JPH10182592A - 4−アミノスルフオニルメチルベンゾフエノンヒドラゾン誘導体及び殺虫剤 - Google Patents

4−アミノスルフオニルメチルベンゾフエノンヒドラゾン誘導体及び殺虫剤

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JPH10182592A
JPH10182592A JP35634396A JP35634396A JPH10182592A JP H10182592 A JPH10182592 A JP H10182592A JP 35634396 A JP35634396 A JP 35634396A JP 35634396 A JP35634396 A JP 35634396A JP H10182592 A JPH10182592 A JP H10182592A
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alkyl
formula
compound
carbonyl
hydrogen
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JP35634396A
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Yuichi Otsu
悠一 大津
Yumi Hattori
ゆみ 服部
Katsuhiko Shibuya
克彦 渋谷
Takehisa Abe
剛久 阿部
Yoshinori Kitagawa
芳則 北川
Katsuaki Wada
勝昭 和田
Yoshiko Kyo
嘉子 京
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Bayer CropScience KK
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Nihon Bayer Agrochem KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 殺虫剤の有効成分として優れた活性を示す4
−アミノスルフォニルメチルベンゾフェノンヒドラゾン
誘導体を提供する。 【解決手段】 式 【化1】 (式中、Xはハロゲン;R1は水素またはC1-6アルキ
ル;R2は水素、ベンゾイル、C1-6アルキル-カルボニ
ル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C1-6ハロアルコキ
シ-カルボニルまたはC3-6シクロアルキル-C1-4アルコ
キシ-カルボニル;R3は水素またはC1-4アルキル;R4
は水素、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシを示す
か、あるいは、R3とR4は一緒になってエチレン、トリ
メチレン、テトラメチレン又ペンタメチレンを示し、そ
れらが結合している窒素原子と共に3員〜6員の飽和複
素環を形成する)で表される4−アミノスルフォニルメ
チルベンゾフェノンヒドラゾン誘導体およびその幾何異
性体混合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な4−アミノ
スルフォニルメチルベンゾフェノンヒドラゾン誘導体、
その製造方法及び農薬、特に殺虫剤としての利用に関す
る。
【0002】
【従来の技術および技術課題】British Crop Protectio
n Conference Pests and Diseases 1984,Vol.2, 405-
412、特開昭54−122261号公報、特開昭56−
45452号公報、特開平2−138246号公報、特
開平3−74356号公報、特開平4−1173号公
報、特開平6−25134号公報、特開平6−1840
7号公報、特開平7−149708号公報、特開平7−
242618号公報、特開平7−247261号公報、
特開平8−41013号及びWO96/33168には、4−置換
−4’−置換アルキルスルホニルオキシベンゾフェノン
ヒドラゾン誘導体が殺虫活性を有することが記載されて
いる。
【0003】本発明者等は、優れた殺虫剤を開発するた
めに長年にわたり研究を続けており、より高い殺虫力と
より高い安全性を有する化合物を創製すべく、多くの化
合物を合成しその殺虫特性を検討してきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】その結果、今回、優れた
殺虫活性を持つ下記式(I)で表される新規な4−アミ
ノスルフォニルメチルベンゾフェノンヒドラゾン誘導体
またはその幾何異性体混合物およびそれらの塩が見出さ
れた。
【0005】
【化4】
【0006】式中、Xはハロゲンを示し、R1は水素ま
たはC1-6アルキルを示し、R2は水素、ベンゾイル、C
1-6アルキル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニ
ル、C1-6ハロアルコキシ-カルボニルまたはC3-6シク
ロアルキル-C1-4アルコキシ-カルボニルを示し、R3
水素またはC1-4アルキルを示し、R4は水素、C1-4
ルキルまたはC1-4アルコキシを示すか、あるいはR3
4は一緒になってエチレン、トリメチレン、テトラメ
チレン又ペンタメチレンを示し、それらが結合している
窒素原子と共に3員〜6員の飽和複素環を形成する。
【0007】本発明の上記式(I)の化合物は、下記の
製造方法(a)または(b)によって製造することができ
る。すなわち、製法(a):1またはR2の少なくとも一方が水素を示
す場合の式(I)の化合物を製造するに際して、式
【0008】
【化5】
【0009】式中、X、R3及びR4は前記と同義であ
る、で表される化合物を式
【0010】
【化6】
【0011】式中、R6は水素、C1-6アルキル、C1-6
アルキル-カルボニル、ベンゾイル、C1-6アルコキシ-
カルボニル、C1-6ハロアルコキシ-カルボニルまたはC
3-6シクロアルキル-C1-4アルコキシ-カルボニルを示
す、で表される化合物と反応させるか、または製法(b):1またはR2の少なくとも一方が水素以外
の基を示す場合の式(I)の化合物を製造するに際し
て、式
【0012】
【化7】
【0013】式中、X、R3、R4及びR6は前記と同義
である、で表される化合物を式 Hal−R7 (V) 式中、R7はC1-6アルキル、ベンゾイル、C1-6アルキ
ル-カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C1-6
ロアルコキシ-カルボニルまたはC3-6シクロアルキル-
1-4アルコキシ-カルボニルを示し、そしてhalはハロ
ゲンを示す、で表される化合物とを反応させる。
【0014】本発明の式(I)の4−アミノスルフォニ
ルメチルベンゾフェノンヒドラゾン誘導体は強力な殺虫
作用を示し、特に鱗翅目の害虫、鞘翅目の害虫、更には
土壌害虫に対し優れた殺虫作用を示す。
【0015】本発明により提供される式(I)の4−ア
ミノスルフォニルメチルベンゾフェノンヒドラゾン誘導
体は、驚くべきことに、例えば、前述した先行技術文献
に記載の公知化合物と比較し、実質的に極めて卓越した
殺虫作用を示す。
【0016】本明細書において、「ハロゲン」および
「ハロアルキル」におけるハロゲンは、フルオル、クロ
ル、ブロムまたはヨードを示し、好ましくはフルオル、
クロルまたはブロムを示す。
【0017】「アルキル」は直鎖状または分岐鎖状であ
ることができ、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、n-、iso-、sec-もしくはtert-ブチル、n
-、iso-、sec-、tert-もしくはneo-ペンチル、n-、iso
-、sec-、tert-もしくはneo-ヘキシル、へプチル、オク
チル等が挙げられる。
【0018】「アルコキシ」は直鎖状または分岐鎖状で
あることができ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、n-、iso-、sec-もしくはtert-
ブトキシ、n-、iso-、sec-、tert-もしくはneo-ペント
キシ、n-、iso-、sec-、00rt-もしくはneo-ヘキトキ
シ等が挙げられる。
【0019】「ハロアルコキシ」は1個または複数個の
ハロゲンで置換されたアルコキシを意味し、直鎖状また
は分岐鎖状であることができ、例えば、フルオロメトキ
シ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フル
オロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエト
キシ、テトラフルオロエトキシ等が挙げられる。
【0020】「シクロアルキル」としては、例えば、シ
クロプロピル、シクロペンチル、シクロへキシル等が挙
げられる。
【0021】前記式(I)の化合物において、好ましく
は、Xは塩素または臭素を示し、R1は水素またはC1-3
アルキルを示し、R2は水素、ベンゾイル、C1-4アルキ
ル-カルボニル、C1-4アルコキシ-カルボニル、C1-3
ロアルコキシ-カルボニルまたはシクロプロピルメトキ
シカルボニルを示し、R3は水素またはC1-3アルキルを
示し、R4は水素、C1-3アルキルまたはC1-3アルコキ
シを示すか、あるいはR3とR4は一緒になってエチレン
またはテトラメチレンを示し、それらが結合している窒
素原子と共に3員または5員の飽和複素環を形成する化
合物またはその幾何異性体混合物を挙げることができ
る。
【0022】前記式(I)の化合物において、更に好ま
しくは、Xは塩素または臭素を示し、R1は水素、メチ
ル、エチルまたはイソプロピルを示し、R2は水素、ベ
ンゾイル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカル
ボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニ
ル、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニルまたはシク
ロプロピルメトキシカルボニルを示し、R3は水素、メ
チルまたはエチルを示し、R4は水素、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピルまたはメトキシを示すか、
あるいはR3とR4は一緒になってエチレンまたはテトラ
メチレンを示し、それらが結合している窒素原子と共に
3員または5員の飽和複素環を形成する化合物またはそ
の幾何異性体混合物を挙げることができる。
【0023】本発明の式(I)の化合物には、syn−型
及びanti−型の幾何異性体が存在し、それらはそれぞれ
純粋な形態または両者の混合物の形で存在することがで
きる。
【0024】本発明の式(I)の化合物の具体例とし
て、下記第1表に記載の化合物を挙げることができる。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】前記製法(a)は、原料として、例えば、
4−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフォニルメチル
ベンゾフェノンとアセトヒドラジドとを用いる場合、下
記の反応式1で表される。
【0031】反応式1
【0032】
【化8】
【0033】前記製法(b)は、原料として、例えば、
4−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフォニルメチル
ベンゾフェノン エトキシカルボニルヒドラジンとヨウ
化エチルとを用いる場合、下記の反応式2で表される。
【0034】反応式2
【0035】
【化9】
【0036】上記製法(a)において、原料として使用
される式(II)の化合物の例としては、4−クロロ−
4’−アミノスルフォニルメチルベンゾフェノン、4−
クロロ−4’−メチルアミノスルフォニルメチルベンゾ
フェノン、4−クロロ−4’−エチルアミノスルフォニ
ルメチルベンゾフェノン、4−クロロ−4’−n-プロピ
ルアミノスルフォニルメチルベンゾフェノン、4−クロ
ロ−4’−イソプロピルアミノスルフォニルメチルベン
ゾフェノン、4−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフ
ォニルメチルベンゾフェノン、4−クロロ−4’−(N-
メチル-N-エチルアミノスルフォニルメチル)ベンゾフ
ェノン、4−クロロ−4’−ジエチルアミノスルフォニ
ルメチルベンゾフェノン、4−クロロ−4’−(N,O-ジ
メチルヒドロキシルアミノスルフォニルメチル)ベンゾ
フェノン、4−クロロ−4’−(1−アジリジニルスル
フォニルメチル)ベンゾフェノン、4−ブロモ−4’−
アミノスルフォニルメチルベンゾフェノン、4−ブロモ
−4’−メチルアミノスルフォニルメチルベンゾフェノ
ン、4−ブロモ−4’−エチルアミノスルフォニルメチ
ルベンゾフェノン、4−ブロモ−4’−n-プロピルアミ
ノスルフォニルメチルベンゾフェノン、4−ブロモ−
4’−イソプロピルアミノスルフォニルメチルベンゾフ
ェノン、4−ブロモ−4’−ジメチルアミノスルフォニ
ルメチルベンゾフェノン、4−ブロモ−4’−(N-メチ
ル-N-エチルアミノスルフォニルメチル)ベンゾフェノ
ン、4−ブロモ−4’−ジエチルアミノスルフォニルメ
チルベンゾフェノン、4−ブロモ−4’−(N,O-ジメチ
ルヒドロキシルアミノスルフォニルメチル)ベンゾフェ
ノン、4−ブロモ−4’−(1−アジリジニルスルフォ
ニルメチル)ベンゾフェノン等を挙げることができる。
【0037】式(II)の化合物は一部既知の化合物であ
り、例えば、下記製造方法(c)により合成することが
できる。
【0038】製法(c):
【0039】
【化10】
【0040】式中、Xは前記と同義である、で表わされ
る化合物を式
【0041】
【化11】
【0042】式中、R3及びR4は前記と同義である、で
表わされる化合物と反応させる。
【0043】上記製法(c)において、原料として使用
される式(VI)の化合物の例としては、4−クロロ−
4’−クロロスルフォニルメチルベンゾフェノン、4−
ブロモ−4’−クロロスルフォニルメチルベンゾフェノ
ン等を挙げることができる。
【0044】また、原料として使用される式(VII)の
化合物は、有機化学の分野ではよく知られているもので
あり、その例としては、アンモニア、メチルアミン、エ
チルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、
N,O−ジメチルヒドロキルアミン、ジメチルアミン、
ジエチルアミン、エチルメチルアミン等を挙げることが
できる。
【0045】前記製法(b)において、原料として使用
される式(VI)の化合物は新規な化合物であり、例え
ば、下記の製造方法(d)により得ることができる。
【0046】製法(d):
【0047】
【化12】
【0048】式中、Xは前記と同義である、で表わされ
る化合物を酸性条件下に、水及び塩素と反応させる。
【0049】上記製法(d)において、原料として使用
される式(VIII)の化合物の例としては、S−(4−
(4−クロロベンゾイル)ベンジル)チウロニウム ブ
ロマイド及びS−(4−(4−ブロモベンゾイル)ベン
ジル)チウロニウム ブロマイド等を挙げることができ
る。
【0050】式(VIII)の化合物は、例えば、特願平8
−141187号明細書及びWO96/33168パン
フレットにその製造方法と共に記載されている化合物で
ある。
【0051】上記式(II)及び式(IV)中、新規な化合
物は下記式(IX)によって表わすことができる。
【0052】
【化13】
【0053】式中、Xはハロゲンを示し、Yは塩素また
【0054】
【化14】
【0055】を示し、R3は水素またはC1-4アルキルを
示し、R5はC1-4アルキルを示す。
【0056】上記製法(a)において、原料として使用
される式(III)の化合物において、R6は好ましくは、
水素、ベンゾイル、C1-3アルキル、C1-4アルキル-カ
ルボニル、C1-4アルコキシ-カルボニル、C1-3ハロア
ルコキシ-カルボニルまたはシクロプロピルメトキシカ
ルボニルを示す。
【0057】式(III)の化合物は、有機化学の分野で
はよく知られているものであり、その例としては、ヒド
ラジン、アセトヒドラジド、ベンゾイルヒドラジド、エ
チルカルバゼート等を挙げることができる。
【0058】上記製法(b)において、原料として使用
される式(IV)の化合物は、前記製法(a)により合成
されうる本発明の化合物であり、その例としては、4−
クロロ−4’−ジメチルアミノスルフォニルメチルベン
ゾフェノンヒドラゾン、4−ブロモ−4’−ジメチルア
ミノスルフォニルメチルベンゾフェノンヒドラゾン、4
−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフォニルメチルベ
ンゾフェノン エトキシカルボニルヒドラゾン、4−ブ
ロモ−4’−ジメチルアミノスルフォニルメチルベンゾ
フェノン エトキシカルボニルヒドラゾン等を挙げるこ
とができる。
【0059】上記製法(b)において、原料として使用
される式(V)の化合物において、R7は好ましくは、C
1-3アルキル、ベンゾイル、C1-4アルキル-カルボニ
ル、C1-4アルコキシ-カルボニル、C1-3ハロアルコキ
シ-カルボニルまたはシクロプロピルメトキシカルボニ
ルを示し、halは好ましくは塩素、臭素またはヨウ素を
示す。
【0060】式(V)の化合物は有機化学の分野ではよ
く知られているものであり、その例としては、ヨウ化メ
チル、ヨウ化エチル、ベンゾイルクロライド、クロロギ
酸エチル等を挙げることができる。
【0061】上記製法(a)の反応は適当な希釈剤中で
実施することができ、その際に使用しうる希釈剤の例と
しては、脂肪族、環脂肪族および芳香族炭化水素類(場
合によっては塩素化されてもよい)、例えば、ペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エ−テル、リグロ
イン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、
クロルベンゼン、ジクロロベンゼン等;エ−テル類、例
えば、エチルエ−テル、メチルエチルエ−テル、イソプ
ロピルエ−テル、ブチルエ−テル、ジオキサン、ジメト
キシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレ
ングリコ−ルジメチルエ−テル(DGM)等;ニトリル類、
例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロ
ニトリル等;アルコ−ル類例えば、メタノ−ル、エタノ
−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル、エチレングリコ
−ル等;エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸アミル
等;酸アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチルピロリド
ン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ヘキサメチル
フォスフォリックトリアミド(HMPA)等;スルホン、スル
ホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ス
ルホラン等;塩基、例えば、ピリジン等を挙げることが
できる。
【0062】製法(a)は酸触媒の存在下で行うことが
でき、その際に使用しうる酸触媒の例としては、鉱酸
類、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、亜硫酸水
素ナトリウム等;有機酸類、例えば、蟻酸、酢酸、トリ
フルオロ酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等;有機アミン
塩酸塩、例えば、ピリジン塩酸塩、トリエチルアミン塩
酸塩等を挙げることができる。
【0063】製法(a)は実質的に広い温度範囲内にお
いて実施することができるが、一般には、約0〜約15
0℃、好ましくは、約30〜約100℃の間の温度が好
適である。また、該反応は常圧下で行うことが望ましい
が、加圧または減圧下で操作することもできる。
【0064】製法(a)を実施するにあたっては、例え
ば、式(II)の化合物1モルに対し、希釈剤例えばエタ
ノール中、1〜1.5モル量の式(III)の化合物を、
酸触媒の存在下で反応させることにより、目的化合物を
得ることができる。
【0065】上記製法(b)の反応は適当な希釈剤中で
実施することができ、その際に使用しうる希釈剤の例と
しては、水;脂肪族、環脂肪族および芳香族炭化水素類
(場合によっては塩素化されてもよい)、例えば、ペン
タン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エ−テル、リグ
ロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、
クロルベンゼン、ジクロロベンゼン等;エ−テル類、例
えば、エチルエ−テル、メチルエチルエ−テル、イソプ
ロピルエ−テル、ブチルエ−テル、ジオキサン、ジメト
キシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレ
ングリコ−ルジメチルエ−テル(DGM)等;ニトリル類、
例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロ
ニトリル等;エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸ア
ミル等;酸アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド(D
MF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチルピロリド
ン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ヘキサメチル
フォスフォリックトリアミド(HMPA)等;スルホン、スル
ホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ス
ルホラン等;塩基、例えば、ピリジン等を挙げることが
できる。
【0066】製法(b)は酸結合剤の存在下で行うこと
ができ、その際に使用しうる酸結合剤としては、無機塩
基として、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化
物、炭酸塩及び重炭酸塩等、例えば、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム等;無機アルカリ金属アミド類、
例えば、リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウム
アミド等;有機塩基として、アルコラート、第3級アミ
ン類、ジアルキルアミノアニリン類及びピリジン類、例
えば、トリエチルアミン、1,1,4,4-テトラメチルエチレ
ンジアミン(TMEDA)、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエ
チルアニリン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン(D
MAP)、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、1,
8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク-7-エン(DBU)等;有
機リチウム化合物、例えば、メチルリチウム、n-ブチル
リチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウ
ム、フェニルリチウム、ジメチルカッパ−リチウム、リ
チウムジイソプロピルアミド、リチウムシクロヘキシル
イソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミ
ド、n-ブチルリチウム・DABCO、n-ブチルリチウム・DBU、
n-ブチルリチウム・TMEDA等を挙げることができる。
【0067】製法(b)は実質的に広い温度範囲内にお
いて実施することができるが、一般には、約−80〜約
150℃、好ましくは、約−30〜約50℃の間の温度
が好適である。また、該反応は常圧下で行うことが望ま
しいが、加圧または減圧下で操作することもできる。
【0068】製法(b)を実施するにあたっては、例え
ば、式(IV)の化合物1モルに対し、希釈剤例えば水−
トルエン中、1〜3モル量の式(v)の化合物を、塩基
の存在下で反応させることにより、目的化合物を得るこ
とができる。
【0069】本発明の式(I)化合物は強力な殺虫作用
を示す。そして、本発明の式(I)の活性化合物は、栽
培植物に対し薬害を与えることなく、有害昆虫に対し的
確な防除効果を発揮する。従って、それらは殺虫剤とし
て使用することができる。
【0070】また、本発明の化合物は広範な種々の害
虫、有害な吸液昆虫、かむ昆虫、土壌害虫およびその他
の植物寄生害虫、貯穀害虫、衛生害虫等の防除のために
使用することができ、それらの駆除撲滅のために適用す
ることができる。
【0071】そのような害虫類の例としては、以下の如
き害虫類を例示することができる。昆虫類として、鞘翅
目害虫、例えば、アズキゾウムシ(Callosobruchus chi
nensis)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、コク
ヌストモドキ(Tribolium castaneum)、オオニジュウ
ヤホシテントウ(Epilachna vigintioctomaculata)、
トビイロムナボソコメツキ(Agriotes fuscicollis)、
ドウガネブイブイ(Anomala rufocuprea)、コロラドポ
テトビ−トル(Leptinotarsa decemlineata)、ジアブ
ロテイカ(Diabrotica spp.)、マツノマダラカミキリ
(Monochamus alternatus)、イネミズゾウムシ(Lisso
rhoptrus oryzophilus)、ヒラタキクイムシ(Lyctus b
runeus);鱗翅目害虫、例えば、マイマイガ(Lymantri
a dispar)、ウメケムシ(Malacosoma neustria)、ア
オムシ(Pieris rapae)、ハスモンヨトウ(Spodoptera
litura)、ヨトウ(Mamestra brassicae)、ニカメイ
チュウ(Chilo suppressalis)、アワノメイガ(Pyraus
ta nubilalis)、コナマダラメイガ(Ephestia cautell
a)、コカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、コドリ
ンガ(Carpocapsa pomonella)、カブラヤガ(Agrotis
fucosa)、ハチミツガ(Galleria mellonella)、コナ
ガ(Plutella xylostella)、ヘリオティス(Heliothis
virescens)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citr
ella);半翅目害虫、例えば、ツマグロヨコバイ(Nepho
tettix cincticeps)、トビイロウンカ(Nilaparvata l
ugens)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstoc
ki)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)、モ
モアカアブラムシ(Myzuspersicae)、リンゴアブラム
シ(Aphis pomi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypi
i)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、
ナシグンバイ(Stephanitis nashi)、アオカメムシ(N
ezara spp.)、トコジラミ(Cimex lectularius)、オ
ンシツコナジミ(Trialeurodes vaporariorum)、キジ
ラミ(Psylla spp.);直翅目害虫、例えば、チャバネ
ゴキブリ(Blattela germanica)、ワモンゴキブリ(Pe
riplaneta americana)、ケラ(Gryllotalpa african
a)、バツタ (Locusta migratoria migratoriodes);
等翅目害虫、例えば、ヤマトシロアリ(Deucotermes sp
eratus)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus);
双翅目害虫、例えば、イエバエ(Musca domestica)、
ネツタイシマカ(Aedes aegypti)、タネバエ(Hylemia
platura)、アカイエカ(Culex pipiens)、シナハマ
ダラカ(Anopheles sinensis)、コガタアカイエカ(Cu
lex tritaeniorhynchus)等を挙げることができる。
【0072】また、ダニ類としては、例えば、カンザワ
ハダニ(Tetranychus kanzawai)、ナミハダニ(Tetran
ychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citr
i)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、ホコリダ
ニ(Tarsonemus spp.)等を挙げることができる。
【0073】センチュウ類としては、例えば、サツマイ
モネコブセンチュウ(Meloidogyneincognita)、マツノ
ザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)、イネ
シンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、ダイ
ズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、ネグサ
レセンチュウ(Pratylenchus spp.)等を挙げることが
できる。
【0074】更に、本発明の化合物は、獣医学の医薬分
野において、種々の有害な動物寄生虫(内部および外部
寄生虫)、例えば、昆虫類および蠕虫の防除のために使
用することができる。
【0075】このような動物寄生虫の例としては、以下
の如き害虫を例示することができる。
【0076】昆虫類としては例えば、ウマバエ(Gastro
philus spp.)、サシバエ(Stomoxys spp.)、ハジラミ
(Trichodectes spp.)、サシガメ(Rhodnius spp.)、
イヌノミ(Ctenocephalides canis)等を挙げることが
できる。
【0077】ダニ類としては、例えば、カズキダニ(Or
nithodoros spp.)、マダニ(Ixodes spp.)、オウシマ
ダニ(Boophilus spp.)等を挙げることができる。
【0078】本明細書では、これらすべてを包含する害
虫類に対する殺虫作用を有する物質を総称して殺虫剤と
呼ぶことがある。
【0079】本発明の活性化合物は、殺虫剤として使用
する場合、通常の製剤形態に製剤化することができる。
製剤形態としては、例えば、液剤、水和剤、エマルジョ
ン、懸濁剤、粉剤、泡沫剤、ペ−スト、錠剤、粒剤、エ
アゾ−ル、活性化合物浸潤−天然及び合成物、マイクロ
カプセル、種子用被覆剤、燃焼装置を備えた製剤(燃焼
装置としては、例えば、くん蒸及び煙霧カ−トリッジ、
かん及びにコイル)、そしてULV[コ−ルドミスト
(cold mist)、ウオ−ムミスト(warm mist)]等を挙
げることができる。
【0080】これらの製剤は、それ自体既知の方法で製
造することができる。例えば、活性化合物を、展開剤、
即ち、液体希釈剤;液化ガス希釈剤;固体希釈剤または
担体、場合によっては界面活性剤、即ち、乳化剤及び/
または分散剤及び/または泡沫形成剤等と混合すること
によって製造することができる。
【0081】液体希釈剤または担体としては、一般には
芳香族炭化水素類(例えば、キシレン、トルエン、アル
キルナフタレン等)、クロル化芳香族またはクロル化脂
肪族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン類、塩化エチ
レン類、塩化メチレン等)、脂肪族炭化水素類[例え
ば、シクロヘキサン等、パラフィン類(例えば鉱油留分
等)]、アルコ−ル類(例えば、ブタノ−ル、グリコ−
ル及びそれらのエ−テル、エステル等)、ケトン類(例
えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等)、強極性溶媒(例え
ば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)
及び水を挙げることができる。展開剤として水を用いる
場合には、例えば、有機溶媒を補助溶媒として使用する
こともできる。
【0082】液化ガス希釈剤または担体は、常温常圧で
ガス状の物質を液化したものであり、その例としては、
例えば、ブタン、プロパン、窒素ガス、二酸化炭素、及
びハロゲン化炭化水素類のようなエアゾ−ル噴射剤を挙
げることができる。
【0083】固体希釈剤としては、例えば、土壌天然鉱
物(例えば、カオリン、クレ−、タルク、チョ−ク、石
英、アタパルガイド、モンモリロナイトまたは珪藻土
等)、土壌合成鉱物(例えば、高分散ケイ酸、アルミ
ナ、ケイ酸塩等)等を挙げることができる。
【0084】粒剤のための固体担体としては、例えば、
粉砕且つ分別された岩石(例えば、方解石、大理石、軽
石、海泡石、白雲石等)、無機及び有機物粉の合成粒、
有機物質(例えば、おがくず、ココやしの実のから、と
うもろこしの穂軸そしてタバコの茎等)の細粒体等を挙
げることができる。
【0085】乳化剤及び/または泡沫剤としては、非イ
オン及び陰イオン乳化剤[例えば、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコ−ル
エ−テル(例えば、アルキルアリ−ルポリグリコ−ルエ
−テル、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリ
−ルスルホン酸塩等)]、アルブミン加水分解生成物等
を挙げることができる。
【0086】分散剤としては、例えば、リグニンサルフ
ァイト廃液及びメチルセルロ−スが包含される。
【0087】固着剤も製剤(粉剤、粒剤、乳剤)に使用
することができ、その際に使用しうる固着剤としては、
例えば、カルボキシメチルセルロ−ス、天然及び合成ポ
リマ−(例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコ−
ル、ポリビニルアセテ−ト等)等を挙げることができ
る。
【0088】着色剤を使用することもでき、該着色剤と
しては、無機顔料(例えば、酸化鉄、酸化チタン、プル
シアンブル−等)、アリザリン染料、アゾ染料または金
属フタロシアニン染料のような有機染料、更に、鉄、マ
ンガン、ボロン、銅、コバルト、モリブデン、亜鉛及び
それらの金属の塩のような微量要素を挙げることができ
る。
【0089】該製剤は、一般に、前記活性成分を0.1〜9
5重量%、好ましくは0.5〜90重量%の範囲内で含有する
ことができる。
【0090】本発明の式(I)の活性化合物は、それら
の商業上有用な製剤形態またはそれらの製剤から調製さ
れた使用形態で、他の活性化合物、例えば、殺虫剤、毒
餌、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺カビ剤、生
長調整剤、除草剤等との混合剤として存在することもで
きる。ここで、上記殺虫剤としては、例えば、有機リン
剤、カ−バメ−ト剤、カ−ボキシレ−ト系薬剤、クロル
化炭化水素系薬剤、微生物が生産する殺虫性物質等を挙
げることができる。
【0091】更に、本発明の式(I)の活性化合物は、
共力剤との混合剤としても存在することができる。該共
力剤は、それ自体は活性である必要はなく、活性化合物
の作用を増幅するような化合物である。
【0092】本発明の式(I)の活性化合物の商業上有
用な使用形態における含有量は、広い範囲内で変えるこ
とができ、例えば、0.0000001〜l00重量%、好ましく
は、0.00001〜1重量%の範囲内とすることができる。
【0093】本発明の式(I)の化合物は、害虫に対し
て使用形態に適合した通常の方法で使用することができ
る。衛生害虫、貯蔵物に対する害虫に使用するに際し
て、本発明の活性化合物は、石灰物質上のアルカリに対
する安定性、並びに木材及び土壌における残効性に極め
て優れている。
【0094】
【実施例】次に実施例により本発明の内容を具体的に説
明するが、本発明はこれのみに限定されるべきものでは
ない。
【0095】合成例1
【0096】
【化15】
【0097】4−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフ
ォニルメチルベンゾフェノン(1.5g)とアセトヒド
ラジド(0.5g)のエタノール溶液(30ml)に、
ピリジウムp−トルエンスルホネート(0.1g)を加
え加熱還流した。反応終了後、エタノールを減圧下に留
去して得られた残渣をクロロホルムに溶解して水洗した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを
減圧留去し得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(クロロホルム)にて精製すると4−クロロ−
4’−ジメチルアミノスルフォニルメチルベンゾフェノ
ン アセチルヒドラゾン(1.5g)が得られた。
【0098】融点 160.5−163.5℃ 合成例2
【0099】
【化16】
【0100】4−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフ
ォニルメチルベンゾフェノン(1.0g)とエチルカー
バゼート(0.7g)のエタノール溶液(50ml)
に、ピリジウムp−トルエンスルホネート(0.1g)
を加え加熱還流した。反応終了後、エタノールを減圧下
に留去して得られた残渣をクロロホルムに溶解し水洗し
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルム
を減圧留去し得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(クロロホルム)にて精製すると4−クロロ−
4’−ジメチルアミノスルフォニルメチルベンゾフェノ
ン エトキシカルボニルヒドラゾン(1.4g)が得ら
れた。
【0101】融点 154−161℃ 合成例3
【0102】
【化17】
【0103】4−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフ
ォニルメチルベンゾフェノン エトキシカルボニルヒド
ラゾン(1.5g)、40%水酸化ナトリウム水溶液
(20ml)、n-ブチルアンモニウムブロマイド(0.1
g)のトルエン溶液(50ml)中に、ヨウ化エチル
(1.1g)を滴下し、70℃で3時間撹拌した。反応
液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去後得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル
3:1)で精製すると4−クロロ−4’−ジメチルアミ
ノスルホニルベンゾフェノン N−エトキシカルボニル
−N−エチルヒドラゾン(1.7g)が得られた。
【0104】nD 20=1.5635 合成例4
【0105】
【化18】
【0106】4−クロロ−4’−ジメチルアミノスルフ
ォニルメチルベンゾフェノン(2.4g)とヒドラジン
ハイドレート(1.1g)のエタノール溶液(30ml)
中に、酢酸(1.5g)を加え、加熱還流した。薄層ク
ロマトグラフィーで原料の消失を確認後、エタノールを
減圧下に留去して得られた残渣を酢酸エチルに溶解して
水、飽和炭酸水素ナトリウムさらに水で洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して
得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロ
ホルム)で精製し、4−クロロ−4’−ジメチルアミノ
スルフォニルメチルベンゾフェノンヒドラゾン(2.0
g)をアモルファスとして得た。
【0107】上記合成例1〜4と同様にして得られた化
合物例を、合成例1〜4の化合物と共に下記第2表に示
す。
【0108】
【表6】
【0109】中間体の合成 合成例5 (合成例4の化合物の原料)
【0110】
【化19】
【0111】4−クロロ−4’−クロロスルフォニルメ
チルベンゾフェノン(1.0g)のアセトニトリルの懸
濁液(10ml)を、50%ジメチルアミン水溶液(5
ml)に室温下で滴下した。2時間後に反応液を水で希
釈して得られた結晶を濾取した。水洗し4−クロロ−
4’−ジメチルアミノスルフォニルメチルベンゾフェノ
ン(0.6g)を得た。
【0112】融点 134−137℃ 合成例6
【0113】
【化20】
【0114】4−クロロ−4’−クロロスルフォニルメ
チルベンゾフェノン(3.0g)をイソプロピルアミン
(3.0g)のアセトニトリル溶液(50ml)に室温
下で滴下した。4時間撹拌後、アセトニトリルを減圧下
に留去して得られた残渣をクロロホルムに溶解して水
洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを
留去して得られた結晶をヘキサンで洗い、4−クロロ−
4’−イソプロピルアミノスルフォニルメチルベンゾフ
ェノン(2.2g)を得た。
【0115】融点 125.5−126.5℃ 合成例7
【0116】
【化21】
【0117】4−クロロ−4’−クロロスルフォニルメ
チルベンゾフェノン(3.3g)とN,O−ジメチルヒ
ドロキシルアミン塩酸塩(3.0g)とのアセトニトリ
ル溶液(100ml)に炭酸カリウム(3.0g)を加
え3時間加熱還流した。固形物を濾去した後、アセトニ
トリルを減圧下に留去して得られた残渣をジクロロメタ
ンに溶解して水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
ジクロロメタンを減圧下に留去して得られた結晶をヘキ
サンで洗い4−クロロ−4’−(N,O−ジメチルヒド
ロキシルアミノスルフォニルメチル)ベンゾフェノン
(2.2g)を得た。
【0118】融点 122−123.5℃ 合成例5〜7と同様にして得られた化合物を、合成例5
〜7で合成した化合物と共に、下記第3表に示す。
【0119】
【表7】
【0120】合成例8
【0121】
【化22】
【0122】S−(4−(4−クロロベンゾイル)ベン
ジル)チウロニウムブロマイド(50g)を酢酸(45
0ml)、水(250ml)と濃塩酸(30ml)の混
合液に懸濁し、室温下で塩素を導入した。発熱し、徐々
にチウロニウム塩が溶解し、次いで結晶が析出した。発
熱がおさまるまで塩素の導入を続けた。析出した結晶を
濾取し、水洗後乾燥して4−クロロ−4’−クロロスル
フォニルメチルベンゾフェノン(44.3g)を得た。
このものは精製することなく次の反応に用いた。
【0123】融点 115−118℃ S−(4−(4−クロロベンゾイル)ベンジル)チウロ
ニウムブロマイドの代りにS−(4−(4−ブロモベン
ゾイル)ベンジル)チウロニウムブロマイド(60.0
g)を用い合成例8と同様にして4−ブロモ−4’−ク
ロロスルフォニルメチルベンゾフェノン(55.5g)
を得た。
【0124】融点 122.5−123℃ 生物試験例 供試薬剤の調製方法: 溶剤:キシロール3重量部 乳化剤:ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
1重量部 適当な活性化合物の調合物を作るために、活性化合物1
重量部を前記量の乳化剤を含有する前記量の溶剤と混合
し、その混合物を水で所定濃度まで稀釈した。
【0125】ハスモンヨトウ幼虫に対する試験 試験方法:キャベツの葉を活性化合物の所定濃度の水溶
液に浸漬し、薬液の風乾後、直径9cmのシャーレに入
れてハスモンヨトウ3令幼虫を10頭放ち、25℃の定
温室に置き、7日後に死虫数を調べ殺虫率を算出した。
試験は2連で行い殺虫率はその平均である。
【0126】結果:化合物番号1から21は濃度500
ppmで100%の殺虫率を示した。
【0127】
【発明の効果】本発明の新規な4−アミノスルフォニル
メチルベンゾフェノンヒドラゾン誘導体は、上記生物試
験例に示したように優れた殺虫活性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 芳則 栃木県真岡市荒町1085 (72)発明者 和田 勝昭 栃木県小山市稲葉郷941−1 (72)発明者 京 嘉子 栃木県小山市駅東通1−41−29

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 式中、Xはハロゲンを示し、R1は水素またはC1-6アル
    キルを示し、R2は水素、ベンゾイル、C1-6アルキル-
    カルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル、C1-6ハロ
    アルコキシ-カルボニルまたはC3-6シクロアルキル-C
    1-4アルコキシ-カルボニルを示し、R3は水素またはC
    1-4アルキルを示し、R4は水素、C1-4アルキルまたは
    1-4アルコキシを示すか、あるいは、R3はR4は一緒
    になってエチレン、トリメチレン、テトラメチレンまた
    はペンタメチレンを示し、それらが結合している窒素原
    子と共に3員〜6員の飽和複素環を形成する、で表され
    るベンゾフェノンヒドラゾン誘導体またはその幾何異性
    体混合物。
  2. 【請求項2】 Xが塩素または臭素を示し、R1が水素
    またはC1-3アルキルを示し、R2が水素、ベンゾイル、
    1-4アルキル-カルボニル、C1-4アルコキシ-カルボニ
    ル、C1-3ハロアルコキシ-カルボニルまたはシクロプロ
    ピルメトキシカルボニルを示し、R3が水素またはC1-3
    アルキルを示し、R4が水素、C1-3アルキルまたはC
    1-3アルコキシを示すか、あるいはR3とR4は一緒にな
    ってエチレンまたはテトラメチレンを示し、それらが結
    合している窒素原子と共に3員または5員の飽和複素環
    を形成する請求項1記載の化合物またはその幾何異性体
    混合物。
  3. 【請求項3】 Xが塩素または臭素を示し、R1が水
    素、メチル、エチルまたはイソプロピルを示し、R2
    水素、ベンゾイル、メチルカルボニル、エチルカルボニ
    ル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
    キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシ
    カルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカ
    ルボニル、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニルまた
    はシクロプロピルメトキシカルボニルを示し、R3が水
    素、メチルまたはエチルを示し、R4が水素、メチル、
    エチル、プロピル、イソプロピルまたはメトキシを示す
    か、あるいはR3とR4は一緒になってエチレンまたはテ
    トラメチレンを示し、それらが結合している窒素原子と
    共に3員または5員の飽和複素環を形成する請求項1記
    載の化合物またはその幾何異性体混合物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化
    合物を有効成分として含有することを特徴とする農薬。
  5. 【請求項5】 式 【化2】 式中、Xはハロゲンを示し、Yは塩素または 【化3】 を示し、R3は水素またはC1-4アルキルを示し、そして
    5はC1-4アルキルを示す、で表されるベンゾフェノン
    誘導体。
JP35634396A 1996-12-26 1996-12-26 4−アミノスルフオニルメチルベンゾフエノンヒドラゾン誘導体及び殺虫剤 Pending JPH10182592A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104950A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Dainippon Ink & Chem Inc ペルフルオロアルキルスルホニルハライドの製造方法

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