JPH11255612A - 抗菌剤及び抗菌性組成物 - Google Patents

抗菌剤及び抗菌性組成物

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JPH11255612A
JPH11255612A JP10082480A JP8248098A JPH11255612A JP H11255612 A JPH11255612 A JP H11255612A JP 10082480 A JP10082480 A JP 10082480A JP 8248098 A JP8248098 A JP 8248098A JP H11255612 A JPH11255612 A JP H11255612A
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JP
Japan
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amaranthus
plant
acid
weight
extract
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JP10082480A
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English (en)
Inventor
Atsuko Ogawa
篤子 小川
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Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細菌,カビなどの微生物により汚染されるこ
とのない優れた抗菌性を有し、しかも安全性が高く、医
薬品,化粧品,食品,工業製品,家庭用品などの幅広い
分野において利用することのできる抗菌剤及びそれを配
合した抗菌性組成物を提供する。 【解決手段】 アマランサス属植物の抽出物又は粉砕物
を、抗菌剤に含有させる。特に、アマランサス属植物の
種子抽出物又は粉砕物が好ましく、その中でもたんぱく
質成分において高い抗菌活性が認められた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、細菌,カビなどの微
生物による汚染を防止し得る優れた抗菌性を有し、しか
も安全性が高く、医薬品,化粧品,食品,工業製品,家
庭用品などの幅広い分野において利用することのできる
抗菌剤及びそれを含有する抗菌性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な分野において、微生物が原
因となって発生する製品の汚染若しくは変質を防止し、
製品の保存安定性を確保するために、種々の殺菌剤や防
腐剤が用いられている。このうち、生体に直接適用し、
若しくは生体が摂取する製品分野、特に化粧品,医薬
品,食品などの分野においては、生体の安全性を確保す
るために、使用可能な殺菌剤や防腐剤の種類や適用量が
定められていることが多い。
【0003】具体的には、化粧品の分野では、厚生省告
示によって配合濃度の上限が規定されている原料があ
り、安息香酸は0.2重量%,安息香酸塩類は1.0重
量%,サリチル酸は0.2重量%,サリチル酸塩類は
1.0重量%,ソルビン酸及びその塩類は0.5重量
%,デヒドロ酢酸及びその塩類は0.5重量%,パラオ
キシ安息香酸エステル類は1.0重量%,パラクロルメ
タクレゾールは0.5重量%,ヘキサクロロフェンは
0.1重量%等が例示さる。これらは表示指定成分でも
あり、配合していることを表記する必要がある。
【0004】また、医薬品の分野では、安息香酸,安息
香酸ナトリウム,塩化ベンザルコニウム,塩化ベンゼト
ニウム,クレゾール,クロロブタノール,チモール,パ
ラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸プロピ
ル,パラオキシ安息香酸ブチル,フェノール及びベンジ
ルアルコールなどが保存剤として日本薬局方に記載され
ている。
【0005】さらに、食品分野では毒性を有する物質は
用いることができず、保存料として用いられるのは、安
息香酸及びそのナトリウム塩,ソルビン酸及びそのカリ
ウム塩,デヒドロ酢酸及びそのナトリウム塩,パラオキ
シ安息香酸及びそのエステル,プロピオン酸及びそのナ
トリウム塩若しくはカルシウム塩,ジフェニル,オルト
フェニルフェノール並びにチアベンダゾールにほぼ限ら
れる。
【0006】しかし、このように種類や使用量を限定し
たとしても、これらの物質の多くは本質的に皮膚や全身
性のアレルギーを引き起こす可能性のあるハプテンであ
り、これらの物質を適用することにより、アレルギーを
引き起こす恐れがある。また、刺激性であったり、毒性
を有するものも多い。
【0007】そこで、このような殺菌剤や防腐剤を用い
ずに抗菌力を持たせる試みが従来からなされており、例
えば、アルコールを配合する方法、フェノキシエタノー
ルを配合する方法、抗菌性のポリオールを用いる方法、
抗菌性の動植物由来の成分や抽出物を用いる方法などが
知られている。
【0008】しかしながら、アルコール,フェノキシエ
タノール,抗菌性ポリオール,抗菌性抽出物などを配合
する方法では、十分な抗菌力を得ることができず、室温
では使用途中で腐敗したり、カビが生えたりする。この
ため、これらの方法を用いて製造した組成物は、製造時
に微生物が混入しにくい容器や使い捨てタイプの小容器
に収容したり、開封後の冷蔵保存や使用期間の短期限定
等の方法によって抗菌力の不足に対応している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、毒性や刺激性を有していたり、アレルギーを引き
起こすアレルゲンとなるような、生体,特に人体に害を
及ぼす可能性のある殺菌剤や防腐剤を用いることなく、
これら殺菌剤や防腐剤を用いた場合と同等かそれ以上の
抗菌力を長期間保持し得る、低アレルギー性,低刺激性
且つ低毒性の抗菌剤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、安定性が高く、アレルギー性,刺激性及び毒性の低
い防腐防黴系を検討した結果、アマランサス属植物の抽
出物又は粉砕物に高い抗菌活性があること、またこれを
配合した医薬品,食品,皮膚外用剤及び化粧料は、人体
特に皮膚に対する刺激性や不快感を与えることなく、抗
菌活性を有することを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【発明の実施の形態】
【0011】本発明において用いられるアマランサス
Amaranthus)属植物は、双子葉植物ヒユ科(Amaranth
aceae)の一種である。アマランサス(Amaranthus)属
植物としては、センニンコク(ヒモゲイトウ、Amaranth
us caudatus L. , Amaranthusedulis Spegazzini , Ama
ranthus mantegazzianus Pass. , Amaranthus hypochon
driacus L. , Amaranthus hybridus L. , Amaranthus f
rumentaceus Buch.-Ham.),スギモリゲイトウ(Amaran
thus cruentus L. , Amaranthus paniculatus L. , Ama
ranthus sanguinea L. , Amaranthus dubius Mart. ex
Thell.),イヌビユ(Amaranthus lividus L.var.ascen
dens(Lois.)Thell. , Amaranthus blitu m L. , Amarant
hus gracilis Desf.),ホソアオゲイトウ(Amaranthus
patulusBertoloni),アオゲイトウ(Amaranthus retr
oflexus L.),ハリビユ(Amaranthus spinosus L.),
ヒユ(Amaranthus tricolor L.subsp.mangostanus(L.)A
ellen , Amaranthus gangeticus L.),ハゲイトウ(Am
aranthus tricolor L.subsp.tricolor),ホソナガビユ
Amaranthus viridis L.)等が例示される。これらの
アマランサス属植物の中でも、センニンコク及びスギモ
リゲイトウが、その供給及び有効性の面から好ましく用
いられる。
【0012】アマランサス属植物の粉砕物及び抽出物を
得る際の抽出部位としては、全草を用いても良く、また
葉,茎,花,種子,根等から選択される1若しくは2以
上の部位を用いても良い。さらにはその有効性の面か
ら、種子の粉砕物及びその抽出物を用いることが好まし
い。さらに、粉砕物及び抽出物を得る際の植物体として
は、生のまま直接用いても良く、乾燥させて用いても良
い。また、種子を焙煎したものを用いることもできる。
【0013】アマランサス属植物の抽出物を得る際の抽
出溶媒としては、特に限定されないが、水及び水に無機
塩を添加した塩溶液,エタノール,メタノール,1,3-ブ
チレングリコールなどのアルコール及びその水溶液、及
びこれらに界面活性剤を添加した溶液が用いられる。こ
れらの抽出溶媒の中でも、リン酸緩衝液及びその無機塩
添加溶液が本発明の有効性を発揮させる上で好ましく用
いられる。抽出の際のアマランサス属植物と溶媒との比
率は特に限定されるものではないが、アマランサス属植
物1に対して溶媒2〜1000重量倍、特に抽出操作,
効率の点で、5〜10重量倍が好ましい。また抽出温度
は、溶媒の凝固点から沸点の間で行うのが好ましく、さ
らには抽出物の熱による変性を防ぐために、40℃以下
特に室温以下の温度で行うことが好ましい。抽出時間は
抽出温度などによって異なるが、2時間〜2週間の範囲
とするのが好ましい。
【0014】また、このようにして得られたアマランサ
ス属植物は、抽出物をそのまま用いることもでき、また
防腐防黴作用を失わない範囲内で脱臭,精製等の操作を
加えてから配合することもでき、さらにはカラムクロマ
トグラフィー等を用いて分画物としてもよい。さらに、
これらの抽出物や脱臭,精製物、分画物は、これらから
溶媒を除去することによって乾燥物とすることもでき、
さらに溶媒に可溶化した形態、或いは乳剤の形態で提供
することができる。
【0015】本発明において、アマランサス属植物抽出
物中のたんぱく質画分にて最も高い抗菌活性が得られ
た。アマランサス属植物から、たんぱく質画分を抽出す
る方法としては例えば、アマランサス属植物の種子を粉
砕し、アセトンで脱脂した後、10倍量の0.4M塩化
ナトリウム含有リン酸緩衝液(pH7.0)でたんぱく
質を抽出、ついで水に対して透析し、不溶性画分を分離
し、0.4M塩化ナトリウム含有リン酸緩衝液(pH
7.0)に溶解することによって抽出物を得ることがで
きる。さらに、アマランサス属植物の種子を粉砕し、得
られた粉末を0.1M塩化カリウム含有リン酸緩衝液
(pH8.0)を用いて抽出することもできる。また、
このようにして得られた抽出液を硫酸アンモニウムなど
を用いた塩析、透析,ゲル濾過などの方法により精製し
たものを用いることもできる。
【0016】本発明に係る抗菌性組成物は、食品,医薬
品,化粧料などに添加,配合して用いることができる。
【0017】医薬品では経口剤,外用剤,注射剤,吸入
剤,点鼻・点眼剤等に添加することができ、これらの使
用方法に応じて、錠剤,液剤,注射剤,軟膏,クリー
ム,ローション,エアゾール剤,座剤等の所望の剤型に
することができる。また、必要に応じて賦形剤,基剤,
乳化剤,安定化剤,溶解助剤,矯味剤,保存剤,芳香
剤,着色剤,コーティング剤などを適宜配合することが
できる。
【0018】食品においては、ガムやキャンディーのよ
うな口腔用組成物、かまぼこ,ちくわ等の水産練り製
品、ソーセージ,ハム等の畜産製品、洋菓子類、和菓子
類、生麺,ゆで麺等の麺類、ソース,しょう油,たれな
どの調味料、漬け物、総菜、清涼飲料水等一般的な飲食
品の剤型とすることができる。その際、本発明の効果を
損なわない範囲内で、食品に一般的に用いられる各種成
分、例えば、砂糖,練乳,小麦粉,ショートニング,食
塩,ブドウ糖,鶏卵,バター,マーガリン,水飴,カル
シウム,鉄分,調味料,香辛料等と共に配合し、併用し
て用いることができる。
【0019】化粧料としては、クリーム,軟膏,ローシ
ョン,乳液,固形状,散剤など任意の剤型とすることが
でき、化粧水,乳液,美容液,保湿クリーム等の基礎化
粧料、日焼け止めクリーム,日焼け止めローション,日
焼けオイル,カーマインローション等のサンケア商品、
ファンデーション,アイライナー,マスカラ,アイカラ
ー,チークカラー,口紅などのメイクアップ化粧料、洗
顔料,ボディーシャンプー,ヘアシャンプー等の洗浄
料、リンス,トリートメント,ヘアクリーム,ヘアオイ
ル,整髪剤などの毛髪用化粧料、香水、防臭制汗剤等の
用途に使用することができる。その際、本発明の効果を
損なわない範囲内で、化粧料に一般的に用いられる各種
成分、例えば、アボカド油,パーム油,ピーナッツ油,
コメヌカ油,ホホバ油,オレンジラフィー油,マカデミ
アナッツ油,スクワラン,月見草油,セサミ油,サンフ
ラワー油,サフラワー油,キャローラ油,カルナウバワ
ックス,パラフィンワックス,ラノリン,リンゴ酸ジイ
ソステアリル,イソステアリルアルコール,流動パラフ
ィン等の油分、グリセリン,ジグリセリン,ポリグリセ
リン,ソルビット,ポリエチレングリコール,1,3-ブチ
レングリコール,コラーゲン,ヒアルロン酸等の保湿
剤、ビタミンA油,レチノール,酢酸レチノール等のビ
タミンA類、リボフラビン,酪酸リボフラビン等のビタ
ミンB2類、塩酸ピリドキシン等のビタミンB6類、L-アス
コルビン酸,L-アスコルビルリン酸マグネシウム,L-ア
スコルビン酸ナトリウム等のビタミンC類、パントテン
酸カルシウム,D-パントテニルアルコール,パントテニ
ルエチルエーテル,アセチルパントテニルエチルエーテ
ル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール,コレ
カルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸,ニコ
チン酸アミド,ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、
α-トコフェロール,酢酸トコフェロール等のビタミン
E類、ビタミンP、ビオチン等のビタミン類、2-ヒドロキ
シ-4-メトキシベンゾフェノン,2-ヒドロキシ-4-メトキ
シベンゾフェノン-5-スルホン酸,2-ヒドロキシ-4-メト
キシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウム等のベン
ゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸,パラアミノ安
息香酸エチル,パラジメチルアミノ安息香酸オクチル等
のパラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸-2-エ
チルヘキシル,ジパラメトキシ桂皮酸モノ-2-エチルヘ
キサン酸グリセリル等のメトキシ桂皮酸誘導体類、サリ
チル酸オクチル,サリチル酸ミリスチル等のサリチル酸
誘導体、ウロカニン酸、4-tert-ブチル-4'-メトキシジベ
ンゾイルメタン、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、グアガム,ロー
カストビーンガム,カラギーナン,クインスシード,ペ
クチン,マンナン等の植物系天然多糖類、キサンタンガ
ム,デキストラン,カードラン,ヒアルロン酸等の微生
物系天然多糖類、ゼラチン,カゼイン,アルブミン,コ
ラーゲン等の動物系高分子、メチルセルロース,エチル
セルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシ
プロピルセルロース,カルボキシメチルセルロース等の
セルロース系半合成高分子、可溶性デンプン,カルボキ
シメチルデンプン,メチルデンプン等のデンプン系半合
成高分子、アルギン酸プロピレングリコールエステル,
アルギン酸塩等のアルギン酸系半合成高分子、ポリビニ
ルアルコール,ポリビニルピロリドン,カルボキシビニ
ルポリマー,ポリアクリル酸ナトリウム,ポリエチレン
オキサイド等の合成高分子、ベントナイト,ラポナイ
ト,コロイダルアルミナ等の無機物系高分子等の水溶性
高分子、ジブチルヒドロキシトルエン,ブチルヒドロキ
シアニソール,没食子酸エステル等の酸化防止剤、高級
脂肪酸石鹸,アルキル硫酸エステル塩,ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩,アシルメチルタウリン
塩,アルキルエーテルリン酸エステル塩,アシルアミノ
酸塩等のアニオン界面活性剤、塩化アルキルトリメチル
アンモニウム,塩化ジアルキルジメチルアンモニウム,
塩化ベンザルコニウム等のカチオン界面活性剤、アルキ
ルジメチルアミノ酢酸ベタイン,アルキルアミドジメチ
ルアミノ酢酸ベタイン,2-アルキル-N-カルボキシメチ
ル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなど
の両性界面活性剤、ポリオキシエチレン型ノニオン界面
活性剤、アルコールエステル型ノニオン界面活性剤等の
界面活性剤、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩,ポ
リリン酸ナトリウム,クエン酸,メタリン酸ナトリウ
ム,コハク酸,グルコン酸等の金属イオン封鎖剤、胎盤
抽出物,ソウハクヒエキス,グルタチオン,コウジ酸及
びその誘導体類,ハイドロキノン配糖体等のハイドロキ
ノン及びその誘導体類等の美白剤、グリチルリチン酸,
グリチルレチン酸,アラントイン,アズレン,ヒドロコ
ルチゾン,ε-アミノカプロン酸等の抗炎症剤、酸化亜
鉛,アラントインヒドロキシアルミニウム,塩化アルミ
ニウム,タンニン酸,クエン酸,乳酸等の収れん剤、メ
ントール,カンフル等の清涼化剤、塩酸ジフェンヒドラ
ミン,マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン
剤、エストラジオール,エストロン,エチニルエストラ
ジオール等の皮脂抑制剤、サリチル酸,レゾルシン等の
角質剥離・溶解剤、α−ヒドロキシ酸類等が配合でき
る。
【0020】医薬品として利用する場合の植物抽出物の
投与量は、使用する植物の種類,精製の程度や、患者の
年齢,症状等により大きく変動するが、一般には、経口
投与の場合、乾燥重量として5〜500mg/日の範囲で
ある。食品や化粧品に配合する場合は、その効果や添加
した際の香り、色調の点から考え、0.001〜20重
量%の濃度範囲とすることが望ましい。
【0021】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。
【0022】[実施例1]抗菌剤1 乾燥したセンニンコク(Amaranthus caudatus L.)種子
を粉砕し、抗菌剤1とする。
【0023】[実施例2]抗菌剤2 乾燥したセンニンコク(Amaranthus caudatus L.)種子
100gを粉砕し、アセトンで脱脂する。不溶部分を乾
燥し、0.4M塩化ナトリウム含有リン酸緩衝液(pH
7.0)1000gに分散させる。室温で1昼夜,スタ
ーラーで攪拌しながらたんぱく質を抽出し、水に対して
透析し、不溶画分5gを分離し、0.4M塩化ナトリウ
ム含有リン酸緩衝液(pH7.0)45gに溶解させ、
抗菌剤2とした。
【0024】[実施例3]抗菌剤3 乾燥したスギモリゲイトウ(Amaranthus cruentus L.)
種子100gを粉砕し、0.1M塩化カリウム含有リン
酸緩衝液(pH8.0)1000gに浸漬し、4℃で1
2時間、スターラーで攪拌しながらたんぱく質を抽出
し、不溶画分を遠心分離により除去し、抗菌剤3を得
た。
【0025】安全性試験 実施例2の1重量%水溶液、及び実施例3の10重量%
水溶液を用いて、皮膚一次刺激性,皮膚累積刺激性,皮
膚感作性の試験を行い、急性毒性については実施例1は
そのまま、実施例2は1重量%水溶液、実施例3は10
重量%水溶液を用いて行い、あわせて4種の安全性試験
を行った。
【0026】「皮膚一次刺激性試験」実施例水溶液を、
背部を除毛した白色雄性家兎(一群3匹)の皮膚に貼付
した。判定は、貼付後24,48,72時間後に表1に
示す判定基準により評価し、紅斑及び浮腫の発生に関す
る皮膚刺激指数の平均値を求めた。評価結果は表2に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表2に示した皮膚一次刺激性試験結果のと
おり、ほとんどの動物において、紅斑及びほとんど浮腫
を認めず、わずかに48時間後及び72時間後に、一過
性の微弱な紅斑又は浮腫の発生を認めたのみであった。
このことにより、本発明によるアマランサス属植物抽出
物は、皮膚一次刺激性を有さないことが示された。
【0030】「皮膚累積刺激性試験」側腹部を除毛した
ハートレー系モルモット(雌性,一群5匹)の皮膚に1
日1回,週5回,実施例水溶液0.5ml/8cm2を塗布し
た。塗布は、4週間にわたって、また除毛は各週の最終
塗布日に行った。判定は各週の最終日の翌日に表1に示
す判定基準にて評価し、紅斑及び浮腫の発生に関する皮
膚刺激指数の平均値を求めた。評価結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】表3に示した皮膚累積刺激性試験結果の通
り、ほとんどの動物において、紅斑及び浮腫を認めなか
った。一部2週目,3週目,4週目にわずかな紅斑及び
浮腫の発生が認められたが、一時的な紅斑及び浮腫であ
り、次の判定日には紅斑及び浮腫は認められなかった。
わずかな紅斑及び浮腫の発生は、除毛時のバリカンによ
る物理刺激によるものと考えられた。このことにより、
本発明のアマランサス属植物抽出物は、皮膚累積刺激性
を有さないことが示された。
【0033】「皮膚感作性試験」Maximization Test法
を用いて皮膚感作性試験を行った。肩胛骨上4×6cmの
面積を刈毛,剃毛したハートレー系モルモット(雌性,
一群5匹)に、以下の3種の試料を左右対称に皮内注射
する。 1:蒸留水と完全フロイントアジュバント(FCA)の
1:1油中水型乳化物 2:実施例水溶液 3:実施例水溶液とFCAとの乳化物 1週間後、皮内注射部位に囲まれた部位にラウリル硫酸
ナトリウム(ワセリン中10重量%)を塗布する。翌日
同一部位に実施例水溶液を24時間閉塞パッチする。パ
ッチ除去後24及び48時間目の紅斑及び浮腫の程度を
表1に示した判定基準にて評価し、紅斑及び浮腫の発生
に関する皮膚刺激指数の平均値を求めることにより皮膚
感作性を評価した。なお、陽性対照として2,4-ジニトロ
クロロベンゼンエタノール溶液を用い、皮下注射は0.
1重量%濃度で、パッチは1.0重量%濃度にて用い
た。評価結果を表4に示す。
【0034】
【表4】
【0035】表4に示した皮膚感作性試験結果の通り、
本発明の実施例では全て皮膚感作性が認められなかっ
た。
【0036】「急性毒性試験」試験前4時間絶食させた
マウス(一群5匹)に実施例2g/kg量を経口投与し、毒
性症状の発現、程度などを経時的に観察した。その結
果、全てのマウスにおいて、14日間何等異常を認め
ず、解剖の結果も異常がなかった。
【0037】 [実施例4]化粧水 (1)エタノール 7.0(重量%) (2)1,3-ブチレングリコール 6.0 (3)グリセリン 2.0 (4)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.6 (5)抗菌剤3 1.0 (6)香料 0.06 (7)精製水 83.34 製法:(1)〜(6)の各成分を順次(7)に添加し、均一に
混合する。
【0038】 [実施例5]乳液 (1)スクワラン 4.0(重量%) (2)トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル 2.0 (3)2-エチルヘキサン酸セチル 3.0 (4)セタノール 0.6 (5)ステアリルアルコール 0.4 (6)ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.2 (7)1,3-ブチレングリコール 6.0 (8)グリセリン 4.0 (9)ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタン 0.8 モノステアリン酸エステル (10)精製水 77.4 (11)抗菌剤2 0.5 (12)香料 0.1 製法:まず、(1)〜(6)の油相を混合し、加熱融解して
75℃に保つ。一方(7)〜(10)の水相を混合し、加熱溶
解して75℃とし、これに前記油相を攪拌しながら添加
して乳化する。冷却後40℃にて(11),(12)を添加,混
合する。
【0039】 [実施例6]クリーム (1)ステアリルアルコール 6.0(重量%) (2)ステアリン酸 2.0 (3)水素添加ラノリン 4.0 (4)スクワラン 9.0 (5)オクチルドデカノール 10.0 (6)ポリオキシエチレン(25EO)セチルアルコールエーテル 3.0 (7)グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0 (8)1,3-ブチレングリコール 6.0 (9)精製水 57.4 (10)抗菌剤2 0.5 (11)香料 0.1 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,加熱して75℃と
する。一方、(8),(9)の水相成分を混合,加熱して7
5℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後4
0℃にて(10),(11)を添加する。
【0040】 [実施例7]スクラブ入り油性クレンジングクリーム (1)セレシン 8.0(重量%) (2)マイクロクリスタリンワックス 5.0 (3)白色ワセリン 35.0 (4)スクワラン 45.0 (5)抗菌剤1 5.0 (6)ステアリン酸マグネシウム 2.0 製法:(1)〜(6)の成分を混合、加熱してゲル化させ、
冷却する。
【0041】 [実施例8]乳液状ファンデーション (1)ステアリン酸 2.4(重量%) (2)モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0 (3)セトステアリルアルコール 0.2 (4)液状ラノリン 2.0 (5)流動パラフィン 3.0 (6)ミリスチン酸イソプロピル 8.5 (7)カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2 (8)ベントナイト 0.5 (9)プロピレングリコール 4.0 (10)トリエタノールアミン 1.1 (11)精製水 55.5 (12)抗菌剤3 2.5 (13)香料 0.1 (14)酸化チタン 8.0 (15)タルク 4.0 (16)ベンガラ 3.0 (17)黄酸化鉄 2.5 (18)黒酸化鉄 0.5 製法:(14)〜(18)の顔料を混合後、粉砕機により粉砕す
る。(11)を70℃に加熱し、(8)を加えてよく膨潤さ
せ、これにあらかじめ(7)を(9)に分散させたものを加
え、さらに(10)を添加し、溶解させる。(1)〜(6)の油
相は混合し、加熱融解して80℃とする。前記顔料を水
相に攪拌しながら加え、コロイドミルを通して75℃と
し、前記油相を攪拌しながら加えて乳化し、冷却後40
℃にて(12),(13)を添加する。
【0042】 [実施例9]水性懸濁型マスカラ (1)50重量%酢酸ビニルエマルション 30.0(重量%) (2)カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0 (3)1,3-ブチレングリコール 3.0 (4)抗菌剤2 0.5 (5)酸化チタン 8.0 (6)カーボンブラック 1.6 (7)ベンガラ 0.4 (8)精製水 55.5 製法;(8)に(2)〜(4)を添加して溶解させ、次いで
(5)〜(7)を添加し、コロイドミルを通して分散させ
る。これに(1)を加え、均一に分散させる。
【0043】 [実施例10]スクラブ入りシャンプー (1)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 18.0(重量%) (2)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.0 (3)抗菌剤1 5.0 (4)黄色4号1重量%水溶液 0.1 (5)香料 0.1 (6)精製水 74.8 製法;(1)〜(5)を順次(6)に添加し、均一に混合,溶
解させる。
【0044】 [実施例11]ヘアリンス (1)セタノール 3.0(重量%) (2)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7 (3)グリセリン 3.0 (4)緑色3号1重量%水溶液 0.2 (5)抗菌剤3 5.0 (6)香料 0.1 (7)精製水 88.0 製法;(7)に(3),(4)を加え、70℃に加熱する。一
方(1),(2)を混合,溶解し、70℃に加熱する。この
油相を攪拌しながら先に調製した水相に徐々に加えて予
備乳化し、ホモミキサーを加えて均一とした後冷却し、
40℃にて(5),(6)を添加する。
【0045】 [実施例12]ヘアクリーム (1)ポリオキシエチレン(10EO)ベへニルエーテル 5.0(重量%) (2)ヘキシルデカノール 5.0 (3)流動パラフィン 35.0 (4)精製ラノリン 2.0 (5)セタノール 2.0 (6)グリセリン 5.0 (7)抗菌剤2 0.5 (8)精製水 45.4 (9)香料 0.1 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱して75℃と
する。一方、(6)〜(8)の水相成分を混合,加熱して7
5℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後4
0℃にて(9)を添加する。
【0046】 [実施例13]ヘアトリートメント (1)ポリオキシエチレン(30EO)ベへニルエーテル 4.0(重量%) (2)自己乳化型グリセリルモノステアレート 6.0 (3)ミリスチン酸イソプロピル 5.0 (4)ヘキシルデカノール 5.0 (5)スクワラン 3.0 (6)精製ラノリン 3.0 (7)ステアリン酸 5.0 (8)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 5.0 (9)グリセリン 5.0 (10)精製水 54.8 (11)香料 0.2 (12)抗菌剤3 4.0 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,加熱して80℃と
する。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,加熱して8
5℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後4
0℃にて(11),(12)を添加する。
【0047】 [実施例14]スクラブ入り洗顔料 (1)ステアリン酸 10.0(重量%) (2)パルミチン酸 10.0 (3)ミリスチン酸 12.0 (4)ラウリン酸 4.0 (5)オレイルアルコール 1.5 (6)ラノリンアルコール 1.0 (7)水酸化カリウム 6.0 (8)精製水 52.9 (9)香料 0.1 (10)抗菌剤1 2.5 製法:(1)〜(6)の油相及び(7),(8)の水相をそれぞ
れ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えてケ
ン化する。冷却後40℃で(9),(10)を添加して混合す
る。
【0048】 [実施例15]ボディシャンプー (1)ラウリン酸 5.0(重量%) (2)ミリスチン酸 7.5 (3)ラウロイルジエタノールアミド 5.0 (4)グリセリン 20.0 (5)水酸化カリウム(10重量%水溶液) 3.0 (6)精製水 58.2 (7)抗菌剤2 1.0 (8)香料 0.3 製法:(1)〜(3)の油相及び(4)〜(6)の水相をそれぞ
れ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えてケ
ン化する。冷却後40℃で(7),(8)を添加して混合す
る。
【0049】 [実施例16]練り歯磨き (1)ピロリン酸カルシウム 42.0(重量%) (2)ラウリル硫酸ナトリウム 1.2 (3)グリセリン 10.0 (4)カラギーナン 1.1 (5)ショ糖脂肪酸エステル 2.0 (6)抗菌剤2 0.7 (7)精製水 42.8 (8)香料 0.2 製法:(1)〜(8)の成分を混練,均一化する。
【0050】 [実施例17]マウスウォッシュ (1)エタノール 40.0(重量%) (2)グリセリン 15.0 (3)ポリオキシエチレン(50EO)硬化ヒマシ油 2.0 (4)サッカリンナトリウム 0.5 (5)抗菌剤3 5.0 (6)精製水 37.0 (7)香料 0.5 製法:(1)〜(7)の成分を順次添加し混合,均一化す
る。
【0051】 [実施例18]キャンデー (1)白糖 59.3(重量%) (2)水飴 40.0 (3)香料 0.5 (4)抗菌剤2 0.2 製法:(1),(2)を加熱溶解均一化後冷却し、60℃で
(3),(4)を添加,溶解する。
【0052】 [実施例19]麺つゆ液 (1)しょうゆ 80.0(重量%) (2)黒酢 2.0 (3)ブドウ糖 15.0 (4)グルタミン酸ナトリウム 2.0 (5)抗菌剤3 1.0 製法:(1)〜(5)の成分を順次添加し混合,均一化す
る。
【0053】 [実施例20]生麺 (1)小麦粉 98.0(重量%) (2)食塩 1.0 (3)甘味料 0.6 (4)抗菌剤2 0.4 製法:(1)〜(4)の成分を順次添加し十分に混練後,製
麺する。
【0054】 [実施例21]ソーセージ (1)牛肉 88.7(重量%) (2)鶏卵 5.0 (3)香辛料 0.3 (4)グルタミン酸ナトリウム 0.5 (5)食塩 3.5 (6)抗菌剤3 2.0 製法:(1)をフードプロセッサーにて粉砕し、(2)〜
(6)の成分を添加して更に混練する。ソーセージ用チュ
ーブに充填後ボイルする。
【0055】 [実施例22]ニキビ用軟膏 (1)ステアリン酸 15.0(重量%) (2)セタノール 1.0 (3)水酸化カリウム(10重量%水溶液) 7.0 (4)グリセリン 5.0 (5)プロピレングリコール 3.0 (6)精製水 64.0 (7)抗菌剤3 5.0 製法:(1),(2)の油相及び(3)〜(6)の水相をそれぞ
れ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えてケ
ン化する。冷却後40℃で(7)を添加して混合する。
【0056】 [実施例23]ニキビ用ローション (1)ソルビット 2.0(重量%) (2)1,3-ブチレングリコール 2.0 (3)ポリエチレングリコール1000 1.0 (4)ポリオキシエチレン(25EO)オレイルエーテル 2.0 (5)エタノール 10.0 (6)抗菌剤2 1.0 (7)精製水 82.0 製法:(1)〜(7)の成分を順次添加し混合,均一化す
る。
【0057】次に、上記の実施例4〜23について、各
種の細菌及び真菌に対する抗菌活性を評価した。細菌と
して大腸菌(Escherichia coli),黄色ブドウ球菌(St
aphylococcus aureus),緑濃菌(Pseudomonas aerugin
osa),アクネ菌(Propionibacterium acnes)、真菌と
してカンジダ(Candida albicans),黒カビ(Aspergillu
s niger),フケ菌(Pityrosporum ovale)を用い、試
料1g当たり細菌は106個,真菌は105個を植菌し、
37℃及び25℃でそれぞれ培養して、2週間後の生菌
数を測定した。なお、抗菌活性は2週間後に、細菌につ
いては死滅した場合、真菌については生菌数が1/10
00以下となった場合に合格であると判断した。また同
時に各実施例の処方にてアマランサス属植物抽出物を含
有する抗菌剤を配合しないものも調製し、各々比較例と
した。なお抗菌力試験結果は合格したものを「○」、不
合格のものを「×」として示した。
【0058】実施例4〜実施例9、比較例4〜比較例9
は、細菌として大腸菌,黄色ブドウ球菌,緑膿菌、真菌
としてカンジダ,黒カビを用いて抗菌活性を評価した。
評価結果を表5に示す。
【0059】
【表5】
【0060】実施例10〜実施例13、比較例10〜比
較例13は、細菌として大腸菌,黄色ブドウ球菌,緑膿
菌、真菌としてカンジダ,黒カビ,フケ菌を用いて抗菌
活性を評価した。評価結果を表6に示す。
【0061】
【表6】
【0062】実施例14〜実施例17、比較例14〜比
較例17は、細菌として大腸菌,黄色ブドウ球菌,緑膿
菌,アクネ菌、真菌としてカンジダ,黒カビ,フケ菌を
用いて抗菌活性を評価した。評価結果を表7に示す。
【0063】
【表7】
【0064】実施例18〜実施例21、比較例18〜比
較例21は、細菌として大腸菌,黄色ブドウ球菌,緑膿
菌、真菌としてカンジダ,黒カビを用いて抗菌活性を評
価した。評価結果を表8に示す。
【0065】
【表8】
【0066】実施例22,実施例23、比較例22,比
較例23は、細菌として大腸菌,黄色ブドウ球菌,緑膿
菌,アクネ菌、真菌としてカンジダ,黒カビを用いて抗
菌活性を評価した。評価結果を表9に示す。
【0067】
【表9】
【0068】表5〜9に示したように、実施例4〜実施
例23においては、全ての細菌及び真菌にに対して抗菌
力を示していた。しかしながら、アマランサス属植物抽
出物を含有する抗菌剤を配合していない比較例4〜23
においては、全ての菌種において合格したものは1件も
なかった。特にアクネ菌及びフケ菌に対する抗菌活性を
試験した比較例において、合格した比較例は1件もなか
った。
【0069】フケ抑制及びかゆみ改善試験 実施例10〜実施例13及び比較例10〜比較例13を
用い、フケ症又はフケ症に伴うかゆみを有する成人男女
20名を一群として、フケ抑制及びかゆみ改善試験を実
施した。実施例及び比較例10,11,13は、毎日夜
入浴時に通常のシャンプー,リンス,トリートメントの
かわりに、実施例12及び比較例12は毎日就寝前に使
用してもらい、2ヶ月間連続使用した後で、フケ抑制効
果及びかゆみ改善効果に関するアンケート調査を行っ
た。評価基準を次に示す。結果は、各評価を回答した人
数にて表10に示す。
【0070】「フケ抑制効果」 有効:フケが抑制された やや有効:フケがやや抑制された 無効:使用前と変化無し
【0071】「かゆみ改善効果」 有効:かゆみが改善された やや有効:かゆみがやや改善された 無効:使用前と変化無し
【0072】
【表10】
【0073】フケ抑制及びかゆみ改善試験の結果、実施
例10〜13は、フケの抑制とかゆみの改善がみられ、
比較例と比べても、非常に良好な結果が得られた。
【0074】ニキビ改善試験 実施例22,23及び比較例22,23について、ニキ
ビ症の青年男女20名を一群として、毎日朝と夜の2
回、適量を手に取り、顔に塗布してもらい、2カ月間に
わたって連続使用試験を実施した。なお、評価基準は次
に規定したとおりであり、各評価を回答した人数にて結
果を表11に示す。
【0075】「ニキビ改善効果」 有効:ニキビが改善された やや有効:ニキビがやや改善された 無効:使用前と変化無し
【0076】
【表11】
【0077】表11に示したとおり、本発明の実施例2
2及び実施例23で「有効」と回答したパネラーが80
%及び85%と、ニキビ改善効果が高く、比較例との差
も歴然であった。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように、アマランサス属植
物抽出物を有効成分とする抗菌剤は、安全性が非常に高
く、この抗菌剤を含有した化粧品,食品,医薬品は各種
細菌(大腸菌,黄色ブドウ球菌,緑濃菌,アクネ菌、カ
ンジダ,黒カビ,フケ菌)に対して、優れた抗菌作用が
得られた。また、アマランサス属植物抽出物を配合した
皮膚外用剤は、フケ及びフケによるかゆみを抑制する効
果や、ニキビ改善効果を有していた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アマランサス属植物の抽出物又は粉砕物
    を含有することを特徴とする、抗菌剤。
  2. 【請求項2】 アマランサス属植物の種子の抽出物又は
    粉砕物を含有することを特徴とする、抗菌剤。
  3. 【請求項3】 アマランサス属植物抽出物中に含まれる
    たんぱく質成分を有効成分とする、抗菌剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3に記載の抗菌剤より
    選択される1種又は2種以上を含有する抗菌性組成物。
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