JPH10182783A - 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
硬質ポリウレタンフォームの製造方法Info
- Publication number
- JPH10182783A JPH10182783A JP8345122A JP34512296A JPH10182783A JP H10182783 A JPH10182783 A JP H10182783A JP 8345122 A JP8345122 A JP 8345122A JP 34512296 A JP34512296 A JP 34512296A JP H10182783 A JPH10182783 A JP H10182783A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyol
- weight
- foaming agent
- parts
- polyurethane foam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 オゾン破壊係数(ODP)がゼロかつ沸点が
20℃以下の化合物を単独または2種以上を混合して発
泡剤とし、設計ならびに最適化されたポリオールを用
い、良好な流動性、断熱性能をもつ上に、優れた脱型性
を有する硬質ポリウレタンフォームを得ること。 【解決手段】 発泡剤としてODPがゼロかつ沸点が2
0℃以下の化合物を単独または2種以上混合して用い、
開始剤中のショ糖濃度が60〜100mol%かつ平均
官能基数が6.0〜8.0、水酸基価が380〜480
mgKOH/gのポリエーテルポリオールと平均官能基
数が2.0〜4.0、水酸基価280〜600mgKO
H/gの芳香族系ポリオールとからなるポリオール成分
を用いることを特徴とする製造方法により、良好な流動
性、断熱性能を維持した上に、脱型時の硬質ポリウレタ
ンフォームの膨らみを著しく減少させ、従来使用されて
きた発泡剤同等以上の脱型性を実現できた。
20℃以下の化合物を単独または2種以上を混合して発
泡剤とし、設計ならびに最適化されたポリオールを用
い、良好な流動性、断熱性能をもつ上に、優れた脱型性
を有する硬質ポリウレタンフォームを得ること。 【解決手段】 発泡剤としてODPがゼロかつ沸点が2
0℃以下の化合物を単独または2種以上混合して用い、
開始剤中のショ糖濃度が60〜100mol%かつ平均
官能基数が6.0〜8.0、水酸基価が380〜480
mgKOH/gのポリエーテルポリオールと平均官能基
数が2.0〜4.0、水酸基価280〜600mgKO
H/gの芳香族系ポリオールとからなるポリオール成分
を用いることを特徴とする製造方法により、良好な流動
性、断熱性能を維持した上に、脱型時の硬質ポリウレタ
ンフォームの膨らみを著しく減少させ、従来使用されて
きた発泡剤同等以上の脱型性を実現できた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質ポリウレタン
フォームの製造方法に関する。更に詳しくは、発泡剤と
して、オゾン破壊係数(以下、ODPと記す)がゼロか
つ沸点が20℃以下の化合物を単独または2種以上混合
して用い、特定のポリオールを用いることにより良好な
流動性、断熱性能を有し、かつ優れた脱型性を有する硬
質ポリウレタンフォームを製造する方法に関するもので
ある。
フォームの製造方法に関する。更に詳しくは、発泡剤と
して、オゾン破壊係数(以下、ODPと記す)がゼロか
つ沸点が20℃以下の化合物を単独または2種以上混合
して用い、特定のポリオールを用いることにより良好な
流動性、断熱性能を有し、かつ優れた脱型性を有する硬
質ポリウレタンフォームを製造する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】硬質ポリウレタンフォームは、断熱性
能、寸法安定性および施工性が優れているために、冷蔵
庫、冷凍倉庫、建築材料等の断熱材として、またスプレ
ー用途として広範囲に使用されている。これは硬質ポリ
ウレタンフォームを製造する際に、発泡剤として1,1
−ジクロロ−1−フルオロエタン(以下、HCFC−1
41bと記す)に代表されるハイドロクロロフルオロカ
ーボン類(以下、HCFC類と記す)を使用しているこ
とが大きな理由である。
能、寸法安定性および施工性が優れているために、冷蔵
庫、冷凍倉庫、建築材料等の断熱材として、またスプレ
ー用途として広範囲に使用されている。これは硬質ポリ
ウレタンフォームを製造する際に、発泡剤として1,1
−ジクロロ−1−フルオロエタン(以下、HCFC−1
41bと記す)に代表されるハイドロクロロフルオロカ
ーボン類(以下、HCFC類と記す)を使用しているこ
とが大きな理由である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、地球のオゾン層
保護のため、トリクロロフルオロメタン(以下、CFC
−11と記す)に代表されるクロロフルオロカーボン類
(以下、CFC類と記す)の規制が実施されている。1
995年末、CFC類の使用は既に全廃され、現在、硬
質ポリウレタンフォームの発泡剤として、HCFC類の
使用が主流となっている。しかし、HCFC類はODP
がゼロではないために2004年から規制の対象となる
ことが既に決まっている。
保護のため、トリクロロフルオロメタン(以下、CFC
−11と記す)に代表されるクロロフルオロカーボン類
(以下、CFC類と記す)の規制が実施されている。1
995年末、CFC類の使用は既に全廃され、現在、硬
質ポリウレタンフォームの発泡剤として、HCFC類の
使用が主流となっている。しかし、HCFC類はODP
がゼロではないために2004年から規制の対象となる
ことが既に決まっている。
【0004】HCFC類の代替化合物としては、ハイド
ロフルオロカーボン類(以下、HFC類と記す)、また
シクロペンタンに代表されるハイドロカーボン類(以
下、HC類と記す)等のODPがゼロの発泡剤が検討さ
れており、これら代替化合物による発泡技術の実用化が
急務となっている。HFC類の中には、例えば、1,
1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(沸点、1
5.3℃)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン(沸点、6.5℃)、1,1,1,2−テトラ
フルオロエタン(沸点、−26.2℃)、1,1−ジフ
ルオロエタン(沸点、−24.2℃)、1,1,1,
2,2−ペンタフルオロエタン(沸点、−48.5℃)
等のような沸点が20℃以下(蒸気圧が1kg/cm2 以
上)の化合物が少なくない。これら沸点が20℃以下の
HFC類を発泡剤として用いた例として、例えば、特開
平5−202220号、さらに特開平5−239251
号等があり、HCFC類との混合を含めたものとして
は、特開平4−145141号、特開平5−17614
号等が知られている。しかしながら、これらは既に実用
化されているHCFC−141b(沸点、32.4℃)
または従来使用されてきたCFC−11(沸点、23.
8℃)を発泡剤として用いた場合と比較し、必ずしも同
等の生産性を満足するものではなかった。
ロフルオロカーボン類(以下、HFC類と記す)、また
シクロペンタンに代表されるハイドロカーボン類(以
下、HC類と記す)等のODPがゼロの発泡剤が検討さ
れており、これら代替化合物による発泡技術の実用化が
急務となっている。HFC類の中には、例えば、1,
1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(沸点、1
5.3℃)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン(沸点、6.5℃)、1,1,1,2−テトラ
フルオロエタン(沸点、−26.2℃)、1,1−ジフ
ルオロエタン(沸点、−24.2℃)、1,1,1,
2,2−ペンタフルオロエタン(沸点、−48.5℃)
等のような沸点が20℃以下(蒸気圧が1kg/cm2 以
上)の化合物が少なくない。これら沸点が20℃以下の
HFC類を発泡剤として用いた例として、例えば、特開
平5−202220号、さらに特開平5−239251
号等があり、HCFC類との混合を含めたものとして
は、特開平4−145141号、特開平5−17614
号等が知られている。しかしながら、これらは既に実用
化されているHCFC−141b(沸点、32.4℃)
または従来使用されてきたCFC−11(沸点、23.
8℃)を発泡剤として用いた場合と比較し、必ずしも同
等の生産性を満足するものではなかった。
【0005】一般に断熱用途の硬質ポリウレタンフォー
ムは、セル内に発泡剤が封入された独立気泡構造をとっ
ている。このため沸点が20℃以下(蒸気圧が1kg/cm
2 以上)の発泡剤を用いた場合、沸点が20℃を越える
(20℃での蒸気圧が1kg/cm2 未満)の発泡剤を用い
た場合に対し、任意の温度でより高いセル内圧力を持つ
ている。これは発泡剤固有の蒸気圧によるものであり、
その結果として脱型直後の硬質ポリウレタンフォームの
膨らみが大きくなり、より長い脱型時間が必要となる。
つまりこれら沸点が20℃以下の発泡剤を用いる発泡技
術において、既に実用化されているHCFC−141
b、または従来使用されてきたCFC−11を用いる発
泡技術と同等の生産性を実現するするための課題は、脱
型性の向上であった。
ムは、セル内に発泡剤が封入された独立気泡構造をとっ
ている。このため沸点が20℃以下(蒸気圧が1kg/cm
2 以上)の発泡剤を用いた場合、沸点が20℃を越える
(20℃での蒸気圧が1kg/cm2 未満)の発泡剤を用い
た場合に対し、任意の温度でより高いセル内圧力を持つ
ている。これは発泡剤固有の蒸気圧によるものであり、
その結果として脱型直後の硬質ポリウレタンフォームの
膨らみが大きくなり、より長い脱型時間が必要となる。
つまりこれら沸点が20℃以下の発泡剤を用いる発泡技
術において、既に実用化されているHCFC−141
b、または従来使用されてきたCFC−11を用いる発
泡技術と同等の生産性を実現するするための課題は、脱
型性の向上であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を達成する為に鋭意検討した結果、発泡剤として、
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンに代表さ
れる、ODPがゼロかつ沸点が20℃以下の化合物を用
いた場合においても、ポリオール成分として、開始剤中
のショ糖濃度が60〜100mol%、かつ平均官能基
数が6.0〜8.0、水酸基価が380〜480mgK
OH/gであるポリエーテルポリオールをポリオール成
分100重量部あたり5〜50重量部、および平均官能
基数が2.0〜4.0、水酸基価が280〜600mg
KOH/gである芳香族系ポリオールをポリオール成分
100重量部あたり20重量部以上用いることにより、
良好な流動性、断熱性能をもつ上に、著しく優れた脱型
性を有する硬質ポリウレタンフォームを製造することが
可能であるとことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
題を達成する為に鋭意検討した結果、発泡剤として、
1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンに代表さ
れる、ODPがゼロかつ沸点が20℃以下の化合物を用
いた場合においても、ポリオール成分として、開始剤中
のショ糖濃度が60〜100mol%、かつ平均官能基
数が6.0〜8.0、水酸基価が380〜480mgK
OH/gであるポリエーテルポリオールをポリオール成
分100重量部あたり5〜50重量部、および平均官能
基数が2.0〜4.0、水酸基価が280〜600mg
KOH/gである芳香族系ポリオールをポリオール成分
100重量部あたり20重量部以上用いることにより、
良好な流動性、断熱性能をもつ上に、著しく優れた脱型
性を有する硬質ポリウレタンフォームを製造することが
可能であるとことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明は、有機ポリイソシアナ
ート、ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤およびその他
の助剤類からなる硬質ポリウレタンフォームを製造する
方法において、(1)発泡剤として、ODP(オゾン破
壊係数)がゼロかつ沸点が20℃以下(20℃での蒸気
圧が1kg/cm2 以上)の化合物を単独または2種以上混
合して用い、(2)ポリオール成分として、開始剤中
のショ糖濃度が60〜100mol%、平均官能基数が
6.0〜8.0、水酸基価が380〜480mgKOH
/gであるポリエーテルポリオールをポリオール成分1
00重量部あたり5〜50重量部と、平均官能基数が
2.0〜4.0、水酸基価が280〜600mgKOH
/gである芳香族系ポリオールを、ポリオール成分10
0重量部あたり20重量部以上用いることを特徴とする
硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
ート、ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤およびその他
の助剤類からなる硬質ポリウレタンフォームを製造する
方法において、(1)発泡剤として、ODP(オゾン破
壊係数)がゼロかつ沸点が20℃以下(20℃での蒸気
圧が1kg/cm2 以上)の化合物を単独または2種以上混
合して用い、(2)ポリオール成分として、開始剤中
のショ糖濃度が60〜100mol%、平均官能基数が
6.0〜8.0、水酸基価が380〜480mgKOH
/gであるポリエーテルポリオールをポリオール成分1
00重量部あたり5〜50重量部と、平均官能基数が
2.0〜4.0、水酸基価が280〜600mgKOH
/gである芳香族系ポリオールを、ポリオール成分10
0重量部あたり20重量部以上用いることを特徴とする
硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明に用いる発泡剤は、ODP
(オゾン破壊係数)がゼロかつ沸点が20℃以下、すな
わち20℃での蒸気圧が1kg/cm2 以上、の化合物
である。このような化合物として、例えば、1,1,
1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、
1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン等のHFC
類が挙げられ、これらの化合物は単独または2種以上を
任意の割合で混合して用いることができる。とくに好ま
しくは1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンで
あり、また化合物を含むHFC類も好ましく用いられ
る。
(オゾン破壊係数)がゼロかつ沸点が20℃以下、すな
わち20℃での蒸気圧が1kg/cm2 以上、の化合物
である。このような化合物として、例えば、1,1,
1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2
−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、
1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン等のHFC
類が挙げられ、これらの化合物は単独または2種以上を
任意の割合で混合して用いることができる。とくに好ま
しくは1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンで
あり、また化合物を含むHFC類も好ましく用いられ
る。
【0009】また、助発泡剤として水を使用しても良
い。この場合、水の使用量はポリオール成分100重量
部に対して、0.5〜2.5重量部である。0.5重量
部未満では、流動性が低下し、2.5重量部を越えると
熱伝導率、接着性が低下する。発泡剤の使用量は、設定
温度、助発泡剤として用いる水の使用量に依存するが、
例えば、ポリオール成分100重量部に対して、水0.
5重量部の場合、0.25〜0.3molが適当であ
る。
い。この場合、水の使用量はポリオール成分100重量
部に対して、0.5〜2.5重量部である。0.5重量
部未満では、流動性が低下し、2.5重量部を越えると
熱伝導率、接着性が低下する。発泡剤の使用量は、設定
温度、助発泡剤として用いる水の使用量に依存するが、
例えば、ポリオール成分100重量部に対して、水0.
5重量部の場合、0.25〜0.3molが適当であ
る。
【0010】本発明においてポリオール成分(本発明で
使用するポリエーテルポリオールと芳香族系ポリオール
とを指す。以下同様)の一つとして用いられるポリエー
テルポリオールは、開始剤中のショ糖濃度が60〜10
0mol%、平均官能基数が6.0〜8.0、水酸基価
が380〜480mgKOH/g、好ましくは400〜
460mgKOH/gのものである。通常、このような
ポリエーテルポリオールは25℃における粘度が17
0,000cps以下のものである。平均官能基数が
6.0未満または開始剤中のショ糖濃度が60mol%
未満では脱型性向上効果はあまり顕著でない。水酸基価
が480mgKOH/gを越えると粘度が高くなり混合
不良となり、実用上好ましくない。また380mgKO
H/g未満ではアルキレンオキシド付加モル数の増加に
よる、架橋点間距離の増加に起因する強度の低下により
顕著な脱型性向上は見られない。また、このポリエーテ
ルポリオールの使用量は、ポリオール成分100重量部
あたり5〜50重量部が適当で、さらに好ましくは10
〜40重量部である。5重量部未満では脱型性向上効果
は顕著に見られず、50重量部を越えると、粘度の増
加、ならびに流動性の低下が著しく好ましくない。
使用するポリエーテルポリオールと芳香族系ポリオール
とを指す。以下同様)の一つとして用いられるポリエー
テルポリオールは、開始剤中のショ糖濃度が60〜10
0mol%、平均官能基数が6.0〜8.0、水酸基価
が380〜480mgKOH/g、好ましくは400〜
460mgKOH/gのものである。通常、このような
ポリエーテルポリオールは25℃における粘度が17
0,000cps以下のものである。平均官能基数が
6.0未満または開始剤中のショ糖濃度が60mol%
未満では脱型性向上効果はあまり顕著でない。水酸基価
が480mgKOH/gを越えると粘度が高くなり混合
不良となり、実用上好ましくない。また380mgKO
H/g未満ではアルキレンオキシド付加モル数の増加に
よる、架橋点間距離の増加に起因する強度の低下により
顕著な脱型性向上は見られない。また、このポリエーテ
ルポリオールの使用量は、ポリオール成分100重量部
あたり5〜50重量部が適当で、さらに好ましくは10
〜40重量部である。5重量部未満では脱型性向上効果
は顕著に見られず、50重量部を越えると、粘度の増
加、ならびに流動性の低下が著しく好ましくない。
【0011】本発明で使用するポリオール成分の一方の
成分である芳香族系ポリオールは、平均官能基数が2.
0〜4.0、水酸基価が280〜600mgKOH/g
のものである。平均官能基数が4.0を越えると高粘度
起因の混合不良、ならびに流動性の悪化を招き好ましく
ない。2.0未満では著しい強度の低下を招き好ましく
ない。この芳香族系ポリオールの使用量は、ポリオール
成分100重量部あたり20重量部以上、好ましくは3
0〜60重量部である。上記ポリエーテルポリオールと
ともに、この芳香族系ポリオールを20重量部以上使用
することにより、良好な流動性が得られ、ならびに得ら
れる硬質ウレタンフォームのセルの微細化に起因する熱
伝導率の低減をはかることができる。使用量の上限に特
に制限はないが、得られる効果と経費面から決めること
ができる。
成分である芳香族系ポリオールは、平均官能基数が2.
0〜4.0、水酸基価が280〜600mgKOH/g
のものである。平均官能基数が4.0を越えると高粘度
起因の混合不良、ならびに流動性の悪化を招き好ましく
ない。2.0未満では著しい強度の低下を招き好ましく
ない。この芳香族系ポリオールの使用量は、ポリオール
成分100重量部あたり20重量部以上、好ましくは3
0〜60重量部である。上記ポリエーテルポリオールと
ともに、この芳香族系ポリオールを20重量部以上使用
することにより、良好な流動性が得られ、ならびに得ら
れる硬質ウレタンフォームのセルの微細化に起因する熱
伝導率の低減をはかることができる。使用量の上限に特
に制限はないが、得られる効果と経費面から決めること
ができる。
【0012】上記芳香族系ポリオールとしては、例え
ば、トリレンジアミンおよび/またはその粗製物、ジフ
ェニルメタンジアミンおよび/またはその粗製物等の芳
香族アミン類の単独、または多価アルコール、脂肪族ア
ミン類との混合系に、アルキレンオキシドを付加重合さ
せて得られるポリエーテルポリオール;または無水フタ
ル酸をグリセリン、トリメチロールプロパン、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1、2−ブタンジ
オール、1、4−ブタンジオール等の低分子トリオー
ル、ジオールで半エステル化したものにアルキレンオキ
シドを重合させて得られるエステルポリオール;あるい
はアジピン酸、フタル酸等の低分子量カルボン酸と多価
アルコールとの縮合反応により生成するポリエステルポ
リオール;さらにビスフェノールA等の芳香族ヒドロキ
シ化合物にアルキレンオキシドを付加重合させて得られ
るポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ば、トリレンジアミンおよび/またはその粗製物、ジフ
ェニルメタンジアミンおよび/またはその粗製物等の芳
香族アミン類の単独、または多価アルコール、脂肪族ア
ミン類との混合系に、アルキレンオキシドを付加重合さ
せて得られるポリエーテルポリオール;または無水フタ
ル酸をグリセリン、トリメチロールプロパン、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1、2−ブタンジ
オール、1、4−ブタンジオール等の低分子トリオー
ル、ジオールで半エステル化したものにアルキレンオキ
シドを重合させて得られるエステルポリオール;あるい
はアジピン酸、フタル酸等の低分子量カルボン酸と多価
アルコールとの縮合反応により生成するポリエステルポ
リオール;さらにビスフェノールA等の芳香族ヒドロキ
シ化合物にアルキレンオキシドを付加重合させて得られ
るポリエーテルポリオール等が挙げられる。
【0013】本発明で使用する上記のポリエーテルポリ
オールおよび芳香族系ポリオールにさらにその他のポリ
オールを併用することができる。このようなポリオール
としては公知のものがすべて使用できる。例えば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエ
リスリトール、アルファメチルグルコシド、ソルビトー
ル、ショ糖等の多価アルコール、エチレンジアミン、ト
リエタノールアミン、イソプロパノールアミン等の脂肪
族アミン類の単独または混合系にアルキレンオキシドを
付加重合させて得た水酸基価350〜800mgKOH
/gのポリエーテルポリオール等がある。
オールおよび芳香族系ポリオールにさらにその他のポリ
オールを併用することができる。このようなポリオール
としては公知のものがすべて使用できる。例えば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエ
リスリトール、アルファメチルグルコシド、ソルビトー
ル、ショ糖等の多価アルコール、エチレンジアミン、ト
リエタノールアミン、イソプロパノールアミン等の脂肪
族アミン類の単独または混合系にアルキレンオキシドを
付加重合させて得た水酸基価350〜800mgKOH
/gのポリエーテルポリオール等がある。
【0014】触媒としては、例えば、トリメチルアミノ
エチルピペラジン、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリ
ン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレ
ンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン等のア
ミン系ウレタン化触媒等、公知の触媒がすべて使用でき
る。その使用量は本発明で使用する活性水素を有する化
合物の合計100重量部に対して、0.001〜10.
0重量部が適当である。
エチルピペラジン、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリ
ン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレ
ンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン等のア
ミン系ウレタン化触媒等、公知の触媒がすべて使用でき
る。その使用量は本発明で使用する活性水素を有する化
合物の合計100重量部に対して、0.001〜10.
0重量部が適当である。
【0015】整泡剤としては、従来公知の有機珪素系の
界面活性剤が用いられる。例えば、日本ユニカー社製の
L−5420、L−5421等、東レダウコーニングシ
リコーン社製のSH−193等、信越化学工業社製のF
−327、F−345、F−305等が適当である。こ
れらの整泡剤の使用量は、活性水素を有する化合物と有
機ポリイソシアナートの総和100重量部に対して0.
1〜10重量部である。その他、難燃剤、可塑剤、安定
剤および着色剤等を必要に応じ添加することができる。
界面活性剤が用いられる。例えば、日本ユニカー社製の
L−5420、L−5421等、東レダウコーニングシ
リコーン社製のSH−193等、信越化学工業社製のF
−327、F−345、F−305等が適当である。こ
れらの整泡剤の使用量は、活性水素を有する化合物と有
機ポリイソシアナートの総和100重量部に対して0.
1〜10重量部である。その他、難燃剤、可塑剤、安定
剤および着色剤等を必要に応じ添加することができる。
【0016】本発明に使用される有機ポリイソシアナー
トとしては、公知のものがすべて使用できるが、最も一
般的なものはトルエンジイソシアナート(以下、TDI
と記す)および/またはジフェニルメタンジイソシアナ
ート(以下、MDIと記す)である。TDIは2,4−
体100%品や異性体の混合物、すなわち2,4−体/
2,6−体が80/20または65/35(それぞれ重
量比)、あるいはその他の混合比であるものをはじめ、
三井東圧化学(株)製TDI−TRCとして知られる多
官能性のタールを含有する、いわゆる粗TDIも使用で
きる。また、MDIとしては、4,4’−体を主成分と
する純品の他に、3核体以上の多核体を含有する三井東
圧化学(株)製コスモネートシリーズに代表されるポリ
メリックMDIが好適に使用される。またこれら有機ポ
リイソシアナートと後述のポリオールより得られるイソ
シアナート基を分子末端に有するプレポリマーもイソシ
アナート組成物の一部または全部として使用できる。
トとしては、公知のものがすべて使用できるが、最も一
般的なものはトルエンジイソシアナート(以下、TDI
と記す)および/またはジフェニルメタンジイソシアナ
ート(以下、MDIと記す)である。TDIは2,4−
体100%品や異性体の混合物、すなわち2,4−体/
2,6−体が80/20または65/35(それぞれ重
量比)、あるいはその他の混合比であるものをはじめ、
三井東圧化学(株)製TDI−TRCとして知られる多
官能性のタールを含有する、いわゆる粗TDIも使用で
きる。また、MDIとしては、4,4’−体を主成分と
する純品の他に、3核体以上の多核体を含有する三井東
圧化学(株)製コスモネートシリーズに代表されるポリ
メリックMDIが好適に使用される。またこれら有機ポ
リイソシアナートと後述のポリオールより得られるイソ
シアナート基を分子末端に有するプレポリマーもイソシ
アナート組成物の一部または全部として使用できる。
【0017】本発明を実施するには、ポリオール、発泡
剤、触媒および整泡剤の所定量を混合してレジン液とす
る。有機ポリイソシアナートと前述のポリオール成分、
発泡剤、触媒、整泡剤およびその他の助剤からなるレジ
ン液中の活性水素の割合は、NCO/OH(活性水素)
=0.7〜5.0(当量比)が特に好適である。したが
って、有機ポリイソシアナートとレジン液の活性水素と
の当量比(NCO:OH)が0.7:1から5:1の範
囲で有機ポリイソシアナートとレジン液とを所定の液比
として高速混合し、空隙または型に注入する。常法の発
泡成形法により硬質ウレタンフォームを得ることができ
る。
剤、触媒および整泡剤の所定量を混合してレジン液とす
る。有機ポリイソシアナートと前述のポリオール成分、
発泡剤、触媒、整泡剤およびその他の助剤からなるレジ
ン液中の活性水素の割合は、NCO/OH(活性水素)
=0.7〜5.0(当量比)が特に好適である。したが
って、有機ポリイソシアナートとレジン液の活性水素と
の当量比(NCO:OH)が0.7:1から5:1の範
囲で有機ポリイソシアナートとレジン液とを所定の液比
として高速混合し、空隙または型に注入する。常法の発
泡成形法により硬質ウレタンフォームを得ることができ
る。
【0018】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明する。しかし、本発明は、以下の実施例に限
定されるものではない。実施例および比較例において、
使用した原料はつぎの通りである。 ポリエーテルポリオールA: ショ糖/グリセリン(重
量比60/40)にプロピレンオキシドを付加重合した
水酸基価450mgKOH/g、粘度6,000cps
(25℃)のポリエーテルポリオール。平均官能基数
4.44、開始剤中のショ糖濃度28.8mol%。 ポリエーテルポリオールB:参考例1で合成したもの。 ポリエーテルポリオールC:参考例2で合成したもの。 ポリエーテルポリオールD:参考例3で合成したもの。 芳香族系ポリオールA:m−トリレンジアミン/トリエ
タノールアミン(重量比70/30)にプロピレンオキ
シド/エチレンオキシドを付加重合した水酸基価400
mgKOH/g、粘度10,000cps(25℃)の
ポリエーテルポリオール。 芳香族系ポリオールB:参考例4で合成したもの。 イソシアナート:三井東圧化学(株)製 コスモネート
M−200 ポリメリックMDI NCO% 31.3% 整泡剤:日本ユニカー(株)製 SZ−1627 触媒A:花王(株)製 カオーライザーNo.3(ペン
タメチルジエチレントリアミン) 触媒B:花王(株)製 カオーライザーNo.1(テト
ラメチルヘキサメチレンジアミン) 発泡剤A:アライドシグナル(株)製 HFC−245
fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン) 発泡剤B:セントラル硝子(株)製 HCFC−141
b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン) 発泡剤C:三井デユポンフロロケミカル(株)製 HF
C−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン)
体的に説明する。しかし、本発明は、以下の実施例に限
定されるものではない。実施例および比較例において、
使用した原料はつぎの通りである。 ポリエーテルポリオールA: ショ糖/グリセリン(重
量比60/40)にプロピレンオキシドを付加重合した
水酸基価450mgKOH/g、粘度6,000cps
(25℃)のポリエーテルポリオール。平均官能基数
4.44、開始剤中のショ糖濃度28.8mol%。 ポリエーテルポリオールB:参考例1で合成したもの。 ポリエーテルポリオールC:参考例2で合成したもの。 ポリエーテルポリオールD:参考例3で合成したもの。 芳香族系ポリオールA:m−トリレンジアミン/トリエ
タノールアミン(重量比70/30)にプロピレンオキ
シド/エチレンオキシドを付加重合した水酸基価400
mgKOH/g、粘度10,000cps(25℃)の
ポリエーテルポリオール。 芳香族系ポリオールB:参考例4で合成したもの。 イソシアナート:三井東圧化学(株)製 コスモネート
M−200 ポリメリックMDI NCO% 31.3% 整泡剤:日本ユニカー(株)製 SZ−1627 触媒A:花王(株)製 カオーライザーNo.3(ペン
タメチルジエチレントリアミン) 触媒B:花王(株)製 カオーライザーNo.1(テト
ラメチルヘキサメチレンジアミン) 発泡剤A:アライドシグナル(株)製 HFC−245
fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン) 発泡剤B:セントラル硝子(株)製 HCFC−141
b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン) 発泡剤C:三井デユポンフロロケミカル(株)製 HF
C−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン)
【0019】参考例1 ポリエーテルポリオールBの合成 301gのショ糖、624gの上記ポリエーテルポリオ
ールA、および、6.75gのジメチルパルミチルアミ
ンを内容積2Lの反応槽に装入し、反応槽を窒素置換
後、攪拌、昇温を開始し、100℃で反応槽の内圧が
4.0kg/cm2以下に保たれるように303gのプ
ロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。2時
間でプロピレンオキシド装入後、110℃に昇温し、内
圧の低下が認められなくなるまで3時間攪拌した。反応
終了後、残留するプロピレンオキシドを減圧により除去
し、水123gを加えた。100℃で1時間攪拌し、未
反応ショ糖の溶解を確認した後、減圧下、脱水を行っ
た。引き続き、273gのプロピレンオキシドを装入
し、反応終了後、残留するプロピレンオキシドを除去
し、さらにろ過(さらしろ過)し、薄黄色澄明な水酸基
価452mgKOH/gのポリエーテルポリオールBが
得られた。平均官能基数6.00、開始剤中のショ糖濃
度60.0mol%。
ールA、および、6.75gのジメチルパルミチルアミ
ンを内容積2Lの反応槽に装入し、反応槽を窒素置換
後、攪拌、昇温を開始し、100℃で反応槽の内圧が
4.0kg/cm2以下に保たれるように303gのプ
ロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。2時
間でプロピレンオキシド装入後、110℃に昇温し、内
圧の低下が認められなくなるまで3時間攪拌した。反応
終了後、残留するプロピレンオキシドを減圧により除去
し、水123gを加えた。100℃で1時間攪拌し、未
反応ショ糖の溶解を確認した後、減圧下、脱水を行っ
た。引き続き、273gのプロピレンオキシドを装入
し、反応終了後、残留するプロピレンオキシドを除去
し、さらにろ過(さらしろ過)し、薄黄色澄明な水酸基
価452mgKOH/gのポリエーテルポリオールBが
得られた。平均官能基数6.00、開始剤中のショ糖濃
度60.0mol%。
【0020】参考例2 ポリエーテルポリオールCの合成 358gのショ糖、437gのポリエーテルポリオール
(ソルビトール/グリセリン=94/6重量%にプロピ
レンオキシドを付加し、水酸基価470mgKOH/
g、平均官能基数=5.63)、および、6.75gの
ジメチルパルミチルアミンを内容積2Lの反応槽に装入
し、反応槽を窒素置換後、攪拌、昇温を開始し、100
℃で反応槽の内圧が4.0kg/cm2 以下に保たれる
ように583gのプロピレンオキシドを徐々に装入し、
反応を行った。2時間でプロピレンオキシド装入後、1
10℃に昇温し、内圧の低下が認められなくなるまで3
時間攪拌した。反応終了後、残留するプロピレンオキシ
ドを減圧により除去し、水150gを加えた。100℃
で1時間攪拌し、未反応ショ糖の溶解を確認した後、減
圧下、脱水を行った。引き続き、122gのプロピレン
オキシドを装入し、反応終了後、残留するプロピレンオ
キシドを除去し、さらにろ過(さらしろ過)し、薄黄色
澄明な水酸基価455mgKOH/gのポリエーテルポ
リオールCが得られた。平均官能基数7.09、開始剤
中のショ糖濃度60.0mol%。
(ソルビトール/グリセリン=94/6重量%にプロピ
レンオキシドを付加し、水酸基価470mgKOH/
g、平均官能基数=5.63)、および、6.75gの
ジメチルパルミチルアミンを内容積2Lの反応槽に装入
し、反応槽を窒素置換後、攪拌、昇温を開始し、100
℃で反応槽の内圧が4.0kg/cm2 以下に保たれる
ように583gのプロピレンオキシドを徐々に装入し、
反応を行った。2時間でプロピレンオキシド装入後、1
10℃に昇温し、内圧の低下が認められなくなるまで3
時間攪拌した。反応終了後、残留するプロピレンオキシ
ドを減圧により除去し、水150gを加えた。100℃
で1時間攪拌し、未反応ショ糖の溶解を確認した後、減
圧下、脱水を行った。引き続き、122gのプロピレン
オキシドを装入し、反応終了後、残留するプロピレンオ
キシドを除去し、さらにろ過(さらしろ過)し、薄黄色
澄明な水酸基価455mgKOH/gのポリエーテルポ
リオールCが得られた。平均官能基数7.09、開始剤
中のショ糖濃度60.0mol%。
【0021】参考例3 ポリエーテルポリオールDの合成 514gのショ糖、および6.75gのジメチルパルミ
チルアミンを内容積2Lの反応槽に装入し、反応槽を窒
素置換後、攪拌、昇温を開始し、100℃で反応槽の内
圧が4.0kg/cm2 以下に保たれるように863g
のプロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。
6時間でプロピレンオキシド装入後、110℃に昇温
し、内圧の低下が認められなくなるまで3時間攪拌し
た。反応終了後、残留するプロピレンオキシドを減圧に
より除去し、水275gを加えた。100℃で1時間攪
拌し、未反応ショ糖の溶解を確認した後、減圧下、脱水
を行った。引き続き、122gのプロピレンオキシドを
装入し、反応終了後、残留するプロピレンオキシドを除
去し、さらにろ過(さらしろ過)し、薄黄色澄明な水酸
基価456mgKOH/gのポリエーテルポリオールD
が得られた。平均官能基数8.00、開始剤中のショ糖
濃度100.0mol%。
チルアミンを内容積2Lの反応槽に装入し、反応槽を窒
素置換後、攪拌、昇温を開始し、100℃で反応槽の内
圧が4.0kg/cm2 以下に保たれるように863g
のプロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。
6時間でプロピレンオキシド装入後、110℃に昇温
し、内圧の低下が認められなくなるまで3時間攪拌し
た。反応終了後、残留するプロピレンオキシドを減圧に
より除去し、水275gを加えた。100℃で1時間攪
拌し、未反応ショ糖の溶解を確認した後、減圧下、脱水
を行った。引き続き、122gのプロピレンオキシドを
装入し、反応終了後、残留するプロピレンオキシドを除
去し、さらにろ過(さらしろ過)し、薄黄色澄明な水酸
基価456mgKOH/gのポリエーテルポリオールD
が得られた。平均官能基数8.00、開始剤中のショ糖
濃度100.0mol%。
【0022】参考例4 芳香族系ポリオールBの合成 6.69kgの無水フタル酸、2.03kgのグリセリ
ン、2.08kgの1,4−ブタンジオールおよび6
7.5gのジメチルパルミチルアミンを内容積30Lの
反応槽に装入し、反応槽を窒素置換後、3kg/cm2
まで窒素加圧し昇温した。100℃で1時間反応後、反
応槽を常圧に戻し、4.19kgのプロピレンオキシド
を装入した。温度を100℃に保持し5時間攪拌し、1
20℃に昇温して内圧の低下が認められなくなるまで更
に5時間反応させた。反応終了後、残留するプロピレン
オキシドを減圧留去し、ろ過して酸価0mgKOH/
g、水酸基価412mgKOH/g、粘度35,000
cps(25℃)の芳香族系ポリオールBを得た。
ン、2.08kgの1,4−ブタンジオールおよび6
7.5gのジメチルパルミチルアミンを内容積30Lの
反応槽に装入し、反応槽を窒素置換後、3kg/cm2
まで窒素加圧し昇温した。100℃で1時間反応後、反
応槽を常圧に戻し、4.19kgのプロピレンオキシド
を装入した。温度を100℃に保持し5時間攪拌し、1
20℃に昇温して内圧の低下が認められなくなるまで更
に5時間反応させた。反応終了後、残留するプロピレン
オキシドを減圧留去し、ろ過して酸価0mgKOH/
g、水酸基価412mgKOH/g、粘度35,000
cps(25℃)の芳香族系ポリオールBを得た。
【0023】実施例1〜5および比較例1〜5 表−1(実施例1〜5)および表−2(比較例1〜5)
に示す配合のレジン液を所定量配合し、機械成型を行っ
た。成型条件を以下に示す。 発泡液温;イソシアナート/レジン液=20(℃)/2
0(℃) 吐出圧力;イソシアナート/レジン液=110(kg/cm
2 )/110(kg/cm 2 )予め45℃に調整したアルミ
製縦型パネル(サイズ:内寸400 ×400 ×厚み35mm)
に、所定量の発泡液を注入し、8分後に脱型した。 流動性の評価は、上記アルミ製縦型パネルでの成型後、
フォーム長、フォーム重量を測定し、単位重量あたりの
長さ(mm/g)により数値化した。発泡後、23℃、湿度
65%の恒温室で24時間放置したフォームの熱伝導率
を以下の通り測定した。 サンプルサイズ;200 ×200 ×25mm 測定機器;英弘精機(株)製 Auto−λ HC−072(中間温度25℃) 脱型性の評価は予め45℃に調整したアルミ製水平モー
ルド(サイズ330.0 ×330.0 ×厚み80.0mm)に所定量の
発泡液を注入し5分後に脱型した。脱型直後にダイヤル
ゲージにて厚みを測定しフォームの膨れの状態を測定し
た。本来の厚み80.0mmに対して何ミリ膨れているかによ
り評価した。
に示す配合のレジン液を所定量配合し、機械成型を行っ
た。成型条件を以下に示す。 発泡液温;イソシアナート/レジン液=20(℃)/2
0(℃) 吐出圧力;イソシアナート/レジン液=110(kg/cm
2 )/110(kg/cm 2 )予め45℃に調整したアルミ
製縦型パネル(サイズ:内寸400 ×400 ×厚み35mm)
に、所定量の発泡液を注入し、8分後に脱型した。 流動性の評価は、上記アルミ製縦型パネルでの成型後、
フォーム長、フォーム重量を測定し、単位重量あたりの
長さ(mm/g)により数値化した。発泡後、23℃、湿度
65%の恒温室で24時間放置したフォームの熱伝導率
を以下の通り測定した。 サンプルサイズ;200 ×200 ×25mm 測定機器;英弘精機(株)製 Auto−λ HC−072(中間温度25℃) 脱型性の評価は予め45℃に調整したアルミ製水平モー
ルド(サイズ330.0 ×330.0 ×厚み80.0mm)に所定量の
発泡液を注入し5分後に脱型した。脱型直後にダイヤル
ゲージにて厚みを測定しフォームの膨れの状態を測定し
た。本来の厚み80.0mmに対して何ミリ膨れているかによ
り評価した。
【0024】実施例1〜5に示すように、本発明の範囲
内のポリオールを用いれば、発泡剤としてODPがゼロ
かつ沸点が20℃以下の化合物を単独または2種以上混
合して用いた場合においても、現在実用化されているH
CFC−141bを発泡剤として用いた場合(比較例
5)同等以上の脱型性を有し、良好ならびに断熱性能を
もつことが判る。それに対し、本発明の範囲外の場合、
脱型性が劣り(比較例1〜4)、また流動性も劣る(比
較例2、3)ことが示されている。
内のポリオールを用いれば、発泡剤としてODPがゼロ
かつ沸点が20℃以下の化合物を単独または2種以上混
合して用いた場合においても、現在実用化されているH
CFC−141bを発泡剤として用いた場合(比較例
5)同等以上の脱型性を有し、良好ならびに断熱性能を
もつことが判る。それに対し、本発明の範囲外の場合、
脱型性が劣り(比較例1〜4)、また流動性も劣る(比
較例2、3)ことが示されている。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、発泡剤としてODPが
ゼロかつ沸点が20℃以下の化合物を単独または2種以
上混合して用いた場合においても、良好な流動性、断熱
性能をもつ上に、既に実用化されているHCFC−14
1bまたは従来使用されてきたCFC−11発泡技術同
等の生産性を実現する優れた脱型性を有する硬質ポリウ
レタンフォームを得ることができる。
ゼロかつ沸点が20℃以下の化合物を単独または2種以
上混合して用いた場合においても、良好な流動性、断熱
性能をもつ上に、既に実用化されているHCFC−14
1bまたは従来使用されてきたCFC−11発泡技術同
等の生産性を実現する優れた脱型性を有する硬質ポリウ
レタンフォームを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋元 悟 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 中島 利和 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 藤野 浩 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 有機ポリイソシアナート、ポリオール、
発泡剤、触媒、整泡剤およびその他の助剤類からなる硬
質ポリウレタンフォームを製造する方法において、 (1)発泡剤として、オゾン破壊係数がゼロかつ沸点が
20℃以下(20℃での蒸気圧が1kg/cm2 以上)の化
合物を単独または2種以上を混合して用い、 (2)ポリオール成分として、開始剤中のショ糖濃度
が60〜100mol%、平均官能基数が6.0〜8.
0、および水酸基価が380〜480mgKOH/gで
あるポリエーテルポリオールを、ポリオール成分100
重量部あたり5〜50重量部と、平均官能基数が2.
0〜4.0、水酸基価が280〜600mgKOH/g
である芳香族系ポリオールを、ポリオール成分100重
量部あたり20重量部以上とを用いることを特徴とする
硬質ポリウレタンフォームの製造方法。 - 【請求項2】 発泡剤が、1,1,1,3,3−ペンタ
フルオロプロパンの単独または他のオゾン破壊係数がゼ
ロかつ沸点が20℃以下の化合物と混合したものである
ことを特徴とする請求項1記載の硬質ポリウレタンフォ
ームの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8345122A JPH10182783A (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8345122A JPH10182783A (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10182783A true JPH10182783A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18374440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8345122A Pending JPH10182783A (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10182783A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008208382A (ja) * | 2002-01-16 | 2008-09-11 | Asahi Glass Co Ltd | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
-
1996
- 1996-12-25 JP JP8345122A patent/JPH10182783A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008208382A (ja) * | 2002-01-16 | 2008-09-11 | Asahi Glass Co Ltd | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7691913B2 (en) | Rigid polyurethane foam based on toluene diamine-initiated polyols | |
CN110862505B (zh) | 一种聚异氰脲酸酯泡沫及其制备方法 | |
KR100638544B1 (ko) | 경질 발포 합성 수지의 제조 방법 | |
JP3276463B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造法 | |
CN111518251A (zh) | 一种聚氨酯硬质泡沫及其制备方法 | |
JPH10182783A (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP4402179B2 (ja) | ポリエーテルポリオールの製造方法、および、硬質発泡合成樹脂の製造方法 | |
JP3654729B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JP4058806B2 (ja) | 硬質発泡合成樹脂の製造方法 | |
JPH10182776A (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP3366137B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JP4084516B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2004131651A (ja) | 硬質ポリウレタンフォームおよびその製造方法 | |
JPH09136936A (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JPH10182784A (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2000053743A (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JP3689903B2 (ja) | 変性ポリイソシアネート組成物、並びにこれを用いた硬質ポリウレタンフォーム又はイソシアヌレート変性ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP3184589B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JP2000063475A (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JPH09136941A (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JPH06345842A (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2004131649A (ja) | 硬質ポリウレタンフォームおよびその製造方法 | |
JP4747766B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2000063477A (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム | |
JP3265064B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050614 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051012 |