JP4513994B2 - ローラ連結体及びこれを用いた直線案内装置 - Google Patents

ローラ連結体及びこれを用いた直線案内装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数のローラが一列に配列されると共に転動可能に保持され、無限摺動用の直線案内装置におけるローラの無限循環路に組み込まれて使用されるローラ連結体、更にはこれを用いた直線案内装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、無限循環するローラ列を介してスライダと軌道レールとが移動自在に係合した直線案内装置が知られている。具体的には、多数のローラと、ベッド等の固定部に配設されると共に上記ローラの転走面を備えた軌道レールと、上記ローラが軌道レールの転走面との間で荷重を負荷しながら転走する負荷転走面を有すると共に、この負荷転走面を含むローラの無限循環路を備えたスライダとから構成されており、テーブルや機械装置等を搭載したスライダがローラの無限循環に伴って軌道レール上を自在に移動し得るようになっている。
【0003】
このようにローラを介して軌道レールとスライダとが係合した直線案内装置は、ローラを用いたものと比較してスライダの負荷能力が向上するという利点を有している反面、ローラの転走時に所謂スキュー(ローラの回転中心軸の振れ)が発生し易いといった問題点があり、かかるスキューを如何にして防止するかが無限循環路内におけるローラの円滑な循環、ひいてはスライダの円滑な運動を確保する上で重要な課題であった。
【0004】
そこで、このような問題点を解決するものとして、複数のローラを所定の姿勢で数珠状に連結したローラ連結体及びこのローラ連結体をスライダの無限循環路内に組み込んだ直線案内装置が既に提案されている(特開平5−52217号公報)。かかるローラ連結体は、図18及び図19に示すように、回転中心軸を平行にして一列に配列された複数のローラ100と、これらローラ100の間に介装されると共に該ローラ100が摺接する凹面座101を備えた複数の間座部102と、長手状に形成されて上記間座部102各々を連結する可撓性を備えた連結部103とからなり、各ローラ100の前後に位置する一対の間座部102が該ローラ100を抱え込むようにして回動自在に保持している。
【0005】
従って、このローラ連結体を直線案内装置のスライダの無限循環路内に組み込んで使用すると、各ローラ100はその前後に位置する間座部102によって所定の姿勢に保持されたまま上記無限循環路内を転走するので、ローラ100のスキューを防止しつつ該ローラ100を無限循環路内で円滑に循環させることが可能となり。ひいては軌道レールに対するスライダの移動の円滑化を図ることも可能となった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように構成された従来のローラ連結体においては、図18及び図19に示したように、各ローラの軸方向の両端面に沿って連結部が形成されていることから、無限循環路内を転走中のローラに対してこれをスキューさせようとする力、すなわちローラの回転中心軸を振動させようとする力が作用すると、かかる力によって上記連結部が繰り返し伸縮をすることとなり、連結部が早期に疲労する可能性があった。
【0007】
また、上記ローラ連結体をスライダの無限循環路に組み込むに当たっては、各間座部を繋ぐ連結部の分だけ無限循環路の断面積を拡張しなければならない。従って、前述の如く各ローラの軸方向の両端に連結部が存在すると、例えばスライダにローラの戻し通路を開設して無限循環路を構成する場合に、かかるローラ戻し通路の穴径を大きくせざるを得ず、その分だけスライダの剛性が低下してしまうといった問題があり、スライダのコンパクト化を図る上で障害となっていた。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするとろは、直線案内装置のスライダに具備された無限循環路の内部でローラを所定の姿勢で回動自在に保持することが可能であり、しかも長期にわたって安定的にローラを保持することができると共に、上記スライダの剛性の向上、更にはコンパクト化をも図ることが可能なローラ連結体及びこれを使用した直線案内装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のローラ連結体は、回転中心軸を互いに平行にして一列に配列された複数のローラと、これらローラの間に介装されると共に該ローラが摺接する凹面座を備えた複数の間座部と、長手状に形成されて上記間座部各々を連結する可撓性を備えた連結部とからなり、上記連結部が、上記ローラの外周面をその軸方向に略二等分する位置で上記間座部と連結されると共に、一列に配列されたローラの片側にのみ設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
また、このローラ連結体を用いた本発明の直線案内装置は、多数のローラと、これらローラの転走面を有する軌道レールと、上記ローラが軌道レールの転走面との間で荷重を負荷しながら転走する負荷転走面を有すると共に、この負荷転走面を含むローラの無限循環路を備えたスライダとから構成される直線案内装置を前提とし、前述した本発明のローラ連結体をその連結部が上記スライダの無限循環路の内周側に位置するように該無限循環路に組み込むと共に、かかる無限循環路に上記ローラ連結体の連結部が収容され且つ案内される逃げ溝を形成したことを特徴とするものである。
【0011】
このような技術的手段によれば、前述した従来のローラ連結体と同様、各ローラは隣接する間座部によって前後から抱え込まれており、これら間座部によって所定の姿勢に保持された状態で直線案内装置のスライダの無限循環路内を転走する。これにより、無限循環路内における該ローラのスキューを効果的に防止することが可能となる。
【0012】
しかし、前述した従来のローラ連結体では各間座部を繋ぐ連結部が各ローラの軸方向の両端面に沿って形成されていたのに対し、本発明では連結部がローラの外周面をその軸方向に略二等分する位置で各間座部と連結されているので、転走中のローラにスキューを生じさせようとする力によって上記連結部が繰り返し伸縮作用を受けることはなく、連結部の疲労による破断を防止することが可能となる。
【0013】
また、上記連結部は一列に配列されたローラの片側にのみ設けられていることから、本発明のローラ連結体を直線案内装置のスライダの無限循環路に組み込むに当たっては、従来のローラ連結体に比べて無限循環路の断面積を小さくすることができ、スライダにローラの戻し通路を開設する場合等においても該スライダの剛性の低下を極力避けることが可能となり、且つ、スライダのコンパクト化が図り易くなる。
【0014】
一方、上記ローラの転走中に、かかるローラの軸方向の両端面とスライダの無限循環路の内壁とが接触すると、両者の間に作用する摩擦力によってローラの姿勢が不安定となり、ローラにスキューが発生し易くなる。従って、このような観点からすれば、上記間座部は各ローラの軸方向の移動を防止するように設けられるのが好ましい。例えば、各ローラの周面には軸方向の中央に対応して環状溝を形成し、上記間座部がこの環状溝に嵌合してローラに摺接するように構成すれば良い。
【0015】
このように構成すれば、ローラの軸方向の位置はローラ連結体の連結部及び間座部によって決定されるので、このローラ連結体が組み込まれるスライダの無限循環路に逃げ溝を形成し、この逃げ溝によってローラ連結体の連結部を案内するようにして該ローラ連結体をスライダの無限循環路に組み込むことにより、転走中におけるローラの軸方向への変位を完全に防止することができ、かかるローラにスキューが生じる可能性を可及的に小さくすることができる。
【0016】
また、このローラ連結体がスライダの無限循環路内を屈伸しながら循環する際に、上記間座部が常にローラを適切な姿勢に保持するという観点からすれば、各間座部には両側に形成された一対の凹面座を分かつようにして上記連結部と反対側からスリットを形成するのが好ましい。このようなスリットを各間座部に形成すれば、無限循環路内でローラ連結体が大きく屈曲した場合であっても、各間座部はスリットを拡開させることによってローラの周面に摺接した状態を維持することができるので、常にローラを適切な姿勢に保持することが可能となる。また、このようなスリットを形成しておけば、互いに隣接する間座部の間にローラを容易に脱着できるといった利点もある。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明のローラ連結体及びこれを用いた直線案内装置を詳細に説明する。
図1および図2は本発明のローラ連結体が使用された直線案内装置を示すものである。同図において、符号1は工作機械のベッド等の固定部に対して配設される軌道レール、符号2はテーブル等の可動体を上記軌道レール1に沿って案内するスライダ、符号3はこれら軌道レール1とスライダ2との間で荷重を負荷しながら転動すると共に上記スライダ2内で無限循環するローラである。
【0018】
先ず、上記軌道レール1は断面略矩形状に形成されており、上記ローラ3が転走するローラ転走面11a,11bが長手方向(図1の紙面垂直方向)に沿って計4条形成されている。これらローラ転走面11a,11bは軌道レール1の両側面及び上面の両縁部に形成されており、両側面のローラ転走面11aは紙面左右方向から30°下向きに形成される一方、上面のローラ転走面11bは垂直方向上向きに形成されている。また、軌道レール1にはその長手方向に適宜間隔をおいてボルト取付孔12が形成されており、軌道レール1はこのボルト取付孔12に挿入される図示外の固定ボルトによって固定部に固定される。
【0019】
一方、上記スライダ2は、テーブル等の可動体を固定するための取付面41及び当該可動体の固定ボルトが螺合するタップ孔42を有する移動ブロック4と、この移動ブロック4の前後両端面に対して固定される一対の蓋体5,5とから構成されており、かかる蓋体5を移動ブロック4に固定することで当該スライダ内にローラ3の無限循環路が具備されるようになっている。また、上記蓋体5には軌道レール1に摺接するシール部材6が取り付けられており、軌道レール1に付着している塵芥等がスライダ2の移動に伴って当該スライダ2内に侵入するのを防止している。尚、図中において符号7はスライダ2の内部にグリースを供給するためのグリースニップルである。
【0020】
一方、上記移動ブロック4は取付面41が形成された水平部4a及びこの水平部4aから垂れ下がる一対のスカート部4b,4bを備えて断面略サドル状に形成されており、これら水平部4aの下面側及び各スカート部4bの内面側には軌道レール1のローラ転走面11a,11bに対向する4条の負荷転走面43a,43bが形成されている。また、上記水平部4a及び各スカート部4bには各負荷転走面43a,43bに夫々対応したローラ戻し孔44a,44bが形成されている。
【0021】
この移動ブロック4は合成樹脂の射出成形を利用して製作されている。すなわち、上記移動ブロック4は機械加工によって形成された金属製のブロック本体40に対して合成樹脂を射出成形で肉付けして形成されており、前述した可動体の取付面41やローラ3の負荷転走面43a,43b等、機械的強度が要求される部位は当該ブロック本体40に形成される一方、ローラ戻し孔44a,44b等の機械的強度が重要とされない部位は合成樹脂で形成され、可能な限り移動ブロック4の軽量化が図られている。
【0022】
上記ローラの無限循環路は、図3に示すように、上記蓋体5を移動ブロック4の端面に固定することによって完成する。すなわち、上記蓋体5の内側には負荷転走面43a,43bを転走し終えたローラ3を案内するためのU形溝51が形成される一方、図4に示すように移動ブロック4の両端面には半円形状のローラ誘導部46が突出形成されており、蓋体5を移動ブロック4に固定すると、蓋体5側のU形溝51内に移動ブロック4側のローラ誘導部46が嵌合し、図2に示す如くU字状の方向転換路52が完成する。この方向転換路52によって移動ブロック4の負荷転走面43a,43bと上記ローラ戻し孔44a,44bとが連結される。
【0023】
これにより、軌道レール1のローラ転走面11a,11bと移動ブロック4の負荷転走溝43a,43bとの間で荷重を負荷していたローラ3は、スライダ2の移動に伴って上記負荷転走面43a,43bを転走し終えると上記荷重から開放されて一方の蓋体5の方向転換路52に入り込み、そのままの無負荷状態で負荷転走面43a,43bにおける転走方向とは逆方向へ向かって移動ブロック4のローラ戻し孔44a,44bを転走する。また、ローラ戻し孔44a,44bを転走し終えたローラ3は他方の蓋体5の方向転換路52を介して再度軌道レール1と移動ブロック4との間に入り込み、荷重を負荷しながら上記負荷転走面43a,43bを転走する。
【0024】
また、各負荷転走面43a,43bの両側には該負荷転走面43a,43bを転走するローラ3の両端面を案内するローラ案内部45が合成樹脂によって形成されており、ローラ3はこれらローラ案内部45によってその転走方向を両側から規制され、転走中におけるスキューが防止されるようになっている。
【0025】
図5乃至図8はこの直線案内装置に使用される本発明のローラ連結体の第1実施例を示すものである。このローラ連結体30は可撓性を有する合成樹脂製の連結部材31に対して所定の間隔で複数のローラ3を配列したものであり、各ローラ3はその回転中心軸を平行にした状態で上記連結部材31に配列されている。かかる連結部材31は、互いに隣接するローラ3の間に介装された複数の間座部32と、これら間座部32を相互に連結する帯状の連結部33とから構成されており、各間座部32には隣接するローラ3と摺接する一対の凹面座が形成されている。従って、各ローラ3はその転動方向の前後より上記間座部32によって抱え込まれており、回動自在な状態で上記連結部材31に保持されている。尚、ローラ連結体30の先端あるいは後端においては、上記間座部32及び連結部33に凸曲面状の案内面34が形成されており、ローラ3の転走時におけるローラ連結体30の移動の円滑化が図られている。
【0026】
また、各間座部32を繋ぐ連結部33はローラ3の外周面をその軸方向に略二等分する位置で上記間座部32と連結されており、各ローラ3の端面はこの連結部33によって覆われることなく開放されている。従って、転走時におけるローラ3の軸方向への移動は上記ローラ案内部45によって規制されることとなる。
【0027】
更に、上記連結部33は一列に配列されたローラ3の片側にのみ設けられており、かかる連結部22を内径側とする方向に関してはローラ連結体1を自由に屈曲させることができるようになっている。従って、上記スライダの無限循環路にこのボール連結体を組み込むに当たっては、図1及び図2に示す如く上記連結部33が無限循環路の内側に位置するように組み込まれている。
【0028】
このローラ連結体30は金型内にローラ3を中子としてインサートした合成樹脂の射出成形で形成されており、かかる射出成形によって各間座部32と連結部33とが一体となった連結部材31が成形され、かかる連結部材31にローラ3が配列された状態のローラ連結体30を金型から取り出すことができるようになっている。
【0029】
図9は、上記無限循環路内におけるローラ3の転走状態を示す拡大断面図である。本実施例では前述の如く各ローラ3が合成樹脂製の連結部材31に配列された状態でスライダの無限循環路に組み込まれており、しかも上記連結部材31において各間座32を連結している連結部33はローラの外周面よりも外側に突出しているので、スライダ2の負荷転走面43a,43bには該連結部33を収容する逃げ溝47が形成される一方、ローラ戻し孔44a,44bにも同様の逃げ溝48が長手方向に沿って形成されている。従って、スライダ2と軌道レール1の相対的な移動に伴って上記ローラ3がスライダ2の無限循環路内を循環すると、上記ローラ連結体30はその連結部33が逃げ溝46,47に収容された状態でローラ3と共に該無限循環路内を循環する。
【0030】
そして、以上のように構成された本実施例の直線案内装置によれば、スライダ2が軌道レール1上を移動するとローラ3がスライダ2及び軌道レール1の間を転走し、上記ローラ連結体30がスライダ2に形成された無限軌道の内部を循環する。このとき、転走中の各ローラ3に対してスキューを生じさせるような力、すなわちローラ3の回転中心軸を振動させるような力が作用したとしても、図17に示すように、本実施例のローラ連結体30は各間座部32を繋ぐ連結部33がローラ3の外周面をその軸方向に略二等分する位置で該間座部32と連結されていることから、ローラ3に対する振動は連結部33を中心として図示の一点鎖線の如く作用することとなり、上記連結部33はこの力によって何ら伸縮作用を受けることがない。このため、上記連結部33が早期に疲労し、ローラ連結体30が無限循環路内で破断してしまうといったトラブルを避けることができ、かかる無限循環路内におけるローラ3の円滑な循環を長期にわたって維持し、軌道レールに対するスライダの滑らかな運動を確保することができるものである。
【0031】
また、本実施例のローラ連結体ではローラ列の片側にのみ間座部を連結する連結部が形成されていることから、連結部がローラの軸方向の両端面に位置する従来のローラ連結体と比較して、スライダに開設するローラ戻し孔の大きさを小径化することができ、その分だけスライダの機械的剛性の向上を図ることができるものである。
【0032】
図10乃至図14は本発明のローラ連結体の第2実施例を示すものである。第1実施例と同様、このローラ連結体70は可撓性を有する合成樹脂製の連結部材71に対して所定の間隔で複数のローラ3を配列したものであり、各ローラ8はその回転中心軸を平行にした状態で上記連結部材71に配列されている。かかる連結部材71は、互いに隣接するローラ8の間に介装された複数の間座部72と、これら間座部72を相互に連結する帯状の連結部73とから構成されており、各間座部72には隣接するローラ8と摺接する一対の凹面座74,74が形成されている。また、ローラ8の周面には軸方向の中央に対応して、つまり該周面を軸方向に二分するようにして環状溝81が形成されており、上記間座部72はこの環状溝81に嵌まり込むと共に、上記凹面座74は環状溝81の内部でローラ8に摺接している。従って、各ローラ8はその転動方向の前後より上記間座部72によって抱え込まれており、回動自在な状態で上記連結部材71に保持されると共に、環状溝81に嵌まり込んだ間座部72によって軸方向の移動が係止されている。
【0033】
また、前述の第1実施例のローラ連結体30と同様に、上記連結部73は一列に配列されたローラ8の片側にのみ設けられており、かかる連結部73を内径側とする方向に関してはローラ連結体70を自由に屈曲させることができるようになっている。加えて、この第2実施例のローラ連結体70では、図13及び図14に示すように、各間座部72にはその両側に形成された一対の凹面座74,74を分かつようにしてスリット75が形成されており、しかもこのスリット75は上記連結部73と反対側から各間座部72に形成されている。
【0034】
従って、このローラ連結体70をスライダ2の無限循環路に組み込むに当たり、上記連結部73が無限循環路の内側に位置するように組み込むと、図15に示すように、かかるローラ連結体が方向転換路52内でU字状に屈曲する際に、スリット75が大きく拡開することとなり、このスリット75によって二分された間座部72は凹面座74をローラ8に摺接させた状態を維持することができる。これにより、方向転換路52内でも各ローラ8の両側に位置する間座部72が該ローラ8を確実に保持することとなり、無限循環路内を転走するローラ8の姿勢を常に安定させることができるものである。
【0035】
間座部72及び連結部73を備えた連結部材71は合成樹脂の射出成形で形成されるが、第1実施例のローラ連結体30とは異なり、ローラ8は整形された連結部材71に対して後から装填される。この第2実施例のローラ連結体70ではその間座部72にスリット75を形成していることから、スリットを具備していない第1実施例の連結部材に比較して、ローラ8を保持している一対の凹面座74,74の間を容易に拡開することができ、それによって配列された間座部72の間にローラ8を容易に装填することができるからである。また、同様の理由により、連結部材71に配列されたローラ8の交換も容易に行うことができ、それによって直線案内装置の予圧量の調整を容易に行うことができるものである。
【0036】
図16は、図1及び図2に示した直線案内装置の無限循環路に第2実施例のローラ連結体70を組み込んだ状態を示す拡大断面図である。第1実施例のローラ連結体30と同様に、この第2実施例のローラ連結体70においても、各間座部72を連結している連結部73はローラ8の外周面よりも外側に突出し、スライダ2の負荷転走面43a,43bに形成された逃げ溝47に収容されると共に、ローラ戻し孔44a,44bに形成された逃げ溝48に収容されており、ローラ連結体70がスライダ2の無限循環路内を循環する際には、ローラ連結体70の連結部73が常にスライダ2側の逃げ溝47,48に案内されるようになっている。
【0037】
そして、この第2実施例のローラ連結体70においても、第1実施例のローラ連結体30と同様、各間座部32を繋ぐ連結部33がローラ3の外周面をその軸方向に略二等分する位置で該間座部32と連結されており、また、ローラ列の片側にのみ形成されていることから、第1実施例と同じ作用効果を発揮するものである。
【0038】
また、これに加えて、上記連結部73と一体に整形された間座部72がローラ8の軸方向への移動を係止していることから、かかる連結部73が逃げ溝47,48に案内されると、ローラ8も逃げ溝47,48によって案内される結果となり、無限循環路内におけるローラの軸方向の移動を逃げ溝47,48の働きによって防止することができる。このため、第2実施例のローラ連結体70を直線案内装置の無限循環路に組み込んで使用する場合には、負荷転走面43a,43bの両側にローラ8の両端面を案内するローラ案内部45を設けずとも、かかるローラの無限循環を円滑に案内することができ、その分直線案内装置の構造を簡素化することができるものである。
【0039】
尚、この第2実施例のローラ連結体70では、上記間座部72にスリット75を形成することでスライダの方向転換路52内における屈曲を円滑に行うことができたが、前述した第1実施例のローラ連結体30の間座部32にこれと同様のスリットを形成すれば、第1実施例のローラ連結体30でも同様の効果を得ることができる。
【0040】
また、第1及び第2実施例における連結部材31,71は合成樹脂によって成形されているが、この連結部材31,71を構成する間座部32,72と連結部33,73は同一の材質から一体成形するようにしても良いし、互いに異なる材質から成形するようにしても良い。異なる材質で成形する場合は、連結部33,73を間座部32,72よりも耐摩耗性の高い材質で成形するのが好ましい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のローラ連結体及びこれを用いた直線案内装置によれば、隣接するローラの間に介装された間座部を繋ぐ連結部が該ローラの外周面をその軸方向に略二等分する位置で各間座部と連結されており、転走中のローラにスキューを生じさせようとする力によって上記連結部が早期に疲労してしまうことがないので、直線案内装置の無限循環路内においてローラ連結体が破断を生じる懸念がなく、軌道レールに対するスライダの円滑な運動を長期にわたって確保することが可能となる。
【0042】
また、本発明のローラ連結体を直線案内装置のスライダの無限循環路に組み込むに当たっては、従来のローラ連結体に比べてローラが通過する無限循環路の断面積を小さくすることができる。よって、かかるスライダの剛性の低下を防止して、スライダの運動精度及び荷重負荷能力の向上を図ることが可能となり、又、スライダのコンパクト化が図り易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のローラ連結体を用いた直線案内装置の実施例を示す正面図及び断面図である。
【図2】 実施例に係る直線案内装置を示す側面図及び断面図である。
【図3】 実施例に係るスライダの無限循環路の組み立て状態を示す分解断面図である。
【図4】 実施例に係る移動ブロックの端面を示す斜視図である。
【図5】 実施例の直線案内装置に組み込まれるローラ連結体の第1実施例を示す斜視図である。
【図6】 第1実施例に係るローラ連結体を示す正面図である。
【図7】 第1実施例に係るローラ連結体を示す側面図である。
【図8】 第1実施例に係るローラ連結体を示す平面図である。
【図9】 第1実施例に係るローラ連結体をスライダの無限循環路内に組み込んだ状態を示す拡大断面図である。
【図10】 実施例の直線案内装置に組み込まれるローラ連結体の第2実施例を示す斜視図である。
【図11】 第2実施例に係るローラ連結体を示す正面図である。
【図12】 第2実施例に係るローラ連結体を示す平面図である。
【図13】 図11のXIII−XIII線断面図である。
【図14】 図13のXIV−XIV線断面図である。
【図15】 スライダの無限循環路内における第2実施例のローラ連結体の屈曲状態を示す断面図である。
【図16】 第2実施例に係るローラ連結体をスライダの無限循環路内に組み込んだ状態を示す拡大断面図である。
【図17】 ローラのスキューがローラ連結体の連結部に及ぼす影響を説明する拡大平面図である。
【図18】 従来のローラ連結体を示す側面図である。
【図19】 従来のローラ連結体を示す平面図である。
【符号の説明】
1…軌道レール、2…スライダ、3…ローラ、11…ローラ転走溝、30,70…ローラ連結体、31,71…連結部材、32,72…間座部、33,73…連結部、43a,43b…負荷転走溝、47,48…逃げ溝

Claims (4)

  1. 回転中心軸を互いに平行にして一列に配列された複数のローラと、これらローラの間に介装されると共に該ローラが摺接する凹面座を備えた複数の間座部と、長手状に形成されて上記間座部各々を連結する可撓性を備えた連結部とからなり、
    上記連結部は、上記ローラの外周面をその軸方向に略二等分する位置で上記間座部と連結されると共に、一列に配列されたローラの片側にのみ設けられ、
    上記ローラの端面は上記連結部によって、覆われることなく開放されていることを特徴とするローラ連結体。
  2. 請求項1記載のローラ連結体において、各ローラの周面には軸方向の中央に対応して環状溝が形成され、上記間座部はこの環状溝に嵌合してローラに摺接することを特徴とするローラ連結体。
  3. 請求項1又は2記載のローラ連結体において、各間座部には両側に形成された一対の凹面座を分かつようにして上記連結部と反対側からスリットが形成されていることを特徴とするローラ連結体。
  4. 多数のローラと、これらのローラの転走面を有する軌道レールと、上記ローラが軌道レールの転走面との間で荷重を負荷しながら転走する負荷転走面を有すると共に、この負荷転走面を含むローラの無限循環路を備えたスライダとから構成される直線案内装置において、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のローラ連結体を、その連結部が上記スライダの無限循環路の内周側に位置するように該無限循環路に組み込むと共に、かかる無限循環路には上記ローラ連結体の連結部が収容され且つ案内される逃げ溝を形成したことを特徴とする直線案内装置。
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