JP3201592B2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JP3201592B2
JP3201592B2 JP21131697A JP21131697A JP3201592B2 JP 3201592 B2 JP3201592 B2 JP 3201592B2 JP 21131697 A JP21131697 A JP 21131697A JP 21131697 A JP21131697 A JP 21131697A JP 3201592 B2 JP3201592 B2 JP 3201592B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘッドレストを
備えた車両用シートに関するもので、特に、シートバッ
ク上縁にヘッドレストが設置され、シートバック内に衝
撃を受ける荷重受け部材並びに所定値以上の衝撃荷重が
荷重受け部材に加わると動作するリンク機構が内装さ
れ、リンク機構の動作によりヘッドレストが上昇して、
追突時に乗員の頭部をヘッドレストにより受止め保護す
る車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、図8に示すように、車両用シート
1は、シートクッション2に対してアジャスター機構3
を介してシートバック4が傾倒可能に取付けられてお
り、このシートバック4の上縁に頭部を保護するヘッド
レスト5が付設されている。そして、最近では追突時等
の鞭打ち症をより軽減できるように、追突時等の衝撃荷
重を受けた際、ヘッドレストが自動的に上昇して、乗員
の頭部を保護するという構成のものが、例えば、特開平
7−291005号公報,米国特許明細書第53780
43号等に示されている。
【0003】この種のヘッドレストが自動的に上昇する
車両用シートは、図9に示すように、シートバック4内
に追突時の衝撃荷重を受ける荷重受け部材6が配設され
ると共に、このシートバック4のフレーム4aにリンク
機構7を構成する2本のリンクアーム7a,7bが回動
可能に支持され、一方側のリンクアーム7bに荷重受け
部材6が連結されていると共に、リンクアーム7bの上
端側にヘッドレスト5のステー5aを支持するホルダ8
が固着されている。
【0004】従って、通常時は図示しないコイルバネの
バネ力によりリンクアーム7a,7bがロックされてい
るが、車両が後方から衝撃を受けると、乗員の身体がシ
ートバック4の荷重受け部材6に押付けられ、この押圧
力がコイルバネのバネ力を越えた場合には、荷重受け部
材6が後方に移動すると同時に、リンクアーム7a,7
bが回動し、その結果、ヘッドレスト5は上方に持ち上
がり、乗員の頭部を受けて、追突時乗員の頭部に大きな
衝撃が加わることを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、追突時等
にヘッドレストが自動的に上昇して、乗員の頭部を保護
して鞭打ち症を軽減できる車両用シートにおいては、ヘ
ッドレストの上昇ストロークを多く確保するためには、
リンクアーム7a,7bのリンク長さを長く設定する必
要があるが、リンクアーム7a,7bのリンク長さを長
くした場合、シートバック4の厚みが増大する傾向にあ
る。また、乗員の入力(沈込み量)を多くとるために
は、シート1のシート幅を広く設定する必要があり、こ
のように、車両用シート1のシート厚みやシート幅を大
きく設定した仕様では、室内のスペースの制約を受ける
という問題点があった。
【0006】更に、シートバック4の中央部に荷重受け
部材6が設置されているが、通常、追突時には乗員の体
は斜め上方に浮き上がる傾向にあり、追突時等の衝撃荷
重が荷重受け部材6に有効に伝達しずらく、ヘッドレス
ト5の円滑な上昇動作を阻害する要因となっていた。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、車両が追突時等に衝撃荷重を受けたとき、
乗員から加わる衝撃荷重をシートバック内部の荷重受け
部材,リンク機構に有効に伝達して、ヘッドレストをス
ムーズに上昇動作でき、乗員の鞭打ち症を軽減できる車
両用シートにおいて、省スペース化を考慮して、シート
の幅寸法、厚み寸法が小さくてもヘッドレストの上昇ス
トロークを多く確保でき、しかも、追突時の衝撃に対し
てリンク機構を有効に可動させてスムーズなヘッドレス
トの上昇動作を可能にした車両用シートを提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の車両用シートは、シートバック上
縁にヘッドレストが設置され、シートバック内に衝撃を
受ける荷重受け部材並びに所定値以上の衝撃荷重が荷重
受け部材に加わると動作するリンク機構が内装され、リ
ンク機構の動作によりヘッドレストが上昇して、衝撃時
に乗員の頭部をヘッドレストにより受止め保護する車両
用シートにおいて、前記リンク機構は、シートバックフ
レームの両サイド部に回動可能に枢着される第1のリン
クアームと、第1のリンクアームの回動端側に枢支され
る第2のリンクアームと、第1のリンクアームの中間部
に枢支される第3のリンクアームとから構成され、シー
トバック内部に荷重受け部材が少なくとも上下2箇所に
配設され、上側荷重受け部材は第2のリンクアーム間に
横設されると共に、下側荷重受け部材は第3のリンクア
ーム間に横設され、ヘッドレストを支持するホルダブラ
ケットが第2のリンクアームと連結されており、衝撃荷
重により上下の荷重受け部材が後方に移動し、第1,第
2,第3のリンクアームの連携動作により、ヘッドレス
トを所定ストローク量上昇させることを特徴とする車両
用シート。
【0009】請求項2に記載の車両用シートは、前記上
側荷重受け部材は、所定値以上の衝撃により後方斜め上
方に移動し、第1,第2のリンクアームの連携動作で、
第1,第3のリンクアームを連携動作させ、前記上側荷
重受け部材の移動により第2のリンクアームを回動さ
せ、前記下側荷重受け部材の移動により第1,第2,第
3のリンクアームを回動させ、ヘッドレストを所定スト
ローク量上昇させることを特徴とする請求項1に記載の
車両用シート。
【0010】請求項3に記載の車両用シートは、前記リ
ンク機構における第3のリンクアームには、シートバッ
クフレームのサイド部に突設したガイドピンを受けるガ
イド孔が開設されており、このガイド孔の上半部分は直
線状、下半部分は円弧状に設定され、追突初期時、第2
のリンクアームの回動動作により、第1,第3のリンク
アームの連携動作が可能な状態になった後、下側荷重受
け部材の移動を受けて、第3のリンクアームが、前半は
直線状に、後半は円弧状に動作することにより、ヘッド
レストが前方側へ上昇することを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載の車両用シート。
【0011】従って、請求項1に記載の発明によれば、
リンク機構としては、第1のリンクアーム,第2のリン
クアーム,第3のリンクアームのように3本のリンクア
ームを連携動作させると共に、シートバック内部には上
下2箇所に荷重受け部材を設置し、衝撃荷重により上下
2箇所の荷重受け部材が移動し、それにより各リンクア
ームを連携動作させてヘッドレストを上昇操作させるた
め、従来の2本のリンクアームを使用する構造のものに
比べ、車両用シートのシート厚みを大きくとる必要がな
く、且つ乗員の沈込み量に対してヘッドレストの上昇ス
トロークを多く確保できるためにシート幅を大きく設定
する必要がない。更に、上側荷重受け部材,下側荷重受
け部材の移動量に応じて各リンクアームを連携動作させ
るため、バランスのよいヘッドレストの上昇動作が可能
になる。
【0012】次に、請求項2に記載の発明によれば、斜
め上方に向く衝撃に対して上側荷重受け部材はこの衝撃
を有効に受けると共に、上側荷重受け部材と連結してい
る第2のリンクアームが第1のリンクアームを後方へ引
寄せることができ、第1のリンクアームと第3のリンク
アームを連携可能な状態にし、上側荷重受け部材の移動
を第2のリンクアームの回動動作により、ヘッドレスト
の上昇ストロークに変換し、下側荷重受け部材の移動を
第1,第2,第3のリンクアームの連携動作により、ヘ
ッドレストの上昇ストロークに変換することでヘッドレ
ストのストローク量を多く確保できる。
【0013】また、請求項3に記載の発明によれば、下
側荷重受け部材と連結する第3のリンクアームは、その
上端部分が第1のリンクアームの中間部分に枢支されて
いるため、第1のリンクアームがロック状態にあるとき
は、第3のリンクアームは下側荷重受け部材に衝撃が加
わっても、第3のリンクアームは動作しずらく、第1の
リンクアームが第2のリンクアームに後方に引寄せら
れ、第1,第3のリンクアームの連携動作が可能な状態
になった後、下側荷重受け部材の移動を受けて第3のリ
ンクアームと第1のリンクアームが連携動作し、ヘッド
レストを所定ストローク上昇させると共に、第3のリン
クアームのガイド孔は上半部分が直線状、下半部分が円
弧状に設定されているため、第1のリンクアームが水平
状態にあっても、円弧状のガイド孔をガイドピンがガイ
ドすることにより、第3のリンクアームは円弧状の軌跡
を描き、第1のリンクアームを更に回動動作させ、ヘッ
ドレストを前方に上昇させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両用シート
の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は車両用
シートの外観図、図2は同車両用シートにおけるシート
バックの構成を示す縦断面図、図3は同車両用シートに
おけるシートバック内部の機構を示す正面図、図4は同
車両用シートにおけるシートバック内部の機構を示す斜
視図、図5(a),(b),(c),(d)は同車両用
シートにおけるリンク機構の動作状態を示す説明図、図
6は同車両用シートの追突時の状態を示す断面図、図7
は同車両用シートの追突時におけるシートバックの内部
機構を示す説明図である。
【0015】図1において、車両用シート10は、車両
床面に取付固定されるシートクッション20にアジャス
ター機構21を介して背もたれとなるシートバック30
が傾倒可能に取付けられており、このシートバック30
上縁に乗員の頭部を保護するヘッドレスト40が設置さ
れている。
【0016】次いで、図2乃至図4を基にシートバック
30並びにヘッドレスト40の細部構成について説明す
るが、図3及び図4においてはシートバック30の内部
機構を説明する便宜上、シートバック30のパッド材3
2を取外した内部構造について説明する。シートバック
30は、シートバックフレーム31をパッド材32によ
り被包して構成されており、シートバック30のパッド
材32の裏面には不織布等の補強材33が裏打ちされて
おり、且つシートバック30のパッド材32の表面側に
はクロス等の手触り感の良好なトリムカバー34が貼着
されている。
【0017】更に、ヘッドレスト40は、内部のヘッド
レストフレーム41と一体にヘッドレスト40を支持す
る2本のステー42を延設すると共に、ヘッドレストフ
レーム41の外表面はヘッドレスト40のパッド材4
3,ヘッドレスト表皮材44により被包されている。そ
して、ヘッドレスト40の支持構造としては、シートバ
ック30のシートバックフレーム31の上縁左右2箇所
にブラケット35が固着されており、このブラケット3
5にパイプ状のホルダブラケット36が支持され、この
ホルダブラケット36内にはステーホルダ37が嵌込み
固着され、ステーホルダ37の丸孔内にヘッドレスト4
0のステー42を挿通してヘッドレスト40を支持して
いる。
【0018】本発明に係る車両用シート10は、追突時
等にヘッドレスト40が自動的に上昇して追突時の鞭打
ち症を軽減するタイプの車両用シートであって、特に、
省スペース化を考慮して、シートバック30の厚み及び
シート幅を大きく確保しなくてもヘッドレスト40の上
昇ストローク量を多く確保でき、しかも、追突時等にシ
ートバック30に加わる衝撃荷重に対してヘッドレスト
40を円滑に上昇制御させることができる。
【0019】即ち、追突時の衝撃を受ける荷重受け部材
として、シートバック30内部に上側荷重受け部材50
と下側荷重受け部材51の2箇所に荷重受け部材を設置
すると共に、リンク機構60として、左右一対づつ設け
られた3本のリンクアーム(第1のリンクアーム61,
第2のリンクアーム62,第3のリンクアーム63)の
連携動作により、狭いスペース内で衝撃荷重を有効にヘ
ッドレスト40の上昇動作に変換することを可能にした
ことが特徴である。
【0020】更に詳しくは、左右一対の第1のリンクア
ーム61,61は、シートバック30のシートバックフ
レーム31の両サイド部31a,31aの内壁に夫々回
動支点61a,61aを基に回動可能に枢着されてお
り、この第1リンクアーム61,61の回動他端にエル
ボー状の左右一対の第2のリンクアーム62,62が連
結部62a,62aを介して回動可能に夫々枢着されて
いる。
【0021】また左右一対の第3のリンクアーム63,
63はその上端が第1のリンクアーム61,61の中間
部に連結部63a,63aを介してこれも回動可能に夫
々枢着されている。更に、第2のリンクアーム62,6
2の第1のリンクアーム61,61との連結部62a,
62aとの反対他端62b,62bには連結バー64が
横設されており、この連結バー64に半ループ状の上側
荷重受け部材50が固定されている。
【0022】一方、第3のリンクアーム63,63は上
端部で連結部63a,63aを介して第1のリンクアー
ム61,61と回動可能に枢着されているが、この第3
のリンクアーム63,63には、下側荷重受け部材51
が横設されており、シートバックフレーム31のサイド
部31aの内壁に内方に向けて突出するガイドピン65
が設けられており、このガイドピン65が嵌まり込むガ
イド孔66が第3のリンクアーム63,63の下部側に
夫々開設されている。そして、このガイド孔66は上半
部分において直線状部66a、下半部分において円弧状
部66bに形成されている。従って、第3のリンクアー
ム63,63の軌跡は直線状から円弧状に、このガイド
孔66の形状により規制される。
【0023】また、リンク機構60のロック状態を維持
するために、第1のリンクアーム61,61を第2図中
時計回り方向に付勢するようにコイルバネ67が設けら
れており、このコイルバネ67のバネ力により通常の状
態ではリンク機構60はロックされている。尚、図中符
号38はシートバック30にクッション性を付与するた
めに第3のリンクアーム63,63間に横設されるS字
バネである。
【0024】このように、本発明に係る車両用シート1
0は、シートバック30内部に追突時の衝撃を受ける荷
重受け部材として上側荷重受け部材50、下側荷重受け
部材51を設定すると共に、各荷重受け部材50,51
の移動量に応じて左右一対の3本のリンクアーム61,
62,63を夫々連携動作させて、ヘッドレスト40を
有効に上昇動作させるものであり、このリンク機構60
の動作について図5(a),(b),(c),(d)で
説明する。
【0025】まず、図5(a)は通常状態を示し、この
時にはコイルバネ67のバネ力により、リンク機構60
はロックされている。そして、この状態では、第1のリ
ンクアーム61,61は鉛直上に位置しているため、下
側荷重受け部材51に衝撃が加わっても、第3のリンク
アーム63,63は、第1のリンクアーム61,61に
よりその動作が規制される。そして、車両が後方から衝
撃を受けた際に、この衝撃荷重がコイルバネ67のバネ
力以上であれば、シートバック30に対して乗員の背中
は斜め上方に押圧され、そのとき、第2のリンクアーム
62,62が回動動作し、上部荷重受け部材50は斜め
上方に移動する。
【0026】このとき、図5(b)に示すように、第2
のリンクアーム62,62が第1のリンクアーム61,
61を後方に引寄せると共に、この状態では、第1のリ
ンクアーム61,61と第3のリンクアーム63,63
との間の連携が可能であり、下側荷重受け部材51に加
わる衝撃に対して第3のリンクアーム63,63も斜め
後方に押し上げられ、第1のリンクアーム61,61を
反時計回り方向に回動させるように連携動作するため、
第2のリンクアーム62,62の動作、並びに、第1,
第2,第3のリンクアーム61,62,63の連携動作
により、第2のリンクアーム62,62間の連結バー6
4に固着されているホルダブラケット36が上昇し、ヘ
ッドレスト40が上方に持上げられる。
【0027】更に、リンク機構60の連携動作が継続し
て行なわれ、図5(c)に示すように、第1のリンクア
ーム61,61が略水平状態になるまで各リンクアーム
61,62,63の連携動作が行なわれ、ホルダブラケ
ット36が所定ストローク上昇してヘッドレスト40が
追突時における乗員の頭部を有効に受けるように動作す
る。
【0028】そして、図5(c)に示す状態では、第1
のリンクアーム61,61が水平上に位置するため、第
2のリンクアーム62,62はそれ以上回動することが
なく、またこの状態では上側荷重受け部材50は荷重を
受けにくい位置へと移動している。
【0029】その後、図5(d)に示すように、下側荷
重受け部材51により第3のリンクアーム63,63が
移動して、特に、ガイド孔66の円弧状部66b内をガ
イドピン65が摺動するため、この円弧状の軌跡に沿っ
て第3のリンクアーム63,63が上昇し、それに伴な
い、第1のリンクアーム61,61も図中反時計回り方
向に回動して、第2のリンクアーム62,62が連携動
作して第2のリンクアーム62,62に固着されている
ホルダブラケット36及びヘッドレスト40が斜め前方
に上昇して、乗員の頭部と近接する位置まで近付いて頭
部を確実に支持することができる。
【0030】この状態における全体構造を図6及び図7
に示す。このように、本発明によれば、左右一対の第1
のリンクアーム61,第2のリンクアーム62,第3の
リンクアーム63を連携動作させることにより、リンク
アームの長さを長く設定する必要がなく、且つ乗員の沈
込み量を多く確保できるために、シート幅を広く、シー
ト厚みを厚く設定する必要がなく、省スペース化が図れ
ると共に、上側荷重受け部材50と、下側荷重受け部材
51に加わる衝撃荷重をリンク機構60を介して有効に
ヘッドレスト40の上昇動作に変換することができ、追
突時における乗員の鞭打ち症を大幅に軽減でき、安全性
に優れるという利点がある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る車
両用シートによれば、荷重受け部材をシートバック内部
の2箇所に設定し、この荷重受け部材の移動量はリンク
アームの連携動作を介してヘッドレストを上昇動作させ
るものであるから、1箇所に荷重受け部材を設定し、2
本のリンクアームを連携動作させるものに比べ、車両用
シートの厚み寸法,幅寸法をコンパクトに構成しても、
ヘッドレストの上昇ストローク量を多く確保できるた
め、乗員の鞭打ち症を軽減でき、安全性に優れるという
効果が得られる。
【0032】また請求項2に係る車両用シートによれ
ば、斜め上方に向く衝撃に対して上側荷重受け部材はこ
の衝撃を有効に受けると共に、上側荷重受け部材と連結
している第2のリンクアームが第1のリンクアームを後
方へ引寄せることができ、第1のリンクアームと第3の
リンクアームを連携可能な状態にし、上側荷重受け部材
の移動を第2のリンクアームの回動動作により、ヘッド
レストの上昇ストロークに変換し、下側荷重受け部材の
移動を第1,第2,第3のリンクアームの連携動作によ
り、ヘッドレストの上昇ストロークに変換することでヘ
ッドレストのストローク量を多く確保できるという効果
が得られる。
【0033】更に請求項3に係る車両用シートによれ
ば、第1のリンクアームが第2のリンクアームに後方に
引寄せられ、第1,第3のリンクアームの連携動作が可
能な状態になった後、下側荷重受け部材の移動を受けて
第3のリンクアームと第1のリンクアームが連携動作
し、ヘッドレストを所定ストローク上昇させると共に、
第3のリンクアームのガイド孔は上半部分が直線状、下
半部分が円弧状に設定されているため、第1のリンクア
ームが水平状態にあっても、円弧状のガイド孔をガイド
ピンがガイドすることにより、第3のリンクアームは円
弧状の軌跡を描き、第1のリンクアームを更に回動動作
させ、ヘッドレストを前方に上昇させることができ、乗
員の頭部にヘッドレストをより近接させることができ、
乗員の頭部を確実に保護することができるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの一実施形態を示す
外観図。
【図2】図1に示す車両用シートにおけるシートバック
の構成を示す断面図。
【図3】図1に示す車両用シートのシートバックにおけ
るシートバックパッド材を外した状態を示す正面図。
【図4】本発明に係る車両用シートにおけるシートバッ
クの内部機構を示す斜視図。
【図5】本発明に係る車両用シートにおけるリンク機構
の動作状態を示すもので、(a),(b),(c),
(d)はその説明図。
【図6】本発明に係る車両用シートの追突時の状態を示
す縦断面図。
【図7】本発明に係る車両用シートの追突時の状態を示
す正面図。
【図8】従来の車両用シートを示す外観図。
【図9】従来のヘッドレスト上昇タイプの車両用シート
におけるリンク機構の動作を示す説明図。
【符号の説明】
10 車両用シート 20 シートクッション 30 シートバック 31 シートバックフレーム 36 ホルダブラケット 40 ヘッドレスト 42 ステー 50 上側荷重受け部材 51 下側荷重受け部材 60 リンク機構 61 第1のリンクアーム 62 第2のリンクアーム 63 第3のリンクアーム 64 連結バー 65 ガイドピン 66 ガイド孔 66a 直線状部 66b 円弧状部 67 コイルバネ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバック上縁にヘッドレストが設置
    され、シートバック内に衝撃を受ける荷重受け部材並び
    に所定値以上の衝撃荷重が荷重受け部材に加わると動作
    するリンク機構が内装され、リンク機構の動作によりヘ
    ッドレストが上昇して、衝撃時に乗員の頭部をヘッドレ
    ストにより受止め保護する車両用シートにおいて、 前記リンク機構は、シートバックフレームの両サイド部
    に回動可能に枢着される第1のリンクアームと、第1の
    リンクアームの回動端側に枢支される第2のリンクアー
    ムと、第1のリンクアームの中間部に枢支される第3の
    リンクアームとから構成され、シートバック内部に荷重
    受け部材が少なくとも上下2箇所に配設され、上側荷重
    受け部材は第2のリンクアーム間に横設されると共に、
    下側荷重受け部材は第3のリンクアーム間に横設され、
    ヘッドレストを支持するホルダブラケットが第2のリン
    クアームと連結されており、衝撃荷重により上下の荷重
    受け部材が後方に移動し、第1,第2,第3のリンクア
    ームの連携動作により、ヘッドレストを所定ストローク
    量上昇させることを特徴とする車両用シート。
  2. 【請求項2】 前記上側荷重受け部材は、所定値以上の
    衝撃により後方斜め上方に移動し、第1,第2のリンク
    アームの連携動作で、第1,第3のリンクアームを連携
    動作させ、前記上側荷重受け部材の移動により第2のリ
    ンクアームを回動させ、前記下側荷重受け部材の移動に
    より第1,第2,第3のリンクアームを回動させ、ヘッ
    ドレストを所定ストローク量上昇させることを特徴とす
    る請求項1に記載の車両用シート。
  3. 【請求項3】 前記リンク機構における第3のリンクア
    ームには、シートバックフレームのサイド部に突設した
    ガイドピンを受けるガイド孔が開設されており、このガ
    イド孔の上半部分は直線状、下半部分は円弧状に設定さ
    れ、追突初期時、第2のリンクアームの回動動作によ
    り、第1,第3のリンクアームの連携動作が可能な状態
    になった後、下側荷重受け部材の移動を受けて、第3の
    リンクアームが、前半は直線状に、後半は円弧状に動作
    することにより、ヘッドレストが前方側へ上昇すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用シ
    ート。
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