JP2906045B2 - シート後処理装置 - Google Patents

シート後処理装置

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JP2906045B2
JP2906045B2 JP9029089A JP2908997A JP2906045B2 JP 2906045 B2 JP2906045 B2 JP 2906045B2 JP 9029089 A JP9029089 A JP 9029089A JP 2908997 A JP2908997 A JP 2908997A JP 2906045 B2 JP2906045 B2 JP 2906045B2
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sheet
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  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の画像形成装置から順次排出された一連の画像記録
済みシート等の複数枚葉のシートを処理トレイ上に受容
したシート束を搬送して集積トレイ上に集積するシート
後処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より上記のようなシート後処理装置
は、複写機、プリンター等の画像形成装置から一連のシ
ートが排出されるものにおいて、この一連のシートを処
理トレイで揃えてシート束とし、必要に応じてステープ
ラで綴じたものをオペレータが取り出しやすいように集
積トレイ上に集積することが行われている。そしてこの
集積トレイ上には複数のシート束が順次積み重ねられ
る。
【0003】そして、上記のようなシート後処理装置の
例としては、特開平6−9142号に見られるように、
処理トレイ上に排出されたシート束を排出方向と交差す
る方向に搬送して集積トレイ上に移送して積み重ねるよ
うにした技術が知られている。この集積トレイへのシー
ト束の搬送は、押し出しレバーによるシート後端部の押
し出し搬送とローラ対の回転駆動によりシート上下面を
押圧しての搬送とによって行われている。また、シート
束の前端部をグリップして処理トレイから引き出すよう
に集積トレイ上に搬送することも行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなシート後
処理装置において、ローラの回転を使用したシート束の
搬送では、シート束を揃えたまま集積トレイ上に搬送放
出することが困難であり、集積トレイ上での整列性に問
題があると共に、集積トレイ上に積み重ねられたシート
束はいつでもオペレータによって取り出されることが可
能であり、その場合に搬送機構が取り出し動作と干渉し
ないように設ける必要がある。
【0005】また、シート束をステープラで綴じた場合
には、綴じたステープルに次のシート束の端部が係止し
ないように積み重ねることが好ましく、特に処理速度の
高速化に伴い搬送機構についても高速作動することにな
り、前述の整列性の確保と搬送効率の向上とが要望され
る。
【0006】そこで、本発明は上記事情に鑑みなされた
ものであって、処理トレイ上のシート束を良好な整列性
を確保しつつ簡易な構造と搬送系によって搬送効率を向
上したシート後処理装置を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明のシート後処理装置は、印刷機、複写機等の画像形成
装置から排出された画像記録済みシート等の複数枚葉の
シートを順次処理トレイ上に受容し、該処理トレイに順
次排出された一連のシート束を集積トレイ上に搬送して
集積するものにおいて、前記集積トレイを、前記処理ト
レイに対して該処理トレイへのシート排出方向に対して
交差する側方部に配設し、前記処理トレイ上のシート束
を上記排出方向と交差する搬送方向に搬送するについ
て、前記処理トレイ上のシート束を前記集積トレイへの
搬送方向に搬送する束搬送手段と、この束搬送手段によ
ってシート束を所定範囲集積トレイ側へ搬送した後、シ
ート束の画像形成装置側の側縁を把持して前記搬送方向
に搬送する把持手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0008】前記束搬送手段をシート束の集積トレイ搬
送方向の上流側側縁を把持する第1把持手段とし、前記
把持手段を第2把持手段として構成すると共に、前記第
1把持手段によって把持されたシート束を、所定範囲集
積トレイ側へ搬送した後、シート束の画像形成装置側の
側縁を第2把持手段によって把持して前記搬送方向に搬
送するのが好適である。上記束搬送手段は、シート束を
把持して搬送するものの他、シート束を送り出す押出し
棒等の搬送手段での構成が可能である。
【0009】また、前記把持手段(第2把持手段)の搬
送移動を集積トレイの外側で行うことが望ましい。前記
把持手段の初期位置を処理トレイ側に設定するのが好適
である。
【0010】一方、前記集積トレイのシート集積基準を
処理トレイのシート収納基準位置よりもシート排出方向
にずらして配置することが好ましい。
【0011】また、前記把持手段が、その搬送方向と交
差する方向にシート束を移動可能であることが好適であ
る。さらに、前記把持手段は、ローラ等による押圧でシ
ート束を保持することが可能であるが、特に、シート束
の上面と下面とを平面的に押圧する挟持レバーで構成す
るのが好ましい。また、前記把持手段は、保持したシー
ト束の少なくとも保持端部を水平状態として集積トレイ
上に放出するのが好適である。
【0012】具体的には、前記把持手段は、開閉機構に
よる開閉作動でシート束の上面と下面とを挟持する挟持
レバーと、この挟持レバーをシート束の把持状態で揺動
して搬送方向と交差する方向にシート束を移動する揺動
機構と、前記挟持レバーを搬送方向に移動する搬送機構
とを備え、処理トレイからのシート束を受け取る初期位
置で挟持レバーを閉じてシート束を把持し放出位置に搬
送した後、揺動してシート束を搬送方向と交差する方向
に移動させてから挟持レバーを開作動してシート束を集
積トレイ上に放出するように構成してなる。
【0013】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、処理トレ
イ上のシート束をシート排出方向と交差する方向に集積
トレイ上に搬送するについて、束搬送手段により上記シ
ート束を処理トレイから押し出すように搬送した後、シ
ート束の画像形成装置側の側縁を把持して前記搬送方向
に搬送する把持手段を備えたことにより、シート束を良
好な整列性を確保したまま、集積トレイ上に積み重ねる
ことができる。
【0014】その際、前記束搬送手段をシート束を把持
する第1把持手段とし、前記把持手段を第2把持手段と
して構成すると共に、前記第1把持手段によって把持し
たシート束を所定範囲集積トレイ側へ搬送した後、シー
ト束の画像形成装置側の側縁を第2把持手段によって把
持して前記搬送方向に搬送することにより、第1把持手
段で保持されている状態のシート束を第2把持手段で把
持してから第1把持手段を解放して、さらに、集積トレ
イ上に搬送することにより、集積トレイ上に放出される
シート束がさらに良好な整列性を確保したまま、集積ト
レイ上に積み重ねることができる。
【0015】また、集積トレイに対しては、そのオペレ
ータによる取り出し方向と束搬送手段(第1把持手段)
および把持手段(第2把持手段)とが干渉することな
く、把持手段で把持されていない状態の集積トレイ上の
シート束はいつでも取り出すことが可能であり、高速搬
送処理も可能となる。
【0016】さらに、前記把持手段の搬送移動を集積ト
レイの外側で行うものでは、把持手段の移動が集積トレ
イ上に露出することなく行え、オペレータによるシート
束の取り出しとの干渉をさらに低減することができる。
また、把持手段の初期位置を処理トレイ側に設定したも
のでは、把持手段の搬送動作が効率よく行え、処理能力
が向上できる。
【0017】前記処理トレイおよび集積トレイを傾斜さ
せて、その下端部を基準位置としてシートを受容する場
合に、処理トレイのシートの積み重ね整列はシート面に
対して垂直に行って、シートを揃えるものであるが、集
積トレイにおいては多量のシート束を積み重ねることか
ら、集積トレイの面と垂直でなく鉛直方向に集積するこ
とになり、この場合に、処理トレイのシート収納基準位
置と集積トレイのシート集積基準位置とをずらして設置
すると、シート束端部が既に集積トレイ上にあるステー
プルに係止することなく積み重ねが可能であると共に、
両者の基準位置間のシート搬送が簡易に行える。
【0018】特に、把持手段を搬送方向と交差する方向
にも移動可能とすることで、基準位置を一致させた場合
およびずらせて配設した際の、基準位置に合わせてシー
ト束を搬送集積することが可能となる。
【0019】前記把持手段としてシート束の上面と下面
とを平面的に押圧して保持する挟持レバーで構成する
と、処理トレイで揃えられ、必要に応じてステープラに
よって綴じられた、または綴じるための搬送が、シート
束の揃った状態を確実に保持して行える。
【0020】さらに、前記把持手段によってシート束の
保持端部を水平状態として集積トレイ上に放出するよう
に設けると、集積トレイの所定位置に整然と積み重ねる
ことができる。
【0021】把持手段を開閉可能な上下の挟持レバーを
把持状態で揺動可能に設けたものでは、シート束の把
持、解放と横方向搬送と直交搬送とが行える機構が簡易
に形成できるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一つの実施の形態
を図面に沿って説明する。図1は一例のシート後処理装
置の一部を破断して内部構造を示す斜視図である。な
お、以下の説明で左右方向、前後方向は、図2および図
3を基準として表記している。
【0023】シート後処理装置1は、印刷機、複写機等
の画像形成装置2から順次排出された画像記録済みシー
トSを第1トレイ3と処理トレイ4とに振り分けつつ排
出方向Aに搬送する前段搬送手段5と、一連のシートS
を受容する処理トレイ4と、この処理トレイ4上に受容
した複数枚のシートSを揃える整列手段6と、整列され
たシート束Sを把持して搬送する第1把持手段7(束搬
送手段)と、上記第1把持手段7に保持されたシート束
Sを綴じるステープラ8と、綴じられた後のシート束S
を受容して集積する集積トレイ9と、前記第1把持手段
7で把持され集積トレイ9の方向に搬送されたシート束
Sを受け継いで把持し、集積トレイ9上の所定位置まで
搬送する第2把持手段10(把持手段)と、集積トレイ
9上に集積されたシート高さを検出するシート高さ検出
手段11と、集積トレイ9を昇降作動する昇降手段12
とを備えている。
【0024】前記各部の構造を具体的に説明する。
【0025】a.前段搬送手段5および第1トレイ3 図2に示すように、後部側の装置本体20の一側面には
搬入口21が開口し、この搬入口21は前述の画像形成
装置2の排出口に合致されている。上記搬入口21の下
流には、搬入ローラ対22に続いてシートSの搬送経路
を上方の第1トレイ3側と下方の処理トレイ4側とに切
り換えるフラッパ23が配設されている。それぞれの搬
送経路はガイド板24と搬送ローラ対25で形成され
る。
【0026】第1トレイ3は装置本体20の外枠の上部
に斜め凹状に形成され、低くなっている縦壁部3aの上
部に放出用の開口が設けられている。この第1トレイ3
には単にシートSが搬送排出順に積み重ねられる。
【0027】b.処理トレイ4 上記第1トレイ3の下方に平行に傾斜して処理トレイ4
が配設され、この処理トレイ4にはステープラ8で綴じ
るために一連のシートSが前記搬入ローラ対22から略
直線状の経路の終端の排出ローラ対26によって排出方
向Aに順次搬入される。
【0028】この処理トレイ4は、傾斜した下端部がト
レイ面と直交する方向に立ち上がって形成され、その内
面が前記排出方向Aと直交する前後方向に延びるシート
Sの一辺が当接する収納基準面4aとなる。
【0029】c.整列手段6 前記処理トレイ4上に収容した複数枚のシートSを揃え
るについて、その傾斜した下端部の一辺はこの処理トレ
イ4の基準面4aに当接して左右方向の整列が行われ
る。前後方向の整列については、処理トレイ4の奥側に
前後方向に移動可能な整列部材30が設置され、前側に
は昇降移動可能な基準板31(図3、図4参照)が配置
されている。
【0030】上記整列部材30の移動機構は、図2、図
3に示すように、処理トレイ4の下部に前後方向に延び
るレール32が左右に設けられ、このレール32の内側
に円錐ローラ33によって走行可能に前記整列部材30
を支持する保持部材34が配置され、さらに、前後に配
置されたプーリ35にベルト36が掛けられ、このベル
ト36の途中に保持部材34の一部が固着されている。
そして、一方のプーリ35が図示しないモータによって
駆動されて整列部材30が前後移動する。
【0031】基準板31の昇降動については、詳細は図
示しないが、例えば、基準板31に植設したピンが上下
方向のガイドに挿入されて平行に上下動可能に設けら
れ、アクチュエータによって昇降移動するバーの両端に
それぞれ基準板31の一部が係止されて昇降移動するよ
うに設けられる。
【0032】前記シートSが順次排出方向Aに搬入され
ている間は、整列部材30は後退した開いた位置にあ
り、所定枚数のシートSを受容した後に前進して基準板
31に押し付けて整列を行うものである。
【0033】d.第1把持手段7 処理トレイ4上に整列されたシート束Sの後端部を上下
方向から挟持して前記排出方向Aと交差する前後方向の
搬送方向Bに搬送する第1把持手段7は、図3に示すよ
うに、移動枠40に開閉作動する上下の挟持レバー41
が設けられ、詳細機構は示していないが、アクチュエー
タ43の作動に伴ってシート束Sの後辺を把持する。
【0034】前後方向の移動機構については、詳細は示
していないが、例えば、移動枠40を前後方向に案内す
るガイドに保持し、前後にプーリを設けてベルトを掛
け、このベルトの一部に上記移動枠を固着し、一方のプ
ーリをモータで駆動することで前後方向に移動する機構
が採用可能である。
【0035】e.補助トレイ13 前記処理トレイ4の上方には排出ローラ対26との間
に、図2、図9に示すような平板状の補助トレイ13が
配置されている。この補助トレイ13は、処理トレイ4
より長さが短く、幅も狭く、処理トレイ4の基準位置側
に出没移動可能に設けられている。
【0036】その出没機構は、補助トレイ13の両端部
が上下のガイドローラ45によってスライド可能に支持
され、中央部のラック46にピニオンギヤ47が噛合さ
れ、このピニオンギヤ47の駆動によりスライド駆動さ
れる。なお、図示の状態は補助トレイ13が突出移動し
ている状態である。
【0037】前記補助トレイ13は、一連のシート束S
が処理トレイ4上に搬入された状態で、前述のようなシ
ート束Sの整列が行われる間に、次の一連のシートSが
搬入される際に突出作動して、このシートSを下方の整
列、搬送中のシート束Sと分離するために保持する。
【0038】なお、補助トレイ13上に搬入されたシー
トSは、その直上に位置する放出ローラ対26の下ロー
ラによって軽く触れることが可能で、シートSの端部が
放出ローラ対26より右側に位置するように設けられて
いる。
【0039】下側のシート束Sが集積トレイ9側に搬送
されると、上記補助トレイ13は没入作動され、その上
に乗っているシートSは処理トレイ4上に落下する。
【0040】f.ステープラ8 ステープラ8は、シート束Sの端辺近傍をステープル
(綴じ針)によって綴じるものであり、前記処理トレイ
4の収納基準面4aの集積トレイ9側の前端部近傍に配
設されている。
【0041】上記ステープラ8によって綴じるシート束
Sの前後方向の位置および綴じる箇所数は、前記第1把
持手段7および第2把持手段10の搬送に伴って行う。
すなわち、1カ所で綴じる場合には、第1把持手段7で
把持し、所定位置をステープラ8に合わせて搬送した状
態で停止して綴じる。2箇所綴じる場合には、第1把持
手段7によって把持して搬送し、第1の位置をステープ
ラ8に合わせて綴じた後には、第2把持手段10に持ち
替えた後に、第2の位置をステープラ8に合わせて綴じ
るものである。
【0042】なお、このステープラ8は前記排出方向A
に沿って移動可能に設けて、ステープルによって綴じる
位置が可変となるようにしてもよい。
【0043】g.集積トレイ9および昇降手段12 集積トレイ9は、処理トレイ4の前方すなわち排出方向
Aと交差する方向にずれて並列に配置され、上面は左方
が高くなるように傾斜して支持されている。上面の前端
部分には取り出し用の凹部9aが形成されている。
【0044】この集積トレイ9は、図5および図6に示
すように、前本体部50に昇降作動するように設けら
れ、この前本体部50のカバー面が集積基準面50aと
なっている。この基準面50aの位置は、前記処理トレ
イ4における基準面4aの位置より、前記排出方向Aの
左側に距離d(図3参照)ずれて設定されている。
【0045】前記集積トレイ9の前本体部50側の前後
両端部が、該前本体部50のカバーから突出した昇降枠
52に固着支持され、この昇降枠52は両側のローラ5
3が内枠の縦溝54に沿って上下動可能に案内されてい
る。
【0046】また、前後方向に延びる上下の軸55にそ
れぞれプーリ56が固着され、上下のプーリ56間には
ベルト57が掛けられ、上軸55の端部に固着された従
動ギヤ58が昇降モータ60の駆動ギヤ59と噛合して
上プーリ56が回転駆動される。上記ベルト57の途中
に前記昇降枠52が固定具52aによって固着され、ベ
ルト57の走行に伴って上下動するようになっている。
【0047】また、前記縦溝54には、昇降枠52より
下方に補助昇降枠62のローラ63が係合されて昇降移
動可能に案内され、この補助昇降枠62と上部のピン6
4との間にスプリング65が取り付けられている。この
補助昇降枠62は、集積トレイ9上にシート束Sが順次
積み重ねられて、この処理トレイ4が下降作動された際
に、前記昇降枠52の下端が補助昇降枠62上に当接し
て共に下降作動するようになり、スプリング65の付勢
力によって上方への担持力を得て、処理トレイ4上のシ
ート束Sの重量が昇降モータ60に過大に作用しないよ
うな軽減機構となっている。
【0048】h.第2把持手段10 図7、図8に示すように、第1把持手段7で保持され処
理トレイ4から集積トレイ9上に押し出されるように搬
送されたシート束Sを受け取る第2把持手段10は、シ
ート束Sの上面と下面とを平面的に押圧して挟持する上
挟持レバー71と下挟持レバー72とを有し、開閉機構
によってシート束Sの把持・解放を行うと共に、保持し
たシート束Sを搬送機構によって前記排出方向Aと交差
する搬送方向Bに搬送する。さらに傾斜状態で把持した
シート束Sの把持部分を揺動機構によって水平状態に揺
動すると同時に、集積トレイ9側に若干移動するように
構成されている。
【0049】まず、前記上挟持レバー71は、揺動フレ
ーム73に対して基端部が第1軸74によって回動自在
に枢支され、下挟持レバー72は第2軸75によって揺
動フレーム73に回動自在に枢支されている。上記第1
軸74には第1アーム76が部分ギヤ77と一体に回動
するように枢支され、第1アーム76の先端ピン76a
が上挟持レバー71の溝71aに係合して開閉作動す
る。同様に第2軸75には第2アーム78が枢支され、
その先端ピン78aが下挟持レバー72の溝72aに係
合して開閉作動すると共に、第2アーム78の枢支部に
はギヤ部79が設けられ、このギヤ部79が前記第1ア
ーム76の部分ギヤ77に噛合し、両アーム76,78
が連係して回動するのに伴って、上挟持レバー71と下
挟持レバー72を回動するように設けられている。
【0050】上記部分ギヤ77の他部には、揺動フレー
ム73に支持されたピニオンギヤ80が噛合し、このピ
ニオンギヤ80と一体に回転する中間ギヤ81に、揺動
フレーム73に取り付けられた開閉モータ83の駆動ギ
ヤ82が噛合して、開閉駆動機構が構成されている。な
お、上下挟持レバー71,72の開閉状態は、上挟持レ
バー71と一体に回動する作動片84が図示しないセン
サによって検出される。
【0051】第2把持手段10の開閉作動時には、上挟
持レバー71の部分ギヤ77の径が大きく、下挟持レバ
ー72のギヤ部79の径が小さいことで両者の開角度が
異なり、上挟持レバー71は30゜程度開くのに対し
て、下挟持レバー72は90゜程度下方に開くようにな
る(図8参照)。
【0052】前記揺動フレーム73は、下端部が揺動軸
85によって移動フレーム87に揺動自在に枢支されて
いる。移動フレーム87には前記揺動軸85と平行な軸
88に回転ギヤ89が支持され、上記回転ギヤ89の偏
心位置と前記揺動フレーム73の揺動軸85より上方の
後部とがリンク90によって連結され、回転ギヤ89の
回転に伴いリンク90を介して揺動フレーム73が図7
の後退位置と、図8の突出位置とに揺動される。
【0053】前記回転ギヤ89の外周ギヤ部には、前記
移動フレーム87に揺動軸85とは交差する方向に枢支
されたピニオンギヤ91が噛合し、このピニオンギヤ9
1と一体の中間ギヤ92に移動フレーム87に取り付け
られた揺動モータ94の駆動ギヤ93が噛合して揺動機
構が構成されている。
【0054】前記移動フレーム87の搬送機構は、移動
フレーム87の前後に左右に突出する走行部材95が、
本体側に固着されたガイドフレーム100に形成された
前後方向に延びるガイド溝(図示省略)に係合され、移
動フレーム87が前後方向(搬送方向B)に移動可能に
支持されている。
【0055】ガイドフレーム100の内部には前後にプ
ーリ102がプーリ軸101(一方は図示していない)
によって枢支され、ベルト103が掛けられている。ベ
ルト103の一部にクランプ部材104によって前記移
動フレーム87が固着され、一方のプーリ軸101の端
部に従動プーリ105が固着され、ガイドフレーム10
0の下部に取り付けられた搬送モータ108の駆動軸の
駆動プーリ107との間に駆動ベルト106が掛けられ
ている。
【0056】そして、上記搬送モータ108の正転また
は逆転駆動により、移動フレーム87は第2把持手段1
0と共に搬送方向Bに前進または後退移動する。上記第
2把持手段10の初期位置(ホームポジション)は、処
理トレイ4側に寄った受け取り位置で、この受け取り位
置とステープラ8で綴じる中間停止位置と、最前進した
放出位置とに移動される。上記初期位置および放出位置
で第2把持手段10の開閉作動が行われ、放出位置で揺
動が行われる。
【0057】また、上記のような搬送機構および前記第
2把持手段10の開閉機構、揺動機構が前本体部50の
カバー内に配置され、移動範囲が覆われ、カバーの上部
にスリット状の窓部50bが開口され、この開口50b
を内部の第2把持手段10に保持されたシート束Sが移
動すると共に、放出端部において揺動した上下挟持レバ
ー71,72が突出するものである。
【0058】i.シート高さ検出手段11 図5、図6に示すように、固定部分のフレームには、円
弧状の先端部を有する回動検出体110が枢支され、こ
の回動検出体110がアクチュエータ112の作動に伴
ってスプリング111を介して出没回動可能に設けられ
ている(図3参照)。この回動検出体110の先端部は
集積トレイ9上のシート束S上面に接触可能であり、そ
の回動量で処理トレイ4上のシート束S上面位置を検出
し、前記処理トレイ4の昇降移動を制御する。
【0059】前記各機構の作動は、コントロールユニッ
トで連係制御され、その制御パネルにおいてシート数、
セット数、ステープルの有無、ステープル位置等がオペ
レータによって設定され、この設定に基づいて各部の駆
動が制御される。
【0060】次に、シートSの後処理工程を説明すれ
ば、まず、画像形成装置2から処理トレイ4上に順次排
出され、一連の複数枚のシートSが重ねられ、その傾斜
下方の一辺が収納端面の基準面4aに当接して左右方向
が揃えられ、続いて、整列部材30が移動してシートS
の後辺を押して前辺を基準板31に押し付けてシート束
Sの前後方向を整列させる。
【0061】上記整列状態でシート束Sの後辺を第1把
持手段7によって把持し、前記基準板31を上昇させて
シート束Sを搬送方向Bに移動可能にした後、第1把持
手段7を前進駆動させて所定量前方に移動させて、シー
ト束Sを排出方向Aに交差する集積トレイ9の方向に移
動させ、ステープラ8によって綴じる。続いて、さらに
前方に移動させて第1把持手段7による移動限界に達し
た位置で停止する(図1の状態)。
【0062】続いて、処理トレイ4側の初期位置(図
3、図4の実線位置)に停止して、図7の後退位置に揺
動している第2把持手段10によって、傾斜状態のシー
ト束Sをそのまま基準位置側の一辺を把持する。この把
持位置は、2回のステープル処理を行う場合には、第1
のステープル位置を含んで、これより処理トレイ4側の
範囲を把持する。この第2把持手段10による把持を行
った後に、第1把持手段7による把持は解放される。
【0063】続いて、第2把持手段10を搬送方向Bに
移動し、シート束Sを集積トレイ9側にさらにステープ
ル位置まで移動し、2回目のステープル処理を行う。そ
の後、さらに第2把持手段10が前方の放出位置(図
3、図4の鎖線位置)にまで移動し、搬送方向Bへの搬
送を終了して停止する。この放出位置で第2把持手段1
0は、図7の後退揺動位置から図8の突出位置に揺動さ
れ、第2把持手段10による把持状態は水平となると共
に、搬送方向Bと直交方向に移動される。
【0064】すなわち、処理トレイ4上の基準位置と合
致する端部位置を第2把持手段10によって図7のよう
に把持して搬送し、図8に示す状態に揺動すると把持し
たシート束Sの端部は集積トレイ9側に移動され、この
位置は集積トレイ9における基準面50aに略一致する
ものであり、しかも把持されているシート端部は水平と
なり、この状態で上下挟持レバー71,72が鎖線で示
すように開作動されて、把持されていたシート束Sはそ
のまま下方に落下放出され、集積トレイ9上に既に集積
されたシート束S上に積み重なる。
【0065】その際、シート束Sの端部は下方に集積さ
れているシート束Sの端部から大きくずれることなく、
落下するシート束Sの端部が下方のシート束Sのステー
プルに係止することなく積み重なる。
【0066】第2把持手段10は開作動したまま揺動フ
レーム73が後退作動し、続いて初期状態に戻るように
後方に搬送方向Bに移動される。その際、次のシート束
Sが送り出されていても挟持レバー71,72が開いて
いることで干渉せず、初期位置において、閉作動して次
のシート束Sを把持する。
【0067】シート束Sが集積された集積トレイ9は、
前記シート高さ検出手段11の作動により、そのシート
高さを検出し、所定位置より高い場合には、昇降手段1
2の作動で所定レベルまで下降作動する。また、途中で
集積したシート束Sがオペレータにより取り出されたと
きには、その検出に伴い上昇作動される。
【0068】前記第2把持手段10は前後方向への搬送
時には、その移動はカバー内で行われ、この第2把持手
段10およびその搬送機構が集積トレイ9上のシート束
Sを取り出そうとするオペレータと干渉することがな
い。また、把持した状態での搬送であることで搬送中に
揃っているシート束Sの整列状態が乱れることがない。
【0069】なお、上記実施の形態では、第1把持手段
7および第2把持手段10は、平面状に押圧保持する挟
持レバーで構成しているが、ローラ状その他のもので上
下から押圧して保持するようにしてもよい。各部の搬送
機構は変更可能であり、アクチュエータも公知の機構に
変更可能である。
【0070】また、基準位置は、ステープルで綴じられ
るシート束Sの最大厚さが小さいときには、処理トレイ
4の基準位置と処理トレイ4の基準位置を一致させて、
また、直交搬送しなくても移載可能であるが、上記シー
ト束Sの厚さが大きいときには、基準面の向きが異なる
ことで、シート束Sをそのまま落下させると上部シート
が集積トレイ9の基準面に引っかかることになり、集積
トレイ9の基準位置を処理トレイ4の基準位置より右側
にずらせるか、シート束Sを左側に移動させることが必
要になる。シート束Sを移動させる場合には、集積トレ
イ9の端部は前記実施の形態のように左側にずらせて、
第2把持手段10および搬送機構を集積トレイ9の外側
に配置することができてカバーで覆う構造に設けること
で安全性の確保ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態におけるシート後処
理装置の一部を破断して内部構造を示した斜視図
【図2】処理トレイの部分の要部機構を示す断面正面図
【図3】シート後処理装置の概略平面図
【図4】同概略側面図
【図5】集積トレイの部分の概略断面正面図
【図6】処理トレイの昇降機構を示す要部斜視図
【図7】第2把持手段が初期位置でシート束を保持する
状態を示す要部断面正面図
【図8】第2把持手段が放出位置で突出方向に揺動した
状態を示す要部断面正面図
【図9】補助トレイの作動状態を示す要部斜視図
【符号の説明】
1 シート後処理装置 2 画像形成装置 S シート束 4 処理トレイ 6 整列手段 7 第1把持手段(束搬送手段) 8 ステープラ 9 集積トレイ 10 第2把持手段(把持手段) 12 昇降手段 13 補助トレイ 20 装置本体 4a 収納基準面 30 整列部材 31 基準板 41 挟持レバー 50 前本体部 50a 集積基準面 52 昇降枠 60 昇降モータ 71 上挟持レバー 72 下挟持レバー 73 揺動フレーム 83 開閉モータ 87 移動フレーム 94 揺動モータ 108 搬送モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 37/04,9/10 G03G 15/00 534 B41J 29/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷機、複写機等の画像形成装置から排
    出された画像記録済みシート等の複数枚葉のシートを順
    次処理トレイ上に受容し、該処理トレイに順次排出され
    た一連のシート束を集積トレイ上に搬送して集積するシ
    ート後処理装置において、 前記集積トレイを、前記処理トレイに対して該処理トレ
    イへのシート排出方向と交差する側方部に配設し、前記
    処理トレイ上のシート束を上記排出方向と交差する搬送
    方向に搬送するについて、 前記処理トレイ上のシート束を前記集積トレイへの搬送
    方向に搬送する束搬送手段と、 この束搬送手段によってシート束を所定範囲集積トレイ
    側へ搬送した後、シート束の画像形成装置側の側縁を把
    持して前記搬送方向に搬送する把持手段とを備えたこと
    を特徴とするシート後処理装置。
  2. 【請求項2】 前記束搬送手段を、シート束の集積トレ
    イ搬送方向の上流側側縁を把持する第1把持手段とし、
    前記把持手段を第2把持手段として構成すると共に、前
    記第1把持手段によって把持されたシート束を、所定範
    囲集積トレイ側へ搬送した後、シート束の画像形成装置
    側の側縁を第2把持手段によって把持して前記搬送方向
    に搬送することを特徴とする請求項1に記載のシート後
    処理装置。
  3. 【請求項3】 前記把持手段の搬送移動を集積トレイの
    外側で行うことを特徴とする請求項1に記載のシート後
    処理装置。
  4. 【請求項4】 前記把持手段の初期位置が処理トレイ側
    に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のシ
    ート後処理装置。
  5. 【請求項5】 前記集積トレイのシート集積基準位置を
    処理トレイのシート収納基準位置よりもシート排出方向
    にずらして配置したことを特徴とする請求項1に記載の
    シート後処理装置。
  6. 【請求項6】 前記把持手段が、その搬送方向と交差す
    る方向にシート束を移動可能であることを特徴とする請
    求項1に記載のシート後処理装置。
  7. 【請求項7】 前記把持手段が、シート束の上面と下面
    とを平面的に押圧する挟持レバーからなることを特徴と
    する請求項1に記載のシート後処理装置。
  8. 【請求項8】 前記把持手段は、保持したシート束の少
    なくとも保持端部を水平状態として集積トレイ上に放出
    することを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記把持手段は、開閉機構による開閉作
    動でシート束の上面と下面とを挟持する挟持レバーと、
    この挟持レバーをシート束の把持状態で揺動して搬送方
    向と交差する方向にシート束を移動する揺動機構と、前
    記挟持レバーを搬送方向に移動する搬送機構とを備え、
    処理トレイからのシート束を受け取る初期位置で挟持レ
    バーを閉じてシート束を把持し放出位置に搬送した後、
    揺動してシート束を搬送方向と交差する方向に移動させ
    てから挟持レバーを開作動してシート束を集積トレイ上
    に放出することを特徴とする請求項1に記載のシート後
    処理装置。
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