JPH10181936A - シート搬送装置及びシート後処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート搬送装置内に張設される搬送ベルトの
平面性と張りを保って、コシ（スティフネス）の強いシ
ートや小サイズのシートを確実に搬送するシート搬送装
置またはシート後処理装置を提供する。 【解決手段】 シートＰの表面側に接触する複数のワイ
ヤ２４と、シートＰの裏面側に接触する搬送ベルト１２
と、搬送ベルト１２の内側からシート搬送面方向に押圧
する複数の押圧ローラ手段４０とを備え、複数のワイヤ
２４の中心線を結ぶ仮想平面ｂが、搬送ベルト１２の外
周面の延長面ａより搬送ベルト１２の裏側の所定の位置
に平行配置され、かつ、ワイヤ２４と搬送ベルト１２と
の間に挟持されて搬送される各種シートＰの通過時に、
搬送ベルト１２を所定の距離ｃを維持するように、複数
の押圧ローラ手段４０を所定間隔Ｌに配置したシート搬
送装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、回動するエンド
レス状の搬送ベルトと該搬送ベルトと平行に固定配置さ
れたワイヤとの間にシートを挟持して搬送するシート搬
送装置及び、複写機やプリンタなどの画像形成装置本体
から搬出された記録シートを回動するエンドレス状の搬
送ベルトと該搬送ベルトと平行に固定配置されたワイヤ
との間にシートを挟持して搬送するシート搬送路と、該
シート搬送路を通過した記録シートを分配、収納する複
数のビンとを備えたシート後処理装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来例えば特開平６−８７５６２号公報
にあるように、複写機やプリンタなどの画像形成装置と
接続されるソータやフィニッシャ等のシート後処理装置
は、画像形成装置から排出された記録済みの記録シート
（記録紙）をシート搬送手段により搬送し、分配手段に
より垂直方向に多段に配列された複数のビンに分配した
のち丁合する。

【０００３】前記シート搬送手段は搬送ベルト、搬送ロ
ーラ、ワイヤ等から成り画像形成装置から排出された記
録シートを挟持して搬送する。

【０００４】前記記録シートを順次各ビン内に送り込む
分配手段は、例えば固定された各ビンの入口側に沿って
上下に往復動する分配器が用いられ該分配器は丁合すべ
き各ビンに順次移動して停止し、画像形成装置から排出
される記録シートを前記各ビン内に送り込むようにして
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来、駆動ローラと従
動ローラとの間に張設される搬送ベルトには、この搬送
ベルトの裏側からシート搬送面に向けて押圧する押圧ロ
ーラを作用させ、回動する搬送ベルトのベルト面をでき
るだけ平面と張りとを保ってシートを確実に搬送するよ
うにしている。

【０００６】従来の押圧ローラは、前記搬送ベルトの搬
送方向のほぼ中央付近に１ないし２箇所設置されていた
ため、押圧ローラ間の間隔が広く、小サイズのシートを
搬送するとき、搬送不良を発生する。

【０００７】さらに、シートの表面側に接触する複数の
ワイヤと、シートの裏面側に接触する搬送ベルトとによ
ってシートを挟み込み、シートの対する保持力を高める
ために前記搬送ベルトの内側からシート搬送面方向に押
圧する押圧ローラ手段を備えたシート搬送装置において
は、前記複数のワイヤの中心線を結ぶ仮想平面と、前記
搬送ベルトの外周面の延長面との間隔がシート通過時に
変動することがある。特に、厚手のシートやコシ（ステ
ィフネス）の強いシートが、前記搬送ベルトとワイヤに
挟持されて搬送されるときには、搬送ベルトがシートに
押されて後退し、凹みが生じたり、弛んだりして記録紙
の搬送力が弱まって搬送不良の原因となる。

【０００８】本発明はこのような問題点を解決して、搬
送ベルトとワイヤとの間に挟持されて搬送される各種シ
ートの通過時にも、搬送ベルトが平面状態を維持してシ
ートを確実に搬送することのできるシート搬送装置を提
供することを課題目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の請求項１に記載のシート搬送装置は、回動するエン
ドレス状の搬送ベルトと該搬送ベルトと平行に固定配置
されたワイヤとの間にシートを挟持して搬送するシート
搬送装置において、前記シートの表面側に接触する複数
の前記ワイヤと、前記シートの裏面側に接触する前記搬
送ベルトと、該搬送ベルトの裏側からシート搬送面方向
に押圧する複数の押圧ローラ手段とを備え、前記複数の
ワイヤの中心線を結ぶ仮想平面が、前記搬送ベルトの外
周面の延長面より搬送ベルトの内側の所定の位置に平行
配置され、かつ、前記ワイヤと搬送ベルトとの間に挟持
されて搬送される各種シートの通過時に、前記搬送ベル
トを所定の位置に維持するように、前記複数の押圧ロー
ラ手段を所定間隔に配置したことを特徴とするものであ
る。

【００１０】また、本発明の請求項２に記載のシート後
処理装置は、請求項１における前記複数の押圧ローラ手
段の搬送方向の配置位置が、前記ワイヤと搬送ベルトと
の間に挟持されて搬送される最小の所定サイズのシート
の搬送方向長さより小さい所定位置に配置されているこ
とを特徴とするものである。

【００１１】さらに、本発明の請求項３に記載のシート
後処理装置は、画像形成装置本体から搬出された記録シ
ートを回動するエンドレス状の搬送ベルトと該搬送ベル
トと平行に固定配置されたワイヤとの間にシートを挟持
して搬送するシート搬送路と、該シート搬送路を通過し
た記録シートを分配、収納する複数のビンとを備えたシ
ート後処理装置において、前記シートの表面側に接触す
る複数のワイヤと、前記シートの裏面側に接触する搬送
ベルトと、該搬送ベルトの裏側からシート搬送面方向に
押圧する複数の押圧ローラ手段とを備え、前記複数のワ
イヤの中心線を結ぶ仮想平面が、前記搬送ベルトの外周
面の延長面より搬送ベルトの内側の所定の位置に平行配
置され、かつ、前記ワイヤと搬送ベルトとの間に挟持さ
れて搬送される各種シートの通過時に、前記搬送ベルト
を所定の位置に維持するように、前記複数の押圧ローラ
手段を所定間隔に配置したことを特徴とするものであ
る。

【００１２】さらにまた、本発明の請求項４に記載のシ
ート後処理装置は、請求項３における前記複数の押圧ロ
ーラ手段が、前記ワイヤと搬送ベルトとの間に挟持され
て搬送される各種シートの通過時に、前記所定の位置を
維持するように所定間隔に配置されていることを特徴と
するものである。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明のシート搬送装置及
びシート後処理装置を、シート後処理装置の具体例に基
づいて、添付図面により説明する。なお、本発明は本実
施の形態に限定されるものではない。

【００１４】図１は画像形成装置（例えば複写機）１０
０に接続されたシート後処理装置１０の構成を示す中央
断面図、図２は画像形成装置１００とシート後処理装置
１０との結合状態を示す構成図である。なお、本発明は
本実施の形態に限定されるものではない。

【００１５】図１に示すように、シート後処理装置１０
は、複数個のビン５１ａ〜５１ｎの列に入口側に沿って
設けた搬送ベルト１２と、前記ビン５１ａ〜５１ｎの列
の間に分配器２１を往復上下動自在に支承している構造
となっている。

【００１６】すなわち、ビン５１ａ〜５１ｎはシート後
処理装置１０の筺体１０ｃに図示しない手段によって上
から順にビン５１ａ，５１ｂ，５１ｃ〜５１ｎのように
等間隔に一列に取り付けられているように、ビン５１
ａ，５１ｂ，５１ｃ〜５１ｎ（以下、ビン５１と総称す
る）の後端を受ける受け部材５２ａ，５２ｂ，５２ｃ〜
５２ｎと、コ字形の案内溝５３ａ，５３ｂ，５３ｃ〜５
３ｎを形成した先端受部材５４を筐体１０ｃに設け、搬
送ベルト１２は、搬送ベルト用プーリ１３ａ，１３ｂに
図示のように懸架され、駆動時は矢印の時計方向に回動
するようになっている。

【００１７】画像形成装置１００により画像が形成され
た記録シート（以下、記録紙と称す）Ｐは、画像形成装
置１００のシート排出口１００ｇより排出され、シート
後処理装置１０のシート受入口１０ｇより挿入され、搬
送ローラ１４及びガイド板１６により案内されて、上向
き走行部から垂直上方のＵターン搬送部Ｕを経て、搬送
ベルト１２の右側の下向走行部へと搬送される。

【００１８】分配器２１は、上部に広い開口部の受入口
２３を持つ記録紙Ｐの受入案内部材２３ａを有し、分配
器フレーム２２に一体的に取り付けられている。受入口
２３の他端には、排出口２３ｂが設けられていて、図示
しない駆動手段にて矢印方向に対の排出ローラ３０が上
下方向に接し、前記排出口２３ｂに隣り合うように配設
されていて、記録紙Ｐを排出口２３ｂにより矢印方向
に、ビン５１上に排出するようになっている。

【００１９】図１において、分配器フレーム２２の長手
方向両端の上下には、前後に各１本のタイミングベルト
２８ｂの各両端が図示のように固定されていて、丁度分
配器フレーム２２を上下よりタイミングベルト２８ｂに
よって引っ張り合うように懸架されるようになってい
る。駆動モータであるステッピングモータＭ１の軸に取
り付けたタイミングギヤ２９ａと前記タイミングベルト
２８ｂの駆動ギヤのタイミングギヤ２９ｃと一体的に回
転するタイミングギヤ２９ｂ間にはタイミングベルト２
８ａが懸架されている。タイミングギヤ２９ｂ（２９
ｃ）の回転軸は反対側のタイミングベルト２８ｂのタイ
ミングギヤ２９ｃに迄伸びていて前後のタイミングベル
ト２８ｂを一体的に駆動可能としている。

【００２０】各ビン５１に対応する位置に分配器２１を
停止可能のように図示しない位置決めセンサが設けられ
ていて、その位置決めセンサの情報によりステッピング
モータＭ１を駆動して分配器２１を各ビン５１に対して
所定の位置になるように停止させるようになっている。

【００２１】本発明のＵターン搬送部Ｕの搬送ガイドを
次のように構成した。

【００２２】図３は前記Ｕターン搬送部Ｕの平面図、図
４は該Ｕターン搬送部Ｕの概略側面図である。

【００２３】図３及び図４に示すようにシート後処理装
置１０の上部に設けられるＵターン搬送部Ｕには搬送ベ
ルト１２を巻回する搬送ベルト用プーリ１３ｂを軸支す
る支軸３３と同一軸に搬送ガイドワイヤ用ローラ（以下
単にワイヤ用コロと呼ぶ）３２が設けられている。この
ワイヤ用コロ３２はシート後処理装置１０の幅方向に配
列される４列の搬送ベルト１２を巻回する４箇所に設け
られる搬送ベルト用プーリ１３ｂを挟んで上から順に交
互に５箇所（図示は省略）に亘って設けられそれぞれの
ワイヤ用コロ３２の周面に形成されるＶ字溝に記録紙Ｐ
の搬送ガイドとなる搬送ガイドワイヤ３４が巻回されて
いる。

【００２４】搬送ガイドワイヤ３４は図２に示すよう
に、ワイヤ用コロ３２に巻回された両端が垂直にシート
後処理装置１０の底面部まで垂れ下げられ、その一端は
底面部のフレーム１０ｈに固定して取付けられ、他端は
ばね３４ａを介して同じくフレーム１０ｈに取付けられ
る。

【００２５】左右の搬送ガイドワイヤ３４は互に平行に
かつ張設される搬送ベルト１２面に対してもほぼ同一面
となるように位置し、かつ平行に張設されている。従っ
てワイヤ用コロ３２に巻回して張設される１本の搬送ガ
イドワイヤ３４の左側が画像形成装置１００から排出さ
れる記録紙Ｐを上方のＵターン搬送部へ搬送するための
内側の搬送ガイドであり、右側がビン５１に搬送すると
きの内側の搬送ガイドとなっている。

【００２６】ワイヤ用コロ３２には所定の張力で搬送ガ
イドワイヤ３４が巻回されているので支軸３３に嵌め合
わされているワイヤ用コロ３２は支軸３３が回転しても
該支軸３３とは摺接するが回転はしない。従ってワイヤ
用コロ３２は搬送ベルト用プーリ１３ｂと対向する互の
フランジ面が当接することによって上下方向（図１）が
位置決めされると共に互のフランジ面が摺動する。

【００２７】このようにして張設される１本の搬送ガイ
ドワイヤ３４によってＵターン搬送部における内側の搬
送ガイドが構成されているので左右の張力や互の平行度
或は搬送ベルト１２との位置や平行度などはいちいち調
節することなく極めて簡単に所定の位置に張設すること
ができる。

【００２８】画像形成装置１００から排出される記録紙
Ｐはガイド板１６と左側の搬送ガイドワイヤ３４とによ
る搬送路に沿って上方のＵターン搬送部に搬送され湾曲
するガイド板１６とワイヤ用コロ３２の周面或は搬送ガ
イドワイヤ３４の巻回面をガイドにしてＵターンして搬
送され、右側の搬送ガイドワイヤ３４に沿って下方に搬
送されたのち前述した搬送ベルト１２とワイヤ２４との
挟持搬送によって丁合すべき所定のビン５１の位置で停
止する分配器２１からビン５１に送り込まれる。

【００２９】図５は図１におけるＸ−Ｘ矢示図、図６
（ａ）は搬送ベルトとワイヤと記録紙との位置関係を示
す平面図、図６（ｂ）はその部分拡大平面図である。

【００３０】図５及び図６に示すように、タイミングギ
ア２９ｄはワイヤ巻取プーリ２７と同軸に結合してい
る。そして、ワイヤ巻取プーリ２７に巻かれたワイヤ２
４はプーリ２７ａ，ワイヤ位置決めローラ２７ｂ及びワ
イヤ受２６を通ってその先端はワイヤバネ２５の一端に
取り付けられ、そしてワイヤバネ２５の他端は分配器フ
レーム２２のステー（図示せず）の立上げ部に引っ掛け
られている。この、ワイヤバネ２５はワイヤ２４に適正
な張力を与えるためのバネである。ワイヤ位置決めロー
ラ２７ｂは搬送ベルト１２の外周面に対し各ワイヤ２４
の位置を位置決めするために設けられている。

【００３１】前記複数のワイヤ２４の中心線を結ぶ仮想
平面ｂは、前記搬送ベルト１２の外周面の延長面ａより
搬送ベルト１２の内側の所定の距離ｃに平行配置されて
いる。

【００３２】このようにして、分配器２１がステッピン
グモータＭ１により上下方向に駆動される時は分配器２
１の上下方向の駆動により回転するタイミングギヤ２９
ｄと同軸同径のワイヤ巻取プーリ２７を回動させること
になり、ワイヤ２４も適正な張力を維持した状態でワイ
ヤ巻取プーリ２７に巻き込まれたり、巻き戻されたりす
ることになる。すなわち、分配器２１の上下方向の駆動
によって分配器２１がどのビン５１の位置にあっても、
ワイヤ２４に対する張力は適正に保たれることになる。

【００３３】次に、図１において搬送ベルト１２の分配
器２１の走行する側で、搬送ベルト１２の搬送ベルト用
プーリ１３ａ，１３ｂのプーリ軸間に複数配置され、搬
送ベルト１２の内側より軽荷重で押圧する押圧ローラユ
ニット（押圧ローラ手段）４０について説明する。

【００３４】本発明の押圧ローラ手段は、前記ワイヤ２
４と搬送ベルト１２との間に挟持されて搬送される各種
シートの通過時に、前記搬送ベルト１２を所定の距離ｃ
に維持するように、前記押圧ローラ手段４０を複数箇所
に所定間隔で配置した。

【００３５】図５、図６（ａ）に示すように、ワイヤ２
４の分配器フレーム２２の長手方向に対する位置は、本
実施例においては図示のように４本の各搬送ベルト１２
とある間隔を隔てて搬送ベルト１２を両側から挟む形に
２本ずつ４組、全部で８本のワイヤ２４が位置するよう
になっている。

【００３６】搬送ベルト１２の記録紙Ｐの搬送面に対す
るワイヤ２４の位置には、搬送面より内側になるように
なっている。図５は、この状況を判り易くするためにこ
の部分を抜き出して示した図である。図示のように、ワ
イヤ２４が搬送ベルト１２の搬送面に対して寸法ｃだけ
内側になるような位置をとっているため前述のように搬
送ベルト１２と搬送ローラ１４及びガイド板１６により
搬送されて来た記録紙Ｐは図示のように搬送ベルト１２
とワイヤ２４により記録紙Ｐを縫うように挟みこんで搬
送することになり、大きく安定した搬送力を得ることが
出来ることになる。

【００３７】本発明の押圧ローラユニット４０の構成を
図７に示す断面図により説明する。

【００３８】図７に示すように押圧ローラユニット４０
は、搬送ベルト１２に押圧する押圧ローラ４１と、この
押圧ローラ４１を保持するローラホルダ４２と押圧ロー
ラ４１の押圧ストロークを規制する規制板４３と、ロー
ラホルダ４２を取付けると共に押圧ローラ４１の押圧ス
トロークを規制するローラホルダ取付板４４とから構成
されている。

【００３９】ローラホルダ４２は弾性を有するステンレ
ス鋼薄板材が用いられ、図に示すようにその下部は逆コ
の字形に折り曲げられたブラケット４２ａが形成され押
圧ローラ４１はブラケット４２ａの両側面に固定して設
けられる支軸４２ｃに回転可能に取付けられている。

【００４０】押圧ローラ４１が取付けられたローラホル
ダ４２の上部は図のようにブリッジ状に形成されたロー
ラホルダ取付板４４のホルダ取付面４４ａと規制板４３
とに挟まれて一体的に取付けられることによって押圧ロ
ーラユニット４０が組み立てられている。従って、押圧
ローラ４１は上部が固定されたローラホルダ４２の図に
示す弾性部４２ｂによって弾性が付与されシート後処理
装置１０に取付けたとき張設される搬送ベルト１２の内
側に所定の押圧力で押接するようになっている。

【００４１】押圧ローラ４１の押圧力の規制は規制板４
３の下端面４３ａに鎖線で示すように右側に移動したロ
ーラホルダ４２の右面が当接することによって右方への
押圧ストロークが規制され搬送ベルト１２面に対する押
圧力が設定値よりも強くならないようにしている。

【００４２】一方、押圧ローラ４１が左方向に移動し搬
送ベルト１２に対して押圧力が弱まるのを規制するため
に図の鎖線で示す位置にローラホルダ４２が移動したと
きにその下端部がローラホルダ取付板４４の規制面４４
ｃに当接することによって押圧力が設定値よりも弱くな
らないようにしている。

【００４３】図に示すｄ寸法の範囲が規制板４３の規制
面４３ａ近傍におけるローラホルダ４２の作動範囲即ち
押圧ローラ４１の規制された押圧ストロークとなってい
る。従って、押圧ローラユニット４０の段階で押圧ロー
ラ４１の押圧力の範囲が確認できる。なおこの押圧ロー
ラ４１の押圧力は、シート後処理装置１０の搬送特性に
応じて最適な値に設定され、前記ｄ寸法やローラホルダ
４２の弾性力を適宜に変えることによって対応すること
ができる。

【００４４】このように構成される押圧ローラユニット
４０は、図７に示すようにシート後処理装置１０のフレ
ーム１０ｆにローラホルダ取付板４４の取付座４４ｂを
介して所定の位置に取付けられる。そして押圧ローラユ
ニット４０の弾性力に抗して張設される搬送ベルト１２
の内側から押圧ローラ４１が所定の押圧力で押接する。

【００４５】前記押圧ローラユニット４０の搬送ベルト
１２を内側より押圧する押圧力は、記録紙Ｐが前記分配
器２１により搬送が変向される時に記録紙Ｐのコシによ
り搬送ベルト１２が逃げる程度の荷重となっている。

【００４６】図８は搬送ベルト１２とワイヤ２４と押圧
ローラ４１の相対位置を示す正面図である。

【００４７】前記押圧ローラ４１は、記録紙搬送方向に
複数個が直列に配列され、その各押圧ローラ４１間の間
隔Ｌは、最小サイズの記録紙Ｐの搬送方向の長さＤより
好ましくは短く配置されている。従って、搬送中の記録
紙Ｐは、少なくとも１個の押圧ローラ４１により、搬送
ベルト１２の裏側から押圧されている。

【００４８】なお、前記押圧ローラ４１間の間隔Ｌは、
最小サイズの記録紙Ｐ’の搬送方向の長さＤ’よりやや
長く設置されていても、搬送ベルト１２は最小サイズの
記録紙Ｐ’の近傍の押圧ローラ４１に押圧されて張設さ
れているから、図６（ｂ）に示す搬送ベルト１２の外周
面の延長面ａは、記録紙搬送方向に平面を維持している
から、所定の距離ｃを保持して、搬送中の記録紙Ｐは搬
送ベルト１２とワイヤ２４に挟持されて確実に搬送され
る。

【００４９】搬送ベルト１２が記録紙Ｐの搬送分配過程
で断面波型に形成された記録紙Ｐの復元力により、逆に
押圧され撓みを起こすようなことがあっても、押圧スト
ロークが規制された複数の押圧ローラ４１によって、搬
送ベルト１２の外周面の位置ａは所定位置から大幅にず
れることはなく、平面性と張りが保たれ小サイズの記録
紙や厚紙の記録紙もこの搬送ベルト１２とワイヤ２４と
の挟持によって確実に搬送される。

【００５０】以上はシート後処理装置１０のシート搬送
装置について説明したが、シート後処理装置１０に限ら
ず複写機やプリンタなどの画像形成装置の記録紙搬送
部、例えば、排紙部や両面記録用中間スタッカ内の搬送
部等にも適用可能である。

【００５１】また、前記の実施の形態は、搬送ベルト１
２とワイヤ２４とが垂直配置された記録紙搬送路である
が、本発明はこれに限定されるものではなく、前記搬送
ベルト１２とワイヤ２４とを傾斜配置した構成や、水平
配置した構成にも適用可能である。

【００５２】

【発明の効果】本発明の請求項１に記載のシート搬送装
置によれば、搬送ベルトの内側からシート搬送面方向に
押圧する押圧ローラユニットを複数配置することによっ
て、搬送ベルトに作用する押圧ローラの押圧力を均等な
軽過重に維持し、かつ、ワイヤと搬送ベルトとに挟持さ
れて搬送されるシートの圧力にも打ち勝って搬送ベルト
を平面状に保持することができるから、コシ（スティフ
ネス）の強いシートが通過するときにも、搬送ベルトの
平面性と張りが維持され、シートはスムーズに搬送され
る。

【００５３】本発明の請求項２に記載のシート搬送装置
によれば、複数の押圧ローラユニットの搬送方向の配置
間隔が、ワイヤと搬送ベルトとの間に挟持されて搬送さ
れる最小の所定サイズのシートの搬送方向長さより小さ
い所定距離に配置されているものであるから、小サイズ
のシートも確実に搬送することができる。

【００５４】本発明の請求項３に記載のシート後処理装
置によれば、前記請求項１に記載のシート搬送装置をシ
ート後処理装置に搭載、適用することにより、請求項１
の効果と同様にコシ（スティフネス）の強い記録紙が通
過するときにも、搬送ベルトの平面性と張りが維持さ
れ、記録紙はスムーズに搬送されると共に所定のビン内
に確実に送り込まれて丁合される。

【００５５】本発明の請求項４に記載のシート後処理装
置によれば、前記請求項２に記載のシート搬送装置をシ
ート後処理装置に搭載、適用することにより、請求項２
の効果と同様に小サイズの記録紙を確実に搬送すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】画像形成装置に接続されたシート後処理装置の
構成を示す中央断面図。

【図２】画像形成装置とシート後処理装置との結合状態
を示す構成図。

【図３】Ｕターン搬送部の平面図。

【図４】Ｕターン搬送部の概略側面図。

【図５】図１におけるＸ−Ｘ矢示図。

【図６】搬送ベルトとワイヤと記録紙との位置関係を示
す平面図及び部分拡大平面図。

【図７】押圧ローラユニットの断面図。

【図８】搬送ベルトとワイヤと押圧ローラの相対位置を
示す正面図。

【符号の説明】

１０ シート後処理装置 １０ｃ 筺体 １２ 搬送ベルト １３ａ，１３ｂ 搬送ベルト用プーリ １４ 搬送ローラ １６ ガイド板 ２１ 分配器 ２４ ワイヤ ３３ 支軸 ４０ 押圧ローラ手段（押圧ローラユニット） ４１ 押圧ローラ ４２ ローラホルダ ４３ 規制板 ４４ ローラホルダ取付板 ５１ ビン Ｐ，Ｐ’ シート（記録紙、記録シート）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回動するエンドレス状の搬送ベルトと該
   搬送ベルトと平行に固定配置されたワイヤとの間にシー
   トを挟持して搬送するシート搬送装置において、 前記シートの表面側に接触する複数の前記ワイヤと、前
   記シートの裏面側に接触する前記搬送ベルトと、該搬送
   ベルトの裏側からシート搬送面方向に押圧する複数の押
   圧ローラ手段とを備え、前記複数のワイヤの中心線を結
   ぶ仮想平面が、前記搬送ベルトの外周面の延長面より搬
   送ベルトの内側の所定の位置に平行配置され、かつ、前
   記ワイヤと搬送ベルトとの間に挟持されて搬送される各
   種シートの通過時に、前記搬送ベルトを所定の位置に維
   持するように、前記複数の押圧ローラ手段を所定間隔に
   配置したことを特徴とするシート搬送装置。
2. 【請求項２】 前記複数の押圧ローラ手段の搬送方向の
   配置間隔が、前記ワイヤと搬送ベルトとの間に挟持され
   て搬送される最小の所定サイズのシートの搬送方向長さ
   より小さい所定間隔に配置されていることを特徴とする
   請求項１に記載のシート搬送装置。
3. 【請求項３】 画像形成装置本体から搬出された記録シ
   ートを回動するエンドレス状の搬送ベルトと該搬送ベル
   トと平行に固定配置されたワイヤとの間にシートを挟持
   して搬送するシート搬送路と、該シート搬送路を通過し
   た記録シートを分配、収納する複数のビンとを備えたシ
   ート後処理装置において、 前記シートの表面側に接触する複数のワイヤと、前記シ
   ートの裏面側に接触する搬送ベルトと、該搬送ベルトの
   裏側からシート搬送面方向に押圧する複数の押圧ローラ
   手段とを備え、前記複数のワイヤの中心線を結ぶ仮想平
   面が、前記搬送ベルトの外周面の延長面より搬送ベルト
   の内側の所定の位置に平行配置され、かつ、前記ワイヤ
   と搬送ベルトとの間に挟持されて搬送される各種シート
   の通過時に、前記搬送ベルトを所定の位置に維持するよ
   うに、前記複数の押圧ローラ手段を所定間隔に配置した
   ことを特徴とするシート後処理装置。
4. 【請求項４】 前記複数の押圧ローラ手段が、前記ワイ
   ヤと搬送ベルトとの間に挟持されて搬送される各種シー
   トの通過時に、前記所定の位置を維持するように所定間
   隔に配置されていることを特徴とする請求項３に記載の
   シート後処理装置。