JPH10193365A - 表皮材と基材との一体成形品の製造装置 - Google Patents

表皮材と基材との一体成形品の製造装置

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JPH10193365A
JPH10193365A JP171497A JP171497A JPH10193365A JP H10193365 A JPH10193365 A JP H10193365A JP 171497 A JP171497 A JP 171497A JP 171497 A JP171497 A JP 171497A JP H10193365 A JPH10193365 A JP H10193365A
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integrally molded
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一城 若林
Satoshi Yamada
聡 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観的美観に優れ、かつ組付け精度を高める
ことができる表皮材と基材との一体成形品の製造装置を
提供する。 【解決手段】 表皮材2と雌型20の成形面20aとの
間の空気を排気通路29→チャンバ30を介して排気
し、雌型20の成形面20aに表皮材2を真空吸着す
る。このとき、表皮材2と成形面20aとの間の空気を
真空引き溝27→排気通路29→チャンバ30を介して
十分に排気する。従って、表皮材2を凸部26の成形面
26aに強力に吸引して凹状断面部4の凸角部4a及び
凹角部4bの丸みを小さくしてシャープな角状に成形す
る。この結果、インストルメントパネル1と空気吹出し
口部5との間の隙間6幅を小さくでき、凹状断面部4を
空気吹出し口部5に合せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表皮材と基材との一
体成形品、例えば車両のインストルメントパネルを成形
するための製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のインストルメントパネルは、表
皮材の裏面に基材を接合した表皮材と基材との一体成形
品であり、各種メータ類や各種警告灯等(以下「組付部
材」という)を組付ける関係で開口や凹状断面を含む部
材である。このインストルメントパネルは、室内の乗員
が常に目にするものなのでシャープな形状にして意匠的
に優れたものとすることが好ましい。
【0003】この表皮材と基材との一体成形品の製造方
法として、特開平3−262615号公報「自動車用内
装部品の製造方法」が知られている。同公報の製造方法
によれば、先ず表皮材を金型の成形面に真空吸着し、次
に表皮材の裏面に溶融樹脂を注入し、次いで溶融樹脂を
基材にプレス成形し、かつ基材と表皮材とを一体に接合
してインストルメントパネルを製造する。続いて、イン
ストルメントパネルを金型の成形面から離型して製造工
程を完了する。
【0004】このインストルメントパネルに前記組付部
材を組付けた状態を説明する。図15は従来のインスト
ルメントパネルに組付部材を組付けた状態を示す断面図
である。インストルメントパネル100はメータ等の組
付部材103を組付ける為の凹状断面部101を備え、
且つこの凹状断面部101の底部に開口102を備え
る。開口102内に組付部材103の本体103aを組
み込んで、凹状断面部101内に組付部材103のフラ
ンジ103bを押し込むことにより、インストルメント
パネル100に組付部材103を組付ける。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インストルメ
ントパネル100の凹状断面部101は凸角部104や
凹角部105が丸みをおびている。凹状断面部101を
組付部材103のフランジ103bの形状に合せ難いの
で、組付部材103の組付け精度を高めることは困難で
ある。また、インストルメントパネル100に組付部材
103を組込んだとき、組付部材103の周辺にできる
凸角部106のコーナ形状の半径Rが比較的大きくなり
意匠的に外観上好ましくない。
【0006】そこで、本発明の目的は、表皮材と基材と
の一体成形品への組付部材の組付け精度を高めることが
でき、さらに、組付部材の周辺にできる表皮材と基材と
の一体成形品の凸角部をシャープな角形として表皮材と
基材との一体成形品の外観を美観に優れたものとする技
術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1は、金型の一方の型の成形面に凸部
を設け、この凸部で表皮材を凹状断面を含む形状に真空
成形した後、他方の型から溶融樹脂を供給し、金型を型
締めして表皮材の裏面に溶融樹脂を回し、表皮材と基材
との一体成形品を得る表皮材と基材との一体成形品の製
造装置において、この製造装置は表皮材を挟持する挟持
部材及びこの挟持部材を移動するための移動手段を備え
るとともに、前記凸部の成形面に真空引き溝を備え、こ
の凸部を貫通した成形品払出しのためのイジェクトピン
を備え、このイジェクトピンと凸部との間に前記真空引
き溝につながる排気通路を備え、これら凸部及びイジェ
クトピンを有する一方の型に前記排気通路につながるチ
ャンバを備え、このチャンバを真空排気手段に連結し、
前記チャンバ内にイジェクトピンを軸方向に移動するた
めの押出し板及びこの押出し板をガイドする複数のガイ
ドロッドを備え、これらの複数のガイドロッドに押出し
板を復帰させるための戻しばねを備え、この一方の型に
更に前記押出し板を押し出すノックアウトピンを備えた
ことを特徴とする表皮材と基材との一体成形品の製造装
置である。
【0008】真空排気手段を駆動することにより、表皮
材と雌型の成形面との間の空気を排気通路→チャンバを
介して排気し、雌型の成形面に表皮材を真空吸着する。
このとき、表皮材と雌型の成形面との間の空気を真空引
き溝→排気通路→チャンバを介して十分に排気すること
ができる。このため、表皮材を凸部の成形面に強力に吸
引して、表皮材の凹状断面の凸角部及び凹角部のそれぞ
れの丸みを小さくし、凸角部及び凹角部をシャープな角
状に成形することができる。特に、凹状断面の凸角部は
最もシャープな角形が要求される部位であるが、この真
空引き方法によれば容易にシャープな角形とすることが
できる。また、真空吸着に使用する排気通路やチャンバ
は、表皮材と基材との一体成形品を雌型の成形面から離
型する離型手段の構成部材を兼用したものである。従っ
て、真空吸着手段の構成を簡素化することができる。
【0009】請求項2は、凸部の成形面に設けた真空引
き溝を、凸部の稜線に沿って形成し且つ凸部の裾部近傍
まで延長したものであることを特徴とする。
【0010】真空引き溝を凸部の稜線に沿って形成した
ので、稜線に対応する位置の表皮材と基材との一体成形
品の凹角部を真空引き溝で十分に吸引することができ
る。さらに、この真空引き溝は凸部の裾部近傍まで延び
ているので、表皮材と基材との一体成形品の表面近傍の
凹角部の丸みを小さくして、この部位の凹角部をシャー
プな角状に成形することができる。特に、この凹角部は
最も成形し難い部位であるが、この真空引き方法によれ
ば容易にシャープな角状とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は自動車のインストルメントパネルの
斜視図である。表皮材と基材との一体成形品としてのイ
ンストルメントパネル1は、開口1a,1b,1cに図
示しない各種メータ類、各種警告灯及び冷暖房用の空気
吹出し口部等を組付ける部材であり、表皮材2の裏面に
基材3を溶融接合した2層の一体成形品である。
【0012】図2は図1の2−2線断面図である。イン
ストルメントパネル1の表皮材2は、例えばシート厚さ
1が0.3〜0.6mm程度のポリプロピレンやポリ
塩化ビニルであり、基材3は、例えば厚さt2が2.0
mm程度のポリプロピレンに充填材(タルク)を加えた
ものである。尚、4は冷暖房用の空気吹出し口部5(図
10参照)を組付ける凹状断面部であり、凹状断面部4
に開口1cを備える。
【0013】図3は図2に示すインストルメントパネル
を簡略化した断面図であり、図2の位置から時計回り方
向に90°回転した状態を示す。以下、この簡略化した
インストルメントパネル1の断面を使用して本発明を説
明する。なお、図2と同じ部材については同一符号を付
す。インストルメントパネル1は、成形品厚さがtであ
り、図2で説明したように凹状断面部4を備える。
【0014】図4は本発明に係る表皮材と基材との一体
成形品の製造装置(第1実施例)の正面図である。表皮
材と基材との一体成形品の製造装置10は、ベース11
と、ベース11から立上げたコラム12…(…は複数個
を示す。以下同様。)と、これらのコラム12…の上部
に掛け渡したトッププレート13と、コラム12…に昇
降可能に取り付けた昇降プレート14と、昇降プレート
14の上面に固定した門型部材15と、門型部材15に
連結して昇降プレート14を昇降するための小径シリン
ダ16と、小径シリンダ16を必要に応じて強く下方に
押し出す大径シリンダ17と、昇降プレート14の下面
に設けた一方の型としての雌型20と、ベース11の上
面に設けた他方の型としての雄型21と、コラム12に
昇降自在に支持した表皮材2の挟持部材23…と、挟持
部材23…を上下方向に移動する移動手段としての挟持
部材移動用シリンダ24…とからなる。雌型20と雄型
21とで金型22を構成する。尚、前記小径シリンダ1
6、大径シリンダ17、雌型20、雄型21及び挟持部
材23については後述する。
【0015】小径シリンダ16は金型22を型開き、型
組みする際に雌型20を高速で上昇又は下降するもの
で、前記大径シリンダ17は金型を型締めする際に強い
力で型締めするものである。すなわち、大径シリンダ1
7は、型締め時にピストンロッド17aに取り付けたク
ランプ爪18を閉じて小径シリンダ16とピストンロッ
ド17aとを一体化し、大径シリンダ17を作動さて強
い力で型締めする部材である。
【0016】雌型20は、成形面20aに設けた凸部2
6と、凸部26の成形面26aに設けた真空引き溝27
…(図5参照)とを設ける。この雌型20は、凸部26
を貫通した成形品払出しのためのイジェクトピン28
と、イジェクトピン28と凸部26との間に設けた真空
引き溝27…につながる排気通路29(図5参照)と、
排気通路29につながるチャンバ30と、チャンバ30
に連結した真空排気手段としての真空ポンプ31と、チ
ャンバ30内に設けてイジェクトピン28を軸方向に移
動する押出し板32と、押出し板32をガイドするガイ
ドロッド33…と、ガイドロッド33…に設けて押出し
板32を復帰させる戻しばね34…と、押出し板32を
押し出すノックアウトピン35とを備える。
【0017】36は昇降プレート14に雌型20を取付
けるための取付け板、37は取付け板36と雌型20の
隙間をシールする第1シール部材、38は押出し板32
と取付け板36との隙間をシールする第2シール部材で
ある。また、39はノックアウトピンを昇降するノック
アウトピン用シリンダである。
【0018】雄型21は、成形面21aに設けた凹部4
2と、成形面21aに開口した溶融樹脂の射出口43と
を設ける。この雄型21は、射出口43に連結した溶融
樹脂供給機構44と、雄型21に摺動自在に取付けた第
3シール部材45と、第3シール部材45を雌型20へ
押圧する圧縮ばね46…とを備える。
【0019】挟持部材23は、挟持部材移動用シリンダ
24…のピストンロッド24a…先端に連結し且つ左右
のコラム12…に昇降可能に取り付けたスライダ50…
と、スライダ50…に固定した挟持用下クランプ51…
と、挟持用下クランプ51…の上方に昇降自在に支持し
た挟持用上クランプ52…と、スライダ50…に取付け
てピストンロッド53a…を挟持用上クランプ52…に
連結した挟持用シリンダ53…とからなる。すなわち、
挟持部材23は、挟持用シリンダ53…のピストンロッ
ド53a…を伸ばすことにより挟持用上クランプ52…
が下降して挟持用上クランプ52…と挟持用下クランプ
51…とで表皮材2を挟持する部材である。
【0020】図5は図4の5部拡大図であり、雌型20
の成形面20aに凸部26を形成し、凸部26の成形面
26aに真空引き溝27…を設け、イジェクトピン28
と凸部26との間に真空引き溝27…につながる排気通
路29を設け、さらに排気通路29につながるチャンバ
30を備え、真空引き溝27…が凸部26の裾部26b
の近傍、すなわち、図8に示す表皮材2の凸角部4aの
R止まり位置(表皮材2の凹状断面部4を形成する縦壁
の開始点)27aまで延びた状態を示す。
【0021】図6は図5の6矢視図であり、凸部26の
成形面26aに形成した真空引き溝27…を示した図で
ある。凸部26は、先端部を略矩形状に形成し、壁部に
4つの凸角部(以下、「稜線」という。)26c…(図
11も参照)を備える。凸部26は先端部に略X字状に
延長した真空引き溝27…を備え、この真空引き溝27
…は稜線部26c…に沿って形成され且つ凸部26の裾
部26bまで延長された溝である。
【0022】次に、本発明に係る表皮材と基材との一体
成形品の製造装置(第1実施例)の作用を説明する。図
7(a)〜(b)は本発明に係る表皮材と基材との一体
成形品の製造装置(第1実施例)の第1作用説明図であ
る。(a)において、表皮材2を左右の挟持部材23,
23で挟持し、この表皮材2を型開きした金型22内
(雌型20と雄型21との間)に配置する。この場合、
左右の挟持部材23,23を金型22の外側に配置した
ので左右の挟持部材23,23間の間隔L1を大きく設
定することができる。従って、左右の挟持部材23,2
3で挟持した表皮材2の長さを大きく設定して、表皮材
2の単位長さ当りの延びを小さく抑えることができる。
【0023】(b)において、左右の挟持部材23,2
3を図示の位置(プレス成形位置)まで矢印方向に下
降して表皮材2を雄型21に被せる。この左右の挟持部
材23,23を金型22から独立させたことにより、金
型22の型締め速度よりゆっくり下降して表皮材2をゆ
っくり延ばすことができる。次に、雌型20を左右の挟
持部材23,23と同様に矢印方向に下降して型締め
することにより表皮材2を予備的にプレス成形する。
【0024】図8(a)〜(b)は本発明に係る表皮材
と基材との一体成形品の製造装置(第1実施例)の第2
作用説明図である。(a)において、真空ポンプ31を
駆動しながら雌型20を矢印方向に上昇する。真空ポ
ンプ31の駆動により、表皮材2と雌型20の成形面2
0aとの間の空気を排気通路29→チャンバ30を介し
て排気し、雌型20の成形面20aに表皮材2を真空圧
60Torrで真空吸着する。
【0025】(b)において、表皮材2と雌型20の成
形面20aとの間の空気を真空引き溝27…→排気通路
29→チャンバ30を介して十分に排気することができ
る。この場合、真空引き溝27…は、表皮材2の凸角部
4aのR止まり位置27aまで延長しているので、表皮
材2を凸部26の成形面26aに強力に吸引することが
できる。従って、表皮材2に形成した凹状断面部4頂部
の凸角部4aと凹状断面部4底部の凹角部4bとのそれ
ぞれの丸みを小さくしてシャープな角状に成形する。特
に、凹状断面部4の凸角部4aはシャープな角形を要求
される部位であるが、この真空引き方法によれば容易に
シャープな角形とすることができる。また、図6に示す
ように真空引き溝27…は、稜線26c…に沿って形成
されているので、凹状断面部4の凸角部4a同士が交差
する表皮材2の表面近傍の凹角部4c(図13(b)参
照)の丸みを小さくしてシャープな角形に成形すること
ができる。特に、凹角部4cは最も成形し難い部位であ
るが、この真空引き方法によれば容易にシャープな角形
とすることができる。
【0026】図9(a)〜(b)は本発明に係る表皮材
と基材との一体成形品の製造装置(第1実施例)の第3
作用説明図である。(a)において、前工程の真空吸着
を継続しつつ、雌型20を矢印方向に下降して雌型2
0を型締め位置より高い位置P1で停止する。この状態
で、溶融樹脂供給機構44を駆動して、雄型21の成形
面21aと表皮材2との間に溶融樹脂を注入する。次
に、雌型20を位置P1から型締め位置まで下降して、
表皮材2の裏面に溶融樹脂を回して基材3を成形するこ
とにより図3に示すインストルメントパネル1(表皮材
と基材との一体成形品)を得る。
【0027】(b)において、雌型20を矢印方向に
上昇して型開きした後、ノックアウトピン用シリンダ3
9を作動してノックアウトピン35を矢印方向に伸長
する。従って、押出し板32が矢印方向に下降してイ
ジェクトピン28が矢印方向に下降し、イジェクトピ
ン28の先端部が凸部26の成形面26aから突出す
る。この結果、イジェクトピン28の先端部がインスト
ルメントパネル1の凹状断面部4を押し下げることによ
り、雌型20の成形面20aに吸着していたインストル
メントパネル1を雌型20の成形面20aから離型す
る。
【0028】図10は本発明に係るインストルメントパ
ネル(第1実施例)に空気吹出し口部を組付けた状態を
示した断面図である。インストルメントパネル1は凹状
断面部4の底部に空気吹出し口部5を組付けるための開
口1cを形成するので、図9(b)に示すイジェクトピ
ン28で押圧した箇所を除去することになる。従って、
インストルメントパネル1の美観を損うことはない。
【0029】この凹状断面部4頂部の凸角部4aと凹状
断面部4底部の凹角部4bとをシャープな角状に成形し
たので、凹状断面部4に空気吹出し口部5を組付けたと
き、空気吹出し口部5とインストルメントパネル1との
間の隙間6の幅W1を狭くしてインストルメントパネル
1を外観的美観に優れたものとすることができる。ま
た、凹状断面部4の形状をシャープにすることにより、
凹状断面部4を空気吹出し口部5のフランジ5aの形状
に合せることができる。従って、空気吹出し口部5を凹
状断面部4に高精度に組付けることができる。さらに、
真空引き溝27…を凸部26の稜線26c…に沿って形
成したので、凹状断面部4の底部の谷間部を真空引き溝
で吸引することになる。従って、真空引き溝27…で吸
引した部位が僅かに突起しても、この突起部と空気吹出
し口部5との干渉を防ぐことができるので、空気吹出し
口部5を高精度に組付けることができる。
【0030】次に、本発明に係る真空引き溝の第2実施
例を説明する。図11は本発明に係る雌型(第2実施
例)を示す平面図であり、第1実施例と同一類似部材に
ついては同一符号を付して説明を省略する。真空引き溝
57…は、凸部26の成形面に裾部26bまで略十字状
に延長したものである。第2実施例の場合も第1実施例
と同様に凹状断面部4頂部の凸角部4aと凹状断面部4
底部の凹角部4bとをシャープな角状に成形できる。な
お、26c…は図6で説明した稜線を示す。
【0031】次いで、本発明に係る表皮材と基材との一
体成形品の製造装置の第3実施例を説明する。図12は
本発明に係る雌型(第3実施例)を示す平面図であり、
第1実施例と同一類似部材については同一符号を付して
説明を省略する。第3実施例は、真空引き溝60…を第
1実施例と同様に成形面26aに略X字状に延長し、そ
の先端部60a…を凸部26の裾部26bに到達する手
前の位置まで延ばして裾部26bと先端部60aとの間
に間隔L1を開けたことを特徴とする。
【0032】図13(a)〜(b)は本発明に係る雌型
(第3実施例)の作用説明図である。(a)は、表皮材
2を雌型20の凸部26に真空吸着するとき、例えば真
空吸着時間を長くすることにより、表皮材2を真空引き
溝60…内に吸着した状態を示す。この結果、凹状断面
部4の内壁にリブ61…を形成する。(b)は、凹状断
面部4の内壁にリブ61…を形成し、リブ61の先端部
61aからインストルメントパネル1の表面1aまでの
距離(奥行寸法)をL1とした状態を示す。
【0033】図14は本発明に係るインストルメントパ
ネル(第3実施例)に空気吹出し口部を組込んだ状態を
示す断面図である。空気吹出し口部5のフランジ5aを
リブ61…の先端部61a…に当てるだけで、空気吹出
し口部5をインストルメントパネル1の凹状断面部4内
の組込位置に高精度に組付けることができる。
【0034】前記実施例では一方の型を雌型20、他方
の型を雄型21とした場合を説明したが、一方の型を雄
型、他方の型を雌型としてもよい。真空排気手段として
真空ポンプ31を使用した場合を説明したが、真空ポン
プ31に代えてブロアやファンを使用してもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、真空排気手段を駆動することによ
り、表皮材と雌型の成形面との間の空気を排気通路→チ
ャンバを介して排気し、雌型の成形面に表皮材を真空吸
着する。このとき、表皮材と雌型の成形面との間の空気
を真空引き溝→排気通路→チャンバを介して十分に排気
することができる。このため、表皮材を凸部の成形面に
強力に吸引して、表皮材の凹状断面の凸角部及び凹角部
のそれぞれの丸みを小さくし、凸角部及び凹角部をシャ
ープな角状に成形することができる。特に、凹状断面の
凸角部は最もシャープな角形を要求される部位である
が、この真空引き方法によれば容易にシャープな角形と
することができる。
【0036】この結果、インストルメントパネルと組付
部材との間に生じる隙間を小さくしてインストルメント
パネルの外観を美観に優れたものとすることができる。
また、凹状断面の形状を表皮材と基材との一体成形品に
組込む組付部材に合せることができるので、表皮材と基
材との一体成形品への組付部材の組付け精度を高めるこ
とができる。また、真空吸着に使用する排気通路やチャ
ンバは、表皮材と基材との一体成形品を雌型の成形面か
ら離型する離型手段の構成部材を兼用したものである。
従って、真空吸着手段の構成を簡素化することができ
る。
【0037】請求項2は、真空引き溝を凸部の稜線に沿
って形成したので、稜線に対応する位置の表皮材と基材
との一体成形品の凹角部を真空引き溝で十分に吸引する
ことができる。さらに、この真空引き溝は凸部の裾部近
傍まで延びているので、表皮材と基材との一体成形品の
表面近傍の凹角部の丸みを小さくして、この部位の凹角
部をシャープな角状に成形することができる。特に、こ
の凹角部は最も成形し難い部位であるが、この真空引き
方法によれば容易にシャープな角状とすることができ
る。
【0038】この結果、インストルメントパネルの凹状
断面の形状を、表皮材と基材との一体成形品に組込む組
付部材に合せることができるので、表皮材と基材との一
体成形品への組付部材の組付け精度を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のインストルメントパネルの斜視図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2に示すインストルメントパネルを簡略化し
た断面図
【図4】本発明に係る表皮材と基材との一体成形品の製
造装置(第1実施例)の正面図
【図5】図4の5部拡大図
【図6】図5の6矢視図
【図7】本発明に係る表皮材と基材との一体成形品の製
造装置(第1実施例)の第1作用説明図
【図8】本発明に係る表皮材と基材との一体成形品の製
造装置(第1実施例)の第2作用説明図
【図9】本発明に係る表皮材と基材との一体成形品の製
造装置(第1実施例)の第3作用説明図
【図10】本発明に係るインストルメントパネル(第1
実施例)に空気吹出し口部を組付けた状態を示した断面
【図11】本発明に係る雌型(第2実施例)を示す平面
【図12】本発明に係る雌型(第3実施例)を示す平面
【図13】本発明に係る雌型(第3実施例)の作用説明
【図14】本発明に係るインストルメントパネル(第3
実施例)に空気吹出し口部を組込んだ状態を示した断面
【図15】従来のインストルメントパネルに組付部材を
組付けた状態を示す断面図
【符号の説明】
1…表皮材と基材との一体成形品(インストルメントパ
ネル)、2…表皮材、3…基材、4…凹状断面(凹状断
面部)、10…表皮材と基材との一体成形品の製造装
置、20a,21a,26a…成形面、20…一方の型
(雌型)、21…他方の型(雄型)、22…金型、23
…挟持部材、24…移動手段(挟持部材移動用シリン
ダ)、26…凸部、26b…裾部、26c…稜線、27
…真空引き溝、27a…裾部近傍、28…イジェクトピ
ン、29…排気通路、30…チャンバ、31…真空排気
手段(真空ポンプ)、32…押出し板、33…ガイドロ
ッド、34…戻しばね、35…ノックアウトピン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29C 45/34 B29C 45/34 45/42 45/42 // B29L 31:30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型の一方の型の成形面に凸部を設け、
    この凸部で表皮材を凹状断面を含む形状に真空成形した
    後、他方の型から溶融樹脂を供給し、金型を型締めして
    表皮材の裏面に溶融樹脂を回し、表皮材と基材との一体
    成形品を得る表皮材と基材との一体成形品の製造装置に
    おいて、 この製造装置は表皮材を挟持する挟持部材及びこの挟持
    部材を移動するための移動手段を備えるとともに、 前記凸部の成形面に真空引き溝を備え、この凸部を貫通
    した成形品払出しのためのイジェクトピンを備え、この
    イジェクトピンと凸部との間に前記真空引き溝につなが
    る排気通路を備え、これら凸部及びイジェクトピンを有
    する一方の型に前記排気通路につながるチャンバを備
    え、このチャンバを真空排気手段に連結し、 前記チャンバ内にイジェクトピンを軸方向に移動するた
    めの押出し板及びこの押出し板をガイドする複数のガイ
    ドロッドを備え、これらの複数のガイドロッドに押出し
    板を復帰させるための戻しばねを備え、この一方の型に
    更に前記押出し板を押し出すノックアウトピンを備えた
    ことを特徴とする表皮材と基材との一体成形品の製造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記凸部の成形面に設けた真空引き溝
    は、凸部の稜線に沿って形成し且つ凸部の裾部近傍まで
    延長したものであることを特徴とする請求項1記載の表
    皮材と基材との一体成形品の製造装置。
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