JPH10182904A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH10182904A
JPH10182904A JP28983097A JP28983097A JPH10182904A JP H10182904 A JPH10182904 A JP H10182904A JP 28983097 A JP28983097 A JP 28983097A JP 28983097 A JP28983097 A JP 28983097A JP H10182904 A JPH10182904 A JP H10182904A
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敏彦 岡本
Kazuo Hagiwara
一男 萩原
Makoto Chinami
誠 千波
Masafumi Sakaguchi
雅史 坂口
Junji Takase
純治 高瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合
体を主成分として含有する硬化性組成物の作業性、特に
低温時の作業性を改善すること。 【解決手段】 (A)ケイ素原子に結合した水酸基また
は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
により架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個含有す
る飽和炭化水素系重合体と、(B)水添α−オレフィン
オリゴマー、を含有する硬化性組成物、または、(A)
ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有
し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケ
イ素含有基を少なくとも1個含有する飽和炭化水素系重
合体と、(C)飽和炭化水素系オリゴマー、(D)エス
テル系可塑剤、を含有する硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ素原子に結合
した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合
を形成することにより架橋し得るケイ素含有基(以下、
「反応性ケイ素基」という。)を有する飽和炭化水素系
重合体を主成分として含有する硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素
基を含有する飽和炭化水素系重合体は、室温においても
湿分等により反応性ケイ素基の加水分解反応等を伴うシ
ロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状硬化物が得
られるという興味深い性質を有することが知られてい
る。この重合体は、耐熱性、耐水性、耐候性などに優れ
るため、建築用シーリング材や複層ガラス用シーリング
材等に用いると有効である。
【0003】一方、建築用シーリング材の施工は、コー
キングガンなどを用いて建築現場にて作業をするため
に、取り扱いが良く作業性の良好なことが求められる。
複層ガラス用シーリング材の場合には、複層ガラス加工
工場内にてアプリケーター(シーリング材吐出装置)を
用いて吐出するが、この場合も十分な吐出性を示す良好
な作業性を有することが求められる。このように、建築
用シーリング材や複層ガラス用シーリング材等のシーラ
ントには良好な作業性が求められるが、ポリイソブチレ
ンなどの飽和炭化水素系重合体は高粘度であり取り扱い
にくいために、従来、特開平1−163255号の明細
書に記載する、水添ポリブテン、パラフィン油、ナフテ
ン油などを添加して可塑化していた。しかし、これらの
可塑剤を用いた場合には、加熱減量が大きい、可塑化効
果が十分ではない、低温時の流動性が悪いなどの問題が
生じる場合があった。そのため、現場施工である建築用
シーリング材の冬期施工時の押し出し性・作業性が悪い
という問題が懸念された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、 反応性ケ
イ素基を有する飽和炭化水素系重合体を主成分とする硬
化性組成物の作業性、特に低温時の作業性を改善するこ
とを目的とする。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】本発明者等は、このよう
な問題を解決するために鋭意検討した結果、この重合体
に特定の化合物を添加することによって、この組成物に
硬化物物性・接着性・硬化性・貯蔵安定性の低下などの
悪影響を及ぼさないで、該組成物の作業性、特に低温時
の作業性を改善することができることを見い出すことに
より前記問題を解決し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、(A)反応性ケイ素
基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体と、
(B)水添α−オレフィンオリゴマーを含有することを
特徴とする硬化性組成物、および、(A)反応性ケイ素
基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合体と、
(C)飽和炭化水素系オリゴマー、(D)エステル系可
塑剤を含有することを特徴とする作業性、特に低温時の
作業性の改善された硬化性組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明の反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系
重合体は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解
性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋
し得るケイ素含有基、すなわち、反応性ケイ素基を少な
くとも1個有する飽和炭化水素系重合体が使用される。
【0008】反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重
合体は、芳香環以外の炭素ー炭素不飽和結合を実質的に
含有しない重合体であり、たとえば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリイソブチレン、水素添加ポリブタジ
エン、水素添加ポリイソプレンなどがあげられる。反応
性ケイ素基としては、一般式(1)、
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1およびR2は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6
〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基ま
たは(R’)3SiO−(R’、それぞれ独立に、は水
素原子または炭素数1〜20の置換あるいは非置換の炭
化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基で
ある。また、Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水
分解性基である。さらに、aは0、1、2、3のいずれ
かであり、bは0、1、2のいずれかであり、aとbと
が同時に0になることはない。また、mは0または1〜
19の整数である)で表される基があげられる。
【0011】加水分解性基としては、たとえば、水素原
子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート
基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト
基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基
があげられる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミ
ド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイ
ルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとく
に好ましい。
【0012】加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原
子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+m
b)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸
基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、そ
れらは同じであってもよいし、異なってもよい。反応性
ケイ素基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シ
ロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合に
は、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式
(2)
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R2、X、aは前記と同じ)で表
される反応性ケイ素基が、原料の入手が容易であるので
好ましい。飽和炭化水素系重合体1分子中の反応性ケイ
素基は1個以上であり、1.1〜5個あることが好まし
い。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満に
なると、硬化性が不充分になり、良好なゴム弾性が得ら
れなくなることがある。
【0015】反応性ケイ素基は、飽和炭化水素系重合体
分子鎖の末端あるいは内部にあってもよいし、また、両
方にあってもよい。とくに、反応性ケイ素基が分子末端
にあるときは、最終的に形成される硬化物に含まれる飽
和炭化水素系重合体成分の有効網目鎖量が多くなるた
め、高強度で高伸びのゴム状硬化物が得られやすくなる
などの点から好ましい。
【0016】また、これら反応性ケイ素基を有する飽和
炭化水素系重合体は単独あるいは2種以上併用すること
ができる。本発明に用いる反応性ケイ素基を有する飽和
炭化水素系重合体の骨格をなす重合体は、(1)エチレ
ン、プロピレン、1ーブテン、イソブチレンなどのよう
な炭素数1〜6のオレフィン系化合物を主モノマーとし
て重合させるか、(2)ブタジエン、イソプレンなどの
ようなジエン系化合物を単独重合させ、あるいは、上記
オレフィン系化合物とを共重合させた後、水素添加する
などの方法により得ることができるが、イソブチレン系
重合体や水添ポリブタジエン系重合体は、末端に官能基
を導入しやすく、分子量を制御しやすく、また、末端官
能基の数を多くすることができるので好ましい。
【0017】イソブチレン系重合体は、単量体単位のす
べてがイソブチレン単位から形成されていてもよいし、
イソブチレンと共重合体を有する単量体単位をイソブチ
レン系重合体中の好ましくは50%以下(重量%、以下
同じ)、さらに好ましくは30%以下、とくに好ましく
は10%以下の範囲で含有してもよい。このような単量
体成分としては、たとえば、炭素数4〜12のオレフィ
ン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラ
ン類、アリルシラン類などがあげられる。このような共
重合体成分としては、たとえば1ーブテン、2ーブテ
ン、2ーメチルー1ーブテン、3ーメチルー1ーブテ
ン、ペンテン、4ーメチルー1ーペンテン、ヘキセン、
ビニルシクロヘキセン、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレ
ン、αーメチルスチレン、ジメチルスチレン、モノクロ
ロスチレン、ジクロロスチレン、βーピネン、インデ
ン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシ
ラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメ
トキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジク
ロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメ
チルシラン、1,3−ジビニルー1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、テト
ラビニルシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチ
ルジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリ
ルジメチルメトキシシラン、アリルトリメチルシラン、
ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、
ジアリルジメチルシラン、γーメタクリロイルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γーメタクリロイルオキシ
プロピルメチルジメトキシシランなどがあげられる。
【0018】また、イソブチレンと共重合性を有する単
量体として、ビニルシラン類やアリルシラン類を使用す
ると、ケイ素含有量が増加しシランカップリング剤とし
て作用しうる基が多くなり、得られる組成物の接着性が
向上する。水添ポリブタジエン系重合体や他の飽和炭化
水素系重合体においても、上記イソブチレン系重合体の
ばあいと同様に、主成分となる単量体単位の他に他の単
量体単位を含有させてもよい。
【0019】また、本発明に用いる反応性ケイ素基を有
する飽和炭化水素系重合体には、本発明の目的が達成さ
れる範囲で、ブタジエン、イソプレンなどのポリエン化
合物のような重合後2重結合の残るような単量体単位を
少量、好ましくは10%以下、さらには5%以下、とく
には1%以下の範囲で含有させてもよい。飽和炭化水素
系重合体、好ましくはイソブチレン系重合体または水添
ポリブタジエン系重合体の数平均分子量は500〜5
0,000程度であるのが好ましく、とくに1,000
〜20,000程度の液状ないし流動性を有するものが
取扱いやすいなどの点から好ましい。
【0020】つぎに反応性ケイ素基を有する飽和炭化水
素系重合体の製法について説明する。反応性ケイ素基を
有するイソブチレン系重合体のうち、分子鎖末端に反応
性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体は、イニファ
ー法と呼ばれる重合法(イニファーと呼ばれる開始剤と
連鎖移動剤を兼用する特定の化合物を用いるカチオン重
合法)で得られた末端官能型、好ましくは、全末端官能
型イソブチレン系重合体を用いて製造することができ
る。例えば、この重合体の脱ハロゲン化水素反応や特開
昭63−105005号公報に記載されているような重
合体への不飽和基導入反応等により末端に不飽和基を有
するポリイソブチレンを得た後、一般式
【0021】
【化4】
【0022】(式中、R1、R2、X、aおよびbは前記
と同じである。)で表されるヒドロシラン化合物(この
化合物は一般式(1)で表される基に水素原子が結合し
た化合物である。)、好ましくは、一般式
【0023】
【化5】
【0024】(式中、R2、Xおよびaは前記と同じで
ある。)で表されるヒドロシラン化合物を白金触媒を用
いてヒドロシリル化反応と呼ばれる付加反応をさせるこ
とにより反応性ケイ素基を重合体に導入する方法があげ
られる。ヒドロシラン化合物としては、たとえば、トリ
クロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロ
シラン、フェニルジクロロシランのようなハロゲン化シ
ラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メ
チルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェ
ニルジメトキシシランのようなアルコキシシラン類;メ
チルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン
のようなアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシ
メート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシ
メート)メチルシランのようなケトキシメートシラン類
などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。これらのうちではとくにハロゲン化シラン類、アル
コキシシラン類が好ましい。
【0025】このような製造法は、たとえば、特公平4
−69659号、特公平7−108928号、特開昭6
3−254149号、特開昭64−22904号、特許
公報第2539445号の各明細書などに記載されてい
る。また、分子鎖内部に反応性ケイ素基を有するイソブ
チレン系重合体は、イソブチレンを主体とするモノマー
中に反応性ケイ素基を有するビニルシラン類やアリルシ
ラン類を添加し、共重合せしめることにより製造され
る。
【0026】さらに、分子鎖末端に反応性ケイ素基を有
するイソブチレン系重合体を製造する際の重合に際し
て、主成分であるイソブチレンモノマー以外に反応性ケ
イ素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類などを
共重合せしめたのち末端に反応性ケイ素基を導入するこ
とにより、末端および分子鎖内部に反応性ケイ素基を有
するイソブチレン系重合体が製造される。
【0027】反応性ケイ素基を有するビニルシラン類や
アリルシラン類としては、たとえば、ビニルトリクロロ
シラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチル
クロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニ
ルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、アリル
トリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリ
ルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラ
ン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラ
ン、γーメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γーメタクリロイルオキシプロピルメチルジメト
キシシランなどがあげられる。
【0028】前記水添ポリブタジエン系重合体は、たと
えば、まず、末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の水酸基を−ONaや−OKなどのオキシメタル基に
した後、一般式(3): CH2=CH−R3−Y (3) (式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、R3は−R4−、−R4−OCO−または−R4−CO
−(R4は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で、アル
キレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラル
キレン基が好ましい)で示される2価の有機基で、−C
2−、−R”−C65−CH2−(R”は炭素数1〜1
0の炭化水素基)より選ばれる2価の基がとくに好まし
い)で示される有機ハロゲン化合物を反応させることに
より、末端オレフィン基を有する水添ポリブタジエン系
重合体(以下、末端オレフィン水添ポリブタジエン系重
合体ともいう)が製造される。
【0029】末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、
Na、Kのごときアルカリ金属;NaHのごとき金属水
素化物;NaOCH3のごとき金属アルコキシド;Na
OH、KOHなどのアルカリ水酸化物などと反応させる
方法があげられる。前記方法では、出発原料として使用
した末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ
同じ分子量をもつ末端オレフィン水添ポリブタジエン系
重合体が得られるが、より高分子量の重合体を得たい場
合には、一般式(3)の有機ハロゲン化合物を反応させ
る前に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼ
ン、ビス(クロロメチル)エーテルなどのごとき、1分
子中にハロゲンを2個以上含む多価有機ハロゲン化合物
と反応させれば分子量を増大させることができ、その後
一般式(3)で示される有機ハロゲン化合物と反応させ
れば、より高分子量でかつ末端にオレフィン基を有する
水添ポリブタジエン系重合体をうることができる。
【0030】前記一般式(3)で示される有機ハロゲン
化合物の具体例としては、たとえばアリルクロライド、
アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、
アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチ
ル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリ
ル(クロロメトキシ)ベンゼン、1ーブテニル(クロロ
メチル)エーテル、1ーヘキセニル(クロロメトキシ)
ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼンなど
があげられるが、それらに限定されるものではない。こ
れらのうちではアリルクロライドが安価であり、しかも
容易に反応するので好ましい。
【0031】前記末端オレフィン水添ポリブタジエン系
重合体への反応性ケイ素基の導入は、分子鎖末端に反応
性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体の場合と同様
にヒドロシラン化合物を白金系触媒を用いて付加反応を
させることにより製造される。前記のように反応性ケイ
素基を有する飽和炭化水素系重合体が、芳香環でない不
飽和結合を分子中に実質的に含有しない場合には、不飽
和結合を有する有機系重合体やオキシアルキレン系重合
体のような従来のゴム系重合体よりなるシーリング剤な
どとくらべて、著しく耐候性がよくなる。また、該重合
体は炭化水素系重合体であるので湿気遮断性や耐水性が
よく、ガラス、アルミなどの各種無機質基材に対して優
れた接着性能を有するとともに、湿気遮断性の高い硬化
物になる。
【0032】本発明の硬化性組成物中の反応性ケイ素基
を有する飽和炭化水素系重合体の含有率は10%以上が
好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上がと
くに好ましい。本明細書の第一の発明の硬化性組成物に
おいては、高粘度で取り扱いにくい(A)成分の粘度を
下げて取り扱いやすくし、さらに、低温時の押し出し性
・作業性を改善するなどのために、(B)成分として水
添α−オレフィンオリゴマーを使用する。
【0033】この(B)成分の水添α−オレフィンオリ
ゴマーは、主に炭素数4以上のα−オレフィンをモノマ
ーとして用いた重合物を水素化した化合物である。該化
合物は、エチレン、プロピレン等の低級オレフィンのオ
リゴマーや、天然の鉱油あるいは動物油などと比較し
て、側鎖が大きいことが特徴であり、その物理的性質が
顕著に異なっている。この側鎖が大きいという特徴のた
めに、水添α−オレフィンオリゴマーは流動点が低く、
低温における粘度が著しく低い性質を有している。従っ
て、本発明の硬化性組成物に用いると、低温時の押し出
し性・作業性を改善することができると考えられる。ま
た、水添α−オレフィンオリゴマーは、主に炭素原子と
水素原子からなる非極性な炭化水素油であるために、本
発明の(A)成分である飽和炭化水素系重合体と良好に
相溶する。従って、本発明の硬化性組成物に水添α−オ
レフィンオリゴマーを用いても、接着性・塗装性・汚染
性等に影響はないと考えられる。
【0034】この水添α−オレフィンオリゴマーのモノ
マー単位としては特に制限はないが、炭素数4〜18の
α−オレフィン、例えば1−ブテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデ
セン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンなどの直鎖
状α−オレフィン、または、4−メチル−1−ペンテン
などの分岐状α−オレフィンなどをあげることができ
る。これらのなかでも、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセンなどの炭素数が8〜12の直鎖状α−オレフ
ィンの重合体は低温流動性がよいので好ましい。
【0035】該オリゴマーの数平均分子量は特に制限は
ないが、200〜700の範囲内であることが好まし
く、250〜500の範囲内であることが特に好まし
い。数平均分子量が200未満の場合には、加熱減量が
大きいために硬化物の機械特性が経時で大きく変化する
ことがあり、700をこえると可塑化効果が不十分であ
り、低温時の組成物の作業性が悪化することがある。
【0036】また、該オリゴマーの重合度は特に制限は
ないが、1〜10の範囲内であることが好ましい。重合
度が10をこえると可塑化効果が不十分であり、低温時
の組成物の作業性が悪化することがある。該オリゴマー
の分子量分布(Mw/Mn:重量平均分子量Mwと数平
均分子量Mnの比)は特に制限はないが、1〜1.1の
範囲内にあることが好ましい。分子量分布が狭い重合体
は、可塑化効果が大きく、かつ、加熱減量が少ないため
に好ましい。
【0037】さらに、該オリゴマーは、重合した後に水
添していることが好ましい。該オリゴマー中に二重結合
が残存していると、本発明の組成物の耐熱性および耐候
性が悪化するために好ましくない。そのため、(B)成
分のヨウ素価は、ASTM−D1159に従った試験法
にて、5gBr2/100g以下であることが好まし
く、1gBr2/100g以下であることがさらに好ま
しい。
【0038】以上の条件を満たす水添α−オレフィンオ
リゴマーとしては、より具体的には、出光石油化学
(株)製のPAO(出光ポリアルファオレフィン)があ
げられる。前記水添α−オレフィンオリゴマーは、飽和
炭化水素系重合体に反応性ケイ素基を導入する際に、反
応温度の調節、反応系の粘度の調節などの目的で溶剤の
かわりに用いてもよい。
【0039】水添α−オレフィンオリゴマーは、本発明
の組成物に用いた場合、反応性ケイ素基を有する飽和炭
化水素系重合体を含有してなる硬化性組成物の作業性、
特に低温時の作業性を大幅に改善することができる。し
かも、前記水添α−オレフィンオリゴマーは、本発明の
(A)成分である飽和炭化水素系重合体と良好に相溶す
るために、硬化物の機械特性、接着性、耐熱性、耐候性
などの諸物性に悪影響を与えない。
【0040】(B)成分の配合量は、(A)成分100
部に対して10〜150部が好ましいが、30〜100
部配合することがとくに好ましい。配合量が10部未満
の場合には、低粘度化効果が十分でないことがあり、1
50部をこえると組成物の機械特性及び接着性が低下す
ることがある。本発明の(B)成分は単独で使用しても
よいし、2種以上併用してもよい。
【0041】また、前記水添α−オレフィンオリゴマー
以外の可塑剤を併用してもよい。水添α−オレフィンオ
リゴマー以外の可塑剤としては、制限はないが、一般に
用いられている可塑剤が使用でき、特に、特開平1−1
63255号の明細書に記載する可塑剤は本発明の組成
物と相溶性がよいために好ましい。本発明の組成物と相
溶性がよい可塑剤としては、例えば、ポリブテン、水添
ポリブテン、アタクチックポリプロピレンなどのポリビ
ニル系オリゴマー;ビフェニル、トリフェニルなどのな
どの芳香族系オリゴマー;水添液状ポリブタジエンなど
の水添ポリエン系オリゴマー;パラフィン油、塩化パラ
フィン油などのパラフィン系オリゴマー;ナフテン油な
どのシクロパラフィン系オリゴマーなどがあげられる。
【0042】また、以下に示す可塑剤も本発明の組成物
の接着性、耐候性、耐熱性などを低下させない程度に、
本発明の(B)成分と併用して使用してもよい。該可塑
剤の例としては、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタ
レート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチル
ベンジルフタレート、ジn−オクチルフタレート、ジイ
ソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウン
デシルフタレートなどのフタル酸エステル類;ジ(2−
エチルヘキシル)アジペート、ジn−オクチルアジペー
ト、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペー
ト、ジ(2−エチルヘキシル)セバシケート、テトラヒ
ドロフタル酸ジ2−エチルヘキシルなどの非芳香族2塩
基酸エステル類;トリメリット酸トリ2−エチルヘキシ
ル、トリメリット酸トリイソデシルなどの芳香族系エス
テル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチ
ル、ペンタエリスリトールエステルなどの脂肪酸エステ
ル類;ジエチレングリコールベンゾエート、トリエチレ
ングリコールジベンゾエートなどのポリアルキレングリ
コールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリ
ブチルホスフェートなどのリン酸エステル類;エポキシ
化大豆油、エポキシ化アマニ油などのエポキシ可塑剤な
どがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよい。
【0043】また、本明細書の第二の発明の硬化性組成
物においては、(A)成分に対し、(C)成分として飽
和炭化水素系オリゴマーと(D)成分としてエステル系
可塑剤の、2種類以上の可塑剤を併用することにより、
(A)成分の粘度を下げて取り扱いやすくし、さらに、
低温時の押し出し性・作業性を改善している。(C)成
分の飽和炭化水素系オリゴマーは、(A)成分の主鎖と
類似の構造を有し、耐水性、耐熱性、耐候性などが良好
であり、かつ(A)成分との相溶性が良好でブリードし
にくいなどの特性を有するものである。
【0044】前記飽和炭化水素系オリゴマーの具体例と
しては、特開平1−163255号の明細書に記載する
可塑剤等があげられる。より具体的には、例えば、ポリ
ブテン、水添ポリブテン、アタクチックポリプロピレン
などのポリビニル系オリゴマー;ビフェニル、トリフェ
ニルなどのなどの芳香族系オリゴマー;水添液状ポリブ
タジエンなどの水添ポリエン系オリゴマー;パラフィン
油、塩化パラフィン油などのパラフィン系オリゴマー;
ナフテン油などのシクロパラフィン系オリゴマーなどが
あげられる。また、本発明の(B)成分である水添α−
オレフィンオリゴマーも、(C)成分の飽和炭化水素系
オリゴマーとして含まれる。これらのなかでも、パラフ
ィン系プロセスオイル(パラフィン油)、ナフテン系プ
ロセスオイル(ナフテン油)、ポリブテン、水添ポリブ
テン、水添α−オレフィンオリゴマーなどは、(A)成
分との相溶性が特に良好であり、可塑化効率も高いので
好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用
してもよい。
【0045】前記飽和炭化水素系オリゴマーは、先述し
たように(A)成分との相溶性が良好であるが、パラフ
ィン油やナフテン油などの天然の鉱油を(C)成分とし
て用いた場合には、コストは低いが低温での流動性が悪
く、冬期の作業性が悪い組成物となる場合がある。一
方、前記エステル系可塑剤は比較的耐寒性が良好(低温
時の流動性が良好で、低温粘度が低い)であり、本発明
の硬化性組成物の低温時の押し出し性・作業性を改善す
ることができる。しかし、前記エステル系可塑剤は、
(C)成分と比較して極性が高いために、非極性な
(A)成分に対して単独で使用した場合には、相溶性が
悪く接着性などの諸特性を低下させることがある。
【0046】そこで、飽和炭化水素系オリゴマーととも
にエステル系可塑剤を併用添加することによって、低温
時の押し出し性・作業性を改善しつつ、接着性・塗装性
・汚染性等に影響のない硬化性組成物を得ることができ
る。また、エステル系可塑剤を併用添加すると、硬化物
の引張特性がより高伸び特性となり、建築用弾性シーラ
ントとしてより望ましい特性となる場合がある。
【0047】エステル系可塑剤の具体例としては、ジブ
チルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチ
ルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、
ジn−オクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、
ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレートなど
のフタル酸エステル類;ジ(2−エチルヘキシル)アジ
ペート、ジn−オクチルアジペート、ジイソノニルアジ
ペート、ジイソデシルアジペート、ジ(2−エチルヘキ
シル)セバシケートなどの非芳香族2塩基酸エステル
類;テトラヒドロフタル酸ジ2−エチルヘキシル、トリ
メリット酸トリ2−エチルヘキシル、トリメリット酸ト
リイソデシルなどの芳香族系エステル類;ジエチレング
リコールベンゾエート、トリエチレングリコールジベン
ゾエートなどのポリアルキレングリコールのエステル
類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェー
トなどのリン酸エステル類などがあげられる。これらの
なかでも、非芳香族2塩基酸エステル類は特に低温流動
性がよいので好ましい。これらは単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
【0048】前記飽和炭化水素系オリゴマーと前記エス
テル系可塑剤は、飽和炭化水素系重合体に反応性ケイ素
基を導入する際に、反応温度の調節、反応系の粘度の調
節などの目的で溶剤のかわりに用いてもよい。飽和炭化
水素系オリゴマーとエステル系可塑剤を、本発明の組成
物に併用添加した場合、反応性ケイ素基を有する飽和炭
化水素系重合体を含有してなる硬化性組成物の作業性、
特に低温時の作業性を大幅に改善することができる。し
かも、硬化物の機械特性、接着性、耐熱性、耐候性など
の諸物性に悪影響を与えない。
【0049】(C)成分の配合量は、(A)成分100
部に対して10〜150部が好ましいが、30〜100
部配合することがとくに好ましい。配合量が10部未満
の場合には、組成物の相溶性が十分でないことがあり、
150部をこえると組成物の機械特性が低下することが
ある。(D)成分の配合量は、(A)成分100部に対
して10〜150部が好ましいが、30〜100部配合
することがとくに好ましい。配合量が10部未満の場合
には、低粘度化効果が十分でないことがあり、150部
をこえると組成物の機械特性及び接着性が低下すること
がある。
【0050】(C)成分と(D)成分の配合量の割合
は、重量比で(C)/(D)=0.2〜15であること
が好ましく、(C)/(D)=1〜5であることが特に
好ましい。(C)/(D)比が0.2より小さいと組成
物の接着性が低下することがあり、15より大きいと冬
期の作業性の改善効果が十分でないことがある。飽和炭
化水素系オリゴマーとエステル系可塑剤の数平均分子量
は特に制限はないが、200〜1000の範囲内である
ことが好ましく、300〜500の範囲内であることが
特に好ましい。数平均分子量が200未満の場合には、
加熱減量が大きいために硬化物の機械特性が経時で大き
く変化することがあり、1000をこえると可塑化効果
が不十分であり、低温時の組成物の作業性が悪化するこ
とがある。
【0051】また、飽和炭化水素系オリゴマーとエステ
ル系可塑剤以外の可塑剤を併用してもよい。飽和炭化水
素系オリゴマーとエステル系可塑剤以外の可塑剤として
は、制限はないが、一般に用いられている可塑剤が使用
できる。本発明の硬化性組成物には、各種充填材が必要
に応じて用いられる。前記充填材の具体例としては、た
とえば、木粉、パルブ、木綿チップ、アスベスト、ガラ
ス繊維、炭素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グ
ラファイト、ケイソウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降
性シリカ、無水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸カルシ
ウム、クレー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウ
ム、石英、アルミニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛末
などがあげられる。これら充填材のうちでは沈降性シリ
カ、ヒュームシリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、タルクなどが好ましい。特に、表面処
理剤として脂肪酸エステルを用いて約3重量%処理した
膠質炭酸カルシウム(具体的には、丸尾カルシウム
(株)製のシーレッツ)を用いると、本発明の解決すべ
き課題である作業性を顕著に改善でき、チクソトロピッ
ク性、糸切れ性の良い配合物となることから好ましい。
これらの充填材は単独で用いてもよく、2種以上併用し
てもよい。充填材を用いる場合の使用量は(A)成分1
00部に対して1〜500部が好ましく、50〜200
部がさらに好ましい。
【0052】本発明の硬化性組成物には、(A)成分で
ある飽和炭化水素系重合体の縮合硬化時に水分が必要で
あるために、水分の供給源として、H2O、あるいは、
金属塩の水和物などが必要に応じて添加される。このよ
うな金属塩の水和物は通常市販されているものを広く用
いうることができ、例えばアルカリ土類金属塩の水和
物、その他の金属塩の水和物等が挙げられる。具体的に
は、Al23・H2O, Al23・3H2O, Al2
(SO43・18H2O, Al2(C243・4H
2O, AlNa(SO42・12H2O, AlK(S
42・12H2O, BaCl2・2H2O, Ba
(OH)2・8H2O, CaSO4・2H2O, CaS
23・6H2O, Ca(NO32・4H2O, CaH
PO4・2H2O, Ca(C24)・H2O, Co
(NO32・6H2O,Co(CH3COO)2・4H
2O, CuCl2・2H2O, CuSO4・5H2O,
FeCl2・4H2O, FeCl3・6H2O, Fe
SO4・7H2O,Fe(NH4)(SO42・12H
2O, K2CO3・1.5H2O, KNaCO3・6H2
O, LiBr・2H2O, Li2SO4・H2O, M
gSO4・H2O, MgSO4・7H2O, MgHPO
4・7H2O, Mg3(PO42・8H2O, MgCO
3・3H2O, Mg4(CO33(OH)2・3H2O,
MoO3・2H2O, NaBr・2H2O, Na2
3・7H2O, Na2SO4・10H2O, Na22
3・5H2O, Na226・2H2O, Na24
7・10H2O, NaHPHO3・2.5H2O, Na
3PO4・12H2O, Na2CO3・H2O, Na2
3・7H2O, Na2CO3・10H2O, NaCH3
COO・3H2O, NaHC24・H2O, NiSO
4・6H2O, NiC24・2H2O, SnO2・nH
2O, NiC24・2H2O, Sn(SO42・2H
2O, ZnSO3・2H2O, ZnSO4・7H2O,
Zn3(PO42・4H2O, Zn(CH3COO)2
・2H2O等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0053】これらの中でも、アルカリ金属塩の水和物
及びアルカリ土類金属塩の水和物が好ましく、具体的に
はMgSO4・7H2O, Na2CO3・10H2O,
Na2SO4・10H2O,Na223・5H2O, N
3PO4・12H2O, Na247・10H2O等が
挙げられる。前記のH2Oは、反応性珪素基を有する飽
和炭化水素系重合体100部に対し、0.01〜25部
の範囲で使用するのが好ましい。特に、0.05〜15
部、さらには、0.2〜5部の範囲で使用するのが好ま
しい。また、前記の金属塩の水和物は、反応性珪素基を
有する飽和炭化水素系重合体100部に対し、0.01
〜50部の範囲で使用するのが好ましい。特に、0.1
〜30部、さらには、1〜10部の範囲で使用するのが
好ましい。上記のH2Oと金属塩の水和物は1種類のみ
で使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。
【0054】本発明の硬化性組成物には、先に記載した
可塑剤、充填材および水分源の他に、必要に応じて各種
添加剤が添加される。このような添加物の例としては、
たとえば、シラノール縮合反応を促進する硬化触媒、生
成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤、接着性
向上剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、
金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、光硬化
性樹脂、タレ防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔
料、発泡剤などがあげられる。
【0055】このような添加物の具体例は、たとえば、
特公平4−69659号、特公平7−108928号、
特開昭63−254149号、特開昭64−22904
号の各明細書などに記載されている。本発明の水添α−
オレフィンオリゴマーの効果は、前述の各種添加剤が添
加された場合も同様に認められる。また、本発明の飽和
炭化水素系オリゴマーとエステル系可塑剤との併用添加
の効果は、前述の各種添加剤が添加された場合にも同様
に認められる。すなわち、本発明の硬化性組成物が建築
用シーリング剤や複層ガラス用シーリング剤などに用い
られた場合、該化合物の添加により、それらシーリング
剤の作業性、特に低温時の作業性を改善することができ
る。
【0056】
【実施例】つぎに実施例および比較例によって本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。 製造例1 500mlの耐圧ガラス製容器に、三方コックを取り付
け、容器内を窒素置換した後、注射器を用いて容器内
に、エチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブス3A
とともに1夜間以上放置することにより乾燥したもの)
54mlおよびトルエン(モレキュラーシーブス3Aと
ともに1夜間以上放置することにより乾燥したもの)1
26ml、p−DCC(下記化合物)0.76g(3.
28mmol)を加えた。
【0057】
【化6】
【0058】次にイソブチレンモノマー56mlが入っ
ているニードルバルブ付耐圧ガラス製液化採取管を、三
方コックに接続して、重合容器を−70℃のドライアイ
ス/エタノールバス中につけて冷却した後、真空ポンプ
を用いて容器内を減圧にした。ニードルバルブを開け、
イソブチレンモノマーを液化ガス採取管から重合容器内
に導入した後、三方コック内の一方から窒素を導入する
ことにより容器内を常圧に戻した。次に、2−メチルピ
リジン0.112g(1.2mmol)を加えた。次
に、四塩化チタン1.65ml(15.1mmol)加
えて重合を開始した。反応時間70分後に、アリルトリ
メチルシラン0.89g(7.9mmol)を加えてポ
リマー末端にアリル基の導入反応を行った。反応時間1
20分後に、反応溶液を水200mlで4回洗浄したあ
と、溶剤を留去することによりアリル末端イソブチレン
系重合体を得た。
【0059】次いで、こうして得られたアリル末端イソ
ブチレンポリマ−40gを、n−ヘプタン20mlに溶
解し、約70℃まで昇温した後、メチルジメトキシシラ
ン1.5[eq/ビニル基]、白金(ビニルシロキサン)
錯体1x10-4[eq/ビニル基]を添加し、ヒドロシリ
ル化反応を行った。FT−IRにより反応追跡を行い、
約4時間で1640cm-1のオレフィン吸収が消失した。
【0060】反応溶液を減圧濃縮することにより、目的
とする両末端に反応性ケイ素基を有するイソブチレンポ
リマ−が得られた。(下記化合物)
【0061】
【化7】
【0062】こうして得られたポリマ−の収量より収率
を算出するとともに、Mn及びMw/MnをGPC法に
より、また末端構造を300MHz1H−NMR分析に
より各構造に帰属するプロトン(開始剤由来のプロト
ン:6.5〜7.5ppm、ポリマ−末端由来のケイ素
原子に結合したメチルプロトン:0.0〜0.1ppm
及びメトキシプロトン:3.4〜3.5)の共鳴信号の
強度を測定、比較することにより求めた。1H−NMR
は、Varian Gemini300(300MHz
for 1H)を用い、CDCl3中で測定した。
【0063】なお、FT−IRは島津製作所製IR−4
08、GPCは送液システムとしてWaters LC
Module1、カラムはShodex K−804
を用いて行った。分子量はポリスチレンスタンダードに
対する相対分子量で与えられる。ポリマーの分析値は、
Mn=17501、Mw/Mn=1.14、Fn(シリ
ル)=1.91であった。(数平均分子量はポリスチレ
ン換算、末端シリル官能基数はイソブチレンポリマー1
分子当たりの個数)。 製造例2 添加量をp−DCC1.16g(5.02mmol)、
2−メチルピリジン0.093g(1.0mmol)、
アリルトリメチルシラン1.22g(10.8mmo
l)に変えた以外は製造例1と同様にして反応性ケイ素
基を有するイソブチレン系重合体を合成した。
【0064】ポリマーの分析値は、Mn=11445、
Mw/Mn=1.23、Fn(シリル)=1.76であ
った。 実施例1〜5および比較例1 飽和炭化水素系重合体として製造例1で得られた重合体
100重量部に対して、水添α−オレフィンオリゴマー
として出光石油化学(株)製のPAO5002、また
は、PAO5004を表1に示す部数加え、エステル系
可塑剤としてアジピン酸ジ2−エチルヘキシル(新日本
理化(株)製、商品名サンソサイザーDOA)を表1に
示す部数加え、低温流動性の悪いパラフィン基プロセス
オイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナプロセスP
S−32)を表1に示す部数添加し、さらに、膠質炭酸
カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名シーレッ
ツ200)50部、膠質炭酸カルシウム(丸尾カルシウ
ム(株)製、商品名MC−5)50部、重質炭酸カルシ
ウム(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン320
0)40部、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)
製、商品名エピコート828)5部、垂れ防止剤(楠本
化成(株)製、商品名ディスパロン#305)3部、光
硬化性樹脂(東亜合成(株)製、商品名アロニックスM
−309)3部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
(日本チバガイギー(株)製、商品名イルガノックス1
010)1部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(日
本チバガイギー(株)製、商品名チヌビン327)1
部、ヒンダードアミン系光安定剤(三共(株)製、商品
名サノールLS−770)1部、カーボンブラック補強
剤(三菱化学(株)製、商品名カーボンブラック#3
0)0.2部、水分源として、Na2SO4・10H2
(和光純薬工業(株))5部またはH2O5部を各計
量、混合し小型3本ペイントロールで3回混練した組成
物を主剤とした。
【0065】硬化剤として、オクチル酸錫(日東化成
(株)製、商品名ネオスタンU−28)3部、ラウリル
アミン(和光純薬工業(株))0.75部、パラフィン
基プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイアナ
プロセスPS−32)6.25部、重質炭酸カルシウム
(白石カルシウム(株)製、商品名ソフトン3200)
10部、酸化チタン(石原産業(株)製、商品名タイペ
ークR−820)10部を各計量、混合し小型ホモジナ
イザーで混練し組成物を硬化剤とした。
【0066】上記の主剤と硬化剤を5℃乾燥器に24時
間以上放置した後、主剤/硬化剤=100/10(重量
部)で混合し、JIS A 5758−1992(建築
用シーリング材)5℃押し出し性試験を試験体3個につ
いて測定した。粘度測定は、BS型粘度計(東京計器
(株)製、ローターはNo.7)を使用し、23℃/6
0%RHの恒温室中で測定した。
【0067】引張接着性試験方法は、JIS A 57
58−1992(建築用シーリング材)規定の引張接着
性試験体の作製方法に従って、ガラス基材をH型に組
み、上記の主剤と硬化剤を主剤/硬化剤=100/10
の重量比で秤量して充分混練した後充填し、オーブン中
で硬化させた。養生条件はいずれも、23℃×7日+5
0℃×7日である。試験部材はフロートガラスを用い、
プライマーは、東レダウコーニング(株)製のプライマ
ーD−2を1回塗布した。引張試験は、温度23℃、湿
度60±5%の恒温室中、引張速度50mm/minの
条件で、島津オートグラフAG−2000Aを用いて行
った。
【0068】主剤の配合組成、5℃押し出し性、粘度、
および、引張接着性の測定結果を表1に示す。なお、表
1中のM100、M150、TB、EBは、それぞれ、
100%引張り応力、150%引張り応力、最大引張り
応力、最大荷重時の伸びを表す。
【0069】
【表1】
【0070】比較例1で示す組成物は、良好なチクソト
ロピック性および糸切れ性を与えるシーレッツ200を
充填剤として含有しているために、夏期施工時の作業性
が良い組成物である。しかし、可塑剤として添加してい
る出光興産(株)製のダイアナプロセスPS−32は、
ロウ分を含有するために、低温時の流動性が悪く、5℃
押し出し性は表1に示すように5秒以上を示しており、
冬期施工時の作業性は悪い。
【0071】一方、実施例1〜4では、本発明の(B)
成分である水添α−オレフィンオリゴマーを可塑剤とし
て添加している。実施例1〜4で用いている水添α−オ
レフィンオリゴマーである出光石油化学(株)製のPA
O5002とPAO5004は、1−デセンの重合体
(重合度:1〜5)を水添した合成油である。PAO5
002とPAO5004は、いずれも分子量分布が1.
1以下と狭いため、また、主鎖が比較的短く側鎖が大き
い構造を有する重合体であるために、可塑化効果が大き
く、低温時の流動性がよい。
【0072】そのため、表1に示すように、PAO50
02またはPAO5004を添加した実施例1〜4の組
成物は、いずれも、比較例1よりも5℃押し出し性がは
やくなっており、低温時の作業性がよい。特に、可塑剤
であるPS−32の全量をPAO5002に置き換えた
実施例4の組成物は、5℃押し出し性の値が、2.2秒
を示し、冬期施工時も作業性の良い組成物であることが
わかる。
【0073】また、BS型粘度計を用いた粘度測定結果
からも、水添α−オレフィンオリゴマーであるPAO5
002またはPAO5004をPS−32の代わりに使
用することによって、作業性が改善できることがわか
る。すなわち、実施例1〜4の組成物は、いずれも、比
較例1よりも粘度が低い。さらに、H型引張接着性試験
結果より、水添α−オレフィンオリゴマーを可塑剤とし
て使用しても、硬化物の機械特性、および、接着性に悪
影響を及ぼさないことがわかる。
【0074】また、実施例1と実施例2を比較すると、
水分源(Na2SO4・10H2OとH2O)の違いによる
低温作業性への影響はほとんどないことがわかる。一
方、実施例5では、本発明の(C)成分である飽和炭化
水素系オリゴマー(出光興産(株)製、ダイアナプロセ
スPS−32)と本発明の(D)成分であるエステル系
可塑剤(新日本理化(株)製、サンソサイザーDOA)
を併用添加している。表1中の実施例5と比較例1とを
比較すると、エステル系可塑剤の添加により、粘度の値
と5℃押し出し性を著しく改善できることがわかる。ま
た、H型引張接着性試験結果より、接着性も良好である
ことがわかる。
【0075】さらに、最大荷重時の伸びの値は、飽和炭
化水素系オリゴマー(PS−32)を単独使用した比較
例1では420%であるのに対し、エステル系可塑剤を
併用添加(実施例5)することにより、590%にまで
増大する。このような高伸び特性は、弾性シーリング材
としてより望ましい特性である。 実施例6〜10および比較例2〜3 飽和炭化水素系重合体として製造例2で得られた重合体
100重量部に対して、水添α−オレフィンオリゴマー
として出光石油化学(株)製のPAO5002を表2に
示す部数加え、エステル系可塑剤としてアジピン酸ジ2
−エチルヘキシル(新日本理化(株)製、商品名サンソ
サイザーDOA)、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル
(新日本理化(株)製、商品名サンソサイザーDO
S)、および、テトラヒドロフタル酸ジ2−エチルヘキ
シル(新日本理化(株)製、商品名サンソサイザーDO
TP)を表2に示す部数加え、低温流動性の悪いパラフ
ィン基プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名ダイ
アナプロセスPS−32)を表2に示す部数添加し、さ
らに、膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商品名
EDS−D10A)50部、重質炭酸カルシウム(白石
カルシウム(株)製、商品名PO320B10)180
部、タルク(富士タルク工業(株)製、商品名タルクL
MR)100部、光安定剤 ジメチルジチオカルバミン
酸ニッケル(三新化学(株)製、商品名サンダントNB
C)3部、垂れ防止剤(楠本化成(株)製、商品名ディ
スパロン#305)5部、ヒンダードフェノール系酸化
防止剤(日本チバガイギー(株)製、商品名イルガノッ
クス1010)1部、サリシレート系紫外線吸収剤(住
友化学工業(株)製、商品名スミソーブ400)1部、
ヒンダードアミン系光安定剤(三共(株)製、商品名サ
ノールLS−765)1部、光硬化性樹脂(東亜合成
(株)、商品名アロニックスM−400)3部、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー
(株)製、商品名シランカップリング剤A−187)2
部、γ−イシシアネートプロピルトリエトキシシラン
(日本ユニカー(株)製、商品名シランカップリング剤
Y−9030)4部を加え、三本ペイントロールでよく
混練して主剤とした。
【0076】また、パラフィン基プロセスオイル(出光
興産(株)製、商品名ダイアナプロセスPS−32)1
0部、重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、
商品名スノーライトSS)20部、硬化触媒(日東化成
(株)製、商品名U−220)4部、ラウリルアミン
(和光純薬工業(株))2部、カーボンブラック(三菱
化学(株)製、商品名カーボンブラック#30)2.5
部、Na2SO4・10H 2O(和光純薬工業(株))4
部をディスポーザルカップ中で手混ぜ混練した後、日本
精機製作所(株)製のエクセル・オート・ホモジナイザ
ーを用いて、回転数10000rpmで10分間攪拌す
る操作を3回行うことにより硬化剤を調整した。
【0077】粘度測定は、先述の方法と同じ方法で測定
した。引張接着性試験方法は、先述の方法と同じくJI
S A 5758−1992(建築用シーリング材)規
定に従って、ガラス基材をH型に組み、上記の主剤と硬
化剤を主剤/硬化剤=128/10の重量比で混合して
評価を行った。試験部材はフロートガラスを用い、プラ
イマーは塗布していない。
【0078】主剤の配合組成、粘度、および、引張接着
性の測定結果を表2に示す。なお、表2中のM30、M
50、TB、EBは、それぞれ、30%引張り応力、5
0%引張り応力、最大引張り応力、最大荷重時の伸びを
表す。
【0079】
【表2】
【0080】表2に示す通り、BS型粘度計を用いた粘
度測定結果から、水添α−オレフィンオリゴマーである
PAO5002をPS−32の代わりに使用することに
よって、配合物粘度を著しく低下させることができる。
すなわち、実施例6〜7の組成物は、いずれも、比較例
2よりも粘度が低く、アプリケーターからの吐出性が良
い。しかも、1rpmまたは2rpmでの粘度と10r
pmでの粘度の比(1/10粘比または2/10粘比)
で表されるチクソトロピック性は、水添α−オレフィン
オリゴマーであるPAO5002を使用した場合により
高く、吐出性だけでなく、垂れ性や糸切れ性も改善でき
ることがわかる。
【0081】また、H型引張接着性試験結果より、水添
α−オレフィンオリゴマーを可塑剤として使用しても、
硬化物の機械特性、および、接着性に悪影響を及ぼさな
いことが確認できる。一方、比較例3で示す組成物は、
本発明の(D)成分であるエステル系可塑剤(新日本理
化(株)製、サンソサイザーDOA)を単独使用した系
である。可塑剤としてエステル系可塑剤のみを用いる
と、本発明の(A)成分である飽和炭化水素系重合体と
相溶性が悪いために、可塑剤のブリードアウトなどによ
り接着性が悪く、表2に示すように100%界面破壊を
示した。
【0082】しかし、実施例8〜10に示すように、飽
和炭化水素系オリゴマー(PS−32)とエステル系可
塑剤(DOA、DOS、DOTP)とを併用した場合に
は、飽和炭化水素系オリゴマー(PS−32)を単独使
用した比較例2と比べて、より低粘度である上に、接着
性もほぼ凝集破壊を示している。以上のように、(A)
分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有する飽和
炭化水素系重合体、(B)水添α−オレフィンオリゴマ
ーからなる硬化性組成物、または、(A)分子中に少な
くとも1個の反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重
合体、(C)飽和炭化水素系オリゴマー、(D)エステ
ル系可塑剤からなる硬化性組成物は、作業性、特に低温
時の作業性と、硬化物の機械特性、接着性が良好な組成
物となる。
【0083】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、作業性、特に
低温時の作業性を著しく改善することができる。また、
本発明の硬化性組成物に各種添加剤が添加された場合に
は、建築用シーリング材や複層ガラス用シーリング材と
して特に有用であり、冬期に施工する場合にも作業性の
よいシーリング材となる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケイ素原子に結合した水酸基また
    は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
    により架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する
    飽和炭化水素系重合体と、(B)水添α−オレフィンオ
    リゴマー、を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 (A)ケイ素原子に結合した水酸基また
    は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
    により架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する
    飽和炭化水素系重合体、(C)飽和炭化水素系オリゴマ
    ー、(D)エステル系可塑剤、を含有することを特徴と
    する硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分の飽和炭化水素系重合体が、
    数平均分子量が500〜50000の範囲内にあり、主
    鎖の末端および/または側鎖の末端に、一般式(1)、 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素
    数7〜20のアラルキル基または(R’)3SiO−
    (R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換ある
    いは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガ
    ノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水
    酸基または加水分解性基である。さらに、aは0、1、
    2、3のいずれかであり、bは0、1、2のいずれかで
    あり、aとbとが同時に0になることはない。また、m
    は0または1〜19の整数である)で表される加水分解
    性シリル基を、1分子あたり、1個以上有することを特
    徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 Xがアルコキシ基であることを特徴とす
    る請求項3記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分の飽和炭化水素系重合体が、
    イソブチレンに起因する繰り返し単位を総量で50重量
    %以上有することを特徴とする重合体である請求項1ま
    たは2に記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 (B)成分の水添α−オレフィンオリゴ
    マーが、炭素数が4〜18のα−オレフィンをモノマー
    単位として重合した重合度が1〜10である炭素−炭素
    不飽和結合を実質的に含有しない重合体であることを特
    徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 α−オレフィンが、1−オクテン、1−
    ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンの
    群から選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とす
    る請求項6記載の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】 (B)成分の水添α−オレフィンオリゴ
    マーが、数平均分子量が200〜700の範囲内にあ
    り、分子量分布が1〜1.1の範囲内であることを特徴
    とする請求項1記載の硬化性組成物。
  9. 【請求項9】 (C)成分の飽和炭化水素系オリゴマー
    が、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセス
    オイル、ポリブテン、水添ポリブテン、水添α−オレフ
    ィンオリゴマーの群から選ばれる1種以上の化合物であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の硬化性組成物。
  10. 【請求項10】 (D)成分のエステル系可塑剤が、非
    芳香族2塩基酸エステル類であることを特徴とする請求
    項2記載の硬化性組成物。
  11. 【請求項11】 (A)ケイ素原子に結合した水酸基ま
    たは加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成するこ
    とにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有す
    る飽和炭化水素系重合体100重量部に対して、(B)
    水添α−オレフィンオリゴマー10〜150重量部を含
    有することを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
  12. 【請求項12】 (A)ケイ素原子に結合した水酸基ま
    たは加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成するこ
    とにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有す
    る飽和炭化水素系重合体100重量部に対して、(C)
    飽和炭化水素系オリゴマー10〜150重量部、(D)
    エステル系可塑剤10〜150重量部、を含有すること
    を特徴とする請求項2記載の硬化性組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれかに記載の
    硬化性組成物を含有することを特徴とする建築用シーリ
    ング材組成物。
  14. 【請求項14】 請求項1から12のいずれかに記載の
    硬化性組成物を含有することを特徴とする複層ガラス用
    シーリング材組成物。
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