JPH10193880A - 消しゴム - Google Patents

消しゴム

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JPH10193880A
JPH10193880A JP35806996A JP35806996A JPH10193880A JP H10193880 A JPH10193880 A JP H10193880A JP 35806996 A JP35806996 A JP 35806996A JP 35806996 A JP35806996 A JP 35806996A JP H10193880 A JPH10193880 A JP H10193880A
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sphere
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健二 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本来的機能である消字率等の機能・特性を低
下させることなく、軽量化を図ることができ、しかも製
造工程の作業性も良好な消しゴムを提供する。 【解決手段】 基材樹脂および可塑剤等からなる消しゴ
ム材料中に、微小な独立気泡球体が多数散在含有されて
なる。独立気泡球体としては、有機系中空球体または無
機系中空球体のいずれか一方を使用するほか、より好ま
しくは、有機系中空球体と無機系中空球体の双方を使用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は消しゴムに関し、さ
らに詳細には、消しゴム材料がポリ塩化ビニル等の基材
樹脂と可塑剤などからなるいわゆるプラスチック消しゴ
ムの軽量化技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のプラスチック消しゴムは、ポリ
塩化ビニル等の基材樹脂および可塑剤に、必要に応じ
て、炭酸カルシウム等の充填剤や安定剤が適宜添加され
て、これらが混合、攪拌された後、成形型への流し込み
押出等により加熱、成形されてなる。
【0003】消しゴムの使用時のメカニズムは、消去す
べき紙面上の文字等の筆跡に対する消しゴムの押圧摩擦
により、この筆跡を消しゴムに吸着して紙面から除去消
失させるとともに、この吸着した筆跡を含む消しゴムの
消しカスは、消しゴムから取り除かれることになる。
【0004】この場合の消しゴムに要求される機能・特
性、例えば消字率や消屑量等は、炭酸カルシウム等の充
填剤の含有量が影響するところ、これらの比重は比較的
大きく、したがって消しゴム全体の重量にも大きく影響
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時の各種
工業製品の低価格化には目を見張るものがあり、消しゴ
ムに関してもその例外ではなく、そのための企業努力が
日夜続けられている昨今である。
【0006】この点に関して、本来低価格製品である消
しゴムの製品コストに占める輸送費の比率はかなり大き
く、よってコスト低減化の一方法として輸送費の低減化
があり、このための有力な手段として消しゴム自体の軽
量化がある。
【0007】しかしながら、消しゴムの重量に大きく影
響している充填剤の含有量の減少は、そのまま消しゴム
の消字率等の機能・特性に反映してしまうことから、こ
れに代わる軽量化技術の開発が強く叫ばれていた。
【0008】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、本来的
機能である消字率等の機能・特性を低下させることな
く、軽量化を図ることができ、しかも製造工程の作業性
も良好な消しゴムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の消しゴムは、基材樹脂および可塑剤等から
なる消しゴム材料中に、微小な独立気泡球体が多数散在
含有されてなることを特徴とする。
【0010】好適な実施態様として、前記独立気泡球体
は、有機系中空球体または無機系中空球体のいずれか一
方からなるほか、さらに好ましくは、有機系中空球体と
無機系中空球体からなる。
【0011】本発明者らは、本発明を完成するまでに
も、消しゴム自体の軽量化のために、種々の試行錯誤お
よび試験研究を行ってきており、その一例として、消字
率向上の一手段として従来公知の、消しゴム材料または
材料中に空隙を形成させる方法についても試験研究を行
った。
【0012】この方法の代表的なものとしては、消しゴ
ム材料の混合時に泡立てて空気等の気体を巻き込んで、
加熱、成形時に発泡させる方法や、消しゴム材料の混合
時に発泡剤を混入させておき、その後の加熱、成形時の
熱による発泡剤の分解・気体発生により空隙を形成させ
る方法などがあるが、いずれも消字率向上に加えて軽量
化という点のみに着目してみれば一応所期の効果が得ら
れるものの、反面、消しゴムとして保持しなければなら
ない他の機能・特性を損なってしまうという新たな問題
が生じてしまい、実用品としてはまだ完全なものではな
かった。
【0013】つまり、前者にあっては、消しゴム材料の
チキソトロピー性が悪く、これがため作業性も非常に悪
く、かつ成形物の形状寸法が不均一となるなど製品不良
を生じやすい。また後者にあっては、発生した気体同士
が互いに接触して、連続した空隙を形成する結果、空隙
が過度に大きくなるとともに、各空隙の形状寸法にも大
きなバラツキがあって、所期の製品強度が得られない。
【0014】本発明者らは、これらの問題点についての
種々の検討および試験研究を行った結果、従来周知の一
般的な消しゴム材料中に、微小な独立気泡球体を多数散
在含有させることにより、上記問題点をすべて解消しつ
つ所要の空隙を形成させることに成功した。
【0015】つまり、有機系中空球体や無機系中空球体
等の独立気泡球体は、消しゴム材料にチキソトロピー性
を付与するというすぐれた特性を備えており、この結
果、独立気泡球体を混合含有する消しゴム材料は、チキ
ソトロピー性が目的に応じて任意に設定でき、成形型へ
の流し込みや押出成形における押出も良く、成形物の形
状寸法も均一となる。
【0016】また、独立気泡球体により形成された空隙
の場合、各空隙はいずれも独立して他の空隙と連続する
ようなことはなく、その形状寸法は独立気泡球体の容積
そのもので適度であり、よって各空隙の形状寸法もほぼ
均一で、所期の製品強度が得られる。
【0017】さらに、独立気泡球体として、有機系中空
球体と無機系中空球体という異種材料を混合して用いる
ことにより、有機系中空球体と無機系中空球体をそれぞ
れ単体で用いた場合に比較して、成形物の形状寸法の安
定性と軽量化という点においてより大きな効果が得られ
る。
【0018】つまり、有機系中空球体だけでは、一定寸
法形状を得るための加工性ないしは作業性という点で若
干の困難を伴い、一方、無機系中空球体だけでは、低比
重化という点で若干の難点があるところ、これら両者を
適当に混合させることにより、両者が互いに補完しあっ
て、作業性が向上しつつ、低比重化も実現することにな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に係る消しゴムは、基材樹
脂および可塑剤等からなる消しゴム材料中に、微小な独
立気泡球体が多数散在含有されてなるプラスチック消し
ゴムである。
【0020】基材樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化
ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体−ポリ塩化ビニルグラフト重合体などが挙げられ
る。
【0021】可塑剤は上記基材樹脂を可塑化させるため
に用いられ、多塩基性酸エステル系可塑剤、高分子系可
塑剤および含塩素可塑剤などが挙げられる。
【0022】多塩基性酸エステル系可塑剤としては、フ
タル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジノルマルオクチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸
イソノニル、フタル酸ジイソオクチル等のフタル酸エス
テル系可塑剤や、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジ
イソデシル、アゼライン酸ジオクチル、セバシン酸ジブ
チル等の脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤や、リン酸ト
リオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル系
可塑剤や、アセチルクエン酸トリブチルなどがある。ま
た、高分子系可塑剤としては、ポリプロピレンアジペー
トやポリプロピレンセバケートなどがある。含塩素可塑
剤としては、塩化パラフィン、塩素化脂肪酸メチルなど
がある。
【0023】可塑剤の使用量は、量の増減での比重の変
化は比較的少ないことから、基材樹脂の種類によっても
異なるが、専ら、作業性、消しゴムの硬さ、消去感など
の関係から、基材樹脂100重量部に対して100〜3
00重量部使用するのが好ましい。
【0024】独立気泡球体は、消しゴムに空隙を形成さ
せるために使用するもので、マイクロバルーンとも呼ば
れ、通常5〜300μmの単一な空間をもった微細な中
空球体であり、外殻の成分によって、有機系中空球体
(有機系バルーン)と無機系中空球体(無機系バルー
ン)とに大別される。
【0025】有機系中空球体としては、熱可塑性樹脂や
カーボンを成分としたカーボンバルーン、フエノールバ
ルーン、塩化ビニリデンバルーン等が挙げられ、塩化ビ
ニリデン、スチレン、MMA、アクリロニトリル、メタ
アクリロニトリルなどのコポリマーを外殻成分としてい
る。具体的な外殻材質としては、ポリ塩化ビニリデン─
アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−アクリ
ルエステル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、
スチレン−アクリル共重合体などが挙げられる。
【0026】有機系中空球体は、真比重が0.03〜
0.06程度で、平均粒径が50μm程度である。また
有機系中空球体は、その外殻の厚さもわすか0.1μm
で、ビニール風船のような弾力性を備えることから、い
かにバルーンを壊さないように添加するかが重要であ
る。例えば、材質の選定にあたっては、用いられる可塑
剤に成形温度以下で溶解しないものを選択する必要があ
る。これは成形途中で有機系中空球体が破裂してしまう
おそれがあるためである。
【0027】また、有機系中空球体は、加熱、成形時に
膨張する未発泡有機系中空球体と、加熱、成形時に形状
寸法が一定の既発泡有機系中空球体に分けられる。
【0028】未発泡有機系中空球体は、その内部に、膨
張性物質として、ブタン、ペンタン等の低沸点炭化水
素、フロン等の低沸点ハロゲン化炭化水素、あるいはそ
の他低沸点有機溶剤などを含んでなり、これら内封物が
成形時の熱により膨張して空隙を形成し、膨張と同時に
蒸散・気散する。この場合の外殻を構成する樹脂は、5
0℃以上で軟化が開始するような材質であることが適切
である。50℃未満で軟化してしまう材質の粒子では、
成形が開始される前に有機系中空球体の膨張が開始され
てしまい、成形途中で有機系中空球体が破裂してしまう
おそれがあるためである。
【0029】有機系中空球体の具体例としては、既発泡
のものとして、エクスパンセル社製のEXPANCEL
461DE、同051DE、同551DE、同091D
E等が挙げられ、また、未発泡のものとしてエクスパン
セル社製のEXPANCEL461DU、同051D
U、同551DU、同091DU等が挙げられる。この
他にも、松本油脂製薬株式会社等の製造販売に係る有機
系中空球体など、一般市販の有機系中空球体が使用可能
である。
【0030】未発泡有機系中空球体については、必要と
する空隙の大きさや成形温度により内封物が選択される
が、ゲル化温度より高い沸点の物質を内封すると、マイ
クロカプセルが膨張せず、空隙の効果が少なくなってし
まうので、沸点の低い物質を用いることが好ましい。使
用する量は、内封物質により異なるが、本発明の効果を
考慮すると、基材樹脂100重量部に対して1〜20重
量部使用するのが好ましい。
【0031】一方、既発泡有機系中空球体についても、
必要とする消しゴムの空隙の大きさや使用する有機系中
空球体の粒子径により、有機系中空球体の使用量は異な
るが、空隙形成の効果を考慮すると、基材樹脂100重
量部に対して1〜15重量部使用するのが好ましい。
【0032】無機系中空球体としては、ガラスバルー
ン、シラスバルーン、シリカバルーンなどが挙げられ、
一般的に内部が空で、壁厚が数μm程度、球径が数10
μm程度の微小な真球体で、ピンポン玉を微小化したの
と同様の形状をもつ粉体である。無機系中空球体の外周
面に樹脂コーティングして、補強したものもある。無機
系中空球体の具体例として、日本シリカ社製のグラスマ
イクバルーン、イヂチ化成株式会社製のウィンライトM
SB−5011、旭硝子株式会社製のQ−CEL20
0、同300、鈴木油脂工業株式会社製のシリカB−2
5C等が挙げられる。使用する量は、比重減小効果も考
慮して、基材樹脂100重量部に対して5〜50重量部
使用するのが好ましい。
【0033】これら独立気泡球体は、消しゴムの各構成
材料に均等に代えて、あるいはその一部の特定構成材料
に代えて含有され、好適な一例としては、消しゴムの構
成材料として大きな比重を占める従来公知の充填剤の一
部に代えて含有される。
【0034】また、独立気泡球体の具体的構成は、目的
に応じて、有機系中空球体または無機系中空球体単体
で、あるいはこれら両者を混合して、さらには、有機系
中空球体についても、未発泡有機系中空球体または既発
泡有機系中空球体単体で、あるいはこれら両者を混合し
て用いられる。
【0035】一例として、消しゴムの比重を1以下にす
るには、例えば、基材樹脂100重量部に対して、有機
系中空球体を単体で用いる場合は8〜10重量部が好ま
しく、無機系中空球体を単体で用いる場合は10〜50
重量部が好ましく、また、有機系中空球体と無機系中空
球体を混合して用いる場合は、有機系中空球体が5〜1
0重量部で、無機系中空球体が5〜20重量部で、合計
10〜50重量部が好ましい。
【0036】また、場合により、炭酸カルシウム、酸化
マグネシウム等の充填剤や、溶剤、着色材など、従来消
しゴム材料として使用されている各種添加物を適宜選択
使用することも可能である。さらに、インキ等を溶解す
る溶剤が内包されたマイクロカプセルや研磨剤を添加し
て、インキによる筆跡やコピー機の複写跡など鉛筆によ
る筆跡以外の筆跡等を消去する機能を付加することも可
能である。
【0037】次に、これら構成材料を用いて消しゴムを
成形する方法を説明すると、流し込み成形法により消し
ゴムを成形するには、各構成材料を所定量ずつ混合して
攪拌し、この混合材料を所定温度に加熱保温した成形型
に流し込み、この状態のまま所定時間放置する。その
後、この成形型に充填された構成材料を冷却してから成
形型から取り出し、この成形物を所定寸法形状に切断し
て製品とする。
【0038】また、押出成形法により消しゴムを成形す
るには、各構成材料を所定量ずつ混合して攪拌し、この
混合材料を押出成形機に投入して、所定温度に加熱しな
がら所定形状に成形し、この成形物を冷却した後、所定
寸法形状に切断して製品とする。
【0039】さらに、射出成形法により消しゴムを成形
するには、各構成材料を所定量ずつ混合して攪拌し、こ
の混合材料を射出成形機に投入して、所定形状寸法の製
品とする。
【0040】しかして、以上のように構成された消しゴ
ムにおいては、微小な有機系中空球体や無機系中空球体
等の独立気泡球体が、基材樹脂および可塑剤等からなる
消しゴム材料中に多数散在含有されてなることにより、
形状寸法の均一な成形物が得られる。これは、独立気泡
球体が消しゴム材料に任意のチキソトロピー性を付与す
る結果、その成形工程において、成形型への流し込みや
押出成形が良好であるためと考えられる。
【0041】また、上記独立気泡球体により消しゴム内
部には多数の微小な空隙が形成されることになるが、こ
れらの各空隙はいずれも、独立気泡球体自体の外殻によ
り互いに独立していて、他の空隙と連続するようなこと
はなく、その形状寸法は独立気泡球体の容積そのもので
適度(予め設定した形状寸法)である。したがって、各
空隙の形状寸法も全体としてほぼ均一であり、消しゴム
自体に所期の製品強度を得ることができる。
【0042】さらに、独立気泡球体として、有機系中空
球体と無機系中空球体という異種材料を混合して用いる
場合には、有機系中空球体と無機系中空球体をそれぞれ
単体で用いた場合に比較して、成形物の形状寸法の安定
性と軽量化という点においてより大きな効果を得ること
ができる。
【0043】すなわち、有機系中空球体と無機系中空球
体をそれぞれ単体で用いた場合にも上記のような効果が
得られるが、これら各単体では次のような不具合も若干
伴う。つまり、有機系中空球体だけでは、一定寸法形状
を得るための加工性ないしは作業性という点で若干の困
難を伴い、一方、無機系中空球体だけでは、低比重化と
いう点で若干の難点がある。
【0044】これに対して、有機系中空球体と無機系中
空球体を適量ずつ混合させることにより、両者が互いに
補完しあって、成形工程における作業性が向上しつつ、
消しゴムの低比重化も実現することができる。
【0045】つまり、例えば消しゴム材料中に未発泡有
機系中空球体のみを含ませ、加工の際の熱で中空球体内
に内包される膨張性物質を膨張させる方法では、有機系
中空球体の膨張の大きさにバラツキを生じ、この結果、
消しゴムの仕上がり表面に凹凸を生じてしまう。この点
を考慮して、有機系中空球体の含有量を相対的に減量す
ると、今度は消しゴムの形状は安定するが、比重は1以
下にならない。そこで、無機系中空球体を併用含有させ
ることにより、密度設定が容易確実となり、仕上がり形
状寸法の安定が得られるとともに、消しゴムの仕上がり
表面に凹凸を生じることもなく、比重の減小化に一層の
効果が得られる。
【0046】実施例1 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 既発泡有機系中空球体(EXPANCEL461DE、エクスパンセル社製) 10重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0047】以上の構成成分を混合攪拌したものを、内
寸10mm×100mm×100mmの成形金型に流し
込み、これを120℃に設定した恒温槽に20分間放置
してから冷却した後、成形金型から取り出して、製品で
ある消しゴムを得た(流し込み成形方法)。
【0048】実施例2 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 未発泡有機系中空球体(EXPANCEL461DU、エクスパンセル社製) 10重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0049】以上の構成成分を実施例1と同様の成形方
法で消しゴムを得た。
【0050】実施例3 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 無機系中空球体(Q−CEL300、旭硝子株式会社製) 10重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0051】以上の構成成分を実施例1と同様の成形方
法で消しゴムを得た。
【0052】実施例4 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 既発泡有機系中空球体(EXPANCEL461DE、エクスパンセル社製) 5重量部 無機系中空球体(Q−CEL300、旭硝子株式会社製) 5重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0053】以上の構成成分を実施例1と同様の成形方
法で消しゴムを得た。
【0054】実施例5 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 未発泡有機系中空球体(EXPANCEL461DU、エクスパンセル社製) 5重量部 無機系中空球体(Q−CEL300、旭硝子株式会社製) 5重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0055】以上の構成成分を実施例1と同様の成形方
法で消しゴムを得た。
【0056】実施例6 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 炭酸カルシウム 30重量部 未発泡有機系中空球体(EXPANCEL461DU、エクスパンセル社製) 5重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0057】以上の構成成分を実施例1と同様の成形方
法で消しゴムを得た。
【0058】実施例7 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 炭酸カルシウム 30重量部 無機系中空球体(Q−CEL300、旭硝子株式会社製) 10重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0059】以上の構成成分を実施例1と同様の成形方
法で消しゴムを得た。
【0060】実施例8 ポリ塩化ビニル(ZEST P21、新第一塩ビ株式会社製) 100重量部 可塑剤(DOP−110重量部、DBP−40重量部) 150重量部 炭酸カルシウム 30重量部 未発泡有機系中空球体(EXPANCEL461DU、エクスパンセル社製) 5重量部 無機系中空球体(Q−CEL300、旭硝子株式会社製) 5重量部 ステアリン酸カルシウム 1重量部
【0061】以上の構成成分を実施例1と同様の成形方
法で消しゴムを得た。
【0062】上記実施例1〜8についての特性試験を、
従来品と比較して行い、その試験結果を表1に示す。な
お、従来品としては、実施例6における未発泡有機系中
空球体が含有されていない他、その構成成分および成形
方法共に実施例6と同様である。
【0063】
【表1】
【0064】これらの試験結果より明らかなように、実
施例1〜8のいずれにおいても比重が1以下であり、従
来品の比重1.35に比較して大幅に減小している。
【0065】また、作業性については、実施例1が若干
良くないが、その他の実施例2〜8のいずれも良好であ
る。寸法安定性については、実施例2が若干良くない
が、その他の実施例1、3〜8のいずれも良好である。
さらに、消しゴムの本来的機能である消字力について
は、実施例1〜8のいずれにおいても従来品より優れた
値が得られた。引張り強さについては、実施例1〜8の
いずれも従来品より若干劣るものの、実用品としては全
く問題のない値が得られた。
【0066】以上から、本発明に係る実施例1〜8のい
ずれにおいても、消しゴムとしての本来的機能である消
字率を低下させることなく、従来品に比較して大幅に軽
量化を図ることができ、しかも製造工程の作業性や成形
物の寸法安定性も実用品として満足できることが判明し
た。
【0067】特に、独立気泡球体として、有機系中空球
体と無機系中空球体という異種材料を混合して用いる実
施例4、5および8においては、上述のごとく所期の軽
量化が実現するとともに、作業性および寸法安定性にお
いても従来品と同等の大変良好な結果が得られることが
判明した。
【0068】なお、上述した実施例1〜8はあくまで
も、本発明の好適な具体的実施態様を示すものであっ
て、これに限定されることなく、その範囲内で種々設計
変更することができると解釈されるべきである。
【0069】例えば、実施例1〜8は、いずれも流し込
み成形法により消しゴムを製造する場合であるが、本発
明は、実施形態の説明において示した押出成形法による
場合や、あるいは射出成形法による場合など、従来周知
の消しゴムの他の成形法にも適用可能であることはもち
ろんである。
【0070】また、独立気泡球体の具体的内容について
は、実施例1〜8以外の組み合わせも可能であり、つま
り、有機系中空球体を未発泡有機系中空球体と既発泡有
機系中空球体の双方で構成したり、あるいは、無機系中
空球体をガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバル
ーンなどの複数種類のもので構成するなど、目的に応じ
て種々選択可能である。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
基材樹脂および可塑剤等からなる消しゴム材料中に、微
小な独立気泡球体が多数散在含有されてなるから、消し
ゴム自体の大幅な軽量化を図ることができ、輸送費の大
幅な低減化により、低価格製品である消しゴムのさらな
る製品コストの低減化を実現でき、しかも、本来的機能
である消字率は低下することなく、製造工程の良好な作
業性や寸法安定性も得られ、強度的にも十分である。
【0072】また、上記独立気泡球体が、消しゴムの構
成材料として大きな比重を占める充填剤の一部に代えて
含有されると、充填剤の減少による材料費の節減や充填
剤による脆性増加の防止も図ることができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材樹脂および可塑剤等からなる消しゴ
    ム材料中に、微小な独立気泡球体が多数散在含有されて
    なることを特徴とする消しゴム。
  2. 【請求項2】 前記独立気泡球体が有機系中空球体であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の消しゴム。
  3. 【請求項3】 前記独立気泡球体が無機系中空球体であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の消しゴム。
  4. 【請求項4】 前記独立気泡球体が、有機系中空球体と
    無機系中空球体からなることを特徴とする請求項1に記
    載の消しゴム。
  5. 【請求項5】 前記有機系中空球体は、加熱、成形時に
    膨張する未発泡有機系中空球体であることを特徴とする
    請求項1から4のいずれか一つに記載の消しゴム。
  6. 【請求項6】 前記有機系中空球体は、加熱、成形時に
    形状寸法が一定の既発泡有機系中空球体であることを特
    徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の消しゴ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記有機系中空球体は、加熱、成形時に
    膨張する未発泡有機系中空球体と、加熱、成形時に形状
    寸法が一定の既発泡有機系中空球体とからなることを特
    徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の消しゴ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記独立気泡球体は、消しゴムの各構成
    材料に均等に代えて含有されることを特徴とする請求項
    1から7のいずれか一つに記載の消しゴム。
  9. 【請求項9】 前記独立気泡球体は、消しゴム材料を構
    成する充填剤の一部に代えて含有されていることを特徴
    とする請求項1から7のいずれか一つに記載の消しゴ
    ム。
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