JPH10181928A - 紙幣処理機 - Google Patents

紙幣処理機

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JPH10181928A
JPH10181928A JP8342242A JP34224296A JPH10181928A JP H10181928 A JPH10181928 A JP H10181928A JP 8342242 A JP8342242 A JP 8342242A JP 34224296 A JP34224296 A JP 34224296A JP H10181928 A JPH10181928 A JP H10181928A
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shutter
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shutter body
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Akio Yoshida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙幣を挾持して取引ドラム内に取り込む際に
上側のベルトが下側のベルト方向に最大限下降した場合
であっても、取引口を介して内部機構が露出することの
ない紙幣処理機を提供する。 【解決手段】 取引口12と取引ドラム14との間に、
上昇して取引口12を開放し下降して取引口12を閉塞
するシャッタ15を設け、該シャッタ15を、可動側ベ
ルト17の固定側ベルト16の方向への移動に連動して
下降可能に設けることにより、取引口12を介して可動
側ベルト17の上側の内部機構が露出することを、シャ
ッタ15により防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送方向の長さの
差が大きい複数種類の紙幣を取り扱う紙幣処理機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】日本国紙幣にあっては、金種毎の紙幣の
大きさの差が少なく、したがって、いずれの方向、すな
わち紙幣の短手方向もしくは長手方向で紙幣を出し入れ
する場合であっても大きな問題は生じない。例えば、紙
幣処理機として、特開昭60−251487号公報に示
されるような、回転ドラム体で入出金口機構が構成され
たものがある。この入出金口機構は、日本国紙幣を取り
扱うものであり、紙幣の大きさにあまり差がないもので
あるため、紙幣の出し入れに際して、紙幣が回転ドラム
体内にある状態で入金取引および出金取引が可能となっ
ている。すなわち、入金すべき紙幣を回転ドラム体内に
完全に押し込んだ状態で入金処理を開始させ、出金紙幣
が回転ドラム体内に送られた状態で、顧客により取り出
されるようになっている。このとき、紙幣の大きさにあ
まり差がないため、回転ドラム体内から、紙幣の一部が
露出するだけで、出金紙幣を容易に取り出すことが可能
となる。他方、外国紙幣、特に欧州地域の紙幣にあって
は、取り扱われる紙幣の数が多く、したがって、大きさ
の差も、大きな紙幣では181mm×85mmから小さ
な紙幣では120mm×61.5mmというように、日
本国紙幣の大きさに比べて特に長手方向の長さにおいて
かなりの差がある。したがって、これらの外国紙幣の短
手方向を紙幣の搬送方向に一致させようとすると、搬送
方向と直交する幅方向では181mmと120mmとい
うように大きな差が出て、長手方向の長さの短い紙幣
は、搬送される幅方向の位置が定まり難いという問題が
あり、この問題は、長手方向の長さの短い紙幣の判別に
おいて大きな問題となり、結果として、欧州地域におけ
る紙幣の処理機械は、長手方向を搬送方向と一致させる
機械が一般的であった。しかし、長手方向を搬送方向と
一致させると、判別に関しては問題は少なくなるが、紙
幣の出し入れに際して、新たに問題が生じてくる。すな
わち、特開昭60−251487号公報に示される装置
にように、回転ドラム体内に紙幣が完全に収納された状
態で紙幣の出し入れが行われるものとすると、特に、こ
の回転ドラム体内から紙幣を取り出す場合に、大きな紙
幣は容易に取り出せるのに対し、小さな紙幣は回転ドラ
ム体内の奥に収納され、容易には取り出せないという問
題が生じる。このような問題を解決するために、本出願
人は先の出願を行っている(特願平8−43528
号)。すなわち、これは、機体の前面に設けられ、入金
すべき紙幣の一部が載置される台面を有する取引口と、
機体における取引口の内側位置に設けられた取引ドラム
とを有し、この取引ドラムに、取引口の台面とほぼ同一
平面となる高さ位置に設けられた固定側ベルトと、この
固定側ベルトに対して接離自在に支持される可動側ベル
トと、固定側ベルトと可動側ベルトによって形成される
ドラム内搬送路のほぼ中央部分に出没して、ドラム内搬
送路の中央を開閉自在の中間シャッタと、ドラム内搬送
路の両端部をそれぞれ開閉させるドラムシャッタとを設
けるとともに、ドラム内搬送路の長さが、取り扱う紙幣
の内の長手方向長さが最も長い紙幣に合わせて形成さ
れ、且つ、取引口の台面の先端から取引ドラムの中間シ
ャッタまでの長さも、取り扱う紙幣の内の長手方向長さ
が最も長い紙幣に合わせて形成されてなる取引口機構で
ある。具体的に説明すれば、取り扱おうとする紙幣の長
手方向の大きさは120mm〜181mmであるから、
取引ドラム内の両ドラムシャッタ間のドラム内搬送路の
長さを200mmとし、他方、取引口の台面の長さ(台
面の先端から取引ドラムのドラムシャッタまでの距離)
を100mm、取引ドラムのドラムシャッタから中間シ
ャッタまでの距離を100mmとすると、最も短い長さ
の120mmの紙幣を、取引口の台面の先端に接するよ
うに投入しても、その後端側の20mm分は取引ドラム
内に確実に入り、上下のベルトによる挾持および取引ド
ラム内への取り込みが可能となり、他方、取引ドラム内
から台面方向に紙幣を送り出す際に、取引ドラム内の紙
幣の台面側の先端部を台面の先端位置まで送り出す、す
なわち上下のベルトを台面方向に100mm分送れば、
最も短い長さの紙幣が送り出し前に取引ドラムの最も奥
に位置していたとしても、その先端側の20mmが取引
口の台面上にあることになり、よって、紙幣の投入、取
り出しが容易となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
取引口機構を有する紙幣処理機にあっては、紙幣は取引
口を開閉するシャッタ(上記においてはドラムシャッ
タ)が開放された状態で投入され、次に取引口の台面か
ら取引ドラムの前端部に亘って投入された紙幣を取引ド
ラム内に取り込むために、シャッタを開放状態のまま、
取引ドラムの上下のベルトを近接させて挾持を行う必要
がある。ここで、下側のベルトは、取引口の台面と高さ
を合わせておく必要があるため、紙幣の挾持のために上
下動を行うことはできず、よって上側のベルトが下側の
ベルトに向かって下降することで、投入された紙幣を挾
持することになる。一方、シャッタの開放量は、投入可
能限度枚数が設定されることでその厚さに対応して決め
ることができるが、現実には、集積された際の紙幣の膨
らみを考慮し、これを確実に受け入れるために、かなり
の余裕を持って最大限に開放されることになる。他方、
上側のベルトは、下側のベルトとの間で投入可能限度枚
数の紙幣を挾持してこれを取引ドラム内に取り込むこと
ができなければならないとともに、たった一枚の紙幣が
投入された場合にも、これを確実に挾持して取り込むこ
とができなければならない。このとき、シャッタは、い
ずれの場合であっても、最大限に開放されることから、
たった一枚の紙幣を挾持するために上側のベルトが下側
のベルトに向け最大限下降した場合に特に、取引口を介
して上側のベルトの上部にある内部機構が露出してしま
うという問題が生じた。したがって、本発明の目的は、
紙幣を挾持して取引ドラム内に取り込む際に上側のベル
トが下側のベルト方向に最大限下降した場合であって
も、取引口を介して内部機構が露出することのない紙幣
処理機を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の紙幣処理機は、機体の前面
に設けられ、入金すべき紙幣の一部が載置される台面を
有する取引口と、機体における取引口の内側位置に設け
られた取引ドラムとを具備し、この取引ドラムに、取引
口の台面とほぼ同一平面となることが可能な位置に設け
られた固定側ベルトと、この固定側ベルトに対して接離
自在に支持される可動側ベルトとを設けてなるととも
に、取引口と取引ドラムとの間に、上昇して取引口を開
放し下降して取引口を閉塞するシャッタを設け、該シャ
ッタは、前記可動側ベルトの前記固定側ベルト方向への
移動に連動して下降可能に設けられていることを特徴と
している。これにより、可動側ベルトが、固定側ベルト
との間で紙幣を挾持しこれを取引ドラム内に取り込む際
に、取引口を開閉するシャッタは、可動側ベルトの固定
側ベルト方向への移動に連動して下降する。
【0005】本発明の請求項2記載の紙幣処理機は、請
求項1記載のものに関して、前記シャッタは、取引口側
の第1シャッタ体と取引ドラム側の第2シャッタ体とか
らなり、該第2シャッタ体は、前記第1シャッタ体が上
昇状態にあると、前記可動側ベルトの前記固定側ベルト
方向への移動に連動して下降可能に設けられていること
を特徴としている。これにより、可動側ベルトが、固定
側ベルトとの間で紙幣を挾持しこれを取引ドラム内に取
り込む際に、取引口を開閉するシャッタは、その第2シ
ャッタ体が可動側ベルトの固定側ベルト方向への移動に
連動して下降する。
【0006】本発明の請求項3記載の紙幣処理機は、請
求項2記載のものに関して、前記第1シャッタ体が下降
し取引口を閉塞した状態にあると、前記第2シャッタ体
が上昇状態とされることを特徴としている。これによ
り、第1シャッタ体が下降し取引口を閉塞した状態にあ
ると、第2シャッタ体が上昇状態とされる。
【0007】本発明の請求項4記載の紙幣処理機は、請
求項3記載のものに関して、前記第1シャッタ体に一端
側が常時連結されるとともに、第1シャッタ体の下降時
に他端側を上昇させるよう揺動し該他端側で第2シャッ
タ体に係合して該第2シャッタ体を上昇させるととも
に、第1シャッタ体の上昇時に前記他端側を下降させる
よう揺動して該第2シャッタ体の下降を許容する揺動ア
ームを設けてなることを特徴としている。これにより、
揺動アームが、第1シャッタ体の下降時に第2シャッタ
体を連動して上昇させるとともに、第1シャッタ体の上
昇時に第2シャッタ体の下降を許容する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一の実施の形態による紙
幣処理機を図面を参照して以下に説明する。なお、この
実施の形態の紙幣処理機は、入金のみを行う紙幣入金機
であり、しかも外国紙幣に対応してその内部において紙
幣を長手方向を搬送方向に沿わせた状態で搬送させるも
のである。
【0009】まず、図1を参照してその全体構成を説明
する。機体11の前面11a側に取引口12が設けられ
ており、機体11の取引口12側の内側には、左右方向
に沿う支持軸13を中心に回転可能とされた略円筒状の
取引ドラム14が設けられている。この取引ドラム14
と取引口12との間には開閉可能なシャッタ15が設け
られており、取引ドラム14内には、固定側駆動ベルト
(固定側ベルト)16および該固定側駆動ベルト16に
対し近接・離間可能に設けられた可動側従動ベルト(可
動側ベルト)17が一対対向配置されている。そして、
入金処理を行うべく操作者により図示せぬ操作部で操作
が行われると、図示せぬ制御部がシャッタ15を開放さ
せる。すると、取引口12から取引ドラム14の離間状
態にある可動側従動ベルト17と固定側駆動ベルト16
との間にかけて、操作者により紙幣が長手方向を前後方
向に沿わせて集積状態で載置されることになる。
【0010】このようにして紙幣が載置されると、制御
部が、取引ドラム14の可動側従動ベルト17を固定側
駆動ベルト16方向に移動させて該固定側駆動ベルト1
6との間で紙幣を挾持させ、この挾持状態で固定側駆動
ベルト16を駆動させることにより、挾持した紙幣を介
して可動側従動ベルト17を連れ回りさせつつ取引口1
2にわたって載置された紙幣を完全に取引ドラム14内
へ一括して取り込ませることになる。そして、取り込み
が完了すると、制御部は、シャッタ15を閉塞させて、
取引ドラム14を所定方向(図1における反時計回り方
向)に90度回転させることになる。
【0011】取引ドラム14の直下には、上記のように
回転した取引ドラム14から固定側駆動ベルト16が駆
動されることにより固定側駆動ベルト16および可動側
従動ベルト17で紙幣が一括して送り出されるとこれを
取り込む入金計数部19が設けられている。この入金計
数部19には、取引ドラム14からの紙幣が間に送り込
まれる、固定側駆動ベルト20および該固定側駆動ベル
ト20に対し近接・離間可能に設けられた可動側従動ベ
ルト21が一対対向して設けられており、またこれら固
定側駆動ベルト20および可動側従動ベルト21の間に
送り込まれた紙幣の下側を支持可能な開閉自在のシャッ
タ22と、その下側であって機体11のほぼ最下位置に
設けられた、繰出ローラおよび分離ローラを有する分離
部24とを具備している。
【0012】そして、固定側駆動ベルト20に対し可動
側従動ベルト21が離間した状態で、取引ドラム14か
らの紙幣の取り込みを行い、これが完了すると、制御部
は、可動側従動ベルト21を固定側駆動ベルト20の方
向に移動させて該固定側駆動ベルト20との間で取り込
んだ紙幣を挾持させる。そして、シャッタ22を開か
せ、固定側駆動ベルト20を駆動することでこれに接す
る紙幣を下方に蹴り出させるとともに、下側の分離部2
4によって、蹴り出された紙幣を確実に一枚ずつに分離
して計数しつつ送り出させことになる。
【0013】入金計数部19の分離部24の機体11に
おける後方側には、機体11の最下位置に沿って、分離
部24から一枚ずつ送り出された紙幣について搬送方向
に直交する幅方向(図1における紙面に直交する方向)
における一端縁部側を揃える幅寄せ搬送部27が配置さ
れている。この幅寄せ搬送部27の後端の上側には、幅
寄せ搬送部27で幅寄せされた後に搬送される紙幣を鑑
別する鑑別部28が設けられている。この鑑別部28で
は、紙幣の真偽および金種を鑑別し、図示せぬ制御部が
この鑑別部28の鑑別結果に基づいて入金金額を算出す
ることになる。
【0014】鑑別部28の上側には、該鑑別部28で鑑
別された後の紙幣を搬送する屈曲搬送部30が設けられ
ており、該屈曲搬送路30は、その機体11における前
面11a側に配置された第1集積部32および第2集積
部33に選択的に紙幣を搬送するための第1分岐部34
および第2分岐部35を有している。すなわち、制御部
は、鑑別部28で真の紙幣以外のものと鑑別された紙幣
を、屈曲搬送部30で搬送させるとともにその途中位置
に設けられた第1分岐部34で案内させて第1集積部3
2に送り込ませて一時貯留させることになり、鑑別部2
8で真の紙幣と鑑別された紙幣を、屈曲搬送部30で搬
送させるとともにその最終位置に設けられた第2分岐部
35で案内させて第2集積部33に送り込ませて一時貯
留させることになる。
【0015】第1集積部32および第2集積部33は、
ともにほぼ同じ構成をなしており、第1集積部32はそ
の一方側を第1分岐部34に、第2集積部33はその一
方側を第2分岐部35に向けて配置されるとともに、そ
れぞれ他方側を取引ドラム14側に向けていて、該取引
ドラム14との間で紙幣の受け渡しが可能に構成されて
いる。ここで、第2集積部33は、第1集積部32の上
側に略水平に配置されており、第1集積部32は、その
下側に取引ドラム14側が上側となるよう水平に対し略
45度の角度で傾斜して配置されている。そして、第1
集積部32および第2集積部33は、それぞれ、固定側
駆動ベルト36および該固定側駆動ベルト36に対し近
接・離間可能に設けられた可動側従動ベルト37が一対
対向配置されている。ここで、可動側従動ベルト37が
上側に固定側駆動ベルト36が下側に配置されている。
【0016】そして、それぞれの屈曲搬送部30側の入
口には、搬送される紙幣の後端部を固定側駆動ベルト3
6の方向に叩き落とす羽根車38が設けられており、固
定側駆動ベルト36の上側には、押さえ部材39が揺動
自在に設けられている。この押さえ部材39は、可動側
従動ベルト37が固定側駆動ベルト36に対して離間さ
れた状態で、紙幣が固定側駆動ベルト36および可動側
従動ベルト37間に案内されている最中は上方に退避
し、固定側駆動ベルト36および可動側従動ベルト37
間に案内された紙幣の後端部が羽根車38を通過するタ
イミングに合わせて下方に揺動駆動されて、案内される
紙幣の後端部を揃える。
【0017】第1集積部32および第2集積部33が、
それぞれ、紙幣を取引ドラム14へ受け渡す際には、制
御部が、取引ドラム14を受渡可能な回転位置に位置さ
せた状態で、紙幣の受け入れ時に固定側駆動ベルト36
から離間状態にあった可動側従動ベルト37を固定側駆
動ベルト36方向に移動させて該固定側駆動ベルト36
との間で紙幣を挾持させた後、固定側駆動ベルト36を
駆動させることで、挾持した紙幣を介して可動側従動ベ
ルト37を連れ回りさせつつ紙幣を一括して取引ドラム
14側に移動させて受け渡しを行わせる。
【0018】ここで、制御部は、最初の分離計数および
鑑別処理の完了後、鑑別部28で真の紙幣ではないと鑑
別されて第1集積部32に送られ一時貯留された紙幣
を、取引ドラム14に受け渡しさせた後、再度、この紙
幣についてのみ上述と同様にして分離計数および鑑別を
実行させる。そして、この再度の鑑別でも真の紙幣では
ないと鑑別されて第1集積部32に送られた紙幣を、取
引ドラム14に受け渡しさせ、シャッタ15の開放の
後、取引ドラム14の固定側駆動ベルト16および可動
側従動ベルト17で送らせて取引口12に一括返却させ
る。なお、取引口12に返却された紙幣が所定時間取引
口12に放置されると、制御部は、取引ドラム14に紙
幣を取り込ませた後、機体前面11a側における取引口
12の下側に設けられた取り忘れ収納部41に一括して
直接送り込ませ、あるいは、再度分離計数および鑑別処
理を行わせて金額を確定させた状態で第1集積部32お
よび取引ドラム14を介して取り忘れ収納部41に直接
送り込ませる等して回収する。
【0019】そして、最初の分離計数および鑑別処理で
第1集積部32に送られた紙幣がない場合、および再度
の分離計数および鑑別処理が完了した場合のいずれにお
いても、制御部は、第2集積部33に一時貯留された入
金可能な紙幣の入金額を図示せぬ表示部に表示させると
ともに、操作者に対して入金収納を承認するか入金収納
せず返却するかを選択させる表示を行う。これにより、
制御部は、操作者が返却する旨の指示操作を行うと取引
ドラム14を介して取引口12に返却を行わせる一方、
操作者が承認する旨の指示操作を行うと取引ドラム14
を介して入金計数部19に紙幣を送らせ、該紙幣を再度
その分離部24で一枚ずつに分離させて、幅寄せ搬送部
27、鑑別部28および屈曲搬送部30を介して搬送さ
せ、屈曲搬送部30の第2分岐部35から機体11の後
面11b側に配置された上下に長い入金庫43に案内さ
せる。
【0020】この入金庫43の屈曲搬送部30側の受入
口44には、搬送される紙幣の後端部を下方向に叩き落
とす羽根車45が設けられており、また、入金庫43内
には、水平延在するとともに上下に移動する載置板(支
持板)46が設けられている。この載置板46は、その
上に、受入口44から略水平方向に沿って投入される紙
幣を上下方向に順次集積させながら収納するもので、収
納紙幣の集積方向すなわち上下方向に沿って移動自在と
されており、収納される紙幣の最上面位置が一定となる
ようにその支持位置が制御される。
【0021】入金庫43の載置板46より上側には、押
さえ部材47が揺動自在に設けられている。この押さえ
部材47は、紙幣が入金庫43内に案内されている最中
は上方に退避し、入金庫43内に案内された紙幣の後端
部が羽根車45を通過するタイミングに合わせて下方に
揺動駆動されて、案内される紙幣の後端部を揃える。
【0022】次に、取引口12とシャッタ15と取引ド
ラム14とで構成される取引口機構50について図2〜
図5を参照してさらに説明する。取引口12は、その前
面51aが下側が前方に位置するよう傾斜されるととも
に、前後に開口部を配置した略筒状の台部材51の内側
によって形成されるもので、該台部材51の下部には、
取引口12の一部を構成する略水平方向に沿う台面51
bが形成されており、該台面51bの前端部には、機体
前面11aに平行をなし鉛直上方に若干延出する係止面
51cが形成されている。また、台部材51の上部に
は、前方が上方に位置するよう傾斜された、取引口12
の一部を構成する案内面51dが形成されている。
【0023】機体11における取引口12の内側には、
上記した取引ドラム14が、その機体11における左側
の左側板部54および右側の右側板部55において、機
体11側に左右方向に沿って位置固定で回転自在に支持
された支持軸13に固定されている。なお、支持軸13
は、左側板部54と右側板部55との間位置には存在し
ておらず、これらそれぞれの外側のみ存在している。そ
して、図3に示すように、支持軸13の、左側板部54
の外側に固定された部分にはプーリ57が固定されてお
り、該プーリ57にはベルト58の一側が掛けられてい
る。該ベルト58の他側は、取引ドラム14の径方向に
おける外側に機体11側に支持されて設けられたドラム
モータ59の回転軸60に固定されたプーリ61に掛け
られている。これによりドラムモータ59の駆動力で取
引ドラム14が回転する。
【0024】ここで、以下の構成の説明においては、取
引ドラム14が、取引口12に対し紙幣の取り込みおよ
び返却を行う回転位置にある取引状態(図2に示す状
態)をもって説明する。取引ドラム14の両側板部5
4,55間には、該取引ドラム14の支持軸13の軸線
の下側となる位置に、水平延在するよう固定側搬送ガイ
ド板63が、中間所定位置において二分割された状態で
固定されている。
【0025】固定側搬送ガイド板63の機体11の前後
における両端側および中央側のそれぞれの同距離下側位
置には、左右方向に水平延在するローラ軸64,65が
それぞれ取引ドラム14に対し位置固定で回転自在に支
持されている。これらローラ軸64,65には、その両
側板部54,55間の範囲にローラ66,67がそれぞ
れ固定されており、これらローラ66,67に固定側駆
動ベルト16が掛けられている。これにより、固定側駆
動ベルト16は取引ドラム14に対し位置固定となって
いる。ここで、この状態において、固定側駆動ベルト1
6の上面である搬送面16aは、固定側搬送ガイド板6
3より上側に突出され、取引口12の台面51bと略同
一平面となる。
【0026】図5に示すように、両端のローラ66,6
7を支持するローラ軸64,65の右側板部55から外
方に突出する部分には、それぞれプーリ68,69が固
定されており、これらプーリ68,69には伝達ベルト
70が掛けられている。該伝達ベルト70は、さらに、
取引ドラム14の右側板部55の内側に取り付けられた
ベルトモータ71の右側板部55から外側に突出する回
転軸72に固定されたプーリ73と右側板部55の外側
に設けられた他のプーリ74とに掛けられている。これ
により、ベルトモータ71の駆動力でプーリ68,6
9,73,74および伝達ベルト70が回転し、その結
果、ローラ66,67が駆動されて、ローラ66,67
および固定側駆動ベルト16が駆動され回転する。
【0027】なお、固定側駆動ベルト16の下側には、
機体11における前後の方向に移動するプランジャ76
を有するソレノイド77、該ソレノイド77によるプラ
ンジャ76の移動を機体11における左右方向に沿う軸
回りの回転に変換するリンク機構78および該リンク機
構78の回転で先端側が上下に揺動される揺動アーム7
9とが設けられており、該揺動アーム79の先端は、支
持部材80で支持されて固定側搬送ガイド板63の分割
による間位置に上下移動自在となる、一対の凹字状部材
からなる中間シャッタ81の下端部に係合している。
【0028】これにより、ソレノイド77がそのプラン
ジャ76を突出方向に移動させるとリンク機構78を介
して揺動アーム79が一方向(図2における時計回り方
向)に揺動し中間シャッタ81が上方向に移動して固定
側搬送ベルト16の機体11の前後方向における略中央
位置に突出し、他方、ソレノイド77がそのプランジャ
76を引込み方向に移動させると揺動アーム79が逆方
向(図2における反時計回り方向)に揺動し中間シャッ
タ81が下方向に移動して固定側搬送ベルト16の機体
11の前後方向における略中央位置から没する。ここ
で、中間シャッタ81は、突出した状態において、機体
11における前方から固定側駆動ベルト16上に挿入さ
れる紙幣を当接させ、その機体11における後方への入
り込みを防止する。
【0029】左右の側板部54,55には、固定側駆動
ベルト16の機体11の前後方向における両端のローラ
軸64,65の上側位置に、上下に延在する同長さの長
孔83,84が上下方向における位置を合わせてそれぞ
れ形成されている。そして、機体11における前後方向
の位置が合う左右両側の長孔83にローラ軸85が、長
孔84にローラ軸86がそれぞれ挿通されている。
【0030】ここで、ローラ軸85,86同士は、上下
方向における位置を合わせた状態で、左右側板部54,
55の間において連結アーム87の両端に回転自在に支
持され、かつ左側板部54の外側において連結板88の
両端に回転自在に支持されている。さらに、各ローラ軸
85,86は、連結板88より左側板部54側におい
て、該左側板部54の外側に取り付けられたスライド機
構90,91にそれぞれ支持されている。これらスライ
ド機構90,91は、それぞれ、左側板部54に上下方
向に延在配置されたスライドレール92および該スライ
ドレール92に上下摺動自在に支持されたブロック93
を有しており、各ローラ軸85,86は、それぞれ対応
する側のブロック93に支持されている。
【0031】これら連結アーム87および連結板88に
よる連結と、スライド機構90,91による支持とで、
ローラ軸85,86同士は相互に高さ方向の位置を合わ
せた状態で長孔83,84内を移動する。なお、連結ア
ーム87の中間には、ローラ軸94が回転自在に支持さ
れている。そして、ローラ軸85,86,94には、そ
の両側板部54,55間の範囲にローラ95,96,9
7が固定されており、これらローラ95,96,97に
可動側従動ベルト17が掛けられている。この可動側従
動ベルト17はその下面である搬送面17aを常に、固
定側駆動ベルト16の搬送面16aに平行させる。
【0032】連結アーム87には、固定側搬送ガイド板
63の上側に該固定側搬送ガイド板63と平行をなすよ
うに可動側搬送ガイド板99が、中間所定位置において
二分割された状態で、上下動自在に設けられ、かつバネ
100,101を介して支持されている。この可動側搬
送ガイド板99は、連結アーム87が固定側駆動ベルト
16方向に位置した状態にあると、バネ100,101
の引張力でその下面である案内面99aが可動側従動ベ
ルト17の下面である搬送面17aよりも上側に位置し
た状態とされることになる。
【0033】一方、この状態から連結アーム87が上側
に移動すると、可動側搬送ガイド板99は、連結アーム
87が移動の上限位置に位置する若干下側の所定位置に
位置すると図示せぬストッパに当接されてそれ以上の上
側移動が規制され、この状態でさらに連結アーム87が
上限位置まで移動することで、バネ100,101を伸
しながら可動側従動ベルト17の搬送面17aより下側
にその案内面99aを突出させる。
【0034】逆に、この状態から連結アーム87が下側
に移動すると、可動側搬送ガイド板99は、連結アーム
87が前記所定位置に位置すると図示せぬストッパから
の当接が解除されてバネ100,101が縮んで、可動
側従動ベルト17の搬送面17aより上側にその案内面
99aを引込んで、その後の連結アーム87の移動にお
いては、この状態を維持する。これにより、可動側搬送
ガイド板99は、可動側従動ベルト17が固定側駆動ベ
ルト16から最も離間した状態において可動側従動ベル
ト17より下側に突出し、この状態から可動側従動ベル
ト17が固定側駆動ベルト16方向に紙幣を挾持するよ
う移動すると可動側従動ベルト17に対し引込んで挾持
を良好に行わせる。
【0035】左側板部54の外側の連結板88の下側位
置には、図3に示すように、機体11における前後に位
置をずらしてプーリ102,103が回転自在に支持さ
れており、これらプーリ102,103には、連結板8
8の機体11における前後方向の両端部に係止されるバ
ネ104が中間位置を掛けている。これにより、連結板
88およびこれに連結された連結アーム87、ローラ軸
85,86,94、ローラ95,96,97および可動
側従動ベルト17が常時下方向に付勢されている。
【0036】連結板88の機体11の前後方向における
中央の下部には、レバー係止部105が形成されてお
り、レバー係止部105の側方から下側にかけて開放レ
バー106が左側板部54に上下動自在に支持されてい
る。この開放レバー106の上端にはリンクアーム10
7の一端が回動自在に連結されており、該リンクアーム
107は上方に延出されて他端が揺動アーム108に連
結されていて、該揺動アーム108が左側板部54の内
側に取り付けられたクランプモータ109の左側板部5
4の外側に突出する回転軸110に固定されている。こ
れにより、クランプモータ109がその回転軸110を
回転させることで揺動アーム108が旋回してリンクア
ーム107を介して開放レバー106を上下動させる。
【0037】ここで、開放レバー106が上方に移動す
ると連結板88のレバー係止部105に当接してこれを
バネ104の付勢力に抗して上方に移動させて可動側従
動ベルト17を上方に移動させることになり、その上限
位置まで移動すると可動側従動ベルト17を上限位置に
位置させる。他方、この状態から開放レバー106が下
方に移動すると連結板88をバネ104の付勢力で下方
に移動させて可動側従動ベルト17を下方に移動させる
ことになり、その下限位置まで移動すると紙幣が存在し
ない状態において可動側従動ベルト17を下限位置に位
置させる。すなわち、可動側従動ベルト17の搬送面1
7aが、固定側駆動ベルト16の搬送面16aに当接す
る。
【0038】さらに、取引ドラム14には、図2に示す
ように、可動側従動ベルト17および可動側搬送ガイド
板99と、固定側駆動ベルト16および固定側搬送ガイ
ド板63とで画成されるドラム内搬送路112の両端開
口部を閉塞させるドラムシャッタ113,114が設け
られている。
【0039】各ドラムシャッタ113,114は、図5
に示すように、それぞれ、略L字状をなす上下一対のシ
ャッタ部材115,116を有している。対をなすシャ
ッタ部材115,116は、支持軸13側の相反側にそ
れぞれ設けられた支持ピン117,118により左右側
板部54,55に回動自在に支持されており、支持軸1
3側の相互近接側に閉状態においてそれぞれ上下方向に
延在する長孔119,120が形成されている。そし
て、両長孔119,120には、右側板部55の外側に
機体11の前後方向に水平移動自在となるよう支持され
たスライド板121,122に固定され右側板部55か
ら内側に突出する上下のピン123,124がそれぞれ
挿通されている。これにより、対をなすシャッタ部材1
15,116同士は、スライド板121,122の支持
軸13側への水平移動で支持軸13に対し機体11の前
後方向における反対側の端部が相互に近接する方向に揺
動し、スライド板121,122の支持軸13から離間
する方向への移動で同反対側の端部が相互に離間する方
向に揺動する。
【0040】各スライド板121,122の支持軸13
側には、上方向に延在する駆動アーム125,126の
下端にそれぞれ固定されたピン127が当接されてお
り、これら駆動アーム125,126の上端は右側板部
55に回動自在に支持されていて、その中間所定位置
に、機体11における前後方向に駆動力を発生させる、
右側板部55の外側に取り付けられたソレノイド12
9,130が連結されている。これらソレノイド12
9,130は、それぞれのプランジャ131を引込方向
に移動させることにより駆動アーム125,126を支
持軸13から離間させる方向に移動させるようになって
おり、これにより、駆動アーム125,126の各ピン
127を介してスライド板121,122をバネ133
の付勢力に抗して支持軸13から離間する方向に移動さ
せ、その結果、対をなすシャッタ部材115,116同
士を揺動させて離間させる(すなわちドラムシャッタ1
13,114を開放させる)。
【0041】ここで、両スライド板121,122は間
に介在されたバネ133により相互に近接する方向に常
時付勢されており、ソレノイド129,130がそれぞ
れのプランジャ131を突出方向に移動させることによ
り、スライド板121,122は、バネ133の付勢力
により支持軸13に近接する方向に移動し、その結果、
対をなすシャッタ部材115,116同士を揺動させて
接合させる(すなわちドラムシャッタ113,114を
閉塞させる)。
【0042】シャッタ15は、取引口12と取引ドラム
14との間に設けられ、上昇してこれらの間を開放し下
降して閉塞するもので、取引口12側の第1シャッタ体
135とその取引ドラム14側に隣接する第2シャッタ
体136とを有している。
【0043】第1シャッタ体135は、図4に示すよう
に、上下方向に延在する長孔138が機体の左右方向に
おける一側部(機体前面11aから見て左側部、図4に
おける右側部)の上下に二カ所形成されており、機体1
1側に位置固定で取り付けられた上下二つのピン139
がそれぞれ長孔138に挿通され、これに加えて図示せ
ぬガイド機構で支持されて、機体11の前後および左右
方向の位置は固定のまま上下移動のみ自在とされてい
る。ここで、第1シャッタ体135は、下方に位置した
状態でその下部の所定範囲において取引口12を閉塞可
能とされている。第1シャッタ体135の上部には、機
体11側との間にバネ140が介装されており、該バネ
140により、第1シャッタ体135は常時下方向すな
わち閉方向に付勢されている。
【0044】第1シャッタ体135の長孔138の配置
側(図4における右側)の上端部には、水平延在するロ
ーラ係止部141が形成されている。ここで、機体11
側には、シャッタモータ142が取り付けられており、
該シャッタモータ142の回転軸143には、側方に延
出するようアーム144が固定されていて、該アーム1
44の延出先端側にはローラ145が回転自在に支持さ
れている。ここで、このローラ145は、ローラ係止部
141の下側に配置されており、よって、ローラ145
の上部がローラ係止部141の下面に当接係合可能とな
っている。
【0045】これにより、シャッタモータ142が回転
するとアーム144が回転してローラ145を鉛直面内
で旋回させ、該旋回のうちローラ145が下から上へ移
動する際には、その上側において当接状態とされるロー
ラ係止部141が一体に移動して第1シャッタ体135
が上方向に移動される。そして、最もローラ145が上
に位置すると、第1シャッタ体135は、取引口12よ
り完全に上側に位置して該取引口12を開放可能な上限
位置に位置する。また、ローラ145の上から下への旋
回時には、ローラ係止部141が当接状態で移動して第
1シャッタ体135が下方向にバネ140の付勢力によ
って移動される。そして、最もローラ145が下に位置
すると、第1シャッタ体135は、台面51bに当接し
て取引口12を完全に閉塞する下限位置に位置する。
【0046】また、第1シャッタ体135の下端部に
は、取引ドラム14側に突出するピン146が固定され
ており、第1シャッタ体135の下方には、機体11側
に取り付けられてそのプランジャ147を上下方向に移
動させるソレノイド148と、該ソレノイド148のプ
ランジャ147に連結されるとともに機体11側に回動
自在に支持され、ソレノイド148の駆動で揺動する揺
動レバー149とを有するロック機構150が設けられ
ている。このロック機構150の揺動レバー149は、
ソレノイド148のプランジャ147の移動で揺動し、
下限位置にある第1シャッタ体135のピン146に係
合する状態と係合が解除される状態とに切り換えられ、
係合すると第1シャッタ体135の上方向すなわち開方
向への移動を規制して取引口12の閉塞状態を維持する
一方、係合が解除されると第1シャッタ体135の上方
向すなわち開方向への移動を許容する。
【0047】加えて、第1シャッタ体135の長孔13
8より側方(図4における左側方)には、機体11にお
ける左右方向に延在する長孔151が形成されている。
ここで、機体11側には、この長孔151よりさらに同
側方位置に支持軸152が位置固定で取り付けられてお
り、該支持軸152に、揺動アーム153が中間所定位
置において鉛直面内で回動自在となるよう支持されてい
る。この揺動アーム153の一端側(図4における右端
側)にはローラ154が回転自在に支持されており、該
ローラ154が長孔151に挿入されている。これによ
り、揺動アーム153は、第1シャッタ体135に常時
連結されることになり、また、第1シャッタ体135の
下方移動で他端側(図4における左端側)に回転自在に
支持されたローラ155を上昇させるよう揺動し、第1
シャッタ体135の上方移動でローラ155を下降させ
るよう揺動するようになっている。
【0048】第2シャッタ体136は、上下方向に延在
する長孔156が機体11の左右方向における逆側部
(機体前面11aから見て右側部、図4における左側
部)の上下に二カ所形成されており、ピン139に対し
取引口12を介して左右逆となるよう機体11側に位置
固定で取り付けられた上下二つのピン157がそれぞれ
長孔156に挿通され、これに加えて図示せぬガイド機
構で支持されて、機体11の前後および左右方向の位置
は固定のまま上下移動のみ自在とされている。ここで、
第2シャッタ体136には、その中間の所定範囲にカバ
ー部162が形成されている。そして、このカバー部1
62において、取引口12を、その上端から、固定側駆
動ベルト16に当接する状態にある可動側従動ベルト1
7の上下方向における範囲内であってその搬送面17a
よりも若干上側位置まで閉塞可能とされている。第2シ
ャッタ体136の下端部には、機体11側との間にバネ
158がプーリ159等を介して介装されており、該バ
ネ158により常時下方向すなわち閉方向に付勢されて
いる。
【0049】第2シャッタ体136の長孔156の配置
側(図4における左側)の上端部には、水平延在するロ
ーラ係止部160が形成されており、該ローラ係止部1
60の下側に、これを支持可能となるよう揺動アーム1
53のローラ155が配置されている。これにより、第
1シャッタ体135の下降で揺動アーム153がローラ
155を下から上へ移動させると、該ローラ155の上
側において当接係合状態とされるローラ係止部160が
一体に移動して第2シャッタ体136が上方向に強制的
に移動される。そして、最もローラ155が上に位置す
ると、第2シャッタ体136は、取引口12より完全に
上側に位置して該取引口12を開放可能な上限位置に位
置する。すなわち、第1シャッタ体135が下降し取引
口12を閉塞した状態にあると、第2シャッタ体136
が上昇状態とされる。また、第1シャッタ体135の上
昇で揺動アーム153がローラ155を上から下へ移動
させると、ローラ係止部160がローラ155に当接係
合状態で移動して第2シャッタ体136が下方向にバネ
158の付勢力によって移動される。そして、最もロー
ラ155が下に位置すると、第2シャッタ体136は下
限位置に位置する。
【0050】なお、第2シャッタ体136は、そのロー
ラ係止部160が揺動アーム153のローラ155に下
側で当接するのみであるため、第1シャッタ体135が
上限位置に位置して揺動アーム153のローラ155が
下降した状態においては、容易に揺動アーム153のロ
ーラ155との係合状態が解除されてその上限位置から
下限位置までの間でバネ158の付勢力に抗しての位置
変更が可能となっている。すなわち、揺動アーム153
は、ローラ155を下降させるよう揺動する際には第2
シャッタ体136の下降を強制的に行うものではなく許
容するものである。そして、第2シャッタ体136の機
体11の左右方向における長孔156に対し反対側(図
4における右側)には、水平延在する下降係止部161
が形成されている。
【0051】ここで、図3に示すように、可動側従動ベ
ルト17とともに昇降する、取引口12側のスライド機
構90のブロック93には、機体11の左右方向に配置
されたピン163により回動自在に係止部材164が支
持されている。この係止部材164は、機体11の前後
方向に延在して一端の係止部165を取引口12側に突
出させる突出位置と、この位置から所定方向(図3にお
ける反時計回り方向)に略90度回動して係止部165
を上方に位置させる回動位置との間で回動自在とされて
おり、図示せぬバネにより常時突出位置方向(図3にお
ける時計回り方向)に付勢されている。そして、この係
止部材164は、突出位置に位置するとその係止部16
5を下降係止部161の移動範囲内に位置させるように
なっており、かつ突出位置と回動位置との間位置でその
係止部165を下降係止部161の移動範囲外に退避さ
せる。
【0052】これにより、第2シャッタ体136の下降
係止部161の下側に係止部材164が位置する状態に
おいては、該係止部材164が下降係止部161の該係
止部材164を越える移動を規制する。よって、第2シ
ャッタ体136がバネ158の付勢力による下方向の移
動が可能な状態、すなわち第1シャッタ体135が上昇
状態にあって揺動アーム153のローラ155が下降し
た状態において、可動側従動ベルト17の係止部材16
4がその下方移動を規制し、よって、可動側従動ベルト
17の下方すなわち固定側駆動ベルト16側への移動に
連動してこれと一体に第2シャッタ体136が下方移動
することになる。ここで、下降係止部161の下側に係
止部材164が当接する状態において、第2シャッタ体
136のカバー部162の水平延在する下端縁部162
aが、上下方向における可動側従動ベルト17の範囲内
における搬送面17aの若干上側に位置するように設定
されている。
【0053】他方、第2シャッタ体136の下降係止部
161の上側に係止部材164が位置する状態において
は、該係止部材164は下降係止部161の該係止部材
164を越える移動を許容する。
【0054】ここで、第2シャッタ体136は、上昇時
に取引ドラム14の回転に干渉しない位置に離間し、か
つ下降時に取引ドラム14の回転に干渉する位置まで近
接するよう、取引ドラム14に対する位置が設定されて
いる。また、第1シャッタ体135の下端縁部は、凹部
166と凸部167とが水平方向に交互に形成された形
状をなしており、この第1シャッタ体135の下降時に
その下端縁部が当接する台部材51も、前記凹部166
および凸部167と隙間なく嵌合するように、凸部16
8と凹部169とが交互に形成された形状をなしてい
る。加えて、取引口機構50には、第1シャッタ体13
5が下限位置まで下降したか否かを検出する図示せぬセ
ンサが設けられており、上記のように第1シャッタ体1
35および台部材51を凹凸形状とすることで、第1シ
ャッタ体135と台面51bとの間に紙幣が挾まった場
合に第1シャッタ体135の下方停止位置を下限位置よ
りも大きく上側に位置させて前記センサにより該紙幣の
挾まりを確実に検知する構成となっている。
【0055】なお、この取引口機構50も、外国紙幣を
取り扱うことからで、台面51bから固定側駆動ベルト
16に亘って載置された紙幣を可動側従動ベルト17と
固定側駆動ベルト16とで挾持して取引ドラム14内に
取り込むものであり、ドラム内搬送路112の長さが、
取り扱う紙幣の内の長手方向長さが最も長い紙幣に合わ
せて形成され、且つ、取引口12の台面51bの先端か
ら取引ドラム14の中間シャッタ81までの長さも、取
り扱う紙幣の内の長手方向長さが最も長い紙幣に合わせ
て形成されている。具体的には、取り扱おうとする外国
紙幣の長手方向の大きさは120mm〜181mmであ
るから、取引ドラム14内の両ドラムシャッタ113,
114間のドラム内搬送路112の長さを約200mm
とし、他方、取引口12の台面51bの長さ(台面51
bの先端すなわち係止面51cから取引ドラム14のド
ラムシャッタ113までの距離)を約100mm、取引
ドラム14のドラムシャッタ113から中間シャッタ8
1までの距離を約100mmとしている。
【0056】以上のような構成の紙幣処理機の制御部の
制御による作動を以下に説明する。操作者が入金処理を
行うべく操作部で入金釦の押圧等の操作を行うと、閉状
態にあったシャッタ15を開放させる。ここで、このシ
ャッタ15の入金開始のための開作動の直前において、
シャッタモータ142により第1シャッタ体135が取
引口12を閉塞させるよう下限位置に位置されており、
揺動アーム153が第2シャッタ体136を強制的に上
限位置に位置させていて、第1シャッタ体135のみに
よりシャッタ15は取引口12を閉塞させている。加え
て、取引ドラム14は、ドラムモータ59により固定側
駆動ベルト16を下側に可動側従動ベルト17を上側に
してそれぞれ水平延在させた取引状態としており、クラ
ンプモータ109およびバネ104により可動側従動ベ
ルト17を固定側駆動ベルト16に接するように下限位
置に位置させていて、ドラムシャッタ113,114に
よりドラム内搬送路112の両端を閉塞させている。さ
らには、中間シャッタ81がソレノイド77によりドラ
ム内搬送路112に突出され、ロック機構150のソレ
ノイド148が揺動レバー149で第1シャッタ体13
5のピン146に係合しロック状態としている。
【0057】シャッタ15の開放に際して、まず、クラ
ンプモータ109の駆動により揺動アーム108および
リンクアーム107を介して開放レバー106を上昇さ
せ、レバー係止部105に当接させて連結板88および
可動側従動ベルト17等をバネ104の付勢力に抗して
固定側駆動ベルト16から離間する上限位置まで移動さ
せる。これとともに、取引口12側のドラムシャッタ1
13のソレノイド129が駆動されることで駆動アーム
125がスライド板121を支持軸13から離間方向に
移動させ、その結果、取引口12側のドラムシャッタ1
13のみがドラム内搬送路112を開放させる。なお、
可動側従動ベルト17が上限位置に達する若干手前の時
点でこれとともに移動していた可動側搬送ガイド板99
が図示せぬストッパに当接されることでその上昇が停止
され、その結果、可動側搬送ガイド板99は可動側従動
ベルト17の搬送面17aより下側に位置する。
【0058】そして、ロック機構150のソレノイド1
48で揺動レバー149を揺動させてピン146との係
合を解除させた後、シャッタモータ142を駆動させ、
アーム144を旋回させてローラ145を上昇させる。
これにより、ローラ係止部141がローラ145に係合
して第1シャッタ体135がバネ140の付勢力に抗し
て上昇する。すると、揺動アーム153がローラ155
を下方に移動させるよう揺動することになり、該ローラ
155にローラ係止部160において係合している第2
シャッタ体136がその下降係止部161を上限位置に
位置する可動側従動ベルト17側の係止部材164に当
接されるまで下降し、該当接により下側から支持され
る。このとき、第2シャッタ体136は、そのカバー部
162の下端縁部162aを、上限位置に位置する可動
側従動ベルト17の搬送面17aより若干上側位置に位
置させることになり、取引口12を閉塞させることなく
開放状態とする。このように、第1シャッタ体135お
よび第2シャッタ体136がともに上方位置に位置する
状態となって、シャッタ15が開放される。
【0059】この状態で取引口12の台面51bから取
引ドラム14の固定側駆動ベルト16にかけて、操作者
により紙幣が載置される。このとき、中間シャッタ81
がドラム内搬送路112の中間位置に突出しているた
め、載置された紙幣は、ドラム内搬送路112の奥方に
載置されることがなく、その前方から取引口12にかけ
て確実に載置される。
【0060】そして、図示せぬ操作部でスタートボタン
が操作されると、載置された紙幣を挾持するため、クラ
ンプモータ109を駆動して揺動アーム108およびリ
ンクアーム107を介して開放レバー106を下方に移
動させ、これにより、これに当接係合している連結板8
8をバネ104の付勢力で下方に一体に移動させて、可
動側従動ベルト17を固定側駆動ベルト16に近接さ
せ、可動側従動ベルト17が紙幣に当接することで開放
レバー106が連結板88から離間して、これら可動側
従動ベルト17および固定側駆動ベルト16で紙幣をバ
ネ104の付勢力により挾持させる。ここで、この可動
側従動ベルト17の下降時には、係止部材164も一体
に下降するため、該係止部材164で下方から支持され
ていた第2シャッタ体136が、バネ158の付勢力
で、係止部材164に当接しそのカバー部162の水平
延在する下端縁部162aが上下方向における可動側従
動ベルト17の範囲内における搬送面17aの若干上側
に位置する状態で、一体的に移動する。そして、紙幣を
挾持した状態で可動側従動ベルト17が下降を停止させ
ると、第2シャッタ体136も下降を停止させる。
【0061】この状態で、ソレノイド77によりリンク
機構78および揺動アーム79を介して中間シャッタ8
1をドラム内搬送路112から引込ませた後、ベルトモ
ータ71を駆動させることにより、ローラ66,67に
より固定側搬送ベルト16をその搬送面16aを取引口
12に対し反対方向すなわち閉塞状態にあるドラムシャ
ッタ114の方向に移動させて、挾持した紙幣を、可動
側従動ベルト17を連れ回りさせつつドラム内搬送路1
12に取り込む。そして、例えば、紙幣の中間シャッタ
81に当接していた端位置がドラム内搬送路112内に
おける最も取引口12に対し反対側に移動する距離分だ
け固定側搬送ベルト16を回転させると、ベルトモータ
71を停止させる。このようにして紙幣をドラム内搬送
路112の内側に収容する。
【0062】次に、シャッタモータ142を駆動させア
ーム144を介してローラ145を下方に移動させるこ
とにより、第1シャッタ体135をバネ140の付勢力
で下降させ、取引口12を完全に閉塞させる。ここで、
この第1シャッタ体135の下降に連動して揺動アーム
153を介して第2シャッタ体136が上昇される。そ
して、ロック機構150のソレノイド148が揺動レバ
ー149で第1シャッタ体135のピン146に係合し
ロック状態として、さらに、取引口12側のドラムシャ
ッタ113について、ソレノイド129およびバネ13
3により駆動アーム125およびスライド板121を介
してシャッタ部材115,116を閉塞させる。
【0063】この後、ドラムモータ59の駆動で取引ド
ラム14を90度回転させた後、該取引ドラム14から
一括して紙幣を入金計数部19に送り込み、該入金計数
部19からその分離部24により一枚ずつに分離して計
数しながら送り出させる。このようにして一枚ずつ送り
出された紙幣を、幅寄せ搬送部27で幅方向における一
端縁部側を揃えた後、鑑別部28で鑑別し、屈曲搬送部
30で、真の紙幣と鑑別されたものを第2集積部33
に、真の紙幣以外と鑑別されたものを第1集積部32に
それぞれ集積させる。
【0064】そして、この最初の分離計数および鑑別処
理で、鑑別部28で真の紙幣ではないと鑑別されて第1
集積部32に送られた紙幣を、取引ドラム14に受け渡
させた後、再度、上述と同様にして分離計数および鑑別
を実行し、この再度の鑑別でも真の紙幣ではないと鑑別
されて第1集積部32に送られた紙幣を、取引ドラム1
4に受け渡し、シャッタ15の開放の後、取引ドラム1
4から取引口12に返却させる。
【0065】その一方で、鑑別部28の鑑別結果に基づ
いて、第2集積部33に集積された入金可能な紙幣の入
金額を図示せぬ表示部に表示させる。この表示により操
作者が返却する旨の指示操作を行うと、取引ドラム14
を介して取引口12に返却を行う一方、操作者が承認す
る旨の指示操作を行うと、取引ドラム14を介して入金
計数部19に紙幣を送り、該紙幣を再度その分離部24
で一枚ずつに分離して、幅寄せ搬送部27、鑑別部28
および屈曲搬送部30を介して搬送させ、屈曲搬送部3
0から入金庫43にその受入口44から投入させること
で、紙幣を載置板46あるいは載置板46にすでに載置
された紙幣の上側に集積させる。
【0066】ここで、第1集積部32あるいは第2集積
部33から受け入れ取引ドラム14に収容された紙幣を
取引口12側へ返却する際には、取引ドラム14を、ド
ラムモータ59により取引状態とし、クランプモータ1
09およびバネ104により可動側従動ベルト17およ
び固定側駆動ベルト16で挾持した状態とする。
【0067】そして、取引口12側のドラムシャッタ1
13についてのみ、ソレノイド129により駆動アーム
125およびスライド板121を介してシャッタ部材1
15,116を開放させた後、ロック機構150のソレ
ノイド148で揺動レバー149を揺動させてピン14
6との係合を解除させた後、シャッタモータ142を駆
動させ、アーム144を旋回させてローラ145を上昇
させる。これにより、ローラ係止部141がローラ14
5に係合して第1シャッタ体135がバネ140の付勢
力に抗して上昇する。すると、揺動アーム153がロー
ラ155を下方に移動させるよう揺動することになり、
該ローラ155に係合している第2シャッタ体136
が、その下降係止部161を紙幣を固定側駆動ベルト1
6との間に挾持している可動側従動ベルト17側の係止
部材164に当接させるまで下降し、該当接により下側
から支持される。これにより、第2シャッタ体136は
そのカバー部162の水平延在する下端縁部162aが
可動側従動ベルト17の搬送面17aより若干上側位置
まで下降される。
【0068】ここで、この第1シャッタ体135の上昇
に連動する第2シャッタ体136の下降時に、固定側駆
動ベルト16との間に最小枚数の紙幣を挾持するまで可
動側従動ベルト17が下降していたとしても、第1シャ
ッタ体135および第2シャッタ体136の少なくとも
いずれか一方が、可動側従動ベルト17の上側部分を覆
うように、第1シャッタ体135および第2シャッタ体
136の寸法関係が設定されている。
【0069】このようにして、シャッタ15を可動側従
動ベルト17の搬送面17aより若干上側まで開放させ
た状態で、ベルトモータ71を駆動させることにより、
ローラ66,67により固定側搬送ベルト16をその搬
送面16aを取引口12の方向に移動させて、挾持した
紙幣をドラム内搬送路112から取引口12へ送り出
す。そして、例えば、紙幣のドラム内搬送路112の取
引口12側の端部に位置していた部分が、台面51bの
先端すなわち係止面51cに当接する位置まで移動する
距離分だけ固定側搬送ベルト16を回転させると、ベル
トモータ71を停止させる。
【0070】そして、クランプモータ109の駆動によ
り揺動アーム108、リンクアーム107を介して開放
レバー106を上昇させ、レバー係止部105に当接さ
せて連結板88および可動側従動ベルト17等をバネ1
04の付勢力に抗して固定側駆動ベルト16から離間す
る上限位置まで移動させる。ここで、この可動側従動ベ
ルト17の上昇時には、係止部材164も一体に上昇す
るため、該係止部材164で下方から支持していた第2
シャッタ体136は、そのカバー部162の水平延在す
る下端縁部162aが、上下方向における可動側従動ベ
ルト17の範囲内における搬送面17aの若干上側に位
置する状態で、バネ158の付勢力に抗して、一体的に
移動する。このようにして、可動側従動ベルト17が上
限位置に至り第2シャッタ体136が上昇すると、第1
シャッタ体135がすでに上昇していることから、シャ
ッタ15を開放状態とする。
【0071】以上に述べた紙幣処理機によれば、可動側
従動ベルト17が、固定側駆動ベルト16との間で紙幣
を挾持しこれを取引ドラム14内に取り込む際に、取引
口12を開閉するシャッタ15は、その第2シャッタ体
136が可動側従動ベルト17の固定側駆動ベルト16
方向への移動に連動して下降することになり、しかも第
2シャッタ体136のカバー部162の水平延在する下
端縁部162aが、可動側従動ベルト17の搬送面17
aより若干上側に位置するように下降することになる。
したがって、紙幣を挾持して取引ドラム14内に取り込
む際に可動側従動ベルト17が固定側駆動ベルト16方
向に最大限下降した場合であっても、取引口12を介し
て可動側従動ベルト17の上側の内部機構が露出するこ
とを、シャッタ15により防止することができる。
【0072】また、紙幣を取引口12側に返却させる際
にも、シャッタ15を最大限に開放することはなく、可
動側従動ベルト17の搬送面17aより若干上側まで開
放させてそれより上を閉塞させているため、紙幣を挾持
して取引ドラム14から取引口12側に返却するため可
動側従動ベルト17が固定側駆動ベルト16方向に最大
限下降した場合であっても、取引口12を介して可動側
従動ベルト17の上側の内部機構が露出することを防止
することができる。
【0073】加えて、紙幣の取り込み挾持時の開閉を第
1シャッタ体135とは別の第2シャッタ体136で行
うことができるため、その煩雑な作動を実現するための
構成を簡素にできる。さらに、第1シャッタ体135が
下降し取引口12を閉塞した状態にあると、第2シャッ
タ体136が強制的に上昇状態とされるため、第1シャ
ッタ体135が下降し取引口12を閉塞した状態にある
取引ドラム14の回転時に、第2シャッタ体136を上
昇させ取引ドラム14から完全に離間させることができ
るため、下降時の第2シャッタ体136を取引ドラム1
4の回転時の干渉位置まで近接させることができ、その
結果、第1シャッタ体135と取引ドラム14との距離
を小さくすることができる。加えて、揺動アーム153
によって、第1シャッタ体135の下降時に第2シャッ
タ体136を連動して上昇させるとともに、第1シャッ
タ体135の上昇時に第2シャッタ体136の下降を許
容させるため、簡易な構成で第2シャッタ体136を作
動させることができる。
【0074】なお、第2シャッタ体136の昇降を制御
する係止部材164がブロック93に対し揺動自在に支
持されているのは、何等かの理由で、第2シャッタ体1
36が係止部材164よりも下方に位置してしまった場
合、第1シャッタ体135を閉じることで、第2シャッ
タ体136を係止部材164の上側に移動させること、
すなわち正常な状態に復帰させることを可能とするため
である。
【0075】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の紙幣処理機によれば、可動側ベルトが、固定側ベ
ルトとの間で紙幣を挾持しこれを取引ドラム内に取り込
む際に、取引口を開閉するシャッタは、可動側ベルトの
固定側ベルト方向への移動に連動して下降する。したが
って、紙幣を挾持して取引ドラム内に取り込む際に可動
側ベルトが固定側ベルト方向に最大限下降した場合であ
っても、取引口を介して可動側ベルトの上側の内部機構
が露出することを、シャッタにより防止することができ
る。
【0076】本発明の請求項2記載の紙幣処理機によれ
ば、可動側ベルトが、固定側ベルトとの間で紙幣を挾持
しこれを取引ドラム内に取り込む際に、取引口を開閉す
るシャッタは、その第2シャッタ体が可動側ベルトの固
定側ベルト方向への移動に連動して下降する。したがっ
て、紙幣の取り込み挾持時の開閉を第1シャッタ体とは
別の第2シャッタ体で行うことができるため、その作動
を実現するための構成を簡素にできる。
【0077】本発明の請求項3記載の紙幣処理機によれ
ば、第1シャッタ体が下降し取引口を閉塞した状態にあ
ると、第2シャッタ体が上昇状態とされる。したがっ
て、第1シャッタ体が下降し取引口を閉塞した状態にあ
る取引ドラムの回転時に、第2シャッタ体を上昇させ取
引ドラムから離間させることができるため、下降時の第
2シャッタ体を取引ドラムの回転時の干渉位置まで近接
させることができ、その結果、第1シャッタ体と取引ド
ラムとの距離を小さくすることができる。
【0078】本発明の請求項4記載の紙幣処理機によれ
ば、揺動アームが、第1シャッタ体の下降時に第2シャ
ッタ体を連動して上昇させるとともに、第1シャッタ体
の上昇時に第2シャッタ体の下降を許容する。したがっ
て、簡易な構成で第2シャッタ体を作動させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一の実施の形態による紙幣処理機の
全体構成を示す側断面図である。
【図2】 本発明の一の実施の形態による紙幣処理機の
取引口機構を示す機体右方から見た側断面図である。
【図3】 本発明の一の実施の形態による紙幣処理機の
取引口機構を示す機体左方から見た側面図である。
【図4】 本発明の一の実施の形態による紙幣処理機の
シャッタを示す機体後面側から見た背面図である。
【図5】 本発明の一の実施の形態による紙幣処理機の
取引口機構を示す機体右方から見た側面図である。
【符号の説明】
11 機体 11a 前面 12 取引口 14 取引ドラム 15 シャッタ 16 固定側駆動ベルト(固定側ベルト) 17 可動側従動ベルト(可動側ベルト) 51b 台面 135 第1シャッタ体 136 第2シャッタ体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体の前面に設けられ、入金すべき紙幣
    の一部が載置される台面を有する取引口と、機体におけ
    る取引口の内側位置に設けられた取引ドラムとを具備
    し、 この取引ドラムに、取引口の台面とほぼ同一平面となる
    ことが可能な位置に設けられた固定側ベルトと、この固
    定側ベルトに対して接離自在に支持される可動側ベルト
    とを設けてなるとともに、 取引口と取引ドラムとの間に、上昇して取引口を開放し
    下降して取引口を閉塞するシャッタを設け、 該シャッタは、前記可動側ベルトの前記固定側ベルト方
    向への移動に連動して下降可能に設けられていることを
    特徴とする紙幣処理機。
  2. 【請求項2】 前記シャッタは、取引口側の第1シャッ
    タ体と取引ドラム側の第2シャッタ体とからなり、該第
    2シャッタ体は、前記第1シャッタ体が上昇状態にある
    と、前記可動側ベルトの前記固定側ベルト方向への移動
    に連動して下降可能に設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の紙幣処理機。
  3. 【請求項3】 前記第1シャッタ体が下降し取引口を閉
    塞した状態にあると、前記第2シャッタ体が上昇状態と
    されることを特徴とする請求項2記載の紙幣処理機。
  4. 【請求項4】 前記第1シャッタ体に一端側が常時連結
    されるとともに、第1シャッタ体の下降時に他端側を上
    昇させるよう揺動し該他端側で第2シャッタ体に係合し
    て該第2シャッタ体を上昇させるとともに、第1シャッ
    タ体の上昇時に前記他端側を下降させるよう揺動して該
    第2シャッタ体の下降を許容する揺動アームを設けてな
    ることを特徴とする請求項3記載の紙幣処理機。
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