JPH10191871A - 焼き菓子の製造法 - Google Patents

焼き菓子の製造法

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JPH10191871A
JPH10191871A JP33365297A JP33365297A JPH10191871A JP H10191871 A JPH10191871 A JP H10191871A JP 33365297 A JP33365297 A JP 33365297A JP 33365297 A JP33365297 A JP 33365297A JP H10191871 A JPH10191871 A JP H10191871A
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sfc
phospholipase
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lecithin
baked
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JP33365297A
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Kazuhisa Sugimoto
和久 杉本
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Ezaki Glico Co Ltd
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Ezaki Glico Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サクサクした軽い触感の焼き菓子を得る。 【構成】 原料中にレシチン、ホスホリパーゼ等を配合
することにより目的を達成する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は口溶けがよくサクサ
クした食感を有する焼き菓子を製造する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、焼
き菓子は小麦粉を主原料とし製造されている。この製造
において出来上がり製品の膨化や食感を改良するためシ
ョートニングやマーガリン等の練りこみ油脂が用いられ
ている。また生地中にレシチン等の乳化剤を配合した
り、アミラーゼやプロテアーゼ等の酵素処理を行うなど
種々の改良も試みられている。しかしながらこれらの処
理でもなお口溶けやサクサク感といった製品の食感面で
満足できないものがあり、それを一層改良する新たな方
法が強く望まれていた。
【0003】
【問題点を解決するための手段】本発明者は鋭意工夫を
行った結果、練りこみ油脂中の固体脂含量(本発明にお
いてSFCと称する)を少なくしながら且つホスホリパ
ーゼA2による焼成前生地の酵素処理を併用する請求項
1、2に記載の第1発明、(以下請求項1、2に記載の
発明を単に第1発明という)SFCを少なくしながら且
つレシチンを配合する請求項3、4に記載の第2発明、
(以下請求項3、4に記載の発明を単に第2発明とい
う)によって、上記の問題点を解決したものである。
【0004】本発明にいう焼き菓子の種類としてはクラ
ッカー、プレッツェル、乾パンなどが挙げられる。
【0005】本発明において練りこみ油脂とは焼成前生
地に主原料である小麦粉と共に配合、混合される油脂を
いい、例えばショートニングやマーガリン、バター、サ
ラダ油などの植物性油脂などが挙げられるが、10℃に
おけるSFCが30%以下になるものが良い。また、ト
ータルでSFCが30%以下になるのであれば複数の種
類の練りこみ油脂を組み合わせて用いても構わない。
【0006】練りこみ油脂の使用量は重量比で小麦粉1
00部に対し5部〜15部が良い。
【0007】ホスホリパーゼA2は豚膵臓などの動物や
微生物起源のものを用いることができ、市販の酵素剤で
良い。本発明に用いるホスホリパーゼA2の力価は後述
する定義により規定される酵素活性の単位において小麦
粉1kgあたり20〜20000単位が良い。
【0008】ホスホリパーゼA2の1単位はpH8、摂
氏40度、6mMのCa存在下において、卵黄を基質と
して1分間に1μMの遊離脂肪酸を生成する酵素活性と
定義されている方法を用いる。
【0009】本願においてレシチンとは大豆レシチンな
ど植物レシチン、卵黄レシチン、分別レシチン、酵素処
理レシチン、酵素分解レシチンなどを用いることができ
る。なかでも酵素処理レシチンや酵素分解レシチンの使
用により良好な食感を得ることができる。レシチンの添
加方法、時期については特に問わない。
【0010】焼き菓子の生地に、第1発明又は第2発明
のそれぞれに従って練りこみ油脂を配合する。酵素処理
条件は酵素の添加量に応じて調整する必要があるが、一
般には処理温度は15℃〜50℃、処理時間は30分〜
12時間とすることができる。所定の酵素作用時間さえ
確保できれば、一般にクラッカー製造で行われるイース
トによる発酵と並行しても構わない。また、通常の焼き
菓子の製造方法中における添加時期、順序は問わず、た
とえば小麦粉中に分散させたり、混練中に行う加水に溶
解若しくは分散して投入することができる。
【0011】処理の終わった生地は常法によって、適宜
成形、焼成する。添加した酵素は焼成によって失活する
が、成形工程中に水蒸気処理、温浴処理等によって意図
的に失活させてもよい。焼き菓子の種類によっては成形
工程中に砂糖、ナッツ等をふりかけたり、アルカリ、卵
黄等を塗布しても良い。
【0012】ビスケットやクラッカーにおいては通常マ
ーガリンやショートニング等の練りこみ油脂を配合する
ことにより焼き上がり生地のショートニング性の改良が
行われている。現在用いられている練りこみ用マーガリ
ンやショートニングは通常10℃でのSFCが35%〜
45%程度のものが多く、その油脂特性によりビスケッ
ト、クラッカーに歯脆さを付与している。
【0013】本発明において10℃でのSFCが30%
以下になるような練りこみ油脂とホスホリパーゼA2と
を併用することによって、従来の焼き菓子に比較し、よ
り一層の歯脆さを与える得ることが可能となった。更に
SFCの多い油脂を焼き菓子に使用した場合に有りがち
な焼き上げ後の油の滲みも非常に少ない良好な品質のも
のを得ることができた。
【0014】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0015】(実施例1)表1の配合に基づき、常法に
よりプレッツェルを作成した。テスト品(配合1)には
練りこみ油脂として10℃でのSFCが20%のマーガ
リンを使用するとともに、酵素として市販のホスホリパ
ーゼA2剤(ノボノルディスク社製、豚膵臓由来のもの
で10000単位/ml)を0.015mlすなわち1
50単位分を添加し、30℃で4時間発酵後成形し、常
温下で1.5%炭酸ナトリウム液を塗布しアルカリ処理
をした後焼成を行った。比較例としては比較配合1及び
比較配合1に配合1と同量のホスホリパーゼA2を添加
した配合(比較配合2)のものを作成した。
【0016】得られたプレッツェルの品質評価をパネラ
ー数10名で表2に示す評価基準表に基づいて行い、そ
の平均の結果を表3に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】(実施例2)表4の配合に基づき、常法に
よりクラッカーを作成した。テスト品(配合2、3)に
は練りこみ油脂として10℃でのSFCが45%のマー
ガリンと10℃でのSFCが0%のサラダ油をトータル
で10℃でのSFCが28%になるよう組み合わせて使
用するとともに、レシチンとして市販のレシチン或は酵
素分解レシチンを添加し、30℃で4時間発酵後、成形
・焼成を行った。比較例としては比較配合1及び比較配
合1に配合2、3と同量のレシチンを添加した配合(比
較配合3)のものを作成した。
【0021】得られたクラッカ−の品質評価をパネラー
数10名で表2に示す評価基準表に基づいて行い、その
平均の結果を表5に示す。
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】(実施例3)表6に示す配合で、常法によ
りプレッツェルを作成した。テスト品(配合4、配合
5)には練りこみ油脂として10℃でのSFCが20%
の油脂B、及び液状油脂すなわち10℃でのSFCが0
%の油脂Cを使用した。酵素として市販のホスホリパー
ゼA2剤(ノボノルディスク社製、豚膵臓由来のもので
10000単位/ml)を0.015mlすなわち15
0単位分を添加し、30℃で2時間半発酵後成形し、常
温下で1.5%炭酸ナトリウム液を塗布しアルカリ処理
をした後焼成を行った。比較例としては10℃でのSFC
が45%の油脂Aを用いた比較配合5及び比較配合5に
配合4、配合5と同量のホスホリパーゼA2を添加した
配合(比較配合6)、配合4からホスホリパーゼA2添
加を削除した配合(比較配合7)のものを作成した。
【0025】
【表6】(単位は全てg)
【0026】得られたクラッカーの評価はレオメータに
よる低速圧縮破断試験で評価した。プランジャーは円形
平型直径15mmのものを用い、圧縮速度60mm/分、ク
リアランス4mm、最高荷重10Kgで荷重―時間曲線を
求めた。データはLABTECHNOTEBOOKを用いて数
値を取り込み平均曲線を求めた。結果を図1に示す。各
配合の第一ピークに到達するまでの時間(単位は秒)、
及びその時点の荷重(単位はKg)、また第一ピーク後
の極小点の到達時間(単位は秒)及びその時点での荷重
(単位はKg)を表5に記す。第一ピークの到達時間が
早く且つその時の荷重が小さいほど噛み出し感がソフト
であり、極小点での荷重が小さいほど噛み込みが柔らか
いクラッカーと言える。すなわち、ホスホリパ−ゼを配
合し、かつ配合油脂のSFCが低いほど食感の軽いクラ
ッカが得られ、その効果はそれそれ単独で得る効果をは
るかに凌ぐものであることがわかった。
【0027】
【表7】
【0028】
【効果】本発明によりSFCの多い油脂を用いたクラッ
カーにおいて好ましい要素の一つであるサクサク感がホ
スホリパーゼA2又はレシチンを用いたことにより従来
のものと比べて向上しており、口溶け・口当たりも従来
に比べ大きく改善された。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】得られたクラッカーのレオメータによる低速圧
縮破断試験結果

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】10℃におけるSFCが30%以下の練り
    こみ油脂を配合し、焼成前生地をホスホリパーゼA2で
    酵素処理を行うことを特徴とする焼き菓子の製造法。
  2. 【請求項2】小麦粉1kgあたりのホスホリパーゼA2の
    使用量が20〜20000単位であり、且つ練りこみ油
    脂の配合量が小麦粉100重量部に対し5重量部〜15
    重量部であることを特徴とする請求項1に記載の焼き菓
    子の製造法。
  3. 【請求項3】10℃におけるSFCが30%以下の練り
    こみ油脂及びレシチンを配合することを特徴とする焼き
    菓子の製造法。
  4. 【請求項4】小麦粉100重量部に対する練りこみ油脂
    の配合量が5重量部〜15重量部、レシチンの配合量が
    0.1重量部〜1重量部であることを特徴とする請求項
    3に記載の焼き菓子の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001047363A1 (en) * 1999-12-23 2001-07-05 Dsm N.V. Bread improver comprising bile salt and phospholipase a
JP2010501195A (ja) * 2006-08-28 2010-01-21 プラトス ナームローズ フェノートサップ ホスホリパーゼを使用するケーキの製造方法
EP2124581B1 (en) 2007-02-01 2018-12-12 DSM IP Assets B.V. Novel method to produce cake

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EP2476315B1 (en) 2007-02-01 2019-07-24 DSM IP Assets B.V. Use of a phospholipase A in the production of cake

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