JPH10182333A - 抗菌性低刺激化粧料 - Google Patents

抗菌性低刺激化粧料

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JPH10182333A
JPH10182333A JP8355132A JP35513296A JPH10182333A JP H10182333 A JPH10182333 A JP H10182333A JP 8355132 A JP8355132 A JP 8355132A JP 35513296 A JP35513296 A JP 35513296A JP H10182333 A JPH10182333 A JP H10182333A
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melissa
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Hideji Mori
秀司 森
Atsuko Imahori
篤子 今堀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた抗菌作用を有し、且つ皮膚に対し一次
刺激性や感作性を示さないだけではなく、化粧料使用時
の刺すような痛みやヒリヒリ感,チクチク感といった不
快感をも与えない化粧料を得る。 【構成】 メリッサ(Melissa officinalis)抽出物と、
パラオキシ安息香酸エステル類,フェノキシエタノー
ル,感光素101号(プラトニン),感光素201号
(ピオニン),感光素401号(ルミネキス),ヒノキ
チオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその
酸付加塩,酸化亜鉛より成る群から選択される1種又は
2種以上を併用し含有させて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた抗菌性を有
し、細菌,かび等の微生物により汚染されることのな
い、安定で且つ皮膚に対する刺激性の低い化粧料に関す
る。さらに詳しくは、メリッサ(Melissa officinalis)
の抽出物と、パラオキシ安息香酸エステル類,フェノキ
シエタノール,感光素101号(プラトニン),感光素
201号(ピオニン),感光素401号(ルミネキ
ス),ヒノキチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘
導体及びその酸付加塩,酸化亜鉛よりなる群から選択さ
れる1種又は2種以上を含有して成る、抗菌性の高い低
刺激化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧水,乳液,クリーム等、水を
含有する化粧料においては、製造時及び使用時における
細菌,かび等の微生物の混入による変質を防止するた
め、種々の防腐防黴剤が使用されてきた。かかる防腐剤
としては、イソプロピルメチルフェノール,パラオキシ
安息香酸エステル,フェノキシエタノール,ヒノキチオ
ール等のフェノール類、安息香酸及びその塩,サリチル
酸及びその塩,デヒドロ酢酸及びその塩,ソルビン酸及
びその塩などの酸類、塩化ベンザルコニウム,塩化ベン
ゼトニウム,塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の
第4級アンモニウム類、塩酸アルキルアミノエチルグリ
シン,塩化ステアリルヒドロキシエチルベタインナトリ
ウム等の両性界面活性剤、感光素などが用いられてい
る。
【0003】しかし、上記の防腐防黴剤には皮膚に対す
る一次刺激性,感作性或いは光感作性の報告されている
ものが多く、安全性の面から化粧品原料基準において配
合量が規制されており、実際に有効な抗菌活性を示す量
を配合できないことが多い。さらに、皮膚に対して発
赤,発疹,浮腫といった刺激或いは感作反応を示さなく
ても、化粧料を使用する際に、刺すような痛みやヒリヒ
リする感じ又はチクチクする感じといった不快感を与え
ることも知られている。また、化粧料の基剤や他の配合
成分との相互作用により、充分な抗菌活性を示さない場
合もある。
【0004】例えば、イソプロピルメチルフェノール,
パラオキシ安息香酸エステル,ソルビン酸等の油溶性防
腐防黴剤は、高分子増粘剤や粉体を含む化粧料に配合し
た場合、吸着等により抗菌活性が低下する。また、界面
活性剤を含有する化粧料においては、界面活性剤ミセル
への取り込みにより、やはり抗菌活性の低下が見られ
る。かといって、充分な抗菌活性を期待して多量に配合
すると、低温での結晶析出等、製品の安定性上の問題が
生じる。
【0005】また、安息香酸塩,サリチル酸塩,デヒド
ロ酢酸塩等の水溶性防腐剤は、化粧料のpHが弱酸性で
ないと有効ではなく、酸性下にて使用する場合であって
も、酸性が強くなるに従い水に対する溶解度が低下し、
結晶の析出をきたすことがある。
【0006】さらに、第4級アンモニウム類や両性界面
活性剤については、皮膚刺激性,眼粘膜刺激性が認めら
れたり、発泡しやすい,酸性側で抗菌活性が低下する,
陰イオン性物質との相互作用などの実使用上の問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、化粧料基剤や他の配合成分により抗菌活性が低下
することなく有効な抗菌作用を示し、且つ可能な限り防
腐防黴剤の配合量を少なくして、皮膚に対し一次刺激性
や感作性を示さないだけではなく、化粧料使用時の刺す
ような痛みやヒリヒリ感,チクチク感といった不快感を
も与えない化粧料を得ることを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、安定性が高く、アレルギー性,刺激性及び毒性の低
い防腐防黴系を検討した結果、メリッサ(Melissa offi
cinalis)抽出物と、パラオキシ安息香酸エステル類,フ
ェノキシエタノール,感光素101号(プラトニン),
感光素201号(ピオニン),感光素401号(ルミネ
キス),ヒノキチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸
誘導体及びその酸付加塩,酸化亜鉛よりなる群から選択
される1種又は2種以上とを併用して含有させることに
より、相乗的に抗菌活性が向上するばかりか、皮膚に対
する刺激性や不快感が著しく低減することを見出だし、
本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において使用するメリッサ
Melissa officinalis)は、シソ科の多年生の植物で、
柑橘類のレモンのような香りがすることから、古くから
ハーブとして利用されている。このメリッサについては
すでに、チロシナーゼ活性阻害作用を有することを見出
だし、これを配合した美白化粧料を開示している(特開
平6−199647)。また、最近この抽出物がヒアル
ロニダーゼ活性阻害作用を有することが知られてきた。
しかしながら、メリッサ抽出物を特定の抗菌活性を有す
る化合物と併用することにより、抗菌活性の相乗的な向
上が認められ、ごく低濃度の配合で画期的な抗菌活性を
示すことは未だ知られていない。
【0010】本発明に使用されるメリッサ抽出物は、メ
リッサの全草又は葉、茎、根、種子及び花のうち何れか
を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いる。ま
た、生のまま若しくは乾燥した状態で抽出することがで
きる。
【0011】抽出溶媒としても特に限定されないが、
水、エタノール,メタノール,1,3−ブチレングリコ
ール,グリセリン,ジグリセリン,ポリグリセリン,イ
ソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン,エ
ーテル,テトラヒドロフラン等の有機溶媒等が例示さ
れ、これらを単独で又は2種以上を混合して用いること
ができる。また、抽出効率を高めるために界面活性剤を
添加してもよい。これらの抽出溶媒の中でも、エタノー
ル,1,3-ブチレングリコール及びこれらの水溶液等の極
性溶媒を用いた場合特に有効な抗菌活性が得られる。抽
出の際のメリッサと溶媒との比率は特に限定されるもの
ではないが、メリッサ1に対して溶媒2〜1000重量
倍、特に抽出操作,効率の点で5〜100重量倍が好ま
しい。
【0012】さらに、抽出方法としては、室温,冷却又
は加温した状態で含浸させて抽出する方法、水蒸気蒸留
等の蒸留法を用いて抽出する方法、生のメリッサから圧
搾して抽出物を得る圧搾法等が例示され、これらの方法
を単独で又は2種以上を組み合わせて抽出を行う。
【0013】また、このようにして得られたメリッサ抽
出物は、抽出物をそのまま用いることもでき、また防腐
防黴作用を失わない範囲内で脱臭,精製等の操作を加え
てから配合することもでき、さらにはカラムクロマトグ
ラフィー等を用いて分画物としてもよい。さらに、これ
らの抽出物や脱臭,精製物、分画物は、これらから溶媒
を除去することによって乾燥物とすることもでき、さら
にアルコールなどの溶媒に可溶化した形態、或いは乳剤
の形態で提供することができる。
【0014】本発明において、メリッサ抽出物と併用す
る物質として、パラオキシ安息香酸エステル類,フェノ
キシエタノール,感光素101号(プラトニン),感光
素201号(ピオニン),感光素401号(ルミネキ
ス),ヒノキチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘
導体及びその酸付加塩,酸化亜鉛が挙げられ、これらよ
り1種又は2種以上を選択して配合する。
【0015】パラオキシ安息香酸エステル類としては、
パラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸エチ
ル,パラオキシ安息香酸プロピル,パラオキシ安息香酸
ブチル,パラオキシ安息香酸イソプロピル,パラオキシ
安息香酸イソブチルが挙げられる。本発明においては、
メリッサ抽出物との併用により、抗菌活性の相乗的な向
上が認められるため、これらの配合量としては0.01
〜0.2重量%程度で十分である。
【0016】フェノキシエタノールについては、本発明
においては、0.05〜0.3重量%程度の配合で十分
な抗菌活性を得ることができる。また、感光素101号
(プラトニン),感光素201号(ピオニン),感光素
401号(ルミネキス)については、それぞれ0.00
01〜0.002重量%程度の配合で十分である。ヒノ
キチオールについては、0.0001〜0.1重量%の
配合が適当である。
【0017】N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体として
は、次の一般式(1),一般式(2)及び一般式(3)
で示されるものが好ましく、これら及びこれらの酸付加
塩より1種又は2種以上を選択して用いる。
【0018】
【化1】
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】(但し、一般式(1)〜一般式(3)中、
RCOは炭素数6〜20の飽和又は不飽和の脂肪酸残
基、Xは-NH2,-OCH3,-OC25,-OC37,-O
49又は-OCH265を示し、一般式(2)中、n
は3又は4を示す)
【0022】例えば、N-カプロイル-L-アルギニンメチ
ルエステル塩酸塩,N-ラウロイル-L-アルギニンエチル
エステル-DL-ピロリドンカルボン酸塩,N-パルミトイル
-L-アルギニンエチルエステル塩酸塩,N-ココイル-L-ア
ルギニンエチルエステル-DL-ピロリドンカルボン酸塩,
N-カプロイル-L-リジンメチルエステル塩酸塩,N-ラウ
ロイル-L-リジンエチルエステル-DL-ピロリドンカルボ
ン酸塩,N-ミリストイル-L-リジンプロピルエステル塩
酸塩,N-ココイル-L-リジンメチルエステル-DL-ピロリ
ドンカルボン酸塩,N-ステアロイル-L-ヒスチジンメチ
ルエステル塩酸塩,N-オレオイル-L-ヒスチジンエチル
エステル-DL-ピロリドンカルボン酸塩などが例示され
る。配合量としては、0.001〜0.5重量%程度が
適当である。
【0023】本発明にかかる化粧料としては、クリー
ム,軟膏,ローション,乳液,固形状,散剤など任意の
剤型とすることができ、化粧水,乳液,美容液,保湿ク
リーム等の基礎化粧料、日焼け止めクリーム,日焼け止
めローション,日焼けオイル,カーマインローション等
のサンケア商品、ファンデーション,アイライナー,マ
スカラ,アイカラー,チークカラー,口紅などのメイク
アップ化粧料、洗顔料,ボディーシャンプー,ヘアシャ
ンプー等の洗浄料、リンス,トリートメント,ヘアクリ
ーム,ヘアオイル,整髪剤などの毛髪用化粧料、香水、
防臭制汗剤等の形態で提供することができる。
【0024】その際、本発明の効果を損なわない範囲内
で、化粧料に一般的に用いられる各種成分、例えば、ア
ボカド油,パーム油,ピーナッツ油,コメヌカ油,ホホ
バ油,オレンジラフィー油,マカデミアナッツ油,スク
ワラン,月見草油,セサミ油,サンフラワー油,サフラ
ワー油,キャローラ油,カルナウバワックス,パラフィ
ンワックス,ラノリン,リンゴ酸ジイソステアリル,イ
ソステアリルアルコール,流動パラフィン等の油分、グ
リセリン,ジグリセリン,ポリグリセリン,ソルビッ
ト,ポリエチレングリコール,1,3-ブチレングリコー
ル,コラーゲン,ヒアルロン酸等の保湿剤、ビタミンA
油,レチノール,酢酸レチノール等のビタミンA類、リ
ボフラビン,酪酸リボフラビン等のビタミンB2類、塩酸
ピリドキシン等のビタミンB6類、L-アスコルビン酸,L-
アスコルビルリン酸マグネシウム,L-アスコルビン酸ナ
トリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム,D
-パントテニルアルコール,パントテニルエチルエーテ
ル,アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテ
ン酸類、エルゴカルシフェロール,コレカルシフェロー
ル等のビタミンD類、ニコチン酸,ニコチン酸アミド,
ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、α-トコフェロー
ル,酢酸トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、
ビオチン等のビタミン類、2-ヒドロキシ-4-メトキシベ
ンゾフェノン,2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノ
ン-5-スルホン酸,2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェ
ノン-5-スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン誘導
体、パラアミノ安息香酸,パラアミノ安息香酸エチル,
パラジメチルアミノ安息香酸オクチル等のパラアミノ安
息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸-2-エチルヘキシル,
ジパラメトキシ桂皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセ
リル等のメトキシ桂皮酸誘導体類、サリチル酸オクチ
ル,サリチル酸ミリスチル等のサリチル酸誘導体、ウロ
カニン酸、4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタ
ン、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール等の紫外線吸収剤、グアガム,ローカストビーン
ガム,カラギーナン,クインスシード,ペクチン,マン
ナン等の植物系天然多糖類、キサンタンガム,デキスト
ラン,カードラン,ヒアルロン酸等の微生物系天然多糖
類、ゼラチン,カゼイン,アルブミン,コラーゲン等の
動物系高分子、メチルセルロース,エチルセルロース,
ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセル
ロース,カルボキシメチルセルロース等のセルロース系
半合成高分子、可溶性デンプン,カルボキシメチルデン
プン,メチルデンプン等のデンプン系半合成高分子、ア
ルギン酸プロピレングリコールエステル,アルギン酸塩
等のアルギン酸系半合成高分子、ポリビニルアルコー
ル,ポリビニルピロリドン,カルボキシビニルポリマ
ー,ポリアクリル酸ナトリウム,ポリエチレンオキサイ
ド等の合成高分子、ベントナイト,ラポナイト,コロイ
ダルアルミナ等の無機物系高分子等の水溶性高分子、ジ
ブチルヒドロキシトルエン,ブチルヒドロキシアニソー
ル,没食子酸エステル等の酸化防止剤、高級脂肪酸石
鹸,アルキル硫酸エステル塩,ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸塩,アシルメチルタウリン塩,アルキ
ルエーテルリン酸エステル塩,アシルアミノ酸塩等のア
ニオン界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウ
ム,塩化ジアルキルジメチルアンモニウム,塩化ベンザ
ルコニウム等のカチオン界面活性剤、アルキルジメチル
アミノ酢酸ベタイン,アルキルアミドジメチルアミノ酢
酸ベタイン,2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロ
キシエチルイミダゾリニウムベタインなどの両性界面活
性剤、ポリオキシエチレン型ノニオン界面活性剤、アルコ
ールエステル型ノニオン界面活性剤等の界面活性剤、エ
チレンジアミン四酢酸ナトリウム塩,ポリリン酸ナトリ
ウム,クエン酸,メタリン酸ナトリウム,コハク酸,グ
ルコン酸等の金属イオン封鎖剤、胎盤抽出物,ソウハク
ヒエキス,グルタチオン,コウジ酸及びその誘導体類,
ハイドロキノン配糖体等のハイドロキノン及びその誘導
体類等の美白剤、グリチルリチン酸,グリチルレチン
酸,アラントイン,アズレン,ヒドロコルチゾン,ε-
アミノカプロン酸等の抗炎症剤、アラントインヒドロキ
シアルミニウム,塩化アルミニウム,タンニン酸,クエ
ン酸,乳酸等の収れん剤、メントール,カンフル等の清
涼化剤、塩酸ジフェンヒドラミン,マレイン酸クロルフ
ェニラミン等の抗ヒスタミン剤、エストラジオール,エ
ストロン,エチニルエストラジオール等の皮脂抑制剤、
サリチル酸,レゾルシン等の角質剥離・溶解剤、α−ヒ
ドロキシ酸類等が配合できる。
【0025】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。まず、本発明で使用するメリッサ抽出
物の製造方法を示す。
【0026】[メリッサ抽出物調製方法]メリッサの全
草30gを2倍量の50重量%エタノール水溶液,1,3-
ブチレングリコール等の溶媒に1週間浸漬した後濾過し
て植物抽出物を得る。これを凍結乾燥し、さらに0.2mg/
ml水溶液を調製し、メリッサ抽出物とした。
【0027】 [実施例1]化粧水 (1)エタノール 7.0(重量%) (2)1,3-ブチレングリコール 6.0 (3)グリセリン 2.0 (4)ポリオキシエチレン(50EO)硬化ヒマシ油 0.6 (5)メリッサ・50重量%エタノール抽出物 0.5 (6)フェノキシエタノール 0.05 (7)香料 0.05 (8)精製水 83.8 製法:(1)〜(7)の各成分を順次(8)に添加し、均一に
混合する。
【0028】 [実施例2]乳液 (1)スクワラン 4.0(重量%) (2)トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル 2.0 (3)2-エチルヘキサン酸セチル 3.0 (4)セタノール 0.6 (5)ステアリルアルコール 0.4 (6)ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.2 (7)1,3-ブチレングリコール 6.0 (8)グリセリン 4.0 (9)ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタン 0.8 モノステアリン酸エステル (10)精製水 73.899 (11)感光素101号 0.001 (12)メリッサ・1,3-ブチレングリコール抽出物 4.0 (13)香料 0.1 製法:まず、(1)〜(6)の油相を混合し、加熱融解して
75℃に保つ。一方(7)〜(10)の水相を混合し、加熱溶
解して75℃とし、これに前記油相を攪拌しながら添加
して乳化する。冷却後40℃にて(11)〜(13)を順次添
加,混合する。
【0029】 [実施例3]クリーム (1)ステアリルアルコール 6.0(重量%) (2)ステアリン酸 2.0 (3)水素添加ラノリン 4.0 (4)スクワラン 9.0 (5)オクチルドデカノール 10.0 (6)ポリオキシエチレン(25EO)セチルアルコールエーテル 3.0 (7)グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0 (8)1,3-ブチレングリコール 6.0 (9)精製水 56.36 (10)エタノール 1.0 (11)メリッサ・精製水抽出物 0.5 (12)パラオキシ安息香酸プロピル 0.04 (13)香料 0.1 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,加熱して75℃と
する。一方、(8),(9)の水相成分を混合,加熱して7
5℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後4
0℃にて(11)〜(13)の成分を(10)に溶解して添加する。
【0030】 [実施例4]油性クレンジングクリーム (1)セレシン 8.0(重量%) (2)マイクロクリスタリンワックス 5.0 (3)白色ワセリン 35.0 (4)スクワラン 49.84 (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0 (6)メリッサ・1,3-ブチレングリコール抽出物 0.15 (7)パラオキシ安息香酸ブチル 0.01 製法:(1)〜(5)の成分を混合、加熱してゲル化させ、
冷却後40℃にて(6)及び(7)の成分を添加する。
【0031】 [実施例5]乳液状ファンデーション (1)ステアリン酸 2.4(重量%) (2)モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0 (3)セトステアリルアルコール 0.2 (4)液状ラノリン 2.0 (5)流動パラフィン 3.0 (6)ミリスチン酸イソプロピル 8.5 (7)カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2 (8)ベントナイト 0.5 (9)プロピレングリコール 4.0 (10)トリエタノールアミン 1.1 (11)精製水 56.48 (12)メリッサ・98重量%エタノール抽出物 1.5 (13)ヒノキチオール 0.02 (14)香料 0.1 (15)酸化チタン 8.0 (16)タルク 4.0 (17)ベンガラ 3.0 (18)黄酸化鉄 2.5 (19)黒酸化鉄 0.5 製法:(15)〜(19)の顔料を混合後、粉砕機を通して粉砕
する。(11)を70℃に加熱し、(8)を加えてよく膨潤さ
せ、これにあらかじめ(7)を(9)に分散させたものを加
え、さらに(10)を添加し、溶解させる。(1)〜(6)の油
相は混合し、加熱融解して80℃とする。前記顔料を水
相に攪拌しながら加え、コロイドミルを通して75℃と
し、前記油相を攪拌しながら加えて乳化し、冷却後40
℃にて(12)〜(14)の成分を添加する。
【0032】 [実施例6]パウダーファンデーション (1)タルク 36.0(重量%) (2)マイカ 20.0 (3)ナイロンパウダー 15.0 (4)酸化チタン 10.0 (5)酸化亜鉛 2.5 (6)ベンガラ 3.0 (7)黄酸化鉄 2.5 (8)黒酸化鉄 0.5 (9)スクワラン 5.0 (10)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.5 (11)マカデミアンナッツ油 2.5 (12)香料 0.15 (13)メリッサ・50重量%エタノール抽出物 0.35 製法:(1)〜(8)を混合し、粉砕機を通して粉砕する。
これを高速ブレンダーに移し、(9)〜(13)を添加,混合
し、均一とする。さらに粉砕機で処理し、ふるいを通し
粒度をそろえた後、金皿に充填し圧縮成型する。
【0033】 [実施例7]水性懸濁型マスカラ (1)50重量%酢酸ビニルエマルション 30.0(重量%) (2)カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 (3)1,3-ブチレングリコール 3.0 (4)メリッサ・75重量%1,3ブチレングリコール抽出物 0.5 (5)パラオキシ安息香酸メチル 0.05 (6)酸化チタン 8.0 (7)カーボンブラック 1.6 (8)ベンガラ 0.4 (9)精製水 55.45 製法;(9)に(2)〜(5)を添加して溶解させ、次いで
(6)〜(8)を添加し、コロイドミルを通して分散させ
る。これに(1)を加え、均一に分散させる。
【0034】 [実施例8]シャンプー (1)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 18.0(重量%) (2)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.0 (3)メリッサ・70重量%エタノール抽出物 2.5 (4)N-ココイル-L-アルギニンエチルエステル -DL-ピロリドンカルボン酸塩 0.05 (5)黄色4号1重量%水溶液 0.1 (6)香料 0.1 (7)精製水 77.25 製法;(1)〜(6)を順次(7)に添加し、均一に混合,溶
解させる。
【0035】 [実施例9]ヘアリンス (1)セタノール 2.0(重量%) (2)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0 (3)シリコーン油 3.0 (4)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(10EO) 1.0 (5)グリセリン 3.0 (6)N-ミリストイル-L-リジンエチルエステル塩酸塩 0.07 (7)メリッサ・グリセリン抽出物 2.0 (8)香料 0.1 (9)精製水 86.83 製法;(9)に(5),(6)を加え、70℃に加熱する。一
方(1)〜(4)を混合,溶解し、70℃に加熱する。この
油相を攪拌しながら先に調製した水相に徐々に加えて予
備乳化し、ホモミキサーを加えて均一とした後冷却し、
40℃にて(7),(8)を添加する。
【0036】 [実施例10]ヘアクリーム (1)ポリオキシエチレン(10EO)ベへニルエーテル 5.0(重量%) (2)ヘキシルデカノール 5.0 (3)流動パラフィン 35.0 (4)精製ラノリン 2.0 (5)セタノール 2.0 (6)グリセリン 5.0 (7)メリッサ・精製水抽出物 0.2 (8)精製水 45.699 (9)香料 0.1 (10)感光素401号 0.001 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱して75℃と
する。一方、(6)〜(8)の水相成分を混合,加熱して7
5℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後4
0℃にて(9),(10)を添加する。
【0037】 [実施例11]ヘアトリートメント (1)ポリオキシエチレン(30EO)ベへニルエーテル 4.0(重量%) (2)自己乳化型グリセリルモノステアレート 6.0 (3)ミリスチン酸イソプロピル 5.0 (4)ヘキシルデカノール 5.0 (5)スクワラン 3.0 (6)精製ラノリン 3.0 (7)ステアリン酸 5.0 (8)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 5.0 (9)グリセリン 5.0 (10)精製水 57.72 (11)香料 0.2 (12)メリッサ・50重量%エタノール抽出物 1.0 (13)フェノキシエタノール 0.08 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,加熱して80℃と
する。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,加熱して8
5℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後4
0℃にて(11)〜(13)を添加する。
【0038】 [実施例12]洗顔料 (1)ステアリン酸 10.0(重量%) (2)パルミチン酸 10.0 (3)ミリスチン酸 12.0 (4)ラウリン酸 4.0 (5)オレイルアルコール 1.5 (6)ラノリンアルコール 1.0 (7)水酸化カリウム 6.0 (8)精製水 54.398 (9)香料 0.1 (10)メリッサ・50重量%1,3-ブチレングリコール抽出物 1.0 (11)感光素201号 0.002 製法:(1)〜(6)の油相及び(7),(8)の水相をそれぞ
れ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えてケ
ン化する。冷却後40℃で(9)〜(11)を添加して混合す
る。
【0039】 [実施例13]ボディシャンプー (1)ラウリン酸 5.0(重量%) (2)ミリスチン酸 7.5 (3)ラウロイルジエタノールアミド 5.0 (4)グリセリン 20.0 (5)水酸化カリウム(10重量%水溶液) 3.0 (6)精製水 58.699 (7)メリッサ・1,3-ブチレングリコール抽出物 0.5 (8)香料 0.3 (9)感光素201号 0.001 製法:(1)〜(3)の油相及び(4)〜(6)の水相をそれぞ
れ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えてケ
ン化する。冷却後40℃で(7)〜(9)を添加して混合す
る。
【0040】次に、上記の実施例1〜13について、抗
菌活性,皮膚刺激性及び使用時の不快感について評価を
行った。同時に表1に示す比較例についても同様に抗菌
活性の評価を行った。
【0041】
【表1】
【0042】(1)抗菌活性の評価 細菌として大腸菌
Escherichia coli),黄色ブドウ球菌(Staphylococc
us aureus)及び緑濃菌(Pseudomonas aeruginosa
を、真菌としてカンジダ(Candida albicans)及び黒カビ
Aspergillus niger)を用い、試料1g当たり細菌は
106個,真菌は105個を植菌し、37℃及び25℃で
それぞれ培養して、2週間後の生菌数を測定した。な
お、抗菌活性は2週間後に、細菌については死滅した場
合、真菌については生菌数が1/1000以下となった
場合に合格であると判断した。なお抗菌力試験結果は、
表2及び表3において合格したものを「○」、不合格の
ものを「×」として示した。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】表2において明らかなように、本発明の実
施例においては、いずれも細菌及び真菌の双方に対して
十分な抗菌活性が認められていた。これに対し表3に示
した通り、メリッサ抽出物のみを含有する比較例2,
5,7,9,11,及び13においては、ほとんどの試
験菌に対して抗菌活性が認められていなかった。また、
フェノキシエタノールなどの抗菌性物質を相当量含有す
る比較例1,3,4,6,8,10,及び12において
も、一部の試験菌に対し合格基準を満たしていなかっ
た。
【0046】(2)皮膚刺激性の評価 各実施例につい
て、男性パネラー20名を用いて、48時間閉塞貼付試
験を行い、表4に示す判定基準により評価し、20名の
皮膚刺激指数の平均値を求めた。なお、実施例7〜9,
12,13については、1.0重量%水溶液を試験に用
いた。
【0047】
【表4】
【0048】(3)使用時の不快感の評価 女性パネラー
20名を1群とし、各群に各実施例をそれぞれ使用さ
せ、塗布後30秒から1分間の間に感じる刺すような痛
み,ヒリヒリ感,チクチク感といった不快感について評
価させた。評価結果は、「非常に強く感じる;5点」,
「やや強く感じる;4点」,「感じる;3点」,「少し
感じる;2点」,「微妙に感じる;1点」,「感じな
い;0点」として評価し、20名の平均値にて示した。
この際にも、実施例7〜9,12,13については、
1.0重量%水溶液を試験に用いた。以上の結果を表5
にまとめて示した。
【0049】
【表5】
【0050】表5において、本発明の実施例について
は、いずれにおいても皮膚刺激性は認められておらず、
使用時の不快感も微妙に感じられる程度である。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、抗
菌作用が相乗的に強化され、しかも皮膚刺激性のみなら
ず、使用時の刺すような痛み,ヒリヒリ感,チクチク感
といった不快感もほとんど感じられない抗菌性化粧料を
得ることができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メリッサ(Melissa officinalis)の抽出
    物と、パラオキシ安息香酸エステル類,フェノキシエタ
    ノール,感光素101号(プラトニン),感光素201
    号(ピオニン),感光素401号(ルミネキス),ヒノ
    キチオール,N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びそ
    の酸付加塩,酸化亜鉛よりなる群から選択される1種又
    は2種以上を含有することを特徴とする、抗菌性低刺激
    化粧料。
  2. 【請求項2】 メリッサ(Melissa officinalis)の抽出
    物が極性溶媒抽出物であることを特徴とする、請求項1
    に記載の抗菌性低刺激化粧料。
  3. 【請求項3】 N-長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及び
    その酸付加塩が、一般式(1),一般式(2)及び一般
    式(3)及びこれらの酸付加塩であることを特徴とす
    る、請求項1又は請求項2に記載の抗菌性低刺激化粧
    料。 【化1】 【化2】 【化3】 (但し、一般式(1)〜一般式(3)中、RCOは炭素
    数6〜20の飽和又は不飽和脂肪酸残基、Xは-NH2
    -OCH3,-OC25,-OC37,-OC49又は-OC
    265を示し、一般式(2)中、nは3又は4を示
    す。)
  4. 【請求項4】 メリッサ(Melissa officinalis)の抽出
    物の配合量が0.001〜10重量%、パラオキシ安息
    香酸エステル類,フェノキシエタノール,感光素101
    号(プラトニン),感光素201号(ピオニン),感光
    素401号(ルミネキス),ヒノキチオール,N-長鎖ア
    シル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩,酸化亜鉛
    の配合量が、それぞれ0.01〜0.2重量%,0.0
    5〜0.3重量%,0.0001〜0.002重量%,
    0.0001〜0.002重量%,0.0001〜0.
    002重量%,0.0001〜0.1重量%,0.00
    1〜0.5重量%,0.1〜30重量%であることを特
    徴とする、請求項1〜請求項3に記載の抗菌性低刺激化
    粧料。
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