JPH10191054A - 像域別カラー画像処理装置、画像出力装置、画像処理方法および記憶媒体 - Google Patents

像域別カラー画像処理装置、画像出力装置、画像処理方法および記憶媒体

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JPH10191054A
JPH10191054A JP8343397A JP34339796A JPH10191054A JP H10191054 A JPH10191054 A JP H10191054A JP 8343397 A JP8343397 A JP 8343397A JP 34339796 A JP34339796 A JP 34339796A JP H10191054 A JPH10191054 A JP H10191054A
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敏明 中村
Manabu Jo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像のエッジ部と非エッジ部での画像処理の違
いにより生じる境界部分の画質劣化を抑圧し、文字・細
線領域の高精細化と絵柄領域の高階調化を実現する。 【解決手段】画像のエッジ部分の領域と、エッジに隣接
する領域と、それ以外の平坦な領域とを判別する。エッ
ジ部分の領域に対して、あらかじめ定めたドット分散型
の多値ディザマトリクスを用いて多値ディザ処理109
を行い、平坦な領域に対して、あらかじめ定めたドット
集中型の多値ディザマトリクスを用いて多値ディザ処理
111を行い、エッジに隣接する領域に対して、前記ド
ット分散型と前記ドット集中型とを混合した、あらかじ
め定めた混合型の多値ディザマトリクスを用いて多値デ
ィザ処理110を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フルカラー画像処
理装置または画像出力装置に係り、特に、画像濃淡情報
値を印字ドットの面積に変換して出力するカラーレーザ
プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラー画像をカラーレーザプリンタ
で印字する方法として、ディザ処理とパルス幅変調とを
組み合わせて一画素内の印字面積を画素濃度に応じて変
化させる、いわゆる多値ディザ処理にて多階調印字を実
現する方法がある。例えば、特開昭59ー161977
号公報に記載されている画像処理装置では、ディザマト
リクスの複数種類のサイズと、パルス幅変調における複
数種類のパルス幅の周期信号との組合わせを用意し、原
稿の種類、例えば文字のみの原稿、絵柄のみの原稿、文
字と絵柄の混在した原稿等に応じて一ページ毎に上記組
み合わせを切り替えることで、一画素内の印字面積の段
階数を変え、原稿に応じた最適な印字を実現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術では、一ページ単位で組み合わせを切り替え
るため、文字絵柄混在画像においては、文字、絵柄各領
域の画質は、文字のみの原稿及び絵柄のみの原稿の印字
結果に比べ、劣る結果になった。また、利用者が原稿に
応じて多値ディザのマトリクスとパルス幅変調数の組み
合わせを一ページ単位に切り替える煩わしさがあった。
【0004】また、特開平3−76377号公報におい
ては、入力された画像に対し、各画素ごとにエッジ判定
を行い、エッジ領域とエッジに隣接する領域とで、それ
ぞれ異なる2値化処理を行うものが開示されている。
【0005】また、特開平4−90680号公報におい
ては、各画素ごとにエッジ判定を行い、エッジと判定さ
れた場合には、画素の濃度が近傍画素の濃度よりも高い
場合には、高く強調された濃度値を選択し、画素の濃度
値が近傍画素の濃度値よりも低い場合には、低く強調さ
れた濃度値を選択し、エッジでないと判定された場合に
は、強調されていない濃度値を選択して2値化処理を行
うものが開示されている。
【0006】上記特開平3−76377号公報と上記特
開平4−90680号公報との従来技術では、2値化処
理を行っており多値化処理は行っていない。
【0007】本発明は、上記問題点を解決すべく、画像
処理装置、画像出力装置および画像処理方法において、
より画質を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、像域別カラー画像処理装置は、画像のエッジ部分の
第一の領域と、前記第一の領域に隣接する第二の領域
と、前記第一の領域および前記第二の領域以外の第三の
領域とを判別する判別部と、前記第一の領域について、
あらかじめ定めたドット分散型の多値ディザマトリクス
を用いて多値ディザ処理を施して出力し、前記第三の領
域について、あらかじめ定めたドット集中型の多値ディ
ザマトリクスを用いて多値ディザ処理を施して出力し、
前記第二の領域について、前記ドット分散型と前記ドッ
ト集中型とを混合した、あらかじめ定めた混合型の多値
ディザマトリクスを用いて多値ディザ処理を施して出力
する処理部とを有する。
【0009】また、判別部は、前記画像の画素ごとに、
当該画素がエッジであるか否かを判定するエッジ判定手
段と、前記エッジ判定手段によるエッジの判定に従い、
当該画素がエッジに隣接するか否かを判定するエッジ隣
接判定手段と、前記エッジ判定手段によるエッジの判定
と前記エッジ隣接判定手段によるエッジの隣接の判定と
に従い、当該画素が、前記第一の領域と前記第二の領域
と前記第三の領域とのうちいずれの領域のものであるか
を選択する選択手段とを備える。例えば、エッジ判定手
段は、注目する画素の色情報値と、その周辺画素の色情
報値から注目画素が画像内のエッジ(輪郭)を形成する
画素か否かを判定する。エッジ隣接判定手段では、非エ
ッジと判定された画素に対し、その画素の上下左右及び
斜め方向にエッジと判定された画素が隣接するか否かを
判定する。選択手段は、その判定結果に応じ、当該画素
が、前記第一の領域と前記第二の領域と前記第三の領域
とのうちいずれの領域のものであるかを選択する。
【0010】さらに、前記処理部の第一の処理手段は、
エッジと判定された第一の領域の画素に対しては高精細
な印字出力となるドット分散型の多値ディザマトリクス
を用いて多値ディザ処理を行う。第二の処理手段は、エ
ッジ隣接と判定された第二の領域の画素に対しては高精
細と高階調の中間的な印字出力となる混合型の多値ディ
ザマトリクスを用いて多値ディザ処理を行う。第三の処
理手段は、平坦領域データある第三の領域の画素に対し
ては高階調な印字出力となるドット集中型の多値ディザ
マトリクスを用いて多値ディザ処理を行う。
【0011】さらに、画像出力装置では、処理部による
多値ディザ処理の後に、一律にパルス幅変調を実行して
画像出力装置から出力するようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一の実施の形態
を図面を参照して説明する。図1は、本発明の第一の実
施の形態における画像処理装置の一例としてコンピュー
タ等の画像出力装置であるカラーレーザプリンタシステ
ムを示したものである。図1において、PC101は、
ホストコンピュータであり、一画素の色情報をR
(赤)、G(緑)、B(青)のデータとして出力する。
カラーレーザプリンタ102は、PC101から送られ
た画像情報を記録紙に印字する機構である。画像メモリ
103は、印字する画像データ1ページ分の各画素の色
情報を記憶するメモリである。色変換部104は、R、
G、Bで表現された色情報を記録紙に印字する色材であ
るC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K
(ブラック)の色成分信号の画像データに変換する。色
変換部104は、例えば、色変換のために、R、G、B
の色情報をアドレスとし、C、M、Y、Kの色成分信号
を画像データとする変換テーブルを半導体メモリに記憶
させておき、アドレスにR、G、Bの色情報を入力し、
色変換後のC、M、Y、Kの画像データを出力すること
で実現できる。選択部105は、色成分信号のC、M、
Y、Kのうちいずれかを、画素ごとに一ページ分出力
し、C、M、Y、Kと順次切り替えて出力する機能であ
り、論理回路のセレクタで実現できる。エッジ判定部1
06は、一画素ごとの各色成分の画像データを入力し、
入力した画素(注目画素)がエッジであるか否かを判定
し、エッジであるか否かを示すエッジ判定信号415を
出力する機能を備える。エッジ判定部106の具体的な
構成は図2に示す。また、エッジ隣接判定部107は、
エッジ判定部106において注目画素がエッジと判定さ
れなかった画素であり、かつ、この注目画素の縦、横ま
たは斜め方向に隣接する画素(周囲8画素のいずれか)
がエッジと判定された画素であるとされている場合に、
エッジに隣接する画素であると判定し、それ以外の場合
にエッジに隣接する画素でないと判定し、エッジに隣接
する画素であるか否かを示すエッジ隣接判定信号410
を出力する機能を備える。具体的な構成は図3に示す。
また、ラインメモリ108a、108bは、それぞれ入
力された色成分ごとの画像データを主走査線1ライン分
遅延させる機能を備え、例えば、半導体メモリで実現で
きる。
【0013】また、エッジ多値ディザ処理部109は、
高精細な印字出力となる、あらかじめ定めたドット分散
型のディザマトリクスを用いた多値ディザ処理を行う機
能を備える。具体的な構成は図4で説明する。エッジ隣
接多値ディザ110は、高精細と高階調の中間的な印字
出力となるドット集中型とドット分散型とを混合した
(ドット集中型とドット分散型との中間的な)、あらか
じめ定めた混合型のディザマトリクスを用いた多値ディ
ザ処理を行う機能を備える。具体的な構成は図5に示
す。さらに、平坦多値ディザ111は、高階調な印字出
力となる、あらかじめ定めたドット集中型のディザマト
リクスを用いた多値ディザ処理を行う機能を備える。具
体的な構成は図6に示す。エッジ多値ディザ処理部10
9と、エッジ隣接多値ディザ110と、平坦多値ディザ
111とで、第一の領域について、あらかじめ定めたド
ット分散型の多値ディザマトリクスを用いて多値ディザ
処理を施して出力し、前記第三の領域について、あらか
じめ定めたドット集中型の多値ディザマトリクスを用い
て多値ディザ処理を施して出力し、前記第二の領域につ
いて、前記ドット分散型と前記ドット集中型とを混合し
た、あらかじめ定めた混合型の多値ディザマトリクスを
用いて多値ディザ処理を施して出力する処理部を構成す
る。
【0014】選択部112は、エッジ隣接判定部107
から出力されるエッジ判定信号415とエッジ隣接判定
信号410とにより、入力する3つの画像処理出力のう
ち一つを選択して出力する機能を備える。選択部112
は、論理回路であるセレクタで実現できる。エッジ判定
部106とエッジ隣接判定部107と選択部112と
で、画像のエッジ部分の第一の領域と、前記第一の領域
に隣接する第二の領域と、前記第一の領域および前記第
二の領域以外の第三の領域とを判別する判別部を構成す
る。パルス幅変調部113は、一画素毎の画像信号をそ
の信号値に対応したパルス幅をもつ一つのパルスに変換
する機能を備える。具体的な構成は図8に示す。プリン
タエンジン114は、パルス幅に従って、記録紙に各色
成分の画像データに対応した色素を付着させる手段であ
る。プリンタエンジン114は、例えば、レーザプリン
タの印字機構で実現でき、パルス幅変調部113の出力
パルス幅に応じて印字ドットの大きさを変化させて印字
することで濃淡を表現する。すなわちPWM出力のパル
ス幅に応じて一画素の印字領域内に付着される色材の量
を変化させることで色の濃淡を表現する。
【0015】次に、図1に示す本発明の第一の実施の形
態における構成の動作について説明する。PC101か
らプリンタエンジン114で印字出力すべき一ページ分
のR、G、Bに色分解された色情報を画像メモリ103
に転送する。つぎに画像メモリ103から一画素ずつ色
変換部104へR、G、Bの色情報が入力され、ここで
C、M、Y、Kの色成分信号の画像データに変換され
る。選択部105では、C、M、Y、Kの中から一色の
信号を選択し、一ページ分の各画素の色成分信号の画像
データをエッジ判定部106へ出力し、順次、C、M、
Y、Kと切り替えて出力する。色成分信号の画像データ
は、例えば、8ビットの符号データで表すことができ
る。つぎに、選択部105の出力がエッジ判定部106
に送られ、エッジ判定部106において、注目する画素
がエッジ部に属するか否かが判定され、また、エッジ隣
接判定部107において、エッジの隣接部に属するか、
または平坦部に属するかを判別する。エッジ判定部10
6とエッジ隣接判定部107との出力に応じて選択部1
12では、エッジ多値ディザ処理部109、エッジ隣接
多値ディザ110、平坦多値ディザ111の出力のうち
一つを選択して出力する。パルス幅変調部113では画
像信号を対応するパルス幅に変換し、プリンタエンジン
108に信号を送る。プリンタエンジン108ではパル
ス幅に応じて一画素の色材の量を変化させ記録紙に印字
する。上記処理を一ページ単位で、選択部105におい
てそれぞれの色成分信号の画像データを切り替えること
により、C、M、Y、Kの4色分それぞれ処理を行い、
最後に印字結果を出力する。
【0016】また、図1に示す構成では、エッジ多値デ
ィザ処理部109と、エッジ隣接多値ディザ110と、
平坦多値ディザ111とにおける画像処理後に、選択部
112において、3つの画像処理出力のうち一つを選択
して出力しているが、選択部112において、エッジ隣
接判定部107から出力されるエッジ判定信号415と
エッジ隣接判定信号410とにより画像のエッジ部分で
あるかエッジに隣接する部分であるかそれ以外の平坦部
であるかを判定し、画像のエッジ部分については、エッ
ジ多値ディザ処理部109において画像処理を行わせる
ように指示し、エッジに隣接する部分についてはエッジ
隣接多値ディザ110において画像処理を行わせるよう
に指示し、それ以外の平坦部については、平坦多値ディ
ザ111において画像処理を行わせるように指示するよ
うにしてもよい。
【0017】つぎに、各ブロックの処理について詳細に
説明する。
【0018】図2に、図1におけるエッジ判定部106
の構成を示す。図2において、ラッチ303a〜hは、
1画素単位の色成分信号の画像データを記憶する手段で
あり、ラッチ303a〜cと、303f〜hとでそれぞ
れ主走査方向の3画素分のシフトレジスタを構成する。
また、ラッチ303dおよびeで主走査方向の2画素分
のシフトレジスタを構成する。ラッチ303a〜hは、
論理素子であるフリップフロップで実現できる。ラッチ
303eには、エッジ判定の対象となる注目画素が保持
される。乗算器304a〜eは、乗算器で、各ラッチの
出力と、乗算器の予め定められた係数とを乗算する。乗
算器304a〜eは、論理回路である加算器の組み合わ
せで実現できる。加算器305は、乗算器304a〜e
の出力の合計を求める。しきい値306は、エッジと判
定すべき基準値を設定する手段である。しきい値306
は、論理回路で構成するレジスタに、あらかじめ基準値
を記憶させることで実現する。比較器307は、加算器
305の加算出力と、しきい値306とを比較し、加算
器305の加算出力が大きい場合にエッジであるとして
「1」を出力し、それ以外の場合はエッジでないとして
「0」を出力する。
【0019】次に、エッジ判定201の動作を説明す
る。ラッチ303a、c、fおよびhには、ラッチ30
3eに保持されている、エッジ判定の対象となる注目画
素の斜め方向に隣接する4画素の色成分信号の画像デー
タが入っている。これら5画素の色成分信号の画像デー
タについて、乗算器304a〜eと加算器305とで構
成されるデジタルフィルタであらかじめ定めた演算を実
行する。このデジタルフィルタは、中心の値と周辺の値
との微分値を検出するのに用いる一般的なラプラシアン
フィルタを利用している。この場合、周辺に値には−1
を乗じ、中心の値には4を乗じる。従って、注目画素の
値と周辺画素の値の差が大きいほど大きな値を出力す
る。一般に画像のエッジ部(輪郭部)では、この出力は
大きな値を示す。そしてこのフィルタ出力と、エッジ判
定の基準値であるしきい値306とを比較して、しきい
値306より大きな値であればエッジであると判定し、
エッジ判定信号として「1」を出力し、しきい値306
以下であればエッジでないと判定し、エッジ判定信号と
して「0」を出力する。
【0020】図3に、図1におけるエッジ隣接判定部1
07の構成を示す。図3において、ラインメモリ401
aおよびbは、主走査1ライン分のエッジ判定信号を記
憶する手段であり、半導体メモリで実現できる。ラッチ
402a〜iは、1画素単位のエッジ判定信号を記憶す
る手段であり、ラッチ402a〜c、402d〜fおよ
び402g〜iで、それぞれ主走査方向の3画素分のシ
フトレジスタを構成する。ラッチ402a〜iは、論理
素子であるフリップフロップで実現できる。NOT40
3は、入力信号値の反転信号を出力する手段である。入
力が1の場合は0を、入力が0の場合は1を出力する。
NOT403は、論理素子であるインバータで実現でき
る。OR404は、8つの入力信号の論理和を出力する
手段である。OR404は、論理素子のOR回路で実現
できる。AND405は、2つの入力信号の論理積を出
力する手段であり、論理素子のAND回路で実現でき
る。
【0021】次に、エッジ隣接判定部107の動作につ
いて説明する。ラッチ402a〜iには、主走査方向3
画素および副走査方向3画素の計9画素のエッジ判定結
果が入っている。ここで注目画素のエッジ判定結果は、
中心のラッチ402eに入っている。OR404では、
注目画素の周囲8画素にエッジと判定された画素がある
か否かを検出する。OR404の出力が1であれば8画
素中の少なくとも1画素がエッジと判定された画素であ
ることを示し、OR404の出力が0であれば8画素中
のいずれもエッジと判定された画素がないことを示す。
そしてAND405では、注目画素がエッジではなく、
つまりNOT403の出力が1で、かつ、周囲8画素内
にエッジ画素がある場合、つまりOR404の出力が1
の場合に、注目画素をエッジ隣接画素であると判定し、
エッジ隣接判定信号410として「1」を出力し、それ
以外の場合にはエッジ隣接判定信号410として「0」
を出力する。また、ラッチ402eの注目画素のエッジ
判定結果は、そのままエッジ判定信号415として出力
する。
【0022】図4に、図1におけるエッジ多値ディザ処
理部109の構成を示す。本実施の形態においては、多
値ディザ処理として、複数の画素で濃淡を表現する面積
変調を行う。また、エッジ多値ディザ処理部109のデ
ィザマトリクスとしてドット分散型(例えば、ベイヤー
ディザパターン)を使用し、ディザ処理結果の1出力が
16画素内の一箇所に集中することなく分散され、16
画素の領域が一様な色として表現される。また、エッジ
多値ディザ処理部109は、8ビットの画像データを、
画像処理して4ビットの画像データにして出力する。
【0023】図4において、ガンマ補正部A501は、
C、M、Y、Kの各色成分信号の画像データと実際の記
録時の色材の色の違いを補正する機能を備える。ガンマ
補正部A501は、例えば、色成分信号の画像データを
アドレスに入力し、ガンマ補正後の色成分信号の画像デ
ータをデータとする補正テーブルを半導体メモリに記憶
させておき、アドレスに色成分信号の画像データを入力
し、ガンマ補正後の色成分信号の画像データをデータと
して出力することで実現できる。副走査カウンタ502
は、2ビットカウンタであり、主走査線1ラインの画像
処理開始時に1カウントアップし、0から3までの4ラ
インの周期でカウント動作を行う。副走査カウンタ50
2は、2つのフリップフロップの組み合わせで実現でき
る。主走査カウンタ503は、2ビットカウンタであ
り、1画素の画像処理開始時に1カウントアップし、0
から3までの4画素の周期でカウント動作を行う。主走
査カウンタ503は、2つのフリップフロップの組み合
わせで実現できる。エッジ用ディザマトリクス504
は、主走査方向に4個、副走査方向に4個の計16個の
マトリクスに0から15までの値が入っている。エッジ
用ディザマトリクス504は、論理回路であるレジスタ
ファイルで実現できる。このエッジ用ディザマトリクス
504は、副走査カウンタ502と主走査カウンタ50
3とから出力されたカウント値をアドレスとして入力す
る。例えば、図7(a)に、各カウンタの出力値とそれ
に対応したエッジ用ディザマトリクス504の出力値と
を示す。図7(a)において、主走査カウンタ503の
カウント値が2、副走査カウンタ502のカウント値が
3の場合は、エッジ用ディザマトリクス504は13を
出力する。
【0024】また、図4において、比較器505は、ガ
ンマ補正部A501の出力値である、ガンマ補正後の7
ビットの画素信号の下位4ビットの値と、エッジ用ディ
ザマトリクス504の出力値とを比較し、ガンマ補正部
A501の出力値の下位4ビットの値がエッジ用ディザ
マトリクス504の出力値より大であれば1を出力す
る。それ以外であれば0を出力する。比較器505は、
論理回路である比較器で実現できる。
【0025】次に、エッジ多値ディザ処理部109の動
作について説明する。エッジ多値ディザ処理部109
は、ガンマ補正後の7ビットの画素信号を4ビットに丸
める動作をおこなう。単純に7ビット内の下位3ビット
を切り捨ててしまっては128階調で表現される濃淡変
化が16階調の表現になってしまい微妙な濃淡表現が実
現できない。そこで下位4ビットを、多値エッジ用ディ
ザマトリクス504の出力と一画素毎に順次比較してそ
の結果を4ビット出力の最下位ビットとして割り付け
る。例えば、16画素の7ビット出力が全て86H(以
下、Hは、HEX表示を意味する)という値であった場
合、下位4ビットの6Hを各画素位置のディザマトリク
ス値と比較し、ディザ値が5以下の画素位置の場合に
は、下位4ビットの値(6H)が大きいので1が出力さ
れる。その結果、図7(a)に示すディザマトリクスに
よれば、比較器505の出力は、16画素中10画素が
「0」、6画素が「1」となる。このため、4ビット画
像データは、上位3ビットが8Hであるので、16画素
中10画素が8H、6画素が9Hとなり、16画素を一
つの画素と見做すと86H同等に見える。
【0026】この処理の出力結果の概念図の例を、図9
(a)に示す。図9(a)において、一つの長方形が一
画素を表す。図9(a)の各ブロックの上の数字は、図
4に示すガンマ補正部A501の出力データ(7ビット
データ)の値を10進数で示し、ブロック内の16画素
が全て均一に上記数値である場合を示す。また、白の四
角はその画素値が0であることを示す。また部分的に黒
になっている四角は4ビット出力が1〜15の間にある
ことを示し、値が大きいほど黒の領域(面積)の割合が
多くなる。例えば、図9(a)において、ガンマ補正部
A501の出力データが、1ブロック内の16画素すべ
て「8」の場合、図7(a)に示すエッジ画素用ディザ
マトリクスで多値ディザ処理を行うと、16画素中10
画素が8H、6画素が9Hとなる。図9(a)のよう
に、図7(a)に示すエッジ画素用ディザマトリクスで
多値ディザ処理を行うと、1画素単位でドット変調処理
を行うことができる。
【0027】また、図5に、図1におけるエッジ隣接画
素処理110の構成を示す。図5において、ガンマ補正
部B601は、C、M、Y、Kの各色成分信号の画像デ
ータと実際の記録時の色材の色の違いを補正する機能を
備える。ガンマ補正部B601は、例えば、色成分信号
の画像データをアドレスに入力し、ガンマ補正後の色成
分信号の画像データをデータとする補正テーブルを半導
体メモリに記憶させておき、アドレスに色成分信号の画
像データを入力し、ガンマ補正後の色成分信号の画像デ
ータをデータとして出力することで実現できる。色別初
期値602aおよびbは、C、M、Y、Kの各色成分信
号の画像データに対応して異なる値を出力する機能を備
え、論理回路であるラッチ回路で構成される。副走査カ
ウンタ603は、3ビットカウンタであり、主走査線1
ラインの画像処理開始時に1カウントアップする。0か
ら9までの10ラインの周期でカウント動作を行う。副
走査カウンタ603は、論理回路であるカウンタで実現
できる。主走査カウンタ603は、3ビットカウンタで
あり、1画素の画像処理開始時に1カウントアップす
る。0から4までの5画素の周期でカウント動作を行
う。主走査カウンタ603は、論理回路であるカウンタ
で実現できる。エッジ隣接画素用ディザマトリクス60
5は、主走査方向に5個、副走査方向に10個の計50
個の値が入っている。例えば、図7(b)に、各カウン
タ出力値とそれに対応したエッジ隣接画素用ディザマト
リクス605のディザ値とを示す。太線で囲まれた10
画素分を一ブロックとし、この組み合わせでディザマト
リクスを構成する。図7(b)において、10画素に満
たないブロックは、ディザマトリクスを隣接してさらに
設けたとした場合の、その隣接するディザマトリクスの
ブロックの画素あわせて10画素分のブロックを構成す
る。例えば、図7(b)において、主走査カウント値が
2、副走査カウント値が0および1の位置の2画素と、
そのディザマトリクスの上部に隣接するディザマトリク
スの主走査カウント値が1で、副走査カウント値が6、
7、8および9と、主走査カウント値が2で、副走査カ
ウント値が6、7、8および9との位置の8画素とによ
り1ブロックを構成する。エッジ隣接画素用ディザマト
リクス605は、論理回路であるレジスタファイルで実
現できる。図7(b)において、副走査カウンタ603
と主走査カウンタ604との出力をこのエッジ隣接画素
用ディザマトリクスのアドレスとして入力する。動作時
は、色別初期値602aと602bとの値をC、M、
Y、Kの4色で異なるようにして各色の印字が重ならな
いように制御することで色の再現性と色ズレによる画質
劣化を抑える。また、図5において、減算器606は、
ガンマ補正部B601の出力値から、エッジ隣接画素用
ディザマトリクス605の出力値を減算する機能を備え
る。減算器606は、論理回路である減算器で実現でき
る。オーバフローアンダフロー制御部607は、減算器
606の出力が10進数で13を越えた場合は値を13
とし、また0以下になった場合は0にし、それ以外の値
はそのまま出力する機能を備える。
【0028】つぎに、エッジ隣接多値ディザ処理部11
0の動作について説明する。図5において、入力される
8ビット/画素の画像データ125を、ガンマ補正部B
601で7ビット/画素の画像データに変換し、その画
素の位置に対応したディザマトリクス605の値を減算
器606で減算する。また、画素の位置に対応したディ
ザマトリクス605の位置は、各色毎に色別初期値60
2aおよびbに異なる値を設定しておくことにより、色
毎に異なる位置に対応させることができる。これによ
り、各色の印字位置をずらすことができる。また、オー
バフローアンダーフロー制御部607において、減算器
606の出力が13以上であれば13とし、また0以下
であれば0とする。0から13の間の値はそのまま4ビ
ット画像データ420として出力する。
【0029】この処理の出力結果の概念図の例を、図9
(b)に示す。図9(b)は、図7(b)に示すディザ
マトリクスのハッチングを施した10画素分についての
処理結果を示したものである。一つの長方形が一画素を
表す。図9(b)の各ブロックの上の数字は、図5に示
すガンマ補正部B601の出力データ(7ビットデー
タ)の値を10進数で示し、ブロック内の10画素が全
て均一に上記数値である場合を示す。また、白の四角は
その画素値が0であることを示す。黒の四角はその画素
値が13であることを示す。また部分的に黒になってい
る四角は4ビット出力が1〜12の間にあることを示
し、値が大きいほど黒の領域(面積)の割合が多くな
る。例えば、図9(b)において、ガンマ補正部B60
1の出力データが、1ブロック内の10画素すべて
「8」の場合、図7(b)に示すエッジ隣接画素用ディ
ザマトリクスで多値ディザ処理を行うと、主走査のカウ
ント値が1で副走査のカウント値が0の位置の画素の値
のみが8となり、その他の画素の値は「0」となる。図
9(b)のように、図7(b)に示すエッジ隣接画素用
ディザマトリクスで多値ディザ処理を行うと、入力画素
値が大きくなるにつれて、黒の領域が一箇所に集中せず
に分散しながら増えていくことがわかる。また、一画素
分の領域では、4ビット/画素で0から13までの14
段階の濃淡あるいは階調しか表現できないが、このよう
に隣接10画素の固まりを一画素と見做せば0から12
7間での128段階の濃淡を表現できる。
【0030】また、図6に、図1における平坦多値ディ
ザ処理部111の構成を示す。図6において、構成およ
び動作は、図5で説明したエッジ隣接画素多値ディザ処
理部110と同一である。異なる箇所は、ディザマトリ
クス705のディザ値が異なる。エッジ隣接ディザマト
リクスと異なるのは、濃淡値が大きくなるにつれて黒の
四角が分散せずに集中して増加するディザマトリクスの
パターン(一般に、ドット集中型ディザパターンと呼ば
れている)を使う点である。図7(c)に、各カウンタ
出力値と、それに対応したディザマトリクス705のデ
ィザ値の一例を示す。太線で囲まれた10画素分を一ブ
ロックとし、この組み合わせでディザマトリクスを構成
する。
【0031】つぎに、平坦多値ディザ処理部111の動
作について説明する。入力される8ビット/画素の画像
データを、ガンマ補正部B601で7ビット/画素の画
像データに変換し、その画素の位置に対応したディザマ
トリクス605の値を減算器606で減算する。その出
力が13以上であれば13とし、また0以下であれば0
とする。0から13の間の値はそのまま出力する。
【0032】この処理の出力結果の概念図の例を、図9
(c)に示す。図9(c)は図7(c)に示すのディザ
マトリクスのハッチングを施した10画素分についての
処理結果を示したものである。一つの長方形が一画素を
表す。図9(c)の各ブロックの上の数字は、図6に示
すガンマ補正部B701の出力データ(7ビットデー
タ)の値を10進数で示し、ブロック内の10画素が全
て均一に上記数値である場合を示す。また、白の四角は
その画素値が0であることを示す。黒の四角はその画素
値が13であることを示す。また部分的に黒になってい
る四角は4ビット出力が1〜12の間にあることを示
し、値が大きいほど黒の領域(面積)の割合が多くな
る。例えば、図9(c)において、ガンマ補正部B70
1の出力データが、1ブロック内の10画素すべて
「8」の場合、図7(c)に示す平坦画素用ディザマト
リクスで多値ディザ処理を行うと、主走査のカウント値
が0で副走査のカウント値が0の位置の画素の値のみが
8となり、その他の画素の値は「0」となる。図9
(c)のように、図7(c)に示す平坦画素用ディザマ
トリクスで多値ディザ処理を行うと入力画素値が大きく
なるにつれて、黒の領域が一箇所に集中しながら増えて
いくことがわかる。また、一画素分の領域では、4ビッ
ト/画素で0から13までの14段階の濃淡あるいは階
調しか表現できないが、このように隣接10画素の固ま
りを一画素と見做せば0から127間での128段階の
濃淡を表現できる。
【0033】図8(a)に、パルス幅変調部113の構
成図を示す。D/A変換器801は、入力される4ビッ
トのデジタル信号をアナログ信号の電圧値に変換して出
力する機能を備える。D/A変換器801は、一般のD
/A変換器で実現できる。ノコギリ波発生器802は、
画素クロックが1の期間は電圧が時間の経過に比例して
上昇し、画素クロックが0の期間は電圧がグランドレベ
ルにリセットするように電圧を発生させる機能を備え
る。ノコギリ波発生器802は、コンデンサと抵抗とオ
ぺアンプとの組み合わせで実現できる。比較器803
は、D/A変換器801の出力電圧がノコギリ波発生器
802の出力電圧より大きい場合に1を出力し、それ以
外の場合に0を出力する。比較器803は、オぺアンプ
で実現できる。
【0034】次に、パルス幅変調部113の動作につい
て説明する。図8(b)は、パルス幅変調部111の動
作波形を示したものである。図8(a)において、最初
に、4ビットデータ420をD/A変換器801におい
てアナログ信号に変換し、比較器1103でノコギリ波
電圧と比較する。比較器803は、D/A変換器801
の出力とノコギリ波電圧とを比較し、D/A変換器80
1の出力がノコギリ波電圧より大きいときに1を出力す
る。それ以外の場合には0を出力する。その結果、入力
した4ビット画像データに比例してパルス幅が変化する
出力が得られる。
【0035】図10に、像域別多値ディザおよびパルス
幅変調後に、プリンタエンジン108で印字した結果を
拡大して示したものである。図10(a)に、エッジ画
素処理部106の印字結果を示す。エッジ画素処理部1
06の処理は、一画素単位でドット変調処理が行われ、
文字、細線等の高解像度が要求される画像に最適な処理
を行うことができる。また、図10(b)に、エッジ隣
接画素処理部205の印字結果を示す。エッジ隣接画素
処理部205では、分散型の面積変調と、ドット変調と
の組み合わせとで濃淡を表現している。さらに、図10
(c)に、平坦画素処理部206の印字結果を示す。平
坦画素処理部206では、ドット集中型の面積変調とド
ット変調との組み合わせで濃淡を表現している。この処
理は解像度は落ちるが複数のドットが互いにオーバラッ
プしているためプリンタエンジンの変動に起因する一画
素単位の印字面積変動による色ムラが抑圧できる。さら
に、図10(d)に、本発明の実施の形態におけるエッ
ジ画素処理部106とエッジ隣接画素処理部205と平
坦画素処理部206とを各々の領域毎に行った場合の印
字結果を示す。図10(d)において、画像のエッジ領
域はエッジ画素処理部106により処理されるので、高
解像度で滑らかな輪郭を表現することができる。また、
平坦領域は、平坦画素処理部206により処理されるの
で、各色の印字位置をずらすことができ、色の再現範囲
を広くすることができる。また、ドットが集中するた
め、プリンタエンジンの変動にする一画素単位の印字面
積変動による色ムラが抑圧できる。さらに、エッジ隣接
領域では、エッジ隣接画素処理部205より処理され
る。エッジ画素処理部106と平坦画素処理部206と
の処理による両極端な印字結果に、エッジ隣接画素処理
部205より処理されるエッジ隣接領域を間に鋏むこと
で両者の間に生じる隙間を目立たなくすることができ
る。
【0036】また、本発明の実施の形態における画像出
力装置を利用して印字した場合には、図10(d)に示
すように印字されるので、印字結果を拡大して確認する
ことにより、本発明の実施の形態における画像出力装置
を利用したか否かを判断することができる。すなわち、
エッジ領域とエッジ隣接領域と平坦領域とで、それぞれ
異なる処理を行い、結果としてドットの面積が異なるの
で、各々の領域においてドットの面積を確認することに
より、本実施の形態における処理を施していることを確
認することができる。
【0037】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、画像のエッジ領域とエッジ隣接領域とそれ以外の平
坦な領域とで各々の対応する画像処理を行うことがで
き、文字・細線領域の高精細化と絵柄領域の高階調化を
実現できる。さらに、エッジ隣接領域を設けることで、
エッジ領域とそれ以外の領域との境界部分の画質劣化を
抑圧し、滑らかな画像を出力することができる。また、
本実施の形態において、画像のエッジ領域とエッジ隣接
領域とそれ以外の平坦な領域とで各々の対応する画像処
理を、エッジ領域に対して、解像度がより高い第一の画
像処理を行い、平坦領域に対して、解像度がより低い第
三の画像処理を行い、エッジ隣接領域に対して、第一の
画像処理の解像度と第三の画像処理の解像度との間の解
像度の第二の画像処理を行うようにしてもよい。また、
上述した実施の形態においては、図1に示すようなハー
ドウエア構成を示したが、上述したような画像処理方法
をコンピュータにより実現するプログラムを、CD−R
OM等の記憶媒体に記憶させておくようにしてもよい。
この場合、CPUと、画像データを記憶するVRAM等
のメモリと、上述したような画像処理方法を実現するた
めのプログラムを記憶する記憶媒体とを備えるコンピュ
ータにより、画像処理装置を構成することができる。
【0038】また、エッジ隣接画素処理部205と平坦
画素処理部206とで利用する画素とディザマトリクス
との位置関係を色毎に異ならせる方法として、前述した
実施の形態においては、1つのディザマトリクステーブ
ルを利用し、副走査カウンタと主走査カウンタとへロー
ドする初期値を色毎に異ならせていたが、図11に示す
ように、色毎のディザマトリクステーブルを用意するよ
うにしてもよい。図11に、エッジ隣接画素処理部20
5と平坦画素処理部206とで利用する色ごとのディザ
マトリクステーブルを示す。図11においては、Y、
M、C、Kの色毎に対応する、ディザマトリクステーブ
ル901、902、903、904をそれぞれ示し、各
ディザマトリクステーブルは、10画素のブロックの位
置が異なる。また、エッジ隣接画素処理部205と平坦
画素処理部206とのディザマトリクスの値は、図7
(b)と(c)とに示す値を利用する。この場合には、
図5または図6に示す、色別初期値602aおよびb、
または、色別初期値702aおよびbは不要となり、代
わりに、Y、M、C、Kの色毎に対応する、ディザマト
リクステーブル901、902、903、904を選択
するようにする。
【0039】本実施の形態においては、エッジ隣接領域
および平坦領域においては、色成分の各々のドットを異
なる位置に出力することになる。各色が同じ位置に重な
って印字されると彩度が低くなり、くすんだ印字結果と
なるが、本実施の形態によれば、各色で印字位置をあら
かじめずらしておくことで、彩度が高くあざやかな印字
結果を得ることができる。また、各色が同じ位置に重な
って印字されるとプリンタエンジンの機構の変動が生じ
た場合に、各色の印字位置が微妙にずれて、ずれていな
い部分との色差が大きくなり、印字ムラを生じることが
あるが、本実施の形態によれば、各色の印字位置はあら
かじめずらしておくため、印字ムラを生じにくくするこ
とができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、画像のエッジ領域とエ
ッジ隣接領域とそれ以外の平坦な領域とで各々の対応す
る画像処理を行うことができ、文字・細線領域の高精細
化と絵柄領域の高階調化を実現できる。さらに、エッジ
隣接領域を設けることで、エッジ領域とそれ以外の領域
との境界部分の画質劣化を抑圧し、滑らかな画像を出力
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態におけるシステム構
成図。
【図2】本発明の第一の実施の形態におけるエッジ判定
部の構成図。
【図3】本発明の第一の実施の形態におけるエッジ隣接
判定部の構成図。
【図4】本発明の第一の実施の形態におけるエッジ多値
ディザ処理部の構成図。
【図5】本発明の第一の実施の形態におけるエッジ隣接
多値ディザ処理部の構成図。
【図6】本発明の第一の実施の形態における平坦多値デ
ィザ処理部の構成図。
【図7】本発明の第一の実施の形態における多値ディザ
マトリクスの説明図。
【図8】本発明の第一の実施の形態におけるパルス幅変
調の構成図。
【図9】本発明の第一の実施の形態における本発明の印
字出力の概念例を示す説明図。
【図10】本発明の第一の実施の形態における本発明の
印字出力の結果を示す説明図。
【図11】本発明の第一の実施の形態における多値ディ
ザマトリクスの説明図。
【符号の説明】
101・・・パーソナルコンピュータ、102・・・カラーレ
ーザプリンタ、103・・・画像メモリ、104・・・色変換
部、105・・・選択部、106・・・エッジ判定部、107
・・・エッジ隣接判定部、108a、b・・・ラインメモリ、
109・・・エッジ多値ディザ処理部、110・・・エッジ隣
接多値ディザ処理部、111・・・平坦多値ディザ処理
部、112・・・選択部、113・・・パルス幅変調部、11
4・・・プリンタエンジン、303a〜h・・・ラッチ、30
4a〜e・・・乗算器、305・・・加算器、306・・・しき
い値、307・・・比較器、401a、b・・・ラインメモ
リ、402a〜i・・・ラッチ、403・・・反転、404・・
・論理和、405・・・論理積、501・・・ガンマ補正部
A、502・・・副走査カウンタ、503・・・主走査カウン
タ、504・・・エッジ用ディザマトリクス、505・・・比
較器、601・・・ガンマ補正部B、602a、b・・・色別
初期値、603・・・副走査カウンタ、604・・・主走査カ
ウンタ、605・・・エッジ隣接画素用ディザマトリク
ス、606・・・減算器、607・・・オーバフローアンダフ
ロー制御部、701・・・ガンマ補正部B、702a、b・
・・色別初期値、703・・・副走査カウンタ、704・・・主
走査カウンタ、705・・・平坦画素用ディザマトリク
ス、801・・・D/A変換器、802・・・ノコギリ波発生
器、803・・・比較器。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像のエッジ部分の第一の領域と、前記第
    一の領域に隣接する第二の領域と、前記第一の領域およ
    び前記第二の領域以外の第三の領域とを判別する判別部
    と、 前記第一の領域について、あらかじめ定めたドット分散
    型の多値ディザマトリクスを用いて多値ディザ処理を施
    して出力し、前記第三の領域について、あらかじめ定め
    たドット集中型の多値ディザマトリクスを用いて多値デ
    ィザ処理を施して出力し、前記第二の領域について、前
    記ドット分散型と前記ドット集中型とを混合した、あら
    かじめ定めた混合型の多値ディザマトリクスを用いて多
    値ディザ処理を施して出力する処理部とを有することを
    特徴とする像域別カラー画像処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記判別部は、 前記画像の画素ごとに、当該画素がエッジであるか否か
    を判定するエッジ判定手段と、 前記エッジ判定手段によるエッジの判定に従い、当該画
    素がエッジに隣接するか否かを判定するエッジ隣接判定
    手段と、 前記エッジ判定手段によるエッジの判定と前記エッジ隣
    接判定手段によるエッジの隣接の判定とに従い、当該画
    素が、前記第一の領域と前記第二の領域と前記第三の領
    域とのうちいずれの領域のものであるかを選択する選択
    手段とを備えることを特徴とする像域別カラー画像処理
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記処理部は、前記ド
    ット分散型の多値ディザマトリクスを用いて多値ディザ
    処理を行う第一の処理手段と、前記混合型の多値ディザ
    マトリクスを用いて多値ディザ処理を行う第二の処理手
    段と、前記ドット集中型の多値ディザマトリクスを用い
    て多値ディザ処理を行う第三の処理手段とを備え、 複数種類の色成分により画像処理を行う場合に、前記第
    二の処理手段と前記第三の処理手段とのうち少なくとも
    一方は、前記色成分毎に異なる多値ディザマトリクスを
    用いることを特徴とする像域別カラー画像処理装置。
  4. 【請求項4】画像のエッジ部分の第一の領域と、前記第
    一の領域に隣接する第二の領域と、前記第一の領域およ
    び前記第二の領域以外の第三の領域とを判別する判別部
    と、 画像処理の解像度がそれぞれ異なる、第一、第二および
    第三の画像処理を行う処理部とを有し、 前記処理部は、前記第一の領域に対して、前記解像度が
    より高い第一の画像処理を行い、前記第三の領域に対し
    て、前記解像度がより低い第三の画像処理を行い、前記
    第二の領域に対して、前記第一の画像処理の解像度と第
    三の画像処理の解像度との間の解像度の第二の画像処理
    を行うことを特徴とする像域別カラー画像処理装置。
  5. 【請求項5】画像を複数種類の色成分のドットにより出
    力する画像出力装置であって、 前記画像のエッジ部分の第一の領域と、前記第一の領域
    以外の第二の領域とを判別する判別部と、 前記第一の領域では、前記色成分の各々のドットを重ね
    て出力し、前記第二の領域では、前記色成分の各々のド
    ットを異なる位置に出力する出力部とを有することを特
    徴とする画像出力装置。
  6. 【請求項6】画像を複数種類の色成分のドットにより出
    力する画像出力装置であって、 画像のエッジ部分の第一の領域と、前記第一の領域に隣
    接する第二の領域と、前記第一の領域および前記第二の
    領域以外の第三の領域とを判別する判別部と、 前記第一の領域と前記第二の領域と前記第三の領域と
    で、ドットの面積を異なる大きさにして出力する出力部
    とを有することを特徴とする画像出力装置。
  7. 【請求項7】画像処理を行う画像処理装置が実行する画
    像処理方法であって、 画像のエッジ部分の第一の領域と、前記第一の領域に隣
    接する第二の領域と、前記第一の領域および前記第二の
    領域以外の第三の領域とを判別し、 前記第一の領域に対して、あらかじめ定めたドット分散
    型の多値ディザマトリクスを用いて多値ディザ処理を行
    い、 前記第三の領域に対して、あらかじめ定めたドット集中
    型の多値ディザマトリクスを用いて多値ディザ処理を行
    い、 前記第二の領域に対して、前記ドット分散型と前記ドッ
    ト集中型とを混合した、あらかじめ定めた混合型の多値
    ディザマトリクスを用いて多値ディザ処理を行うことを
    特徴とする画像処理方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の方法をコンピュータに実現
    させるプログラムを記憶する記憶媒体。
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