JPH10194733A - 耐熱性遷移アルミナ及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性遷移アルミナ及びその製造方法

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JPH10194733A
JPH10194733A JP9313352A JP31335297A JPH10194733A JP H10194733 A JPH10194733 A JP H10194733A JP 9313352 A JP9313352 A JP 9313352A JP 31335297 A JP31335297 A JP 31335297A JP H10194733 A JPH10194733 A JP H10194733A
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JP
Japan
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weight
transition alumina
surface area
specific surface
alumina
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Application number
JP9313352A
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English (en)
Inventor
Osamu Yamanishi
修 山西
Seiichi Hamano
誠一 浜野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 珪素化合物を含有しない遷移アルミナ粉末を
酸性条件でスラリー化し、これをセラミックスや金属等
による担体に被覆し、乾燥・固化して使用する場合に、
高いBET比表面積を有し、かつ1000℃以上の高温
下においても比表面積の低下が少ない優れた耐熱性を有
する遷移アルミナを提供する。 【解決手段】 アルミナ100重量部に対してNa2
含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が
1重量部以下、ランタン、バリウムから選択した1種以
上の添加元素を含み、ランタンを含む場合はランタン
(元素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場合は
バリウム(元素換算)を1〜20重量部を有する遷移ア
ルミナ前駆体を、水蒸気雰囲気及び/またはハロゲン化
合物を含む雰囲気中で前駆体が遷移アルミナに転移する
温度以上で、遷移アルミナのBET比表面積が70m2
/gを維持する温度以下で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性組成物、特
に酸性スラリ−として触媒基体に被覆される自動車や二
輪車排気ガス浄化用触媒等の触媒担体に適した耐熱性を
有する遷移アルミナ及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車排ガス除去、2輪車排ガス除去、
更には、ガスタ−ビンやボイラ−等の高温下での触媒反
応分野への、触媒或いは触媒担体は、近年ますます多用
化の傾向にある。
【0003】これら分野に用いられる担体は触媒成分の
有効利用の点より比表面積の高い触媒担体、通常γ−ア
ルミナを主体とする遷移アルミナが多く使用されている
が、これら担体の使用温度は900゜C以上、時には10
00℃、さらには1200゜Cを越える場合もあり、この
条件下の使用において初期比表面積が高く、かつ高温使
用後も比表面積の低下が少ない耐熱性に優れた特性を有
する触媒担体が要求されている。
【0004】遷移アルミナの欠点は周知のように900
゜C以上の高温下にさらされるとθあるいはα−アルミナ
晶へと結晶転移を起こし、著しく比表面積が低下する。
この遷移アルミナにおける比表面積の低下を防止するな
ど熱安定性の向上を計る方法として、アルミナ前駆体を
臨界乾燥法で乾燥後焼成してアルミナを得る方法(特開
平7−256100号公報)や、ランタン等の希土類元
素あるいは、珪素またはバリウム等の元素を遷移アルミ
ナに添加する方法がある。また硫酸アルミニウムとラン
タン化合物の混合物を加熱・分解することで細孔容積の
大きな耐熱性の高い遷移アルミナが得られること(特開
平4−270114号公報)および硫酸アルミニウムと
バリウム化合物の混合物を加熱・分解することで細孔容
積の大きな耐熱性の高い遷移アルミナが得られること
(特開平5−4050号公報)も公知である。
【0005】これら用途では遷移アルミナは触媒基体表
面に強固に被覆できるように、例えば特開平3−382
50号公報で示されるように、酸性スラリ−にされセラ
ミックス等の基体に被覆される場合がある。このような
場合には遷移アルミナが酸性スラリ−処理を受けても基
体に強固に付着すると共に遷移アルミナの耐熱性が維持
されていることが必要である。酸性溶液で遷移アルミナ
をスラリ−化する場合は、酸によりアルミナが解膠・分
散・溶解し粉体の形骸が維持できず、その乾燥・固化品
(以下、単に乾固品と称する場合がある)は凝集緻密化
がおこり、乾固品の細孔容積は著しく低下するとともに
酸性スラリー処理前の原料粉体に比較し高温での比表面
積低下が起こりやすい。
【0006】硫酸アルミニウムとランタン化合物の混合
物を加熱・分解することで得た耐熱性の高い遷移アルミ
ナを中心粒径1〜50μmに粉砕し、これを原料として
pH4の硝酸酸性スラリ−を作製し乾固し耐熱性を調査
したところ1200℃・5時間加熱処理後のBET比表
面積が30m2/g未満と耐熱性が低下していることが
分かった。この原因は遷移アルミナを酸性スラリーとし
て触媒基体に被覆するため、遷移アルミナスラリ−を作
製する作業において、遷移アルミナは解膠・分散・溶解
して形骸が維持できなくなる。その乾固品は凝集緻密化
がおこり、乾固品の細孔容積は著しく低下するととも
に、酸性スラリー処理前の原料粉体に比較し高温での比
表面積が低下するので十分な耐熱性を維持できない。こ
の作用は被覆用遷移アルミナスラリ−を作製時、酸性溶
液を使用すると加速される。また被覆用遷移アルミナス
ラリ−をボ−ルミル混合等で粉砕処理を加えると更に得
られる遷移アルミナ被覆触媒の耐熱性が低下する。
【0007】硫酸アルミニウムと珪素化合物の混合物を
加熱・分解することにより、耐熱性が高く、かつ硝酸酸
性スラリ−として調整後、乾燥・固化した場合において
も高い耐熱性を有する遷移アルミナを得ることを見いだ
した(特開平9−110419号公報)。用途によって
は実質的に珪素化合物を含まない遷移アルミナが所望さ
れる場合があり、珪素化合物を含有することなしに、耐
熱性が高くかつ酸性スラリ−に調整後、乾固した場合、
高い耐熱性を有する遷移アルミナが望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情に鑑み本発
明者等は、遷移アルミナ粉末を酸性条件でスラリー化
し、これをセラミックスや金属等よりなる担体に被覆
し、乾燥・固化して使用する場合にも高いBET比表面
積を有し、かつ1000℃以上の高温下においても比表
面積の低下が少ない優れた耐熱性を有し、珪素化合物を
含有しない遷移アルミナを見いだす事を目的として鋭意
検討した結果、特定物性を有する遷移アルミナまたは遷
移アルミナ前駆体を水蒸気雰囲気及び/またはハロゲン
化合物を含む雰囲気中で加熱処理する場合には、上記目
的を全て満足し得る遷移アルミナが得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、第1
に、アルミナ100重量部に対してNa2O含有量が
0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1重量部
以下、BET比表面積が70m2/g以上で1100℃
・5時間加熱処理後のBET比表面積が60m2/g以
上の遷移アルミナであり、該遷移アルミナをpH4の硝
酸酸性スラリ−として調整後、乾燥・固化した乾固品の
細孔半径32Å〜200Åの細孔容積が0.3〜1.0
cc/g、該乾固品のBET比表面積が70m2/g以
上、1100℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が
30m2/g以上であることを特徴とする耐熱性遷移ア
ルミナを提供するにある。
【0010】第2に、アルミナ100重量部に対してN
a2O含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含
有量が1重量部以下、ランタン、バリウムから選択した
1種以上の添加元素を含み、ランタンを含む場合はラン
タン(元素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場
合はバリウム(元素換算)を1〜20重量部を有し、B
ET比表面積が70m2/g以上で1200℃・5時間
加熱処理後のBET比表面積が60m2/g以上の遷移
アルミナであり、該遷移アルミナをpH4の硝酸酸性ス
ラリ−として調整後、乾燥・固化した乾固品の細孔半径
32Å〜200Åの細孔容積が0.3〜1.0cc/
g、該乾固品のBET比表面積が70m2/g以上、1
200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が30m
2/g以上であることを特徴とする耐熱性遷移アルミナ
を提供するにある。
【0011】第3に、アルミナ100重量部に対してN
2O含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含
有量が1重量部以下、ランタン、バリウムから選択した
1種以上の添加元素を含み、ランタンを含む場合はラン
タン(元素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場
合はバリウム(元素換算)を1〜20重量部を有し、か
つ貴金属元素類、TiおよびBiより選ばれた少なくと
も1種をアルミナ100重量部に対して元素換算で0.
001重量部〜1重量部を含有し、 BET比表面積が
70m2/g以上で1200℃・5時間加熱処理後のB
ET比表面積が60m2/g以上の遷移アルミナであ
り、該遷移アルミナをpH4の硝酸酸性スラリ−として
調整後、乾燥・固化した乾固品の細孔半径32Å〜20
0Åの細孔容積が0.3〜1.0cc/g、該乾固品の
BET比表面積が70m2/g以上、1200℃・5時
間加熱処理後のBET比表面積が30m2/g以上であ
ることを特徴とする耐熱性遷移アルミナを提供するにあ
る。
【0012】第4に、アルミナ100重量部に対してN
2O含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含
有量が1重量部以下、BET比表面積が70m2/g以
上で1100℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が
60m2/g以上である遷移アルミナに、必要に応じて
ランタン、バリウム、貴金属元素類、チタン、ビスマス
の化合物を添加、混合した該混合物を、水蒸気雰囲気及
び/またはハロゲン化合物を含む雰囲気中で前駆体が熱
分解し遷移アルミナが得られる温度以上で、遷移アルミ
ナのBET比表面積が70m2/gを維持する温度以下
で焼成することを特徴とする耐熱性遷移アルミナの製造
方法を提供するにある。
【0013】第5に、アルミナ100重量部に対してN
2O含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含
有量が1重量部以下、ハロゲン化合物が遷移アルミナ当
たり20ppm〜5%のハロゲン化合物を含有する遷移
アルミナ前駆体または遷移アルミナ、必要に応じてラン
タン、バリウム、貴金属元素類、チタン、ビスマスの化
合物を添加、混合した該混合物を、加熱後、熱分解する
ことで得られる耐熱性遷移アルミナの製造方法を提供す
るにある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明において遷移アルミナとは、通常当該分野に
おいて使用される範囲を越えるものでなく、水酸化アル
ミニウム等を加熱し、αアルミナになる過程の物を指
し、具体的には実質的にγ、δ、η、θ、κ、χ等の結
晶形態を有するものであり、就中γ、δ、η晶の遷移ア
ルミナである。
【0015】本発明における遷移アルミナは、該遷移ア
ルミナ中のNa2O含有量がアルミナ100重量部に対
し約0.1重量部以下、好ましくは約0.05重量部以
下であることを特徴とする。Na2O量がアルミナ10
0重量部に対し0.1重量部を越えると、処理排ガス中
にリン化合物が存在する場合には遷移アルミナの比表面
積の低下がおこり、触媒活性の低下が生じる。本発明に
より得られる遷移アルミナは、実質的に珪素化合物を含
まない触媒或いは触媒担体の用途に使用される為、該遷
移アルミナ中の珪素(元素換算)含有量は、約1重量部
以下、好ましくは約0.1重量部以下であることを特徴
とする。
【0016】本発明における遷移アルミナが添加元素と
してランタンを含む場合はそのランタン添加量はアルミ
ナ100重量部に対し約1〜約12重量部である。ラン
タンの添加割合が約1重量部より少ない場合には高温使
用時の比表面積低下抑制効果が十分でなく、他方添加量
が約12重量部より多すぎる場合には1200℃程度で
の使用時に比表面積の大幅な低下が起きる。
【0017】本発明における遷移アルミナが添加元素と
してバリウムを含む場合はそのバリウム使用量は、アル
ミナ100重量部に対し約1〜約20重量部である。バ
リウムの添加割合が約1重量部より少ない場合には高温
使用時の比表面積低下抑制効果が十分でなく、他方添加
量が約20重量部より多すぎる場合には1200℃程度
での使用時に比表面積の大幅な低下が起こる。遷移アル
ミナに対しランタンとバリウムは併用してもよく、その
使用量は上記範囲より適宜選択し用いることができる。
【0018】本発明において、遷移アルミナの細孔容積
は、該遷移アルミナをpH4の硝酸酸性スラリーとして
調整後、乾燥・固化した乾固品の細孔半径32Å〜20
0Åの細孔容積が約0.3〜約1.0cc/gであるこ
とを特徴とする。細孔半径32Å〜200Åの細孔容積
が0.3cc/gに満たないと、遷移アルミナの耐熱性
が低くなる傾向がある。上記に加えて、乾固品の細孔半
径200Å〜1000Åの細孔容積が0.1cc/g以
下の遷移アルミナは、担持したPt等貴金属の耐熱性が
高くなることから、貴金属担持触媒用途に対して上記遷
移アルミナの使用が推奨される。一方、細孔半径32Å
〜1000Åの細孔容積が約2.0cc/gを超える場
合には酸性スラリー調製時等のハンドリング時に飛散等
の問題を生じる場合がある。
【0019】本発明において、遷移アルミナのBET比
表面積は、該遷移アルミナのBET比表面積が70m2
/g以上、1100℃・5時間加熱処理後のBET比表
面積が60m2/g以上、該遷移アルミナをpH4の硝
酸酸性スラリーとして調整後、乾燥・固化した乾固品の
BET比表面積が70m2/g以上、1100℃・5時
間加熱処理後のBET比表面積が30m2/g以上、好
ましくは50m2/g以上であることを特徴とする。ま
た、アルミナ100重量部に対してランタン、バリウム
から選択した1種以上の添加元素を含む場合の遷移アル
ミナのBET比表面積は、該遷移アルミナのBET比表
面積が70m2/g以上、1200℃・5時間加熱処理
後のBET比表面積が60m2/g以上、該遷移アルミ
ナをpH4の硝酸酸性スラリーとして調整後、乾燥・固
化した乾固品のBET比表面積が70m2/g以上、1
200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が30m
2/g以上、好ましくは50m2/g以上であることを特
徴とする。さらに、アルミナ100重量部に対してラン
タン、バリウムから選択した1種以上の添加元素を含
み、かつ貴金属元素類、TiおよびBiより選ばれた少
なくとも1種を含む場合の遷移アルミナのBET比表面
積は、該遷移アルミナのBET比表面積が70m2/g
以上、1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積
が60m2/g以上、該遷移アルミナをpH4の硝酸酸
性スラリーとして調整後、乾燥・固化した乾固品のBE
T比表面積が70m2/g以上、1200℃・5時間加
熱処理後のBET比表面積が30m2/g以上であるこ
とを特徴とする。
【0020】本発明において、遷移アルミナ中の貴金属
元素類やTi或いはBi(以下、副添加成分と称する場
合がある)を添加存在せしめる場合には、担持した白金
の比表面積低下を抑制する効果を有する。遷移アルミナ
に添加存在せしめる該貴金属元素類としてはPt、P
d、Au、Rh、Ir、Ag等が挙げられる。特に貴金
属の中でAuが好ましい。また必要に応じて副成分とし
てNi,Cuを用いることもできる。副添加成分の使用
量はアルミナ100部当たり約0.0001重量部〜約
1重量部であればよい。遷移アルミナ中への添加・分散
量が約0.0001重量部未満では耐熱性向上が十分で
はなく、他方約1重量部を超えると副添加成分が所望と
しない触媒活性を呈示し好ましくない場合がある。
【0021】本発明で得られる遷移アルミナの平均粒子
径は、好ましくは約1μm〜約50μmである。粒度分
布はブロードである方が好ましい。平均粒子径が約1μ
m未満であると原因は定かではないが、貴金属を担持し
た場合、貴金属の耐熱性が低く、触媒活性が低下する場
合がある。また平均粒子径が約50μを超えるとハニカ
ム等に被覆した場合、遷移アルミナのハニカムからの脱
離が発生する場合がある。必要に応じて得られた該遷移
アルミナを1μm〜50μmに粉砕することは可能であ
る。
【0022】上記した物性を有する本発明の遷移アルミ
ナの製造方法を以下に説明する。アルミナ100重量部
に対してNa2O含有量が0.1重量部以下、珪素(元
素換算)含有量が1重量部以下であるアルミナ前駆体
を、水蒸気雰囲気及び/ハロゲン化合物を含む雰囲気中
で前駆体が遷移アルミナに転移する温度以上で、遷移ア
ルミナのBET比表面積が70m2/gを維持する温度
以下で焼成することにより得ることができる。さらに、
アルミナ100重量部に対してNa2O含有量が0.1
重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1重量部以下で
あり、BET比表面積が70m2/g以上で1100℃
・5時間加熱処理後のBET比表面積が60m2/g以
上である遷移アルミナを、水蒸気雰囲気及び/ハロゲン
化合物を含む雰囲気中で前駆体が遷移アルミナに転移す
る温度以上で、遷移アルミナのBET比表面積が70m
2/gを維持する温度以下で焼成することにより得るこ
とができる。
【0023】より耐熱性に優れた遷移アルミナを望む場
合には、アルミナ100重量部に対してランタン、バリ
ウムから選択した1種以上の添加元素を含み、ランタン
を含む場合はランタン(元素換算)を1〜12重量部、
バリウムを含む場合はバリウム(元素換算)を1〜20
重量部を、添加含有せしめたものを適用すればよい。添
加元素としてのランタンやバリウムは公知のこれら化合
物が使用可能であり、具体的には酸化ランタン、酢酸ラ
ンタン、硝酸ランタン、硫酸ランタン、酸化バリウム、
酢酸バリウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム等が使用さ
れる。
【0024】また触媒担体として使用時の担持貴金属触
媒の耐熱性低下抑制効果を望む場合には、遷移アルミナ
或いは遷移アルミナ前駆体に、貴金属元素類、Tiおよ
びBiより選ばれた少なくとも1種をアルミナ100重
量部当たり元素換算で0.0001〜1重量部を、さら
に添加含有せしめたものを適用すればよい。
【0025】本発明に於ける遷移アルミナまたはその前
駆体の製法は上記した本発明の性能が得られる方法であ
れば、特に限定されるものでなく、通常の中和析出法に
より得られた水酸化アルミニウムを焼成して得られた遷
移アルミナ、アルコキシアルミニウムや有機アルミニウ
ムの加水分解により得られる水酸化アルミニウムを焼成
して得られた遷移アルミナ、バイヤー法水酸化アルミニ
ウムを瞬間仮焼等により焼成して得られた遷移アルミ
ナ、または塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、アル
ミニウム明礬、炭酸アルミニウムドーソナイト等各種ア
ルミニウム塩の熱分解法により得た遷移アルミナ等が利
用できる。またアルミナゾルの瞬間乾燥や臨界乾燥アル
ミナゲルも利用できる。就中、硫酸アルミニウムを加熱
・熱分解を経由して得られる遷移アルミナは、低コスト
で細孔容積が大きいことよりその利用が推奨される。
【0026】遷移アルミナ或いは担持貴金属の耐熱性向
上を目的とした、遷移アルミナ中へのLa、Ba、貴金
属元素類、Ti、Biを添加する方法は特に限定される
ものではなく、共沈法、含浸法、溶液混合法等各種の製
法が利用でき、また得られる遷移アルミナ中にこれら金
属が均一に分散するならば各製法のどの工程で添加して
も良い。均一分散の点からは硫酸アルミニウムとこれら
添加元素化合物を混合した混合物を加熱・熱分解して得
られる遷移アルミナの利用が推奨される。この方法によ
り得た遷移アルミナは、硫酸アルミニウムを加熱・熱分
解を経由することによりアルミニウムイオンと酸素イオ
ンが必要以上に接近することなくアルミナに変化できる
ため、嵩高いアルミナが得られ耐熱性が発現すると考え
られる。また硫酸アルミニウムを熱分解して得た遷移ア
ルミナにLa、Ba、貴金属元素類、Ti、Bi化合物
を含浸させる方法で行ってもよい。
【0027】中和析出法水酸化アルミニウムの焼成法を
採用する場合には、中和ゲルあるいは擬ベ−マイトが遷
移アルミナ前駆体となり、アルコキシアルミニウムや有
機アルミニウムの加水分解により得られる水酸化アルミ
ニウムの焼成法を採用する場合には、加水分解ゲルある
いは擬ベ−マイトが遷移アルミナ前駆体となり、バイヤ
−法を採用する場合には、ギブサイトあるいはベ−マイ
ト、バイヤライトが遷移アルミナ前駆体となり、アルミ
ニウム塩熱分解法を採用する場合には、各種アルミニウ
ム塩が遷移アルミナ前駆体となる。
【0028】また本発明で使用される遷移アルミナまた
はその前駆体は本発明の性能が得られる範囲において、
他の金属元素もしくはその化合物を遷移アルミナまたは
その前駆体中に共存しても良い。例えば、カリウム、マ
グネシウム、カルシウム、ネオジウム、プラセオジウ
ム、ユウロピウム、サマリウム、ジルコニウム、セリウ
ム、銅、鉄、白金、パラジウム、ロジウム、ニッケル、
モリブデン等を共存させても良い。
【0029】本発明において遷移アルミナ前駆体を水蒸
気雰囲気および/またはハロゲン化合物雰囲気中で焼成
すること、または遷移アルミナを水蒸気雰囲気および/
またはハロゲン化合物雰囲気で焼成すること、または遷
移アルミナまたは遷移アルミナ前駆体にハロゲン化合物
を添加・含有せしめた後加熱・焼成することを特徴とす
る。
【0030】本発明におけるハロゲン化合物とはフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン単味、およびこれ
らのアルミニウム塩、アンモニウム塩、金属塩、有機ハ
ロゲン化物等を包含する。含まれても良く、またこれら
ハロゲン化合物と遷移アルミナまたはその前駆体の混合
物でも良い。遷移アルミナ或いはその前駆体に添加・含
有せしめるハロゲン化合物の量は、約20ppm〜約5
重量部、好ましくは約500ppm〜5000ppmで
ある。また、ハロゲン化合物雰囲気で焼成する場合に
は、遷移アルミナ或いはその前駆体に含まれるハロゲン
化合物の含有量が約20ppm〜約5重量部、好ましく
は約500ppm〜5000ppmになるように適宜ハ
ロゲン化合物の雰囲気を選択し行えばよい。添加量20
ppmより少ない場合は、耐熱性に対して、特に酸性ス
ラリーとして触媒基体に被覆して使用する場合に、十分
な効果が得られない。他方5重量部以上添加しても、添
加量に見合う耐熱性改良効果がないばかりか、焼成時、
装置の腐食等を招くので好ましくない。
【0031】本発明の実施に際しては、ハロゲン化合物
を硫酸アルミニウムの溶液中に添加し加熱・熱分解を経
由して所望遷移アルミナを得る方法が特に推奨される。
この方法によれば、硫酸アルミニウムの加熱・熱分解を
経由することにより、ハロゲン化合物が硫酸アルミニウ
ム中に均一に分散されるとともにアルミニウムイオンと
酸素イオンが必要以上に接近することなくアルミナに変
化できるため、嵩高いアルミナが得られ、より優れた耐
熱性が発現すると考えられる。また、ハロゲン元素とし
ては焼成段階で遷移アルミナに吸着しやすいフッ素化合
物、例えばフッ化水素、フッ化アルミニウム、フッ化ナ
トリウム、フッ化アンモニウムやフロン、ハロンさらに
はフッ化アリル、フッ化エチル、フッ化ビニル等の有機
フッ素化合物等が使用される。
【0032】ハロゲン化合物と、必要に応じランタン、
バリウム、貴金属元素類、チタン、ビスマス等を含む遷
移アルミナまたはその前駆体は、前駆体が熱分解し遷移
アルミナが得られる温度以上で、かつ得られる遷移アル
ミナの比表面積が70m2/g以上を与える温度で焼成
される。他方、遷移アルミナにハロゲン化合物を混合・
分散、或いは含浸させた場合には、該ハロゲン化合物が
分解・揮散する温度以上で、かつ遷移アルミナの有する
比表面積が70m2/g未満に低下しない温度で焼成さ
れる。かかる焼成条件は対象とする遷移アルミナの種
類、ハロゲン化合物等の添加物の種類、焼成炉の種類等
により一義的ではないが、通常、約500℃〜1500
℃、約0.1秒〜約100時間、好ましくは約600℃
以上〜1000℃、約0.5秒〜約50時間の範囲で実
施される。
【0033】本発明における水蒸気雰囲気焼成は、露点
50℃以上の水蒸気雰囲気で行われる。焼成時の水蒸気
雰囲気が露点で50℃に至らない場合は、高温使用にお
ける遷移アルミナの耐熱性に対して、特に酸性スラリー
として触媒基体に被覆して使用する場合に、十分な効果
が得られない。水蒸気雰囲気中で、遷移アルミナまたは
その前駆体は、必要に応じランタン、バリウム、貴金属
元素類、チタン、ビスマス等を含む遷移アルミナ混合物
またはその前駆体混合物を、前駆体が遷移アルミナに転
移する温度以上で、かつ得られる遷移アルミナの比表面
積のBET比表面積が70m2/gを維持する温度以下
で焼成される。
【0034】硫酸アルミニウム、必要に応じランタン、
バリウム、貴金属元素類、チタン、ビスマス等を含む硫
酸アルミニウム混合物を加熱後、熱分解して遷移アルミ
ナを得た後、該遷移アルミナを水蒸気雰囲気で焼成する
こともできる。
【0035】焼成雰囲気について、水蒸気雰囲気とハロ
ゲン化合物雰囲気は併用してもよく、その条件は上記範
囲より適宜選択し行えばよい。焼成の方法としては、オ
−ブン、流動焼成炉、媒体流動焼成、ロ−タリ−キル
ン、ベルトキルン、トンネル炉、遠赤外線焼成機、マイ
クロ波加熱機、通気焼成装置、シャフト炉等公知の方法
が使用できる。
【0036】かかる遷移アルミナまたはその前駆体を、
水蒸気雰囲気および/またはハロゲン化合物雰囲気で焼
成すること、または遷移アルミナまたはその前駆体に、
ハロゲン化合物を添加・含有せしめた後加熱・焼成する
ことにより、何故、触媒の高温耐熱性が、特に酸性スラ
リーとして基体に被覆処理した場合に、著しく改善され
るのかその理由は詳らかではないが、水蒸気雰囲気およ
び/またはハロゲン化合物雰囲気で焼成すること、ハロ
ゲン化合物を遷移アルミナあるいはその前駆体に含有せ
しめ、焼成することにより、遷移アルミナの一次粒子同
士が強固に結合することが推測される。遷移アルミナ
は、触媒として高温で使用される場合にも一次粒子間隔
が近接しないため、比表面積の低下が生ぜず遷移アルミ
ナ粉体としての耐熱性が高いとともに、使用過程で酸性
スラリーに調製しても解膠や凝集が起こらず、かかる耐
熱性を有するものと推測される。
【0037】さらに、得られた遷移アルミナは、pH4
〜8、好ましくはpH4〜6の水溶液中で湿式粉砕処理
を行ってもよい。湿式粉砕には媒体ボールミル、ホモジ
ナイザー、超音波分散機、ニーダー、エゼクター等の公
知の粉砕機が使用される。該湿式粉砕は酸性水溶液中で
実施することが効果の発現程度より推奨される。酸性水
溶液の酸の種類は特に限定されず、硝酸、酢酸、塩酸、
硫酸、有機酸やそれぞれの混酸が利用できる。また該湿
式粉砕は加温しつつ実施することも勿論可能である。
【0038】湿式粉砕処理を行う場合、湿式粉砕処理後
の遷移アルミナは次に乾燥し、焼成される。乾燥方法は
水分を蒸発できれば特に限定されず公知の方法が使用で
きる。例えば静置乾燥機、箱型乾燥機、ベルト乾燥機、
通風乾燥機、スプレードライヤー、瞬間乾燥装置、溝型
乾燥機、ドラム乾燥機、マイクロ波乾燥機等がある。ま
た乾燥と焼成を同時に行っても良い。焼成方法は酸性物
質を用いた場合には該酸性物質が揮発分解し、遷移アル
ミナの比表面積が70m2/g以上を与える温度で焼成
される。焼成装置としてはオーブン、流動焼成炉、媒体
流動焼成、ロータリーキルン、ベルトキルン、トンネル
炉、遠赤外線焼成機、マイクロ波加熱機、通気焼成装
置、シャフト炉等公知の装置が使用できる。
【0039】また、硫酸アルミニウムまたは硫酸アルミ
ニウム混合物を焼成して得られた遷移アルミナ、または
該遷移アルミナを湿式粉砕した後、乾燥・焼成して得ら
れた遷移アルミナを平均粒子径約1μm〜約50μmに
粉砕することも可能である。粉砕は本発明の性能を与え
る範囲において特に限定されるものではなく公知の方法
が使用できる。例えば回転ボールミル、振動ボールミ
ル、ジョットミル、自由粉砕機、ローラーミル、媒体攪
拌ミル、ハンマーミル等が使用できる。また焼成と粉砕
を同時に行うフラッシュジェットドライヤー等も使用で
きる。
【0040】このようにして得られた遷移アルミナは、
アルミナ100重量部に対してNa 2O含有量が0.1
重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1重量部以下、
BET比表面積が70m2/g以上で1100℃・5時
間加熱処理後のBET比表面積が60m2/g以上の遷
移アルミナであり、該遷移アルミナをpH4の硝酸酸性
スラリ−として調整後、乾燥・固化した乾固品の細孔半
径32Å〜200Åの細孔容積が0.3〜1.0cc/
g、該乾固品のBET比表面積が70m2/g以上、1
100℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が30m
2/g以上、好ましくは50m2/g以上である。
【0041】上記において、ランタン及び/またはバリ
ウムを添加存在せしめた遷移アルミナは、該遷移アルミ
ナをpH4の硝酸酸性スラリ−に調整後乾燥・固化した
乾固品のBET比表面積が70m2/g以上、1200
℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が30m2/g
以上、好ましくは50m2/g以上である。これに貴金
属、Ti、Biのいずれかを添加存在せしめた遷移アル
ミナは、該遷移アルミナをpH4の硝酸酸性スラリ−に
調整後乾燥・固化した乾固品のBET比表面積が70m
/g以上、1200℃・5時間加熱処理後のBET比
表面積が30m/g以上である。また、貴金属を担持
して使用する場合においても、担持貴金属の比表面積低
下抑制効果を有し、上記の遷移アルミナにPtを3重量
部担持し、900℃・5時間、空気雰囲気中で加熱した
場合には、該担持Pt比表面積は5.0m/g以上を
有する。
【0042】セラミック質ハニカムや金属等の既成成形
体表面に被覆するウォッシュコート用組成物原料用遷移
アルミナとして、その大きなBET比表面積と耐熱性に
より優れた活性を示し、且つ強固に固着した触媒層を与
え強度の高い触媒担体として適用が期待される。特に完
全酸化、非選択脱硝および選択脱硝用の貴金属やCr,
Mn,Fe,Co,Ni,Cu、Bi等を担持する触媒
の担体、特にウォッシュコ−ト用組成物原料として適し
ている。得られた触媒は自動車排ガス処理用、炭化水
素、CO、NOxを含む各種排ガス処理、触媒燃焼等に
利用される。この場合、本発明の効果を失わない範囲に
おいて、この用途で用いられる助触媒であるセリウム化
合物を本発明の製造工程で添加することは可能である。
また選られた遷移アルミナをぺロブスカイト触媒の原料
としても使用できる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したごとく、本発明の耐熱性遷
移アルミナは、酸性スラリーとして触媒基体に被覆し貴
金属等を担持して高温下で使用する場合において、実質
的に初期の遷移アルミナの形態を維持し従来知られてい
ないような比表面積の低下の少ない高比表面積を有する
耐熱性が優れた遷移アルミナを提供するもので、かつ遷
移アルミナに担持した白金等の貴金属の比表面積の低下
しにくい(シンタリングの起こりにくい)遷移アルミナ
を提供するもので、特に内燃機関排ガス処理等の高温雰
囲気下で使用される分野の触媒担体用遷移アルミナとし
て、その工業的価値は頗る大なるものである。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが本発明は以下の実施例により制限されるものでは
ない。尚、実施例において物性の測定は以下の方法で行
った。
【0045】BET比表面積 ;窒素吸着法(測定温度
77K)
【0046】 Na2O含有量 ;フレ−ム原子吸光法 JIS H1901準拠 SiO2濃度 ;フレ−ム原子吸光法 JIS H1901準拠
【0047】スラリー乾固品の細孔容積(cc/g);
遷移アルミナをpH4の硝酸酸性スラリーとして乾燥・
固化した乾固品を、水銀圧入法により細孔分布を求め、
半径32Å〜200Å、半径200Å〜1000Åの細
孔容積を測定する。
【0048】耐熱性試験;遷移アルミナ2gをムライト
製坩堝に入れシリコニット炉中、露点15℃の含水蒸気
大気1.5リットル/分の気流下で1100℃または1
200℃・5時間加熱して耐熱試験を行い、加熱後にお
ける比表面積を測定した。
【0049】Pt比表面積;X線回折法によりPtの
(111)面(CuKα線 2Θ=39.8°)の半価
幅β(ラジアン)を求め、触媒工学講座5(株式会社
地人書館出版)P408の以下に示すScherrer
の式(1)より結晶子径Dを求めた。 D(hkl)=K・λ/(β・cosΘ) β・半価幅(ラジアン) 式1 次にPt比表面積は結晶形wp立方体と仮定し、6面の
内5面が露出しているとして結晶子径Dおよび結晶の密
度ρより求めた。
【0050】実施例1 市販のエッチング廃液から合成した結晶硫酸アルミニウ
ム(Al23含量15.6重量%、Na2O含量1重量
ppm以下、水分は結晶水として17水塩)を、還流装
置付きナス型フラスコをマントルヒ−タ−で加熱して溶
解させた。この硫酸アルミニウム溶解液に、所望遷移ア
ルミナ当たりFとして1000ppmとなるように市販
のフッ化アンモニウム(和光純薬製、試薬特級)を加え
1時間攪拌し冷却固化させた。この固化品を110℃1
0時間乾燥させた。この乾燥品を箱形電気炉(株式会社
モトヤマ製 SL−2025D)で大気中(露点を調査
したところ15℃であった)室温から950℃まで25
0℃/時の昇温速度で昇温後、950℃16時間焼成、
熱分解し遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分がγA
23であった)を得た。得られた遷移アルミナのNa
2O含有量は0.01重量部以下、 珪素(元素換算)含
有量は0.1重量部以下であった。この遷移アルミナの
粉体のBET比表面積は140m2/g、1100℃・
5時間加熱処理後のBET比表面積は85m2/gであ
った。また500ccビ−カ−に、上記方法により得ら
れた遷移アルミナ60gをイオン交換水100g中に撹
拌し分散させ、濃硝酸約5gを添加した。該遷移アルミ
ナの硝酸酸性スラリーを市販のジュ−サ−ミキサ−(V
A−W35日立家電販売株式会社製)に入れ、強の条件
で3分間撹拌後、さらに2時間スタ−ラ−で撹拌するこ
とによりpH4の酸性スラリ−を作成した。この酸性ス
ラリ−を乾燥器中150℃・2時間乾燥後490℃・4
時間焼成し硝酸を揮発分解し、焼成品をジューサーミキ
サーで粉砕し酸性スラリー乾固品を得た。得られた酸性
スラリー乾固品の半径32Å〜200Åの細孔容積は
0.60cc/g、BET比表面積は109m2/g、
1100℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は78
2/gであった。
【0051】実施例2 実施例1で使用した市販のエッチング廃液から合成した
結晶硫酸アルミニウム(Al23含量15.6重量%、
Na2O含量1重量ppm以下、水分は結晶水として1
7水塩)を、還流装置付きナス型フラスコをマントルヒ
−タ−で加熱して溶解させた。この硫酸アルミニウム溶
解液に、所望遷移アルミナ当たりのLaとして3重量部
となるように市販の硝酸ランタン(和光純薬製、試薬特
級)と所望遷移アルミナ当たりFとして1000ppm
となるように市販のフッ化アンモニウム(和光純薬製、
試薬特級)を加え1時間攪拌し冷却固化させた。この固
化品を実施例1と同様の処理によりLa含有硫酸アルミ
ニウム熱分解遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分が
γAl23であった)を得た。得られた遷移アルミナの
粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪素(元
素換算)含有量は0.1重量部以下であった。この遷移
アルミナの粉体のBET比表面積は143m2/g、1
200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は84m
2/gであった。また実施例1と同様に酸性スラリ−乾
固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径32Å〜200
Åの細孔容積は0.58cc/g、BET比表面積は1
19m2/g、1200℃・5時間処理後のBET比表
面積は80m2/gであった。
【0052】実施例3 実施例1で使用した市販のエッチング廃液から合成した
結晶硫酸アルミニウム(Al23含量15.6重量%、
Na2O含量1重量ppm以下、水分は結晶水として1
7水塩)を、還流装置付きナス型フラスコをマントルヒ
−タ−で加熱して溶解させた。この硫酸アルミニウム溶
解液に、所望遷移アルミナ当たりのBaとして3重量部
となるように市販の硝酸バリウム(和光純薬製、試薬特
級)と所望遷移アルミナ当たりFとして1000ppm
となるように市販のフッ化アンモニウム(和光純薬製、
試薬特級)を加え1時間攪拌し冷却固化させた。この固
化品を実施例1と同様の処理によりLa含有硫酸アルミ
ニウム熱分解遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分が
γAl23であった)を得た。得られた遷移アルミナの
粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪素(元
素換算)含有量は0.1重量部以下であった。この遷移
アルミナの粉体のBET比表面積は142m2/g、1
200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は90m
2/gであった。また実施例1と同様に酸性スラリ−乾
固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径32Å〜200
Åの細孔容積は0.60cc/g、BET比表面積は1
22m2/g、1200℃・5時間処理後のBET比表
面積は85m2/gであった。
【0053】実施例4 実施例1で使用した市販のエッチング廃液から合成した
結晶硫酸アルミニウム( Al23含量15.6重量
%、Na2O含量1重量ppm以下、水分は結晶水とし
て17水塩)を、還流装置付きナス型フラスコをマント
ルヒ−タ−で加熱して溶解させた。この硫酸アルミニウ
ム溶解液に、所望遷移アルミナ当たりのLaとして4重
量部となるように市販の硝酸ランタン(和光純薬製、試
薬特級)と所望遷移アルミナ当たりFとして1000p
pmとなるように市販のフッ化アンモニウム(和光純薬
製、試薬特級)を加え、更に所望遷移アルミナ当たりの
Tiとして0.1重量部となるように市販の塩化チタン
(和光純薬製、試薬特級)を加え1時間攪拌し冷却固化
させた。この固化品を実施例1と同様の処理により硫酸
アルミニウム熱分解遷移アルミナ(X線回折の結果、大
部分がγAl23であった)を得た。この遷移アルミナ
の粉体のBET比表面積は138m2/g、1200℃
・5時間加熱処理後のBET比表面積は79m2/gで
あった。得られた遷移アルミナ20gをスラリーのpH
が6になるように調製した硝酸液250gに入れ市販の
ジューサーミキサー(VA−W35日立家電販売株式会
社製)の強の条件で30分湿式粉砕しながら遷移アルミ
ナをかいこうさせスラリーを作製した。このスラリーを
乾燥器中250℃・1時間乾燥後490℃・2時間焼成
し硝酸を揮発分解し、焼成品をジューサーミキサーで粉
砕し酸性スラリー乾固品を得た。この酸性スラリー乾固
品のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪素(元素
換算)含有量は0.1重量部以下、半径32Å〜200
Åの細孔容積は0.62cc/g、半径200Å〜10
00Åの細孔容積は0.03cc/g、BET比表面積
は115m2/g、1200℃・5時間処理後のBET
比表面積は64m2/gであった。また500ccビー
カーで、上記方法で得られた酸性スラリー乾固品60g
をイオン交換水100g中に攪拌し分散させ、硝酸酸性
のジニトロジアミン白金水溶液をPt量が最終遷移アル
ミナに対して3%担持されるように添加・攪拌しpH4
の酸性スラリーとした後、この酸性スラリーを乾燥、脱
水した後、490℃・4時間焼成してPt担持乾固品を
得た。Pt担持乾固品を900℃・5時間焼成した後の
Pt比表面積は5.5m2/gであった。
【0054】実施例5 実施例1で使用した市販のエッチング廃液から合成した
結晶硫酸アルミニウム(Al23含量15.6重量%、
Na2O含量1重量ppm以下、水分は結晶水として1
7水塩)を、還流装置付きナス型フラスコをマントルヒ
−タ−で加熱して溶解させた。この硫酸アルミニウム溶
解液に、所望遷移アルミナ当たりのLaとして4重量部
となるように市販の硝酸ランタン(和光純薬製、試薬特
級)と所望遷移アルミナ当たりFとして1000ppm
となるように市販のフッ化アンモニウム(和光純薬製、
試薬特級)を加え、更に所望遷移アルミナ当たりのBi
として0.1重量部となるように市販の硝酸ビスマス
(和光純薬製、試薬)を加え1時間攪拌し冷却固化させ
た。この固化品を実施例1と同様の処理により硫酸アル
ミニウム熱分解遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分
がγAl23であった)を得た。この遷移アルミナの粉
体のBET比表面積は135m2/g、1200℃・5
時間加熱処理後のBET比表面積は82m2/gであっ
た。実施例4と同様に酸性スラリー乾固品を得た。この
酸性スラリー乾固品のNa 2O含有量は0.01重量部
以下、 珪素(元素換算)含有量は0.1重量部以下、
半径32Å〜200Åの細孔容積は0.58cc/g、
半径200Å〜1000Åの細孔容積は0.01cc/
g、BET比表面積は110m2/g、1200℃・5
時間処理後のBET比表面積は53m2/gであった。
実施例4と同様にPt担持乾固品を得た。Pt担持乾固
品を900℃・5時間焼成した後のPt比表面積は5.
8m2/gであった。
【0055】実施例6 実施例1で使用した市販のエッチング廃液から合成した
結晶硫酸アルミニウム(Al23含量15.6重量%、
Na2O含量1重量ppm以下、水分は結晶水として1
7水塩)を、還流装置付きナス型フラスコをマントルヒ
−タ−で加熱して溶解させた。この硫酸アルミニウム溶
解液に、所望遷移アルミナ当たりのLaとして4重量部
となるように市販の硝酸ランタン(和光純薬製、試薬特
級)と所望遷移アルミナ当たりFとして1000ppm
となるように市販のフッ化アンモニウム(和光純薬製、
試薬特級)を加え、更に所望遷移アルミナ当たりのAu
として0.1重量部となるように市販の塩化金酸(田中
貴金属工業製)を加え1時間攪拌し冷却固化させた。こ
の固化品を実施例1と同様の処理により硫酸アルミニウ
ム熱分解遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分がγA
23であった)を得た。この遷移アルミナの粉体のB
ET比表面積は134m2/g、1200℃・5時間加
熱処理後のBET比表面積は85m2/gであった。実
施例4と同様に酸性スラリー乾固品を得た。この酸性ス
ラリー乾固品のNa 2O含有量は0.01重量部以下、
珪素(元素換算)含有量は0.1重量部以下、半径32
Å〜200Åの細孔容積は0.57cc/g、半径20
0Å〜1000Åの細孔容積は0.01cc/g、BE
T比表面積は134m2/g、1200℃・5時間処理
後のBET比表面積は60m2/gであった。実施例4
と同様にPt担持乾固品を得た。Pt担持乾固品を90
0℃・5時間焼成した後のPt比表面積は6.3m2
gであった。
【0056】実施例7 実施例6において、塩化金酸(田中貴金属工業製)の添
加量をAuとして0.01重量部に変えた以外は同様の
処理により硫酸アルミニウム熱分解遷移アルミナ(X線
回折の結果、大部分がγAl23であった)を得た。こ
の遷移アルミナの粉体のBET比表面積は134m2
g、1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は
85m2/gであった。実施例4と同様に酸性スラリ−
乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品の得られた遷移アル
ミナの粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪
素(元素換算)含有量は0.1重量部以下、半径32Å
〜200Åの細孔容積は0.57cc/g、半径200
Å〜1000Åの細孔容積は0.01cc/g、BET
比表面積は134m2/g、1200℃・5時間処理後
のBET比表面積は60m2/gであった。実施例4と
同様にPt担持乾固品を得た。 Pt担持乾固品を90
0℃・5時間焼成した後のPt比表面積は6.3m2
gであった。
【0057】実施例8 実施例2のフッ化アンモニウムを添加量を所望遷移アル
ミナ当たりFとして1%添加することに変えた以外は同
様の方法で、遷移アルミナを得た。得られた遷移アルミ
ナの粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪素
(元素換算)含有量は0.1重量部以下であった。この
遷移アルミナの粉体のBET比表面積は128m2
g、1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は
91m2/gであった。また実施例1と同様に酸性スラ
リ−乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径32Å〜
200Åの細孔容積は0.70cc/g、BET比表面
積は122m2/g、1200℃・5時間処理後のBE
T比表面積は75m2/gであった。
【0058】実施例9 実施例1で使用した市販のエッチング廃液から合成した
結晶硫酸アルミニウム(Al23含量15.6重量%、
Na2O含量1重量ppm以下、水分は結晶水として1
7水塩)を、還流装置付きナス型フラスコをマントルヒ
−タ−で加熱して溶解させた。この硫酸アルミニウム溶
解液に、所望遷移アルミナ当たりのLaとして3重量部と
なるように市販の硝酸ランタン(和光純薬製試薬特級)
を加え1時間攪拌し冷却固化させた。この固化品を実施
例1と同様の方法で乾燥した。乾燥品を内部が露点80
℃になるように加湿空気を供給し調湿した箱形電気炉
(株式会社モトヤマ製 SL−2025D)で室温から
950℃まで250℃/時の昇温速度で昇温後、950
℃16時間焼成、熱分解し遷移アルミナ(X線回折の結
果、大部分がγAl23であった)を得た。得られた遷
移アルミナの粉体のNa2O含有量は0.01重量部以
下、 珪素(元素換算)含有量は0.1重量部以下であ
った。この遷移アルミナの粉体のBET比表面積は13
4m2/g、1200℃・5時間加熱処理後のBET比
表面積は79m2/gであった。また実施例1と同様に
酸性スラリ−乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径
32Å〜200Åの細孔容積は0.70cc/g、BE
T比表面積は129m2/g、1200℃・5時間処理
後のBET比表面積は74m2/gであった。
【0059】実施例10 実施例1で使用した市販のエッチング廃液から合成した
結晶硫酸アルミニウム(Al23含量15.6重量%、
Na2O含量1重量ppm以下、水分は結晶水として1
7水塩)を、還流装置付きナス型フラスコをマントルヒ
−タ−で加熱して溶解させた。この硫酸アルミニウム溶
解液に、所望遷移アルミナ当たりのLaとして3重量部
となるように市販の硝酸ランタン(和光純薬製試薬特
級)を加え1時間攪拌し冷却固化させた。この固化品を
実施例1と同様の方法で乾燥した。乾燥品を箱形電気炉
(株式会社モトヤマ製 SL−2025D)で室温から
950℃まで250℃/時の昇温速度で昇温後、HFガ
スを空気で希釈しながら所望遷移アルミナ当たりFとし
て1000ppmとなるように供給し950℃16時間
焼成、熱分解し遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分
がγAl23であった)を得た。得られた遷移アルミナ
の粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪素
(元素換算)含有量は0.1重量部以下であった。この
遷移アルミナの粉体のBET比表面積は138m2
g、1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は
88m2/gであった。また実施例1と同様に酸性スラ
リ−乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径32Å〜
200Åの細孔容積は0.70cc/g、BET比表面
積は130m2/g、1200℃・5時間処理後のBE
T比表面積は71m2/gであった。
【0060】実施例11 70℃のアルミニウムイソプロポキシ(和光純薬工業製
試薬)濃度60重量%のイソプロピルアルコ−ル(和光
純薬工業製試薬)に、水/アルミニウムイソプロポキシ
ドのモル比が2.7の条件で水を添加し加水分解を行
い、水酸化アルミニウム含有スラリ−を得、このスラリ
−を200℃で乾燥を行い水酸化アルミを得た。水酸化
アルミの結晶形を測定したところ擬ベ−マイトであっ
た。またNa 2O濃度は0.01重量部以下であった。
比表面積は270m2/gであった。2リットルビ−カ
−に浄水500ccをいれ、撹拌しながら所望遷移アル
ミナに対してLaとして3重量部となるように酢酸ラン
タンを加え、酢酸ランタンを完全に溶解させた。この酢
酸ランタン水溶液に得られた水酸化アルミ100gを入
れ、1時間撹拌し、そして所望遷移アルミナ当たりFと
して1000ppmとなるように市販のフッ化アンモニ
ウム(和光純薬製試薬特級)を加え含浸した。含浸スラ
リ−をエアバス中で110℃・12時間乾燥した。次に
この粉砕品を750℃・5時間焼成する事で遷移アルミ
ナ(X線回折の結果、大部分がγAl23であった)を
得た。得られた遷移アルミナの粉体のNa2O含有量は
0.01重量部以下、 珪素(元素換算)含有量は0.
1重量部以下であった。この遷移アルミナの粉体のBE
T比表面積は205m2/g、1200℃・5時間加熱
処理後のBET比表面積は62m2/gであった。また
実施例1と同様に酸性スラリ−乾固品を得た。酸性スラ
リ−乾固品の半径32Å〜200Åの細孔容積は0.7
0cc/g、BET比表面積は176m2/g、120
0℃・5時間処理後のBET比表面積は54m2/gで
あった。
【0061】比較例1 実施例1とフッ化アンモニウムを添加しないこと以外は
同様の方法で、遷移アルミナを得た。得られた遷移アル
ミナの粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪
素(元素換算)含有量は0.1重量部以下であった。こ
の遷移アルミナの粉体のBET比表面積は140m2
g、1100℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は
88m2/gであった。また実施例1と同様に酸性スラ
リ−乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径32Å〜
200Åの細孔容積は0.50cc/g、BET比表面
積は130m2/g、1100℃・5時間処理後のBE
T比表面積は24m2/gであった。
【0062】比較例2 実施例2とフッ化アンモニウムを添加しないこと以外は
同様の方法で、遷移アルミナを得た。得られた遷移アル
ミナの粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪
素(元素換算)含有量は0.1重量部以下であった。こ
の遷移アルミナの粉体のBET比表面積は143m2
g、1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は
89m2/gであった。また実施例1と同様に酸性スラ
リ−乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径32Å〜
200Åの細孔容積は0.20cc/g、BET比表面
積は151m2/g、1200℃・5時間処理後のBE
T比表面積は42m2/gであった。
【0063】比較例3 実施例2と同様の方法で、所望遷移アルミナ当たりFと
して10%となるように市販のフッ化アンモニウム(和
光純薬製、試薬特級)を添加することで、遷移アルミナ
を得た。得られた遷移アルミナの粉体のNa2O含有量
は0.01重量部以下、 珪素(元素換算)含有量は
0.1重量部以下であった。この遷移アルミナの粉体の
BET比表面積は1.5m2/g、1200℃・5時間
加熱処理後のBET比表面積は0.9m2/gであっ
た。
【0064】比較例4 実施例10と同様の方法で、焼成中の湿度を露点30℃
に変えて、遷移アルミナを得た。得られた遷移アルミナ
の粉体のNa2O含有量は0.01重量部以下、 珪素
(元素換算)含有量は0.1重量部以下であった。この
遷移アルミナの粉体のBET比表面積は140m2
g、1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積は
88m2/gであった。また実施例1と同様に酸性スラ
リ−乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品の半径32Å〜
200Åの細孔容積は0.50cc/g、BET比表面
積は146m2/g、1200℃・5時間処理後のBE
T比表面積は13m2/gであった。
【0065】比較例5 市販の遷移アルミナ(商品名KC−503、住友化学工
業製)を調査したところ、粉体のNa2O含有量は0.
5重量部、 珪素(元素換算)含有量は0.1重量部以
下であった。この遷移アルミナの粉体のBET比表面積
は192m2/g、1200℃・5時間加熱処理後のB
ET比表面積は23m2/gであった。また実施例1と
同様に酸性スラリ−乾固品を得た。酸性スラリ−乾固品
の半径32Å〜200Åの細孔容積は0.25cc/
g、半径200Å〜1000Åの細孔容積は0.30c
c/g、BET比表面積は188m2/g、1200℃
・5時間処理後のBET比表面積は19m2/gであっ
た。また500ccビーカーで、上記方法で得られた酸
性スラリー乾固品60gをイオン交換水100g中に攪
拌し分散させ、硝酸酸性のジニトロジアミン白金水溶液
をPt量が最終遷移アルミナに対して3%担持されるよ
うに添加・攪拌しpH4の酸性スラリーとした後、この
酸性スラリーを乾燥、脱水した後、490℃・4時間焼
成してPt担持乾固品を得た。Pt担持乾固品を900
℃・5時間焼成した後のPt比表面積は4.8m2/g
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 23/63 B01J 35/10 301F 23/58 ZAB C01F 7/32 35/10 301 7/44 A C01F 7/32 B01D 53/36 ZABC 7/44 B01J 23/56 301A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナ100重量部に対してNa2O含
    有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1
    重量部以下、BET比表面積が70m2/g以上で11
    00℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が60m2
    /g以上の遷移アルミナであり、該遷移アルミナをpH
    4の硝酸酸性スラリ−として調整後、乾燥・固化した乾
    固品の細孔半径32Å〜200Åの細孔容積が0.3〜
    1.0cc/g、該乾固品のBET比表面積が70m2
    /g以上、1100℃・5時間加熱処理後のBET比表
    面積が30m2/g以上であることを特徴とする耐熱性
    遷移アルミナ。
  2. 【請求項2】アルミナ100重量部に対してNa2O含
    有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1
    重量部以下、ランタン、バリウムから選択した1種以上
    の添加元素を含み、ランタンを含む場合はランタン(元
    素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場合はバリ
    ウム(元素換算)を1〜20重量部を有し、BET比表
    面積が70m2/g以上で1200℃・5時間加熱処理
    後のBET比表面積が60m2/g以上の遷移アルミナ
    であり、該遷移アルミナをpH4の硝酸酸性スラリ−と
    して調整後、乾燥・固化した乾固品の細孔半径32Å〜
    200Åの細孔容積が0.3〜1.0cc/g、該乾固
    品のBET比表面積が70m2/g以上、1200℃・
    5時間加熱処理後のBET比表面積が30m2/g以上
    であることを特徴とする耐熱性遷移アルミナ。
  3. 【請求項3】アルミナ100重量部に対してNa2O含
    有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1
    重量部以下、ランタン、バリウムから選択した1種以上
    の添加元素を含み、ランタンを含む場合はランタン(元
    素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場合はバリ
    ウム(元素換算)を1〜20重量部を有し、かつ貴金属
    元素類、TiおよびBiより選ばれた少なくとも1種を
    アルミナ100重量部に対して元素換算で0.001重
    量部〜1重量部を含有し、 BET比表面積が70m2
    g以上で1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面
    積が30m2/g以上の遷移アルミナであり、該遷移ア
    ルミナをpH4の硝酸酸性スラリ−として調整後、乾燥
    ・固化した乾固品の細孔半径32Å〜200Åの細孔容
    積が0.3〜1.0cc/g、該乾固品のBET比表面
    積が70m2/g以上、1200℃・5時間加熱処理後
    のBET比表面積が30m2/g以上であることを特徴
    とする耐熱性遷移アルミナ。
  4. 【請求項4】乾固品のBET比表面積が70m2/g以
    上、1100℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が
    50m2/g以上であることを特徴とする請求項1記載
    の耐熱性遷移アルミナ。
  5. 【請求項5】乾固品のBET比表面積が70m/g以
    上、1200℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が
    50m/g以上であることを特徴とする請求項2記載
    の耐熱性遷移アルミナ。
  6. 【請求項6】アルミナ100重量部に対してNa2O含
    有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1
    重量部以下である遷移アルミナ前駆体を、水蒸気雰囲気
    及び/またはロゲン化合物を含む雰囲気中で前駆体が遷
    移アルミナに転移する温度以上で、遷移アルミナのBE
    T比表面積が70m2/gを維持する温度以下で焼成す
    ることを特徴とする請求項1記載の耐熱性遷移アルミナ
    の製造方法。
  7. 【請求項7】アルミナ100重量部に対してNa2O含
    有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1
    重量部以下、ランタン、バリウムから選択した1種以上
    の添加元素を含み、ランタンを含む場合はランタン(元
    素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場合はバリ
    ウム(元素換算)を1〜20重量部を有する遷移アルミ
    ナ前駆体を、水蒸気雰囲気及び/またはハロゲン化合物
    を含む雰囲気中で前駆体が遷移アルミナに転移する温度
    以上で、遷移アルミナのBET比表面積が70m2/g
    を維持する温度以下で焼成することを特徴とする請求項
    2記載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  8. 【請求項8】アルミナ100重量部に対してNa2O含
    有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1
    重量部以下、ランタン、バリウムから選択した1種以上
    の添加元素を含み、ランタンを含む場合はランタン(元
    素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場合はバリ
    ウム(元素換算)を1〜20重量部を有し、かつ貴金属
    元素類、TiおよびBiより選ばれた少なくとも1種を
    アルミナ100重量部に対して元素換算で0.001重
    量部〜1重量部を含有してなる遷移アルミナ前駆体を、
    水蒸気雰囲気及び/またはハロゲン化合物を含む雰囲気
    中で前駆体が遷移アルミナに転移する温度以上で、遷移
    アルミナのBET比表面積が70m2/gを維持する温
    度以下で焼成することを特徴とする請求項3記載の耐熱
    性遷移アルミナの製造方法。
  9. 【請求項9】アルミナ100重量部に対してNa2O含
    有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が1
    重量部以下、BET比表面積が70m2/g以上で11
    00℃・5時間加熱処理後のBET比表面積が60m2
    /g以上である遷移アルミナを、水蒸気雰囲気及び/ま
    たはハロゲン化合物を含む雰囲気中で前駆体が熱分解し
    遷移アルミナが得られる温度以上で、遷移アルミナのB
    ET比表面積が70m 2/gを維持する温度以下で焼成
    することを特徴とする請求項1記載の耐熱性遷移アルミ
    ナの製造方法。
  10. 【請求項10】アルミナ100重量部に対してNa2
    含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が
    1重量部以下、ランタン、バリウムから選択した1種以
    上の添加元素を含み、ランタンを含む場合はランタン
    (元素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場合は
    バリウム(元素換算)を1〜20重量部を有し、BET
    比表面積が70m2/g以上で1200℃・5時間加熱
    処理後のBET比表面積が60m2/g以上である遷移
    アルミナを、水蒸気雰囲気及び/またはハロゲン化合物
    を含む雰囲気中で前駆体が熱分解し遷移アルミナが得ら
    れる温度以上で、遷移アルミナのBET比表面積が70
    2/gを維持する温度以下で焼成することを特徴とす
    る請求項2記載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  11. 【請求項11】アルミナ100重量部に対してNa2
    含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が
    1重量部以下、ランタン、バリウムから選択した1種以
    上の添加元素を含み、ランタンを含む場合はランタン
    (元素換算)を1〜12重量部、バリウムを含む場合は
    バリウム(元素換算)を1〜20重量部を有し、かつ貴
    金属元素類、TiおよびBiより選ばれた少なくとも1
    種をアルミナ100重量部に対して元素換算で0.00
    1重量部〜1重量部を含有し、 BET比表面積が70
    2/g以上で1200℃・5時間加熱処理後のBET
    比表面積が30m2/g以上である遷移アルミナを、水
    蒸気雰囲気及び/またはハロゲン化合物を含む雰囲気中
    で前駆体が熱分解し遷移アルミナが得られる温度以上
    で、遷移アルミナのBET比表面積が70m2/gを維
    持する温度以下で焼成することを特徴とする請求項3記
    載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  12. 【請求項12】アルミナ100重量部に対してNa2
    含有量が0.1重量部以下、珪素(元素換算)含有量が
    1重量部以下、ハロゲン化合物が遷移アルミナ当たり2
    0ppm〜5%のハロゲン化合物を含有してなる遷移ア
    ルミナ前駆体または遷移アルミナを加熱後、熱分解する
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れ
    か記載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
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