JP2982034B2 - 装飾部材が一体成形された樹脂成形品の射出成形方法 - Google Patents

装飾部材が一体成形された樹脂成形品の射出成形方法

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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
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    • B29C2045/14901Coating a sheet-like insert smaller than the dimensions of the adjacent mould wall

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装飾部材が一体成形さ
れた樹脂成形品を製造する射出成形方法に関する。より
詳細には、本発明は、表面に装飾部材が面一に一体成形
された車両用プロテクターモールディング(以下、「モ
ールディング」を「モール」と略称する。)の射出成形
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用プロテクターモールには光沢を有
する装飾部材を具えたものがある。このようなプロテク
ターモールは、金型のキャビティに装飾部材を配置し
て、そのキャビティに樹脂を射出して成形される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、装飾部材は
キャビティで支持・拘束されることがないため、装飾部
材が樹脂成形品中の所定の位置からずれすることがあ
る。また、装飾部材が樹脂内に沈下して樹脂が装飾部材
を取巻くことがある。そのため、樹脂成形品の外観を損
なうことになり、一定の品質を維持することができな
い。
【0004】本発明の目的は、装飾部材を正確に位置決
め成形することのできる射出成形方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、装飾
部材が一体成形された樹脂成形品の射出成形方法であっ
て、前記樹脂成形品の肉厚部に対応するキャビティの内
壁に接するように前記装飾部材を配置し、前記キャビテ
ィにその容積より小さな体積の樹脂を射出し、前記肉厚
部に射出された樹脂内にガスを注入することからなる射
出成形方法により前記課題を解決した。
【0006】本発明は、第2に、装飾部材が一体成形さ
れた樹脂成形品の射出成形方法であって、前記樹脂成形
品の肉厚部に対応するキャビティの内壁から没入した位
置に前記装飾部材を配置し、前記キャビティにその容積
より小さな体積の樹脂を射出し、前記装飾部材を前記キ
ャビティの前記内壁と面一となるように押出し、前記肉
厚部に射出された樹脂内にガスを注入することからなる
射出成形方法により前記課題を解決した。
【0007】
【作用】第1の発明によると、樹脂成形品は以下のよう
にして成形される。キャビティ内にその容積より小量の
樹脂を射出する。装飾部材は肉厚部に対応するキャビテ
ィの内壁に接するように配置されているだけであるが、
装飾部材が射出時の樹脂から受ける影響は殆どない。す
なわち、キャビティの断面が厚ければ厚いほど、射出に
よる溶融樹脂の流動によって装飾部材が受ける樹脂流動
の影響が小さくなるので、断面積の大きな肉厚部に配置
された装飾部材が当初の位置からずれることは殆どな
い。次いで、肉厚部にガスを注すると、樹脂はキャビテ
ィ内の隅々まで行き渡るとともに、装飾部材がキャビテ
ィの内壁に向って押圧される。その結果、装飾部材は残
りの樹脂部分に対して位置決めされる。自然冷却又は強
制冷却の後、キャビティ内から樹脂成形品が取り出され
る。このようにして、所定の部位に装飾部材が正確に位
置決めされた樹脂成形品を得ることができる。
【0008】第2の発明によると、樹脂成形品は以下の
ようにして成形される。キャビティにその容積より小量
の樹脂を射出し、そして、装飾部材を所定量、すなわ
ち、装飾部材の表面が内壁と面一となるように押出す。
さらに、キャビティ内の樹脂にガスを注入する。この結
果、装飾部材はキャビティの内壁に押付けられて、装飾
部材と樹脂は面一に維持される。自然冷却又は強制冷却
の後、キャビティ内から樹脂成形品が取り出される。こ
のようにして、装飾部材が正確に位置決めされ、且つ、
装飾部材が他の樹脂部分と面一になった樹脂成形品を得
ることができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好適実施例を
説明する。実施例の説明にあたって、樹脂成形品を長尺
状の車両用プロテクターモールとして説明する。図1乃
至図5は、方法の順序を示している。
【0010】図1中、符号10は上金型、符号12は下
金型である。キャビティ14は、金型10,12の間に
形成される。キャビティ14の断面形状は、プロテクタ
ーモールが中央に肉厚部を有するような形状である。上
金型12は、可動型16を有する。可動型16は、キャ
ビティ14の略々全長に亘って延びている。可動型16
は、キャビティ14に向って進退動する。
【0011】まず、可動型16を没入位置に設定し、上
金型10と可動型16とで形成される空間に装飾部材1
8が係止される。その後、上金型10と下金型12が型
締めされ、図2に示されるように樹脂が射出される。樹
脂の量は、キャビティ14の容積より少ない。肉厚部が
軟化状態にあるうちに可動型16が作動し、図3に示さ
れるように、上金型10の内壁と可動型16の内壁が面
一となる。
【0012】次いで、図4に示されるように、肉厚部に
ガスが注入される。肉厚部にガス圧が作用すると、キャ
ビティ14内の隅々まで樹脂が行き渡るとともに、装飾
部材18がキャビティ14の内壁、すなわち、可動型1
6の内壁に押圧される。そして、自然冷却又は強制冷却
の後、図5に示されるように、上金型10と下金型12
の型割りを行うと、樹脂成形品20が取り出される。
【0013】図6は、上記方法によって成形された樹脂
成形品20を示している。このように、可動型16の内
壁と上金型10の内壁とを面一にして、肉厚部にガス圧
を作用させることによって、樹脂成形品20における装
飾部材18の位置を正確に定めることができるととも
に、装飾部材18の表面と樹脂部の表面とを面一にし
て、外観が良好な樹脂成形品を得ることができる。
【0014】なお、以上の実施例では可動型16を利用
して装飾部材をキャビティ14に予め保持することとし
たが、他の方法によって装飾部材を保持できれば、可動
型16を設ける必要はない。例えば、上金型に多数の孔
を設け、孔を減圧することによって生じる吸引力を利用
して、キャビティ内で装飾部材を保持することも可能で
ある。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、キャビティの容積より
小さな樹脂を射出し、さらに、肉厚部にガス圧を作用さ
せることによって、樹脂成形品における装飾部材の位置
を正確に定めることができるとともに、装飾部材の表面
と他の樹脂部分の表面とを面一にすることができる。ま
た、このガス圧によって、装飾部材の表面に樹脂が周り
込むこともないため、外観が良好な樹脂成形品を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による射出成形方法を説明する図であっ
て、型開き状態にある上金型と下金型の断面図である。
【図2】図1の状態から型締めをし、樹脂を射出した状
態の金型の断面図である。
【図3】図2の状態から可動型を作動させ、上金型の内
壁と可動型の内壁とを面一にした状態の金型の断面図で
ある。
【図4】図3の状態からガスを注入した状態の金型の断
面である。
【図5】図4の状態から、型開きをして樹脂成形品を取
り出した状態の金型の断面図である。
【図6】成形された樹脂成形品の斜視図である。
【符号の説明】
10 上金型 12 下金型 14 キャビティ 16 可動型 18 装飾部材 20 樹脂成形品

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装飾部材が一体成形された樹脂成形品の
    射出成形方法であって、 前記樹脂成形品の肉厚部に対応するキャビティの内壁に
    接するように前記装飾部材を配置し、 前記キャビティにその容積より小さな体積の樹脂を射出
    し、 前記肉厚部に射出された樹脂内にガスを注入することか
    らなる、 樹脂成形品の射出成形方法。
  2. 【請求項2】 装飾部材が一体成形された樹脂成形品の
    射出成形方法であって、 前記樹脂成形品の肉厚部に対応するキャビティの内壁か
    ら没入した位置に前記装飾部材を配置し、 前記キャビティにその容積より小さな体積の樹脂を射出
    し、 前記装飾部材を前記キャビティの前記内壁と面一となる
    ように押出し、 前記肉厚部に射出された樹脂内にガスを注入することか
    らなる、 樹脂成形品の射出成形方法。
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