JP4708091B2 - ヘッドレストの可動装置 - Google Patents

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本発明は、人を衝撃時(衝突時)に保護するヘッドレスト装置に関するものであり、この衝突時にヘッドレストを前傾にしつつ、上昇する構成としてむち打ち回避、頸部傷害回避等が図れるヘッドレストの可動装置に関する。
前述した如く、衝突時に発生するむち打ち回避、頸部傷害回避等を図るために種々の発明(先行文献とする)が提案されている。しかし、実用に供するには、構造の簡略化を図るとともに、低廉な装置を提供することが急務と考えられる。以下、先行文献の代表的なものを詳述する。
文献(1)は、特開2002−160567の「自動車用シートバック」であり、その概要は、ヘッドレストフレームの下端部に第1支持部材を支持し、この支持手段の途中に第2支持部材を支持し、この第2支持部材の支持位置より離間された位置に配置した、前記第1支持部材によって、乗員の腰椎を押圧支持可能なるランバーサポート部材を設け、このランバーサポート部材を操作手段及び/又はリトラクタにより前後動自在で、かつ上下動自在(スライド可能)に支持する構成であり、追突時(衝突時)の乗員の頸椎保護と、日常の乗員の腰椎支持及び/又はヘッドレストの移動防止を意図する。
また文献(2)は、特開平10−138812の「乗物用ヘッドレスト装置」であり、その概要は、シートバックフレームの対のサイドフレーム部に設けられた第1ポジションから第2ポジションにわたって前後に移動可能なヘッドレスト取付部を有するヘッドレストフレームと、前記対のサイドフレーム部に架け渡された前後に揺動可能なクランク状の揺動部を有する第1シャフトと、この第1シャフトの下方に併設して設けた同じ動きをする第2シャフトと、この第1・第2シャフトの揺動部を各々回動自在に支持する支持部を有する前記対のサイドフレーム部に前後に変位可能に保持される背後部材と、第1シャフトとヘッドレストフレーム間に設けた背後部材が後方に変位するときにこの第1シャフトの回転運動に連動し、このヘッドレストフレームの上昇と第2ポジションに向って前傾させる駆動アームを設けた構成であり、後突時にはヘッドレストが速やかに前傾しながら、副次的に上昇してむち打ち低減効果を確実に発揮し、かつ着座時の異物感を低減すること等を意図する。
さらに一面的な特徴を備えた他の文献(3)は、特開2005−95202の「自動車シートに用いるアクティブ・ヘッドレスト」であり、その概要は、シートバックのフレームより突出した左右のブラケット間に差渡した前記フレームの前後方向に揺動可能に支持されるヘッドレストのペデスタルと、このヘッドレストのペデスタルの中央部分に固定的に支持される1個のステイホルダーと、このステイホルダーに一体的に結合されて先端で衝撃荷重を受け可能にする受圧板と、電動モーターとステイホルダーの上下動でステイを上下動し、ヘッドレストの高さ位置を調整するヘッドレスト上下調整装置を備えた構成であり、このヘッドレストの揺動で、自動車の衝突事故の際、ヘッドレストが乗員の頭部の後方移動量が大きくなり過ぎることを防止し、乗員の頸部傷害防止と、またパワードライブでヘッドレストを上下動させて頭部にヘッドレストを容易に適合させる等して、当該ヘッドレストの機能を十分に発揮することを意図する。
特開2002−160567 特開平10−138812 特開2005−95202
前記文献(1)においては、乗員の腰椎を押圧支持可能なるランバーサポート部材を操作手段及び/又はリトラクタによって前後動自在で、かつ上下動自在に支持する構成である。従って、構成が複雑となり、コスト高となること等が考えられる。また従来の構成とは全く異なる構成を採用することが必要となることから、例えば、組付け作業の困難化と、遅速化が考えられること、殊に製造設備の更新が要求されるので、経済性の低下、設備の無駄等の問題点が考えられる。
また文献(2)においては、第1シャフトとヘッドレストフレーム間に設けた背後部材が後方に変位するときに、第1シャフトの回転運動に連動し、ヘッドレストフレームの上昇と第2ポジションに向って前傾させる駆動アームを設けた構成であり、後突時にはヘッドレストが速やかに前傾しながら、副次的に上昇してむち打ち低減効果を確実に発揮し、かつ着座時の異物感を低減すること等を意図するものであり、必ずしも十分とは考えられない。またこの文献(2)は構造が複雑であり、組付けに手間と経験を要すること、コストの上昇があること等の実施の面で問題が考えられる。そして、この文献(2)は、対の腕の長さのストローク分のヘッドレストの上昇であり、頭部の上昇に対応できない問題がある。
さらに文献(3)においては、ヘッドレストは電動モーターとステイホルダーの上下動でステイを上下動させ、その高さ位置を調整するヘッドレスト上下調整装置を備えた構成である。従って、従来の構成に対して複雑となることから、例えば、組付け及び/又は製造作業が困難化し、新たな訓練が必要となり厄介であるとともに、これらの作業の遅速化が考えられること、殊に製造設備の更新が要求されるので、経済性の低下、設備の無駄等の問題点が考えられる。
上記に鑑み、本発明は、従来の構成を踏襲しつつ、従来の課題の一つである衝突時におけるむち打ち回避、頸部傷害回避等が図れるヘッドレストの可動装置を提案する。また本発明は、従来の構成を有効活用することで、従来の課題の他の一つである組付け及び/又は製造作業の困難化の回避と、これらの作業の迅速化を図り、また新たな訓練を必要としないヘッドレストの可動装置を提案するとともに、殊に製造設備の更新が僅かなコスト・作業で達成されて、経済性の低下を回避でき、しかも設備及び/又は資材等の無駄が少ないヘッドレストの可動装置を提案する。また本発明は、さらに改良を加えることで、従来にはなかった特徴である設備及び/又は資材等の有効利用を図り、経済性と環境維持が図れるヘッドレストの可動装置を提案する。
請求項1の発明は、従来の構成を踏襲しつつ、きめ細やかな改良を付加することで、従来の課題となっている衝突時におけるむち打ち回避、頸部傷害回避等を図ることを意図するヘッドレストの可動装置を提供する。またこの請求項1の発明は、従来の構成を有効活用することで、従来の課題となっている組付け及び/又は製造作業の困難化の回避と、これらの作業の迅速化を図り、また新たな訓練を必要としない構成のヘッドレストの可動装置を提供するとともに、殊に製造設備の更新が僅かなコスト・作業で達成されて、経済性の低下を回避でき、しかも設備及び/又は資材等の無駄が少なくなるヘッドレストの可動装置を提供する。そして、この請求項1の発明は、さらに改良を加えることで、従来にはなかった設備及び/又は資材等の有効利用と、経済性及び/又は環境維持を意図するヘッドレストの可動装置を提供する。また、上記目的を達成するのに大切なリンク機構を提供する。さらに、最適なガイドピンが転動自在に挿入されるガイド溝を提供することによってガイドピンを規制し、ヘッドレストの上昇と前傾を調整可能とする等の特徴がある。尚、この請求項1の発明は、腰押圧用作動板及び第一リンク並びに第二リンクの可動でヘッドレストを上昇する構成を採用し、このヘッドレストの上昇を、頭部の上昇に対応可能とすることを意図する。
請求項1は、シートバックに設けた少なくともヘッドレストの上昇と前傾を司るヘッドレストの可動装置であって、
このヘッドレストの可動装置は、前記シートバックに埋設した各部材で構成されており、この各部材は、リンク機構と、このリンク機構の一方側に枢支した一方側の昇降杆と、この一方側の昇降杆の上昇と前傾を司るフレームに枢支した可動板と、この一方側の昇降杆に固止したヘッドレスト機構と、また前記リンク機構の他方側に枢支した他方側の昇降杆と、この他方側の昇降杆に枢支し、かつ前記フレームに枢支した腰押圧用作動板とで構成し
前記リンク機構は、前記シートバックに埋設したフレームに略中心部を枢支した略く字形の第一リンクと、この第一リンクの第二可動側に枢支したガイドピンと、このガイドピンが転動自在に挿入される湾曲形状又は凹凸部のガイド溝を備えた前記フレームに基端部を枢支する第二リンクで構成し、このリンク機構の第一リンクの第一可動側に他方側の昇降杆を、またこのリンク機構の第二リンクの可動側の突出先部に一方側の昇降杆をそれぞれ枢支する構成とするものであって、
前記腰押圧用作動板の後退により、前記一方側の昇降杆が上昇し、この第一リンクを反時計方向に可動で、この第二リンクを時計方向に可動し、この第二リンク及び/又は前記フレームに枢支した可動板の反時計方向の可動で一方側の昇降杆及び/又はヘッドレスト機構の上昇と前傾で、このヘッドレスト機構に設けた前記ヘッドレストの上昇と前傾を可能とする構成としたヘッドレストの可動装置である。
請求項2の発明は、請求項1の目的を達成し、またこの目的を達成するのに大切なヘッドレスト機構を提供する。
請求項2は、請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
前記ヘッドレスト機構は、前記フレームに枢支した可動板に昇降可能に嵌挿した一方側の昇降杆に固止したブラケットと、このブラケットに嵌合したヘッドレストサポートと、このヘッドレストサポートに嵌挿したヘッドレストステーと、このヘッドレストステーに固止したヘッドレストで構成したヘッドレストの可動装置である。
請求項3の発明は、請求項1の目的を達成し、またこの目的を達成するために腰押圧用作動板の確実な動きを確保することを意図する。
請求項3は、請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
前記腰押圧用作動板にバネ及び/又は腰押圧板を付設する構成としたヘッドレストの可動装置である。
請求項4の発明は、請求項1の目的を達成し、またこの目的を達成するのに必要とする腰押圧用作動板の動きを簡易な構成を利用して確保することを意図する。
請求項4は、請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
前記腰押圧用作動板を、シートバックのクッション体を利用して復帰可能とする構成としたヘッドレストの可動装置である。
請求項1の発明は、シートバックに設けた少なくともヘッドレストの上昇と前傾を司るヘッドレストの可動装置であって、
ヘッドレストの可動装置は、シートバックに埋設した各部材で構成されており、各部材は、リンク機構と、リンク機構の一方側に枢支した一方側の昇降杆と、一方側の昇降杆の上昇と前傾を司るフレームに枢支した可動板と、一方側の昇降杆に固止したヘッドレスト機構と、またリンク機構の他方側に枢支した他方側の昇降杆と、他方側の昇降杆に枢支し、かつフレームに枢支した腰押圧用作動板とで構成し
リンク機構は、シートバックに埋設したフレームに略中心部を枢支した略く字形の第一リンクと、第一リンクの第二可動側に枢支したガイドピンと、ガイドピンが転動自在に挿入される湾曲形状又は凹凸部のガイド溝を備えたフレームに基端部を枢支する第二リンクで構成し、リンク機構の第一リンクの第一可動側に他方側の昇降杆を、またリンク機構の第二リンクの可動側の突出先部に一方側の昇降杆をそれぞれ枢支する構成とするものであって、
腰押圧用作動板の後退により、一方側の昇降杆が上昇し、第一リンクを反時計方向に可動で、第二リンクを時計方向に可動し、第二リンク及び/又はフレームに枢支した可動板の反時計方向の可動で一方側の昇降杆及び/又はヘッドレスト機構の上昇と前傾で、ヘッドレスト機構に設けたヘッドレストの上昇と前傾を可能とする構成としたヘッドレストの可動装置である。
従って、請求項1は、従来の構成を踏襲しつつ、きめ細やかな改良を付加することで、従来の課題となっている衝突時におけるむち打ち回避、頸部傷害回避等が図れるヘッドレストの可動装置を提供できる特徴がある。またこの請求項1は、従来の構成を有効活用することで、従来の課題となっている組付け及び/又は製造作業の困難性の回避と、これらの作業の迅速化を図り、また新たな訓練を必要としないヘッドレストの可動装置を提供できるとともに、殊に製造設備の更新が僅かなコスト・作業で達成されて、経済性の低下を回避でき、しかも設備及び/又は資材等の無駄が少ないヘッドレストの可動装置を提供できる実益がある。そして、この請求項1は、さらに改良を加えることで、従来にはなかった設備及び/又は資材等の有効利用を図り、経済性と環境維持が図れるヘッドレストの可動装置を提供できる特徴がある。また、上記目的を達成するのに大切なリンク機構を提供できる。さらに、最適なガイドピンが転動自在に挿入されるガイド溝を提供することによってガイドピンを規制し、ヘッドレストの上昇と前傾を調整可能とする等の特徴がある。尚、この請求項1の発明は、腰押圧用作動板及び第一リンク並びに第二リンクの可動でヘッドレストを上昇する構成を採用し、このヘッドレストの上昇を、頭部の上昇に対応可能となり極めて有益である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
ヘッドレスト機構は、フレームに枢支した可動板に昇降可能に嵌挿した一方側の昇降杆に固止したブラケットと、ブラケットに嵌合したヘッドレストサポートと、ヘッドレストサポートに嵌挿したヘッドレストステーと、ヘッドレストステーに固止したヘッドレストで構成したヘッドレストの可動装置である。
従って、請求項2は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに大切なヘッドレスト機構を提供できること等の特徴がある。
請求項3の発明は、請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
腰押圧用作動板にバネ及び/又は腰押圧板を付設する構成としたヘッドレストの可動装置である。
従って、請求項3は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するために腰押圧用作動板の確実な動きを確保できること等の特徴がある。
請求項4の発明は、請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
腰押圧用作動板を、シートバックのクッション体を利用して復帰可能とする構成としたヘッドレストの可動装置である。
従って、請求項4は、請求項1の目的を達成できること、またこの目的を達成するのに必要とする腰押圧用作動板の動きを簡易な構成を利用して確保できること等の特徴がある。
本発明の一例を説明する。
図面の説明をすると、図1は車輌のシートバックの一例を示した一部欠截の全体斜視図、図2は第一の実施例を示す正常時の断面模式図、図3は第一の実施例を示す衝突時の断面模式図、図4−1は第二リンクの図2、図3の例を示した拡大模式図、図4−2は第二リンクの他の例を示した拡大模式図、図4−3は第二リンクのさらに他の例を示した拡大模式図、図5は図4−1〜図4−3に示した各例の荷重特性を示した図、図6−1は腰押圧用作動板の他の例を示した模式図、図6−2は腰押圧用作動板のさらに他の例を示した模式図、図7−1は図2の使用状態を説明する縮尺した側面模式図、図7−2は図2の正常な状態から衝突の状態を説明する縮尺した側面模式図、図7−3は図3の使用状態を説明する縮尺した側面模式図、図8はヘッドレストの上昇及び/又は前傾の進行状況と時間との関係を示した図、図9は従来のシートバックとヘッドレストの関係を説明する側面模式図である。
本発明は図1に示した車輌のシートAを構成するシートバックA1に装着されるヘッドレスト装置であり、図2、図3に示した第一の実施例を説明すると、1はシートバックA1に埋設される金属製のフレームで、このフレーム1の上端に設けた貫通孔200を有する可動板2が枢着3(枢支)されている。そして、この貫通孔200にはブラケット201と、スリーブ202が設けられており、このスリーブ202には段付き部400を備えた一方側の昇降杆4が貫設されている。この段付き部400はストッパーとして利用することも考えられるので、この一方側の昇降杆4の降下限を確保する。また前記スリーブ202は滑性特性を有しており、一方側の昇降杆4のスムーズな移動を確保する。またこの一方側の昇降杆4は、前記可動板2の可動で、この一方側の昇降杆4が前傾又は復帰(前傾からの復帰)する。
6はガイド溝7を開設した第二リンクで、この第二リンク6は、その基端部600をフレーム1に枢着8し、可動側601に設けた突出先部602を前記一方側の昇降杆4の下端に枢着10してあり、例えば、この第二リンク6が基端部600の枢着8を支点に矢印ロの方向(時計方向)に可動した場合、即ち、可動部601が可動した場合には、この突出先部602が前記一方側の昇降杆4を矢印ハの方向に押上げる(一方側の昇降杆4が上昇する)とともに、この一方側の昇降杆4が順次上昇するにしたがって、この一方側の昇降杆4の上部4aが可動板2に規制されているので(換言すると、一方側の昇降杆4の上部はフレーム1の前後方向への可動ができないので)、この可動板2の矢印ニ方向の可動で前傾方向(矢印ホの方向)に可動する。尚、前記一方側の昇降杆4による矢印ハの方向の上昇で、ヘッドレスト(後述する)が同じ方向に上昇し、また前記一方側の昇降杆4の前傾方向への可動でヘッドレストが同じ方向に可動する(矢印ホの方向)。
11は略中心部1100をフレーム1に枢着12した略く字形(カム形を含む)の第一リンクで、この第一リンク11の第一可動側1101の先部に他方側の昇降杆14を枢着15し、また第二可動側1102の先部にガイドピン16を取付ける。このガイドピン16は前記第二リンク6のガイド溝7に挿入されており、ガイドピン16がガイド溝7の基端側700から先端側701に転動することで、第二リンク6を前述の如く、矢印ロの方向に可動する。そして、このガイドピン16の転動は、この第一リンク11が枢着12を支点として矢印イの方向に可動(後述する)することで達成される。そして、前述した第一リンク11の矢印イの方向への可動は、この第一リンク11の第一可動側1101に枢着15した他方側の昇降杆14が、シートバックA1の表面に対峙して設けた腰押圧用作動板20の矢印ヘ方向(シートAの後部方向)への押圧で、矢印ト方向に上昇することで達成される。尚、この第一可動側1101及び/又は第二可動側1102の可動角度は、設計上では略35°〜45°が望ましい。またこの第二リンク6のガイド溝7の変更で、ヘッドレストの上昇及び/又は前傾等の特性を変更することも可能であり、図4−1に示した図2、図3の例と、図4−2に示した湾曲形状(凹条曲面)等のガイド溝7、また図4−3に示した凹凸部(波状)等のガイド溝7を採用し、ガイドピン16を規制する。これにより、図5に示した図4−1〜図4−3で表示する特性が発揮できること、またこの第二リンク6の取替え(他の部材の取替えなし)で、各人の好みと、シートA及び/又は車種の形態、種類等に対応でき重宝する。そして、この第二リンク6の下限及び/又は上限は、必要によりストッパー18、19を設けて、所定の位置で停止する。これにより、ヘッドレストの動きを確保する。このような機構は、例えば、第一リンク11で代替することも可能である。
前記腰押圧用作動板20は略へ字形(カム形を含む)を呈していて、略へ字形の腰押圧部2000と作動部2001で構成し、その略中心部2002をフレーム1に枢着21する。従って、腰押圧部2000が腰の衝撃(追突、側突、他の衝突等の衝撃)で矢印ヘの方向に押圧されると、枢着21を視点として可動し、この可動に伴って作動部2001が矢印チの方向(反時計方向)に可動し、前述の如く、他方側の昇降杆14を矢印ト方向に上昇させる。尚、この作動部2001の可動角度は、設計上では略25°〜35°が望ましい。そして、この腰押圧用作動板20の他の好ましい一例を説明する。図6−1に示した例は、この腰押圧用作動板20にスプリング22を付設し、正常時におけるヘッドレスト(本発明の各部材)の所定位置を確保できる構成(例えば、矢印X、Yとして、X>Yの関係である)、また押圧後の復帰等の機能を果たす構成、又はヘッドレストAの荷重特性等を発揮できる構成とする。また図6−2に示した例は、この腰押圧用作動板20には腰押圧板23を枢着24する構成例であり、例えば、衝撃状態への即応及び/又は押圧面積の確保で、例えば、腰による確実な動作と、可動の確実性・容易化・安全性に寄与することを意図する。尚、枢着24に替り、固定の場合もあり得る。
30は前記一方側の昇降杆4の段付き部400の近傍に固止したヘッドレスト機構で、このヘッドレスト機構30は、一方側の昇降杆4に固止したブラケット31(ブラケット201と兼用する)と、このブラケット31に嵌挿したヘッドレストサポート32と、このヘッドレストサポート32に嵌挿したヘッドレストステー33を主構成とし、このヘッドレストステー33にヘッドレスト34が設けられている。このヘッドレスト機構30及び/又はヘッドレスト34は、前記一方の昇降杆4と略同じ動きをする。
ヘッドレスト34の上昇と前傾の流れを概述すると、腰Hによる腰押圧用作動板20の押圧・可動→他方側の昇降杆14の上昇→第一リンク11の可動→第二リンク6の可動→可動板2の前傾→一方側の昇降杆4の上昇・前傾であり、この腰押圧用作動板20の可動と、第一リンク11の可動と、第二リンク6の可動によるヘッドレスト34の上昇ストロークが確保できる。また可動板2の前傾でヘッドレスト34の前傾が図れる。そして、このヘッドレスト34は、図8に示したヘッドレスト34の上昇及び/又は前傾の進行状況と時間(横軸の数値)との関係を示したフローチャートの如く、瞬時に上昇することから、ヘッドレスト34に最大に荷重がかかる際には、既に所定の位置に存在しており、頭部H1を確実にガードできる。
図中A1はシートバック、A2はクッション体、H1は人の頭部を示す。
尚、シートバックA1の厚み又は衝撃時の損傷等を考慮した場合に、フレーム1に対し、他方側の昇降杆14、第一リンク11及び/又は第二リンク6と、可動板2等を併設する構成(シートバックA1の幅方向に設ける構成)も有益である。
また略示した如く、可動板2、第一リンク11及び/又は第二リンク6に対する復帰用及び/又は規制用として、スプリング40(スプリング22との併用も可)を付設し、正常時におけるヘッドレスト34の位置の確保、衝撃時以外での規制、また復帰の確実性等を図る。このスプリング40は、個別及び/又は全体に付設することも当然可能であり、各人の好みと、シートAの形態等に対応でき重宝する。そして、このスプリング40は、シートバックA1のクッション体A2との併用もあり得る。さらに前記正常時におけるヘッドレスト34の位置の確保等の各機能をクッション体A2で行うことも可能である。
図1は車輌のシートバックの一例を示した一部欠截の全体斜視図 図2は第一の実施例を示す正常時の断面模式図 図3は第一の実施例を示す衝突時の断面模式図 図4−1は第二リンクの図2、図3の例を示した拡大模式図 図4−2は第二リンクの他の例を示した拡大模式図 図4−3は第二リンクのさらに他の例を示した拡大模式図 図5は図4−1〜図4−3に示した各例の荷重特性を示した図 図6−1は腰押圧用作動板の他の例を示した模式図 図6−2は腰押圧用作動板のさらに他の例を示した模式図 図7−1は図2の使用状態を説明する縮尺した側面模式図 図7−2は図2の正常な状態から衝突の状態を説明する縮尺した側面模式図 図7−3は図3の使用状態を説明する縮尺した側面模式図 図8はヘッドレストの上昇及び/又は前傾の進行状況と時間との関係を示した図 図9は従来のシートバックとヘッドレストの関係を説明する側面模式図
1 フレーム
2 可動板
200 貫通孔
201 ブラケット
202 スリーブ
3 枢着
4 一方側の昇降杆
4a 上部
400 段付き部
6 第二リンク
600 基端部
601 可動部
602 突出先部
7 ガイド溝
700 基端側
701 先端側
8 枢着
10 枢着
11 第一リンク
1100 略中心部
1101 第一可動側
1102 第二可動側
12 枢着
14 他方側の昇降杆
15 枢着
16 ガイドピン
18 ストッパー
19 ストッパー
20 腰押圧用作動板
2000 腰押圧部
2001 作動部
2002 略中心部
21 枢着
22 スプリング
23 腰押圧板
24 枢着
30 ヘッドレスト機構
31 ブラケット
32 ヘッドレストサポート
33 ヘッドレストステー
34 ヘッドレスト
40 スプリング
A シート
A1 シートバック
A2 クッション体
H 腰
H1 頭部

Claims (4)

  1. シートバックに設けた少なくともヘッドレストの上昇と前傾を司るヘッドレストの可動装置であって、
    このヘッドレストの可動装置は、前記シートバックに埋設した各部材で構成されており、この各部材は、リンク機構と、このリンク機構の一方側に枢支した一方側の昇降杆と、この一方側の昇降杆の上昇と前傾を司るフレームに枢支した可動板と、この一方側の昇降杆に固止したヘッドレスト機構と、また前記リンク機構の他方側に枢支した他方側の昇降杆と、この他方側の昇降杆に枢支し、かつ前記フレームに枢支した腰押圧用作動板とで構成し
    前記リンク機構は、前記シートバックに埋設したフレームに略中心部を枢支した略く字形の第一リンクと、この第一リンクの第二可動側に枢支したガイドピンと、このガイドピンが転動自在に挿入される湾曲形状又は凹凸部のガイド溝を備えた前記フレームに基端部を枢支する第二リンクで構成し、このリンク機構の第一リンクの第一可動側に他方側の昇降杆を、またこのリンク機構の第二リンクの可動側の突出先部に一方側の昇降杆をそれぞれ枢支する構成とするものであって、
    前記腰押圧用作動板の後退により、前記一方側の昇降杆が上昇し、この第一リンクを反時計方向に可動で、この第二リンクを時計方向に可動し、この第二リンク及び/又は前記フレームに枢支した可動板の反時計方向の可動で一方側の昇降杆及び/又はヘッドレスト機構の上昇と前傾で、このヘッドレスト機構に設けた前記ヘッドレストの上昇と前傾を可能とする構成としたヘッドレストの可動装置。
  2. 請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
    前記ヘッドレスト機構は、前記フレームに枢支した可動板に昇降可能に嵌挿した一方側の昇降杆に固止したブラケットと、このブラケットに嵌合したヘッドレストサポートと、このヘッドレストサポートに嵌挿したヘッドレストステーと、このヘッドレストステーに固止したヘッドレストで構成したヘッドレストの可動装置。
  3. 請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
    前記腰押圧用作動板にバネ及び/又は腰押圧板を付設する構成としたヘッドレストの可動装置。
  4. 請求項1に記載のヘッドレストの可動装置であって、
    前記腰押圧用作動板を、シートバックのクッション体を利用して復帰可能とする構成としたヘッドレストの可動装置。
JP2005151686A 2005-05-24 2005-05-24 ヘッドレストの可動装置 Expired - Fee Related JP4708091B2 (ja)

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