JPH10188642A - 照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 １枚の導光板で表裏両面の照明が可能な照明
装置を提供すること。 【解決手段】 光を乱反射する反射パターンを有する導
光板１を備え、面状の照明を行うバックライト等の照明
装置において、導光板１の一方の面Ａに設けられた第１
の反射パターン４と、導光板１の他方の面Ｂの、第１の
反射パターンと重ならない位置に設けられた第２の反射
パターン５とを備える。本発明においては、反射パター
ン４、５が互いに重ならないように配置されているの
で、２つの反射パターンによって乱反射した光がそれぞ
れ反対側の面の反射パターンの隙間から放出され、１枚
の導光板１で両面の照明が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は照明装置に関し、特
に、展示装置等に使用される両面表示用の表示装置に適
用可能な、両面に光を放出する照明装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、バックライト等によって照明を行
う展示パネルにおいて、両面表示を行う場合には、片面
用のバックライトを２個使用していた。図５は、従来の
両面表示パネルの構造を示す断面図である。展示パネル
は、額縁３０、３１、表示すべき絵や写真等を印刷した
透明なフィルム３２、３３、透明なアクリル板等からな
る導光板３４、３５、光を反射する反射板４０等からな
る。なお、フィルム３２、３３と導光板３４、３５の間
に光を拡散する拡散紙を挟んでもよい。

【０００３】導光板３４、３５の側面には、冷陰極放電
管３８および光を導光板３４、３５の方向へ反射する反
射フィルム３９が設けられる。そして、該冷陰極放電管
３８は、図示しないインバータから供給される高電圧の
交流によって駆動され、例えば白色光を放出する。

【０００４】導光板３４、３５の一方の面には、例えば
印刷によって形成された白色の点の集合である反射パタ
ーン３６、３７が設けられている。冷陰極放電管３８か
ら放出され、導光板３４、３５の内部に進入した光は、
導光板３４、３５の表側の表面あるいは反射パターン３
６、３７の存在しない裏面においては全反射し、また裏
面の反射パターン３６、３７の存在する箇所においては
乱反射する。従って、反射パターンから展示パネルの前
面に向かって光が反射し、フィルム３２、３３を裏面か
ら照明する。なお、冷陰極放電管３８からの距離が離れ
るほど反射パターン３６、３７の単位面積当たりの反射
パターン面積の比率が大きくなるように、反射パターン
３６、３７の点の密度や大きさを変えて、展示パネルの
全面において照明の明るさが均一になるように構成され
ている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】図５に示すような従来
の両面展示パネルにおいては、バックライトとして片面
用のものを２個使用していたので、コストが増加すると
共に、厚さや重さも増加するという問題点があった。本
発明の目的は、前記のような従来技術の問題点を解決
し、１枚で表裏両面の照明が可能な照明装置を提供する
ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、光を乱反射す
る反射パターンを有する導光板を備え、面状の照明を行
う照明装置において、導光板の一方の面に設けられた第
１の反射パターンと、導光板の他方の面の、第１の反射
パターンと重ならない位置に設けられた第２の反射パタ
ーンとを備えたことを特徴とする。本発明においては、
導光板の２つの面にそれぞれ設けられた反射パターンが
互いに重ならないように配置されているので、２つの反
射パターンによって乱反射した光がそれぞれ反対側の面
の反射パターンの隙間から放出されるように作用する。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図１は、本発明の照明装置
の第１の実施例の構成を示す断面図である。本発明の照
明装置は、主に導光板１および光源２からなり、導光板
１は例えば透明なアクリル板等によって構成される。光
源２としては、例えば冷陰極放電管や蛍光灯が使用可能
である。光源２の周りには光を導光板１の方向へ反射す
る反射フィルム３が設けられている。そして、冷陰極放
電管等の光源２は、例えば図示しないインバータから供
給される高電圧の交流によって駆動され、白色光を放出
する。

【０００８】導光板１のＡ面およびＢ面には、それぞれ
印刷によって形成された白色の点の集合である反射パタ
ーン４、５が設けられている。反射パターンは、光源２
からの距離が離れるほど反射パターン６の単位面積当た
りの反射パターン面積の比率が大きくなるように、反射
パターン６の点の密度や大きさを変えて、照明すべき面
の全面において明るさが均一になるように構成されてい
る。

【０００９】図２は、本発明における導光板の反射パタ
ーンの構成を示す説明図である。図２（ａ）は印刷によ
って形成された白色の点の集合によって反射パターンが
形成される例である。図２（ａ）においては、黒い点
（円）４は導光板１の手前側の面に印刷された点を表し
ており、白抜きの点（円）５は導光板１の裏側の面に印
刷された点を表している。

【００１０】図２（ａ）の例においては、図示しない光
源２は図の左側に存在し、従って、図２（ａ）の左側の
点は小さく、右に行くに従って点の面積が大きくなる。
また、表側の点４と裏側の点５とは互いに重ならない位
置に印刷されており、各点４、５の内側で乱反射し、導
光板１を横切って反対側の面へ放出される光が反対側に
ある点によって遮断されないようになっている。なお、
図１および図２（ａ）の点４、５は、説明のために大き
さを誇張して描かれており、実際の点の大きさや密度と
は異なる。

【００１１】図２（ｂ）は、導光板１の表面に設けられ
た溝の集合によって反射パターンが形成される例であ
る。図２（ｂ）においては、実線８は導光板１の手前側
の面に設けられた溝を表しており、点線７は導光板１の
裏側の面に設けられた溝を表している。溝はごく浅いも
のであり、溝の断面形状は例えば「Ｖ」字状であっても
よい。

【００１２】図２（ｂ）の例においても、図示しない光
源２は図の左側に存在し、従って図２（ｂ）の左側の溝
は間隔が大きく、右に行くに従って溝の間隔が小さくな
る。また、表側の溝８と裏側の溝７とは互いに重ならな
い位置に設けられており、各溝７、８で乱反射し、導光
板１を横切って反対側の面へ放出される光が反対側にあ
る溝によって遮断されないようになっている。なお、図
２（ｂ）の溝は、説明のために間隔を誇張して描かれて
おり、実際の溝の間隔とは異なる。

【００１３】次に、図１を参照して、照明装置の第１の
実施例の動作について説明する。冷陰極放電管等の光源
２から放出され、導光板１の内部に進入した光は、導光
板１の反射パターン４あるいは５の存在しない表面にお
いては全反射し、また反射パターン４、５の存在する箇
所においては乱反射する。従って、図１に示すように、
両側の反射パターンの内面からそれぞれ反対側の面に向
かって光が反射し、Ａ面およびＢ面の双方に光が放出さ
れる。なお、光源２からの距離が離れるほど反射パター
ン４および５の単位面積当たりの面積の比率が大きくな
るように、反射パターン４、５の点あるいは溝の密度や
大きさを変えてあるので、照明すべき面の全面において
明るさが均一になる。

【００１４】図３は、本発明の照明装置の第２の実施例
の構成を示す断面図である。図１に示すような第１の実
施例においては、両面に光を放出するために、反射パタ
ーンには隙間が必要であり、単位面積当たりの面積割合
を例えば半分以上にはできない。また、片面用の導光板
においては一方の面では光が全反射するが、両面用の導
光板の場合には両面に設けられた反射パターン部におい
ては光が乱発射し、光源から遠くなるほど光の強度が低
下する。従って、片面用の導光板と比べると、両面用の
導光板を使用した照明装置は暗くなってしまうという問
題点があった。図３に示す第２の実施例は該問題点を解
決することを目的とするものである。

【００１５】図３に示す第２の実施例においては、導光
板１の両側の側面に光源２および１０を設けたものであ
る。例えば冷陰極放電管等からなる光源２および１０の
周囲には、それぞれ反射フィルム３および１１が設けら
れ、各光源２および１０は導光板１の両側面を照明す
る。反射パターンの機能は、第１の実施例と同一である
が、光源が両側にあるために、光源からの距離が最も遠
い中心部において反射パターン１２および１３の単位面
積当たりの面積の比率が最も大きくなっている。なお、
更に照度を上げるためには、例えば長方形の導光板の３
つあるいは４つの辺の全てに光源を設けても良い。

【００１６】図４は、本発明の第３の実施例の構成を示
す断面図である。第１、第２の実施例においては平面型
の両面照明装置の例を開示したが、第３の実施例は、例
えばショウケース内部の照明などに適用可能な曲面状の
照明装置に本発明を適用した例である。図４（ａ）は導
光板２０を折り曲げ部２１の箇所で折り曲げ、「へ」字
状に形成したものであり、図４（ｂ）は導光板を折り曲
げ部２２の箇所で折り曲げ、「Ｕ」字状に形成したもの
である。

【００１７】導光板２０は図示するように任意の形状に
折り曲げ可能であるが、折り曲げ部２１あるいは２２の
曲げ角度を大きくしたり、曲率半径を小さくすると、光
が導光板の表面で全反射する割合が減少し、導光板の先
端まで光が届かなくなる。従って、曲げ角度はなるべく
小さく、曲率半径はなるべく大きくした方がよい。ま
た、折り曲げ部２１、２２において、外部に光を放出す
る必要が無ければ、折り曲げ部の外側表面全体に反射パ
ターンと同一の白色印刷（塗装）を施したり、あるい
は、光を反射する金属皮膜等のコーティングあるいはシ
ールの貼付等によって、光を導光板の先端部まで導くよ
うにしてもよい。なお、第２の実施例と組み合わせて、
導光板２０の複数の辺から照明を行うようにしてもよ
い。

【００１８】以上、実施例を開示したが、本発明におい
ては以下に示すような変形例も考えられる。反射パター
ンは、図２（ａ）の印刷された点の集合、図２（ｂ）の
導光板の表面に設けられた線状の溝の集合の他、導光板
の表面を梨地加工した点の集合、あるいは導光板の表面
に設けられた点状の窪みの集合であってもよく、更に反
射パターンとして提案されている周知のその他の方式を
採用可能である。

【００１９】実施例においては、表面と裏面とが同一の
照度となるような例を開示したが、例えば点の密度等を
調節することによって、照度はそれぞれの面で任意に調
節可能である。また表示色も光源の色や導光板の色ある
いは光の経路の任意の箇所に設けたフィルタ等によって
任意に設定、変更可能である。

【００２０】実施例においては、例えば直射日光下で使
用した場合など、表面から進入した光が表側の写真等を
印刷したフィルムおよび導光板を通過し、裏側の写真等
を印刷したフィルムまで到達して、表側の表示内容が裏
側に写り込んでしまうという問題がある。この写り込み
を防止するためには、導光板において、光が通過し難い
ような反射パターンを採用すれば、ある程度は防止する
ことができる。このようなパターンとしては、例えば、
通常の両面用反射パターンを印刷した後、反射パターン
と重なり、かつ表と裏とが重ならないような、光を全反
射するような市松模様のパターンを両面に形成してもよ
い。実施例においては冷陰極放電管を使用したバックラ
イトを使用する例を開示したが、本発明においては、例
えば通常の蛍光灯や電球など任意の光源を使用可能であ
る。

【００２１】

【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
導光板の一方の面に設けられた第１の反射パターンと、
導光板の他方の面に設けられた第２の反射パターンとを
備え、第１と第２の反射パターンが互いに重ならないよ
うに配置されているので、２つの反射パターンによって
乱反射した光がそれぞれ反対側の面の反射パターンの隙
間から放出される。従って、本発明の証明装置において
は１枚で表裏両面の照明が可能となるという効果があ
る。また、導光板や光源が１つで済むので、安価に製造
可能であり、かつ薄く、軽くできるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の照明装置の第１の実施例の構成を示す
断面図である。

【図２】本発明の導光板の反射パターンの構成を示す説
明図である。

【図３】本発明の照明装置の第２の実施例の構成を示す
断面図である。

【図４】本発明の照明装置の第３の実施例の構成を示す
断面図である。

【図５】従来の両面表示の表示パネルの構造を示す断面
図である。

【符号の説明】

１、１１、２０…導光板、２、１０…光源、３…反射フ
ィルム、４、５、１２、１３…反射パターン、７、８…
溝、２１、２２…折り曲げ部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光を乱反射する反射パターンを有する導
   光板および該導光板の側面に設けられた光源手段を備え
   た照明装置において、 導光板の一方の面に設けられた第１の反射パターンと、 前記導光板の他方の面の、前記第１の反射パターンと重
   ならない位置に設けられた第２の反射パターンとを備え
   たことを特徴とする照明装置。
2. 【請求項２】 前記反射パターンは、印刷された点の集
   合、導光板の表面を梨地加工した点の集合、導光板の表
   面に設けられた線状の溝の集合、あるいは導光板の表面
   に設けられた点状の窪みの集合の内の１つであることを
   特徴とする請求項１に記載の照明装置。