JPH10193263A - ブラスト装置 - Google Patents

ブラスト装置

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JPH10193263A
JPH10193263A JP9000883A JP88397A JPH10193263A JP H10193263 A JPH10193263 A JP H10193263A JP 9000883 A JP9000883 A JP 9000883A JP 88397 A JP88397 A JP 88397A JP H10193263 A JPH10193263 A JP H10193263A
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Shuzo Kino
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の曲率を有する円柱の外周面への吸着状
態を維持しながら円柱の長手方向に沿って移動し、且
つ、円柱外周面を良好に研掃することができるブラスト
装置を提供する。 【解決手段】 所定の曲率半径を有する円柱の外周面
と、周縁部にシール部材を装着されたケーシングとの間
に形成される空間部を減圧して、装置本体を円柱外周面
へ吸着させる。ブラスト装置は、円柱外周面に対する吸
着力と、車輪部材および補助輪を介して装置本体を駆動
する駆動力とにより、その自重を支えた上で角柱外壁面
への吸着状態を維持しながら、円柱の長手方向に沿って
移動し、且つ、研掃材を投射して円柱外周面を良好に研
掃することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円柱の外周面への
吸着状態を維持しながら該外周面に沿って移動し得るブ
ラスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、船舶,高層建築物あるい
は大型のタンク類などにおける内外の壁面および支柱の
清掃や塗装前の素地調整等の作業は、人手で行うにはか
なりの困難を要するものである。そこで、これらの作業
を人手に頼らず自動的に行わせることが考えられてお
り、このための装置が種々提案されている。例えば、特
公昭60−28715号では、基本的には、受圧体と、
装置本体を駆動する車輪と、上記受圧体及び外壁面と協
同して減圧空間を規定するシールと、減圧空間から流体
を排出するための減圧源とを備えて、壁面に吸着し且つ
該壁面に沿って移動する装置が開示されている。更に、
特公昭60−26752号には、この基本構成に加え、
吸着して移動する壁面上に対し、研掃材を投射してブラ
ストする機構を備えた装置が開示されている。
【0003】かかる従来装置では、装置を壁面に沿って
移動させるために、受圧体としてのケーシングと壁面と
で形成される空間内部が減圧される一方、ケーシングに
は、実質的に非通気性の柔軟な材料から成るシール部材
が装着されており、そのシール部材を介して、上記ケー
シングが壁面に密着する。装置と壁面との間の実質的に
密閉された空間内部の圧力を、装置外部の圧力よりも低
圧にすることで、装置は壁面に吸着し、その吸着状態を
維持しながら、装置に連結された駆動車輪により壁面に
沿って移動するようになっている。こうした装置は、移
動する壁面に対して、例えば、研掃材を投射してブラス
トすることができる。
【0004】壁面に対するこうしたブラスト処理の自動
化は、一つの平坦な壁面については、比較的容易に行わ
せることができるが、例えば、二つの壁面が交差して形
成される角部や隅部あるいは曲率を有する壁面について
は、装置のスムースな運行および良好な処理結果を得る
ことは、なかなかに困難であった。なお、かかる適用に
関して、本出願人は、特願平7−252678号におい
て、二つの壁面が成す隅部およびその近傍を自動的にブ
ラスト処理する自走式ブラスト装置を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、大
型のタンクの支柱など上下方向に延びる柱状体につい
て、その外壁面にブラスト処理を施す場合、装置はその
自重を支えた上で壁面への吸着状態を維持する必要があ
り、大きな吸着力の発生が求められることとなる。特
に、柱状体が円柱である場合には、曲面状の壁面に適用
されることになるので、上述した従来の装置では、壁面
への吸着状態を維持しながら、円柱の長手方向に沿って
移動し、且つ、ブラスト処理を行なう上で、良好な結果
を得ることが困難であった。尚、本明細書において「円
柱」は、中実の柱状体のみならず、中空の筒状体であっ
ても、その横断面の外周の周縁形状が円形を成すものを
も含むものとする。
【0006】この発明は、上記技術的課題に鑑みてなさ
れたもので、上下方向に延びる円柱の外周面への吸着状
態を維持しながら円柱の長手方向に沿って(つまり上下
方向に)移動し、且つ、円柱外周面を良好に研掃するこ
とができるブラスト装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、所定の曲率
半径を有する円柱の外周面に適合する周縁部を有し、該
円柱外周面との間に空間部を形成するケーシングと、上
記ケーシング周縁部もしくはその近傍に装着されて、上
記空間部を気密にシールするシール部材と、一端が上記
空間部に開口し、他端側が減圧装置に連通する減圧通路
と、一端が上記空間部内の円柱外周面に臨み、他端側が
研掃材供給装置に接続される研掃材ノズルと、上記減圧
装置を駆動して、上記減圧通路を介し上記空間部内を減
圧した状態で、装置本体を上記円柱の長手方向に沿って
移動させ得る移動手段とを備え、該移動手段は、円柱外
周面上を転動する複数の車輪部材と、取付部材を介して
装置本体から周方向に間隔を隔たった部位に取り付けら
れて、円柱外周面上を転動する補助輪と、該補助輪およ
び車輪部材を介して装置本体を円柱の長手方向に沿って
駆動する駆動手段とを有していることを特徴としたもの
である。
【0008】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記駆動手段は、上記装置本体
を上方から円柱の長手方向に沿って牽引する牽引装置を
有していることを特徴としたものである。
【0009】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記駆動手段は、上記車輪部材
を回転駆動するためのモータを有していることを特徴と
したものである。
【0010】また、更に、本願の請求項4に係る発明
(以下、第4の発明という)は、上記装置本体を吊り下げ
支持するための懸下装置が設けられていることを特徴と
したものである。
【0011】また、更に、本願の請求項5に係る発明
(以下、第5の発明という)は、上記複数の車輪部材及び
補助輪は、円柱外周面に対して略垂直姿勢に保持される
ことを特徴としたものである。
【0012】また、更に、本願の請求項6に係る発明
(以下、第6の発明という)は、上記研掃材ノズルが、研
掃材の投射方向を変えるために角度調整可能であること
を特徴としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の
形態に係るブラスト装置10を円柱1の外周面1aに吸
着させた状態で示す斜視図である。なお、この図1で
は、上記ブラスト装置10の構成をより理解し易くする
ために、上記円柱1を仮想線で示した。また、図2は、
上記円柱1の外周面1aに対して設置された上記ブラス
ト装置10の横断面説明図である。
【0014】上記ブラスト装置10は、円柱1の外周面
1aに対応するような曲率を有するケーシング3を備え
ており、該ケーシング3は、ブラスト装置10を円柱外
周面1aに対して設置させた場合には、該円柱外周面1a
との間に空間部20を形成する。上記外周面1aに対応
する上記ケーシング3の周縁部には、シール部材5が装
着されており、該シール部材5は、上記空間部20を気
密にシールすることができる。また、図2から良く分か
るように、上記ケーシング3には減圧通路15が設けら
れており、該減圧通路15の一端側は上記空間部20に
開口し、他端側が減圧装置(不図示)に連通している。そ
して、該ケーシング3には、一端が空間部20内の円柱
外周面1aに臨み、他端側は研掃材供給装置(不図示)に
接続される研掃材ノズル6が設けられている。
【0015】また、上記ケーシング3の両側には、円柱
1の長手方向に延びるフレーム部材13A,13Bが取
付けられており、各フレーム部材13A,13Bには、
それぞれ、車輪部材11A,11Bが設けられている。
これら車輪部材11A,11Bは、円柱外周面1a上の接
線に対して略垂直姿勢に保持されており、上記ブラスト
装置10が円柱1に沿って上下方向に移動する際には、
上記車輪部材11A,11Bは、円柱外周面1a上でそれ
ぞれスムースに転動する。
【0016】図2から良く分かるように、ケーシング3
の両側のフレーム部材13A,13Bには、それぞれ、
円柱の周方向に延びる取付部材19A,19Bの一端が
固定され、各取付部材19A,19Bの他端側には、補
助輪21A,21Bが取付けられている。これら取付部
材19A,19Bは、補助輪21A,21B側の端部に取
り付られたスプリング25及びリンク部材26を介して
互いに連結されている。上記補助輪21A,21Bは、
ブラスト装置本体10から周方向に間隔を隔たった部位
で、上記スプリング25の作用によって、円柱外周面1
aに対して付勢される。この状態で、該補助輪21A,2
1Bは、円柱外周面1b上の接線に対して略垂直姿勢に
保持され、上記ブラスト装置10が円柱1に沿って上下
方向に移動する際には、上記車輪11A,11Bととも
に、円柱外周面1a上でスムースに転動することとな
る。
【0017】上記ブラスト装置10が、所定の曲率半径
を有する円柱外周面1aに対して配置された状態で、上
記減圧装置(不図示)を駆動し、上記減圧通路15を通じ
て上記空間部20内を減圧することにより、ブラスト装
置10を円柱外周面1aに吸着させることができる。こ
のとき、円柱外周面1aとケーシング3との間には、ケ
ーシング3の周縁部に装着されたシール部材5を介し
て、実質的に密閉された空間部20が形成される。該シ
ール部材5は、円柱外周面1aに密着し得る形状を有し
ている。
【0018】図3および図4は、それぞれ、上記シール
部材5の正面図および平面図である。該シール部材5
は、円柱1の曲率に実質的に等しい曲率を有し、上記円
柱1の外周面1aに適合する。こうしたシール部材5
は、曲率半径Rを有する円柱外周面1aに対して十分に
密着し得る。該シール部材5としては、上記空間部20
の減圧中に加わる外気の圧力、及び、ブラスト装置10
の移動の際に加わる摩擦力の影響を抑制するように、例
えば断面が環状のものが用いられている。このような形
状のシール部材5は、ブラスト装置10が円柱外周面1
aに沿って移動する際においても上記空間部20側にめ
くれることがなく、外気の侵入を十分に阻止し得る。
【0019】また、かかるシール部材5は非通気性の柔
軟な材質から成るために、上記空間部20が減圧される
につれて円柱1の外周面1aへの密着性が高められる。
更には、微細な凹凸のある円柱外周面に対する場合に
も、その凹凸にシール部材の腹部が柔軟に対応しながら
円柱の外周面に密着し、十分な密閉状態を保つことがで
きるようになっている。
【0020】上記ブラスト装置10の円柱外周面1aに
吸着させた状態では、上記研掃材ノズル6から、圧縮空
気で加速された研掃材が、上記空間部20内の円柱外周
面1aに向けて投射される。研掃材が円柱外周面1aへ衝
突することによって、該円柱外周面1aがブラスト処理
される。本実施の形態では、この研掃材として、例え
ば、0.5〜0.7mmφのスチールグリットを用いた。
【0021】上記研掃材ノズル6は、表面の一部が球面
状に形成されており、その球面状部分6aに対応する形
状を有する受け具7が上記ケーシング3側に設けられ、
上記研掃材ノズル6の球面状部分6aを受けてケーシン
グ3に対して保持している。研掃材ノズル6とその受け
具7との間の気密性を確保するために、両部材の接触面
にはシールが施されている。
【0022】図1から良く分かるように、本実施の形態
では、上記ケーシング3の外側にモータ16が設置され
ており、該モータ16の出力軸に取付けられた偏心アダ
プタ18には、リンク部材17の一端が連結されてい
る。そして、該リンク部材17の他端が、ケーシング3
の外側の研掃材ノズル6を保持する保持部材23に連結
されている。該保持部材23は、上記ケーシング3に対
して、支点23aまわりに回動可能に取り付けられてい
る。そして、上記モータ16を駆動することにより、偏
心アダプタ18を介して、上記リンク部材17がその軸
方向に駆動され、それによって、上記保持部材23が支
点23aまわりに回動する結果、上記研掃材ノズル6が
左右に揺動し、円柱外周面1aに対する研掃材の投射方
向が変えられるようになっている。このように、外周面
1aに対してより広い範囲で研掃材が投射されることを
可能としている。
【0023】研掃材ノズル6から投射された研掃材は、
上記減圧装置によって、上記減圧通路15を通じて吸引
回収される。本実施の形態では、より好ましくは、上記
減圧通路15が、上記ケーシング3の下部付近に設けら
れ、投射された後に空間部20の下方に落ちる研掃材を
スムースに吸引回収し得るようにしている。
【0024】本実施の形態では、ブラスト装置10を上
方から円柱1の長手方向に沿って牽引する牽引装置30
(図1参照)が設けられている。該牽引装置30は、円柱
1の上端部近傍で円柱1の周方向に所定間隔を隔てて設
けられた複数の引掛部34の一つに、吊り下げ部材35
を介して取付けられた滑車33と、円柱1の側方に配置
された巻上げ機31とを備えている。上記ブラスト装置
10の上端部には、ワイヤ32がその一端側で連結され
ており、該ワイヤ32は、上記滑車33に掛け回された
後、その他端側で上記巻上げ機31に連結されている。
上記滑車33は、角柱1の上端部近傍に、ワイヤ32が
滑車33とブラスト装置10との間で円柱1の長手方向
に沿って延びるように配置されている。
【0025】上記巻上げ機31を駆動することにより、
ブラスト装置10は、円柱外周面1aに対する吸着力
と、巻上げ機31の牽引力とにより、その自重を支えた
上で円柱外周面1aへの吸着状態を維持しながら、円柱
1の長手方向(つまり上下方向)に沿って移動することが
できる。上記車輪部材11A,11B及び補助輪21A,
21Bが、円柱外壁面1aに対して略垂直姿勢で保持さ
れているので、当該外周面1a上でスムースに転動し、
ブラスト装置10の円柱外周面1aに沿った移動はスム
ースに行なわれる。前述したように、上記補助輪21
A,21Bは、取付部材19A,19Bを介してブラスト
装置10に連結され、装置本体10から(つまりブラス
ト装置本体10に直接に取り付けられた車輪部材11
A,11Bから)円柱の周方向に間隔を隔たった部位で保
持されている。このような構成によれば、ブラスト装置
10の円柱1に対する吸着姿勢を良好に維持することが
出来る。
【0026】なお、具体的には図示されていないが、ブ
ラスト装置10および巻上げ機31は、制御盤に配置さ
れたコントローラに電気的に接続されており、該コント
ローラによって作動制御される。このようにして、ブラ
スト装置10の移動速度および研掃材の噴射タイミング
等が好適に制御されるようになっている。
【0027】本実施の形態では、円柱1の長手方向に沿
ってその下端から上端までブラスト装置10を移動させ
て所定領域をブラスト処理した後、上記滑車33を別の
引掛部34に付け直し、巻上げ機31を移動させて、装
置本体10をブラスト処理していない円柱外周面に設置
し直すようにした。この工程を繰り返して、円柱外周面
の全体をブラスト処理する。
【0028】図5には、他の実施の形態に係る装置40
が示されている。尚、以下の説明においては、上記実施
の形態における場合と同じものには、同一の符号を付
し、それ以上の説明は省略する。このブラスト装置40
では、ケーシング3の両側のフレーム部材に設けられた
車輪部材41A,41Bが、それぞれ、駆動モータ46
A,46Bを有している。
【0029】上記駆動モータ46A,46Bを駆動し、
各車輪部材41A,41Bを円柱外周面1a上で駆動させ
ることにより、上記ブラスト装置40を円柱外周面1a
上で移動させることができる。ブラスト装置40および
巻上げ機51は、制御盤に配置されたコントローラに電
気的に接続され、該コントローラによって、駆動モータ
46A,46Bの作動が制御されている。補助輪21A
については、それ自体が駆動モータを有していないが、
これに限定されることなく、それ専有の駆動モータが設
けられても良い。本実施の形態では、上記巻上げ機51
が円柱側方に配置されており、ブラスト装置本体40を
吊り下げて支持するために、上記駆動モータ46A,4
6Bによるブラスト装置40の移動に対応して、ワイヤ
52の巻上げ又は繰出しを行なう懸下装置50を構成し
ている。かかる構成によれば、ブラスト装置40の落下
を確実に防止することが出来る。また、この実施の形態
においては、該巻上げ機51として、より好ましくは、
オートテンションウィンチが用いられており、これによ
れば、ブラスト装置40の移動に対し、ワイヤ52の張
力を一定に保ちながらその巻上げ又は繰出しを自動的に
行なうことが出来る。なお、上記懸下装置50は、飽く
までもブラスト装置40の落下を確実に防止するための
ものであり、この懸下装置50がなくても、駆動モータ
46A,46Bを駆動して、ブラスト装置40を支障な
く円柱の長手方向に沿って移動させ、ブラスト処理を行
なうことが出来る。
【0030】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言
うまでもない。
【0031】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、装置本体
は、円柱外周面に対する吸着力と、車輪部材及び補助輪
を円柱外周面上で転動させる駆動力とにより、その自重
を支えた上で円柱外周面への吸着状態を維持しながら、
円柱の長手方向に沿って移動することができる。また、
研掃材ノズルから研掃材を吹き込んで、円柱外周面を良
好にブラスト処理することができる。装置本体が上記外
周面を移動する際には、複数の車輪部材及び補助輪が該
外周面上を転動する。該補助輪は、装置本体から(つま
り、ブラスト装置本体に直接に取付けられた車輪部材か
ら)周方向に間隔を隔たった部位に保持されているの
で、ブラスト装置本体は、その円柱からの外れが防止さ
れる。
【0032】また、本願の第2の発明によれば、ワイヤ
を介してブラスト装置本体を上方から円柱の長手方向に
沿って牽引する牽引装置の牽引力により、該装置本体が
円柱外周面上を移動することができる。
【0033】更に、本願の第3の発明によれば、車輪部
材が駆動モータを有しているので、ブラスト装置本体が
円柱外周面上をスムースに移動することができる。
【0034】また、更に、本願の第4の発明によれば、
懸下装置がブラスト装置本体の円柱に沿った上下方向の
移動に対応して作動し、装置本体を吊り下げ支持するの
で、ブラスト装置の落下をより確実に防止することがで
きる。
【0035】また、更に、本願の第5の発明によれば、
車輪部材および補助輪が、円柱の外周面上の接線に対し
て略垂直姿勢に保持されているので、円柱外周面上でス
ムースに転動し、ブラスト装置は、円柱の外周面上をス
ムースに移動することができる。
【0036】また、更に、本願の第6の発明によれば、
研掃材ノズルが可動であり投射方向が角度調整可能なた
めに、研掃材投射中にその投射方向を変えることによ
り、上記空間部内の円柱の外周面に対してより広い範囲
を研掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る装置が円柱の外周面に設
置される態様を示す斜視図である。
【図2】 上記装置の断面説明図である。
【図3】 上記実施の形態に係るシール部材の平面図で
ある。
【図4】 上記シール部材の上面図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態に係る装置の斜視図
である。
【符号の説明】
1…円柱 1a…円柱外周面 3…ケーシング 5…シール部材 6…研掃材ノズル 11A,11B…車輪部材 15…減圧通路 19A,19B…取付部材 20…空間部 21A,21B…補助輪 30…牽引装置 50…懸下装置 31,51…巻上げ機 33,53…滑車 41A,41B…車輪部材 46A,46B…駆動モータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の曲率半径を有する円柱の外周面に
    適合する周縁部を有し、該円柱外周面との間に空間部を
    形成するケーシングと、 上記ケーシング周縁部もしくはその近傍に装着されて、
    上記空間部を気密にシールするシール部材と、 一端が上記空間部に開口し、他端側が減圧装置に連通す
    る減圧通路と、 一端が上記空間部内の円柱外周面に臨み、他端側が研掃
    材供給装置に接続される研掃材ノズルと、 上記減圧装置を駆動して、上記減圧通路を介し上記空間
    部内を減圧した状態で、装置本体を上記円柱の長手方向
    に沿って移動させ得る移動手段とを備え、 該移動手段は、円柱外周面上を転動する複数の車輪部材
    と、取付部材を介して装置本体から周方向に間隔を隔た
    った部位に取り付けられて、円柱外周面上を転動する補
    助輪と、該補助輪および車輪部材を介して装置本体を円
    柱の長手方向に沿って駆動する駆動手段とを有している
    ことを特徴とするブラスト装置。
  2. 【請求項2】 上記駆動手段は、上記装置本体を上方か
    ら円柱の長手方向に沿って牽引する牽引装置を有してい
    ることを特徴とする請求項1記載のブラスト装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動手段は、上記車輪部材を回転駆
    動するためのモータを有していることを特徴とする請求
    項1に記載のブラスト装置。
  4. 【請求項4】 上記装置本体を吊り下げ支持するための
    懸下装置が設けられていることを特徴とする請求項3に
    記載のブラスト装置。
  5. 【請求項5】 上記複数の車輪部材及び補助輪は、円柱
    外周面に対して略垂直姿勢に保持されることを特徴とす
    る請求項1〜請求項4のいずれか一に記載のブラスト装
    置。
  6. 【請求項6】 上記研掃材ノズルが、研掃材の投射方向
    を変えるために角度調整可能であることを特徴とする請
    求項1〜請求項5のいずれか一に記載のブラスト装置。
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Cited By (6)

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