JPH10183786A - 建築部材間のシール方法 - Google Patents

建築部材間のシール方法

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Publication number
JPH10183786A
JPH10183786A JP35640296A JP35640296A JPH10183786A JP H10183786 A JPH10183786 A JP H10183786A JP 35640296 A JP35640296 A JP 35640296A JP 35640296 A JP35640296 A JP 35640296A JP H10183786 A JPH10183786 A JP H10183786A
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JP
Japan
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gap
sealing
seal
insertion positioning
jig
Prior art date
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Application number
JP35640296A
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English (en)
Inventor
Keiji Kobayashi
啓司 小林
Shuichi Oigawa
修一 大井川
Natsuki Kubo
夏樹 久保
Yasuhiro Ishikawa
泰弘 石川
Toshihiko Kobayashi
敏彦 小林
Kanji Matsuda
寛司 松田
Yutaka Hatanaka
豊 畑中
Yuji Hatanaka
裕司 畑中
Yoshinori Uno
可規 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIHON YTONG CO Ltd
RONBITSUKU JAPAN KK
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
NIHON YTONG CO Ltd
RONBITSUKU JAPAN KK
Nihon Cement Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次シール材を、壁パネル間の隙間の定位置
に挿入し、この位置で確実に固定できるようにする。 【解決手段】 挿入位置決め治具13を用いて、二次シ
ール材5を隙間4内の定位置に挿入する。次いで剥離紙
9を撤去し、貼着治具14を用いてシール部材6の一側
壁を壁パネル2に貼着する。次いで、挿入位置決め治具
13を取外すとともに、剥離紙10を撤去する。次い
で、貼着治具14を用いてシール部材6の他側壁を壁パ
ネル3に貼着する。最後に、隙間4内に一次シール材1
1を充填する。挿入位置決め治具13を用いているの
で、二次シール材5を隙間4内の定位置に確実に挿入固
定できるとともに、貼着治具14を用いているので、二
次シール材5の隙間4内への固定を確実なものとするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の壁パネル間
や開口枠と壁パネルとの間等に形成される隙間に二次シ
ール材を挿入固定するとともに、その外面側に一次シー
ル材を配置して隙間をシールする建築部材間のシール方
法に係り、特に押出し成形版間の隙間に適用するのに好
適な建築部材間のシール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、押出し成形版等のコンクリート
版を用いて建物の壁面を構成する場合、隣位する壁面パ
ネル間には隙間が形成されることになり、この隙間に
は、底部を有する隙間と底部がなく両側面だけの隙間と
があるが、いずれの隙間の場合にも、壁面の内側と連通
しているため、隙間内を完全にシールする必要がある。
【0003】そこで従来は、前記隙間内にコーキング材
等のシーリング材を充填し、このシーリング材によって
隙間内をシールする方法が採られている。
【0004】前記従来のシール方法の場合、底部を有す
る隙間であって、しかも壁面の内側との連通部の開口面
積が小さい場合には、シーリング材を安定して充填でき
るため、シーリング材が損傷しない限り充分な止水効果
が得られるが、万一シーリング材が損傷した場合には、
防水性が完全に損なわれるという問題がある。また、底
部を有しない隙間や、底部があっても壁面の内側との連
通部の開口面積が大きい場合には、シーリング材を安定
して充填できず、シーリング材のみでは充分な止水効果
が得られないおそれがある。そこで最近では、シーリン
グ材の充填に先立ち、隙間内を二次シール材でシール
し、万一シーリング材が損傷しても、充分な止水効果が
得られるようにする方法が採られるようになってきてい
る。
【0005】ところで、従来の二次シール材は、隙間の
底部に押付けて隙間内をシールする構造であるため、底
部を有しない隙間の場合には、二次シール材によるシー
ル作業が容易でなく、作業に多大な時間を要するととも
に、充分な止水効果が期待できないという問題がある。
【0006】そこで、本発明者等は先に、特願平7−2
05409号において、底部を有しない隙間であって
も、容易かつ確実にシールすることができる部材間のシ
ール方法およびその装置を提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等が提案した
先の部材間のシール方法およびその装置は、底部を有し
ない隙間であっても、完全にシールすることができる等
の利点を有しているが、隙間を形成している部材が押出
し成形版のように中空版である場合には、中空部が隙間
の両内面に開口として出現することになるため、二次シ
ール材を押出し成形版の肉厚部分に正確に貼着固定する
必要がある。そしてそのためには、二次シール材の隙間
内への挿入位置決めを正確に行ない、この位置決め状態
で二次シール材を隙間の両内面に貼着固定することが必
要になる。
【0008】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、二次シール材の隙間内への挿入位置決めを容易かつ
正確に行なって、隙間内を二次シール材によって確実に
シールすることができる建築部材間のシール方法を提供
することを目的とする。
【0009】本発明の他の目的は、建築部材が中空版で
あっても、隙間を容易かつ完全にシールすることができ
る建築部材間のシール方法を提供するにある。
【0010】本発明の他の目的は、貼着治具によりシー
ル部材の側壁の最適位置を隙間の内面に押圧し、安定し
た貼着固定力を容易に得ることができる建築部材間シー
ル方法を提供するにある。
【0011】本発明の他の目的は、二次シール材の形状
を安定させ、製作および施工時の取扱を容易なものとす
ることができる建築部材間のシール方法を提供するにあ
る。
【0012】本発明の他の目的は、隣位する両建築部材
が地震等により大きく相対移動した場合であっても、二
次シール材によるシール性能が破壊されたり低下するお
それを、より少なくすることができる建築部材間のシー
ル方法を提供するにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、二次シール材
によるシール性能を向上させつつ、取扱も容易なものと
することができる建築部材間のシール方法を提供するに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、少なくとも両側壁外面に粘着層を有する溝形
状のシール部材と、このシール部材内に配置されて下端
部がシール部材の底面に固定されるバックアップ材と、
前記各粘着層をそれぞれ被覆する剥離紙とかなる二次シ
ール材を、隣位する建築部材間に形成された隙間内に挿
入固定し、次いで二次シール材の外面側に一次シール材
を配置して隙間をシールする建築部材間のシール方法に
おいて、前記シール部材の両側壁とバックアップ材との
間にそれぞれ挿入されるとともに、バックアップ材の外
面に当接して定位置で二次シール材を保持する保持部
と、前記隙間の幅方向一側面にそって保持部から突出す
る把手片と、この把手片の途中から直角状に突出し一方
の建築部材の外面に当接して二次シール材の隙間内への
挿入位置決めを行なう挿入位置決め片とを有する挿入位
置決め治具、および先端が二次シール材内に挿入される
押圧片と、この押圧片から前記隙間の外側まで突出する
把手片とを有する貼着治具を用い、前記挿入位置決め治
具に保持された二次シール材を、挿入位置決め治具とと
もに隙間内の所定位置まで挿入し、次いでシール部材の
反挿入位置決め片側の側壁の剥離紙を除去するととも
に、この側壁と保持部との間に前記貼着治具の押圧片先
端部を挿入して側壁を隙間の内面に押圧し、次いで挿入
位置決め治具を撤去するとともに、シール部材の他方の
側壁の剥離紙を除去し、次いでこの側壁とバックアップ
材との間に押圧片の先端部を挿入して側壁を隙間の内面
に押圧し、その後隙間内の二次シール材外面側に一次シ
ール材を配設するようにしたことを特徴とする。そし
て、挿入位置決め治具を用いて、二次シール材を隙間内
に挿入することにより、挿入位置決めを容易かつ正確に
行なうことが可能となり、作業に熟練を要しない。ま
た、挿入位置決め治具を用いて隙間内に挿入された二次
シール材は、挿入位置決め治具を装着したままで、その
シール部材の一方の側壁が、貼着治具を用いて隙間の内
面に押圧され、この内面に確実に貼着固定される。この
ため、挿入位置決め治具を撤去する際、あるいはシール
部材の他方の側壁を貼着治具を用いて隙間の内面に押圧
する際に、二次シール材の挿入位置がずれるといった不
具合が全くなく、大きなしかも安定した止水効果が得ら
れる。
【0015】本発明はまた、建築部材の少なくともいず
れか一方を、中空部を有する押出し成形版で形成するよ
うにしたことを特徴とする。そして、押出し成形版の場
合には、二次シール材の隙間内の挿入位置により充分な
止水効果が得られないおそれがあるが、前述のシール方
法を用いることにより、押出し成形版であっても、隙間
を容易かつ完全にシールすることが可能となる。
【0016】本発明はまた、貼着治具に、挿入位置決め
治具または建築部材のうちの少なくともいずれか一方に
接触してシール部材内への先端部の挿入量を規制するス
トッパ部を設けるようにしたことを特徴とする。そして
これにより、貼着治具を用いてシール部材の側壁を隙間
の内面に押圧する際に、シール部材の最適位置を押圧し
て、安定した貼着固定力を容易に得ることが可能とな
る。
【0017】本発明はまた、二次シール材のバックアッ
プ材を、シール部材の溝形形状に倣った角棒状に形成す
るようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、溝
形をなすシール部材の形状がバックアップ材により内側
から保持され、二次シール材の形状を安定させて製作時
および施工時の取扱を容易なものとすることが可能とな
る。
【0018】本発明はまた、二次シール材のバックアッ
プ材を、外端側の両側部のみがシール部材の両側壁に接
触する断面概略T形の棒状に形成するようにしたことを
特徴とする。そしてこれにより、シール部材とバックア
ップ材との間に形成された空隙部が、両建築部材が相対
移動した際の余裕部となって、シール部材の隙間内面へ
の貼着部に無理な力が加わらず、二次シール材によるシ
ール性能が破壊されたり低下するおそれを、より少なく
することが可能となる。
【0019】本発明はさらに、シール部材とバックアッ
プ材との間の空隙部を、軟質の詰め物で満たすようにし
たことを特徴とする。そしてこれにより、空隙部をその
まま残した場合には、シール部材が内側に極めて簡単に
変形してしまうことになるが、空隙部を詰め物で満たす
ことによりこの変形が少なくなり、二次シール材の取扱
が容易となる。しかも、詰め物は軟質であるので外力で
容易に変形し、空隙部をそのまま残す場合とほぼ同様の
シール性能を得ることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1および図2は、本発明の第1の実施の形態
に係る建築部材間のシール方法を示すもので、このシー
ル方法では、位置決め固定装置1が用いられるようにな
っており、この位置決め固定装置1は、例えば押出し成
形版等のコンクリート製の一対の壁パネル2,3間に形
成される底部なしの隙間4内に二次シール材5を位置決
め固定し、各壁パネル2,3に中空部2a,3aがある
場合でも、隙間4を完全にシールすることができるよう
になっている。
【0021】前記二次シール材5は、図3に示すよう
に、所定長さの溝形状をなすシール部材6と、このシー
ル部材6内に配置固定された角棒状のバックアップ材7
とを備えている。
【0022】前記シール部材6は、図3に示すように、
粘着性を有する非加硫ブチルゴム製の外側材6aと、粘
着性がないかほとんど有しない非加硫ブチルゴム系の内
側材6bとから二重構造をなしており、前記外側材6a
により、シール部材6の外表面および外端面に粘着層が
形成されるようになっている。そして、このシール部材
6の底部外面は、例えば剥離紙で形成される保護体8に
より被覆されているとともに、シール部材6の両側壁外
面は、剥離紙9,10によりそれぞれ被覆されており、
前記両剥離紙9,10は、二次シール材5を隙間4内に
挿入した後、順次撤去されるようになっている。
【0023】また、前記バックアップ材7は、図3に示
すように、シール部材6内に挿入固定した際に外端面が
シール部材6の開口両端縁から外方に稍突出する程度の
大きさの角棒状をなしており、このバックアップ材7
は、例えば合成樹脂材にシリコン等を添加して発泡させ
た合成樹脂発泡体で形成されている。そしてこれによ
り、充分な可撓性および弾力性が得られるようになって
いるとともに、添加したシリコン等により、後述する一
次シール材11との接着を防止する機能が得られるよう
になっている。このバックアップ材7は、図3に示すよ
うに、その内端面がシール部材6の底部内面に接着層1
2を介し固定されるようになっている。
【0024】一方、前記位置決め固定装置1は、図1お
よび図2に示すように、二次シール材5とほぼ同一長さ
寸法を有する挿入位置決め治具13と、二次シール材5
よりもかなり短い長さ寸法を有し必要に応じ用いられる
貼着治具14とを備えており、挿入位置決め治具13
は、前記二次シール材5を保持する保持部15と位置決
め部16とを備えている。
【0025】前記保持部15は、図1および図2に示す
ように、シール部材6の各側壁とバックアップ材7との
間に挿入されてバックアップ材7を両側から挾持する一
対の挿入片17と、これら両挿入片17の外端部間を連
結する保持位置決め片18とから門形に形成されてお
り、保持位置決め片18をバックアップ材7の外端面に
当接させることにより、保持部15による二次シール材
5の保持位置が一義的に決定されるようになっている。
【0026】また、前記位置決め部16は、図1および
図2に示すように、隙間4の幅方向一側面にそって保持
部15から隙間4の外部まで突出する把手片19と、こ
の把手片19の途中から壁パネル3(または2)側に直
角状に突出する挿入位置決め片20とから構成されてお
り、この挿入位置決め片20を壁パネル3(または2)
の外面に当接させることにより、二次シール材5の隙間
4内への挿入位置が一義的に決定されるようになってい
る。
【0027】一方、前記貼着治具14は、図1および図
2に示すように、先端がシール部材6の側壁とバックア
ップ材7との間に挿入される押圧片21と、この押圧片
21から一直線状に突出する把手片22と、これら両片
21,22の連結部から壁パネル2(または3)側に直
角状に突出するストッパ片23とから構成されており、
この貼着治具14は、前記挿入位置決め治具13を用い
て二次シール材5を隙間4内に挿入した状態において、
押圧片21の先端をシール部材6の側壁とバックアップ
材7との間に挿入するとともに、この状態で隙間4の長
手方向に移動させることにより、シール部材6の側壁を
隙間4の内面に押圧して二次シール材5を隙間4内に強
固に貼着固定できるようになっている。
【0028】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。隙間4のシールに際しては、図2に示す挿入位置決
め治具13の両挿入片17を、図3に示す二次シール材
5のシール部材6両側壁とバックアップ材7との間に挿
入し、両挿入片17でバックアップ材7を挾持するとと
もに、保持位置決め片18をバックアップ材7の外端面
に当接させて保持位置の位置決めを行なう。ところで、
バックアップ材7とシール部材6とは、接着層12を介
して連結固定されているので、両挿入片17によるバッ
クアップ材7の挾持により、挿入位置決め治具13に二
次シール材5が装着固定されたことになる。
【0029】次いで、図1(a)に示すように、挿入位
置決め治具13を用いて二次シール材5を隙間4内に挿
入し、挿入位置決め片20を一方の壁パネル2,3(図
においては壁パネル3)の外面に当接させる。これによ
り、二次シール材5の隙間4内への挿入位置が一義的に
決定される。
【0030】次いで、挿入位置決め治具13により二次
シール材5の隙間4内への挿入位置決めを行なっている
状態で、壁パネル2側の剥離紙9を撤去する。この際、
剥離紙9の撤去を容易にするため、二次シール材5を隙
間4内に挿入する前に、剥離紙9の長手方向一端側を所
定長さ剥がして外端側に引出しおき、二次シール材5を
隙間4内に挿入後、この引出しておいた端部を把持して
剥離紙9を撤去するようにすることが好ましい。
【0031】剥離紙9を撤去すると、シール部材6の粘
着層が露出することになるため、シール部材6の側壁が
隙間4の壁パネル2側の内面に貼着されることになる
が、この状態では、必ずしも充分な固定力が得られたと
は云えない場合もある。そこで、図1(b)に示すよう
に、シール部材6の壁パネル2側の側壁とバックアップ
材7(具体的には挿入片17)との間に、貼着治具14
の押圧片21の先端を、ストッパ片23が壁パネル2の
外面に当接位置まで挿入するとともに、この状態で貼着
治具14を隙間4の長手方向に移動させる。これによ
り、シール部材6の側壁が隙間4の壁パネル2側の内面
に押圧され、より確実な固定力が得られる。この際、押
圧片21はストッパ片23により挿入量が規制されるの
で、貼着固定が必要な箇所を確実に隙間4の内面に押圧
することができるとともに、押圧片21を挿入し過ぎ
て、二次シール材5を隙間4の内側に押し込んでしまう
といった不具合もない。
【0032】このようにして、シール部材6の一側壁を
壁パネル2に貼着固定したならば、挿入位置決め治具1
3を撤去するとともに、壁パネル3側の剥離紙10を撤
去する。そして、図1(c)に示すように、シール部材
6の側壁とバックアップ材7との間に押圧片21の先端
を挿入して、シール部材6の側壁を隙間4の壁パネル3
側の内面に押圧する。なお、剥離紙10の撤去の際も、
前記剥離紙9の場合と同様、長手方向一端側を予め剥が
して外面側に引出しておくことが好ましい。
【0033】次いで、図1(d)に示すように、隙間4
の外端部にコーキング材等の一次シール材11を配設
し、シール作業を完了させる。この際、バックアップ材
7は、添加したシリコン等により一次シール材11との
接着を防止する機能を有しているので、一次シール材1
1は、両壁パネル2,3にのみ接着する(二次シール材
5には接着しない),いわゆる二面接着状態が確保さ
れ、両壁パネル2,3が地震等により相互に異なる方向
に移動した場合であっても、一次シール材11の破壊を
防止することすができる。また、シール部材6の外側材
6aの素材である非加硫ブチルゴムは、そのカルボキシ
ル基がセメント中のCaO成分と反応してイオン結合す
るので、コンクリート製の壁パネル2,3に化学的に強
固に接着一体化され、単なる接着よりも大きなしかも永
続的な止水効果が得られる。
【0034】しかして、挿入位置決め治具13を用いて
二次シール材5の隙間4内への挿入位置決めを行ない、
この状態で貼着治具14を用いてシール部材6を各壁パ
ネル2,3に強固に貼着固定するようにしているので、
仮え中空部2a,3aを有する壁パネル2,3であって
も、その肉厚部に二次シール材5を確実かつ容易に貼着
固定し、充分な止水効果を得ることができる。
【0035】なお、前記第1の実施の形態においては、
保持部15および位置決め部16の挿入位置決め片20
が、挿入位置決め治具13の全長に亘って連続して設け
られている場合について説明したが、長手方向に断続的
に複数設けるようにしてもよい。これは、把手片19に
ついても同様である。また、貼着治具14のストッパ片
23に代えて、例えば保持位置決め片18の外面に当接
するストッパ片を設け、このストッパ片で位置決めを行
なうようにしてもよい。
【0036】図4は、本発明の第2の実施の形態を示す
もので、前記第1の実施の形態における二次シール材5
に代え、二次シール材25を用いるようにしたものであ
る。
【0037】すなわち、この二次シール材25は、図4
に示すように、前記第1の実施の形態における角棒状の
バックアップ材7に代えバックアップ材27を用いて構
成されており、このバックアップ材27は、外端側の両
側部のみがシール部材6の両側壁に接触する断面T形の
棒状に形成されている。そしてこれにより、シール部材
6とバックアップ材27との間に、2つの空隙部28が
形成されるようになっている。なお、その他の点につい
ては、前記第1の実施の形態と同一構成となっており、
作用も同一である。
【0038】しかして、この二次シール材25を用いた
場合には、シール部材6の各空隙部28に対応する部分
が自由に変形することになるため、地震等により両壁パ
ネル2,3が大きく相対移動した場合でも、シール部材
6の隙間4内面との接着部に無理な力が加わることが少
なくなり、二次シール材25によるシール性能が破壊さ
れたり低下するおそれを、より少なくすることができ
る。
【0039】図5は、本発明の第2の実施の形態を示す
もので、前記第1の実施の形態における二次シール材5
に代え、二次シール材35を用いるようにしたものであ
る。
【0040】すなわち、この二次シール材35は、図5
に示すように、前記第2の実施の形態における二次シー
ル材25の各空隙部28内を、詰め物38で満たして構
成されており、これら各詰め物38は、例えば発泡率の
高い合成樹脂発泡体等、軟質で弾力性に富んだ材料で形
成されている。そしてこれにより、外力が加わらない状
態では、シール部材6の溝形形状を充分に保持できると
ともに、外力が加わった状態では、空隙部28をそのま
ま残した場合とほぼ同様のシール部材6の変形自由度が
得られるようになっている。なお、その他の点について
は、前記第1の実施の形態と同一構成となっており、作
用も同一である。
【0040】しかして、この二次シール材35を用いる
ことにより、二次シール材35によるシール性能を、前
記第2の実施の形態の場合と同様に向上させることがで
き、しかも前記第2の実施の形態の場合よりも、製作時
および施工時の取扱を容易なものとすることができる。
【0041】なお前記各実施の形態においては、中空部
2a,3aを有する壁パネル2,3間の隙間4に適用す
る場合ついて説明したが、中空部2a,3aを有しない
壁パネル間の隙間や、壁パネルと開口枠との間の隙間等
にも同様に適用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、挿入位置
決め治具を用いて、二次シール材を隙間内に挿入するよ
うにしているので、挿入位置の位置決めを容易かつ正確
に行なうことができ、作業に熟練を要しない。また、挿
入位置決め治具を用いて隙間内に挿入された二次シール
材は、挿入位置決め治具を装着したままで、そのシール
部材の一方の側壁が、貼着治具を用いて隙間の内面に押
圧されるので、シール部材の側壁を隙間の内面に確実か
つ強固に貼着固定することできる。このため、挿入位置
決め治具を撤去する際、あるいはシール部材の他方の側
壁を貼着治具を用いて隙間の内面に押圧する際に、二次
シール材の挿入位置が最適位置からずれるといった不具
合がなく、大きなしかも安定した止水効果を得ることが
できる。
【0043】本発明はまた、建築部材の少なくともいず
れか一方を、中空部を有する押出し成形版で形成するよ
うにしているので、この場合には、隙間の内面に開口が
形成され、二次シール材の隙間内への挿入位置が最適位
置からずれると、充分な止水効果が得られないおそれが
ある。ところが、前述のシール方法を用いることによ
り、二次シール材が隙間内の最適位置に確実に貼着固定
され、押出し成形版であっても隙間を容易かつ完全にシ
ールすることができる。
【0044】本発明はまた、貼着治具に、挿入位置決め
治具または建築部材のうちの少なくともいずれか一方に
接触してシール部材内への先端部の挿入量を規制するス
トッパ部を設けるようにしているので、貼着部材を用い
てシール部材の側壁を隙間の内面に押圧する際に、シー
ル部材の最適位置を押圧して、安定した貼着固定力を容
易に得ることができ、また貼着治具で二次シール材を隙
間の奥に押込んでしまうといった不具合もない。
【0045】本発明はまた、二次シール材のバックアッ
プ材を、シール部材の溝形形状に倣った角棒状に形成す
るようにしているので、溝形をなすシール部材の形状が
バックアップ材により内側から保持され、二次シール材
の形状を安定させて製作時および施工時の取扱を容易な
ものとすることができる。
【0046】本発明はまた、二次シール材のバックアッ
プ材を、外端側の両側部のみがシール部材の両側壁に接
触する断面概略T形の棒状に形成するようにしているの
で、シール部材とバックアップ材との間に形成された空
隙部が、両建築部材が相対移動した際の余裕部となっ
て、シール部材の隙間内面への貼着部に無理な力が加わ
らず、二次シール材によるシール性能が破壊されたり低
下するおそれを、より少なくすることができる。
【0047】本発明はさらに、シール部材とバックアッ
プ材との間の空隙部を、軟質の詰め物で満たすようにし
ているので、空隙部をそのまま残した場合には、シール
部材が内側に極めて簡単に変形してしまうことになる
が、空隙部を詰め物で満たすことによりこの変形が少な
くなるとともに、変形しても元の形状に容易に復元させ
ることができ、二次シール材の取扱が容易となる。しか
も、詰め物は軟質であるので外力で容易に変形し、空隙
部をそのまま残す場合とほぼ同様のシール性能を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施の形態に
係る建築部材間のシール方法を手順に従って順次示す説
明図である。
【図2】図1の位置決め固定装置の詳細を示す拡大図で
ある。
【図3】図1の二次シール材の詳細を示す拡大図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図3相当図で
ある。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す図3相当図で
ある。
【符号の説明】
1 位置決め固定装置 2,3 壁パネル 2a,3a 中空部 4 隙間 5,25,35 二次シール材 6 シール部材 6a 外側材 6b 内側材 7,27 バックアップ材 8 保護体 9,10 剥離紙 11 一次シール材 12 接着層 13 挿入位置決め治具 14 貼着治具 15 保持部 16 位置決め部 17 挿入片 18 保持位置決め片 19,22 把手片 20 挿入位置決め片 21 押圧片 23 ストッパ片 28 空隙部 38 詰め物
フロントページの続き (72)発明者 大井川 修一 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 日 本セメント株式会社内 (72)発明者 久保 夏樹 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 日 本セメント株式会社内 (72)発明者 石川 泰弘 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 日 本セメント株式会社内 (72)発明者 小林 敏彦 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 日本 イトン工業株式会社内 (72)発明者 松田 寛司 埼玉県大宮市大字指扇領別所382−30 (72)発明者 畑中 豊 東京都中野区東中野2丁目1番2−609号 (72)発明者 畑中 裕司 東京都練馬区旭丘1丁目61番3号 (72)発明者 宇野 可規 東京都狛江市岩戸南2丁目20番18号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも両側壁外面に粘着層を有する
    溝形状のシール部材と、このシール部材内に配置されて
    下端部がシール部材の底面に固定されるバックアップ材
    と、前記各粘着層をそれぞれ被覆する剥離紙とかなる二
    次シール材を、隣位する建築部材間に形成された隙間内
    に挿入固定し、次いで二次シール材の外面側に一次シー
    ル材を配置して隙間をシールする建築部材間のシール方
    法において、前記シール部材の両側壁とバックアップ材
    との間にそれぞれ挿入されるとともに、バックアップ材
    の外面に当接して定位置で二次シール材を保持する保持
    部と、前記隙間の幅方向一側面にそって保持部から突出
    する把手片と、この把手片の途中から直角状に突出し一
    方の建築部材の外面に当接して二次シール材の隙間内へ
    の挿入位置決めを行なう挿入位置決め片とを有する挿入
    位置決め治具、および先端が二次シール材内に挿入され
    る押圧片と、この押圧片から前記隙間の外側まで突出す
    る把手片とを有する貼着治具を用い、前記挿入位置決め
    治具に保持された二次シール材を、挿入位置決め治具と
    ともに隙間内の所定位置まで挿入し、次いでシール部材
    の反挿入位置決め片側の側壁の剥離紙を除去するととも
    に、この側壁と保持部との間に前記貼着治具の押圧片先
    端部を挿入して側壁を隙間の内面に押圧し、次いで挿入
    位置決め治具を撤去するとともに、シール部材の他方の
    側壁の剥離紙を除去し、次いでこの側壁とバックアップ
    材との間に押圧片の先端部を挿入して側壁を隙間の内面
    に押圧し、その後隙間内の二次シール材外面側に一次シ
    ール材を配設することを特徴とする建築部材間のシール
    方法。
  2. 【請求項2】 建築部材は、少なくともいずれか一方が
    中空部を有する押出し成形版であることを特徴とする請
    求項1記載の建築部材間のシール方法。
  3. 【請求項3】 貼着治具は、挿入位置決め治具または建
    築部材のうちの少なくともいずれか一方に接触して二次
    シール材内への先端部の挿入量を規制するストッパ部を
    有していることを特徴とする請求項1または2記載の建
    築部材間のシール方法。
  4. 【請求項4】 二次シール材のバックアップ部材は、シ
    ール部材の溝形形状に倣った角棒状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1,2または3記載の建築部材間
    のシール方法。
  5. 【請求項5】二次シール材のバックアップ材は、外端側
    の両側部のみがシール部材の両側壁に接触する断面概略
    T形の棒状に形成されていることを特徴とする請求項
    1,2または3記載の建築部材間のシール方法。
  6. 【請求項6】 シール部材とバックアップ材との間の空
    隙部は、軟質の詰め物で満たされていることを特徴とす
    る請求項5記載の建築部材間のシール方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000273974A (ja) * 1999-03-24 2000-10-03 Tokyo Pairon Hanbai:Kk 取付補助具付き目地充填材及びその包装体
AU2020334938B2 (en) * 2019-08-22 2023-12-14 Guangdong Cimc Building Construction Co., Ltd. Modular curtain wall and mounting method for same

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US11993929B2 (en) 2019-08-22 2024-05-28 Guangdong Cimc Building Construction Co., Ltd. Modular curtain wall and installing method for the same

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