JP2011162658A - 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子及びポリスチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリスチレン系樹脂粒子に炭素数4の炭化水素を主体とする第1の発泡剤を含浸させて得られた第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子;樹脂供給装置内でポリスチレン系樹脂に、炭素数5の炭化水素を主体とする第2の発泡剤を添加、混練し、発泡剤含有溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して得られた第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子;を、20:80〜90:10の範囲で混合してなる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
【選択図】図1
Description
従来、溶融押出法により発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を製造する方法に関して、例えば、特許文献1,2に開示された技術が提案されている。
特許文献1には、分子量Mwが170000g/モルを超える発泡スチレンポリマーを製造する方法であって、少なくとも120℃の温度を有する発泡剤含有スチレンポリマー溶融物を、ダイ出口の孔径が1.5mm以下の孔を有するダイプレートを介して搬送し、次いで押出物を顆粒化することを特徴とする方法が開示されている。
特許文献1の実施例においては、発泡剤としてn−ペンタンを使用しているため、得られる成形品の強度が弱くなる恐れや発泡性ポリスチレン系樹脂粒子のビーズライフが短くなって長期の保管ができなくなる問題があった。
(b)樹脂供給装置内でポリスチレン系樹脂に、炭素数5の炭化水素を主体とする第2の発泡剤を添加、混練し、発泡剤含有溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る工程;
(c)前記(a)工程で得られた第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子と、前記(b)工程で得られた第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを、第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子:第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子=20:80〜90:10の範囲となるように混合して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る工程、とを有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法を提供する。
第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、ポリスチレン系樹脂粒子に炭素数4の炭化水素を主体とする第1の発泡剤を含浸させて発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る含浸法によって作製される。
ここで用いるポリスチレン系樹脂粒子の製造方法は特に限定されず、粒径や材質等が適当であれば、市販のポリスチレン系樹脂粒子の中から適宜選択して使用することができ、或いは溶融押出法、懸濁重合法、シード重合法などの従来より周知のポリスチレン系樹脂粒子製造技術を用いて製造することができる。なお、溶融押出法によってポリスチレン系樹脂粒子を製造する場合、発泡剤を溶融樹脂に添加しないこと以外は、後述する「(第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子)」に記載した方法と同様の方法で製造でき、またリサイクル材料の使用も可能である。
第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に含浸させる第1の発泡剤の含有量は、樹脂100質量部に対し3〜10質量部の範囲が好ましく、4〜8質量部の範囲がより好ましい。
第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、樹脂供給装置内でポリスチレン系樹脂に、炭素数5の炭化水素を主体とする第2の発泡剤を添加、混練し、発泡剤含有溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る溶融押出法によって作製される。
第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に含浸させる第2の発泡剤の含有量は、樹脂100質量部に対し3〜8質量部の範囲が好ましく、4〜7質量部の範囲がより好ましい。
本発明では、前述の通り作製した第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子と、第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを混合して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る。そして、第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子:第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子=20:80〜90:10(質量比)の範囲となるように混合して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得ることが好ましい。この調製は、両方の樹脂粒子を計量し、通常のミキサー等で混合することにより行うことができる。なお、この調製時、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に前記添加剤を加え、表面に添加剤を均一に付着させてもよい。
そして、第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子:第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子=20:80〜90:10(質量比)の範囲となるように混合して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とすることが好ましい。
第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が20質量%未満であり、第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が80質量%を超えると、所望の強度が得られない恐れがある。
第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が90質量%を超え、第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子が10質量%未満であると、発泡性が低下してしまい、ビーズライフが短くなる恐れがある。
<予備発泡粒子の嵩密度>
先ず、予備発泡粒子を測定試料としてWg採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させ、メスシリンダー内に落下させた測定試料の体積Vcm3をJIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、下記式に基づいて予備発泡粒子の嵩密度を測定する。
嵩密度(g/cm3)=測定試料の質量(W)/測定試料の体積(V)
また、予備発泡粒子の嵩発泡倍数は、次式により算出される数値である。
嵩発泡倍数=1/嵩密度(g/cm3)
本発明の発泡成形体の密度は特に限定されないが、通常は0.010〜0.10g/cm3の範囲内とし、0.015〜0.050g/cm3の範囲内とするのが好ましい。
<発泡成形体の密度>
50cm3以上(半硬質および軟質材料の場合は100cm3以上)の試験片を材料の元のセル構造を変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出した。
密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
試験片状態調節、測定用試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、23℃±2℃×50%±5%または27℃±2℃×65%±5%の雰囲気条件に16時間以上放置したものである。
また、発泡成形体の発泡倍数は次式により算出される数値である。
発泡倍数=1/密度(g/cm3)
発泡成形体の平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定されたものをいう。具体的には実施例(及び比較例)で得られた発泡成形体を剃刀刃で切断し、その切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製 S−3000N)で拡大して撮影する。撮影した画像をA4用紙上に印刷し、任意の一直線上(長さ60mm)にある気泡数から気泡の平均弦長(t)を下記式により算出した。但し任意の直線はできる限り気泡が接点でのみ接しないようにした(接してしまう場合は気泡数に含める)。計測は10ヶ所とし、その平均弦長を求めた後、気泡径を算出し、平均気泡径D(μm)とした。
平均弦長t=60/(気泡数×写真の倍率)
平均気泡径D=t/0.616×1000
(ブタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造)
内容積5.6Lの撹拌機付オートクレーブに純水2Lを投入し、次いで300rpmで撹拌しながら、分散剤として複分解法で生成させたピロリン酸マグネシウム12g及びドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ0.3gを加えて均一な水性媒体とした後、粒子径0.8〜1.2mmのポリスチレン樹脂粒子2000gを投入し、ポリスチレン樹脂粒子を水性媒体に均一に分散させた。
次いで内容物温度が100℃になるまで1時間かけてオートクレーブを蒸気にて昇温後、発泡助剤としてトルエン20gを圧入し、発泡剤として樹脂100質量部に対して8質量部のブタン(イソブタン:ノルマルブタン=30:70(質量比))を窒素加圧してオートクレーブ内に10分かけて圧入し、2時間保持し、発泡剤を含浸させた後、内容物温度が25℃になるまで2時間かけてオートクレーブを水冷却し、内容物を取出・脱水・乾燥し、ブタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
得られたブタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子100質量部に対して、ポリエチレングリコール0.03質量部、ステアリン酸亜鉛0.15質量部、ステアリン酸モノグリセライド0.05質量部、ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド0.05質量部を該樹脂粒子の表面全面に均一に被覆した。
ポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名「HRM−10N」)100質量部に対し、微粉末タルク0.3質量部を加え、これらを口径90mmの単軸押出機に、時間当たり130kgで連続供給した。押出機内温度としては、最高温度210℃に設定し、樹脂を溶解させた後、発泡剤として樹脂100質量部に対して6質量部のペンタン(イソペンタン:ノルマルペンタン=20:80(質量比))を押出機の途中から圧入した。押出機内で樹脂と発泡剤を混練するとともに冷却し、押出機先端部での樹脂温度を170℃、ダイの樹脂導入部の圧力を15MPaに保持して、直径0.6mmでランド長さが3.0mmの小孔が200個配置されたダイより、このダイの吐出側に連結され30℃の水が循環するカッティング室に、発泡剤含有溶融樹脂を押し出すと同時に、10枚の刃を有する高速回転カッターにて押出物を切断した。切断した粒子を循環水で冷却しながら、粒子分離器に搬送し、粒子を循環水と分離した。さらに、捕集した粒子を脱水・乾燥してペンタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。得られたペンタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、変形、ヒゲ等の発生もなく、ほぼ球体であり、平均粒径は約1.1mmであった。
得られたペンタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子100質量部に対して、ポリエチレングリコール0.03質量部、ステアリン酸亜鉛0.15質量部、ステアリン酸モノグリセライド0.05質量部、ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド0.05質量部を該樹脂粒子の表面全面に均一に被覆した。
前記の通り製造した、ブタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子(以下、懸濁ブタンビーズと記す)2kg、ペンタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子(以下、押出ペンタンビーズと記す)2kgをそれぞれ計量し、タンブラーミキサーに投入後、15分間撹拌し、懸濁ブタンビーズ:押出ペンタンビーズ=50:50(質量比)からなる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。この発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、15℃の保冷庫中に入れ、72時間に亘って放置した。その後、円筒型バッチ式予備発泡機に供給して、吹き込み圧0.05MPaの水蒸気により加熱し、予備発泡粒子を得た。得られた予備発泡粒子は、嵩密度0.020g/cm3(嵩発泡倍数50倍)であった。
続いて、得られた予備発泡粒子を室温雰囲気下、24時間に亘って放置した後、長さ400mm×幅300mm×高さ50mmの長方形状のキャビティを有する成形型内に予備発泡粒子を充填し、その後、成形型のキャビティ内を水蒸気でゲージ圧0.08MPaの圧力で20秒間に亘って加熱し、その後、成形型のキャビティ内の圧力が0.01MPaになるまで冷却し、その後成形型を開き、長さ400mm×幅300mm×高さ50mmの長方形状の発泡成形体を取り出した。
得られた発泡成形体は、密度0.020g/cm3(発泡倍数50倍)であった。
実施例(及び比較例)で得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を15℃の保冷庫に1ヶ月間保管した後、これを円筒型バッチ式予備発泡機に供給して、吹き込み蒸気圧0.05MPaの水蒸気により2分間に亘って加熱し、得られた予備発泡粒子の嵩発泡倍数を下記の通り測定し、次の評価基準:
嵩発泡倍数60倍以上を良好(◎)、
嵩発泡倍数50倍以上60倍未満をやや良好(○)、
嵩発泡倍数50倍未満を不良(×)、に照らし、ビーズ発泡性の評価を行った。
実施例(及び比較例)で得られた発泡成形体について、JIS A9511:2006
「発泡プラスチック保温材」記載の方法に準じて曲げ強度を測定した。
すなわち、テンシロン万能試験機UCT−10T(オリエンテック社製)を用い、試験体サイズは75mm×300mm×50mmとし、圧縮速度を10mm/min、先端治具は加圧くさび10R、支持台10Rで、支点間距離200mmの条件として測定し、次式にて曲げ強度を算出した。試験片の数は3個とし、その平均値を求めた。
曲げ強度(MPa)=3FL/2bh2
[ここで、Fは曲げ最大荷重(N)を表し、Lは支点間距離(mm)を表し、bは試験片
の幅(mm)を表し、hは試験片の厚み(mm)を表す。]
このようにして曲げ強度の平均値を求め、次の評価基準:
曲げ強度が0.28MPa以上を良好(◎)、
曲げ強度が0.25MPa以上0.28MPa未満をやや良好(○)、
曲げ強度が0.25MPa未満を不良(×)、に照らし、強度を評価した。
また、試験開始点から、曲げ最大荷重が得られるまでの変位量を最大変位量とし、次の評価基準:
最大変位量が18mm以上を良好(◎)、
最大変位量が15mm以上18mm未満をやや良好(○)、
最大変位量が15mm未満を不良(×)、に照らし、柔軟性を評価した。
前記<ビーズライフの評価>及び<強度・柔軟性の評価>において、不良(×)が無い場合を良好(○)、一つでも不良(×)がある場合を不良(×)として総合評価した。
懸濁ブタンビーズと押出ペンタンビーズとの混合割合を、懸濁ブタンビーズ:押出ペンタンビーズ=80:20(質量比)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子及び発泡成形体を作製し、同様に評価試験を実施した。その結果を表1に記す。
懸濁ブタンビーズと押出ペンタンビーズとの混合割合を、懸濁ブタンビーズ:押出ペンタンビーズ=30:70(質量比)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子及び発泡成形体を作製し、同様に評価試験を実施した。その結果を表1に記す。
懸濁ブタンビーズのみを用い、押出ペンタンビーズを混合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子及び発泡成形体を作製し、同様に評価試験を実施した。その結果を表1に記す。
(懸濁ペンタンビーズの作製)
内容積5.6Lの撹拌機付オートクレーブに純水2Lを投入し、次いで300rpmで撹拌しながら、分散剤として複分解法で生成させたピロリン酸マグネシウム12g及びドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ0.3gを加えて均一な水性媒体とした後、粒子径0.8〜1.2mmのポリスチレン樹脂粒子2000gを投入し、ポリスチレン樹脂粒子を水性媒体に均一に分散させた。
次いで内容物温度が100℃になるまで1時間かけてオートクレーブを蒸気にて昇温後、発泡剤として樹脂100質量部に対して7質量部のペンタン(イソペンタン/ノルマルペンタン=20/80(質量比))を窒素加圧してオートクレーブ内に10分かけて圧入し、6時間保持し、発泡剤を含浸させた後、内容物温度が25℃になるまで2時間かけてオートクレーブを水冷却し、内容物を取出・脱水・乾燥し、ブタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得た。
得られたペンタン含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子100質量部に対して、ポリエチレングリコール0.03質量部、ステアリン酸亜鉛0.15質量部、ステアリン酸モノグリセライド0.05質量部、ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド0.05質量部を該樹脂粒子の表面全面に均一に被覆した。
このようにして得られた懸濁ペンタンビーズのみを用いたこと以外は、実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子及び発泡成形体を作製し、同様に評価試験を実施した。その結果を表1に記す。
押出ペンタンビーズのみを用い、懸濁ブタンビーズを混合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子及び発泡成形体を作製し、同様に評価試験を実施した。その結果を表1に記す。
実施例1で用いた押出ペンタンビーズに代えて、比較例2で作製した懸濁ペンタンビーズを用い、懸濁ブタンビーズ:懸濁ペンタンビーズ=50:50で混合したこと以外は、実施例1と同様にして発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子及び発泡成形体を作製し、同様に評価試験を実施した。その結果を表1に記す。
また、本発明に係る実施例1〜実施例3で得られた発泡性樹脂粒子は、発泡剤の保持性が良く、発泡剤の逸散が穏やかで発泡性に優れるため、長期間、保存することが可能である。
一方、比較例1で得られた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、発泡剤の保持性が悪いため、ビーズライフが短く、長期保存に問題がある。また、得られる発泡成形体は柔軟性が劣る。
比較例2及び比較例3は、炭素数5の炭化水素を主体とする発泡剤を使用しているため、得られる発泡成形体の強度が低下する問題がある。
比較例4は、得られる予備発泡粒子のバラツキが大きいため、良好な成形品を得ることが出来ず、発泡成形体の強度が劣る問題点がある。
Claims (8)
- ポリスチレン系樹脂粒子に炭素数4の炭化水素を主体とする第1の発泡剤を含浸させて得られた第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子;樹脂供給装置内でポリスチレン系樹脂に、炭素数5の炭化水素を主体とする第2の発泡剤を添加、混練し、発泡剤含有溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して得られた第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子;を混合してなる発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子:前記第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子=20:80〜90:10の範囲で混合してなる請求項1に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、樹脂100質量部に対し前記第1の発泡剤を3〜10質量部含有し、前記第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、樹脂100質量部に対し前記第2の発泡剤を3〜8質量部含有してなる請求項1又は2に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記第1の発泡剤が、イソブタンとノルマルブタンとの一方又は両方の混合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 前記第2の発泡剤が、イソペンタンとノルマルペンタンとの一方又は両方の混合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を加熱して得られたポリスチレン系樹脂予備発泡粒子。
- 請求項6に記載のポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を成形型のキャビティ内に充填して加熱、発泡させて得られたポリスチレン系樹脂発泡成形体。
- (a)ポリスチレン系樹脂粒子に炭素数4の炭化水素を主体とする第1の発泡剤を含浸させて第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る工程;
(b)樹脂供給装置内でポリスチレン系樹脂に、炭素数5の炭化水素を主体とする第2の発泡剤を添加、混練し、発泡剤含有溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から直接冷却用液体中に押し出し、押し出すと同時に押出物を切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る工程;
(c)前記(a)工程で得られた第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子と、前記(b)工程で得られた第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とを、第1の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子:第2の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子=20:80〜90:10の範囲となるように混合して請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る工程、とを有する発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
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