の底部16bとした直線状の穴として形成し、第1穴16の開口16aと底部16bとの中間部位から分岐した第2穴17をバルブプレート7に形成する。予膨張区間におけるシリンダボア4から流出した噴流は、第1穴16の底部16bに衝突させてその運動エネルギーを減少させる。また、第2穴17へ分岐させることによる圧力損失を利用して、更に運動エネルギーを減少させた後、シリンダボア4から流出した圧油をバルブプレート7の側面7aからドレインする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、油圧ピストンポンプ又は油圧ピストンポンプ・モータとしての油圧ピストン回転機に関する。
一般に油圧ピストンポンプ、油圧ピストンポンプ・モータでは、吸込み工程ではシリンダブロックに形成したシリンダボアのシリンダポートを介して、バルブプレートの吸込みポートからシリンダボア内に油が吸込まれ、吐出工程ではシリンダボア内の圧油がシリンダポートを介してバルブプレートの吐出ポートに吐出される。吐出された圧油は、特定のシステム圧を有する液圧システムやアクチュエータ等に供給される。
シリンダポートが吐出ポートから吸込みポートに切換わる場合において、シリンダポートがシリンダボア内におけるピストンの上死点(即ち、ピストンとシリンダボアとにより形成されるシリンダ室が最少の容積状態となったときのピストンの位置。)に対応する位置にある時までは、シリンダボアのチャンバ圧は吐出圧力状態になっている。
そして、吐出ポートと吸込みポートとの間における予膨張区間においてシリンダボアのチャンバ圧は、減圧されて吸込み圧近くまで圧力降下する。その後、シリンダポートは吸込みポートに接続し、ピストンによる膨張を伴いながらシリンダ室を増大させ吸込みポートからシリンダボア内に圧油を吸込んでいく。
前記予膨張区間において各シリンダボアのチャンバ圧は減圧されるが、前記各シリンダボアのシリンダポートが吸込みポートと連通するときにおいても、シリンダボア内のチャンバ圧は吸込みポートの吸込み圧まで十分に減圧されないことが多い。このため、前記吸込み圧よりも高圧となった圧油がシリンダボア内に残存した状態となり、この状態でシリンダポートが吸込みポートに連通することになる。
このため、シリンダポートから吸込みポート内に圧油の逆流が発生し、逆流によって気泡の発生や圧力脈動が発生するといった問題があった。シリンダボア内に残存した高圧となった圧油を抜くために、吸込みポートの上流側におけるバルブプレートに圧抜き通路を形成することが行われている。
この場合においても、シリンダボア内に残存した圧油が、噴流となって圧抜き通路内を流れ込むことになり、圧抜き通路を通った噴流はバルブプレートを載置しているケーシングに対して高い運動エネルギーを持った状態で衝突することになる。噴流のケーシングへの衝突によって、気泡の発生や衝突部におけるエロージョンの発生が起きてしまう問題が発生する。特に、バルブプレートを載置しているケーシングは、バルブプレートを構成している浸炭材や硬化処理した材質等のものに比べて、柔らかな材質となっている鋳物で形成されているものが多い。このため、各シリンダボアからの噴流が繰り返しケーシングの衝突部に衝突すると、エロージョンが急激に進行してしまうことになる。
また、気泡が発生すると、発生した気泡は吸込みポートから圧油とともにシリンダボア内に吸込まれ、次の工程における圧縮工程においてキャビテーションの発生原因になってしまう。更に、圧力脈動は、油圧ピストン回転機における騒音や振動の発生原因になってしまう。油圧ピストン回転機から発生する騒音や振動は、作業環境に対して悪影響を与えている。
これを防ぐものとしては、予膨張区間に斜めに形成した導油孔を備えたピストンポンプ・モータ(特許文献1参照。)などが提案されている。
特許文献1に記載されたピストンポンプ・モータは、図7に示すような構成に形成されている。図7は、バルブプレートとシリンダブロックとの部分断面図であり、シリンダブロック60は矢印で示すように図の左から右方向にバルブプレート63上を摺動する。
バルブプレート63に形成された導油孔66は、バルブプレート63を載置するケーシング62とバルブプレート63との間に形成し吸込みポート64に連通した油溝65の先端に連通し、対接するシリンダブロック60のシリンダボア61の内部に向かって斜めに形成されている。
導油孔66が、シリンダボア61の内部に向かって斜めに形成されていることによって、高圧圧油が残存しているシリンダポート68から流出する噴流の向きを変えてから吸込みポート64に流入させることができる。これにより、噴流がケーシング62の衝突面に衝突する運動エネルギーを減少させ、衝突面におけるエロ−ジョンを低減させている。
特開2000−345955号公報
特許文献1に示したピストンポンプ・モータでは、導油孔66の形成方向をシリンダボア61の内部に向かって斜めに形成しているが、導油孔66から逆流した高圧油は、噴流となってバルブプレートを載置しているケーシング62の面に斜めからでも直接衝突してしまう。このため、噴流が衝突するケーシング62の衝突面においてエロージョンが発生し、各シリンダポート68から順次流出する噴流によって、衝突面でのエロージョンが進行してしまうことになる。
また、この噴流が吸込みポート64に流入するときに、急激に圧力が低下するので、吸込みポート64に気泡を発生させ、キャビテーション発生の原因ともなる。
本願発明では、このような従来の問題点を解決するとともに、エロージョンの発生を防止し、しかも気泡の発生や油圧の脈動等を防止した油圧ピストン回転機を提供することにある。
本願発明の課題は請求項1〜5に記載された各発明により達成することができる。
即ち、本願発明では請求項1に記載したように、ケーシングの吸込み口と吐出口とにそれぞれ連通した吸込みポートと吐出ポートとを有するバルブプレートと、前記バルブプレートに摺接し、回転するシリンダブロックと、前記シリンダブロックに形成された複数のシリンダボアと、前記各シリンダボア内を摺動し、前記各シリンダボアの回転角に応じて行程運動するピストンと、を有する油圧ピストン回転機において、前記各シリンダボアのシリンダポートが前記吐出ポートから吸込みポートに切換る、前記バルブプレートの予膨張区間に形成され、前記シリンダポートに連通可能な開口を有する袋止まり形状の第1穴と、前記第1穴の前記開口と底部との途中から分岐し、前記バルブプレートから開口してなる第2穴と、を備え、前記第2穴が、前記第1穴からの圧油をドレインしてなることを最も主要な特徴となしている。
また、本願発明では請求項2〜4に記載したように、第2穴の形成方向を特定したことを主要な特徴となしている。
更に、本願発明では請求項5に記載したように、第1穴の形成方向を特定したことを主要な特徴となしている。
本願発明では、予膨張区間におけるシリンダボアのシリンダポートから流出する噴流を、予膨張区間に形成した第1穴の底部に一旦衝突させることにより、前記噴流の運動エネルギーの大部分を衝突エネルギーとして消費することができ、前記運動エネルギーを減少させることができる。運動エネルギーが減少した圧油は、第1穴の途中から分岐した第2穴を介して更に減少させながらケーシング内の油溜め等にドレインさせることができる。また、噴流が吸込みポートに入らないようにしたため、吸込みポートでの気泡発生もなくなり、キャビテーションの発生を防止することができる。
しかも、第1穴及び第2穴をケーシング等に比べて硬い材質で構成されているバルブプレート内に形成しているので、シリンダポートから流出する噴流によって第1穴及び第2穴にエロージョンが発生するのを防止することができる。また、第2穴は第1穴の途中から分岐して形成されているので、分岐による圧力損失を生じさせることができ、第2穴を流れる圧油の運動エネルギーは第1穴を流れる噴流の運動エネルギーに比べて格段に小さなものとなる。
このため、第2穴から流出した圧油が、ケーシングに当たってもケーシング表面にエロージョンを発生させることが防止できる。これにより、第2穴の開口を請求項2に記載したようにバルブプレートの側面に形成し、バルブプレートの側面からケーシング内の油溜めにドレインさせることができる。つまり、シリンダボア内の高圧油を低圧油状態にしてから、バルブプレートの側面からケーシング内にドレインすることができる。第2穴の開口を形成するバルブプレートの側面としては、バルブプレートの外側面又はバルブプレートの内側面に形成することができる。
また、請求項3に記載したように、バルブプレートを載置するケーシングとバルブプレートとの間にドレイン通路の連通口が形成されている形式の油圧ピストン回転機においても、第2穴の開口端部を前記ドレイン通路の連通孔に連通させた構成とすることができる。ドレイン通路としては、バルブプレートを載置するケーシングとバルブプレートとの間に形成しておくことも、バルブプレートを載置するケーシングを貫通して形成しておくこともできる。
この場合においても、第2穴の開口端部から流出する圧油の運動エネルギーが小さくなっているので、第2穴の開口端部から流出する圧油が当接するケーシング表面にエロージョンが発生するのを防止することができる。
請求項4に記載したように、第1穴の形成方向に対して第2穴の形成方向を直交させることにより、分岐による圧力損失を大きくすることができ、第2穴を流れる圧油の運動エネルギーを更に小さくすることができる。
請求項5に記載したように、第1穴の形成方向をシリンダボア内のピストンの行程運動方向に対して傾けて形成することができる。第1穴をこのように形成することにより、シリンダポートから流出する噴流の方向が第1穴によって変えられ、噴流の向きが変えられることによる圧力損失を生じさせることができる。また、噴流と第1穴との管路抵抗を増大させることもでき、これらのことによって第1穴の底部に衝突する噴流の運動エネルギーを減少させることができる。
本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。以下の説明では、油圧ピストン回転機として、斜板式のアキシャル型油圧ピストンポンプを例にとって説明を行うが、本願発明は、アキシャル型油圧ピストンポンプ以外にも、アキシャル型油圧ピストンポンプ・モータ、斜軸式のアキシャル型油圧ピストンポンプ、ピストンポンプ・モータに対しても好適に適用することができる。
本願発明に係わる油圧ピストンポンプ自体の構成は、本願発明の特徴をなすものではなく、従来から用いられている油圧ピストンポンプ自体の構成を適宜採用することができる。また、本願発明の特徴をなす構成に関しても、以下で説明する構成以外にも本願発明の課題を解決することができる構成であれば、それらの構成を採用することができる。このため、本願発明は、以下に説明する実施例の構成に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
図1は、本願発明の特徴をなす構成を説明するために油圧ピストンポンプの構成を示している図であり、従来から用いられている斜板型アキシャルピストンポンプの1例を用いて示したものである。油圧ピストンポンプ1は、軸受を介してケーシング2に回転自在に支持された回転軸6とケーシング2に回転自在に支持されたシリンダブロック3とを有している。シリンダブロック3は、スプライン13又はキー溝等により回転軸6とともに一体回転する。
シリンダブロック3は回転中心軸を中心とした同一円周上に複数個のシリンダボア4が形成され、各シリンダボア4内にはピストン5が摺動自在に嵌合している。シリンダブロック3の端面はバルブプレート7の面に摺接している。シリンダボア4内を摺動するピストン5の先端部にはシュー11が回動自在に取り付けられ、シュー11はリテーナ12により摺動方向を規制されながら斜板10上を摺動することができる。シュー11が斜板10上を摺動することにより、ピストン5はシリンダボア4内を行程運動することになる。
ピストン5がシリンダボア4から最大に引き出され、シリンダ室4aの容積が最大になった状態がピストン5の行程運動における下死点となり、ピストン5がシリンダボア4内に引き込まれ、シリンダ室4aの容積が最小になった状態がピストン5の行程運動における上死点となっている。
バルブプレート7には、シリンダブロック3の回転時にシリンダボア4の底部に形成したシリンダポート4bと連通可能な吸込みポート8と吐出ポート9とが円弧状に形成されている。吸込みポート8はケーシング2に形成した吸込み口8aと連通し、吸込み口8aは油圧タンク等に接続している。また、吐出ポート9はケーシング2に形成した吐出口9aと連通し、吐出口9aは油圧システムやアクチュエータ等に接続している。
図2は、バルブプレート7の平面図を示しており、図示せぬシリンダブロックは矢印方向に回転することができる。実線で示した円弧状の溝は、吸込みポート8と吐出ポート9とを示し、点線で示した楕円形状の円は、シリンダボア4のシリンダポート4bを示している。また、吐出ポート9の端部には、シリンダポート4bから急激な吐出圧が吐出ポート9に流れ込まないように漸次開口面積を増大されせる導油溝15が形成されている。
シリンダポート4bの形状は楕円形状以外にも円形状等とすることもできる。図示例では、9個のシリンダボア4がシリンダブロック3に形成された例を示しているが、シリンダボア4の形成数は、9個に限定されるものではなく適宜の数形成することができる。
図3は、図2におけるIII−III断面図で、バルブプレート7とシリンダブロック3との要部断面図を示している。図3及び以下で順次説明する図5、図6は、シリンダポートと第1孔、第2穴との関係を分かり易く説明するため、あえて誇張した図としている。このため、例えば、シリンダボア4aとピストン5との隙間等は、実際のものに比べて大きな隙間等として図示している。
図3においては、紙面に垂直下方向にシリンダブロック3が摺動することになる。図3に示すように、第1穴16をシリンダブロック3の摺動面に開口した開口16aと、他端を袋止まり形状の底部16bとした直線状の穴として形成することができる。第1穴を屈曲した曲がり穴やジグザグ状の穴等として形成することもできるが、第1穴16を機械加工により形成する上からは、直線状の穴として形成することが望ましい。
第2穴17は、第1穴16の開口16aと底部16bとの中間部位から分岐した直線状の穴として形成されている。第2穴も屈曲した曲がり穴やジグザグ状の穴等として形成することもできるが、第2穴の加工の容易性から直線状の穴として形成することが望ましい。第2穴17の形成部位としては、図4にバルブプレート7の一部平面図で示したように、所望の角度範囲内において任意の方向に形成することができる。
第2穴17の開口17aをバルブプレート7における外側面に形成した例を図4により示しているが、第2穴17の開口をバルブプレート7の内側面側に形成することもできる。また、第1穴16と第2穴17の径を異ならせて図示しているが、第1穴16と第2穴17との径を同径として形成することも、図4とは逆に第2穴17の径を第1穴16の径よりも大径として形成することもできる。
予膨張区間におけるシリンダボア4のシリンダポート4bから流出する噴流は、第1穴16の開口から入り、底部16bに衝突する。底部16bとの衝突により運動エネルギーは減少し、運動エネルギーが減少した圧油は、第1穴16の途中から直行する方向に分岐した第2穴17内を流れて第2穴17の開口17aからケーシング2内の油溜めにドレインすることができる。第1穴16から分岐する第2穴17は、第1穴16に対して直交する方向に分岐している。しかし、第2穴17の形成方向としては、第1穴16に対して直交する方向に限定されるものではなく、第1穴16と直角以外の交差角度で交差する方向に形成することもできる。
シリンダブリック3がバルブプレート7上を図3の紙面に対して右側に移動し、ピストン5は右斜め下方に移動する。そして、シリンダポート4bが図2に示す予膨張区間25に入るとピストン5は上昇し、シリンダボア4内の圧力を減少させる。
本願発明では、予膨張区間に形成した第1穴16とシリンダポート4bとを連通させることにより、予膨張区間におけるシリンダボア4内の圧油を、第1穴16の底部に一旦衝突させている。これにより、シリンダポート4bから第1穴16に流入した噴流の運動エネルギーの大部分を衝突エネルギーとして消費することができる。
運動エネルギーが減少した圧油は、第1穴16の途中から分岐した第2穴17を介して更に減少させながらケーシング内の油溜め等にドレインさせることができる。これにより、シリンダポート4bが吸込みポート8と連通する前に、シリンダボア4内の油圧を減圧させることができる。
シリンダポート4bが吸込みポート8と連通するときには、シリンダポート4b内の油圧は十分に減圧されているので、シリンダポート4bから吸込みポート8内への噴流の流入が防止できる。このため、吸込みポート8内における気泡の発生もなくなり、キャビテーションの発生を防止することができる。
しかも、第1穴16及び第2穴17を形成したバルブプレート7は、ケーシング2等に比べて硬い材質で構成されているので、シリンダポート4bから流出する噴流によって第1穴16及び第2穴17にエロージョンが発生するのを防止することができる。また、第2穴17は第1穴16の途中から分岐して形成されているので、分岐による圧力損失を生じさせることができ、第2穴17を流れる圧油の運動エネルギーは第1穴16を流れる噴流の運動エネルギーに比べて格段に小さなものとなる。
このため、第2穴17から流出した圧油が、ケーシング2等に当たってもケーシング2表面にエロージョンを発生させることが防止できる。
図5は、バルブプレート7とシリンダブロック3とを展開した図を示している。実施例2では、第1穴及び第2穴の変形例を示すものである。実施例2では、第1穴26をピストン5の行程運動方向(図5では、上下方向。)に対して傾けて形成した構成としている。バルブプレート7と同バルブプレート7を載置するケーシング2との間にドレイン通路28を形成して、同ドレイン通路28の連通口28aに連通するように第2穴27の開口27aを形成した構成となっている。
この構成において、第2実施例は第1実施例とは異なる構成となっている。他の構成においては、実施例1における構成と同様の構成となっている。以下では、第1穴26、第2穴27の構成についての説明を中心に行い、他の構成部材についての構成及び作動については、実施例1において用いた部材符号と同じ部材符号を用いることでその説明を省略するものとする。
5aの位置にあるピストン5は、吐出ポート9と連通した吐出行程にあり、5bにあるピストン5は予膨張区間25内にあって、第1穴26の開口26aと連通している。5c〜5dにあるピストン5は吸込みポート8と連通した吸込み行程にあることを示している。シリンダブロック3が図5の矢印方向に移動することにより、ピストン5の位置は5aから5dの方向に順次移動していくことになる。
即ち、圧縮行程により圧縮されたシリンダボア4内の圧油は、図5の5aに示すように吐出ポート9から吐出される。シリンダポート4bが予膨張区間に入るとシリンダボア4内のピストン5は上昇し、シリンダボア4内の油圧を減少させることができる。
実施例2では図5の5bに示すように、シリンダポート4bが吸込みポート8と連通する前に、予膨張区間に形成した第1穴26とシリンダポート4bとを連通させている。第1穴26は、ピストン5の行程運動方向に対して傾いて形成され、しかも、矢印で示すシリンダブロック3の移動と同じ方向側に傾斜して形成されている。第1穴26の傾斜方向としては、図5の矢印で示すシリンダブロック3の移動とは逆向きに傾斜させて形成することもできる。また、図2のIII−III断面と同じ断面のものとして示した図6に示すように、バルブプレート7の内側面側に傾けた形状、あるいはバルブプレート7の外側面側に傾けた形状等として形成することもできる。
第2穴27は、傾けて形成した第1穴26の途中から分岐してドレイン通路28の連通口28aに連通している。ドレイン通路28は、バルブプレート7と同バルブプレート7を載置するケーシング2との間に形成され、ドレイン通路28の端部はケーシング2内の油溜めに連通している。バルブプレート7を載置するケーシング2を貫通してドレイン通路28を形成することもできる。
第1穴26の開口26aとしては、第1穴26の内径よりも大きな開口面積を有する形状に形成しているが、第1穴26をそのまま開口させたときの開口面積となるように形成することもできる。図5に示すように、開口26の開口面積を大きくすることにより、シリンダポート4bから第1穴26に流入する噴流の運動エネルギーを、開口26aにより一旦減少させることができる。
また、第1穴26がピストン5の行程運動方向に対して傾いた方向に形成されているので、シリンダポート4bから流出した噴流の向きが変更され、噴流の向きの変更により噴流の運動エネルギーを減少させることができる。このため、第1穴26の底部26bに衝突する噴流の運動エネルギーが小さくなり、より効率的に噴流の運動エネルギーを減少させることができる。また、底部26bに衝突する運動エネルギーが小さくなることで、底部26bとの衝突により発生する気泡の発生量を抑えることができる。
このため、第1穴26の途中から分岐した第2穴27に流れる圧油の運動エネルギーは小さくなり、第2穴27の開口27aから流出する圧油がドレイン通路28のケーシング2面に当接する当接力も小さくなる。このため、第2穴27の開口27aから流出する圧油によるケーシング2表面に対するエロージョンの発生を防止することができる。
これにより、シリンダポート4bが吸込みポート8と連通する前に、シリンダボア4内の油圧を減圧させることができる。シリンダポート4bが吸込みポート8と連通するときには、シリンダポート4b内の油圧は十分に減圧されているので、シリンダポート4bから吸込みポート8内への噴流の流入が防止できる。このため、吸込みポート8内における気泡の発生もなくなり、キャビテーションの発生を防止することができる。
実施例2では、第2穴27の開口27aがドレイン通路28の連通口28aと連通した例について説明を行ったが、第2穴27の開口27aをバルブプレート7の側面に形成することもできる。
本願発明は、本願発明の技術思想を適用することができる油圧ピストン回転機において、本願発明の技術思想を好適に適用することができる。
油圧ピストンポンプの断面図である。(実施例) バルブプレートの平面図である。(実施例1) 図2のIII−III断面図である。(実施例1) バルブプレートの一部平面図である。(実施例1) バルブプレートとシリンダブロックとの展開図である。(実施例2) 図2のIII−III断面と同じ断面におけるバルブプレートとシリンダブロックとの要部断面図である。(実施例2) バルブプレートの部分断面図である。(従来例)
符号の説明
1 油圧ピストンポンプ
3 シリンダブロック
4 シリンダボア
4b シリンダポート
5 ピストン
7 バルブプレート
8 吸込みポート
9 吐出ポート
16 第1穴
16b 底部
17 第2穴
17a 開口
26 第1穴
26b 底部
27 第2穴
27a 開口
28 ドレイン通路
28a 連通口
60 シリンダブロック
61 シリンダボア
62 ケーシング
63 バルブプレート
64 吸込みポート
65 油溝
66 導油孔
67 ピストン

Claims (5)

  1. ケーシングの吸込み口と吐出口とにそれぞれ連通した吸込みポートと吐出ポートとを有するバルブプレートと、
    前記バルブプレートに摺接し、回転するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに形成された複数のシリンダボアと、
    前記各シリンダボア内を摺動し、前記各シリンダボアの回転角に応じて行程運動するピストンと、
    を有する油圧ピストン回転機において、
    前記各シリンダボアのシリンダポートが前記吐出ポートから吸込みポートに切換る、前記バルブプレートの予膨張区間に形成され、前記シリンダポートに連通可能な開口を有する袋止まり形状の第1穴と、
    前記第1穴の前記開口と底部との途中から分岐し、前記バルブプレートから開口してなる第2穴と、を備え、
    前記第2穴が、前記第1穴からの圧油をドレインしてなることを特徴とする油圧ピストン回転機。
  2. 前記第2穴の開口が、前記バルブプレートの側面に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の油圧ピストン回転機。
  3. 前記第2穴の開口が、前記バルブプレートを載置する前記ケーシングと前記バルブプレートとの間に連通口を形成したドレイン通路の前記連通口に連通してなることを特徴とする請求項1記載の油圧ピストン回転機。
  4. 前記第2穴が、前記第1穴に対して直交してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油圧ピストン回転機。
  5. 前記第1穴が、前記ピストンの行程運動方向に対して傾けて形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の油圧ピストン回転機。
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