JP3531299B2 - 耐熱性遷移アルミナの製造方法 - Google Patents
耐熱性遷移アルミナの製造方法Info
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Description
ナの製造方法に関する。更に詳細には、工業的に廉価で
長時間、高温に曝された場合においても高比表面積を有
する耐熱性遷移アルミナの製造方法に関するものであ
る。更に原料であるアルミナ水和物中のNa2 O含有量
を特定化したものを用いる場合には、上記高温耐熱性に
加え、耐リン被毒性の要求される自動車排気ガス浄化用
触媒に適した耐熱性遷移アルミナの製造方法に関するも
のである。
ス除去用、更にはガスタ−ビンやボイラ−等の高温下で
の排ガス処理用の触媒或いは触媒担体の使用は、近年ま
すます多用化の傾向にある。
有効利用の点より比表面積の高い担体、通常γ−アルミ
ナを主体とする遷移アルミナが多く使用されているが、
これら担体の使用温度は900℃以上、時には1000
℃、さらには1200℃を越える場合もあり、初期比表
面積が高いことは勿論のこと、この条件下の使用におい
ても比表面積の低下が少ない耐熱性に優れた触媒担体が
要求されている。また、処理ガス中にリン化合物が含有
され触媒(触媒担体)中にアルカリ物質が存在する場合
には、排ガス中のリン化合物と触媒中のアルカリ分が反
応して、触媒上にガラス成分が生成され触媒活性が低下
するとの問題(マツダ技法、No4,1986年、第9
6頁〜)があり、排ガス中のリン化合物により触媒上に
ガラス成分の生成されにくい耐熱性アルミナの出現が要
求されている。
℃以上の高温下に曝されるとα−アルミナ晶へと結晶転
移を起こし、著しく比表面積が低下することである。ま
た触媒担体として遷移アルミナを他の形態の成形物に被
覆して使用する場合には、この結晶転移による構造変化
が被覆層の脱落あるいは触媒成分のシンタリングを促進
させる原因となる。
を防止するなど熱安定性の向上を計る方法として、ラン
タン等の希土類元素あるいは、バリウム等の元素を遷移
アルミナに添加することは公知である。
ナあるいはアルミナ水和物の粉末を分散させた水溶液と
希土類物質を含む溶液との混合液から上記アルミナ、あ
るいはアルミナ水和物に希土類物質を沈着させる方法
(特開昭62−176542号公報)、アルミニウムア
ルコキシドとランタンアルコキシドの混合溶液を加水分
解してゾルを得た後、ゲル化しこれを焼成する方法(特
開昭63−242917号公報)等が知られているが、
これら方法により得られた遷移アルミナを高温における
熱処理、例えば1200℃、5時間加熱処理した場合に
はBET比表面積が50m2 /gを維持することは困難
とされている。
移アルミナに硝酸ランタン水溶液を含浸させ、これを焼
成する場合には、1200℃,5時間での加熱処理後も
BET比表面積が60m2 /g以上の耐熱性遷移アルミ
ナが得られると開示されている(特開昭62−1807
51号公報)が、このような高純度アルミナは高価であ
り、またアルミナ原料塩を熱分解し遷移アルミナとした
のち、遷移アルミナへのランタン化合物の含浸後、再び
焼成する必要があり経済的でない。またこれら遷移アル
ミナをコ−ト用触媒担体として用いる場合は、コ−ト用
スラリ−作成時、粉砕工程が必要であり、特開平2−8
3033号公報の比較例3で示されるように、含浸後の
ボ−ルミル粉砕工程でアルミナの耐熱性が落ちることが
知られている。
本発明者らは工業的に廉価に生産可能で、1200℃、
5時間の加熱後に於いても60m2 /g以上の比表面積
を有し、成形性や他の触媒担体表面への被覆性に優れた
耐熱性遷移アルミナを見出すべく、また必要に応じて対
リン被毒性をも付与し得る、特に触媒担体に適した耐熱
性遷移アルミナを見出すべく鋭意検討した結果、ついに
本発明方法を完成するに至った。
T比表面積が100m2/g以上のアルミナ水和物に、
アルミナ水和物(Al2O3換算)100重量部に対して
ランタン化合物をランタン(元素換算)として2〜6重
量部を含浸し、次いで静置乾燥した後、乾燥したランタ
ン含浸アルミナ水和物を気流式粉砕機で平均二次粒子径
が30μm以下になるまで粉砕し、粉砕物を300℃以
上〜αアルミナへの転移温度未満の温度で仮焼すること
を特徴とする、平均粒子径30μm以下の耐熱性遷移ア
ルミナの製造方法を提供するに有る。
が100m2 /g以上でかつソーダ含有量がNa2 O換
算で0.1重量%以下のアルミナ水和物に、アルミナ水
和物(Al2O3 換算)100重量部に対してランタン
化合物をランタン(元素換算)として2〜6重量部を含
浸し、次いで乾燥した後、乾燥したランタン含浸アルミ
ナ水和物を気流式粉砕機で平均二次粒子径が30μm以
下になるまで粉砕し、粉砕物を300℃以上〜αアルミ
ナへの転移温度未満の温度で仮焼することを特徴とする
耐熱性遷移アルミナの製造方法を提供するに有る。
明において使用されるアルミナ水和物は、約100m2
/g以上、望ましくは約200m2 /g以上のBET比
表面積を有するアルミナ水和物を用いることを必須とす
る。比表面積が100m2 /g以下のアルミナ水和物に
ランタン含有溶液を含浸しても、これを加熱処理して得
られる遷移アルミナは本発明が目的とする耐熱性を満足
するものではない。この理由は詳らかではないがアルミ
ナ水和物の比表面積が高い場合には含浸したランタン化
合物が加熱処理時遷移アルミナ中に高分散できるため、
耐熱性の発現効果が大となるものと考えられる。
は、約100m2 /g以上のBET比表面積を有するも
のであれば特に限定されず、その結晶構造もバイヤライ
ト、ギブサイト、ベ−マイト、擬ベ−マイト、ノルスト
ランダイト、ダイアスポアなどのアルミナ水和物が挙げ
られる。就中、アルミニウムアルコキシドの加水分解法
により得られた擬ベ−マイト構造を有するアルミナ水和
物は約200m2 /g以上、好ましくは約300m2 /
g以上のBET比表面積を有し、加えて製造法に起因す
るソーダ分の混入がないのでNa2 O換算で約0.1重
量%以下のアルミナ水和物を容易に得ることができ、加
えて細孔容積も0.6cc/g〜2.0cc/gなの
で、本発明の原料として好適である。
遷移アルミナにする前にランタン化合物を含浸すること
を特徴としている。ランタン化合物の含浸をアルミナ水
和物の段階で行うことで、遷移アルミナに優れた耐熱性
を付与せしめると共に、アルミナ水和物の遷移アルミナ
への転移のための焼成とランタン化合物の熱分解を同時
に行うことができ経済的である。
方法は、特に限定されるものでなくアルミナ水和物とラ
ンタン化合物溶解液を混合することで行われ、水系でも
有機溶媒系でも行うことができる。ランタン化合物を含
有する水溶液にアルミナ水和物を含浸せしめる場合の水
溶液のpHは特に限定されないが、通常pH7〜9で実
施される。pHが7未満ではアルミナ表面が+に帯電し
La+ イオンの均一吸着が疎外され遷移アルミナの耐熱
性が不十分となり、他方pHが9を越えると水酸化アル
ミニウムが溶解し乾燥時凝集が激しく細孔容積が小さく
なる。嵩高い遷移アルミナを得るためには乾燥工程での
凝集が起こりにくい有機溶媒系が推奨される。また溶媒
は酸性でもアルカリ性でも良い。アルミニウム水和物と
ランタン化合物の溶解液を混合する方法は希望のランタ
ン量を添加できれば固液比は特に限定されるものでな
く、造粒法、混練法などの固液比が高い条件を選んでも
良い。アルミナ水和物へのランタン化合物の含浸時用い
る有機溶媒としては、例えばメチルアルコ−ル、エチル
アルコ−ル、プロピルアルコ−ル、またはアセトン等が
挙げられる。またこれら有機溶媒を表面張力低減剤とし
て水系に添加し、続く乾燥工程でのランタン化合物を含
浸したアルミナ水和物の凝集を抑制することも可能であ
る。
または有機溶媒、酸、アルカリに溶解すれば特に限定さ
れるものでなく、例えば酸化ランタン、酢酸ランタン、
硝酸ランタン、硫酸ランタン、炭酸ランタン、塩化ラン
タン、ランタンアルコキシド等が適用される。ランタン
化合物中のNa2 O量は特に制限されないが、得られる
遷移アルミナに耐リン被毒性を付与せしめる場合には、
加熱後の遷移アルミナ中のソーダ量がNa2 O換算でア
ルミナ100重量部に対して0.1重量%以下となるソ
ーダ含有量の少ないランタン化合物が推奨される。
物の含浸割合は、得られた遷移アルミナ中のアルミナ1
00重量部に対してランタン化合物がランタン元素換算
として約2〜約6重量部、好ましくは約3〜5重量部の
範囲に調合する。アルミナ100重量部に対するランタ
ンの添加割合が2重量部より少ない場合には高温使用時
の比表面積低下抑制効果が十分でなく、他方添加量が6
重量部より多すぎる場合には高温での耐熱性、例えば1
200℃,5時間加熱後の比表面積は大幅に低下する。
予め、或いはランタン化合物の含浸時に、本発明の効果
を無くさない範囲に於いて、セリウム、プラセオジム、
ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、
ガドリニウム、テルビウムなどの他の希土類金属元素
や、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、
ジルコニウム、セリウム、銅、鉄、白金、パラジウム、
ロジウム等の他の金属元素、さらには塩化アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム、蟻酸アルミニウム、乳酸アルミ
ニウム、酸化アルミニウム、酢酸アルミニウム或いはア
ルミニウムアルコキサイドなどを添加しても良い。
のスラリーは、濾過および水洗しても良いし、そのまま
乾燥しても良い。含浸スラリ−または濾過ケ−キは次に
乾燥を行う。乾燥は水分が蒸発しアルミナ水和物が分解
しない温度範囲で有ればよく、一般的な乾燥設備が使用
できるが嵩高い細孔容積の大きい遷移アルミナを得るた
めにアルミナ水和物の凝集の起こりにくい乾燥操作が推
奨される。例えば静置炉、エアバス、ベルト炉、ドラム
ドライヤ−、ロ−タリ−ドライヤ−、スプレ−ドライヤ
ー、フラッシュドライヤ−、気流乾燥器、通気乾燥器、
遠赤外線乾燥機、マイクロ波加熱機、マイクロ波減圧乾
燥機が使用できる。特に静置炉は設備が安価なため推奨
される。静置乾燥後の乾燥品は、通常一辺が数cm〜数
mmのブロック状の塊である。
式粉砕機で約30μm以下、好ましくは約20μm以下
に粉砕処理することを必須とする。粉砕後の2次粒径が
上記範囲よりも大きい場合には、これを仮焼して得られ
た遷移アルミナを用いた場合、得られた成形体の強度が
弱く、また遷移アルミナを分散させたスラリ−の安定性
が悪くすぐに沈降するため作業性が繁雑で工業的に安価
にできない。それ故粒径はできるだけ小さい方が望まし
いが約30μm以下のより微粒への粉砕は粉砕費用との
兼ね合わせで決定すればよい。アルミナ水和物粉砕品の
粒径は仮焼しても変化せず、遷移アルミナでも同等の粒
径を示す。また、乾燥品を粉砕処理せずに焼成し遷移ア
ルミナを得た場合には、本発明が目的とする高温耐熱性
に優れた遷移アルミナは得られない。
機で粉砕することを必須とする。かかる粉砕方法を使用
する場合には、ボ−ルミル等の媒体粉砕機に比べ、細孔
容積は0.6cc/g以上の嵩の高い、耐熱性にも優れ
た遷移アルミナが得られる。気流式粉砕機の採用が何故
他の粉砕機に比較して耐熱性に優れたアルミナが得られ
るのかその理由は詳らかではないが、気流式粉砕機では
粉砕処理後の粉砕粒子同士が凝集することなく気流中に
分散されるため、得られる粉砕品も、またこれを仮焼し
て得られる遷移アルミナも嵩高くなるため、高温雰囲気
下に於いての使用時もアルミナ同士の接点が少なく、高
温でも燒結が起こり難く高い耐熱性を発揮するものと考
えられる。また気流粉砕機での粉砕は、粒子同士の衝突
または粒子と壁との衝突のような弱い衝撃力のため、媒
体ミルのような媒体の強力な衝突の中に粉砕原料を挿入
して破壊するものに比べ、アルミナ水和物結晶構造の歪
みが少ないため、仮焼後得られる遷移アルミナの結晶構
造にも歪みが発生しないため高温でも安定であり耐熱性
が向上するものと考えられる。
の比を上げることで嵩高く細孔容積の大きなアルミナが
得られる。気流供給量と原料供給量の比は、得られる遷
移アルミナの物性と粉砕費との兼ね合いで決定すればよ
い。仮焼の前に粉砕することで、粉砕により乱れた表面
の結晶構造を仮焼で取り除くことができる。粉砕工程を
仮焼の後行うと、粉砕遷移アルミナ粒子の表面が歪み乱
れているため所望の耐熱性が得られない。粉砕設備とし
ては気流式粉砕機構を有する設備で有れば特に限定され
ず、また乾燥機構を兼ね備えたものでも良い。また気流
式分級器は粉体が分級器の中で粒子同士が衝突したり、
壁と衝突して摩砕されるため利用しても良い。例えばジ
ェットミルや、衝突板式気流粉砕機、フラッシュドライ
ヤ−、エルボ−ジェット、タ−ボクラッシュファイヤ
−、自由粉砕機等がある。
ルミナ水和物は、ついでアルミナ水和物の分解温度以上
〜αアルミナ転移温度未満の温度、好ましくは約400
℃〜約1000℃の温度で約0.1秒〜約100時間仮
焼される。焼成雰囲気は通常大気下であるが真空下、不
活性雰囲気下、水蒸気雰囲気下、還元雰囲気下等を用い
てもよく、特に制限されるものでない。
間仮焼、竪型式気流接触式焼成炉、充填焼成炉、流動焼
成、静置焼成、トンネル炉、バッチ炉、雰囲気炉、真空
炉、加圧炉等公知の方法を使用すれば良い。
が0.6〜2.0cc/gである必要がある。0.6c
c/g以下では遷移アルミナの耐熱性が悪く、2.0c
c/g以上では遷移アルミナをスラリ−にするとき粉塵
が発生し作業環境が悪くなるため工業的でない。
該分野において使用される範囲を越える物でなく、水酸
化アルミニウム等を加熱し、αアルミナになる過程の物
を指し、具体的にはγ、δ、η、θ、κ、χ等の結晶形
態を有する物であり、就中γ、δ、η晶の遷移アルミナ
である。
平均粒子径が30μm以下であり、細孔容積が0.6c
c/g〜2.0cc/gと大きく、BET比表面積が9
0m2/g以上、普通には100m2/g以上であり、ラ
ンタン(元素換算)を2〜6重量部含むことにより12
00℃,5時間加熱後のBET比表面積が60m2/g
以上、普通には70m2/g以上である優れた高温耐熱
性を有すると伴に、ソーダ含有量をNa2O換算で0.
1重量%以下とした場合には、上記特性は勿論のこと優
れた耐リン被毒性をも発揮するもので、セラミック質ハ
ニカム等の既成成形体表面に被覆するウォッシュコート
用原料アルミナとして、その大きな細孔容積とBET比
表面積より軽量でかつ優れた活性を示し、耐リン被毒性
の高い触媒担体として適用が期待される。
用の貴金属触媒のウォッシュコ−ト用原料として適して
いる。得られた貴金属触媒は自動車排ガス処理用、炭化
水素、CO、NOxを含む各種排ガス処理、触媒燃焼等
に利用される。この場合、本発明の効果を失わない範囲
において、この用途で用いられる助触媒であるセリウム
化合物を本発明の製造工程で添加することも可能であ
る。
比表面積を有するアルミナ水和物にランタン化合物を含
浸し、静置条件等で乾燥し、その乾燥品を気流式粉砕機
で粉砕した後仮焼することにより、工業的に廉価で、高
温耐熱性に優れ、且つ細孔容積の高い成形性に優れた耐
熱性遷移アルミナが得られること、更には原料として上
記条件に加えソーダ量の低いアルミナ水和物およびラン
タン化合物を用い上記条件で遷移アルミナを製造するこ
とにより、工業的に廉価で、高温耐熱性、成形性に優れ
た、且つリン化合物を含有するガスの処理においても比
表面積の低下が少ない耐リン被毒性に優れた耐熱性遷移
アルミナが得られることを見出したもので触媒担体等の
分野において、その工業的価値は頗る大なる物である。
するが本発明は以下の実施例により制限されるものでは
ない。
法で行った。 BET比表面積;窒素吸着法(測定温度77K)。 Na2 O濃度;フレ−ム原子吸光法。
分析計。 粉体の細孔容積(cc/g);直径20mmの鉄製金型
にアルミナを1.5g入れ、上下からシリンダで押さえ
固定し、一軸プレス機でアルミナに100kg/cm2
の成形圧が加わるように加圧し、3分間保持後、取り出
し、円盤状のアルミナ成形体を得る。この成形体を水銀
圧入法により細孔分布を求め、半径32オングストロ−
ム〜1000オングストロ−ムの細孔容積を測定する。
製坩堝に入れシリコニット炉中、大気下で1200℃,
5時間加熱して耐熱試験を行い、加熱後における比表面
積を測定した。
製試薬)濃度60重量%のイソプロピルアルコ−ル(和
光純薬工業製試薬)に、水/アルミニウムイソプロポキ
シドのモル比が2.7の条件で水を添加し加水分解を行
い、水酸化アルミニウム含有スラリ−を得、このスラリ
−を200℃で乾燥を行い水酸化アルミを得た。水酸化
アルミニウムの結晶形を測定したところ擬ベ−マイトで
あった。このもののソーダ濃度はNa2 O換算で0.0
1重量部以下、BET比表面積は270m2 /g、細孔
容積は0.7cc/gであった。2リットルビ−カ−に
浄水500ccをいれ、撹拌しながら最終所望遷移アル
ミナにおいてランタン元素としてAl2 O3 100重量
部に対し3.0重量部となるように酢酸ランタンを加
え、酢酸ランタンを完全に溶解させた。この酢酸ランタ
ン水溶液(pH=8)に得られた水酸化アルミニウム1
00gを入れ、1時間撹拌した後、含浸処理後のスラリ
−をエアバス中で110℃,12時間乾燥した。乾燥品
は2mm〜5mmの塊状であった。次いで乾燥品をジェ
ットミル(セイシン企業製CO−JET)で粉砕した。
得られた粉砕品の平均二次粒子径は5μmであった。次
にこの粉砕品を490℃,2時間焼成する事で酢酸ラン
タンを分解させ、ランタンを含有した遷移アルミナを得
た。得られた遷移アルミナの細孔容積は0.7cc/
g、ソーダ濃度はNa2 O換算で0.01重量部以下、
BET比表面積は236m2 /gであった。また、この
ようにして得た遷移アルミナを上記した方法により耐熱
試験をおこなった。その結果を表1に示す。
2 O3 100重量部に対し5.0重量部となるように酢
酸ランタンを用い(pH=8)遷移アルミナを得た。比
表面積は232m2 /gであった。実施例1と同様の方
法で、得られた遷移アルミナの耐熱試験をおこなった。
その結果を表1に示す。
他は実施例1と同様に遷移アルミナを得た。比表面積は
240m2 /gであった。実施例1と同様の方法で、得
られた遷移アルミナの耐熱試験をおこなった。その結果
を表1に示す。
2 O3 100重量部に対し8.0重量部となるように酢
酸ランタンを用い遷移アルミナを得た。比表面積は22
9m2 /gであった。実施例1と同様の方法で、得られ
た遷移アルミナの耐熱試験をおこなった。その結果を表
1に示す。
おいて遷移アルミナを得た。この遷移アルミナは2mm
〜5mmのブロック状の固まりであり、この遷移アルミ
ナの比表面積は239m2 /gであった。細孔容積は
0.7cc/gであった。また実施例1と同様に加熱に
よる比表面積の低下を調べたその結果を表1に示す。こ
の遷移アルミナを20リットルボ−ルミルに供給し、3
時間粉砕し平均二次粒子径6.5μmの遷移アルミナを
得た。得られた遷移アルミナの細孔容積は0.5cc/
g、ソーダ濃度はNa2 O換算で0.01重量部以下、
BET比表面積は228m2 /gであった。実施例1と
同様の方法で、得られた遷移アルミナの耐熱試験をおこ
なった。その結果を表1に示す。
スに変わってジャッケット付き5リットルニ−ダ−(入
江商会製)でヒ−タ−加熱で混合しながら乾燥した。乾
燥品は2mm程度の顆粒状であった。この乾燥品を実施
例1と同様の処理をして遷移アルミナを得た。比表面積
は231m2 /gであった。細孔容積は0.5cc/g
であった。実施例1と同様の方法で、得られた遷移アル
ミナの耐熱試験をおこなった。その結果を表1に示す。
ら住友化学工業製CL−303(結晶形態:ギブサイ
ト、比表面積1.5m2 /g、ソーダ濃度はNa 2 O換
算で0.04重量部%)に変えた他は同様の処理におい
て遷移アルミナを得た。得られた遷移アルミナのBET
比表面積は220m2 /g、細孔容積は0.4cc/g
であった。実施例1と同様の方法で、得られた遷移アル
ミナの耐熱試験をおこなった。その結果を表1に示す。
トルボールミルで3時間粉砕)に代え、平均二次粒子径
5μmに粉砕した他は実施例1と同様の方法で焼成し遷
移アルミナを得た。この遷移アルミナの比表面積は23
0m2 /g、ソーダ濃度はNa2 O換算で0.01重量
部以下、BET細孔容積は0.4cc/gであった。実
施例1と同様の方法で、得られた遷移アルミナの耐熱試
験をおこなった。その結果を表1に示す。
Claims (3)
- 【請求項1】BET比表面積が100m2/g以上のア
ルミナ水和物に、アルミナ水和物(Al2O3換算)10
0重量部に対してランタン化合物をランタン(元素換
算)として2〜6重量部を含浸し、次いで静置乾燥した
後、乾燥したランタン含浸アルミナ水和物を気流式粉砕
機で平均二次粒子径が30μm以下になるまで粉砕し、
粉砕物を300℃以上〜αアルミナへの転移温度未満の
温度で仮焼することを特徴とする、平均粒子径30μm
以下の耐熱性遷移アルミナの製造方法。 - 【請求項2】アルミナ水和物のBET比表面積が200
m2/g以上であることを特徴とする請求項1記載の耐
熱性遷移アルミナの製造方法。 - 【請求項3】 気流式粉砕機がジェットミル、衝突板式気
流粉砕機、フラッシュドライヤ−、エルボ−ジェット、
タ−ボクラッシュファイヤ−および自由粉砕機の少なく
とも一種であることを特徴とする請求項1記載の耐熱性
遷移アルミナの製造方法。
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JP17872995A JP3531299B2 (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 耐熱性遷移アルミナの製造方法 |
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1995
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