JPH1018379A - サニタリー室、サニタリーユニット、サニタリー室の出入口構造及び防水パン - Google Patents

サニタリー室、サニタリーユニット、サニタリー室の出入口構造及び防水パン

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JPH1018379A
JPH1018379A JP8173934A JP17393496A JPH1018379A JP H1018379 A JPH1018379 A JP H1018379A JP 8173934 A JP8173934 A JP 8173934A JP 17393496 A JP17393496 A JP 17393496A JP H1018379 A JPH1018379 A JP H1018379A
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JP
Japan
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bathroom
floor
entrance
room
drain
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JP8173934A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sunaga
宏 須永
Kenji Katsuta
健嗣 勝田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行が困難な高齢の老人や身体障害者の浴室
へ出入りや、立ち振る舞いが安全にでき、且つ、浴槽よ
りの一時的溢流を洗い場床面に60リットル以上溜留
し、排水処理可能な浴室が設けられたサニタリー室を提
供する。 【解決手段】 浴室1と、この浴室1に隣接する隣室と
の境界に出入口5が設けられたサニタリー室の上記出入
口5と隣室との床面がほぼ同じ高さに設けられ、上記出
入口5近傍に排水溝と、出入口5と対向する側に主排水
溝、又は主排水口とが設けられ、出入口5の敷居の浴室
1側と隣室の室内側の間の床面より、浴室の出入口と対
向する側の排水溝、又は排水口に向かって、ほぼ段差が
なく、1/50を越え1/25以下の連続した下り勾配
の床が設けられていることを特徴とするサニタリー室。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サニタリー室、特
に歩行困難な高齢者や、身体障害者が使い易く、安全に
出入りできる比較的小規模なサニタリー室に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の浴室では、一般的にその洗い場を
出入口より低くし、浴室から隣室への湯水の浸入を防止
するとともに、洗面カウンター側に排水口、又は排水溝
を設け、洗い場床面をこれらの方向に傾斜させて排水
し、床面に湯水が溜まらないように工夫されている。
【0003】又、歩行が困難な高齢の老人や、身体障害
者が安全に出入りでき、躓きによる転倒等を防止できる
ように、サニタリー室の浴室と、この浴室に隣接する隣
室(脱衣室)や廊下などとの出入口の構造は、極力平坦
で、躓くような段差がないように工夫されている。
【0004】上記に関して以下に更に具体的に説明す
る。1)浴室の床と隣室の床との境界に排水溝、及び出
入口の敷居を設け、この敷居の上面には蓋を設け、隣室
の床端とこれらの上面(敷居及び排水溝の上蓋面と同一
面、又これらの上面)、浴室の出入口側床面がほぼ面一
になるなるようにし、浴室の洗い場は、浴槽、又は洗面
カウンター側に設けられた主排水口、或いは排水溝に向
かって傾斜させ(勾配を設ける)、出入口側の湯水は出
入口側に設けられた排水溝より排水し、洗い場の湯水は
浴槽や洗面カウンター側に設けられた主排水溝等より排
水させ、洗い場に湯水が溜まらないようになされてき
た。このような例としては、例えば、実公平6−204
72号公報、又実開平3−54863号公報(図1)に
記載された例が上げられる。
【0005】2)又、実開平3−54863号公報(図
2)に記載された例が上げられる。即ち、浴室の洗い場
の床面を脱衣室床面よりも低く設定し、脱衣室床面と洗
い場の床面を斜面で接続して出入りの際に足の指先が当
たる段差をなくし、又、かけ湯等の床面に流れる湯を、
主排水溝や、敷居と洗い場間の排水溝に流入させるよう
にした構造である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来より浴室の使用に
際して、日本人の浴室の使用習慣では、洗い場に流出さ
れる湯水の量は非常に多く、洗い場に流れ出た湯水を隣
りの脱衣室側に流れ出ないようにするため、一般の浴室
は、従来より脱衣室の床面との間に一段低い洗い場を設
けて対処されてきた。
【0007】1)上記の従来技術のように、脱衣室の床
面と浴室の洗い場床面との間に段差を設けない浴室のよ
うな場合には、図27に示すように、洗い場側に(主)
排水溝を設けて洗い場床の湯水を排水している。この洗
い場の湯水の処理量は、日本人の体躯からみて少なくと
も60リットル以上必要と考えられている。
【0008】一方、最近では日当たりのよい2階に老人
室を設け、老人用に専用の浴室が設置されることがあ
る。このように住宅等の2階に浴室を設置するような場
合には、比較的面積規模の小さい浴室が設けられること
が多く、又、2階であることにより床下寸法の制約を受
けるため、洗い場の湯水の排水溝を深くして、排水能力
を大きくすることができないため、必然的に排水溝の幅
を大きくとることになり、このために排水溝を覆うグレ
ーティング等のカバーの占有面積が大きくなり、洗い場
の使い勝手を悪くしたり、外観意匠的にも好ましくない
といった問題がある。
【0009】又、プレハブ住宅等においては、その特別
な床構造上、床下寸法が従来より制限されているので、
1階への浴室の設置であっても、上記のような問題が発
生することがある。
【0010】2)一方、実開平3−54863号公報
(図2)に記載された例のように、浴室の洗い場の床面
を低く設けるような場合には、例えば、浴室の床面積の
広さを1400mm×1800mmで、洗い場の面積が
1400mm×1050mm(浴槽は槽内側は人が入る
寸法で650mm、左右の縁幅を50mmとして、少な
くとも750mmとなる。従って洗い場の幅は1800
−750=1050mm)として、洗面カウンターと出
入口側に、床下寸法150mm程度とし、溝深さを12
0mm、溝長さを950mm、幅を180mmの排水溝
を設けたとして、60リットルの湯水を処理するには、
図25に示すように、洗い場の床面と脱衣室の床面との
間に17mmの大きい段差(22)を設ける必要が生じる。
【0011】又、洗い場と脱衣室とを結ぶ斜面は、図2
8によりその状況を示すように、ほぼ4°(上記寸法の
例では、更に大きく5.3°−図の(21)と比較的急な勾
配となる。このような急な傾斜床がある場合、歩行が困
難な高齢の老人や身体障害者が浴室へ出入する時、身体
の傾きが生じ、姿勢が不安定となるなど、安全性が損な
われるといった問題がある。
【0012】更に、実開平3−54863号公報に記載
された例のような場合、洗い場の床面をモルタル地、タ
イル仕上げ等で施工し、洗い場の床面が平坦か、ゆるい
流れ勾配を設けたような場合には、現場施工において、
勾配が変わる接続個所で部分的に凹面部や逆勾配が生じ
易く、床面に水溜まりが発生する原因となる。
【0013】即ち、比較的面積の小さい浴室で、洗い場
の床下寸法が余り余裕がない場合でも、浴室の洗い場と
隣の脱衣室との間に躓くような段差や、洗い場床面に身
体に不安定な斜面を生じないように、併せて、入槽時の
浴槽からの溢水60リットル以上の処理が可能で、極力
外観意匠性を損なわないようなサニタリー室(浴室)
や、出入口構造が必要とされる。
【0014】本発明は、上記のような種々の問題点に着
目してなされたものであり、その目的とするところは、
これらの問題点を解消し、歩行が困難な高齢の老人や身
体障害者の浴室へ出入りや、立ち振る舞いが安全にで
き、且つ、浴槽よりの一時的溢流を洗い場床面に60リ
ットル以上溜留し、排水処理可能な浴室が設けられたサ
ニタリー室を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
サニタリー室においては、浴室と、この浴室に隣接する
隣室との境界に出入口が設けられたサニタリー室の上記
出入口と隣室との床面がほぼ同じ高さに設けられ、上記
出入口近傍に排水溝と、出入口と対向する側に主排水
溝、又は主排水口とが設けられ、出入口の戸の下方、又
は敷居の浴室側と隣室の室内側の間の床面より、浴室の
出入口と対向する側の排水溝、又は排水口に向かって、
ほぼ段差がなく、1/50を越え1/25以下の連続し
た下り勾配の床が設けられていることを特徴とする。
【0016】請求項2記載の本発明のサニタリー室にお
いては、浴室と、この浴室に隣接する隣室との境界に出
入口が設けられたサニタリー室の上記出入口と隣室との
床面がほぼ同じ高さに設けられ、上記出入口近傍と浴槽
に沿ってそれぞれに排水溝が設けられ、上記排水溝同士
がそのの端部で連通され、出入口の戸の下方、又は敷居
の浴室側と隣室の室内側の間の床面より、浴室の出入口
と対向する側の排水溝、又は排水口に向かって、ほぼ段
差がなく、1/50を越え1/25以下の連続した下り
勾配の床が設けられていることを特徴とする。
【0017】請求項3記載の本発明のサニタリー室にお
いては、浴室と、この浴室に隣接する隣室との境界に出
入口が設けられたサニタリー室の上記出入口と隣室との
床面がほぼ同じ高さに設けられ、入口近傍、浴槽及び洗
い場とを包囲する側壁に沿って複数の排水溝が設けら
れ、出入口の戸の下方、又は敷居の浴室側と隣室の室内
側の間の床面より、浴室の出入口と対向する側の排水
溝、又は排水口に向かって、ほぼ段差がなく、1/50
を越え1/25以下の連続した下り勾配の床が設けられ
ていることを特徴とする。
【0018】請求項4記載の本発明のサニタリー室にお
いては、上記請求項1〜3のサニタリー室の床構造にお
いて、出入口に扉、又は戸が設けられていないことを特
徴とする。
【0019】請求項5記載の本発明のサニタリー室にお
いては、上記請求項2、3のサニタリー室の床構造にお
いて、排水溝と排水口、又は排水溝同士が、上面が洗い
場床面と面一の溝により接続され、この溝の底面に洗い
場床面と同程度の傾斜勾配から1/150の水の流れ勾
配が設けられていることを特徴とする。
【0020】請求項6記載の本発明のサニタリーユニッ
トにおいては、上記請求項1、3、及び4のサニタリー
室の排水溝、又は排水口が、床面下であって、浴室を構
成する防水パン脚の下端より上方で、配管により接続さ
れていることを特徴とする。
【0021】請求項7記載の本発明のサニタリーユニッ
トにおいては、請求項6記載のサニタリーユニットの洗
い場奥の排水溝の上蓋が水平、又は勾配を有しているこ
とを特徴とする。
【0022】請求項8記載の本発明のサニタリーユニッ
トにおいては、請求項6記載のサニタリーユニットの排
水溝、或いは排水口に連通される排水トラップが複数設
けられていることを特徴とする。
【0023】請求項9記載の本発明のサニタリー室の出
入口構造においては、上記請求項1〜請求項8記載内容
を満たすことを特徴とする。
【0024】請求項10記載の本発明の防水パンにおい
ては、上記請求項1〜請求項8記載内容を満たすことを
特徴とする。
【0025】本発明におけるサニタリー室とは、浴室単
独、浴室と廊下、浴室と脱衣室、浴室と洗面室、或いは
これらとトイレやシャワー室を併設したもの、或いはシ
ャワー室、及び床排水式洗面室などをいう。又、浴室に
隣接するとは、廊下、脱衣室、洗面室、トイレ、シャワ
ー室、洗濯室などをいう。
【0026】本発明のサニタリー室は、従来と異なり洗
い場への浴槽からの溢水を一時的に貯溜しながら処理す
る方法で、浴室と隣室(脱衣室)や廊下などとの間の出
入口は、段差を設けないか、設けたとしても6mm程度
までの非常に低い段差とし、洗い場の床面には、出入口
の扉の下面、又は扉の浴室側の内側下端付近から対向す
る壁面方向に連続した1/50を越えて1/25以下程
度、望ましくは1/30以下の勾配の床面を形成し、通
常の床より床面を下げるとともに、水下側に主排水溝、
又は主排水口を設け、出入口の扉の下面、或いは出入口
の下面の浴室側近傍に排水溝を設け、上記それぞれの排
水は、排水管又は排水トラップに接続して排水処理す
る。
【0027】即ち、上記主排水溝、又は主排水口、及び
排水溝の容積と洗い場の床上(湯水の一時的溜留部とな
る)と排水トラップ等により、60リットル以上の溜留
部を形成し、浴槽からの溢流(或いは洗い湯も含める)
を60リットル以上の排水能力で処理することが可能と
するものである。
【0028】上記浴室の洗い場の床面における勾配が1
/50以下の場合には、FRP等の成形品(例えば浴室
ユニットの防水パン)であっても、その凹凸により水溜
まりができる場合があって入浴者に不快感を与え、又、
勾配が1/25を越えると床面の滑り易さが増長され、
入浴時の安全性に問題が生じる。床の滑り止め加工の種
類によっては、滑り易さに多少の差が生じるので、望ま
しくは洗い場の床面の勾配は1/50を越えて1/30
以下が好適となる。
【0029】
【作用】本発明のサニタリー室においては、隣室(脱衣
室)との境界の出入口は、隣室とほぼ同一高さで接続さ
れ、又、この出入口から浴室の洗い場床面はほぼ段差が
なく、連続したゆるやかな1/50(ほぼ1.1°)を
越え1/30(ほぼ1.9°)から1/25(ほぼ2.
3°)以下の勾配で形成されているので、実開平3−5
4863号公報(図2)に記載された例のような途中で
勾配が比較的大きく異なるような斜面がなく、身体障害
者や高齢者等の浴室への出入りに際しても傾斜するよう
なことなく姿勢が安定し、足先がひっかかるような段差
がないので、躓きによる転倒や怪我を防止することが可
能である。
【0030】又、出入口下部から洗い場へ続く、上記勾
配は、戸の下部(両際を含む)から始まり、連続した勾
配で床面が形成されるので、従来の実公平6−2047
2号公報、実開平3−54863号公報(図1)に記載
されているように、主に排水溝の浴室側端から洗い場の
流れ勾配を形成する床面に比べ、床の高さを一段と下げ
ることができ、人が浴槽に入る時に発生する溢水を洗い
場の床面により多く貯溜することができ、その分排水溝
の容積を小さく設けることができ、浴室の床下寸法に制
限があって、排水溝を深く設けることができない場合で
あっても、溢流に対応することが可能で、排水溝の幅も
狭く抑えられ、排水溝の上蓋のグレーチングや簀の子等
の面積も小さくすることができて外観意匠性が優れたも
のとすることが可能である。
【0031】更に、人が浴槽に入る時に発生する多量の
溢水は、数秒乃至は数十秒以内の短時間で洗い場床面よ
り、人が浴槽に浸かっている間に、排水溝に排水される
ので、洗い場での洗身行為等に支障をきたすことがな
い。
【0032】本発明のサニタリー室において、浴室の床
面の連続する勾配は、1/50を越え1/30から1/
25以下であることが要件となる。この勾配が1/50
以下の場合は、表面が滑らかなFRP等の成形品(例え
ば浴室ユニットの防水パン)であっても、稀に成形時の
歪み等により凹部に湯水が溜まることが懸念されるので
好ましくなく、現場施工のモルタル地やタイル仕上げに
おいては、更に湯水が溜まりの発生する可能性がある。
又、勾配が1/25を越えると床面の滑り易さが増大さ
れ、高齢者や身体障害者の安全上好ましくない。
【0033】上記勾配の範囲内で、出入口に開き戸(片
開き、両開き、折り戸等)を設けた場合、この開き戸
が、その自重や丁番の構造により吊元の反対側の開閉側
(室内へ張り出す側)が吊元より下がるような場合があ
っても、洗い場床面が開き戸の開く方向に下り勾配とな
っているので、開き戸の下端面と床面との距離が近寄り
過ぎて開閉に支障を来すことがない。
【0034】浴室床面は、上記のように連続した一定の
勾配により構成されているので、実開平3−54863
号公報(図2)に記載されているような傾斜勾配の変更
(出入口排水溝の浴室側端部とそれ以降の床面との境
界)がなく、防水パンの成形歪みや設置時のレベル出し
の不良等による湯水の溜まりや、モルタル地、タイル仕
上げ床の現場施工による凹部の発生を防止することがで
きる。
【0035】従って、本発明のサニタリー室において
は、上記詳述のように、比較的小規模の浴室において、
その床下寸法にあまり余裕がない場合であっても、隣室
(脱衣室等)から浴室の洗い場にかけてほぼ段差がない
ことと、ゆるやかな連続する勾配で形成されているの
で、高齢者や身体障害者の躓きや身体の不安定化が防止
される。又、洗い場に水溜まりが発生せず、更に排水溝
がグレーチングでカバーされることにより、外観意匠性
が向上し、入浴時の浴槽から溢れ出る湯水を、洗い場床
上に60リットル以上一時的に溜留し、排水することが
できるので、隣室が浸水するようなことが防止される。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1〜図3は、本発明のサニタリ
ー室の浴室の一例を示すものであり、この浴室に浴室ユ
ニットが用いられた実施例である。図1は浴室ユニット
の平面図、図2は浴室ユニットの正面図、及び図3は図
1のA−A断面図である。
【0037】図1〜図3において、1は浴室ユニット
(以下浴室と略称する)、2は浴槽、3は防水パン、4
は側壁、5は出入口、6は天井パネル、7は水栓金具、
8は照明器具、9は浴槽出入用腰掛け、10は上記出入
口5に設けられた扉であり、折り戸である。
【0038】上記防水パン3は、FRP製であり、洗い
場11を構成するとともに、浴槽2の洗い場11側のエ
プロン部(下記図4において詳述する)を構成し、この
エプロンより水平に延長された周縁(所謂メガネ3a)
に浴槽2を嵌め込んだ構造となっている。又、洗い場1
1及びメガネ部(エプロン部を除く)の周縁にて側壁4
を支持するようになっている。
【0039】図中の数字は浴室の各部の内寸法を示し、
長辺は1800mm、短辺は1400mm、出入口5の
床面(水上側)から天井までの高さが2100mmであ
り、床下寸法を150mmに納めるため、排水溝の深さ
は120mmとなっている。脚部13底面は床レベル−
150mmに調整されて据付けられる。又、スラブには
排水管ピット151が設けられ、パイプシャフト155
(図では省略)に連通している。更に、31、32は排
水溝、33は排水口、35は排水トラップ、36は排水
用の配管、37は排水管、38は給湯・給水管が配設さ
れて構成されている。
【0040】浴槽2は、上記のように防水パン3のメガ
ネ部3aにその上端周縁(所謂框部)を支持され、同時
に底面を基礎又は槽脚部12により支持されて固定され
ている。又、防水パン3の洗い場11の床面は、その裏
側のアジャストボルト付の脚13によりその角部近傍の
4箇所を支持され、又、浴槽2の奥側の側壁4の下方
で、据付床台板15(又はスラブ)より立設された支持
ポール14により支持された構造となっている。
【0041】図4は、図1に示す防水パンの斜視図、図
5は、出入口5に設けられた上記折り戸の例を示す正面
図である。更に、図6は、図5のB−B断面図(拡大に
より詳細を示す)であり、又、図7は、洗い場の平面
図、図8は、図7のC−C断面図である。
【0042】図4において、防水パン3の端部の出入口
5の下部は、その一部が切り欠かれて敷居受部が一部隣
室側に突き出すようにして設けられている。
【0043】出入口5の下部は、浴室1の防水パン3の
洗い場11の床面と隣室(脱衣室等)の床面とがなだら
かな面で接続され、又、出入り口5の下部には、その幅
方向に沿って、図6に示すように、排水溝31が設けら
れている。又、上記排水溝31の最深部上部には簀の子
21が設けられ、この排水溝31の折り戸10側の中段
部より上段部にかけて敷居51が設けられている。
【0044】又、図8(図7のC−C断面図)に示すよ
うに、洗い場11の出入口5と反対側には主排水溝32
が設けられ、この主排水溝32に連通する下方の主排水
口34には排水トラップ35(他の配管も接続可能な多
岐口のもの)が設けられ、排水溝31よりの配管36が
接続されている。この排水溝31の上面には、簀の子2
2、23が長手方向において2分割されて設けられてい
る。(出入口側排水管36は、主排水溝32の底からス
ラブの小ピット151を経由して後部の排水トラップ3
5に接続され、排水トラップ35からの排水管37は後
部パイプスペース155(又はパイプシャフト)より下
方へ配設されている。
【0045】出入口5には、洗い場11側へ回動させて
開閉される折り戸10(図5に示す)が設けられ、この
折り戸10の内側(洗い場側)下端部に、出入口5側
の排水溝31に設けられた簀の子21の端部が位置する
ようになっている。
【0046】防水パン3には、上記主排水溝32と排水
溝31とが一体に成形加工されて設けられ、洗い場11
の床面には、上記排水溝31の上端縁より反対側の排水
溝32の上端縁にかけて、上面が連続した1/40の下
降する勾配が設けられている。この防水パン3は、洗い
場11下部をアジャストボルトを有する脚13で4箇所
を支持され、又、浴槽2外側は側壁4下方で支持ポール
14により据付部板面より支持されている。
【0047】従って、上記説明のように、浴槽2よりの
溢流れや、洗い場11における使用湯水は、上記主排水
溝32、排水溝31や洗い場11の水上より水下に一時
的に溜留され、排水されてゆく。
【0048】出入口5の下面は、排水溝31の簀の子2
1の上面となだらかな面でつながるように形成され、出
入口の敷居51に洗い場11側に向かって下降する傾斜
面511が設けられ、折り戸10の下端縁に棒状パッキ
ン41が設けられ、折り戸10の閉状態で、上記敷居5
1の傾斜面511と折り戸10の下端の棒状パッキン4
1(41は120の断面を示す)とが密着し、敷居51
と折り戸10の下端面とが密閉された状態となる。
【0049】従って、洗い場から勢いよく湯水が飛び散
っても、隣室へ湯水が浸入しないようになっている。
【0050】ちなみに、本実施例における浴室1の内寸
は、出入口5が設けられた側の横幅が1800mm、出
入口5側から見た奥行きが1400mm、浴槽2の短片
側の寸法が750mmとなっている。又、浴室1の高さ
は、出入口5(隣室と同じレベルにある)の床面より天
井までが2100mm、下方のユニットの据え付け用の
脚13の下端(スラズ上面、又は上台上面)までは15
0mm(実質的には補強等を配慮して排水溝の深さは1
20mm)となっている。
【0051】又、排水溝31の長さは、簀の子受け部や
洗い場面の壁の成形曲面をみて(洗い場幅1050mm
から左右それぞれ50mmを差し引いて)950mmと
している。更に、排水溝31、32の溝幅は180mm
とし、グレーチングが外観を損ねない程度として200
mmとしている。
【0052】図4に示す防水パン3は、ガラス繊維強化
樹脂(FRP)で成形されたものであり、図7、図8に
示すように、設置された状態において、BFは浴室1の
床面であり、DFは隣室の床面となっている。即ち、洗
い場11面BFは、その殆どが防水パン3により構成さ
れ、出入口側に排水溝31が設けられ、最深部の上部に
簀の子21が設けられ、又、洗い場側の奥に排水溝32
が設けられ、この上部に簀の子22、23が設けられて
いる。上記排水溝31、32の下部には、それぞれ排水
口33、主排水口34が設けられている。
【0053】洗い場奥の排水溝32の主排水口34に取
り付けられている排水トラップ35は多岐口型で、出入
口5側排水溝31の排水口33から配管36が接続さ
れ、上部主排水口34からの排水とともに、浴室の外に
排水されるようになっている。
【0054】又、防水パン3の裏面は合板、及び鉄フレ
ームで補強され、この鉄フレームに前記脚13と支持ポ
ール14が連結されて荷重を支持するようになってい
る。
【0055】本実施例の防水パン3には、洗い場11の
奥の排水溝32の上部の体洗用に設けられた水栓金具7
と浴槽2との間に、浴槽2の上面と同一高さに高齢者用
が浴槽2へ出入し易いように腰掛け9が設けられてい
る。又、エプロン部には排水トラップ等の点検用の点検
口17(図4に示す)が設けられている。
【0056】防水パン3の外周に塩化ビニル鋼板に断熱
材を裏打ちした壁パネルが連結金具で連結されて立設さ
れ、側壁4に被せて塩化ビニル鋼板の天井パネル6が金
具で連結されて浴室が組立てられた状態となる。尚、防
水パン3と壁パネル、壁パネル同士、壁パネル間の連結
に当たっては、防水性を保持するためにパッキンが嵌め
込まれ、浴室外に水気が漏れないようになっている。
又、出入口5の対向側の水栓金具7、浴槽2の上部には
照明器具8が設けられている。
【0057】出入口5側の簀の子21は、図6に示すよ
うに、洗い場11の奥側に向かって1/40の下降する
勾配が設けられ、排水溝31の簀の子受台部311の上
の簀の子支持台211に支持されている。又、簀の子2
1の浴室1側端部と洗い場11の床面とがほぼ段差がな
く設けられている。従って、出入口5下内側の排水溝3
1の簀の子21の上面より洗い場11の奥に向かって主
排水溝32までが1/40の下降する勾配で連続してゆ
るやかな傾斜面となっている。
【0058】尚、敷居51は、溝中段部312に嵌めら
れた出入口5の縦外枠間にシールパッキンを介して接続
され、又敷居51の下部と溝中段部312とはコーキン
グ材により防水シールされている。又、出入口5の外枠
は、浴室の内側で防水パン3及び左右の側壁4との接合
面をコーキング材により防水処理されている。
【0059】又、敷居51のガイド溝512に入った湯
水は、ガイド溝512の底、或いは浴室側リブに開けら
れた排水孔313を通って、浴室側の排水溝31に排水
されるようになっている。
【0060】出入口5の敷居51は、洗い場11の簀の
子21の端部より、図6に示すように、0か、或いは極
小の段差Sだけ高くなっている。従って、出入口5の下
面は、洗い場11側から隣室(図示しない)の床面ま
で、極小の段差で、傾斜面511を含むほぼ同じ高さの
床面で形成され、洗い場11の床面もゆるやかな勾配1
/40であるから、身体障害者や高齢者であっても、躓
くようなことなく、安全に立ち振る舞いが可能である。
【0061】浴室の洗い場11で使用された湯水は、図
6、及び図8に示す排水溝32に流入し、洗い場11か
ら出入口5方向への湯水は排水溝31に流入し、又、跳
水等があっても、出入口5は扉10と、下部はパッキン
41により敷居51との間がシールされているので、隣
室への浸水が防止される。又、浴槽に入った時の溢水
(60リットル以上)は、洗い場11の水上レベルより
下方に一時的に溜留され、排水溝31、32より流出し
ていく。
【0062】以下に、本発明のサニタリー室の浴室の洗
い場の溢流処理に関して、図11(a)〜(c)を参照
して、模式的に説明する。但し、簀の子の容積、トラッ
プ内の空隙等は省略して説明する。
【0063】図11(a)は、出入口側の排水溝の洗い
場側端部より、洗い場の奥側の排水溝の奥端までが1/
40の下降する勾配で形成されている。図11(b)
は、出入口側の排水溝の隣室側端部より、洗い場の奥側
の排水溝の奥端までが1/40の下降する勾配で形成さ
れている。図11(c)は、出入口側の排水溝の隣室側
端部より、洗い場側端部までが下降する勾配が設けら
れ、残る洗い場面が一段下がった水平面で形成されてい
る。
【0064】図11(a)〜(c)において、A〜A2
は排水溝の容積、B〜B2は主排水溝の容積、C〜C2
は洗い場における湯水の溜まり容積、又、図11におけ
る湯水の溜まり深さyを、60リットルの溢水時におい
て算出し、17mmとした。又、洗い場の広さは、14
00mm×1050mm、それぞれの溝幅180mm×
長さ950mm×深さ120mmとした。
【0065】以上の条件に基づいて図11(a)〜
(c)の洗い場の溢水の一時的溜留能力は、図11
(a)の場合56.0リットル、図11(b)の場合6
0.7リットル、図11(c)の場合60.1リットル
となった。即ち、本発明の図11(b)に示す洗い場に
おいては、ほぼ61リットルの溜留能力となり、十分に
必要な洗い場としての機能を満足させるものとすること
ができる。
【0066】しかし、図11(c)に示す洗い場の例の
場合には、水面と床面との間の深さが17mm必要とな
り、排水溝の上蓋の傾斜角度がほぼ5.4°となり、身
体障害者や高齢者にとって傾斜が大き過ぎて安全上好ま
しいものではない。
【0067】図12に示すように、図11(b)に示す
洗い場の場合には、床面がm面よりn面迄、5mm下方
に位置することになり、4.7リットルの溜留能力の増
量となる。従って、図11(b)における本発明の上記
実施例と同様の洗い場において、一時的溜留能力が十分
であることがわかる。
【0068】又、図12に示すように、隣室との境界の
扉下の敷居、或いは防水パンの端部より洗い場の傾斜面
をp面のように設けると、更に多量の溢水の一時的溜留
能力を増大させることが可能である。
【0069】又、図12に示すように、隣室との境界の
扉下の敷居、或いは防水パンの端部より洗い場の傾斜面
をp面のように設けると、更に多量の溢水の一時的溜留
能力を増大させることが可能である。
【0070】ちなみに、下記詳述する他の実施例の出入
口の隣室への張出部の内寸は70mmで、上記p面はm
面よりほぼ6.3mm下に位置するようになる。即ち、
本実施例では、従来の床より床の貯水容積が多く、他の
実施例では、6.6リットル多くなる。従って、この増
量分を出入口の排水溝を広げて対応するとすれば、本実
施例では溝幅がほぼ60mm、他の実施例では50mm
広くなり、出入口側のグレーチイグも大幅に広くなり、
外観意匠性が損なわれることになる。
【0071】図13により、洗い場11の床面の水位上
昇を模式的に説明する。即ち、水の排出がないとする
と、浴室奥の排水溝32に水が落下している間は、g−
bのように、床上面の水位は上昇しないが、排水溝32
が満杯になると、床面の水位はb−cのように上昇し、
やがて出入口5側の排水溝31へ落下し、床上の水位の
上昇は微少となり、h点で溢水全量が床上に溜留され
る。
【0072】但し、実際には排水トラップ35よりの排
水があるので、その分(bb1 、dh時間に相当する水
の流出分)は、排水溝の容量を小さくすることかてき
る。図において、de線は床上の溜留水の減少を表し、
ef線は排水溝の溜留水の減少を表すものである。又、
排水トラップを、図22、図23に示すように、それぞ
れの排水溝に設けるなど、複数の湯水の排出構造にすれ
ば、水位と時間との関係はa−b2 線のように、その分
更に排水容積を小さくすることができる。
【0073】例えば、排水トラップが1.2リットル/
秒の排水能力で設けられ、入槽時間を4秒とすれば、ほ
ぼ4.8リットルの溢水処理の余裕が生じ、その分排水
溝の溝幅を小さくすることが可能である。又、複数の排
水部を設けることにより、更に小浴室であっても、溢水
処理と外観意匠性を両立させることができる。
【0074】以下に上記本実施例の扉の構造の詳細を図
面を参照して説明する。図9は、図2のF−F断面図、
図10は、上記実施例の浴室出入口構造を扉下面を示す
図である。前記扉10は、吊元扉101と手先扉102
とにより構成され、2つ折り可能な折り戸タイプのもの
であり、図10に示すように、上記両扉を浴室側に回動
させることにより開くことができるようになっている。
【0075】上記吊元扉101は、一方の側部の上、下
端のそれぞれに軸部材111、112が鴨居と敷居に設
けられた軸受け(図示しない)にそれぞれ軸着され、扉
10の開閉時に上記軸部材111、112を中心に回動
されるようになっている。
【0076】上記手先扉102は、一方の側部が回転ジ
ョイント部材113を介して上記吊元扉101の側部に
回動可能に連結されている。又、この手先扉102は、
図6に示す吊車114が水平方向に回転可能に軸着さ
れ、又、下端には回転軸115が取り付けられ、吊車1
14が鴨居の下面に設けられたガイド溝116に係合さ
れ、回転軸115が敷居の上面に設けられたガイド溝5
12に嵌め込まれて回転摺動可能となされているので、
扉10の開閉が円滑に行える。
【0077】上記吊元扉101の下端部には、扉10の
閉時に、敷居の浴室側傾斜面と密着して敷居と扉との間
を密閉する棒状パッキン118と、吊元扉101と手先
扉102との連結部に扇状パッキン119とが設けられ
ている。又、手元扉102側にも、同様にして棒状パッ
キン120と扇状パッキン121とが設けられている。
【0078】尚、上記棒状パッキン118、120、及
び扇状パッキン119、121は、図10に示すよう
に、吊元扉101、及び手先扉102の下端部の閉まり
側角、つまり隣室側に設けられた凹部(パッキン取付
部)に上端部が保持される。
【0079】上記吊元扉101の扇状パッキン119と
手元扉102の扇状パッキン121も、扉10の開時に
は離れており、扉10の閉時には連続するようになって
いる。又、これらの棒状パッキン118、120の端部
は、図10に示すように、扉10の閉時に縦棒状パッキ
ン122、123にそれぞれ密着される。
【0080】扉10を閉じると、棒状パッキン118、
120、及び扇状パッキン119、121が敷居の浴室
側傾斜面に押し付けられて密着することにより、敷居と
扉とが止水される。扉10の上面及び側面は、外上枠1
26(図6参照)に装着された棒状パッキン127、及
び外縦枠124に装着された棒状パッキン125が、扉
10の閉時、扉10の端面と密着し、浴室の湯水が隣室
に浸入するのが防止される。
【0081】図14、及び図15は、浴室床部、又は防
水パンの他の例を示す上面図である。又、上図において
△印は出入口の位置を示す。図14は主排水溝(1) と出
入口排水溝(2) の間を排水溝(3) により接続したもので
ある。本実施例(図1)にあって、更に床下の排水用の
配管(図8の36)用のピットが出入口近くまで設けら
れないような場合、排水溝(2) の貯水を主排水溝(1)へ
導入させる。排水溝(3) は排水勾配を例えば1/100
程度にするか、又は深さをほぼ同一に設定(床面と同一
の排水勾配となる)するため、ある程度の容積を持たせ
ることができ、外観をそれ程損なうようなことがない。
【0082】図15は、同じく床下に排水用の配管(図
8の36)用のピット151が出入口近くまで設けられ
ず、本実施例の図6、9、10に示すような出入口が密
閉され、完全に水封ができる場合、出入口排水溝の代わ
りに浴槽に沿って排水溝(4)を設けた例を示す。
【0083】出入口床面からの勾配は、図6に示す敷居
51のガイド溝512の浴室側上端、又は敷居51の浴
室側上端から1/40勾配の洗い場床を形成し、敷居5
1と床面をコーキング材でシールし、ガイド溝512に
流入した湯水を浅い深さの溝(5) を、ガイド溝512よ
り排水溝(4) に連通させればよい。図15においても、
出入口は隣室の床面とほぼ同じ高さで接続されて段差が
なく、これに続く洗い場も1/50を越え1/25以下
の連続した勾配を有する床面が形成され((1) 、(2) の
排水溝を適寸化することにより)、洗い場に60リット
ルを越える湯水を溜留し、隣室への湯水の浸出を防止す
ることができる。
【0084】排水溝(3) 、(4) の底は、図8における配
管36より上方に位置し、配管36用のピットが設けら
れない床下寸法が小さい場合にも、サニタリーユニット
として据付けが可能である。
【0085】尚、図14、15に示す例の場合、排水ト
ラップに関しては、主排水溝(1) の下方に部分的にピッ
トを設けた構造としているが、このピットも設けられな
い場合には、浴室の下方の外側のパイプシャフト用のス
ペースに排水トラップを設け、浴室排水溝の下方と配管
等にらり接続してやればよい。
【0086】図16は、図14の防水パンのG−G断面
図であり、排水用の配管のピットが設けられない場合
や、更に排水トラップ用のピットも設けられないような
場合の例を示す。尚、浴室ユニット等のユニット型の浴
室においては、排水溝は防水パン側に設けられるので、
複数の排水溝同士を配管により連通させれば、ピットが
不要となり、上記配管が浴室ユニットの据付け前に行え
るので施工工数の削減が可能である。
【0087】排水溝(6) 、(7) 、(8) の上面に敷設され
た簀の子(9) 、(10)、(11)の上面は、それぞれに段差な
く接続され、簀の子(9) 、(10)、(11)、又は簀の子(1
0)、(11)の上面は1/40の勾配で、洗い場床面とほぼ
面一に設けられている。排水溝(7) 、(8) の底面は連続
した1/100の勾配が形成されている。勿論、排水溝
(7) 、(8) と同一底面となるように、排水溝(8) で連結
してもよく、この場合の排水溝(8) の底の流れ勾配は床
面勾配と同じ1/40となる。
【0088】上記それぞれの簀の子(9) 、(10)、(11)の
厚さを同一にすれば、出入口から洗い場奥まての勾配が
同一で連続しているから、簀の子の格子の方向(スリッ
ト方向)を変えても段差がなく接続でき、外観意匠性や
生産上の寸法も選択性があり有利である。
【0089】図16の(B)、及び(C)は防水パン下
部と据付け床部(スラブ)の他の例を示す断面図であ
る。図16の(B)、及び(C)において、(6) 、(7)
は排水溝、(12)は連通管、(13)はパイプシャフト、又は
パイプスペースである。浴室の防水パンが成形加工によ
る合成樹脂製、或いはステンレス板製の場合、排水溝
(6) 、(7) 同士を、又は排水溝同士を連通管(12)で接続
してもよい(図16(B))。又、浴室ユニットにおけ
る防水パンでは、排水溝(6) 、(7) は防水パンと一体に
成形できるので、排水部の下部を配管で接続させれば、
排水配管用のスラブ側のピットも不要で、又、連通管(1
2)の取り付けは浴室ユニットの据付け前に、部品として
装備しておくことができ、施工工数を削減することが可
能である。
【0090】又、これらの排水溝等を複数設け、これら
を複数の連通管で接続すれば、コストと施工工数をより
軽減させることができる。図16の(A)、(B)は、
接続配管(図8の36等)用のピットがスラブに設けら
れない場合を示すもの、(B)は上記連通管によりピッ
トを省略した場合を示す。図16の(C)は、排水トラ
ップ部分用ピットを設けられない場合で、室外のパイプ
シャフトスペースに排水トラップを設けた例で、上記説
明の他の場合にも適用可能である。
【0091】本実施例ては、排水トラップからの排水量
を1.2リットルとすれば、25.7リットルの床上の
湯水は計算上21.4秒で排水されることになる。この
洗い場はFRPで成形され、1/40の勾配を持ってい
るので、洗い場の床上には水溜まりができにくく、又、
床表面は通常の型加飾、或いは砕石加飾等で滑りにくく
なっている。
【0092】又、床は連続し、途中で変化がない均一な
勾配となっているので、防水パンの据付け時のレベル出
しが多少狂ったような場合であっても、水溜まりだでき
るようなことがない。更に、現場施工のモルタル地やタ
イル仕上げの浴室の場合でも、前述の例に比べて水溜ま
りの発生がしにくい。
【0093】図11の(b)に示す例において、洗い場
奥の排水溝上の簀の子は、洗い場床の勾配に合わせて傾
斜させて敷設してもよいし、水平に敷設しても排水溝の
上面における上下方向の容積の差異は小さく排水に支障
を生じない。又、勾配もゆるやかで高齢者や身体障害者
にとっても特に問題になることはない。
【0094】又、洗い場の一時的溜留量は、図11で模
式的に試算したが、実際は排水トラップからの放出量が
あるので、溢水の処理能力は計算値より大きくなり、そ
の分排水溝を小さくできるが、十分溢水の処理能力に余
裕が生じる。
【0095】図17〜図19は、本発明のサニタリー室
の浴室の他の例を示すものであり、この浴室に浴室ユニ
ットが用いられ、浴槽の対向側に出入口が設けられた例
である。図17は浴室ユニットの平面図、図18は浴室
ユニットの正面図、及び図19は図17のH−H断面図
である。尚、浴槽、壁天井、防水パンの構成は、上記実
施例に準ずるものである。
【0096】図17〜図19において、81は浴室ユニ
ット、82は浴槽、83は防水パン、84は側壁、85
は出入口、86は天井パネル、87は水栓金具、88は
照明器具、89は上記出入口85に設けられた扉であ
り、引き戸(3枚構成)である。
【0097】上記浴室ユニット81において、出入口8
5は浴槽82の長手方向に対向して設けられ、出入口8
5の下面には排水溝91が出入口85に沿って設けられ
ている。又、主排水溝92は、洗い場831の浴槽82
との境目に上記排水溝91と平行に設けられている。
【0098】洗い場831は、出入口85より向かって
横方向に広く、奥行き側に狭くなっているので、防水パ
ン83の洗い場側の支持用の脚90は排水溝91の左右
に設けられている。従って脚90の取付部(100mm
角)と防水パン83の端の立ち上がりの曲がり部(50
mm)から排水溝91の両脇の150mmを除き、排水
溝91の長さを1100mmとした。又、出入口床面よ
りスラブ面までを150mmとし、排水溝91の深さは
120mm、幅を180mmとした。
【0099】出入口85の下の床面は、隣室の床面とほ
ぼ同じ高さに形成されて段差がなく、出入口85には3
枚構成の引き戸89が段差がなく、洗い場831側へ1
/40の勾配で傾斜し、洗い場831と連続した勾配の
床面が形成されている。又、引き戸89は上吊り形式
で、その下方に敷居のスリットに嵌合する水切片が垂設
されている。
【0100】上記排水溝91の上面には、ほぼ敷居と同
じ高さで簀の子921が設けられ、浴槽82側の主排水
溝92の上面にも同様に簀の子922が設けられてい
る。
【0101】図20は、図17のH−H床廻り拡大断面
図であり、洗い場と排水構造(スラブ、排水ピットを除
く)の詳細を示すものである。出入口85に設けられた
引き戸89の外枠(縦外枠は図示しない)は、浴室の側
壁84、天井86に取り付けられてシールされ、下方は
排水溝91の上段部912に嵌合されている。
【0102】上記引き戸89の障子891の上部には、
障子891を上吊りする複数の滑車892が取り付けら
れ、この障子891の上端部は、上枠893に嵌め込ま
れ、この上枠893の内部に設けられたレール894に
滑車892が懸架され、この滑車892の回転移動によ
り、障子891が開閉されるようになっている。一方、
障子891の下端には止水板895が垂設され、簀の子
式敷居93の長手方向に設けられたスリット931に挿
入されている。
【0103】簀の子式敷居93は敷居台932に嵌着さ
れ、その両端と外枠(図示しない)に連結され、排水溝
91の上段部911に固定されている。
【0104】出入口85の隣室側には防水床パン83の
端部が隣室床とほぼ同じ高さとされ、内側から上部を薄
いアルミニウム製カバーで覆われ、このカバーの端部は
隣室床面に固着されている。簀の子式敷居93の隣室側
上面は、隣室床面とほぼ同じ高さで取り付けられ、浴室
側へ1/40の勾配で傾斜して敷居台932に固定され
ている。
【0105】又、簀の子式敷居93は間口方向に設けら
れたスリット931には、障子891の下端の止水板8
95が、通常の使用状態で外れないように嵌め込まれて
いる。上記止水板895の長手方向の両端には、プラス
チック片が取り付けられ、障子891が円滑に移動可能
なようにガイドの役目をしている。
【0106】簀の子式敷居93の浴室側の排水溝91の
上面には簀の子921が、敷居93と同一面で、且つ、
浴室側に1/40の勾配を持って接続されている。又、
簀の子921の浴槽82側の端部上面は、洗い場831
の床面と同じ高さに取り付られ、洗い場831の床面も
浴槽82側に1/40の勾配で設けられている。即ち、
洗い場831の床面は、隣室側の浴室側端から洗い場8
31の奥の排水溝92の簀の子922の上面まで、段差
がなく連続した1/40の勾配により形成されている。
【0107】排水溝92の底部の排水口934には、多
岐型の排水トラップ94が設けられ、排水溝91より排
水管95が配管されている。排水トラップ94よりの排
水は、浴室外に設けられたパイプシャフトを経由して処
理され、浴室の洗い場831の排水が行われる。
【0108】図21の(d)、(e)により浴槽からの
溢水を洗い場でどの程度溜留可能かを、上記実施例と同
様に、模式的に試算すると以下のようになる。尚、洗い
場の浴槽側の排水溝92の簀の子922の上面は図20
と図21の(d)とに示すようにほぼ水平で、図21の
(e)の場合には傾斜の始まりを、引き戸89の隣室側
端としている。
【0109】即ち、図21の(d)においては、溜留水
のX、Y、Zの合計が56.7リットル、図21の
(e)の場合は63.8リットルとなる。洗い場の床面
は、図12に示すm面からp面まで下がり、洗い場に溜
留できる湯水の量はほぼ7リットルになる。従って、前
述のように、出入口側の排水溝の幅を50mm少なくで
き、グレーチングによる外観意匠性を向上させることが
できる。
【0110】図22は、浴室の洗い場の他の例を示す上
面図、図23は、図22のI−I断面図であり、出入口
側と、その奥の浴槽の際に排水溝の排水トラップが設け
られた例である。
【0111】出入口60には、引違い戸61が設けられ
ている。この出入口60の内側から、敷居62下にかけ
て排水溝63が設けられ、その中段部631に出入口6
0の敷居62が設けられている。引違い戸61の支持
は、図20の例と同様であり、又、引違い戸61に下端
に垂設された止水板65も、上記例と同様で、敷居62
の長手方向にスリットに挿入され、ガイドを兼ねて浴室
から隣室への湯水の浸入を防止するようになっている。
【0112】敷居62は、隣室の床面とほぼ同一面にほ
ぼ水平に取り付けられ、敷居62の浴室側の排水溝63
の上面には、簀の子71が敷居62の上面と段差なく、
浴室側へ1/40の勾配をもって敷設されている。浴室
の洗い場床面は、上記簀の子71とほぼ面一に、1/4
0の勾配で洗い場奥側の排水溝64の上縁まで続き、排
水溝64の上面にほぼ水平に敷設されたフラット簀の子
72と面一となっている。
【0113】浴室の洗い場の水栓金具73側の、上記両
排水溝63、64の下部の床には部分的にピット65
1、661がそれぞれに設けられ、両排水溝63、64
の下部には排水トラップ67、68が取り付けられ、こ
れに排出管69、70が接続され、浴室外へ配管されて
いる。
【0114】従って、図22に示す浴室の場合も、隣室
床面との段差がなく、引き戸の下端から浴室奥の排水溝
まで1/40の連続した勾配により洗い場が構成されて
いる。奥の排水溝上の簀の子は水平となるが、歩行等に
支障を来すことなく、洗い桶を床置きする場合は、洗い
桶が水平になるので、却って使い勝手がよくなる。又、
排水溝の上面が水平であることによる一時的溜留量への
影響は殆どなく、図17の浴室の場合と殆ど変わりがな
い。
【0115】図17の実施例(出入口に引き戸が設けら
れている)については、図1の実施例のように、出入口
の戸が閉時に(浴室側からの湯水を止水し排水溝に落下
させるが)、戸と敷居間を密閉する構造でないので、出
入口に必ず排水溝を設ける。又,洗い場としての機能は
前記実施例と同様である。
【0116】本実施例においては、出入口下の床の勾配
の開始位置は、図20のように、出入口戸の下から始ま
ってもよい。又、床下寸法の規制や、スラブの構造で接
続配管用ピットの設置がしにくい床構造の場合、図24
に示すように、出入口の排水部と洗い場奥の排水溝と
を、1本の、又は複数の排水溝で接続し、排水溝の簀の
子上面が洗い場と同一面で連続した勾配となるような構
造とし、接続溝の勾配は1/100(洗い場床の傾斜勾
配と同程度から1/150)の流れ勾配とし、出入口排
水溝底と同レベル以下、洗い場奥の排水溝の底と同レベ
ル以上になるように形成すればよい。
【0117】又、 防水パンの隅部の床下に、防水パン
の支持脚等が必要となり、出入口と洗い場奥の排水溝同
士を接続できない場合で、接続溝を洗い場中央寄りに設
けたくない場合がデザイン上生じることがある。この場
合には、図25に示すように、洗い場壁面周辺に排水溝
を設け、溝同士を接続配管で連結すればよい。
【0118】更に、床下条件や配管プラン等により洗い
場奥に大きな排水溝を設けられない場合がある。このよ
うな場合には、図26に示すように、出入口には排水溝
(23)を設け、この排水溝の奥の方の床下下部に排水口(2
4)を設けるようにする。この場合、洗い場の床面は従来
と同様に形成されるが、出入口と対向する側の床面、即
ち洗い場の奥に側壁に沿って浴槽脇の排水溝に流入する
極小さい(幅が狭く、浅い)流れ溝(例えば、溝端(25)
の床段差0で、排水口(24)に向かって幅30〜50m
m、1/100〜1/150の勾配程度)を設け、(24)
部に排水溝への流入口を設ければよい。
【0119】この場合、溢水の殆どは排水溝と洗い場の
勾配1/40の床面で処理され、溝(24)、(25)は少量の
残水処理となる。又、溝(24)、(25)は極く浅くて、狭い
幅であるから、カバー等の必要がなく、洗い場の使用時
に特に問題になるようなことはない。又、排水溝の接続
部に被せる簀の子等の上蓋は、前記説明と同様に洗い場
に段差ができるようなことなく装備することができる。
【0120】尚、上記洗い場を有する浴室においては、
複数の排水トラップを設ける等、弱冠の溢水の処理能力
に余裕を持たせれば、露店風呂のようなオープンの風呂
として、或いは隣室を洗面所として出入口の扉を省いた
開放的な浴室も可能である。
【0121】又、上記実施例では浴室の例をあげたが、
当床の構造は、例えば、トイレやシャワーを装備したサ
ニタリー室でもよく、又、洗い場床の傾斜面構造は、出
入口部に排水溝を設け、奥側に主排水口を設けたシャワ
ー室であって、排水容量が小さくても床面は使い易く、
洗面器等の覆水があっても室内で処理することができる
ものとすることも可能である。
【0122】本実施例の浴室出入口構造では、敷居の上
面と浴室内の洗い場床面と脱衣室の床面とがほぼなだら
かな面で連続しているので、歩行が困難な高齢者や病
人、身体障害者が浴室と脱衣室との間を楽に行き来する
ことができる。
【0123】本発明のサニタリー室においては、浴室の
実施例に付いて上記のように詳述したが、この浴室にト
イレやシャワー室を装備したサニタリー室でもよく、又
洗い場床の傾斜面構造は出入口に排水溝を設け、室奥へ
主排水溝を設けたシャワー室や床水洗式洗面室、トイレ
室等であって、排水溝容量、又は捨水容量が少ない場合
でも床面は使い易く、洗面器等の覆水があっても室内で
処理できる。
【0124】
【発明の効果】本発明のサニタリー室においては、隣室
(脱衣室)との境界の出入口は、隣室とほぼ同一高さで
接続され、又、この出入口から浴室の洗い場床面は極く
少ない段差とし、連続したゆるやかな勾配で形成されて
いるので、身体障害者や高齢者等の浴室への出入りに際
しても傾斜するようなことなく姿勢が安定し、足先がひ
っかかるような段差がないので、躓きによる転倒や怪我
を防止することが可能である。
【0125】又、本発明のサニタリー室においては、浴
室の床面が出入口下部より対向する壁面側に向かって連
続した勾配で形成されることにより、又、床面を従来方
式より一段と下げることができ、浴槽への入浴時の60
リットル以上の溢流を一時的に洗い場床面に溜留するこ
とができ(溢流は短時間で排水されるので、洗い場の使
用時には支障を来さない)、浴室の床下寸法に制限があ
って、排水溝を深く設けることができない場合であって
も、溢流に対応することが可能で、排水溝の幅も狭く抑
えられ、排水溝の上蓋のグレーチングや簀の子等の面積
も小さくすることができて外観意匠性が優れたものとす
ることが可能である。
【0126】本発明のサニタリー室においては、浴室の
洗い場が一般の浴室床に比べて一段と下げ得るので、そ
の分排水溝の容積を減ずることができ、特に床下寸法に
制限がある小浴室等の場合には、溢水処理に際しての排
水溝の上面の面積の増加を抑えることができ、洗い場の
外観意匠性を損なわずに済ませることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサニタリー室の浴室の一例を示す平面
図。
【図2】図1の浴室ユニットの正面図。
【図3】図1のA−A断面図。
【図4】図1に示す防水パンの斜視図。
【図5】図1の出入口に設けられた折り戸の正面図。
【図6】図5のB−B断面図。
【図7】図1に示す洗い場の平面図。
【図8】図7のC−C断面図。
【図9】図2のF−F断面図。
【図10】実施例の浴室の出入口構造を扉下から見た状
態を示す図。
【図11】(a)〜(c)洗い場の模式図。
【図12】洗い場の模式断面図。
【図13】洗い場面水位説明の模式図。
【図14】浴室床部、又は防水床パンの他の例を示す平
面図。
【図15】浴室床部、又は防水床パンの他の例を示す平
面図。
【図16】図14の防水床パンのG−G断面図。
【図17】浴室ユニットの他の例を示す平面図。
【図18】図17の正面図。
【図19】図17のH−H断面図。
【図20】図17のH−H床廻り拡大断面図。
【図21】(d)〜(e)洗い場の模式図。
【図22】浴室の洗い場の他の例を示す上面図。
【図23】図22のI−I断面図。
【図24】洗い場の排水構造を説明する上面図。
【図25】洗い場の排水構造を説明する上面図。
【図26】洗い場の排水構造を説明する上面図。
【図27】洗い場の排水構造の模式図。
【図28】洗い場の排水構造の模式図。
【符号の説明】
1、81 浴室(ユニット) 2、82 浴槽 3、83 防水パン 4、84 側壁 5、85、60 出入口 6、86 天井パネル 7、73、87 水栓金具 8、88 照明器具 89 引き戸 93 簀の子式敷居 9 (浴槽出入用)腰掛け 10 扉(折り戸) 101 吊元扉 102 手先扉 111、112 軸部材 113 ジョイント部材 114 吊車 115 回転軸 116、117 ガイド溝 11、831 洗い場 12 基礎又は槽脚部 13、90 脚 14 支持ポール 15 スラブ(据付床台板) 16 エプロン 17 点検口 118、631 (溝)中段部 21、22、23、71、72、921、922
簀の子 211、961 簀の子支持台 31、63、64、91、 排水溝 32、92 主排水溝 33、95 排水口 34 主排水口 35、67、68、94、排水トラップ 36 配管 37、69、70、96排水管(排出管) 38 給湯・給水管 41、118、120、122、123125 棒状パ
ッキン(41は120の断面を示す) 51、62、64、 敷居 61 引き戸、引違戸 65 止水板、ガイド板 66 敷居台 89 引戸 93 簀の子式敷居 119、121 扇状パッキン 124 外縦枠 126 上枠 151、651、661排水ピット(小ピット) 155 パイプシャフト又はパイプスペ
ース 311、962 簀の子受台部 312 溝中段部 313 排水孔 511 傾斜面 512 ガイド溝 861 換気扇 891 障子 892 滑車 893 上枠 894 レール 895 止水板 912、631 上段部 931 スリット 932 敷居台 961 簀の子支持台 A〜A2 排水溝の容積 B〜B2 主排水溝の容積 C〜C2 洗い場の湯水の溜まり容積 y 水溜まりの深さ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴室と、この浴室に隣接する隣室との境
    界に出入口が設けられたサニタリー室の上記出入口と隣
    室との床面がほぼ同じ高さに設けられ、上記出入口近傍
    に排水溝と、出入口と対向する側に主排水溝、又は主排
    水口とが設けられ、出入口の戸の下方、又は敷居の浴室
    側と隣室の室内側の間の床面より、浴室の出入口と対向
    する側の排水溝、又は排水口に向かって、ほぼ段差がな
    く、1/50を越え1/25以下の連続した下り勾配の
    床が設けられていることを特徴とするサニタリー室。
  2. 【請求項2】 浴室と、この浴室に隣接する隣室との境
    界に出入口が設けられたサニタリー室の上記出入口と隣
    室との床面がほぼ同じ高さに設けられ、上記出入口近傍
    と浴槽に沿ってそれぞれに排水溝が設けられ、上記排水
    溝同士がそのの端部で連通され、出入口の戸の下方、又
    は敷居の浴室側と隣室の室内側の間の床面より、浴室の
    出入口と対向する側の排水溝、又は排水口に向かって、
    ほぼ段差がなく、1/50を越え1/25以下の連続し
    た下り勾配の床が設けられていることを特徴とするサニ
    タリー室。
  3. 【請求項3】 浴室と、この浴室に隣接する隣室との境
    界に出入口が設けられたサニタリー室の上記出入口と隣
    室との床面がほぼ同じ高さに設けられ、入口近傍、浴槽
    及び洗い場を包囲する側壁に沿って複数の排水溝が設け
    られ、出入口の戸の下方、又は敷居の浴室側と隣室の室
    内側の間の床面より、浴室の出入口と対向する側の排水
    溝、又は排水口に向かって、ほぼ段差がなく、1/50
    を越え1/25以下の連続した下り勾配の床が設けられ
    ていることを特徴とするサニタリー室。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜3のサニタリー室の床構
    造において、出入口に扉、又は戸が設けられていないこ
    とを特徴とするサニタリー室。
  5. 【請求項5】 上記請求項2、3のサニタリー室の床構
    造において、排水溝と排水口、又は排水溝同士が、上面
    が洗い場床面と面一の溝により接続され、この溝の底面
    に洗い場上面勾配と同程度から1/150の水の流れ勾
    配が設けられていることを特徴とするサニタリー室。
  6. 【請求項6】 上記請求項1、3、及び4のサニタリー
    室の排水溝、又は排水口が、床面下であって、浴室を構
    成する防水パン脚の下端より上方で、配管により接続さ
    れていることを特徴とするサニタリーユニット。
  7. 【請求項7】 洗い場奥の排水溝の上蓋が水平、又は勾
    配を有していることを特徴とする請求項6記載のサニタ
    リーユニット。
  8. 【請求項8】 排水溝、或いは排水口に連通される排水
    トラップが複数設けられていることを特徴とする請求項
    1、3、4、及び6記載のサニタリー室、又はサニタリ
    ーユニット。
  9. 【請求項9】 上記請求項1〜請求項8記載内容を満た
    すことを特徴とするサニタリー室の出入口構造。
  10. 【請求項10】 上記請求項1〜請求項8記載内容を満
    たすことを特徴とする防水パン。
JP8173934A 1996-07-03 1996-07-03 サニタリー室、サニタリーユニット、サニタリー室の出入口構造及び防水パン Pending JPH1018379A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006257837A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Sekisui Home Techno Kk シャワーコアユニット防水パン構造
JPWO2016171148A1 (ja) * 2015-04-24 2018-03-08 西田 憲正 ユニットバス
CN115324249A (zh) * 2022-08-01 2022-11-11 中海建筑有限公司 全预制厨卫间楼板及反坎整体浇筑施工工法

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CN115324249B (zh) * 2022-08-01 2023-10-20 中海建筑有限公司 全预制厨卫间楼板及反坎整体浇筑施工工法

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