JPH10181402A - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JPH10181402A
JPH10181402A JP8342096A JP34209696A JPH10181402A JP H10181402 A JPH10181402 A JP H10181402A JP 8342096 A JP8342096 A JP 8342096A JP 34209696 A JP34209696 A JP 34209696A JP H10181402 A JPH10181402 A JP H10181402A
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headrest
head
chest
moving
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Makoto Sekizuka
誠 関塚
Hiroaki Date
宏昭 伊達
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後突時、ヘッドレストによって乗員の頭部を
効果的に支持する。 【解決手段】 シート10の背上パネル22が、乗員1
1の背上部11Cにより、後方へ押圧されると、アーム
24が軸26を中心に回転し、ヘッドレストステー30
が前方斜め上方へ移動するようになっている。ヘッドレ
スト44が乗員11の頭部11Dに当接すると、プッシ
ュスイッチ46が乗員11の頭部11Dによって押圧さ
れ、ワイヤ42を介して、係合爪38が係合溝36と係
合し、ヘッドレスト44の移動を阻止すると共に、背上
パネル22の移動も阻止するようになっている。このた
め、ヘッドレスト44の前面44Aの停止位置に基づい
て、背上パネル22の停止位置、即ち、背上パネル22
による乗員11の後方への移動量が調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シートに係
り、詳しくは自動車等の車両のシートに着座した乗員
に、車両後方から所定値以上の衝撃が作用した場合に、
乗員頭部をヘッドレストで支持する車両用シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両のシート、例えば
ドライバーズシートにおいては、自車後方からの他車の
追突(後突)により、ドライバーに所定値以上の荷重が
作用した場合に、乗員頭部とヘッドレストとの隙間を減
少させることができる車両用シートが既に提案されてい
る。以下、この種の車両用シートを開示した・実開平7
−1842号に示される構成について説明する。
【0003】図7に示される如く、この車両用シート1
00では、後突を受けた際の衝撃により乗員102の上
半身が後方に移動する動きによりシートバック104に
負荷される乗員102からの荷重を、シートバックフレ
ーム106の前方に配置された衝撃受圧フレーム108
の後方移動で吸収すると共に、この衝撃受圧フレーム1
08の後方移動の動作により、衝撃受圧フレーム108
の上端部に連結されたヘッドレスト支持フレーム110
の下端部を後方へ移動させるようになっている。ヘッド
レスト支持フレーム110の中間部はシートバックフレ
ーム106に回転部材112により回転可能に支持され
ており、下端部の後方への移動によって、ヘッドレスト
支持フレーム110の上端部に固定されたヘッドレスト
114が前方へ移動し、乗員102の頭部102Aとヘ
ッドレスト114との隙間を減少させることができるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この車
両用シート100においては、乗員102の背上部10
2Bの後方への移動量に略比例してヘッドレスト114
が前方へ移動する構成となっているため、乗員102の
体格、運転姿勢等の違いによって、車両用シート100
に着座した乗員102の背上部102Bと頭部102A
との前後方向の位置関係が変化した場合には、ヘッドレ
スト114によって頭部102Aを効果的に支持できな
い。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、後突時、ヘッ
ドレストによって乗員の頭部を効果的に支持できる車両
用シートを得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、シートバックに支持されたヘッドレストを備えた車
両用シートにおいて、シートバック内の乗員の胸部に対
応する位置に設けられた胸部支持手段と、前記ヘッドレ
ストの乗員頭部支持位置に基づいて、前記胸部支持手段
による乗員胸部の後方への移動量を調整する移動量調整
手段と、を有することを特徴としている。
【0007】従って、後突時に乗員の荷重がシートバッ
クに負荷されると、乗員胸部が後方へ移動し、この移動
量は、移動量調整手段によって、ヘッドレストの乗員頭
部支持位置に基づいて調整されている。即ち、ヘッドレ
ストの乗員頭部支持位置に基づいて、胸部支持手段によ
る乗員胸部の後方への移動量が調整されるため、例え
ば、ヘッドレストの乗員頭部支持位置が前方にある場合
には、胸部支持手段による乗員胸部の後方への移動量を
少なくし、ヘッドレストの乗員頭部支持位置が後方にあ
る場合には、胸部支持手段による乗員胸部の後方への移
動量を多くすることによって、乗員の頭部がヘッドレス
トに当接した際の、乗員の姿勢変動、即ち、頭部と胸部
との前後方向の相対変位を少なくでき、乗員の頭部と胸
部を効果的に支持できる。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両用シートにおいて、前記胸部支持手段の乗員胸
部支持位置の後方移動にともない、前記ヘッドレストを
乗員頭部側へ移動させるヘッドレスト移動手段を有し、
前記移動量調整手段は、前記ヘッドレストが乗員頭部に
当接すると、前記ヘッドレストの乗員頭部側への移動を
阻止すると共に、前記ヘッドレスト移動手段の移動を阻
止して前記胸部支持手段による乗員胸部の後方への移動
を阻止することを特徴としている。
【0009】従って、後突時に乗員の荷重がシートバッ
クに負荷されると、乗員胸部が後方へ移動し、この乗員
胸部の後方移動にともない、ヘッドレスト移動手段によ
り、ヘッドレストが乗員頭部側へ移動する。その後、ヘ
ッドレストが乗員頭部に当接すると、移動量調整手段に
より、ヘッドレストの乗員頭部側への移動が阻止される
と共に、胸部支持手段による乗員胸部の後方への移動が
阻止される。即ち、ヘッドレストの乗員頭部支持位置に
基づいて、胸部支持手段による乗員胸部の後方への移動
量が調整される。例えば、乗員の姿勢が前傾している場
合には、後突時のヘッドレストの乗員頭部との当接位置
が車両前方側となるため、ヘッドレストと乗員頭部とが
当接するまでの、胸部支持手段による乗員胸部の後方へ
の移動量を大きくし、ヘッドレストが乗員頭部に当接し
た際の乗員の姿勢を前傾した状態に保持する。また、乗
員の姿勢が起きている場合には、後突時のヘッドレスト
の乗員頭部との当接位置が車両後方側となるため、ヘッ
ドレストと乗員頭部とが当接するまでの、胸部支持手段
による乗員胸部の後方への移動量を小さくし、ヘッドレ
ストが乗員頭部に当接した際の乗員の姿勢を起きた状態
に保持する。この結果、乗員の頭部がヘッドレストに当
接した際の、乗員の姿勢変動、即ち、頭部と胸部との前
後方向の相対変位を少なくでき、乗員の頭部と胸部を効
果的に支持できる。
【0010】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両用シートにおいて、前記移動量調整手段は、前
記ヘッドレストの前後調整位置に基づいて、前記胸部支
持手段の前後位置を調整することを特徴としている。
【0011】従って、後突時に乗員の荷重がシートバッ
クに負荷されると、乗員胸部が後方へ移動し、この移動
量は、移動量調整手段によって、ヘッドレストの前後調
整位置に基づいて調整されている。即ち、乗員が調節し
たヘッドレストの前後調整位置に基づいて、胸部支持手
段による乗員胸部の後方への移動量が調整される。例え
ば、乗員がヘッドレストの前後調整位置を前方に設定し
た場合には、後突時に乗員頭部がヘッドレストに当接す
るまでの、乗員頭部の後方への移動量が少なくなると共
に、胸部支持手段による乗員胸部の後方への移動量も少
なくなる。また、乗員がヘッドレストの前後調整位置を
後方に設定した場合には、後突時に乗員頭部がヘッドレ
ストに当接するまでの、乗員頭部の後方への移動量が大
きくなると共に、胸部支持手段による乗員胸部の後方へ
の移動量も多きくなる。この結果、乗員の頭部がヘッド
レストに当接するまでの、乗員頭部の後方への移動量と
乗員胸部の後方への移動量が略比例し、乗員の姿勢変
動、即ち、頭部と胸部との前後方向の相対変位を少なく
でき、乗員の頭部と胸部を効果的に支持できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕以下、図1〜図3を用いて、本発明の
車両用シートの第1実施形態について説明する。なお、
図中矢印FRは車両前方方向を、UPは車両上方方向
を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0013】図2に示される如く、本実施形態の車両用
シート10は、自動車のドライバーズシートであり、乗
員(ドライバー)11が着座する。
【0014】図1に示される如く、シート10のシート
バック12は、周知のシートバックフレーム14、シー
トバッククッション15及びシート表皮16を備えた構
造となっている。シート10に着座した乗員11の骨盤
部11A(図2参照)に対応するシートバック12の下
部位置には、乗員の骨盤部を支持するSばね17が横設
されている。Sバネ17の両端部はシートバックフレー
ム14の下部14Aに固定されており、Sバネ17の前
側に位置するシートバッククッション15の下部15A
の後方への変位を支持するようになっている。
【0015】シート10に着座した乗員11の胸部11
B(図2参照)に対応するシートバック12のシートバ
ックフレーム14の上部14Bには、胸部支持手段とし
ての背上パネル22が横設されている。背上パネル22
は側面視形状が円弧状の板材によって構成されており、
背上パネル22の両端部には、それぞれ略車両後方へ向
けて延びるヘッドレスト移動手段としてのアーム24の
前端部24Aが固定されている。アーム24は中間部2
4Bは、シートバックフレーム14の上部14Bに、互
いに向き合う方向へ立設された軸26に軸支されてお
り、軸26を中心に図2の反時計回転方向(図2の矢印
A方向)及び、図2の時計回転方向(図2の矢印B方
向)へ回転可能になっている。
【0016】アーム24の後端部24Cの近傍には、ア
ーム24の長手方向に沿った長孔28が穿設されてお
り、長孔28には、ヘッドレストステー30の下端部3
0Aが摺動可能に係合されている。
【0017】図2に示される如く、ヘッドレストステー
30の上下方向中間部30Bは、シートバックフレーム
14の上辺部14Cに固定された左右一対の取付ブラケ
ット32に支持されている。これらの取付ブラケット3
2には、略上下方向へ向けて貫通孔34が穿設されてお
り、この貫通孔34内にヘッドレストステー30が前方
斜め上方(図2の矢印C方向)及び後方斜め下方(図2
の矢印D方向)へ摺動可能に挿入されている。
【0018】従って、乗員11の背上部11Cが後方へ
移動すると、背上パネル22が後方へ移動し、アーム2
4が軸26を中心に図2の反時計回転方向(図2の矢印
A方向)すると共に、ヘッドレストステー30が前方斜
め上方(図2の矢印C方向)へ移動するようになってい
る。
【0019】左側の取付ブラケット32に対応するヘッ
ドレストステー30の中間部30Bの外周部の前面側に
は、移動量調整手段としての複数の係合溝36が軸方向
に沿って所定の間隔で形成されており、取付ブラケット
32には、これらの係合溝36に係合可能な移動量調整
手段としての係合爪38が内設されている。なお、係合
爪38はコイルスプリング40によって、ヘッドレスト
ステー30から離れる側に付勢されている。また、係合
爪38はワイヤ42によって、ヘッドレストステー30
の上端に配設されたヘッドレスト44に設けられた移動
量調整手段としてのプッシュスイッチ46に連結されて
いる。このプッシュスイッチ46は、ヘッドレスト44
の乗員頭部支持位置としての前面44Aの下部に配設さ
れており、乗員11の頭部11Dがヘッドレスト44に
当接すると、乗員11の頭部11Dによって押圧される
ようになっている。また、プッシュスイッチ46が乗員
11の頭部11Dによって押圧されるとワイヤ42を介
して、係合爪38がコイルスプリング40の付勢力に抗
してヘッドレストステー30側へ移動し、係合溝36と
係合し、ヘッドレスト44の移動を阻止するようになっ
ている。
【0020】ヘッドレストステー30の外周部の後面側
には、複数の係合溝50が軸方向に沿って所定の間隔で
形成されており、取付ブラケット32には、これらの係
合溝50に係合可能な係合爪52が内設されている。な
お、係合爪52はコイルスプリング54によって、ヘッ
ドレストステー30側に付勢されている。また、係合爪
52にはロッド56が連結されている。ロッド56の後
端56Aは、シートバック12の上部後側に突出してお
り、この後端56Aを把持し、ロッド56をコイルスプ
リング54の付勢力に抗して引き出すと、係合爪52と
係合溝50との係合が解除されるようになっている。
【0021】なお、係合爪52と係合溝50の係合関係
は、取付ブラケット32に対してヘッドレストステー3
0が前方斜め上方、即ち、ヘッドレスト44が前方斜め
上方へ移動する場合には、係合爪52がコイルスプリン
グ54の付勢力に抗して後退し、係合が解除し、ヘッド
レストステー30の移動が可能になる。一方、取付ブラ
ケット32に対してヘッドレストステー30が後方斜め
下方、即ち、ヘッドレスト44が後方斜め下方へ移動す
る場合には、係合爪60と係合溝58の係合が確実にな
り、ヘッドレストステー44の移動を禁止するようにな
っている。このため、ヘッドレスト44の位置を下方へ
調整する場合にはロッド56を後方へ引き出した状態で
行うようになっている。
【0022】次に、本実施形態の作用について説明す
る。本実施形態のシート10では、自車が他車に後突さ
れた場合には、乗員11は車両に対して後方へ移動す
る。この時、図3に示される如く、背上パネル22が乗
員11の背上部11Cにより、後方へ押圧され、アーム
24が軸26を中心に図3の反時計回転方向(図3の矢
印A方向)へ回転する。この回転によって、アーム24
の長孔28に下端部30Aが摺動可能に挿入されたヘッ
ドレストステー30が前方斜め上方(図2の矢印C方
向)へ移動する。この結果、ヘッドレスト44が前側斜
め上方へ移動する。この時、係合爪38はコイルスプリ
ング40によって、ヘッドレストステー30から離れる
側に付勢されている。また、係合爪52はコイルスプリ
ング54の付勢力に抗して後退し、係合溝50と係合が
解除される。このため、ヘッドレスト44は、前方斜め
上方(図2の矢印C方向)へ移動し、乗員11の頭部1
1Dに当接する。
【0023】ヘッドレスト44が乗員11の頭部11D
に当接すると、プッシュスイッチ46が乗員11の頭部
11Dによって押圧され、ワイヤ42を介して、係合爪
38がコイルスプリング40の付勢力に抗してヘッドレ
ストステー30側へ移動し、係合溝36と係合し、ヘッ
ドレストステー30の移動を阻止する。このため、ヘッ
ドレスト44の移動が停止すると共に、背上パネル22
の移動も停止されて、乗員11の頭部11Dの後方への
移動と、背上部11C(胸部11B)の後方への移動が
阻止される。即ち、ヘッドレスト44の前面44Aの停
止位置に基づいて、背上パネル22の停止位置、即ち、
背上パネル22による乗員11の背上部11C(胸部1
1B)の後方への移動量が調整される。
【0024】このため、例えば、乗員11の運転姿勢
が、頭部11Dに対して背上部11Aが後方に大きくオ
フセットしている場合(上体が前屈みになっており、頭
部11Dが前方にある場合)には、頭部11Dがヘッド
レスト44に当接するまでの、背上部11Aの後方への
移動量が大きくなる。このため、ヘッドレスト44が頭
部11Dに当接した時の、背上パネル22の後方への移
動量を大きくすることで、乗員11の運転姿勢を保持し
た状態で、頭部11Dと背上部11Aを、ヘッドレスト
44と背上パネル22によって確実に支持できる。
【0025】一方、乗員11の運転姿勢が頭部11Dに
対して背上部11Aがあまり後方にオフセットしていな
い場合(上体が立っており、頭部11Dが後方にある場
合)には、頭部11Dがヘッドレスト44に当接するま
での、背上部11Aの後方への移動量が小さくなる。こ
のため、ヘッドレスト44が頭部11Dに当接した時
の、背上パネル22の後方への移動量を小さくすること
で、乗員11の運転姿勢を保持した状態で、頭部11D
と背上部11Aを、ヘッドレスト44と背上パネル22
によって確実に支持できる。
【0026】従って、後突時、乗員の頭部がヘッドレス
トに当接した際の、乗員の姿勢変動、即ち、頭部と胸部
との前後方向の相対変位を少なくでき、乗員の頭部と胸
部を効果的に支持できる。 〔第2実施形態〕以下、図4〜図7を用いて、本発明の
車両用シートの第2実施形態について説明する。なお、
第1実施形態と同一部材については同一符号を付してそ
の説明を省略する。
【0027】図4に示される如く、本実施形態では、背
上パネル70が板材72と板材72の前面側に配設され
たエネルギー吸収材74とで構成されている。背上パネ
ル70は、シートバックフレーム14の上部14Bに横
設された移動量調整手段としての背上パネル支持ユニッ
ト76内に配設されており、背上パネル支持ユニット7
6の左右一対のガイド76A、76Bに沿って、前後方
向(図5の矢印E方向及び矢印F方向)へ移動可能とな
っている。
【0028】なお、背上パネル70は図示を省略したス
プリング等の付勢手段によって、背上パネル支持ユニッ
ト76の後壁部76C方向へ付勢されている。
【0029】背上パネル70の両端部には、それぞれ移
動量調整手段としてのワイヤ78、80の一方の端部7
8A、80Aが連結されている。これらのワイヤ78、
80の他方の端部78B、80Bは、それぞれヘッドレ
ストステー30の下端部30Aに連結されており、ワイ
ヤ78、80の中間部は、シートバックフレーム14に
回転可能に軸支された2個のプリー82、84に係合さ
れている。
【0030】図5に示される如く、ヘッドレストステー
30の上下方向中間部30Bは、シートバックフレーム
14の上辺部14Cに固定された左右一対の取付ブラケ
ット86の軸88に回転可能に軸支されている。右側の
取付ブラケット86に対応するヘッドレストステー30
の中間部30Bは、側面視で円形とされており、その外
周部には、複数の係合溝90が周方向に沿って所定の間
隔で形成されている。取付ブラケット86には、これら
の係合溝90に係合可能な係合爪92が内設されてお
り、係合爪92は、取付ブラケット86に内接されたコ
イルスプリング94によって、ヘッドレストステー30
側に付勢されている。なお、係合爪92には、シートバ
ック12の上部に設けられた解除ボタン96がワイヤで
連結されており、解除ボタン96をシートバック後方へ
引き出すことによって、係合爪92と係合溝90の係合
が解除するようになっている。
【0031】なお、係合爪92と係合溝90の係合関係
は、取付ブラケット86に対してヘッドレストステー3
0が反時計回転方向(図5の矢印G方向)、即ち、ヘッ
ドレスト44が略前方へ移動する場合には、係合爪92
がコイルスプリング94の付勢力に抗して後退し、係合
溝90との係合が解除し回転可能となり、取付ブラケッ
ト86に対してヘッドレストステー30が時計回転方向
(図5の矢印H方向)、即ち、ヘッドレスト44が略後
方へ移動する場合には、係合爪92と係合溝90の係合
が確実になり、回転を阻止するようになっている。
【0032】従って、ヘッドレスト44を略前方へ移動
すると、ヘッドレストステー30が矢印G方向へ回転
し、ワイヤ78、80を介して、背上パネル70が前方
(矢印E方向)へ移動し、解除ボタン96をシートバッ
ク後方へ引き出した状態で、ヘッドレスト44を略後方
へ移動すると、ヘッドレストステー30が矢印H方向へ
回転し、図示を省略した付勢手段の付勢力により、背上
パネル70が後方(矢印F方向)へ移動するようになっ
ている。
【0033】次に、本実施形態の作用について説明す
る。本実施形態のシート10では、乗員11がシート1
0に着座する際に、ヘッドレスト44の位置を調整する
と、この調整によって、背上パネル70の前後方向の位
置が変化する。例えば、ヘッドレスト44を略前方へ移
動すると、ヘッドレストステー30が図5の矢印G方向
へ回転し、ワイヤ78、80を介して、背上パネル70
が前方(図5の矢印E方向)へ移動する。また、解除ボ
タン96をシートバック後方へ引き出した状態で、ヘッ
ドレスト44を後方へ移動すると、ヘッドレストステー
30が図5の矢印H方向へ回転し、図示を省略した付勢
手段の付勢力により、背上パネル70が後方(図5の矢
印F方向)へ移動する。
【0034】従って、図6に示される如く、ヘッドレス
ト44を前方位置に設定した状態で、自車が他車に後突
され、乗員11が後方へ移動した場合に、乗員11の頭
部11Dが前方位置にある状態、即ち、頭部11Dの後
方への移動量が少ない状態で、乗員11の背上部11A
が背上パネル70によって支持され、後方への移動が阻
止される。また、ヘッドレスト44を後方位置に設定し
た状態で、自車が他車に後突され、乗員11が後方へ移
動した場合に、乗員11の頭部11Dが後方位置へ達し
た状態、即ち、頭部11Dの後方への移動量が大きくな
った状態で、乗員11の背上部11Aが背上パネル70
によって支持され、後方への移動が阻止される。
【0035】この結果、後突時、乗員11の頭部11D
がヘッドレスト44に当接するまでの、乗員頭部の後方
への移動量と乗員胸部の後方への移動量が略比例し、乗
員の姿勢変動、即ち、頭部と胸部との前後方向の相対変
位を少なくでき、乗員の頭部と胸部を効果的に支持でき
る。
【0036】また、本実施形態の車両用シートでは、背
上パネル70に設けたエネルギー吸収材74によって、
乗員胸部の衝撃を吸収することができる。
【0037】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、本発明の車両用シートはドライバーズシ
ート以外、即ち助手席、後部座席にも適用可能である。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明は、シートバッ
クに支持されたヘッドレストを備えた車両用シートにお
いて、シートバック内の乗員の胸部に対応する位置に設
けられた胸部支持手段と、ヘッドレストの乗員頭部支持
位置に基づいて、胸部支持手段による乗員胸部の後方へ
の移動量を調整する移動量調整手段と、を有するため、
後突時、ヘッドレストによって乗員の頭部を効果的に支
持できるという優れた効果を有する。
【0039】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において、胸部支持手段の乗員胸部支持位置
の後方移動にともない、ヘッドレストを乗員頭部側へ移
動させるヘッドレスト移動手段を有し、移動量調整手段
は、ヘッドレストが乗員頭部に当接すると、ヘッドレス
トの乗員頭部側への移動を阻止すると共に、胸部支持手
段による乗員胸部の後方への移動を阻止するため、後突
時、乗員の頭部がヘッドレストに当接した際の、乗員の
姿勢変動を少なくでき、乗員の頭部と胸部を効果的に支
持できるという優れた効果を有する。
【0040】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両用シートにおいて、移動量調整手段は、ヘッド
レストの前後調整位置に基づいて、胸部支持手段の前後
位置を調整するため、後突時、乗員の頭部がヘッドレス
トに当接するまでの、乗員頭部の後方への移動量と乗員
胸部の後方への移動量が略比例し、乗員の頭部と胸部を
効果的に支持できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用シートの要
部を一部を断面で示す車両斜め前方から見た斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両用シートの要
部を示す側断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る車両用シートの後
突状態を示す側断面図ある。
【図4】本発明の第2実施形態に係る車両用シートの要
部を示す車両斜め前方から見た斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る車両用シートの要
部を示す側断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る車両用シートの後
突状態を示す側断面図ある。
【図7】従来の実施形態に係る車両用シートの概略側面
図である。
【符号の説明】
10 車両用シート 12 シートバック 14 シートバックフレーム 22 背上パネル(胸部支持手段) 24 アーム(ヘッドレスト移動手段) 30 ヘッドレストステー 36 係合溝(移動量調整手段) 38 係合爪(移動量調整手段) 44 ヘッドレスト 46 プッシュスイッチ(移動量調整手段) 70 背上パネル(胸部支持手段) 76 背上パネル支持ユニット(移動量調整手段) 78 ワイヤ(移動量調整手段) 80 ワイヤ(移動量調整手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックに支持されたヘッドレスト
    を備えた車両用シートにおいて、 シートバック内の乗員の胸部に対応する位置に設けられ
    た胸部支持手段と、 前記ヘッドレストの乗員頭部支持位置に基づいて、前記
    胸部支持手段による乗員胸部の後方への移動量を調整す
    る移動量調整手段と、 を有することを特徴とする車両用シート。
  2. 【請求項2】 前記胸部支持手段の乗員胸部支持位置の
    後方移動にともない、前記ヘッドレストを乗員頭部側へ
    移動させるヘッドレスト移動手段を有し、 前記移動量調整手段は、前記ヘッドレストが乗員頭部に
    当接すると、前記ヘッドレストの乗員頭部側への移動を
    阻止すると共に前記胸部支持手段による乗員胸部の後方
    への移動を阻止することを特徴とする請求項1に記載の
    車両用シート。
  3. 【請求項3】 前記移動量調整手段は、前記ヘッドレス
    トの前後調整位置に基づいて、前記胸部支持手段の前後
    位置を調整することを特徴とする請求項1に記載の車両
    用シート。
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