JPH10184681A - ボールチェーンを用いた直線案内装置 - Google Patents
ボールチェーンを用いた直線案内装置Info
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- JPH10184681A JPH10184681A JP35073796A JP35073796A JPH10184681A JP H10184681 A JPH10184681 A JP H10184681A JP 35073796 A JP35073796 A JP 35073796A JP 35073796 A JP35073796 A JP 35073796A JP H10184681 A JPH10184681 A JP H10184681A
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Abstract
の循環に伴ってスライド部材が案内軸に沿って無限摺動
する直線案内装置において、かかるボールチェーンに改
良を加えることにより、スライド部材に対するボール無
限軌道の形成位置を自由に設計し、以てスライド部材の
小型化に寄与する。 【解決手段】ボールチェーン1は、所定の間隔をおいて
一列に配列された多数のボール3と、これらボール3を
回転自在に保持すると共に互いに隣接するボール3を相
互に繋いだ連結体ベルト2とから構成され、上記連結体
ベルト2は該ボール3の球面に沿って、しかも該ボール
3の配列方向に沿って帯状に形成された4本のベルト部
材5を有する一方、該ベルト部材5は互いに隣接するボ
ールの間において他のベルト部材5と相互に連結され、
連結位置において上記連結体ベルト2はボール3の外径
よりも括れた形状に形成されている。
Description
ロボット等の直線スライド部において、可動体を直線的
に案内する直線摺動用ベアリングやボールスプライン装
置等の直線案内装置に係り、詳細には、多数のボールを
一列に配列したボールチェーンの循環によって上記スラ
イド部材が案内軸に沿って移動する直線案内装置の改良
に関する。
テーブル等の可動体を担持した摺動台がベッドやサドル
等の固定部上に配設された軌道レールに沿って移動する
直線摺動用ベアリングや、ボールを介してスプライン軸
に嵌合した円筒状のナット部材が該スプライン軸に沿っ
て移動するボールスプライン装置が知られている。
グとしては、ボール転走溝を有する軌道レールと、上記
ボール転走溝と対向する負荷転走溝並びにこれと平行な
ボール戻し孔を有すると共に、上記負荷転走溝からボー
ル戻し孔へボールを導く方向転換路を有し、上記軌道レ
ールに沿って移動する摺動台と、これら摺動台と軌道レ
ールとの間で荷重を負荷しながら転走すると共に、上記
摺動台の負荷転走溝、ボール戻し孔及び方向転換路より
構成される無限軌道を循環する多数のボールとから構成
されるものが知られている。
は、軸方向に沿ってボール転走溝を有するスプライン軸
と、上記ボール転走溝と対向する負荷転走溝を有すると
共に、ボールを介して該スプライン軸の外周に嵌合する
ナット部材とから構成され、やはり上記ボールの無限循
環に伴ってナット部材が上記スプライン軸に沿って移動
すると共に、これらナット部材とスプライン軸との間で
相互にトルクを伝達して使用されるものが知られてい
る。
では、摺動台やナット部材といったスライド部材の無限
軌道がボールで満たされていることから、該スライド部
材が軌道レールやスプライン軸といった案内軸に沿って
移動すると、互いに隣接するボールが相互に衝突あるい
は擦れ合いながら上記無限軌道内を循環することとな
り、ボールが早期に磨耗して装置寿命が短命化するとい
った問題点があった。
として、多数のボールを整列保持したボールチェーンを
上記無限軌道に組み込んだ直線摺動用ベアリングが提案
されている(特開平5−52217号公報)。図11及
び図12に示すように、かかるボールチェーン100は
互いに隣接する各ボール101の間に間座102を介装
すると共に、各間座102をボールの配列方向に沿った
一対の帯状連結部103で繋いでボール101を数珠状
に連結したものであり、上記ボール101を金型内に中
子として配置した可撓性樹脂の射出成形によって製作さ
れている。
アリングでは、図13に示す如く上記ボールチェーン1
00が摺動台104のボール戻し孔105及び方向転換
路106に組み込まれて該無限軌道内を循環するのであ
るが、この際、互いに隣接するボール101の間には間
座102が介装されていることから、ボール同志の相互
摩擦や衝突が防止され、ボール101の磨耗を可及的に
防止することができた。
道内におけるボールの循環に際しては、荷重から解放さ
れたボールを軌道レールのボール転走溝から摺動台の方
向転換路に掬い上げる必要があるが、かかる掬い上げに
当たっては、図14に示す如く、軌道レール107のボ
ール転走溝108と摺動台104の負荷転走溝109と
が正対する方向(以下、ボール接触方向と記す)へボー
ル101を導くのが好ましい。かかる方向へボール10
1を導けば、方向転換路106内におけるボール101
の蛇行が防止され、摺動台104の無限軌道内における
ボール101の循環が円滑化するからである。
避けるという観点からすれば、必ずしもボール接触方向
にボール戻し孔105を形成するのが妥当でない場合も
あり、また、摺動台104にはテーブル等の可動体を固
定するためにタップ孔が形成されることから、かかるタ
ップ孔との干渉を避ける上で、ボール接触方向にボール
戻し孔105を形成することができない場合もある。
の循環の円滑化を図りつつ、摺動台104に対するボー
ル戻し孔105の形成位置の自由度を高めるためには、
図15に示すように、負荷転走溝からボール戻し孔へボ
ールを導く方向転換路106をボール接触方向から湾曲
させて形成する必要があった。
う方向転換路の本来の役割を考慮した場合、かかる方向
転換路におけるボールの旋回半径は大きい方が好まし
く、そのためには方向転換路の長さを長く設定すること
が必要である。しかし、負荷転走溝からみてボールの接
触方向にボール戻し孔が位置する場合、方向転換路の長
さを長尺に設定すれば、当然に負荷転走溝とボール戻し
孔との間隔が拡がってしまい、摺動台の大型化は避ける
ことができない。
摺動台の任意の位置に形成し、かかるボール戻し孔と負
荷転走溝とを連通連結する方向転換路を湾曲させて形成
する必要があった。
0では各間座102を連結する帯状連結部103の側縁
が直線的に形成されていることから、該連結部103の
面と交差する方向(図12の矢線A方向)へはボールチ
ェーン100を湾曲させ易いものの、該連結部103の
面と平行な方向(図11の矢線B方向)へは湾曲させ難
いといった問題点があり、前述のように方向転換路10
6がボール接触方向から逸れるように湾曲している場合
には、該ボールチェーン100を強引に湾曲させて無限
軌道内に組み込まなければならないので、該ボールチェ
ーン100の円滑な循環を期待することができなかっ
た。
直線案内装置では、無限軌道内における該ボールチェー
ンの循環の円滑性を考慮すると、負荷転走溝から見てボ
ール接触方向にボール戻し孔を形成しなければならず、
摺動台が大型化する一つの要因となっていた。
置においては、ナット部材の小径化を図るという観点か
ら上記ボール戻し孔を可能な限りナット部材の内径近傍
に設けることが必要であり、前述の直線摺動用ベアリン
グと同様、負荷転走溝からみたボール接触方向にボール
戻し孔を形成することが困難であった。
インをボールスプライン装置の無限軌道に組み込んだの
では、該ボールチェインの円滑な循環を期待することが
できなかった。
ものであり、その目的とするとろは、ボール無限軌道に
組み込まれて循環するボールチェーンに改良を加えるこ
とにより、摺動台やナット部材に対するボール無限軌道
の形成位置を自由に設計し、以てこれらスライド部材の
小型化に寄与することが可能な直線案内装置を提供する
ことにある。
案内装置は、長手方向に沿ってボール転走溝を有する案
内軸と、上記ボール転走溝と対向する負荷転走溝を有す
ると共に上記負荷転走溝の一端から他端へとボールを循
環させる無負荷転走路を有し、上記案内軸に沿って移動
するスライド部材と、これらスライド部材と案内軸との
間で荷重を負荷しながら転走する多数のボールが一列に
配列されると共に、上記スライド部材のボール転走溝及
び無負荷転走路より構成される無限軌道に組み込まれて
該無限軌道を循環する可撓性のボールチェーンとから構
成され、上記ボールチェーンが、所定の間隔をおいて一
列に配列された多数のボールと、これらボールを回転自
在に保持すると共に互いに隣接するボールを相互に繋い
だ連結体ベルトとから構成され、上記連結体ベルトは該
ボールの球面に沿って、しかも複数のボールと当接する
ように帯状に形成された4本のベルト部材を有する一
方、該ベルト部材は互いに隣接するボールの間において
他のベルト部材と相互に連結され、かかる連結位置にお
いて上記連結体ベルトはボールの外径よりも括れた形状
に形成されていることを特徴とするものである。
体ベルトはボールの球面に沿って且つボールの配列方向
に沿って帯状に形成された4本のベルト部材を有し、こ
れらベルト部材は互いに隣接するボールの間において他
のベルト部材と相互に連結されている。このため、かか
る連結体ベルトは4本のベルト部材が相互に結合した位
置、すなわち互いに隣接するボールの間において該ボー
ルの外径よりも括れた形状に形成されており、このボー
ルチェーンは当該位置において何れの方向へも柔軟に屈
曲し易い他、該ボールチェーンに作用する捩じれを吸収
し易い構造となっている。従って、スライド部材の無限
軌道に該ボールチェーンを組み込んで使用する際に、か
かる無限軌道を構成する無負荷転走通路が負荷転走溝か
らみてボール接触方向に存在しない場合であっても、該
ボールチェーンを常に上記無限軌道の内部で円滑に循環
させることが可能となる。
形成する負荷転走溝及び案内軸に形成するボール転走溝
としては、一対のボール転走面が交わったゴシックアー
チ状に形成しても良いし、単一のボール転走面からなる
サーキュラアーク状に形成しても良い。但し、前者のゴ
シックアーチ状に形成する場合は、ボールチェーンの連
結部が負荷転走溝及びボール転走溝と接触するのを避け
るため、これら転走溝の最深部に該ボールチェーンの連
結部が収容され且つ案内される逃げ溝を形成する必要が
ある。
の直線案内装置を詳細に説明する。図1は本発明のボー
ルチェーン1の実施例を示すものである。このボールチ
ェーン1は合成樹脂製の連結体ベルト2に所定間隔で複
数のボール3を一列に配列したものであり、該ボール3
は上記連結体ベルト2に保持された状態で自在に回転可
能となっている。
って、しかも複数のボール3と当接するように帯状に形
成された4本のベルト部材5を有し、かかるベルト部材
5は互いに隣接するボール3,3の間において他のベル
ト部材5と相互に連結されている。また、互いに隣接す
るボール3の間には円盤状の連結部4が形成されてお
り、各ベルト部材5はこの連結部4を介して他のベルト
部材5と相互に連結される一方、この連結部4は互いに
隣接するボール3の接触を防止する間座としての役割も
果たしている。
ール3の球面を4等分するようにボール列の上下左右に
配されており、ボール3がこれに隣接する一対の連結部
4のの間のから抜けでることがないよう、4方向からボ
ール3の動きを拘束している。また、かかるベルト部材
5はボール3の球面に沿って形成されており、ボールチ
ェーン1を全体的に観察した場合に、上記連結体ベルト
2は連結部4の形成位置において最も括れた形状をなし
ている。
子として金型内に配列した合成樹脂の射出成形により成
形され、成形完了後に上記連結体ベルト2をボール3と
共に金型から離型して製造される。また、単に連結体ベ
ルト2を射出成形したのみでは該ベルト2の連結部4及
びベルト部材5がボール3と密着してしまい、該連結体
ベルト2に対してボール3が自在に回転しないことか
ら、この実施例では成形完了後のボールチェーン1を鉱
油系潤滑油に浸漬し、経時的な連結体ベルト2の膨潤を
待ってボール3と連結部4又はベルト部材5との間に隙
間を形成し、該ボール3の自由な回転を可能としてい
る。
のボールチェーン1によれば、上記連結体ベルト2は互
いに隣接するボール3とボール3との間、すなわち連結
部4の形成位置において最も括れた形状をなしているの
で、かかる位置においては該ボールチェーン1を何れの
方向へも自由に屈曲させることが可能であり、例えば図
2に示すように、上記ベルト部材5の存在する矢線a方
向のみならず、互いに隣接するベルト部材5,5の間で
ある矢線b方向へも自由に屈曲させることが可能であ
る。
各連結部4の形成位置において括れていることから、該
ボールチェーン1に対して図2中の矢線c方向の捩じれ
を与えても、上記連結体ベルト2はこれに追従して無理
なく変形することができる。また、このような捩じれに
追従して連結体ベルト2が変形しても、ボール3は4枚
の帯状ベルト部材5によって4方向からその動きを拘束
されているので、ボール3が連結体ベルト2から抜け落
ちる懸念はない。
線摺動用ベアリングの第1実施例を示すものである。同
図において、符号10は工作機械のベッド等の固定部に
対して配設される軌道レール、符号20は上記ボールチ
ェーン1が組み込まれるボール無限軌道を備えると共に
テーブル等の可動体を上記軌道レール10に沿って案内
する摺動台、符号3はこれら軌道レール10と摺動台2
0との間で荷重を負荷しながら転動すると共に上記摺動
台20内で無限循環するボールである。
に形成されており、その両側面にはゴシックアーチ状の
ボール転走溝11が長手方向(図2の紙面垂直方向)に
沿って計2条形成されている。この軌道レール1にはそ
の長手方向に適宜間隔をおいてボルト取付孔12が形成
されており、軌道レール10はこのボルト取付孔12に
挿入される図示外の固定ボルトによって固定部に固定さ
れる。
1が形成された水平部20a及びこの水平部20aから
垂れ下がる一対のスカート部20b,20bを備えて断
面略サドル状に形成されており、各スカート部20bの
内面側には軌道レール10のボール転走溝11に対向す
るゴシックアーチ状の負荷転走溝23が形成されてい
る。また、各スカート部20bには各負荷転走溝23に
対応したボール戻し孔24が形成されており、上記負荷
転走溝23を転走し終えて荷重から解放されたボール3
が負荷転走溝23上における転走方向とは逆方向に転走
するようになっている。
用して製作されている。すなわち、上記摺動台20は機
械加工によって形成された金属製のブロック本体25に
対して樹脂部22を射出成形で肉付けして形成されてお
り、前述した可動体取付面21やボール3の負荷転走面
23等、機械的強度が要求される部位は当該ブロック本
体25に形成される一方、ボール戻し孔24等の機械的
強度が重要とされない部位は合成樹脂で形成され、可能
な限り摺動台20の軽量化が図られている。
た摺動台20のボール無限軌道を示す断面図であり、こ
の無限軌道は合成樹脂製の蓋体30を摺動台20の前後
両端面に固定することによって完成する。すなわち、蓋
体30をスライタ20に固定すると、蓋体30側のU形
溝31内に摺動台20側のボール案内部26が嵌合して
U字状の方向転換路32が完成し、この方向転換路32
によって摺動台20の負荷転走面23と上記ボール戻し
孔24とが連結される。
走状態を示す拡大図である。ゴシックアーチ状に形成さ
れたボール転走溝11及び負荷転走溝23の最深部には
各々逃げ溝27,27が形成され、ボール3がこれら転
走溝23,11を転走している際に上記ボールチェーン
1の連結部5が該逃げ溝27に収容されるようになって
いる。一方、摺動台20のボール戻し孔24にはその長
手方向に沿って4条の案内溝28が形成されており、無
負荷状態にあるボールチェーン1の連結部5が該案内溝
28によって案内され、ボール戻し孔24の内部におけ
るボールチェーン1の蛇行が防止されるようになってい
る。
の直線摺動用ベアリングによれば、摺動台20が軌道レ
ール10上を移動するとボール3が摺動台20の負荷転
走溝23及び軌道レール10のボール転走溝11の上を
転走し、ボールチェーン1が摺動台20に形成された無
限軌道の内部を循環する。
グでは、図5に示すように、摺動台20におけるボール
戻し孔24の形成位置が軌道レール10のボール転走溝
11と摺動台20の負荷転走溝23との正対方向、すな
わちボール接触方向よりも上方へ外れており、上記負荷
転走溝23とボール戻し孔24とを連通連結する方向転
換路32はボール接触方向から外れるように湾曲して形
成されている。
ように何れの方向へも柔軟に屈曲し易い構造を採用して
いることから、本実施例の直線摺動用ベアリングでは上
記方向転換路32が図5に示すように湾曲して形成され
ている場合であっても、かかる方向転換路32内を無理
なく通過することができ、無限軌道内におけるボールチ
ェーン1の循環の円滑化を図ることができるものであ
る。
適用した第2実施例を示すものである。前述の第1実施
例では軌道レール10の両側面に夫々1条のボール転走
溝11が形成されていたが、本実施例の直線案内装置で
は軌道レール10の両側面に夫々2条のボール転走溝1
1,11が形成されており、かかる第1実施例のそれと
比較して摺動台20がより重荷重に抗して軌道レール1
0上を移動可能となっている。
の内面側には夫々2条の負荷ボール溝23が形成されて
おり、これら負荷転走溝23と軌道レール10のボール
転走溝11との間をボール3が転走するようになってい
る。各ボール転走溝11及び負荷転走溝23は何れもゴ
シックアーチ状に形成されており、各溝11,23の最
深部にはやはり前述のボールチェーン1の連結部5を収
容するための逃げ溝27が形成されている。
面側には上記負荷転走溝23に隣接して合成樹脂製の案
内部29が肉付けされており、かかる案内部29が上記
ボールチェーン1の連結部5を案内して、負荷状態にあ
るボールチェーン1の蛇行及び捩じれを防止するように
構成されている。尚、その他の構成については前述の第
1実施例と全く同じなので、図6中に同一符号を付して
その詳細な説明は省略する。
3とボール戻し孔24とを連通連結する方向転換路32
はボール接触方向から外れるように湾曲して形成されて
いるが、図1に示す柔軟性に優れたボールチェーン1を
無限軌道に組み込んだ結果、前述の第1実施例と同様
に、該ボールチェーン1は方向転換路32内を無理なく
通過することができ、無限軌道内におけるボールチェー
ン1の循環の円滑化を図ることができるものである。
グに適用した第3実施例を示すものである。この実施例
では前述の第2実施例と同様、軌道レール10の両側面
に夫々2条のボール転走溝11が形成されているが、各
ボール転走溝11は一対のボール転走面が交わったゴシ
ックアーチ状ではなく、単一のボール転走面からなるサ
ーキュラアーク状に形成されている。尚、各ボール転走
溝11は夫々水平方向と45°の角度をなして上向き又
は下向きに形成されている。
の内面側には軌道レールのボール転走溝と対向するサー
キュラアーク状の負荷ボール溝23が2条ずつ形成され
ており、これら負荷転走溝23と軌道レール10のボー
ル転走溝11との間をボール3が転走するようになって
いる。
走溝23の両側には合成樹脂製の案内部29が肉付けさ
れており、かかる案内部29が上記ボールチェーン1の
連結部5を案内して、負荷状態にあるボールチェーン1
の蛇行及び捩じれを防止するように構成されている。
台20の負荷転走溝23及び起動レール10のボール転
走溝11を転走している際に、ボールチェーン1のベル
ト部5がこれら負荷転走溝23及びボール転走溝11に
接触してしまう懸念があることから、ボール3を包持す
る4本のベルト部材5は該ボール3の球面を4等分する
ように配置されておらず、上記負荷転走溝23及びボー
ル転走溝11の両側に位置する2本のベルト部材5,5
の間隔が広くなるよう、4本のベルト部材5は偏って配
置されている。尚、その他の構成については前述の第1
実施例と全く同じなので、図7中に同一符号を付してそ
の詳細な説明は省略する。
5°の角度で下向きあるいは上向きに形成されているこ
とから、ボール3の円滑な循環を考慮した場合、ボール
戻し孔24は各負荷転走溝23に対して45°上方ある
いは45°下方に形成されるべきである。しかし、かか
る位置にボール戻し孔24を形成すると、上下に隣接す
るボール戻し孔24の間隔が大きくなって摺動台が大型
化する懸念があるので、この実施例では方向転換路32
を湾曲して形成することにより、各ボール戻し孔24を
各負荷転走溝23の水平方向に隣接して形成している。
形成した場合であっても、本実施例の直線案内装置では
図1に示すボールチェーンを無限軌道内に組み込んだ結
果、該ボールチェーン1は方向転換路32内を無理なく
通過することができ、無限軌道内におけるボールチェー
ン1の循環の円滑化を図ることができるものである。
グに適用した第4実施例を示すものである。この実施例
は軌道レール10に対するボール転走溝11の形成位置
を前述の第3実施例のものから変更した直線案内装置を
示すものであり、かかる軌道レール10にはその上面に
2条のボール転走溝11が形成される一方、両側面には
下向きに30°の角度で各1条ずつボール転走溝11が
形成されている。
ール転走溝11と対向する位置に負荷転走溝23が形成
されており、ボールチェーン1に配列されたボール3は
これらボール転走溝11と負荷転走溝23との間で荷重
を負荷しながら転走する。尚、その他の構成は前述の第
3実施例と全く同一なので、図8中に同一符号を付すこ
とにして、その詳細な説明は省略する。
摺動台20の水平部20aに下向きの負荷転走溝23が
形成されていることから、仮に該負荷転走溝23に対応
するボール戻し孔24をボール接触方向に形成するとす
れば、方向転換路の長さを稼ぐために摺動台20の水平
部23に厚みをもたせなければならないが、図8に示す
通り、この実施例ではボール戻し孔24の形成位置をボ
ール接触方向から変位させ、かかる負荷転走溝23から
ボール戻し孔24へ至る方向転換路32を湾曲させて形
成しているので、摺動台20の水平部20aを薄く形成
しても方向転換路32の長さを稼ぐことができ、その分
だけボール3の旋回半径を大きく設定することができる
ものである。
して形成されていても、本実施例の直線案内装置によれ
ば図1に示すボールチェーン1を無限軌道内に組み込ん
だ結果、該ボールチェーン1は方向転換路32内を無理
なく通過することができ、無限軌道内におけるボールチ
ェーン1の循環の円滑化を図ることができるものであ
る。
プライン装置に適用した第5実施例を示すものである。
同図において、符号50はボール転走溝が形成されたス
プライン軸、符号60は上記ボールチェーン1が組み込
まれるボール無限軌道を備えると共に上記スプライン軸
50の外周に嵌合するナット部材、符号3はこれらスプ
ライン軸50とナット部材60との間で荷重を負荷しな
がら転動すると共に上記ナット部材60内で無限循環す
るボールである。
形成されており、その外周面には軸方向(図9の紙面垂
直方向)に沿った突条51が形成されている。この突条
51はスプライン軸50の円周方向の3ヵ所に等配され
ており、各突条51の両側面にはサーキュラアーク状の
ボール転走溝52が夫々形成されている。
成され、外周面には該ナット部材60を可動体に固定す
るためのキー溝61を有する一方、内周面にはスプライ
ン軸50のボール転走溝52と対向するサーキュラアー
ク状の負荷転走溝62が形成されている。これら負荷転
走溝62は互いに隣接する一対の負荷転走溝62,62
を一組として計3組が形成されており、上記スプライン
軸50の突条51は各組に具備された一対の負荷転走溝
62,62の間に位置している。
には各負荷転走溝62に対応したボール戻し孔63が形
成されており、上記負荷転走溝62を転走し終えて荷重
から解放されたボール3が負荷転走溝62上における転
走方向とは逆方向に転走するようになっている。このボ
ール戻し孔63にはその長手方向に沿って4条の案内溝
64が形成されており、無負荷状態にあるボールチェー
ン1の連結部5が該案内溝64によって案内され、ボー
ル戻し孔63の内部におけるボールチェーン1の蛇行が
防止されるようになっている。
記負荷転走溝62に隣接してボール案内部65が形成さ
れており、ナット部材60とスプライン軸50との間で
負荷状態にあるボールチェーン1はその連結部5が上記
ボール案内部65に摺接するようにして案内されるよう
になっている。
を利用して製作されている。すなわち、上記ナット部材
60は機械加工によって形成された金属製のナット本体
66の内周面に対して樹脂部67を射出成形で肉付けし
て形成されており、前述したキー溝61や負荷転走溝6
2等、機械的強度が要求される部位は当該ナット本体6
6に形成される一方、ボール戻し孔63やボール案内部
65等の機械的強度が重要とされない部位は合成樹脂で
形成され、可能な限りナット部材60の軽量化が図られ
ている。
ボール無限軌道に組み込まれるが、かかるボール無限軌
道はこのようなナット部材の前後両端面に対して合成樹
脂製の蓋体80を固定することによって完成する。すな
わち、図10に示すように、蓋体80をナット部材60
に固定すると、蓋体80に形成されたU字状の方向転換
路81によってナット部材60の負荷転走溝62と上記
ボール戻し孔63とが連結され、負荷転走溝62→ボー
ル方向転換路81→ボール戻し孔63→ボール方向転換
路81→負荷転走溝62と一巡するボール無限軌道が完
成する。
のボールスプライン装置によれば、ナット部材60がス
プライン軸50上を移動するとボール3がナット部材の
負荷転走溝62及びスプライン軸50のボール転走溝5
2の上を転走し、ボールチェーン1がナット部材60に
形成された無限軌道の内部を循環する。
置では、ナット部材の大径化を避けるため、ボール無限
軌道を構成するボール戻し孔63の形成位置が該ナット
部材の内周面の近傍に位置しており、かかるボール戻し
孔63はスプライン軸50のボール転走溝52とナット
部材60の負荷転走溝62との正対方向、すなわちボー
ル接触方向には位置していない。すなわち、この実施例
においても上記負荷転走溝62とボール戻し孔63とを
連通連結する蓋体80の方向転換路81はボール接触方
向から外れるように湾曲して形成されている。
ように何れの方向へも柔軟に屈曲し易い構造を採用して
いることから、本実施例のボールスプライン装置では上
記方向転換路81が湾曲して形成されている場合であっ
ても、かかる方向転換路81内を無理なく通過すること
ができ、無限軌道内におけるボールチェーン1の循環の
円滑化を図ることができるものである。
案内装置は、スライド部材のボール無限軌道に組み込ま
れるボールチェーンが何れの方向へも柔軟に屈曲し易
く、且つ、かかるボールチェーンに作用する捩じれを吸
収し易い構造となっているので、上記無限軌道を構成す
る負荷転走溝と無負荷転走通路との位置関係にかかわら
ず、該ボールチェーンを常に上記無限軌道の内部で円滑
に循環させることが可能であり、その分だけスライド部
材に対するボール無限軌道の形成位置に関する設計の自
由度が増大し、スライド部材の小型化に寄与することが
可能となる。
チェーンの実施例を示す正面図である。
線断面図である。
面図である。
示す断面図である。
の転走状態を示す断面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
側面図である。
る。
る。
限軌道に組み込んだ状態を示す断面図である。
ルの接触方向に存在する場合のボール循環の様子を示す
概略図である。
ルの接触方向から外れた位置に存在する場合のボール循
環の様子を示す概略図である。
4…連結部、5…ベルト部材
Claims (3)
- 【請求項1】 長手方向に沿ってボール転走溝を有する
案内軸と、上記ボール転走溝と対向する負荷転走溝を有
すると共に上記負荷転走溝の一端から他端へとボールを
循環させる無負荷転走路を有し、上記案内軸に沿って移
動するスライド部材と、これらスライド部材と案内軸と
の間で荷重を負荷しながら転走する多数のボールが一列
に配列されると共に、上記スライド部材のボール転走溝
及び無負荷転走路より構成される無限軌道に組み込まれ
て該無限軌道を循環する可撓性のボールチェーンとから
構成される直線案内装置において、 上記ボールチェーンは、所定の間隔をおいて一列に配列
された多数のボールと、これらボールを回転自在に保持
すると共に互いに隣接するボールを相互に繋いだ連結体
ベルトとから構成され、上記連結体ベルトは該ボールの
球面に沿って、しかも複数のボールと当接するように帯
状に形成された4本のベルト部材を有する一方、該ベル
ト部材は互いに隣接するボールの間において他のベルト
部材と相互に連結され、かかる連結位置において上記連
結体ベルトはボールの外径よりも括れた形状に形成され
ていることを特徴とする直線案内装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の直線案内装置において、
上記案内軸のボール転走溝及びスライド部材の負荷転走
溝は一対のボール転走面が交わったゴシックアーチ状に
形成され、該ゴシックアーチ状のボール転走溝及び負荷
転走溝の最深部には、上記ボールチェインの連結部が収
容され且つ案内される逃げ溝が形成されていることを特
徴とする直線案内装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の直線案内装置において、
上記案内軸のボール転走溝及びスライダの負荷転走溝は
単一のボール転走面からなるサーキュラアーク状に形成
されていることを特徴とする直線案内装置。
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DE69735548T DE69735548T2 (de) | 1996-09-17 | 1997-09-12 | Vorrichtung zum verbinden von kugeln und diese vorrichtung verwendende linearführung und kugelgewindespindel |
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JP2018179077A (ja) * | 2017-04-07 | 2018-11-15 | Thk株式会社 | 運動案内装置 |
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1996
- 1996-12-27 JP JP35073796A patent/JP3523973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2006028141A1 (ja) * | 2004-09-08 | 2008-05-08 | Thk株式会社 | ボールスプライン装置 |
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TWI680237B (zh) * | 2017-04-07 | 2019-12-21 | 日商Thk股份有限公司 | 運動導引裝置 |
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