WO2009102066A1 - ライトパネル - Google Patents

Abstract

【課題】導光板表面に線状溝を適宜刻することにより、入射した光量を有効にかつ均一に拡散し、明るくムラのないライトパネルを実現させ、かつ全体構造がコンパクトであり、より安価な片面発光または両面発光のライトパネルを提供する。 【解決手段】矩形アクリル板の片面ないし両面に、その短辺に平行、所定間隔で細長線状溝群の多数をレーザー加工により形成した導光板の１枚または２枚使う単層または複層導光板の２長辺の端面にＬＥＤ発光体を配置した均一高輝度の省エネ薄型の片面および両面発光ライトパネルである。

Description

ライトパネル

　この発明は、屋内外に設置する表示、広告用のエッジ発光式のライトパネルに関するものである。

　文字、絵柄、写真像などを広報表示する手段に、アクリル樹脂など透明板を導光板とし、その端面よりＬＥＤなど発光体の光を入射し、導光板の一面に刻設した平行刻み線や反射板で導光板に入射した光を拡散し、拡散された光を透明板の表面から拡散し、その表面に貼り付けたフィルムを背面から照らすライトパネルがある（特許文献１）。

特開２００５－２６６０２４号公報

　既存のライトパネルの表面各部の輝度は不均一であり、特に大型化すると発光体から離れた部分や発光体の近辺が比較的に暗くなり、広報表示する手段として、不十分であった。

　この発明は、以上の状況に鑑みて発明されたものである。導光板表面に線状溝を適宜刻することにより、入射した光量を有効にかつ均一に拡散し、明るくムラのないライトパネルを実現させ、かつ全体構造がコンパクトであり、より安価な片面発光または両面発光のライトパネルを提供することを目的とする。

　導光板の、第１の面または第２の面のいずれか、または双方の面に光拡散材を配し、前記導光板の端面に発光体を配したライトパネルにおいて、前記第１の面または前記第２の面のいずれか、または双方の面に、複数の線状溝を、互いに平行に、かつ前記発光体を配した端面に外接する仮想平面に略垂直に刻して線状溝群を形成し、前記線状溝群内の最長の線状溝を基準最長線状溝とすると、前記基準最長線状溝は前記導光板の前記発光体を配した端面に至らずに配置することにより、入射した光量を有効にかつ均一に拡散し、明るくムラのないライトパネルを実現させる。

　また、前記第１の面に前記光拡散材を配し、前記第２の面に光反射材を配しすることにより、片面発光の明るいライトパネルを実現する。

　前記第１の面に刻された基準最長線状溝と前記第２の面に刻載された基準最長線状溝が、前記導光板を前記第１の面より透視したときに、重ならないように配することにより明るくムラの少ないライトパネルを実現する。

　前記導光板を２枚用意し、第１の導光板及び第２の導光板とし、前記第１の導光板及び第２の導光板の第２の面同士を重ね合わせ２層構造にすることにより、明るくムラの少ない両面発光のライトパネルを実現する。この場合前記第１の導光板と前記第２の導光板の間に反射材をはさむことも可能である。

　前記第１の導光板に刻された前記基準最長線状溝と前記第２の導光板に刻された前記基準最長線状溝が、前記第１の導光板または前記第２の導光板の前記第１の面より透視したときに重ならないように配することにより、明るくムラの少ない両面発光のライトパネルを実現する。

　前記基準最長線状溝は、発光体を配置した端面近傍部分をそれ以外の部分より太く形成することにより、明るくムラの少ないライトパネルを実現する。

　前記線状溝内に光反射剤を付することにより、明るくムラの少ないライトパネルを実現する。

　前記線状溝の底部に、前記線状溝より深い細穴を刻設配列することにより、明るくムラの少ないライトパネルを実現する。

　前記導光板の、光拡散材を配した面に、前記発光体を配置した端面に沿って反射帯材を配することにより、特に発光体を配した端面近傍が、明るくムラの少ないライトパネルを実現する。

　前記線状溝および前記細穴を、レーザー加工で施すことにより、精密に光の反射拡散を制御できるので、高精度の明るいライトパネルを低コストで実現する。

　この発明のライトパネルによれば、入射した光量を有効にかつ均一に拡散し、明るくムラのないライトパネルを実現させることができる。

　また、第１の面に光拡散材を配し、第２の面に光反射材を配しすることにより、片面発光の明るいライトパネルを実現することができる。
　また、第１の面に刻された基準最長線状溝と第２の面に刻載された基準最長線状溝が、重ならないので、ムラの少ないライトパネルが実現できる。

　導光板の第２の面同士を重ね合わせ２層構造にすることにより、明るくムラの少ない両面発光のライトパネルを実現することができる。

　第１の導光板に刻された基準最長線状溝と第２の導光板に刻された基準最長線状溝が、第１の導光板または第２の導光板の第１の面より透視したときに重ならないように配することにより、明るくムラの少ない両面発光のライトパネルを実現することができる。

　基準最長線状溝は、発光体を配置した端面近傍部分をそれ以外の部分より太く形成することにより、明るくムラの少ないライトパネルを実現できる。

　線状溝内に光反射剤を付することにより、明るくムラの少ないライトパネルを実現できる。

　線状溝の底部に、線状溝より深い細穴を刻設配列することにより、明るくムラの少ないライトパネルを実現できる。

　導光板の、光拡散材を配した面に、発光体を配置した端面に沿って反射帯材を配することにより、特に発光体を配した端面近傍が、明るくムラの少ないライトパネルを実現できる。

　線状溝および細孔をレーザー加工で施し輝度を上げたライトパネルを提供できる。また、精密に光の反射拡散を制御できるので、高精度の明るいライトパネルを低コストで実現することができる。

　この発明のライトパネルの実施の形態を説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。
［片面発光ライトパネルの構成］
　図１は片面発光ライトパネルの断面図、図２は片面発光ライトパネルの長辺外周部の部分断面図、図３は導光板に形成した細長略菱形線状溝群の平面図である。

　この発明のライトパネル１Ａは、光拡散材２を第１の面に、細長線状溝群２０複数を線状レーザー加工により第２の面に刻設したアクリル樹脂導光板、つまり導光板３のその第２の面に光反射板４を密接配し、導光板３の２組の対向辺のうち２長辺の端面に複数ＬＥＤ６ｂと基板６ｃとでなる発光体６を接触配置した矩形導光体５ａとし、細長線状溝群２０の高い輝度を拡散平準化する光拡散材２に描像フィルム７を密接配し、光反射板４に順次補強板８とアルミニウム外板９を密接配し、発光材の基板６ｃに溝型アルミニウム放熱材１０の縁板１０ａ付き側面を密接配置し、導光板３の光拡散材側の四周の縁辺に光の漏洩を抑制する反射帯材１１を貼着配し、描像フィルム７に透明外板１２を密に重ね、縁板１０ａが描像フィルム７の外縁に所定幅で接し光漏洩を抑制し、光拡散材２、導光体５ａ、描像フィルム７、補強板８の各構成部材を四周から囲みかつアルミニウム外板９と透明外板１２とを所定幅で密に挟み込む、アルミニウム放熱材１０と密着するＬ型断面組合せのステンレス外枠材１３，１４により強固に締結して構成された厚さの薄い、高い輝度かつ高い均一度、省エネ性の片面発光ライトパネルである。

　なお、ＬＥＤ６ｂそれぞれは、その光軸が矩形導光板３の長辺と双方の面に平行である。また、ライトパネルの線状溝群を刻設した面に厚い光拡散材を、刻設しない面に反射板を配置した構造的違いのある、片面発光ライトパネルでもよい。

　細長線状溝群２０は、図３に示すように、導光板３の第１の面または第２の面のいずれか、または双方の面に、複数の線状溝が互いに平行、かつ発光体を配した端面に外接する仮想平面に略垂直に線状溝が刻印され、前記の対向する端面間の二等分線を略中央点とした線状溝群であり、特定の線状溝を規準最長線状溝２０ａとすると、この規準最長線状溝２０ａの両側に順次短い線状溝がその中央点を前記二等分線と略一致させて刻印されており、この細長線状溝群２０の複数が導光板３の全体に平行に配置される。なお、対向する前記端面近傍の輝度を調整して導光板３の全体の輝度均一化を図るため、規準最長線状溝２０ａの前記端面近傍部分をそれ以外の部分より太くしてもよい。

　なお、太くしない規準最長線状溝２０ａの近傍に平行線状や点状つまり細穴レーザー加工をほどこしてもよく、さらに発光体６を規準最長線状溝２０ａの延長線に合わせて配置してもよく、つまり最長線状溝に発光材を対応させるのもよい。このような線状溝群の多様な諸処置は、ライトパネルの輝度および均一性の向上を図るためである。なお、ライトパネルの発光体を配置しない外周部の構造はおよそ、前記長辺外周部から発光体と放熱材を除去し、導光板の端面に反射材を配する。なお、線状レーザー加工に替えて機械的刻み線もよい。

　図示してないが、各発光体と導通する分電盤が外枠と放熱材で形成する細長空間内に配置され、さらに外置きのコンバータと導通している。また、発光体のＬＥＤよりの放射光は、導光板内を透過中に反射板と導光板四周端面と前記拡散板四周縁および前記発光体のＬＥＤの凸出する基盤面に配した反射材に複数回反射しても、光の漏洩と吸収が少なく効率的に光拡散材に拡散到達し、描像フィルムを均一に透過することになる。この透過光を肉眼が感じて、描像フィルムの描像を認識することになる。

　このように、導光板３の第１の面または第２の面のいずれか、または双方の面に光拡散材を配し、導光板３の端面に発光体６を配し、第１の面または第２の面のいずれか、または双方の面に、複数の線状溝を、互いに平行に、かつ発光体６を配した端面に外接する仮想平面に略垂直に刻して線状溝群２０を形成し、線状溝群２０内の最長の線状溝を基準最長線状溝２０ａとすると、基準最長線状溝２０ａは導光板３の発光体６を配した端面に至らずに配置することにより、入射した光量を有効にかつ均一に拡散し、明るくムラのないライトパネルを実現させることができる。

　また、導光板３の第１の面に光拡散材２を配し、第２の面に光反射材４を配しすることにより、片面発光の明るいライトパネルを実現することができる。
［複層両面発光ライトパネルの構成］
　図４は、この発明の複層両面ライトパネル１Ｂの長辺外周部の部分断面図である。複層両面ライトパネル１Ｂは、第１の面または第２の面のいずれか、または双方の面に刻設した導光板３の２枚を、刻設した面を重ね合わせ、他の２面に光拡散材２が重なる複層導光板５ｂとし、２枚の導光板３の４箇所の長辺の端面にそれぞれ発光体６を密に配置し、発光体背面に前記同様に溝型アルミニウム放熱材１０の縁板１０ａ付側面を直接または熱良導材を介して密に配置し、両導光板３の全周縁に光漏洩防止の反射帯材１１を配し、さらに両光拡散材２に描像フィルム７と透明外板１２を順次層状に重ね、溝型アルミニウム放熱材１０と密接する組み合せステンレス外枠材１３，１４が強固に締結して構成された複層両面発光ライトパネルである。

　第１の導光板３に刻された基準最長線状溝２０ａと第２の導光板３に刻された基準最長線状溝２０ａは、第１の導光板３または第２の導光板３の第１の面より透視したときに重ならないように配されており、明るくムラの少ない両面発光のライトパネルを実現することができる。

　また、２枚の導光板３の各両面に線状溝群を刻設した両面発光ライトパネル、さらに一方の導光板は片面のみに線状溝群を刻設した構造的違いのある両面発光ライトパネルでもよい。また、この複層両面ライトパネル１Ｂでは、第１の導光板３と第２の導光板３の間に反射材をはさむことも可能である。
［単層両面発光ライトパネルの構成］
　図５は、この発明の単層両面ライトパネル１Ｃの長辺外周部の部分断面図であり、線状溝群２１を導光板３の第１の面と第２の面双方に線状溝群２１の幅を略間隔にして面ごとに長さは異なってもよい線状溝群２１が、導光板を透視すると略前記同様平行並列に見えるように刻設され、両面に透明板１５又は半透明板と光拡散材２が順次層状に重る導光板５ｃであり、導光板３の２箇所の長辺の端面にそれぞれ発光体６を密に配置し、この発光体背面に前記同様に縁板なし溝型アルミニウム放熱材１０の外底面を直接または熱良導材を介して密接配置し、導光板３の全周縁に光漏洩防止の反射帯材１１を貼着し、さらに両光拡散材２に描像フィルム７と透明外板１２を順次層状に重ね、溝型アルミニウム放熱材１０と密接して組み合せアルミニウム外枠材１３，１４が強固に締結して構成された単層両面ライトパネルである。

　この導光板３には、第１の面に刻された基準最長線状溝２０aと第２の面に刻載された基準最長線状溝２０aが、導光板３を第１の面より透視したときに、重ならないように配されており、ムラの少ないライトパネルが実現できる。

　なお、各線状溝群の最大幅部分を通る、両短辺の中点を結ぶ長辺に平行な等分線線状溝を細長略菱形線状溝群２１の全体に刻設付加した導光板によりライトパネルを構成するのもよい。なお、規準最長線状溝２０ａは細長略菱形線状溝群の長対角線に相当し、この規準最長線状溝を複数本としてもよい。

　図６に示す線状溝群２１は、細長略菱形線状溝群２１の変形であり、その略菱形線状溝群２１の規準最長線状溝２０ａより両側の所定本数の、または規準最長線状溝２０ａを含めて線状溝の長さを、両端部対称的にかつ規準最長線状溝２０ａに離れる程短くまたは同じ長さに短縮した変形菱形線状溝群２１を刻設形成する。この線状溝群複数がレーザー加工により所定ピッチに刻設形成されて、各線状溝群の発光体に近い前記の短縮端の反射を生じ、前記細長菱形線状溝群２１より一層高輝度かつ均一化した導光板によるライトパネルが構成される。

　なお、両端面に発光体を配置した前記ライトパネルのその両端面間の中線により分割した端面に反射材を配置した分割ライトパネルもよく、前記ライトパネルの導光板に刻印された線状溝群に反射剤の付着した超輝度ライトパネルもよい。

　前記細長略菱形と変形菱形の線状溝群は基本形であり、短辺に平行な極細の線状溝複数本により形成され、肉眼視認つまりマクロ的に見た細長菱形状であるが、各四辺は直線状に限らず湾曲状や曲線状の四辺の細長略菱形状もよい。長対角線相当の前記規準最長線状溝の端から、菱形の幅に相当する短い対角線の両端である前記最短線状溝までの各線状溝の端をたどる包絡線は単純な傾斜となるのを原則とする。即ち、線状溝群形状の小異、つまり線状溝群相互のおよび線状溝群の導光板発光体に対する前記位置関係からの小さなズレがあってもよい。

　なお、導光板の材質は、アクリル樹脂に限らず他の透明樹脂材もよく、また反射粉粒を混入した半透明導光板に前記線状溝群を刻設したライトパネルもよい。

　また、前記ライトパネルのＬＥＤ発光体関連の回路に電流センサーとＧＰＳつまり地球測位システムと中継器を配置し、故障による通電発光停止を回路配線に付設したその電流センサーで検知し、その信号が中継器を介し前記ＧＰＳにつながる警報システムにより故障のライトパネルの設置場所を管理者に通報する故障通報式ライトパネルもよい。

　この発明は、屋内外に設置する表示、広告用のエッジ発光式のライトパネルに適用でき、導光板表面に線状溝を適宜刻することにより、入射した光量を有効にかつ均一に拡散し、明るくムラのないライトパネルを実現させ、かつ全体構造がコンパクトであり、より安価な片面発光または両面発光のライトパネルである。

片面発光ライトパネルの断面図である。 片面発光ライトパネルの長辺外周部の部分断面図である。 導光板に形成した細長略菱形線状溝群の平面図である。 複層両面発光ライトパネルの長辺外周部の部分断面図である。 単層両面発光ライトパネルの長辺外周部の部分断面図である。 導光板に形成した変形細長菱形線状溝群の平面図である。

符号の説明

１Ａ　ライトパネル
１Ｂ　複層両面ライトパネル
１Ｃ　単層両面ライトパネル
２　光拡散材
３　導光板
４　光反射板
５ａ　導光体
５ｂ　複層導光板
５ｃ　両面複層体
６　発光体
６ｂ　ＬＥＤ
６ｃ　基板
７　描像フィルム
８　補強板
９　アルミニウム外板
１０　溝型アルミニウム放熱材１０
１０ａ　縁板
１１　反射帯材
１２　透明外板
１３，１４　ステンレス外枠材
１５　透明板
２０　細長略菱形線状溝群
２０ａ　規準最長線状溝
２１　変形細長菱形線状溝群


 

Claims (10)

1. 　導光板の、第１の面または第２の面のいずれか、または双方の面に光拡散材を配し、前記導光板の端面に発光体を配したライトパネルにおいて、
   　前記第１の面または前記第２の面のいずれか、または双方の面に、複数の線状溝を、互いに平行に、かつ前記発光体を配した端面に外接する仮想平面に略垂直に刻して線状溝群を形成し、
   　前記線状溝群内の最長の線状溝を基準最長線状溝とすると、前記基準最長線状溝は前記導光板の前記発光体を配した端面に至らずに配置されていることを特徴とするライトパネル。
2. 　前記第１の面に前記光拡散材を配し、前記第２の面に光反射材を配したことを特徴とする請求項１に記載のライトパネル。
3. 　前記第１の面に刻された基準最長線状溝と前記第２の面に刻載された基準最長線状溝が、前記導光板を前記第１の面より透視したときに、重ならないように配されていることを特徴とする請求項１に記載のライトパネル。
4. 　前記導光板を２枚用意し、第１の導光板及び第２の導光板とし、前記第１の導光板及び第２の導光板の第２の面同士を重ね合わせ２層構造にしたことを特徴とする請求項１に記載のライトパネル。
5. 　前記第１の導光板に刻された前記基準最長線状溝と前記第２の導光板に刻された前記基準最長線状溝が、前記第１の導光板または前記第２の導光板の前記第１の面より透視したときに重ならないように配されていることを特徴とする請求項４に記載のライトパネル。
6. 　前記基準最長線状溝は、発光体を配置した端面近傍部分をそれ以外の部分より太く形成されていることを特徴とする請求項１に記載のライトパネル。
7. 　前記線状溝内に光反射剤を付したことを特徴とする請求項１に記載のライトパネル。
8. 　前記線状溝の底部に、前記線状溝より深い細穴を刻設配列したことを特徴とする請求項１に記載のライトパネル。
9. 　前記導光板の、光拡散材を配した面に、前記発光体を配置した端面に沿って反射帯材を配したことを特徴とする請求項１に記載のライトパネル。
10. 　前記線状溝および前記細穴を、レーザー加工で施したことを特徴とする請求項１または請求項８に記載のライトパネル。

Images