JP3894602B2 - ボールチェーンを用いたボールねじ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数のボールを介してねじ軸とナット部材とが螺合して構成され、工作機械や工業用ロボットのスライド部においてモータの回転運動を直線運動に変換して伝達するボールねじ装置に係り、詳細には、多数のボールを一列に配列したボールチェーンを上記ナット部材のボール無限軌道に組み込んだボールねじ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のボールねじ装置としては、外周面に螺旋状のボール転走溝が形成されたねじ軸と、内周面に上記ねじ軸のボール転走溝と対向する螺旋状の負荷転走溝を有すると共に上記負荷転走溝の一端から他端へとボールを循環させる無負荷転走路を有し、該ボールを介してねじ軸に螺合するナット部材と、これらねじ軸とナット部材との間で荷重を負荷しながら転走すると共に、上記ナット部材の負荷転走溝及び無負荷転走路より構成される無限軌道を循環する多数のボールとから構成されるものが知られている。
【0003】
そして、このように構成された従来のボールねじ装置においては、例えば、上記ねじ軸にモータを連結してこれを上記ナット部材に対して相対的に回転させると、ねじ軸のボール転走溝とナット部材の負荷転走溝との間に介装された多数のボールが荷重を負荷しながらこれらの間を転走し、上記ナット部材がねじ軸の回転量に応じた距離だけ該ねじ軸の軸方向へ軽やかに直線運動するようになっている。また、ねじ軸のボール転走溝とナット部材の負荷転走溝との間を転走し終えたボールは上記無負荷転走路によって負荷転走溝の一端から他端へと無限循環するので、ねじ軸の回転に伴ってナット部材が該ねじ軸の軸方向へ連続的に移動できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来のボールねじ装置では、上記ナット部材の無限軌道がボールで満たされていることから、該ナット部材とねじ軸とが相対的に回転を生じると、互いに隣接するボールが相互に衝突あるいは擦れ合いながら上記無限軌道内を循環することとなり、ボールが早期に磨耗して装置寿命が短命化するといった問題点があった。
【0005】
一方、このような無限軌道内におけるボールの相互衝突等の解消を図り、ボールの早期磨耗を防止する技術的手段としては、多数のボールを合成樹脂製の帯状ベルトによって一列に整列保持したボールチェーンが提案されている(特開平5−52217号公報)。かかるボールチェーンは直線状に形成された軌道レールに沿って摺動台が無限直線運動を行う直線案内装置用として開発されたものであり、図17及び図18に示すように、互いに隣接する各ボール101の間には間座102が成形されると共に、各間座102はボールの配列方向に沿った一対の帯状連結部103で連結されている。
【0006】
このように構成されたボールチェーン100は上記摺動台に具備されたボール無限軌道に組み込まれて使用され、かかる摺動台の移動に伴って上記ボール無限軌道内を循環するのであるが、この際、互いに隣接するボール101の間には間座102が介装されていることから、ボール同志の相互摩擦や衝突が防止され、ボール101の磨耗を可及的に防止することができた。
【0007】
従って、ボールねじ装置においても該ボールチェーンをナット部材のボール無限軌道に組み込むことで、前述したボールの早期磨耗といった問題点を解決することができるものと期待される。
【0008】
しかし、ボールねじ装置においては、ナット部材の負荷転走溝が螺旋状に形成されてねじ軸の周囲を巻いていることから、ボール無限軌道にボールチェーンを組み込むに当たっては該チェーンをねじ軸の周囲に巻き回す必要があり、ボールチェーンそれ自体がボールの配列方向を軸として捩じれ易く、且つ屈曲し易い性質を有していることが必要である。
【0009】
この点に関し、図17及び図18に示すボールチェーン100では各間座102を連結する帯状連結部103の側縁が直線的に形成されていることから、該連結部103の面と交差する方向(図18の矢線A方向)へはボールチェーン100を湾曲させ易いものの、該連結部103の面と平行な方向(図17の矢線B方向)へは湾曲させ難いといった性質があり、捩じれや屈曲を伴ってナット部材のボール無限軌道に強引に組み込んだ場合には、該ボールチェーン100の円滑な循環を期待することができなかった。
【0010】
一方、ボールねじ装置においては、従来よりナット部材の負荷転走溝に対してボールを保持するボールリテーナが設けられていないことから、ねじ軸をナット部材から抜き取ると、ボールが無限軌道から転がり落ちてしまうといった問題点があった。このため、上記ボールチェーンをナット部材のボール無限軌道に組み込むに当たっては、かかるボールチェーンがボールの保持機能を確実に発揮できるようにするのが好ましい。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするとろは、ねじ軸の周囲に巻回された螺旋状のボール無限軌道においてもボールチェーンを円滑に循環させることが可能であると共に、ねじ軸をナット部材から抜き取った際にもボールを確実に保持することが可能なボールねじ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のボールねじ装置は、外周面に螺旋状のボール転走溝が形成されたねじ軸と、内周面に上記ねじ軸のボール転走溝と対向する負荷転走溝を有すると共に上記負荷転走溝の一端から他端へとボールを循環させる無負荷転走路を有し、該ボールを介してねじ軸に螺合するナット部材と、これらねじ軸とナット部材との間で荷重を負荷しながら転走する多数のボールが一列に配列されると共に、上記ナット部材の負荷転走溝及び無負荷転走路より構成される無限軌道に組み込まれて該無限軌道を循環する可撓性のボールチェーンとから構成されるボールねじ装置を前提とし、上記ボールチェーンが、所定の間隔をおいて一列に配列された多数のボールと、これらボールを回転自在に保持すると共に互いに隣接するボールを相互に繋いだ連結体ベルトとから構成され、上記連結体ベルトは該ボールの球面に沿って、しかも複数のボールと当接するように帯状に形成された4本のベルト部材を有する一方、該ベルト部材は互いに隣接するボールの間において他のベルト部材と相互に連結され、かかる連結位置において上記連結体ベルトはボールの外径よりも括れた形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
このような技術的手段によれば、上記連結体ベルトはボールの球面に沿って且つ複数のボールのと当接するように帯状に形成された4本のベルト部材を有し、これらベルト部材は互いに隣接するボールの間において他のベルト部材と相互に連結されている。このため、かかる連結体ベルトは4本のベルト部材が相互に結合した位置、すなわち互いに隣接するボールの間において該ボールの外径よりも括れた形状に形成されており、このボールチェーンは当該位置において何れの方向へも柔軟に屈曲し易い他、該ボールチェーンに作用する捩じれを吸収し易い構造となっている。従って、ナット部材の無限軌道に該ボールチェーンを組み込んで使用するに当たり、該ボールチェーンがねじ軸の周囲に巻き回されても、これに対して柔軟に対応することができ、かかるボールチェーンを常に上記無限軌道の内部で円滑に循環させることが可能となる。
【0014】
また、上記連結体ベルトに組み込まれた各ボールは4本のベルト部材によって4方から取り囲まれているので、たとえボールチェーンに大きな捩じれや屈曲が生じた場合であっても、ボールが連結体ベルトから脱落することはない。従って、ナット部材からねじ軸を抜き取った場合であっても、ボールがナット部材の無限軌道から転がり落ちるのを防止することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明のボールねじ装置を詳細に説明する。
図1は本発明のボールチェーン1の実施例を示すものである。このボールチェーン1は合成樹脂製の連結体ベルト2に所定間隔で複数のボール3を一列に配列したものであり、該ボール3は上記連結体ベルト2に保持された状態で自在に回転可能となっている。
【0016】
上記連結体ベルト2はボール3の球面に沿って、しかも複数のボール3と当接するように帯状に形成された4本のベルト部材5を有し、かかるベルト部材5は互いに隣接するボール3,3の間において他のベルト部材5と相互に連結されている。また、互いに隣接するボール3の間には円盤状の連結部4が形成されており、各ベルト部材5はこの連結部4を介して他のベルト部材5と相互に連結される一方、この連結部4は互いに隣接するボール3の接触を防止する間座としての役割も果たしている。
【0017】
図2に示すように、上記ベルト部材5はボール3の球面を4等分するようにボール列の上下左右に配されており、ボール3がこれに隣接する一対の連結部4のの間のから抜けでることがないよう、4方向からボール3の動きを拘束している。また、かかるベルト部材5はボール3の球面に沿って形成されており、ボールチェーン1を全体的に観察した場合に、上記連結体ベルト2は連結部4の形成位置において最も括れた形状をなしている。
【0018】
このボールチェーン1は上記ボール3を中子として金型内に配列した合成樹脂の射出成形により成形され、成形完了後に上記連結体ベルト2をボール3と共に金型から離型して製造される。また、単に連結体ベルト2を射出成形したのみでは該ベルト2の連結部4及びベルト部材5がボール3と密着してしまい、該連結体ベルト2に対してボール3が自在に回転しないことから、この実施例では成形完了後のボールチェーン1を鉱油系潤滑油に浸漬し、経時的な連結体ベルト2の膨潤を待ってボール3と連結部4又はベルト部材5との間に隙間を形成し、該ボール3の自由な回転を可能としている。
【0019】
そして、以上のように構成された本実施例のボールチェーン1によれば、上記連結体ベルト2は互いに隣接するボール3とボール3との間、すなわち連結部4の形成位置において最も括れた形状をなしているので、かかる位置においては該ボールチェーン1を何れの方向へも自由に屈曲させることが可能であり、例えば図2に示すように、上記ベルト部材5の存在する矢線a方向のみならず、互いに隣接するベルト部材5,5の間である矢線b方向へも自由に屈曲させることが可能である。
【0020】
一方、このボールチェーン1は前述の如く各連結部4の形成位置において括れていることから、該ボールチェーン1に対して図2中の矢線c方向の捩じれを与えても、上記連結体ベルト2はこれに追従して無理なく変形することができる。また、このような捩じれに追従して連結体ベルト2が変形しても、ボール3は4枚の帯状ベルト部材5によって4方向からその動きを拘束されているので、ボール3が連結体ベルト2から抜け落ちる懸念はない。
【0021】
図3はこのボールチェーンを組み込んだボールねじ装置の第1実施例を示すものである。
同図において、符号10は所定のリードで螺旋状のボール転走溝11が形成されたねじ軸、符号20はボールチェーン1が組み込まれる無限軌道を備えると共にボール3を介して上記ねじ軸10に螺合したナット部材であり、これらねじ軸10とナット部材20との相対的な回転により該ナット部材20がねじ軸10の軸方向へ運動するように構成されている。また、このボールねじ装置において、上記ボール転走溝11はねじ軸10に対して2条形成されており、上記ナット部材20もボールチェーン1が組み込まれる無限軌道を2つ備えている。
【0022】
ここで、上記ナット部材20は、鋼製のナット本体21と、このナット本体21の前後両端面に固定される合成樹脂製の一対の蓋体30,30とから構成されており、かかる蓋体30,30をナット本体21に固定することでボール3の無限軌道が完成するようになっている。
【0023】
図4及び図5に示すように、上記ナット本体21は中央に上記ねじ軸10の貫通孔22を有する円筒状に形成されており、その外周面には該ナット本体21をテーブル等の可動体に固定するためのフランジ部23が突設されている。また、上記貫通孔22の内周面には上記ねじ軸10のボール転走溝11と相対向する螺旋状の負荷転走溝24が形成されており、ボール3はこれらボール転走溝11と負荷転走溝24との間で荷重を負荷しながら転走する。この負荷転走溝24は2つのボール転走面が交わった所謂ゴシックアーチ状に形成されており、かかる溝の最深部には上記ボールチェーン1のベルト部材5を収容する逃げ溝25が形成されている。
【0024】
また、このナット本体21にはその軸方向に沿って2つのボール戻し孔26が穿設されている。かかるボール戻し孔26の内径には上記ボールチェーン1のベルト部材5を案内する案内溝26aが長手方向に沿って4条形成される一方、両端開口部には後述するリターンピース31の位置決め用ボスが嵌入する凹所26bが形成されている。尚、図4において符号27は上記フランジ部23に開設されたボルト取付け孔、符号28は上記蓋体30の取付けねじが螺合するタップ孔である。
【0025】
一方、上記ナット本体21の両端に固定される各蓋体30は、ナット本体21の負荷転走溝24とボール戻し孔26とを連通連結する方向転換路40を備えた一対のリターンピース31と、このリターンピース31を保持した状態で上記ナット本体21の端部に固定されるカバー部材32とから構成されている。
【0026】
図6及び図7に示すように、上記カバー部材32には上記ナット本体の貫通孔22に対応した貫通孔33が形成されると共に、上記リターンピースを収容するための略扇形状の凹所34が該貫通孔33を挟んで二箇所に形成されている。また、かかる貫通孔33の内周面には、上記ナット本体21の負荷転走面24から転がり出たボール3を上記リターンピース31の方向転換路40へと導く導入路35が形成されると共に、この導入路35にもボールチェーン1のベルト部材5を案内するための案内溝36が形成されている。尚、図6における符号37はナット本体21に螺合する取付けねじの取付孔である。
【0027】
更に、このカバー部材32の凹所34に嵌合するリターンピース31は、図8及び図9に示すように、互いに重ね合わせた状態で上記凹所34に嵌合する一対の第1ピース片31a及び第2ピース片31bから構成されており、これらピース片31a,31bを重ね合わせることで上記方向転換路40が完成するようになっている。各ピース片31a,31bは合成樹脂の射出成形で製作されており、第1ピース片31aの表面及び第2ピース片31bの裏面には上記方向転換路40をその長手方向に沿って二分した断面略半円状の凹条溝40a,40bが夫々形成されると共に、これら凹条溝40a,40bにはやはりボールチェーン1のベルト部材5を案内する案内溝41a,41bが夫々形成されている。
【0028】
上記方向転換路40は、図8に示すようにリターンピース31の内径側においてはカバー部材32の貫通孔33の接線方向へ延びる一方、図9に示すように外径側においては第2ピース片38bの表面側へと立ち上がっている。これにより、ナット本体21の負荷転走溝24を転走し終えたボール3はカバー部材32の導入路35を介して円滑に上記方向転換路40に導かれる一方、かかる方向転換路40内においてその転走方向をナット部材20の半径方向から軸方向へと転換され、円滑にナット本体21のボール戻し孔26へと送りこまれる。
【0029】
また、各ピース片31a,31bの表面には上記方向転換路40に対応して半円形状の突片42a,42bが突設されており、第1ピース片31aと第2ピース片31bとを重ね合わせた際に、これら突片42a,42bが組合わさってリターンピース31の位置決め用ボス42が方向転換路40の端部に完成するようになっている。
【0030】
そして、第1のピース片31aから順番にこれらピース片31a,31bをカバー部材32の凹所34に嵌合させると共に、第2のピース片31bがナット本体21と当接するように上記カバー部材32をナット本体21に固定することにより、かかるナット本体21に対する蓋体30の取付けが完了する。これにより、図10に示す如くナット本体21の負荷転走溝24とボール戻し孔26とが上記方向転換路40によって連通連結され,ナット部材20内にボール3の無限軌道が完成する。このとき、リターンピースに形成された位置決め用ボス42をナット本体21のボール戻し孔26の端部に形成された凹所26bに嵌合させることにより、ナット本体21と蓋体30との位置関係は適正化され、ボール戻し孔26と方向転換路40との間におけるボール3の転走の円滑化が確保される。尚、図10はナット本体21に装着された蓋体30をねじ軸10の軸方向から透視したものである。
【0031】
以上のように構成された本実施例のボールねじ装置によれば、ねじ軸10とナット部材20が相対的に回転すると、ボールチェーン1に組み込まれたボール3がナット部材20の負荷転走溝24及びねじ軸10のボール転走溝11の上を転走し、ボールチェーン1がナット部材20に形成された無限軌道の内部を循環する。
【0032】
このとき、本実施例のボールねじ装置では、ボールチェーン1がねじ軸10の外周に対して螺旋状に巻き回されていることから、該ボールチェーン1は捩じれを伴って上記無限軌道を循環している。しかし、本実施例のボールチェーン1は前述したように何れの方向へも柔軟に屈曲し易く且つ捩じれ易い構造を採用していることから、ナット部材20の無限軌道を無理なく循環することができ、かかる無限軌道内におけるボールチェーン1の循環の円滑化を図ることができるものである。
【0033】
また、ボールチェーン1に対して屈曲や捩じれが頻繁に作用しても、本実施例のボールチェーン1では連結体ベルト2にボール3が完全に包持されていることから、ボール3が該ボールチェーン1から抜け落ちることはなく、上記無限軌道からボール3が脱落するといった事故を未然に防止することができるものである。
【0034】
図11は本発明のボールねじ装置の第2実施例を示すものである。
前述の第1実施例ではナット本体の前後両端面に固定した蓋体を用いてボールの無限軌道を構成し、かかる無限軌道内に図1に示すボールチェーンを組み込んだが、本実施例ではナット部材に固定されたリターンパイプを用いてボールの無限軌道を構成し、該無限軌道に第1実施例と同じボールチェーン1を組み込んだ。
【0035】
同図において、符号50は螺旋状のボール転走溝51が形成されたねじ軸、符号52は上記ボール転走溝51に対向する負荷転走溝53が形成されたナット部材、符号54はこのナット部材52に固定されたリターンパイプである。このリターンパイプ54はねじ軸50のボール転走溝51を数巻分だけ飛び越えるようにナット部材52に固定されており、かかるリターンパイプ54の端部によってねじ軸50のボール転走溝51から掬い上げられたボール3が該リターンパイプ54内を転走して数巻分前のボール転走溝51に送りこまれ、これによってボール3がナット部材52内を無限循環するように構成されている。
【0036】
図12に示すように、上記リターンパイプ54は断面略半円形状に形成された一対のパイプ半体55,55を組み合わせることによって構成されており、各パイプ半体55は合成樹脂の射出成形によって製作されている。また、各パイプ半体55にはボール戻し通路となる凹条溝56が形成される一方、この凹条溝56にはボールチェーン1のベルト部材5を案内する案内溝57が形成されている。
【0037】
そして、以上のように構成された本実施例のボールねじ装置においても、ナット部材52の無限軌道に組み込まれたボールチェーン1は何れの方向へも柔軟に屈曲し易く且つ捩じれ易い構造を有していることから、ナット部材52の無限軌道を無理なく循環することができ、かかる無限軌道内におけるボールチェーン1の循環の円滑化を図ることができるものである。
【0038】
また、ボールチェーン1はそのベルト部材5をリターンパイプ54の案内溝57に嵌入させた状態で無限軌道内を循環していることから、ボール3はリターンパイプ54に接近すると、ボールチェーン1を構成する連結体ベルト2に引っ張られるようにしてリターンパイプ54内に引き込まれるので、リターンパイプ54に対するボール3の出入りが円滑化し、これによっても無限軌道内におけるボール3の循環をスムーズに行うことができるものである。
【0039】
次に、図13は本発明のボールねじ装置の第3実施例を示すものである。
この第3実施例では前述の第2実施例で用いたリターンパイプ54に代えてデフレクタ60をナット部材52に固定し、かかるデフレクタ60を用いてボール3の無限軌道を構成すると共に、かかる無限軌道に前述のボールチェーン1を組み込んだ。その他の構成は前述の第2実施例と全く同じなので、図13中に同一符号を付すこととしてその詳細な説明は省略する。
【0040】
図13に示すように、上記デフレクタ60はねじ軸50のボール転走溝51を1巻分だけ飛び越えるようにナット部材52に固定されており、ねじ軸50のボール転走溝51を転走してきたボール3は該デフレクタ60によって進路を変えられると共に、ねじ軸50の外径を乗り越えて1巻分前のボール転走溝51に戻され、これによってボール3がナット部材52内を無限循環するように構成されている。また、この実施例におけるナット部材52には該ナット部材52の円周を3等分するようにして3個のデフレクタ60が固定されており、ボール3の無限軌道は全部で3軌道形成されている。従って、上記ナット部材52には3本のボールチェーン1が組み込まれている。
【0041】
図14乃至図16は上記デフレクタ60の詳細な構造を示すものである。
かかるデフレクタには略S字条のボール戻し溝61が形成されると共に、かかるボール戻し溝61の中央及び両側にはボールチェーン1のベルト部材5を案内する案内溝62が形成されている。また、上記ボール戻し溝61に進入してきたボール3がねじ軸50の外径を乗り越えられるよう、かかるボール戻し溝61はデフレクタ60の中心位置において一番窪んだ形状となっている。
【0042】
そして、このように構成された本実施例のボールねじ装置においても、ナット部材52の無限軌道に組み込まれたボールチェーン1は何れの方向へも柔軟に屈曲し易く且つ捩じれ易い構造を有していることから、ナット部材52の無限軌道を無理なく循環することができ、かかる無限軌道内におけるボールチェーン1の循環の円滑化を図ることができるものである。
【0043】
また、この実施例においてもボールチェーン1はそのベルト部材5をデフレクタ60の案内溝61に嵌入させた状態で無限軌道内を循環していることから、ボール3はデフレクタ60に接近すると連結体ベルト2に引っ張られるようにしてねじ軸50のボール転走溝51から該デフレクタ60内に引き込まれるので、ねじ軸50の外径を乗り越える際のボール3の運動が円滑化し、これによっても無限軌道内におけるボール3の循環をスムーズに行うことができるものである。
【0044】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のボールねじ装置によれば、ナット部材のボール無限軌道に組み込まれるボールチェーンが何れの方向へも柔軟に屈曲し易く、且つ、かかるボールチェーンに作用する捩じれを吸収し易い構造となっているので、ねじ軸の周囲を螺旋状に巻いているナット部材のボール無限軌道に該ボールチェーンを組み込んで使用しても、かかるボールチェーンを常に円滑に循環させることが可能となる。
【0045】
また、上記ボールチェーンに大きな捩じれや屈曲が生じた場合であっても、かかるボールチェーンの連結体ベルトからボールが脱落することはないので、ナット部材からねじ軸を抜き取った場合であっても、ボールがナット部材の無限軌道から転がり落ちるのを防止することが可能となり、ボールねじ装置の取り扱いが容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のボールねじ装置に組み込まれるボールチェーンの実施例を示す正面図である。
【図2】 図1に示されるボールチェーンのIIーII線断面図である。
【図3】 本発明のボールねじ装置の第1実施例を示す断面図である。
【図4】 第1実施例に係るナット本体を示す正面図である。
【図5】 図4のV−V線断面図である。
【図6】 第1実施例に係るカバー部材を示す背面図である。
【図7】 図6のVII−VII線断面図である。
【図8】 第1実施例に係るリターンピースを示す正面分解図である。
【図9】 第1実施例に係るリターンピースを示す側面分解図である。
【図10】 第1実施例に係る蓋体内に形成されたボールの方向転換路を示す該蓋体の透視図である。
【図11】 本発明のボールねじ装置の第2実施例を示す斜視図である。
【図12】 第2実施例に係るリターンパイプを示す斜視図、及びリターンパイプを構成するパイプ半体を示す斜視図である。
【図13】 本発明のボールねじ装置の第2実施例を示す斜視図である。
【図14】 第3実施例に係るデフレクタを示す正面図である。
【図15】 第3実施例に係るデフレクタを示す平面図である。
【図16】 図15のXVI−XVI線断面図である。
【図17】 従来のボールチェーンを示す平面図である。
【図18】 従来のボールチェーンを示す側面図である。
【符号の説明】
1…ボールチェーン、2…連結体ベルト、3…ボール、4…連結部、5…ベルト部材

Claims (2)

  1. 外周面に螺旋状のボール転走溝が形成されたねじ軸と、内周面に上記ねじ軸のボール転走溝と対向する負荷転走溝を有すると共に上記負荷転走溝の一端から他端へとボールを循環させる無負荷転走路を有し、該ボールを介してねじ軸に螺合するナット部材と、これらねじ軸とナット部材との間で荷重を負荷しながら転走する多数のボールが一列に配列されると共に、上記ナット部材の負荷転走溝及び無負荷転走路より構成される無限軌道に組み込まれて該無限軌道を循環する可撓性のボールチェーンとから構成され、
    上記ボールチェーンは、所定の間隔をおいて一列に配列された多数のボールと、これらボールを回転自在に保持すると共に互いに隣接するボールを相互に繋いだ連結体ベルトとから構成され、上記連結体ベルトは、上記ボールの球面に沿って、しかも該ボールの配列方向に沿って帯状に形成された4本のベルト部材と、互いに隣接するボールの間に配置されてこれらボールが接すると共に4本のベルト部材を相互に連結して束ねる連結部とを備え、上記連結体ベルトは上記連結部においてボールの外径よりも括れた形状に形成されていることを特徴とするボールねじ装置。
  2. 請求項1記載のボールねじ装置において、上記ナット部材に設けられた無負荷転走通路には上記ボールチェーンの連結部を案内する案内溝が形成されていることを特徴とするボールねじ装置。
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