JP2810358B2 - ブラスト装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、角柱の角部を形成
する二つの隣接した外壁面への吸着状態を維持しながら
該外壁面に沿って移動し得るブラスト装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、船舶,高層建築物あるい
は大型のタンク類などにおける内外の壁面および支柱の
清掃や塗装前の素地調整等の作業は、人手で行うにはか
なりの困難を要するものである。そこで、これらの作業
を人手に頼らず自動的に行わせることが考えられてお
り、このための装置が種々提案されている。例えば、特
公昭６０−２８７１５号では、基本的には、受圧体と、
装置本体を駆動する車輪と、上記受圧体及び外壁面と協
同して減圧空間を規定するシールと、減圧空間から流体
を排出するための減圧源とを備えて、壁面に吸着し且つ
該壁面に沿って移動する装置が開示されている。更に、
特公昭６０−２６７５２号には、この基本構成に加え、
吸着して移動する壁面上に対し、研掃材を投射してブラ
ストする機構を備えた装置が開示されている。

【０００３】これら従来装置では、装置を壁面に沿って
移動させるために、受圧体としてのケーシングと壁面と
で形成される空間内部が減圧される一方、ケーシングに
は、実質的に非通気性の柔軟な材料から成るシール部材
が装着されており、そのシール部材を介して、上記ケー
シングが壁面に密着する。装置と壁面との間の実質的に
密閉された空間内部の圧力を、装置外部の圧力よりも低
圧にすることで、装置は壁面に吸着し、その吸着状態を
維持しながら、装置に連結された駆動車輪により壁面に
沿って移動するようになっている。そして、移動しなが
ら、壁面に対して、例えば研掃材を投射してブラスト処
理することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】壁面に対するこうした
ブラスト処理等の処理の自動化は、一つの平坦な壁面に
ついては比較的容易に行わせることができるが、例え
ば、二つの壁面が交差して形成される角部や隅部につい
ては、装置のスムースな運行および良好な処理結果を得
ることは、なかなかに困難であった。なお、かかる適用
に関して、本出願人は、特願平７−２５２６７８号にお
いて、二つの壁面が成す隅部およびその近傍を自動的に
ブラスト処理する自走式ブラスト装置を提案した。

【０００５】ところで、例えば、橋脚など上下方向に延
びる柱状体について、その外壁面にブラスト処理を施す
場合、装置はその自重を支えた上で壁面への吸着状態を
維持する必要があり、大きな吸着力の発生が求められる
こととなる。特に、柱状体が角柱である場合には、外壁
部に隣接する二面で形成された角部およびその近傍が含
まれる関係上、上記従来の装置では、壁面への吸着状態
を維持しながら、円柱の長手方向に沿って移動し、且
つ、ブラスト処理を行なう上で、良好な結果を得ること
が困難であった。尚、本明細書において「角柱」は、中実
の柱状体のみならず、中空の筒状体であっても、その横
断面の外周の周縁形状が多角形を成すものをも含むもの
とする。

【０００６】この発明は、上記技術的課題に鑑みてなさ
れたもので、上下方向に延びる角柱の外壁面への吸着状
態を維持しながら角柱の長手方向に沿って(つまり上下
方向に)移動し、且つ、二つの隣接した外壁面が形成す
る角部及びその近傍を良好に研掃することができるブラ
スト装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
１に係る発明(以下、第１の発明という)は、角柱の角部
を形成する二つの隣接した外壁面との間に空間部を形成
するケーシングと、該ケーシング周縁部もしくはその近
傍に装着されてケーシングと上記角柱外壁面との間を気
密にシールするシール部材と、一端が上記空間部に開口
し、他端側が減圧装置に連通する減圧通路と、一端が上
記空間部内の角柱外壁面に臨み、他端側が研掃材供給装
置に接続され、上記ケーシングの各角柱外壁面に対応す
る位置にそれぞれ取り付けられた二つの研掃材ノズル
と、上記減圧装置を駆動して、上記減圧通路を介し上記
空間部内を減圧した状態で、装置本体を上記角柱の長手
方向に沿って移動させ得る移動手段とを備え、該移動手
段は、角柱外壁面上を転動する複数の車輪部材と、該車
輪部材を介して装置本体を駆動する駆動手段とを有して
いることを特徴としたものである。

【０００８】また、本願の請求項２に係る発明(以下、
第２の発明という)は、上記駆動手段は、上記装置本体
を上方から角柱の長手方向に沿って牽引する牽引装置を
有していることを特徴としたものである。

【０００９】また、更に、本願の請求項３に係る発明
(以下、第３の発明という)は、上記駆動手段は、上記車
輪部材を回転駆動するためのモータを有していることを
特徴としたものである。

【００１０】また、更に、本願の請求項４に係る発明
(以下、第４の発明)は、上記装置本体を吊り下げ支持す
るための懸下装置が設けられていることを特徴としたも
のである。

【００１１】また、更に、本願の請求項５に係る発明
(以下、第５の発明という)は、上記車輪部材が対応する
角柱外壁面に対して略垂直姿勢に保持されていることを
特徴としたものである。

【００１２】また、更に、本願の請求項６に係る発明
(以下、第６の発明という)は、上記研掃材ノズルが、研
掃材の投射方向を変えるために角度調整可能であること
を特徴としたものである。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
添付図面に基づいて詳細に説明する。図１は、本実施の
形態に係るブラスト装置１０を角柱外壁面１a,１bに吸
着させた状態で示す斜視図である。なお、この図１で
は、上記ブラスト装置１０の構成をより理解し易くする
ために、上記角柱１は仮想線で示した。また、図２,図
３及び図４は、それぞれ、上記外壁面１a及び１bで形成
された角部１cに置かれたブラスト装置１０の横断面図,
正面図及び側面図である。

【００１４】上記角柱１は、例えば断面矩形状の四角柱
とされ、その二つの隣接した外壁面１a,１bが、略直角
の角部１cを形成している。上記装置１０は平面視で略
Ｌ字状のケーシング３を備えており、該ケーシング３
は、ブラスト装置１０を角柱外壁面１a,１bに対して設
置した場合、上記角部１を含み外壁面１a,１bとの間
に、図２〜図４に示すような空間部２０を形成するよう
になっている。上記ケーシング３の外壁面１a,１bに対
応する部分の周縁部には、シール部材５が装着されてお
り、該シール部材５は、その周縁部と上記角柱外壁面１
a及び１bとの間を気密にシールする。また、図２から良
く分かるように、上記ケーシング３には、一端が上記空
間部２０に開口し、他端側が減圧装置(不図示)に連通す
る減圧通路１５が設けられている。そして、該ケーシン
グ３の空間部２０内の外壁面１a,１bにそれぞれ対応す
る所定位置には、一端が空間部２０内に含まれる各角柱
外壁面１a,１bに臨み、他端側が研掃材供給装置(不図
示)に接続される研掃材ノズル６,７がそれぞれ設けられ
ている。

【００１５】更に、上記ケーシング３の両側には、角柱
１の長手方向に延びるフレーム部材１３,１４が取付け
られており、該フレーム部材１３,１４には、それぞ
れ、角柱外壁面１a,１bに対応した各車輪部材１１Ａ,１
１Ｂが設けられている。該車輪部材１１Ａ,１１Ｂは、
各角柱外壁面１a,１b上で略垂直姿勢に保持されてお
り、ブラスト装置１０が角柱１に沿って上下方向へ移動
する際には、上記車輪１１Ａ,１１Ｂが、角柱外壁面１
a,１b上でそれぞれスムースに転動する。

【００１６】上記ブラスト装置１０が、角柱１の角部１
cを含んで角柱外壁面１a,１bに対して配置された状態
で、上記減圧装置(不図示)を駆動し、上記減圧通路１５
を通じて上記空間部２０内を減圧することにより、ブラ
スト装置１０を各外壁面１a,１bに吸着させることがで
きる。このとき、角柱外壁面１a,１bとケーシング３と
の間には、ケーシング３の周縁部に装着されたシール部
材５を介して、実質的に密閉された上記空間部２０が形
成される。該シール部材５は、上記角柱外壁面１a及び
１bの角部１cに密着し得る形状を有している。

【００１７】図５〜図７は、それぞれ、シール部材５の
斜視図,平面図及び断面図である。上記シール部材５
は、上記角柱外壁面１a,１bにそれぞれ対応する部分５
a,５bから成り、これら両部分５a,５bは略垂直に交わっ
ている。かかるシール部材５の形状によれば、略直角に
交差した角部１cに対しても、シール部材５の隅部２５
が十分に密着し得る。該シール部材５としては、上記空
間部２０の減圧中に加わる外気の圧力、及び、ブラスト
装置１０の移動の際に加わる摩擦力の影響を抑制するよ
うに断面が半円形のものが用いられている。このような
形状のシール部材５は、ブラスト装置１０が角柱外壁面
１a,１bに沿って移動する際においても上記空間部２０
側にめくれることがなく、外気の侵入を十分に阻止し得
る。

【００１８】上記シール部材５の半円の両側には、間隔
を置いて穴の空けられた取り付けフランジ５aが設けら
れている。この穴を介して、シール部材５は、ケーシン
グ３に対してネジ部材２８で締結固定されている(図７
参照)。上記シール部材５は非通気性の柔軟な材質から
成り、上記空間部２０が減圧されるにつれて角柱外壁面
１a,１bへの密着性が高められる。更に、微細な凹凸の
ある角柱の外壁面に対する場合にも、その凹凸にシール
部材の腹部が柔軟に対応しながら角柱の外壁面に密着
し、十分な密閉状態を保つことができるようになってい
る。

【００１９】上記ブラスト装置１０を角柱外壁面１a,１
bに吸着させた状態で、上記研掃材ノズル６,７から、圧
縮空気で加速された研掃材が角部１cを含む上記外壁面
１a,１bに向けて投射される。研掃材が角柱外壁面１a,
１bへ衝突することによって、上記角部１c及びその近傍
がブラスト処理される。本実施の形態では、この研掃材
として、例えば、０．５〜０．７mmφのスチールグリッ
トを用いた。

【００２０】上記研掃材ノズル６,７は、表面の一部が
球面状に形成されており、その球面状部分６a,７bに対
応する形状を有する受け具８,９(図２参照)が上記ケー
シング３側に設けられ、上記研掃ノズル６,７の球面状
部分６a,７bを受けケーシング３に対して保持してい
る。該研掃材ノズル６,７と各受け具８,９との間の気密
性を確保するために、両部材の接触面にはシールが施さ
れている。

【００２１】図１から良く分かるように、本実施の形態
では、上記ケーシング３の外側にモータ１６が設置され
ており、該モータ１６の出力軸に取付けられた偏心アダ
プタ１９には、リンク部材１７,１８の一端が連結され
ている。そして、該リンク部材１７,１８の他端が、そ
れぞれ、ケーシング３の外側の研掃材ノズル６,７を保
持する保持部材２２,２３に連結されている。該保持部
材２２,２３は、上記ケーシング３に対して、支点２２
a,２３bまわりに回動可能に取り付けられている。そし
て、上記モータ１６を駆動することにより、偏心アダプ
タ１９を介して、上記リンク部材１７,１８がその軸方
向に駆動され、それによって、上記保持部材２２,２３
が支点２２a,２３bまわりに回動する結果、上記研掃材
ノズル６,７が左右に揺動し、角柱１の外壁面１a,１bに
対する研掃材の投射方向が変えられるようになってい
る。このように、外壁面１a,１bに対してより広い範囲
で研掃材が投射されることを可能としている。

【００２２】研掃材ノズル６,７から投射された研掃材
は、上記減圧装置によって、上記減圧通路を通じて吸引
回収される。本実施の形態では、より好ましくは、上記
減圧通路１５が、上記ケーシング３の下部付近に設けら
れ、投射された後に空間部２０下方に落ちる研掃材をス
ムースに吸引回収し得るようにしている。

【００２３】本実施の形態では、装置本体１０を上方か
ら角柱１の長手方向に沿って牽引する牽引装置３０(図
１参照)が設けられている。該懸下装置３０は、角柱１
の角部１cの上端部近傍に設けられた引掛部材３４に吊
り下げ部材３５を介して取付けられた滑車３３と、角柱
１の側方に配置された巻上げ機３１とを備えている。上
記ブラスト装置１０の上端部には、ワイヤ３２がその一
端側で連結され、このワイヤ３２は、上記滑車３３に掛
け回わされた後、その他端側で上記巻上げ機３１に連結
されている。上記滑車３３は、角柱１の上端部近傍に、
ワイヤ３２が上記滑車３３とブラスト装置１０との間で
角柱１の長手方向に沿って延びるように配置されてい
る。

【００２４】上記巻上げ機３１を駆動することにより、
ブラスト装置１０は、各角柱外壁面１a,１bに対する吸
着力と、巻上げ機３１の牽引力とにより、その自重を支
えた上で角柱外壁面１a,１bへの吸着状態を維持しなが
ら、角柱１の長手方向(つまり上下方向)に沿って移動す
ることができる。上記車輪１１Ａ,１１Ｂが、それぞれ
対応する角柱外壁面１a,１bに対して略垂直姿勢で保持
されており、外壁面１a,１b上でスムースに転動するの
で、ブラスト装置１０の外壁面１a,１bに沿った移動は
スムースに行なわれる。なお、具体的には図示されてい
ないが、ブラスト装置１０および巻上げ機３１は、制御
盤に配置されたコントローラに電気的に接続されてお
り、該コントローラによって作動制御される。このよう
にして、ブラスト装置１０の移動速度および研掃材の噴
射タイミング等が好適に制御されるようになっている。

【００２５】本実施の形態では、ブラスト装置１０を角
柱１の角部１cに沿ってその下端から上端まで移動させ
ブラスト処理した後に、上記滑車３３を別の角部の上端
部に取り付けられた引掛部材３４に付け直し、巻上げ機
３１を移動させ、ブラスト装置１０を別の角部に設置し
直して、順次、角柱１の四つの角部についてブラスト処
理するようにした。

【００２６】図８には、他の実施の形態に係るブラスト
装置４０が示されている。尚、以下の説明においては、
上記実施の形態における場合と同じものには、同一の符
号を付し、それ以上の説明は省略する。この実施の形態
に係るブラスト装置４０では、ケーシング３の両側のフ
レーム部材４３Ａ,４３Ｂに設けられた車輪部材４１Ａ,
４１Ｂが、各々、駆動モータ４６Ａ,４６Ｂを有してい
る。

【００２７】該駆動モータ４６Ａ,４６Ｂを駆動し、各
車輪４１Ａ,４１Ｂを角柱外壁面１a,１b上で駆動させる
ことにより、上記ブラスト装置４０を角柱外壁面１a,１
b上で移動させることができる。ブラスト装置４０及び
巻上げ機３１は、制御盤に配置されたコントローラに電
気的に接続され、該コントローラによって、駆動モータ
４６Ａ,４６Ｂの作動が制御されている。また、本実施
の形態では、上記巻上げ機５１が角柱側方に配置されて
おり、ブラスト装置本体４０を吊り下げ支持するため
に、上記駆動モータ４６Ａ,４６Ｂによるブラスト装置
４０の移動に対応して、一端がブラスト装置４０の上端
部に連結されたワイヤ５２の巻上げ又は繰出しを行なう
懸下装置５０を構成している。この構成によれば、ブラ
スト装置４０の落下を確実に防止することが出来る。ま
た、この実施の形態において、より好ましくは、上記巻
上げ機５１として、オートテンションウィンチが用いら
れており、これによれば、ブラスト装置４０の移動に対
し、ワイヤ５２の巻上げ又は繰出しをその張力を一定に
保ちながら自動的に行なうことが出来る。なお、上記懸
下装置５０は、飽くまでも、ブラスト装置４０の落下を
防止するためのものであって、これがなくても、駆動モ
ータ４６Ａ,４６Ｂを駆動して、ブラスト装置４０を支
障なく円柱の長手方向に沿って移動させ、ブラスト処理
を行なうことが出来る。

【００２８】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、例えば、角柱は四角柱以外の、その横
断面の外周の周縁形状が多角形をなすものでも良く、そ
の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは
設計上の変更が可能であることは言うまでもない。

【００２９】

【発明の効果】本願の第１の発明によれば、装置本体
は、角柱の角部を含む二つの隣接した外壁面に対する吸
着力と、車輪部材を介して装置本体を駆動する駆動力に
より、その自重を支えた上で角柱外壁面への吸着状態を
維持しながら、角柱の長手方向に沿って移動することが
できる。また、角柱の角部を含む外壁面に向けて研掃材
ノズルから研掃材を吹き込んで、角柱の角部及びその近
傍を良好にブラスト処理することが可能である。

【００３０】また、本願の第２の発明によれば、ブラス
ト装置本体を上方から角柱の長手方向に沿って牽引する
牽引装置の牽引力により、ブラスト装置本体が角柱外壁
面上を移動することができる。

【００３１】更に、本願の第３の発明によれば、車輪部
材が駆動モータを有しているので、ブラスト装置本体が
角柱外壁面上をスムースに移動することができる。

【００３２】また、更に、本願の第４の発明によれば、
懸下装置がブラスト装置本体の移動に対応して作動し、
ブラスト装置本体を吊り下げ支持するので、ブラスト装
置の落下をより確実に防止することが出来る。

【００３３】また、更に、本願の第５の発明によれば、
車輪部材が、角柱外壁面に対して略垂直姿勢に保持され
ているので、角柱外壁面上でスムースに転動し、ブラス
ト装置は、角柱外壁面上をスムースに移動することがで
きる。

【００３４】また、更に、本願の第６の発明によれば、
研掃材ノズルが可動であり投射方向が角度調整可能なた
めに、研掃材投射中にその投射方向を変えることによ
り、上記空間部内の角柱外壁面に対してより広い範囲を
研掃することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本実施の形態に係る装置が角柱の角部を形成
する二つの隣接した外壁面に設置される態様を示す斜視
図である。

【図２】 上記装置の横断面説明図である。

【図３】 上記装置の正面図である。

【図４】 上記装置の側面図である。

【図５】 上記実施の形態に係るシール部材の斜視図で
ある。

【図６】 上記シール部材の平面図である。

【図７】 上記シール部材の横断面説明図である。

【図８】 本発明の他の実施の形態に係る装置の斜視図
である。

【符号の説明】

１…角柱 １a,１b…角柱外壁面 １c…角部 ３…ケーシング ５…シール部材 ６,７…研掃材ノズル １１Ａ,１１Ｂ…車輪部材 １５…減圧通路 ２０…空間部 ３０…牽引装置 ５０…懸下装置 ３１,５１…巻上げ機 ３３,５３…滑車 ４１Ａ,４１Ｂ…車輪部材 ４６Ａ,４６Ｂ…駆動モータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−108274（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−257567（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−40249（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−52180（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−166481（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−104441（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−76958（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−33056（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭47−42798（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B24C 3/06 B62D 57/024

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 角柱の角部を形成する二つの隣接した外
   壁面との間に空間部を形成するケーシングと、 該ケーシング周縁部もしくはその近傍に装着されてケー
   シングと上記角柱外壁面との間を気密にシールするシー
   ル部材と、 一端が上記空間部に開口し、他端側が減圧装置に連通す
   る減圧通路と、 一端が上記空間部内の角柱外壁面に臨み、他端側が研掃
   材供給装置に接続され、上記ケーシングの各角柱外壁面
   に対応する位置にそれぞれ取り付けられた二つの研掃材
   ノズルと、 上記減圧装置を駆動して、上記減圧通路を介し上記空間
   部内を減圧した状態で、装置本体を上記角柱の長手方向
   に沿って移動させ得る移動手段とを備え、 該移動手段は、角柱外壁面上を転動する複数の車輪部材
   と、該車輪部材を介して装置本体を駆動する駆動手段と
   を有していることを特徴とするブラスト装置。
2. 【請求項２】 上記駆動手段は、上記装置本体を上方か
   ら角柱の長手方向に沿って牽引する牽引装置を有してい
   ることを特徴とする請求項１に記載のブラスト装置。
3. 【請求項３】 上記駆動手段は、上記車輪部材を回転駆
   動するためのモータを有していることを特徴とする請求
   項１に記載のブラスト装置。
4. 【請求項４】 上記装置本体を吊り下げ支持するための
   懸下装置が設けられていることを特徴とする請求項３に
   記載のブラスト装置。
5. 【請求項５】 上記車輪部材が対応する角柱外壁面に対
   して略垂直姿勢に保持されていることを特徴とする請求
   項１〜請求項４のいずれか一に記載のブラスト装置。
6. 【請求項６】 上記研掃材ノズルが、研掃材の投射方向
   を変えるために角度調整可能であることを特徴とする請
   求項１〜請求項５のいずれか一に記載のブラスト装置。