JP3576249B2 - 紙葉類分類処理機 - Google Patents

紙葉類分類処理機 Download PDF

Info

Publication number
JP3576249B2
JP3576249B2 JP04254595A JP4254595A JP3576249B2 JP 3576249 B2 JP3576249 B2 JP 3576249B2 JP 04254595 A JP04254595 A JP 04254595A JP 4254595 A JP4254595 A JP 4254595A JP 3576249 B2 JP3576249 B2 JP 3576249B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cassette
section
sheet
paper
mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04254595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08217269A (ja
Inventor
田 務 岩
実 小野澤
合 俊 彦 河
田 宏 保 長
Original Assignee
グローリー工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by グローリー工業株式会社 filed Critical グローリー工業株式会社
Priority to JP04254595A priority Critical patent/JP3576249B2/ja
Publication of JPH08217269A publication Critical patent/JPH08217269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3576249B2 publication Critical patent/JP3576249B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は紙葉類、例えば紙幣の分類処理機に係り、特に小型の処理機でカセット内の紙幣の分類処理を可能とする紙葉類分類処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば紙幣用の小型の分類処理機として、機体の前面上部に紙幣装填部を設け、この装填部に装填された紙幣を1枚ずつ繰込んで機体内部の搬送通路を搬送する間に識別部により金種、正損、真偽等の必要な識別を行ない、この識別結果により分類された紙幣を機体の上部に後方に向けて配列された種類別受収部へ受収させるようにした紙幣分類処理機がある。
【0003】
この処理機は、横幅を狭く構成することができ、デスク間に設置するなどして使用するに便利であるという利点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに上記のような小型の分類処理機では、紙幣装填部へ人手により装填した紙幣の分類に留まるため、他の紙幣処理機、例えば紙幣入金機、出金機、入出金機、両替機等において用いられるカセット内の紙幣の精算や分類等の処理を行なわせる際にも紙幣をカセット内から取出さなければ使用することができなかった。
【0005】
また紙幣を分類後一定枚数ずつ結束するについても別の機械に依存することになり、紙幣の処理全搬の作業が多岐にわたり、作業能率の面において問題点があった。
【0006】
本発明はこれに鑑み、横幅を狭くした従来の小型の分類処理機の形態を維持しながら、それでいて通常のばら状態の紙葉類の処理だけでなくカセットからの大量の紙葉類処理をも随時行なうことができる紙葉類分類処理機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来の技術が有する問題点を解決する手段として、本発明は、機体の前面上部に設けられ装填された紙葉類を1枚ずつ繰込む装填紙葉類繰込み部を有する紙葉類装填部と、前記装填紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を搬送し途中部に識別部を有する搬送通路と、この搬送通路に接続され、搬送通路搬送中に識別結果に基づき種類別に区分けされた少なくとも2種の紙葉類を受収せしめる、機体の上部の後方へ向けて配設された種類別受収部とを備えた紙葉類分類処理機において、機体の前面にカセット装着枠を有し、このカセット装着枠は、紙葉類が上下方向に集積して収納されたカセットであって、シャッタと、このシャッタを開閉させるシャッタ開閉機構と、前記シャッタをロックするシャッタロック機構とを備えたカセットを装着するカセット装着部と、この装着部の上部に設けられ前記カセットに収納される最上位の紙葉類の上面に接触してその紙葉類を繰込むカセット紙葉類繰込み部と、前記カセット装着部に対して水平姿勢から上方へ揺動可能に設けられた上部枠と、を有し、機体には前記カセット紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を前記搬送通路における前記識別部の設置域より上流の位置へ送り込む導入通路を具有するとともに、前記カセットのシャッタ開閉機構と前記カセット装着部との間で当該シャッタ開閉機構に対する駆動的な接続を行うためのジョイント機構が設けられ、前記カセットが装着された前記カセット装着部に対して前記上部枠を上方から水平姿勢へ揺動させることにより、前記カセットのシャッタロック機構によるロックが解除されるとともに、前記ジョイント機構による駆動的な接続がなされるように構成されていることにある。
【0008】
また、本発明は、機体の前面上部に設けられ装填された紙葉類を1枚ずつ繰込む装填紙葉類繰込み部を有する紙葉類装填部と、前記装填紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を搬送し途中部に識別部を有する搬送通路と、この搬送通路に接続され、搬送通路搬送中に識別結果に基づき種類別に区分けされた少なくとも2種の紙葉類を受収せしめる、機体の上部の後方へ向けて配設された種類別受収部とを備えた紙葉類分類処理機において、機体の前面にカセット装着枠を有し、このカセット装着枠は、紙葉類が上下方向に集積して収納されたカセットを装着するカセット装着部と、この装着部の上部に設けられカセットに収納される最上位の紙葉類の上面に接触してその紙葉類を繰込むカセット紙葉類繰込み部と、を有し、機体にはこのカセット紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を前記搬送通路における前記識別部の設置域より上流の位置へ送り込む導入通路を具有するとともに、前記カセット装着枠は揺動可能とされ、不使用時に機体の前面側から左右いずれかの側面側へ退避可能とされていることを特徴とする紙葉類分類処理機を提供する。
この紙葉類分類処理機においては、前記機体の左右いずれかの側面に設置され分類処理される紙葉類の載置用として使用する第2の機体を有し、この第2の機体には揺動退避するカセット装着枠が格納される格納空間を有することが好ましい。
その場合さらに、機体に前記搬送通路中に設けられて紙葉類を下方へ送る結束紙葉類用通路部と、この通路部に接続される結束紙葉類用集積部と、この集積部に集積される紙葉類を結束する結束部とを有し、この結束部において結束された紙葉類を前記第2の機体側へ搬送する第1の結束紙葉類搬送手段と、前記第2の機体に設けられ前記第1の結束紙葉類搬送手段から送られる結束紙葉類を受入れて前記格納空間の背部域を通って上方へ搬送し第2の機体の上部に形成された放出口へ送る第2の結束紙葉類搬送手段とを有することが好ましい。
【0009】
【作用】
通常のばら状態の紙葉類を分類処理する場合は、紙葉類を機体の前面上部にある紙葉類装填部に装填して機械を作動させると、装填部の繰込み部により紙葉類が1枚ずつ繰込まれ、機体内の搬送通路を搬送される間に識別部により識別されるとともにその識別結果に基づいて区分けされ、機体上部にある種類別受収部へ送られて収納される。
【0010】
他機で自動装填されたり、あるいは手詰め装填されたカセット内の紙葉類を分類処理する場合には、機体のカセット装着枠にカセットを装着し、カセット装着枠に設けられるカセット装着部の上部の繰込み部により1枚ずつ紙葉類を分類処理機の機体内に繰込み、その繰込まれる紙葉類は導入通路を通じて搬送通路へ搬送されて識別部により識別され、その識別結果に基づいて分類処理機の種類別受収部へそれぞれ収納されて分類処理がなされる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を図面に示す実施例を参照して説明する。
【0012】
図1は本発明を適用する紙葉類分類処理機の一例として紙幣整理機の外観を示し、図2は内部構造を略示する断面図であり、この実施例では紙幣を結束する場合は2箇所の集積部に紙幣を所定枚数ずつ交互に集積させ、一方に集積している間に他方に集積された紙幣群をテープにより結束し、連続的に紙幣の集積が行なえ、また分類する場合には機体1の上面に前後方向に配列された3箇所の排出部2,2,2へ金種別あるいは金種の表・裏およびそれ以外の金種というように分類して排出するようにした場合を示している。
【0013】
その外観は、図1にみられるように横幅が狭く、金融機関等においてデスク間に設置して使用することができる形態とされ、機体1の前面上部には、整理すべき紙幣Pをばら状態で堆積して置ける載置部3が設けられており、この載置部3からの繰込み口4の内部には紙幣を1枚ずつ繰込むための装填紙葉類繰込み部5が設置されている。この繰込み部5は、特公平5−32293号公報に開示の公知の手段、例えばキッカローラ、フィードローラ、フィードベルト、フィードベルトに対向するゲートローラの構成が本実施例でも用いられている。また載置部3が本発明の紙葉類装填部に相当する。
【0014】
図2に示すように、この繰込み部5に続いて搬送通路6が設けられ、その途中に紙幣の金種、真偽、正損等を識別する識別部6aが配置され、この識別部6aの下流には識別済の紙幣を機体1の上面の排出部2,2,2へ搬送する搬送経路部8が、さらにその下流には前記識別済の紙幣を結束部7へ搬送する搬送経路部9がそれぞれベルト構成によって形成されており、排出部2,2…への搬送経路部8は切換え部材11,11…の切換え動作によりその繰込み手段13,13…を通じて排出部2,2…へ紙幣が立位姿勢で排出されるようになっている。なお14,14…は排出部2,2…内で紙幣が倒れぬよう押える押え部材であり、また15はリジェクト紙幣の排出部である。上記排出部2,2…および排出部15が本発明の種類別受収部に相当する。
【0015】
一方、結束部7への搬送経路部9は、途中に紙幣の一方の面を揃える表裏反転機構10を含み、機体1内で後方上部位置(図2の左方上部位置)からその手前方向(前面側)(図2の右方)に向って延び、その末端が上下に間隔をおいて配設された集積部16,16への繰込み手段17,17へ接続されている。このように搬送経路6は繰込み手段5から識別部6aに至る搬送経路部、識別部6a、識別部6a出口から後述の搬送経路部8の入口(最初の切換え部材11位置)へ至るまでの搬送経路部、搬送経路部8、搬送経路部9を備える。
【0016】
本発明の結束紙葉類用通路部は本実施例の搬送経路部9に相当し、結束紙葉類用集積部は集積部16,16および繰込み手段17,17に相当する。
【0017】
この集積部16,16への繰込み手段17,17は、上下のローラ18,18間に張設されるベルト18Aおよびベルト19,19により集積部16,16の入口にある羽根車20を通じて紙幣を短手方向で送り込むようになっており、上下の繰込み手段17,17間には切換え部材21があり、この切換えにより上下の集積部16,16への切換え集積がなされる。
【0018】
上記繰込み手段17,17は、機体1の手前側となる前面1aに開口された開口部を開閉する開閉扉22の内面に設置されている。この開閉扉22は、すべての集積部16,16の入口側が露呈し得る大きさを有していてその下端が機体1にヒンジにより枢支され、図1において後述のカセット81の取り出し状態時はこのヒンジを支点として図1において前方向に開けることができ、閉止時にはキーロックされるようになっている。
【0019】
前記集積部16,16から結束部7へ集積紙幣を搬送する挾持搬送部24の構成は図3〜図5にその一例を示している。
【0020】
紙幣集積部16は、1枚ずつ送入される紙幣Pを受ける水平な集積板25と、この集積板25の長手方向にそって配設される軸26に固定され前記集積板25と協働して紙幣の集積空間を作る断面L字形の回動板27とを有し、この回動板27の上面27aから側面27bにかけて挾持用の窓孔28,28が形成され、この窓孔28,28と対応する位置の集積板25に切穴29,29が形成されている。また前記軸26の端部にはアーム30が固着されていてソレノイド31のプランジャ31aにピン32と長孔33とで連結され、ソレノイド31の励磁、消磁により回動板27が図3の実線図示の閉止状態と鎖線図示の開放状態とにわたり回動するようになっている。
【0021】
挾持搬送部24は、水平方向に架設されたガイドレール34,34にそって前記集積部16へ向け移動自在な機枠35を有し、この機枠35はモータ36により回動するベルト37に固着されてベルト37の回動に伴ない矢印方向に移動するようになっている。
【0022】
この機枠35には上下方向にガイドロッド38が固設され、このガイドロッド38にブロック39が上下動自在に嵌挿支持されており、このブロック39に上下の挾持片40,41が設けられ、このブロック39は機枠35に搭載のモータ42により駆動されるベルト43にアーム44を介して取付けられている。
【0023】
下部の挾持片41は、前記集積部16の集積板25の切穴29,29の間隔に合致し切穴に進入し得る2条の突部41a,41aを有し、その側方に延びるアーム45により前記ブロック39の下方部に固着されている。
【0024】
上部の挾持片40は、前記集積部16の回動板27の窓孔28,28の間隔に合致する間隔をもち窓孔28,28に進入し得る2本のフィンガ40a,40aを有し、その基部40bに平行リンク46,46が枢着され、この平行リンク46,46の他端は前記ブロック39の上方部に枢支されており、図示しない駆動機構により上下動するレバー47により平行リンク46,46が揺動して挾持片40が上下動するようになっている。
【0025】
前記挾持片40,41には押え片48,49が枢支されており、これら押え片48,49は押え片作動機構により旋回動作されるようになっている。
【0026】
上記押え片48,49は、基部が上部および下部の挾持片40,41の上面および下面にピン50,51によりそれぞれ水平面内で旋回可能に軸着され、上部挾持片40の押え片48はその後端が挾持片40に搭載のソレノイド52のプランジャに連結されていて、ソレノイド52の作動により挾持片40の上面から図3の鎖線図示位置へ進出されるようになっている。また下部の挾持片41の押え片49は、その後端にカムフォロワ53が軸着されており、図示しない付勢手段により図3において実線図示のように挾持片41の側方へ突出され、結束部7へ移行するときカムフォロワ53がカム54に当って図3の鎖線図示位置へ旋回移動されるようになっている。
【0027】
結束部7は、図3では略示に留めるが、上下から紙幣Pを挾持搬送部24から受取ってクランプするクランプ部材55,56と、このクランプ部材55,56間に挾持される紙幣Pに結束用テープを巻付けるテープ巻付け機構57と、テープを切断するカッタ58と、テープの切断端を熱接着するこて59とを有しており、これらの作動機構等に関しては実願平3−88377号に記載の機構を用いることができる。
【0028】
上記クランプ部材55,56は、図示の開放位置と両者間に紙葉類の一端寄りを挾持するクランプ位置とをとり、クランプされた紙幣Pにテープ挾持片60,61の先端に挾持されるテープをテープ挾持片60,61が鎖線で示す軌道Qを旋回動して巻付けて巻締めし、巻終り端をカッタ58の旋回動により切断し、その切断端をこて59の揺動により熱接着して結束するものである。
【0029】
上記結束部7の下部前側で結束済の紙幣束Paを受入れ得る位置に収納箱62が設けられ、この収納箱62は機体1の前面1aの開口部1bから引出し可能とされている。
【0030】
この収納箱62は、図6に断面図、また図7に正面図を示すように上面が開放された箱本体63を有し、この箱本体63の前面側の壁面にはその上端から下端にかけて窓孔64が開口されており、この窓孔64の下端部にはこの窓孔64を開放または閉鎖して箱本体63の前壁面を構成する前面壁部材65の基部が軸66により回動自在に取付けられている。
【0031】
この実施例における前面壁部材65は、茶色がかった透明板で形成されていて収納箱62内に収納されている結束済紙幣(紙幣束Pa)の収納状態が可視可能とされており、特に茶色がかった透明板であるので後述する投受光型のセンサSによる検知に支承がないように考慮されている。またその構成は、中央で2つ折り可能なように2枚の部片65a,65bをヒンジ67で連結した構成とされており、このヒンジ67で2つ折りしたとき丁度窓孔64を内側から閉鎖し得る大きさとされ、伸展したとき箱本体63の後壁63aの上部内面に接し得る長さとされている。また前記ヒンジ67部分の外面側には切欠67aが形成されており、前記窓孔64の上端位置の箱本体63に形成された弾性変形可能な材質のロック部68の爪68aに係脱自在とされ、また箱本体63の側壁内面に突設されて弾性変形可能な突部69が前面壁部材65の部片65bの側端面に係脱自在とされていて、前面壁部材65で窓孔64を閉鎖した際に閉鎖状態が保たれるようになっている。前記部片65aには前記突部69との係脱時の逃がし用の切欠が形成されている。
【0032】
箱本体63の前面壁部材65に対する両側壁面の内面の前後方向略中央位置には、前面壁部材65を伸展させたとき軸66側の部片65aのヒンジ67に近い位置の下面に当接して該部片65aを前傾状態におくための受台70が突設されており、また箱本体63の後壁63aの内面には他方の部片65bの先端下面を支える受台71が設けられている。これら受台70,71により前面壁部材65を伸展状態として支持するとき箱本体63の内部後方上部から前部の窓孔64の下端にかけて下り傾斜する姿勢におかれ、放出ガイドを構成するようになっている。
【0033】
なお図6中72は箱本体63の窓孔64の上部に形成された引出し用の手掛け、Sは機体1側にあって、箱本体63内に放出される紙幣束Paの通過を検知するとともに満杯状態を検出するための投受光型のセンサ、73は箱本体63の後端が当接して位置を定めるとともに結束紙幣を箱本体63内に誘導するため機体1側に設けられたガイド、図2中、74はトレーを示す。
【0034】
本発明においては、図1および図2に示すように、前記機体1の前面1aにカセット装着枠80が設けられる。このカセット装着枠80は、カセット81が着脱される下部枠としてのカセット装着部82と上部枠83とを有し、本実施例では機体1の前面に固定して設けられている。なお上部枠83は揺動により開放可能である。
【0035】
下部枠としてのカセット装着部82は、図1に示すようにカセット81が嵌込める幅と高さの前面開放空間82aを有し、カセット81を該空間82aに対し図1鎖線図示状態に位置させ、そのカセット81の上部を背部方向へ揺動させて装着させるようになっている。また前面開放空間82aへ装着されたカセット81は、カセット装着部82に設けられる位置決め機構(図示せず)によりその上下方向、左右方向、前後方向の位置が決められてロックがなされる。またこの前面開放空間82aは機体1の前面1aまで貫通された開放空間になっており、図2に示す開閉扉22はカセット81の取り出し状態では前面開放空間82a内で露出しており、この前面開放空間82a内で開閉扉を開いて機体1内の操作、整備点検等が行なえるようになっている。
【0036】
次に上部枠83の構造について説明する。図8、図9はカセット装着枠80にカセット81を納めた状態の縦断側面および同正面(図8のA−A矢視図)を示し、上部枠83は図8においてカセット装着部82の上端から突出するブラケット部(図示せず)に支持される支軸83aに枢支され矢印方向へ開放可能となっている。
【0037】
この上部枠83内には、機体1内の導入通路97に向けて紙幣を繰出すプーリー85,86間に巻回されたフィードベルト87とキッカローラ88とが設けられている。このプーリー86とキッカローラ88の軸89,90は連結部材91により連結され、またプーリー85の軸92とプーリー86の軸89とは連結部材91Aにより連結されている。連結部材91Aは位置固定の軸92を中心に図示しないバネにより下方へ付勢されて上下揺動変位可能とされ、その下降限は図示しないストッパの当接位置とされる。また連結部材91は上下変位可能な軸89を中心に図示しないバネにより下方へ付勢されて上下揺動変位可能とされ、その下降限は図示しないストッパの当接位置とされる。
【0038】
それ故キッカローラ88、プーリー86およびフィードベルト87は下方へ変位可能となってカセット81の上面に正対して配置される。プーリー85は、フィードベルト87の巻回されるプーリー部位側部に二条の溝を有するフィードローラ部が形成されており、このフィードローラ部に対向してその下部にゲートローラ95が臨んでいる。このゲートローラ95は、フィードローラ部に噛み合うよう両鍔部とその鍔部間の溝を有し、フィードローラ部とゲートローラ95により紙幣の1枚繰出し用のゲート部を形成する。カセット81に収納される紙幣の繰出し部93は、フィードベルト87,87、キッカローラ88,88、プーリー85,85の各フィードローラ部、ゲートローラ95,95によって構成される。
【0039】
よって本発明のカセット紙葉類繰込み部は、本実施例では繰出し部93が相当する。
【0040】
この繰出し部93から繰出される紙幣は導入通路97へ送り出される。導入通路97は、搬送ローラ96、上側および下側ガイド板96A,96A、搬送紙幣の通過を検知する投受光タイプの紙幣通過検知センサ96Bを有する第1通路域と、その第1通路域に続いて設けられ、ベルト97A,97B、ガイド板97C、搬送ローラ97Dを有する第2通路域とを有し、第2通路域の末端は識別部6aの直前位置で搬送通路6に接続されている。
【0041】
カセット81は、内部に図13に取出して示すような紙幣収納用の収納枠98を有し、この収納枠98内には紙幣を堆積状に載せる載置台99(本発明の紙葉類載置部材の一例)が昇降自在に設けられている。
【0042】
この載置台99の上下機構(本発明の載置部材上下機構の一例)は、図10、図11にその具体例を示すように、前記収納枠98の左右外側位置にプーリー支持部材100(図9および図11図示)が設けられ、このプーリー支持部材100には上部から第1プーリー101、中間の第2プーリー102、第3プーリー103、下部の第4プーリー104が、それぞれ軸着され、カセット81の内側部の上下には位置固定の上部プーリー105、下部プーリー106がそれぞれ軸着されており、載置台昇降用のベルト107は上部プーリー105、第2プーリー102、第1プーリー101、第4プーリー104、第3プーリー103、下部プーリー106を巡るように巻回されている。
【0043】
上記ベルト107は左右対称位置に設けられ、これらベルト107,107にはプーリー支持部材100,100の上下方向に形成される長い逃げ孔108に挿通される固定具109,109が取付けられ、この固定具109,109の上面に載置台99の両端突起部99a,99aが固定される。そしてプーリー支持部材100が最下降位置(図10実線図示の位置)にあるとき載置台99も図10一点鎖線図示の最下降位置におかれている。ベルト107,107の図10矢印A方向への回動により載置台99は上昇するが、載置台99の両端突起部99a,99aは逃げ孔108内を移動するので、プーリー支持部材100,100は図10実線図示位置のままである。ベルト107,107がさらに図10矢視A方向へ回動され、載置台100が図10二点鎖線図示位置へ至ると、載置台100の両端突起部99a,99aが逃げ孔108の上端縁108a(図11図示)に当接する。その結果、ベルト107,107がさらに図10矢印A方向へ回動されると、それ以後は載置台100に載った状態でプーリー支持部材100,100も載置台99と共に一体的に上昇される。それらの最上昇位置は、載置台99を図10三点鎖線位置へプーリー支持部材100,100を図10一点鎖線位置として示す。なおプーリー支持部材100,100の上下移動のガイドと幅方向の規制ガイドを行なうガイド板110,110がカセット81に固定状態で設けられている。
【0044】
カセット81の上面は少なくとも収納枠98およびプーリー支持部材100,100が通過可能な大きさに開口されており、この開口部81aはシャッタ111により開閉されるようになっている。このシャッタ111は、カセット81の背部側の内側面と前記収納枠98の背部側外側面との間から上方に延び収納枠98の上部を通って反対側に至るシャッタガイド112にそって移動する鎧戸状のもので、上記カセット81の内側面にそうように上下のプーリー113,114間に巻回されたシャッタ開閉用ベルト115にシャッタ111の基部が固定具116により取付けられ、このベルト111の図8、図10において矢印B方向への回動によりシャッタ111が図8実線図示の開状態から図8に鎖線で示す閉状態にわたり移動されるようになっている。本実施例では、プーリー113,114、シャッタ開閉用ベルト115、固定具116、軸118で構成される機構が本発明のシャッタ開閉機構に相当する。
【0045】
図9に示すように、前記上部プーリー105の軸117、およびシャッタ開閉用ベルト115の上部プーリー113の軸118は、いずれもジョイント機構119,120を介してモータ121,122の回転軸123,124に離接して回転を受けるようになっている。
【0046】
上記ジョイント機構119,120は図17に分解して例示するように、モータ121の回転軸123(モータ122の回転軸124)にキー125により一体回転かつ摺動可能にクラッチ片126が嵌合され、プーリー105の軸117(プーリー113の軸118)端には上記クラッチ片126の突部127が嵌合する凹部128が形成され、両者の嵌合により回転が伝達されるようになっている。そして上記クラッチ片126はバネ129により突出する習性が与えられ、突出時にはカセット81内に進入してクラッチ結合可能状態となる。
【0047】
すなわち、このクラッチ結合可能状態において、突部127が凹部128に噛み合う角度位置にあるときは突部127が直接凹部128と噛み合い、噛み合い角度位置にないときは、モータ121(モータ122)の回転開始により回転軸123(回転軸124)が回転されることにより突部127が凹部128に噛み合うことになる。
【0048】
機体1側には、図9に一方のジョイント機構119のみを示すように側面形状がL形をなすレバー130の中間部がピン131により枢支され、その上端にはローラ132が軸着され、下端は前記クラッチ片126の鍔部126aに係合されており、このレバー130はクラッチ片126を押すバネ129よりも強いバネ133により図において時計方向への付勢が与えられている。そして前記上部枠83を閉じたときその内面の突部134が前記ローラ132に当り、レバー130がバネ133に抗して図9において反時計方向に回動し、クラッチ片126がバネ129により前進してカセット81内に進入し、プーリー105の軸117端にクラッチ結合(クラッチ結合可能状態)されるようになっている。
【0049】
なおプーリー113の軸118側のジョイント機構120も上記と全く同じ構成とされるもので、図9ではレバー等は図示省略してあり、以後の説明では同一部材は同一符号で説明してある。
【0050】
載置台99は、図示しない引張バネにより上昇方向への付勢力が付与されているが、ジョイント機構119により軸117がモータ121の回転軸123に駆動的に接続されているときにはモータ121の停止時のブレーキ力により載置台99の上昇方向の付勢力が拘束され、モータ121の回転に従動するようになっている。またジョイント機構119の駆動接続解除により軸117がモータ121の回転軸123との駆動的接続から解除され、載置台99は前述の引張バネにより上昇方向の付勢力が加わり、上昇習性が与えられる。
【0051】
またシャッタ111についても図示しない引張バネにより開口部81aの閉塞方向へ付勢されている。しかしジョイント機構120により軸118がモータ122の回転軸124に駆動的に接続されているときはモータ122の停止時のブレーキ力によりシャッタ111の開口部81aの閉塞方向への付勢力が拘束され、モータ122の回転に従動するようになっている。またジョイント機構120の駆動接続解除により、軸118がモータ122の回転軸124との接続を解除され、シャッタ111は図示しない引張バネの付勢力により開口部81aの閉塞方向への移動習性が与えられる。
【0052】
本発明の上下機構用の第1の駆動受部は本実施例では凹部128が、第1の電気的駆動部はモータ121が、第1の駆動ジョイント部はクラッチ片126が相当し、また本発明のシャッタ開閉機構用の第2の駆動受部は本実施例では凹部128が、第2の電気的駆動部はモータ122が、第2の駆動ジョイント部はクラッチ片126が相当する。なお第1の電気的駆動部および第2の電気的駆動部は本実施例ではカセット装着枠80に設けた例を示したが、一方または両方を機体1に設けてもよい。
【0053】
またカセット81の上端面には前面側および後面側に各々一対ずつの爪135,135がピン136,136により枢支されてカセット81の内側に倒伏自在に立位姿勢で設けられ、一方の爪135,135のピン136には図16に示すように連動レバー137の一端が固着され、この連動レバー137の他端の長孔138には他方の爪135,135のピン136に固着のレバー139の他端のピン140が嵌挿され、一方の爪135,135が矢印方向に倒れたとき他方の爪135,135も矢印方向に倒れ込むようになっている。これらの爪135,135は、倒伏姿勢から立位姿勢になるよう図示しないバネにより付勢され、図16の実線位置となったときバネ付勢に抗して図示しないストッパで係止されてその立位姿勢が保持される。そしてこの爪135,135の倒しは、前記シャッタ111の先端111aが爪135,135の側面に当ることによっており、シャッタ111の閉動作時に図示しないバネの付勢力に抗して爪135,135を倒して進むように形成されている。
【0054】
図8においてS′は繰込み部93のベルト87のプーリー86、キッカローラ88の上下位置を検知するセンサであり、これらプーリー86、キッカローラ88が所定位置に上昇したとき載置台99の上昇を停止させ、下降したとき載置台99を上昇させるための信号を得るものである。なおこのセンサS′の具体的な検知方法は連結部材91Aの揺動角度を検知するようになっている。
【0055】
次に上記実施例の作用を説明する。
【0056】
機体1の前面上部の載置台3の混合金種の紙幣を堆積状態に載置し、繰込み部5を駆動することにより紙幣が1枚ずつ繰込まれ、識別部6aへ送られて識別される。
【0057】
分類モードのときは、識別された紙幣は搬送経路部8を通って種類別の該当する繰込み手段13,13…のいずれかによりその排出部2,2…へ排出され、その上部から抜取ることができる。なお排出部2,2…へ排出される紙幣以外の紙幣(例えば2枚重なり紙幣、連鎖紙幣、偽紙幣等の識別不能紙幣、分類金種紙幣以外の金種紙幣)はリジェクト紙幣として排出部15へ排出される。
【0058】
結束モードのときは、予め結束する紙幣の金種を指定しておくと、識別された結果、指定された金種の紙幣は搬送経路部8へ送られ、いずれの排出部へも排出されずに搬送経路部9に至り、表裏反転機構10によって紙幣の一方の面に揃えられたのちにこの搬送経路部9の末端から繰込み手段17,17へ送られて集積部16,16のいずれかに送り込まれる。その送り込みは、切換え部21を通じ一方の繰込み手段17および集積部16へ所定枚数(例えば100枚)の紙幣が順次1枚ずつ送り込まれると、切換え部材21が切換わり、他方の繰込み手段17および集積部16へ所定枚数(例えば100枚)の紙幣が1枚ずつ送り込まれる方法により行なわれる。このとき、指定された金種以外の紙幣は分類モード時と同様に排出部2,2…、排出部15へ排出される。
【0059】
この集積部16の集積板25上に送入される所定枚数の紙幣は回動板27の側面27bにより位置が規制されて集積される。
【0060】
ついでモータ36の回動によりベルト37を介して機枠35が前進(図3において右行)し、その挾持片40,41が前記集積部16の回動板27の窓孔28、28および集積板25の切穴29,29に対応する位置に進行する。
【0061】
こゝでモータ42の回動によりベルト43を介して下部の挾持片41が上昇するとともにレバー47が引下げられて平行リンク46,46を介し上部の挾持片40が下降する。なおこのとき上部の挾持片40に付帯する押え片48は挾持片40にそう位置に格納されており、下部の挾持片41の押え片49は側方へ突出した状態におかれている。
【0062】
上下の挾持片40,41の接近移動により各挾持片40,41のフィンガ40a,40a、突部41a,41aは集積部16の回動板27の窓孔28,28および集積板25の切穴29,29から集積部16内に進入し、集積部16内に集積されている紙幣P群の一端寄りの位置を挾持する(図4(A)→(B))。
【0063】
紙幣P群を挾持し終えるとソレノイド31が作動して回動板27が上方へ回動退去し、集積部16が開放され、これとともに上部の挾持片40のソレノイド52が作動して押え片48が側方へ突出する(図4(C))。これにより挾持片40,41により挾持された一端寄りの位置とは反対端側の非挾持端側は各押え片48,49により上下とも支えられる形態となり、非挾持端側の紙幣Pの垂れ下りおよびはね上りが押えられる。
【0064】
こうして紙幣P群を挾持したのち各挾持片40,41のフィンガ40a,40a、突部41a,41aは前記とは逆の動作で後退し、紙幣P群を集積部16外に取出すとともに紙幣P群の非挾持端側を結束部7の上下のクランプ部材55,56間に進入させる(図5(A))。こうして上下の押え片48,49で紙幣P群の非挾持端が押えられたまま結束部7のクランプ部材55,56間に送入され、その送入直後に下部の挾持片41の押え片49のカムフォロワ53がカム54に当り、これにより押されて押え片49が挾持片41の突部41a,41aにそう位置に退去し(図5(B))、またソレノイド52により上部の挾持片40の押え片48も退去する(同じく図5(B))。
【0065】
上記各押え片48,49が退去した時期に紙幣P群の搬送が完了し、これらクランプ部材55,56の接近動により紙幣P群を挾持して結束動作に入る。
【0066】
したがって集積部16から結束部7へ紙幣P群を移行させる間、紙幣P群の非挾持端側が上下の押え片48,49により押えられるので、その端部側の紙幣Pの垂れ下がりやはね上りが防がれ、結束部7のクランプ部材55,56間にスムーズに受渡すことができる。結束部7では公知の結束方法、例えば挾持片60,61が駆動部57を通じて紙幣P群のまわりにテープを巻きつけ、鏝59によるテープ接着とカッタ58によるテープ切断により結束が行なわれる。
【0067】
結束済の紙幣束Paは挾持片40,41の開放により放出される。このとき機体1内に紙幣束を回収する場合には、前面壁部材65を起こし、部片65a,65bをヒンジ67で2つ折り状として箱本体63の窓孔64を塞ぐようにし、その切欠67aとロック部68の爪68aを弾性変形させて係合させ、また突部69の弾性変形により突部69が部片65bを係止して閉鎖状態が保たれ、四面が閉じられた箱となってその内部に紙幣束Paを受入れることができ、その底部63b上に紙幣束Paが積まれる。
【0068】
紙幣束Paを機体1外で回収する場合には、ロック部68の爪68aを弾性変形させて切欠67aから外し、突部69の弾性変形により部片65bを外して前面壁部材65を倒し、部片65a,65bを伸展させてその下面を受台70,71により支持させれば、前面壁部材65は前傾姿勢におかれるとともに箱本体63の窓孔64は開放され、箱本体63内に放出される紙幣束Paは前面壁部材65上を滑走して窓孔64および機体1の前面1aの開口部1b(箱本体63の大きさに合わせて開口され、機体1に対し箱本体63を挿入または抜きとりするための開口部)を通じ外部に放出され、機体1外に適宜なトレー74等を置くことによりその内部に紙幣束を回収することができる。
【0069】
なお上記結束部7の構成については概略を示したが、テープを巻付けて結束し得るものであればよく、また他部の構成に関しても一例を示したもので、この実施例に限定されるものでないことはもちろんである。
【0070】
また図示実施例のように、前面壁部材65を2つ折り構造とすれば、奥行きのある箱本体であっても適用することができるが、奥行きの短い箱本体である場合には必ずしも2つ折り構造とせず、1枚の部材で構成してもよい。さらに紙幣束投出用の窓孔64は図示の実施例では引出し用の手掛け72の下部まで前面壁部材65が開放されるようにしているが、この引出し用の手掛け72も前面壁部材65に設けるようにし、箱本体63の前面全域を開放するようにしてもよく、その場合にはロック部68は箱本体63の側壁部に形成すればよい。
【0071】
次に他の機械において紙幣が載置台99上に堆積状に収納させたカセット81内の紙幣を種類別分類、結束等の処理を行なう場合について説明する。なおカセット81内への紙幣収納の仕方(他の機械による収納の仕方および手詰めによる収納の仕方)については後述する。
【0072】
まず紙幣が収納されたカセット81を機体1まで運搬してくる。この運搬時においては、カセット81のシャッタ111はバネ付勢による開口部81aの閉塞方向への移動習性により閉塞位置におかれており、かつ図示しないシャッタロック機構によりその閉塞位置でロックされている。前面側および後面側の各一対の爪135,135,135,135もシャッタ111によって倒伏姿勢に保持されている。一方、載置台99も上昇習性の付勢力が付与され、載置台99はその上にのる収納紙幣を倒伏姿勢の爪135,135,135,135に押圧せしめ、載置台99と爪135,135,135,135とによって収納紙幣の整列集積状態が保持されている。このカセット81の機体1への装着に先立ち、図1および図14に示すようにカセット装着部82に対し上部枠83を上方へ揺動開放して保持する。次にカセット81を機体1の前面1aのカセット装着部82に装填し、機体1の上部枠83を水平姿勢に倒してロックする。この上部枠83を水平姿勢に倒すことによりカセット81のシャッタ111がロック解除(図示せず)され、また図9に示すように上部枠83に固定される突部134がジョイント機構119,120の各レバー130(一方は図示省略)のローラ132を押し下げ、レバー130はピン131を中心にバネ133に抗して反時計方向に回動し、下端が逃げてクラッチ片126がバネ129によりカセット81側に進行し、そのクラッチ片126とプーリー105の軸117とがクラッチ結合可能状態(結合状態または結合準備状態)となる。なお結合準備状態とは図17において突部127が凹部128に噛み合わない角度位置で接触している状態をいい、この場合は軸124の回転により結合状態へ移行して結合となる。プーリー113の軸118に対しても同様にしてクラッチ片126と軸118とがクラッチ結合可能状態(結合状態または結合準備状態)になる。
【0073】
一方、カセット81の装着および上部枠83の水平姿勢への閉塞を図示しない各検知センサが検知すると、まずモータ122が回転されてシャッタ開閉用のベルト115が図8、図10において矢印Bとは反対方向に回動し、シャッタ111が引かれてカセット81の上面の開口部81aを開放させる。このシャッタ111の開放により爪135,135,135,135が立位姿勢になって紙幣の上昇を許容する。ついでこのシャッタ111の開放終了が図示しない検知センサで検知されると、モータ121が回転し、載置台駆動用のベルト107が図10におい矢印A方向に回動し、載置台99が上昇してその上に堆積されている紙幣の上面が上部枠83内の繰出し用のベルト87およびキッカローラ88に接触し、これらベルト87のプーリー86、キッカローラ88を押し上げる。この押し上げによるプーリー86およびキッカローラ88の上昇がセンサS(図8図示)により検知されると前記ベルト107の駆動が停止され、載置台99の上昇が停まる(図15)。
【0074】
繰出しがスタートされると、図2および図8に示す上記ベルト87およびキッカローラ88が駆動して紙幣が1枚ずつ繰出され、機体1内の前述の導入通路97に繰込まれて前述の機体1内における作用に基づいて所定の処理が行なわれる。
【0075】
紙幣の繰出しが進むにつれてベルト87およびキッカローラ88が次第に下降し、その下降量がセンサS´により検知されると昇降台駆動用のベルト107が再起動して載置台99を上昇させ、ベルト87のプーリー86、キッカローラ88が押し上げられ、これをセンサS´が検知すると載置台99の上昇が停まる。
【0076】
こうして最終的には載置台99が図8および図10に鎖線で示す位置まで上昇して全ての紙幣の繰出しが終る。なおこの紙幣繰出しの終了検知は、載置台99が図8、図10の鎖線位置まで上昇したことを図示しないセンサが検知し、かつ紙幣通過センサ96Bが所定時間紙幣の通過を検知しないことにより行なわれ、この紙幣繰出し終了検知によりベルト87、キッカローラ88が停止する。
【0077】
カセット81を取出すときは、機体1の操作部のカセット取出釦(図示せず)を押すとモータ121が逆転し、載置台駆動用のベルト107を逆転して載置台99を最下降位置(図9、図10図示)まで下げ、この載置台99が最下降位置に位置したことを図示しない検知センサが検知するとモータ121を停止する。またこの検知によりモータ122が逆転を始め、シャッタ111が全閉位置に至ると図示しない検知センサがそれを検知し、モータ122を停止させる。そのときカセット81のシャッタ111は図14の実線図示位置、載置台99は図14の一点鎖線図示位置(但し、収納紙幣は無の状態)にある。この図14状態において上部枠83をロック解除して上方へ揺動開放すると、シャッタ111の閉塞位置でのロックがなされ、一方、図9のジョイント機構119,120の各クラッチ片126がカセット81外へ退去する。その結果カセット81がカセット装着枠80から取出し可能となる。なおジョイント機構119のクラッチ片126がカセット81外へ退去すると、載置台99は上昇習性の付勢力により上昇移動し、プーリー支持部材100,100がカセット81のシャッタ111に当接した状態で決まる所定位置(倒伏姿勢の爪135,135下面と載置台99上面間に所定間隔をおく位置)に停止する。
【0078】
次にカセット81への手詰めによる紙幣挿入作業を図14を参照して説明する。図14のカセット81はカセット装着枠80に装着されかつ紙幣収納状態を示すが、カセット装着枠80から取出された状態では収納紙幣は無く、載置台99は倒伏姿勢の爪135,135の下面との間に所定間隔をおいた位置(プーリー支持部材100,100がシャッタ111に当接されることにより決まる位置)に位置されており、シャッタ111は閉塞位置でロック状態にある。このカセット81の前面(図14の右側)に設けられるカセット扉81aを揺動開放し、載置台99をバネ付勢に抗して手で押し下げ、載置台99の上に紙幣を整列集積状態で載せ、すべての紙幣を載置台99に載せ終ると載置台99の押し下げを解く。載置台99はバネ付勢により上昇され、収納紙幣を爪135,135,135,135との間で挟持して整列集積状態を保つ。最後にカセット扉81aを閉じ、鍵をかけて紙幣のカセット81への手詰め作業は完了する。カセット81のそのときの状態は図14と同じである。
【0079】
次に他の機械によるカセット81への紙幣の収納作業について図14を参照して説明する。図14の上部枠83はカセット81から紙幣を繰出す繰出し部93の例であるが、他の機械の場合は紙幣を1枚ずつ機体1側から上部枠83へ繰込む周知の繰込み手段に置換され、それ以外は全く同じ構成となる。
【0080】
そして既に述べた機体1への紙幣収納済カセット81の装着と全く同じ方法で他の機械のカセット装着枠80へ収納紙幣無のカセット81を装着する。
【0081】
その結果、モータ122が回転されてシャッタ111が開放され、モータ121の回転により載置台99が上昇され、繰出し部93に替わる繰込み手段から所定間隔をおいた下方位置に停止され、繰込み手段と載置台99の間に紙幣収納空間を形成する。そして紙幣がこの紙幣収納空間へ繰込まれる都度載置台99を所定量下降させる。収納すべき全ての紙幣の送込みが終了すると載置台99が下降し、最下降位置(図14の一点鎖線図示位置)で停止する。このとき収納紙幣の上端面はシャッタ111の移動域より下方に位置している。次にモータ122が回転し、シャッタ111が閉じられ、そのとき爪135,135,135,135も倒伏姿勢となる。上部枠83の上方への揺動開放により載置台99が上昇習性のバネ力により上昇され、収納紙幣は爪135,135,135,135と載置台99とにより挟持保持される。以上で他の機械によるカセット81への紙幣の収納作業は終り、カセット81が他の機械から取り出せる。
【0082】
なお上記実施例のカセット81はシャッタ111を有する金庫的機能(カセット運搬者が勝手に収納紙幣を手でさわれないようにした機能)を備えたものであるが、金庫的機能を有せず多量紙幣の収納に重点をおいた多量紙幣収納枠体であってもよく、この場合はシャッタ111を有せず、また爪135,135の立位姿勢、倒伏姿勢の変更は専用の駆動機構と電気的駆動部で行なうようにするとよい。特に、機体1の前面上部の載置部3へは一度に収納しきれない多量の紙幣をこの多量紙幣収納枠体に収納し、カセット装着枠80へ装着して繰出し処理すると処理の迅速化が計れ、便利である。仮にその多量紙幣を載置部3で処理する場合には多量紙幣を装填可能な量に分割して載置部3へ装填する必要があり、装填紙幣の繰込みが終る都度分割された紙幣を載置部3へ装填することになって操作者の手間を要し、処理時間も長くなることになる。また機体1の処へ多量紙幣を運ぶ際もこの多量紙幣収納枠体に収納して運搬することになり運搬がしやすいというメリットがある。
【0083】
次に本発明の他の実施例を図18乃至図25を参照して説明する。なおこの実施例においても、機体1、カセット装着枠80(カセット装着部82および上部枠83)、カセット81の構成は前述の実施例と同じであるのでその説明は省略する。但し、機体1については結束部7から収納箱62へ紙幣束Paを放出するシュート部155に形成される方向変換機構156(図23図示)および収納箱62装着部の右側域が前述の実施例と相違しており、その点は後述する。
【0084】
図18は、紙幣整理機の外観斜視図、図19は正面図、図20は右側面図、図21は上面図を示し、第1の機体としての機体1の右側面に第2の機体150が並設される。この機体150は機体1とは別体とされ、機体1のみでの使用も可能となっている。機体150の前部中央域には、カセット装着枠80が格納される格納空間151が形成され、カセット装着部82と上部枠83が一体的に移動されてこの格納空間151へ格納されるようになっている。そのため、カセット装着枠80の右側面、特にカセット装着部82の右側面に固定される支持片152,152が支点軸153に挿通固定される。一方、格納空間151を形成する上側枠部150aの下面および下側枠部150bの上面には長孔154,154(上側枠部150aの長孔は図示せず)が形成され、前記支点軸153はその上下端がこれらの長孔154,154に挿通支持されて回動自在であり、かつ垂直姿勢が保持されたまま長孔154,154にそって移動自在とされている。そしてカセット装着枠80は使用時は図18および図19に示す機体1の前面1aに位置され、不使用時は図21図示の一点鎖線図示位置から支点軸153を中心に二点鎖線位置まで回動させ、その姿勢のまま長孔154,154(図21には図示せず)にそって格納空間151内へ押動して格納せしめる。このようにカセット装着枠80の不使用時、すなわちカセット81から紙幣の繰出しを行なわないときは、カセット装着枠80を(すなわちカセット装着部82および上部枠83を一体的に)機体1の右側側面へ退避させ、機体1および機体150の各前面に障害物をなくし、機体1の載置部3からの紙幣繰込み作業をしやすくし、また機体1を使用しないときに機体1および150の前面を人が通過しても通行の邪魔にならないように考慮されている。このカセット装着枠80の格納状態は図18の一点鎖線図示、図20の実線図示、図21の破線図示として示している。
【0085】
なお上部枠83のカセット装着部82への取付け方法は前述の実施例と全く同じであるので、カセット装着枠80が機体1の前面1aに位置されている状態では上部枠83がカセット装着部82の上方へ揺動でき、またカセット装着部82の支点軸153を中心にした回動時および格納時は閉塞状態の上部枠83もカセット装着部80と一体的に移動される。
【0086】
なおこの実施例の場合は、カセット装着部82および上部枠83は機体150側に設けられているので機体1単独での使用の場合はカセット81からの紙幣繰込みは出来ず、載置部3からの紙幣繰込みに限られることになる。しかし機体1の右側面に支点軸153の支持機構(長孔154,154およびこの支点軸153を回動自在かつ垂直姿勢を保持したまま長孔154,154にそって移動自在に支持する機構)を設けた場合は機体1単独でのカセット81からの紙幣繰込みも可能となる。この場合は機体1のフロワへの設置時に機体1の右側面に機体150の幅寸法のスペースをあけた状態にしておく。そしてカセット装着枠80の不使用時にはカセット装着部82および上部枠83を機体1の右側面へ退避させておく。その結果、機体1の前面に障害物がなくなり、機体1の載置部3からの紙幣繰込み作業がしやすくなり、機体1の前面を通行しやすくなる。
【0087】
またこの実施例においても、図6、図7に示す収納箱62を機体1に挿入して使用する点は前述の実施例と同じである。ところが収納箱62へ収納される紙幣束Paの向きが前述の実施例とは90度異なる。すなわち前述の実施例では収納箱62の前面方向(機体1の幅方向)と紙幣束Paの長手方向が一致する状態で紙幣束Paが収納箱62内へ収納されるのに対し、この実施例では収納箱62の前面方向(機体1の幅方向)と紙幣束Paの短手方向が一致する状態で収納される。そのため結束部7から放出される紙幣束Paのシュート部155に方向変換機構156が設けられる(図23図示)。この方向変換機構156は、当接棒157とガイド板158とから構成されており、前記当接棒157は、長手側縁が機体1の幅方向と一致状態で、摺動下降してくる紙幣束Paに対し中心から機体1の幅方向左方寄りの長手側縁部位に当接して紙幣束Paを90度方向変換させる働きをし、またガイド板158は当接棒157の下降側近接位置でかつ当接棒157の機体1の幅方向位置に一致させて設けられ、当接棒157で方向変換される紙幣束Paの長手側縁(方向変換前の摺動下降進行側の長手側縁)に接触し、その紙幣束Paの摺動下降姿勢(機体1の幅方向に紙幣束Paの短手側縁が一致し、かつガイド板158のガイド面に紙幣束Paの長手側縁がそう姿勢)を定めてその摺動下降を案内する。なおセンサS、ガイド73については前述の実施例と同じである。またシュート部155はガイド73の直前位置まで設けられる。
【0088】
またこの実施例においては、収納箱62の代わりにシュート枠62´の使用が可能になっている。このシュート枠62´は図22、図23に示すように、方向変換機構156で方向変換されてシュート部155から放出される紙幣束Paを受入れ、機体1の幅方向右方へ放出させる役目をする。そのためこのシュート枠62´は収納箱62と同じ外形を有し、収納箱62と同じ引出し用手掛け72を有するが、その前面壁部材65´が固定壁とされ、また底部63´bは右下がりの傾斜底部とされ、右側壁63´cには底部63´bの正面から所定高さの窓孔64´が形成され、受入れた紙幣束Paを底部63´bと窓孔64´を通じてシュート枠62´の右方外部へ放出するようになっている。このシュート枠62´から放出される紙幣束Paを機体1から機体150内へ放出するために、機体1には窓孔64´に臨むシュート板159と機体1の右側側面に形成されてシュート板159上面から所定高さ分切欠いて形成される排出口160を有し、また機体150にはシュート板159に続くシュート板161が設けられる。なおシュート板159,161は紙幣束Paを摺動させて下降させるためのもので、その前後方向両端位置には立位壁(図示せず)が設けられ、紙幣束Paの摺動下降時の規制ガイドとする。また機体1の排出口160に対向する機体150側にも同形状の紙幣束受入口が形成されているが、図示は省略してある。
【0089】
機体150の下部域における前端位置と後部寄り位置にはローラ162,162が設けられ、これらローラ162,162にコンベアベルト163が掛けられている。このコンベアベルト163はその前方域上面が前記シュート板161の下端下部に臨み、放出される紙幣束Paを載せて後部方向へ搬送するようになっている。
【0090】
またこのコンベアベルト163の後部端には、コンベアベルト163の上面よりやや下位置を定位置とする載置プレート164が臨んで設けられている。
【0091】
この載置プレート164は、機体150の後端域の上部および下部に設けられる各一対のプーリ165,165,166,166間に巻回されたベルト167,167に揺動可能に支持され、またこの載置プレート164は図20の一点鎖線図示位置が定位置とされる。紙幣束Paはコンベアベルト163の後端から定位置の載置プレート164上へ移載され、コンベア163の後端域上部のセンサ(図示せず)がそれを検知し、ベルト167,167を駆動させ、載置プレート164は水平姿勢のまま上昇され、この載置プレート164が最上昇位置へ移動されたとき前方下方へ傾斜揺動され、載置プレート164上の紙幣束Paは機体150に形成される放出口150cから放出される。機械操作者はその放出される紙幣束Paを手でとり、上部枠部150a上面へ載せる。なお放出口150cから放出される紙幣束Paの受箱を上部枠部150a上面におき、放出口150cから直接この受箱へ受収するようにしてもよい。この上部枠部150aの上面は水平面とされ、結束済紙幣束Paの載置、結束済紙幣束受箱の載置、あるいはカセット81の載置、未処理のばら紙幣の載置、排出部2,2…および排出部15から取り出した紙幣の載置等に使用され、機体150は機体1に対する脇机としての機能を有している。
【0092】
このように紙幣束Paはその短手縁が機体1および150の幅方向と一致する姿勢でシュート枠62´およびシュート板159,161上を摺動下降し、その姿勢のままコンベアベルト163にのせられる。コンベアベルト163はその紙幣束Paをその長手縁方向にそって機体150の背部方向に送り、その向きのまま載置プレート164上へ放出する。載置プレート164は紙幣束Paをその長手縁が機体150の前後方向となる姿勢を保持して上昇させ、放出口150cから機体150の前方へ長手方向に放出する。このように機体150内においては機体幅方向と紙幣束Paの短手方向を一致させて搬送するよう設計されており、機体150の幅寸法を狭くするよう考慮されているのである。
【0093】
次に図24および図25によりベルト167,167に対する載置プレート164の支持機構について説明する。
【0094】
ベルト167,167のプーリー165,165に対する左側ベルト域の右面(機体150の前面に対する手前側ベルト域の裏面)に固定金具168,168が固着され、この固定金具168,168に載置プレート164の基部が支軸169により枢支される。
【0095】
載置プレート164と一方の固定金具168との間には引張バネ170が張設され、この引張バネ170による載置プレート164の時計方向回転がストッパネジ171により規制されている。また載置プレート164の右側端面に突起片172が固定され、放出口150c近傍における突起片172の移動域には、機体150に固定される係止ピン173が臨んで設けられている。それ故載置プレート164は、突起片172が係止ピン173に当接しないときは引張バネ170とストッパネジ171とにより水平姿勢が保たれ、放出口150c近傍で突起片172が係止ピン173に当接しかつベルト167,167がさらに所定量上昇することにより載置プレート164が紙幣束Paを放出するに必要な所定角度回動傾斜される。
【0096】
なお本発明の第1の結束紙葉類搬送手段は本実施例ではシュート枠62´、シュート板159が、第2の結束紙葉類搬送手段はシュート板161、コンベアベルト163、載置プレート164が相当する。
【0097】
次にこの実施例の作用を説明する。この実施例においても、載置部3からの紙幣繰込みの場合およびカセット81からの紙幣繰込みの場合のいずれも分類モードおよび結束モードの両処理が行なえる。それらの各処理のうち、シュート枠62´を用いた結束モード処理以外の各処理については、その作用は前述の実施例の作用と全く同じであるのでここでは省略し、シュート枠62´を用いた結束モード処理の作用のみを以下に説明する。
【0098】
この処理のときには、機体1に対し収納箱62に代えてシュート枠62´を挿入しておく。この状態で載置部3に載置された紙幣またはカセット81に収納された紙幣が繰込まれ、予め指定されている結束すべき金種紙幣は集積部16,16のいずれかへ送られて結束部7で結束され、また指定された金種以外の紙幣は排出部2,2…、排出部15へ排出されるが、これらの作用は前述の実施例と同じである。
【0099】
そして結束部7で結束された紙幣束Paは、その長手縁が機体1の幅方向に一致する姿勢で図23のシュート部155上を摺動下降し、方向変換機構156により90度方向変換されかつ変換後の姿勢(機体1の幅方向に紙幣束Paの短手縁が沿う姿勢)がガイド板158で保持されてこのシュート部155上をさらに摺動下降し、シュート枠62´の底面63´bへ放出される。紙幣束Paはこの底面63´bの傾斜面にそって機体1の右方へ摺動下降し、窓孔64´を通じてシュート枠62´外へ放出され、シュート板159上をさらに移動して機体1の排出口160から排出され、機体150内のシュート板161を通じてコンベアベルト163上面へ放出される。紙幣束Paは、シュート枠62´の底面63´b、シュート板159,161の摺動下降時にもその姿勢は変わらず、その結果紙幣束Paはその短手縁が機体150の幅方向と一致しかつその長手縁がコンベアベルト163の張設方向(移動方向)と一致する姿勢でコンベアベルト163上に載せられる。
【0100】
シュート板161の下端近傍上部位置にあって紙幣束Paの通過を検知するセンサ(図示せず)による紙幣束Paの通過検知によりコンベアベルト163が駆動され、紙幣束Paはこのコンベアベルト163により機体150の背部方向に送られ、定位置で待機中の載置プレート164上へ紙幣束Paを移載する。コンベアベルト163の末端上部位置にあって紙幣束Paの通過を検知するセンサ(図示せず)により紙幣束Paの通過が検知されると、コンベアベルト163が停止されるとともにベルト167,167が駆動され、載置プレート164が水平姿勢を保持したままその上面に紙幣束Paを載せて上昇し、放出口150c近傍に至ると載置プレート164の右側端面の突起片172が係止ピン173に当接し、ベルト167,167はさらに所定量上昇するので載置プレート164が放出口150c側へ傾いて紙幣束Paを放出口150cへ放出する。ベルト167,167は載置プレート164を支持する固定金具168,168の上昇限を検知するスイッチ(図示せず)により下降移動に変換され、前記固定金具168,168の下降限を検知するスイッチ(図示せず)により、その下降移動が停止され、その結果、載置プレート164もコンベアベルト163の上面よりやや低い定位置に停止され、次に送られてくる紙幣束Paの移載に備える。
【0101】
なお結束部7での結束済紙幣束Paの作成時間間隔(結束済紙幣束Paのシュート部155への放出時間間隔)は十分大きく設定され、紙幣束Paの搬送系(シュート部155、シュート枠62´、シュート板159および161、コンベアベルト163、載置プレート164の搬送系)中に一束の紙幣束Paしか存在しない時間間隔に設定されている。
【0102】
なお本実施例においては、種類別受収部は排出部2、2、2、排出部15の計4個(すなわち4種)の例であるが、これに限定されるものではなく、少なくとも2個(2種)あればよい。
【0103】
また本実施例ではカセット内の紙幣はカセット装着枠へ装着されたときその一部がカセット外へ押上げられてカセット紙葉類繰込み部に押圧されるようになっているが、これに限定されるものではなく、カセット内に紙幣が収納されたままの状態でカセット紙葉類繰込み部により紙葉類繰込みするものでもよい。また本実施例は紙幣の例を示したが、手形、小切手等他の紙葉類であってもよい。
【0104】
さらに図示の実施例では、プーリー85,86、フィードベルト87、キッカローラ88、ゲートローラ95を上部枠83に設けた場合、すなわち繰出し部93全体が上部枠83に設けられているが、収納紙幣に上方から当接して紙幣に繰出し力を付与する手段が上部枠83に設けられていて開放できればよく、ゲートローラ95は機体1またはカセット装着部82のいずれに設けられてもよい。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明、特に請求項1の発明によれば、機体幅を狭くした従来の小型の紙葉類分類処理機の形態、すなわち機体の前面上部に設けられ装填された紙葉類を1枚ずつ繰込む繰込み部を有する紙葉類装填部と、この紙葉類装填部から繰込まれる紙葉類を搬送し途中部に識別部を有する搬送通路と、この搬送通路に接続され搬送通路搬送中に識別結果に基づき種類別に区分けされた少なくとも2種の紙葉類を機体の上部の後方へ向けて配設される種類別受収部へ受収せしめるようにした紙葉類分類処理機の形態を維持し、それでいて通常のばら状態の紙葉類の処理のみならずカセットからの大量紙葉類の処理をも随時行なうことができ、機械の処理能力を著しくアップさせるという効果を奏する。
【0106】
また、カセットにはシャッタ開閉機構駆動用の駆動部を設けず、カセット装着枠(または機体)にそれを設けることができるので、カセットの軽量化を図り、カセットの運搬が仕易くなるという効果を奏する。
【0107】
また請求項2の発明は、カセット装着枠をその不使用時(カセットからの紙葉類の繰出しを行わないとき)に機体の左右いずれかの側面側へ退避させられるので、紙葉類装填部による紙葉類処理作業がやりやすく、また機体の前面を通る場合も障害物(カセット装着枠)がなく、通りやすいという効果を奏する。
【0108】
また請求項3の発明は、請求項2の発明の効果に加え次の効果を奏する。すなわち機体の側部に第2の機体を設け、その機体にカセット装着枠の格納空間を形成したので、この第2の機体を機体の脇机として使え、未処理紙葉類や処理済紙葉類の置台として使用することができるという効果を奏する。
【0109】
さらに請求項4の発明は、請求項3の発明の効果に加え次の効果を奏する。すなわち第2の機体に結束紙葉類を上方へ送る搬送手段を有するので、結束紙葉類が上部位置へ放出され、放出される結束紙葉類を腰をかがめて回収する必要がなく、楽な姿勢で結束紙葉類の回収が行なえるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する第1番目の実施例の紙葉類整理機を示す外観図。
【図2】図1の内部構成を示す略示断面図。
【図3】図2における紙葉類の集積、搬送、結束の各部の一例を示す斜視図。
【図4】(A)〜(C)は図3の動作説明図。
【図5】(A),(B)は図3の動作説明図。
【図6】本発明による収納箱の前面壁部材を倒した状態時の断面図。
【図7】同、前面壁部材を起こした状態時の正面図。
【図8】カセット装着枠およびカセットの装着状態を示す略示左側断面図。
【図9】カセットの縦断正面図で図8のA−A矢視断面図。
【図10】同、左側断面図。
【図11】図10に示すプーリー支持部材の斜視図。
【図12】載置台と載置台昇降用ベルトとの係合状態を示す部分斜視図。
【図13】同、収納枠の斜視図。
【図14】カセット装着時の左側断面図。
【図15】同、繰出し時の左側断面図。
【図16】カセット上部の爪の作動機構を示す正面図。
【図17】ジョイント機構の分解斜視図。
【図18】本発明の第2番目の実施例の紙葉類整理機を示す外観斜視図。
【図19】同、正面図。
【図20】同、右側面図。
【図21】同、上面図。
【図22】シュート枠および第2の機体の要部正面図。
【図23】シュート枠およびシュート部の要部右側面図。
【図24】載置プレート及び支持機構の上面図。
【図25】(a),(b)は載置プレートおよび支持機構の動作図。
【符号の説明】
1 機体
2 種類別受収部としての排出部
3 紙葉類装填部としての載置部
5 装填紙葉類繰込み部
6 搬送通路
6a 識別部
7 結束部
9 結束紙葉類用通路部としての搬送経路部
15 種類別受収部としての排出部
16 結束紙葉類用集積部を構成する集積部
17 結束紙葉類用集積部を構成する繰込み手段
61 第2の結束紙葉類搬送手段を構成するシュート板
62´ 第1の結束紙葉類搬送手段を構成するシュート枠
80 カセット装着枠
81 カセット
82 カセット装着部
93 カセット紙葉類繰込み部としての繰出し部
97 導入通路
98 載置部材上下機構を構成する収納枠
99 紙葉類載置部材としての載置台
100 載置部材上下機構を構成するプーリー支持部材
101,102,103,104 載置部材上下機構を構成するプーリー
105 載置部材上下機構を構成する上部プーリー
106 載置部材上下機構を構成する下部プーリー
107 載置部材上下機構を構成するベルト
111 シャッタ
113,114 シャッタ開閉機構を構成するプーリー
115 シャッタ開閉機構を構成するシャッタ開閉用ベルト
116 シャッタ開閉機構を構成する固定具
121 第1の電気的駆動部としてのモータ
122 第2の電気的駆動部としてのモータ
126 第1および第2の駆動ジョイント部としてのクラッチ片
128 第1および第2の駆動受部としての凹部
150 第2の機体
151 格納空間
159 第1の結束紙葉類搬送手段を構成するシュート板
161 第2の結束紙葉類搬送手段を構成するシュート板
163 第2の結束紙葉類搬送手段を構成するコンベアベルト
164 第2の結束紙葉類搬送手段を構成する載置プレート

Claims (4)

  1. 機体の前面上部に設けられ装填された紙葉類を1枚ずつ繰込む装填紙葉類繰込み部を有する紙葉類装填部と、前記装填紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を搬送し途中部に識別部を有する搬送通路と、この搬送通路に接続され、搬送通路搬送中に識別結果に基づき種類別に区分けされた少なくとも2種の紙葉類を受収せしめる、機体の上部の後方へ向けて配設された種類別受収部とを備えた紙葉類分類処理機において、
    機体の前面にカセット装着枠を有し、このカセット装着枠は、
    紙葉類が上下方向に集積して収納されたカセットであって、シャッタと、このシャッタを開閉させるシャッタ開閉機構と、前記シャッタをロックするシャッタロック機構とを備えたカセットを装着するカセット装着部と、
    この装着部の上部に設けられ前記カセットに収納される最上位の紙葉類の上面に接触してその紙葉類を繰込むカセット紙葉類繰込み部と、
    前記カセット装着部に対して水平姿勢から上方へ揺動可能に設けられた上部枠と、
    を有し、
    機体には前記カセット紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を前記搬送通路における前記識別部の設置域より上流の位置へ送り込む導入通路を具有するとともに、
    前記カセットのシャッタ開閉機構と前記カセット装着部との間で当該シャッタ開閉機構に対する駆動的な接続を行うためのジョイント機構が設けられ、
    前記カセットが装着された前記カセット装着部に対して前記上部枠を上方から水平姿勢へ揺動させることにより、前記カセットのシャッタロック機構によるロックが解除されるとともに、前記ジョイント機構による駆動的な接続がなされるように構成されていることを特徴とする紙葉類分類処理機。
  2. 機体の前面上部に設けられ装填された紙葉類を1枚ずつ繰込む装填紙葉類繰込み部を有する紙葉類装填部と、前記装填紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を搬送し途中部に識別部を有する搬送通路と、この搬送通路に接続され、搬送通路搬送中に識別結果に基づき種類別に区分けされた少なくとも2種の紙葉類を受収せしめる、機体の上部の後方へ向けて配設された種類別受収部とを備えた紙葉類分類処理機において、
    機体の前面にカセット装着枠を有し、このカセット装着枠は、
    紙葉類が上下方向に集積して収納されたカセットを装着するカセット装着部と、
    この装着部の上部に設けられカセットに収納される最上位の紙葉類の上面に接触してその紙葉類を繰込むカセット紙葉類繰込み部と、
    を有し、
    機体にはこのカセット紙葉類繰込み部から繰込まれる紙葉類を前記搬送通路における前記識別部の設置域より上流の位置へ送り込む導入通路を具有するとともに、
    前記カセット装着枠は揺動可能とされ、不使用時に機体の前面側から左右いずれかの側面側へ退避可能とされていることを特徴とする紙葉類分類処理機。
  3. 前記機体の左右いずれかの側面に設置され分類処理される紙葉類の載置用として使用する第2の機体を有し、この第2の機体には揺動退避するカセット装着枠が格納される格納空間を有する請求項2記載の紙葉類分類処理機。
  4. 機体に前記搬送通路中に設けられて紙葉類を下方へ送る結束紙葉類用通路部と、この通路部に接続される結束紙葉類用集積部と、この集積部に集積される紙葉類を結束する結束部とを有し、この結束部において結束された紙葉類を前記第2の機体側へ搬送する第1の結束紙葉類搬送手段と、前記第2の機体に設けられ前記第1の結束紙葉類搬送手段から送られる結束紙葉類を受入れて前記格納空間の背部域を通って上方へ搬送し第2の機体の上部に形成された放出口へ送る第2の結束紙葉類搬送手段とを有する請求項3記載の紙葉類分類処理機。
JP04254595A 1995-02-07 1995-02-07 紙葉類分類処理機 Expired - Fee Related JP3576249B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04254595A JP3576249B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 紙葉類分類処理機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04254595A JP3576249B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 紙葉類分類処理機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08217269A JPH08217269A (ja) 1996-08-27
JP3576249B2 true JP3576249B2 (ja) 2004-10-13

Family

ID=12639037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04254595A Expired - Fee Related JP3576249B2 (ja) 1995-02-07 1995-02-07 紙葉類分類処理機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3576249B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8701857B2 (en) 2000-02-11 2014-04-22 Cummins-Allison Corp. System and method for processing currency bills and tickets
US8171567B1 (en) 2002-09-04 2012-05-01 Tracer Detection Technology Corp. Authentication method and system
EP1540601A2 (en) * 2002-09-17 2005-06-15 Cummins-Allison Corporation Compact currency handling system
JP5321118B2 (ja) * 2009-02-19 2013-10-23 沖電気工業株式会社 紙幣処理装置
CN102598067B (zh) 2009-12-21 2014-11-05 株式会社东芝 纸张类处理装置及纸张类处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08217269A (ja) 1996-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006107029A (ja) 紙幣処理機
JP3576249B2 (ja) 紙葉類分類処理機
JPH11278665A (ja) 紙幣束収納投出装置および紙幣束入出金機
JP2906045B2 (ja) シート後処理装置
JP4351797B2 (ja) 紙幣収納装置
JP2597752Y2 (ja) 紙葉類整理機
JPS6047175B2 (ja) 現金自動支払機の一括放出装置
JP3479798B2 (ja) シート後処理装置
JP2602447Y2 (ja) 紙葉類処理機用結束紙葉類収納箱構造
JPH1111787A (ja) シート後処理装置
JP2001084424A (ja) 紙幣入金処理機における紙幣挿入口装置
JP3128526B2 (ja) シート後処理装置
JP3258609B2 (ja) 紙葉類結束機
JP4142006B2 (ja) 紙幣束入出金機
JP3279858B2 (ja) 紙葉類分類処理機
JP3638740B2 (ja) 紙幣収納装置
JPH11147655A (ja) シート処理装置およびシート処理方法
JP3781847B2 (ja) 紙幣収納装置
JP3258099B2 (ja) 紙幣束収納投出装置
JPH04450Y2 (ja)
JP2583342Y2 (ja) 紙葉類結束機における紙葉類群の挾持搬送装置
JP3490199B2 (ja) 紙幣出金機
JPH0651492B2 (ja) 紙葉類整理機
JPH08161580A (ja) 紙幣収納装置
JP2700138B2 (ja) 紙葉類放出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040312

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080716

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080716

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100716

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120716

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees